JPH10176321A - 防舷材 - Google Patents

防舷材

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JPH10176321A
JPH10176321A JP8340088A JP34008896A JPH10176321A JP H10176321 A JPH10176321 A JP H10176321A JP 8340088 A JP8340088 A JP 8340088A JP 34008896 A JP34008896 A JP 34008896A JP H10176321 A JPH10176321 A JP H10176321A
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JP
Japan
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fender
reaction force
compression
receiving portion
amount
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JP8340088A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tajima
啓 田島
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型でかつ壊れにくいソリッドタイプであり
ながら、従来の空気式のものと同様に吸収エネルギーが
大きいために、過圧縮によって破損しにくく、しかも係
留索の切断等を生じるおそれのない漸増型の圧縮量−反
力特性を有する防舷材を提供する。 【解決手段】 定反力型の第1の防舷部材1が圧縮され
て定反力となる時点、またはそれ以前に、当該第1の防
舷部材1の受衝部11を介して、第2の防舷部材2にも
圧縮力が作用するように、上記両防舷部材1、2を配置
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、船舶等の岸壁へ
の接岸時および係留時に、緩衝材として機能する防舷材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】港湾の岸壁に船舶等を接岸する際、ある
いは接岸した船舶等を岸壁に係留する際に緩衝材として
機能する防舷材としては、種々のタイプのものが知られ
ているが、とくに肉厚のゴムにより形成されたソリッド
タイプの防舷材が、構造が簡単で壊れにくいために広く
一般に使用されている。
【0003】また、上記ソリッドタイプの防舷材は、そ
の圧縮量−反力特性に基づいて漸増型と定反力型に分類
されるが、定反力型の方が、同じ大きさでの吸収エネル
ギーを大きくできるために、漸増型よりも普及してい
る。定反力型の防舷材は一般に、船舶等からの圧縮力を
受ける平板状の受衝部が、肉厚のゴムからなる一対の支
衝脚部によってその背後から支持された形状を有してい
る。
【0004】そして、上記の形状を有する定反力型の防
舷材は、上記受衝部が圧縮力を受けた際に支衝脚部が弾
性変形して反力を生じるとともに、一定の圧縮量まで
は、その圧縮量に応じた支衝脚部の弾性変形によって反
力が漸増するが、圧縮量が一定値以上になると、支衝脚
部が座屈変形して反力のそれ以上の増加を抑制するとい
う、図3(a) に実線で示した圧縮量−反力特性を有して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】港湾内の水域は防波堤
で外海と区切られており、外海の波の影響はないように
見えるが、実際には、とくに大洋に面した港湾におい
て、大洋に特有の1サイクルが十数秒という長周期の波
の影響によって、係留した船舶等が大きく動揺すること
があり、その場合に、上に述べた定反力型の防舷材では
かかる動揺を確実に抑えることができず、荷役作業等に
支障を来すおそれがある。
【0006】のみならず、防舷材が過圧縮によって破損
したり、あるいは船舶等を係留している係留索が切断し
たりするといった、港湾設備の損害を引き起こすおそれ
もある。上記のうち係留索の切断は、当該係留索と防舷
材における、変位量−反力特性の相違に起因すると考え
られる。
【0007】つまり係留索は、船舶が岸壁から離間した
際に反力を生じてその離間を抑制し、逆に防舷材は、船
舶が岸壁に接近した際に反力を生じてその接近を抑制す
るために機能し、この両者の反力の釣合いによって、船
舶は岸壁に係留される。このため、係留索における伸び
量−反力特性と、防舷材における圧縮量−反力特性とは
ほぼ一致しているのが望ましいが、防舷材が、前述した
ように図3(a)に実線で示す定反力型の圧縮量−反力特
性を有するのに対し、たとえば合成繊維製の係留索は、
同図(b) に示すように伸び量が大きくなるほど反力が漸
増する、いわゆる漸増型の伸び量−反力特性を示すた
め、とくに船舶等が動揺によって岸壁から離間する際
に、係留索に過大なエネルギーが加わって、当該係留索
が切断するおそれが生じるのである。
【0008】また防舷材の破損は、前述したように防舷
材が過圧縮された際に発生する。つまり定反力型の防舷
材は、前述したように支衝脚部が座屈変形することで、
その反力を一定に維持しつつ、圧縮のエネルギーを吸収
するが、船舶等の動揺により過大な圧縮力が加わって、
支衝脚部がそれ以上、座屈変形できない状態(エネルギ
ーを吸収できない状態)になると、図3(a) に破線で示
すように防舷材に過大なエネルギーが加わって、防舷材
自体が破損するのである。
【0009】係留索の切断を防止するには、防舷材とし
て、漸増型の圧縮量−反力特性を有するものを使用すれ
ばよいが、前述したようにソリッドタイプの漸増型の防
舷材は、定反力型のものに比べて吸収エネルギーが小さ
いために、かかる用途には使用できない。そこで、薄手
のゴムシートからなる袋体や筒体内に空気を封入した、
いわゆる空気封入式の防舷材の使用が検討されている。
【0010】かかる空気封入式の防舷材は、図3(a) に
二点鎖線で示すように漸増型の圧縮量−反力特性を有す
るとともに、封入する空気の量や圧力等を調整すれば、
ソリッドタイプの漸増型、定反力型の防舷材よりも、そ
の吸収エネルギーを大きくできるという利点がある。し
かし空気式の防舷材は、ソリッドタイプのものに比べて
構造が複雑で壊れやすいといった問題を有する上、上記
のように吸収エネルギーを大きくするためには、ソリッ
ドタイプのものに比べてかなり大型化する必要があると
いう問題もある。
【0011】この発明の目的は、小型でかつ壊れにくい
ソリッドタイプでありながら、従来の空気式のものと同
様に吸収エネルギーが大きいために、過圧縮によって破
損しにくく、しかも係留索の切断等を生じるおそれのな
い漸増型の圧縮量−反力特性を有する防舷材を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、発明者は、ソリッドタイプの定反力型の防舷材(こ
れを第1の防舷部材とする)に、もう一つ、ソリッドタ
イプの別の防舷材(これを第2の防舷部材とする)を組
み合わせることを検討した。その結果、まず上記第1の
防舷部材の受衝部に圧縮力が作用して、支衝脚部が座屈
変形を生じて反力が増加しなくなる圧縮量、またはそれ
以下の所定の圧縮量まで当該第1の防舷部材が変形した
時に、第2の防舷部材にも圧縮力が作用するように、両
防舷部材を配置すればよいことを見出した。
【0013】したがってこの発明の防舷材は、 (1) 船舶等からの圧縮力を受ける受衝部が、弾性材料か
らなる一対の支衝脚部によってその背後から支持された
形状を有し、上記受衝部が圧縮力を受けた際に、支衝脚
部が弾性変形して反力を生じるとともに、一定の圧縮量
までは、その圧縮量に応じて反力が漸増するが、圧縮量
が一定値以上になると、支衝脚部が座屈変形して反力の
それ以上の増加が抑制される、定反力型の圧縮量−反力
特性を有する第1の防舷部材と、 (2) 上記第1の防舷部材の、受衝部と一対の支衝脚部と
によって囲まれた空間内に配置された、弾性材料からな
る第2の防舷部材と、を備えており、上記第2の防舷部
材が、(a) 受衝部に圧縮力が作用せず、第1の防舷部材
が変形しない状態では、当該第1の防舷部材の受衝部お
よび一対の支衝脚部のいずれとも非接触状態で、かつ
(b) 圧縮力が作用して、支衝脚部が座屈変形を生じて反
力のそれ以上の増加が抑制される圧縮量、またはそれ以
下の所定の圧縮量まで第1の防舷部材が圧縮されて変形
した時に、一対の支衝脚部とは非接触状態を維持しつ
つ、受衝部にのみその背後から接触して、当該第1の防
舷部材とともに圧縮力を受けるように、両防舷部材の間
隔を設定したことを特徴とするものである。
【0014】上記の構成からなる、この発明の防舷材
は、第1および第2の2つの防舷部材によって圧縮力を
受けるので、全体としての吸収エネルギーが大きくなっ
て、過圧縮による破損が生じにくい。また上記2つの防
舷部材はともにソリッドタイプであるため、空気式のも
のに比べて小型化できるとともに、壊れにくい。
【0015】しかも両防舷部材は、上記のように先に第
1の防舷部材が圧縮力を受けて変形した後、当該第1の
防舷部材の支衝脚部が座屈変形を生じて反力が増加しな
くなる時点、またはそれ以前に、第2の防舷部材にも圧
縮力が作用するように配置されるため、たとえば図3
(a) に一点鎖線で示すように、全体としての圧縮量−反
力特性は漸増型となって、係留索の切断等を生じるおそ
れがない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の防舷材を、そ
の実施の形態の一例を示す図面を参照しつつ説明する。
図1(a)(b)および図2(a)(b)にみるようにこの例の防舷
材は、船舶等からの圧縮力を受ける受衝部11が、一対
の支衝脚部12、12によってその背後から支持された
形状を有する第1の防舷部材1と、当該第1の防舷部材
1の、受衝部11と一対の支衝脚部12、12とによっ
て囲まれた空間内に配置された第2の防舷部材2とを備
えている。
【0017】上記のうち第1の防舷部材1は、上記受衝
部11および一対の支衝脚部12、12と、両支衝脚部
12、12の先端を岸壁3に固定するための一対のフラ
ンジ13、13とが、断面略Π字状となるように配置さ
れたもので、図の例の場合は上記の各部が、ゴム等の弾
性材料により一体に形成されている。また上記第1の防
舷部材1の、受衝部11の背面と、それに隣接する両支
衝脚部12、12の内面上部とは、連続した下向きの凹
曲面1aに形成されている。
【0018】また両フランジ13、13にはそれぞれ、
固定のためのアンカーボルト4が挿通される通孔13a
が複数箇所(図では2箇所)に形成されている。なお図
示していないが、上記受衝部11内、およびフランジ1
3、13内にはそれぞれ、補強のための板状の剛体部材
を埋設してもよい。上記第1の防舷部材1は、未加硫の
ゴムコンパウンドと、必要に応じて上記の剛体部材と
を、当該第1の防舷部材1の形状に対応した型内に仕込
み、加圧下で加熱してゴムを加硫することにより製造さ
れる。
【0019】かかる第1の防舷部材1は、前述したよう
に受衝部11が圧縮力(図1(a) 中に黒矢印で示す)を
受けた際に、支衝脚部12、12が弾性変形して反力を
生じるとともに、一定の圧縮量までは、その圧縮量に応
じた支衝脚部12、12の弾性変形により反力が漸増す
るが、圧縮量が一定値以上になると、図1(b) に示すよ
うに支衝脚部12、12が座屈変形して反力のそれ以上
の増加を抑制する、いわゆる定反力型の圧縮量−反力特
性を有している。
【0020】一方、第2の防舷部材2は、上記第1の防
舷部材1の凹曲面1aに対向する頂面が上向きの凸曲面
2aに形成され、かつ岸壁3への取付け面である底面2
1が平面に形成された断面略半円形の柱状体であって、
やはりその全体が、ゴム等の弾性材料により一体に形成
されている。また、上記第2の防舷部材2には、その長
さ方向に沿って断面円形の空洞22が形成されていると
ともに、上記空洞22から底面21へかけて、固定のた
めのアンカーボルト4が挿通されるとともにその頭部が
収容される、内径が2段になった通孔23が複数箇所
(図では3箇所)に形成されている。
【0021】上記第2の防舷部材2は、先の第1の防舷
部材1と同様に、未加硫のゴムコンパウンドを、当該第
2の防舷部材2の形状に対応した型内に仕込み、加圧下
で加熱してゴムを加硫することにより製造される。上記
第2の防舷部材2は、図の例の場合、圧縮力を受けると
弾性変形して反力を生じるとともに、圧縮量に応じた弾
性変形により反力が漸増する、漸増型の圧縮量−反力特
性を有している。この際、前述した空洞22は、圧縮に
よる第2の防舷部材2の弾性変形を補助して、圧縮量の
増加による反力の急激な増加を防止するために機能す
る。
【0022】上記両防舷部材1、2は、(a) 前述したよ
うに受衝部11に圧縮力が作用せず、第1の防舷部材1
が変形しない状態では、図1(a) に示すように、第2の
防舷部材2が、第1の防舷部材1の受衝部11および一
対の支衝脚部12、12のいずれとも非接触状態で、か
つ(b) 圧縮力が作用して、支衝脚部12、12が座屈変
形を生じて反力のそれ以上の増加が抑制される圧縮量
(平坦化圧縮量)、またはそれ以下の所定の圧縮量まで
第1の防舷部材1が圧縮されて変形した時に、図1(b)
に示すように、第2の防舷部材2が、一対の支衝脚部1
2、12とは非接触状態を維持しつつ、受衝部11にの
みその背後から接触して、当該第1の防舷部材1ととも
に圧縮力を受けるように、それぞれ寸法と位置とが設定
される。
【0023】このうちとくに重要となるのは、受衝部1
1に圧縮力が作用せず、変形していない状態の第1の防
舷部材1における、岸壁3への取付け面であるフランジ
13の下面から、受衝部11の背面までの高さh1aと、
圧縮力が作用して、前記平坦化圧縮量まで圧縮された状
態の第1の防舷部材1における、上記フランジ13の下
面から、受衝部11の背面までの高さh1bと、そして第
2の防舷部材2の、底面21からの高さh2 との関係で
ある。
【0024】つまり上記の各高さは、h1a>h2 ≧h1b
である必要がある。たとえばh1a=h2 である場合に
は、両防舷部材1、2が最初から接触していることにな
るため、この両者を組み合わせた防舷材は、前述したよ
うな漸増型の圧縮量−反力特性を有するものとはなりえ
ない。それゆえh1a>h2 である必要がある。
【0025】またh2 <h1bである場合には、両防舷部
材1、2を組み合わせた防舷材は、第1の防舷部材1が
前記平坦化圧縮量まで圧縮されて定反力となり、さらに
しばらく定反力のまま圧縮された後、はじめて第2の防
舷部材2が圧縮力を受けることになるため、後述する比
較例の結果からも明らかなように、やはり漸増型の圧縮
量−反力特性を有するものとはなりえない。それゆえh
2 ≧h1bである必要がある。
【0026】また高さh1aとh1bは、0.6×h1a≧h
1bの関係にあるのが好ましい。高さh1bが上記の範囲を
超えた場合には、第1の防舷部材1の支衝脚部12、1
2が、圧縮変形を開始してすぐに座屈変形してしまうこ
とになるため、当該第1の防舷部材1による吸収エネル
ギーが小さくなり、その結果、防舷材全体としての吸収
エネルギーが小さくなってしまう。
【0027】なお高さh1aとh1bは、上記の範囲内でも
とくに0.4×h1a≦h1bの関係にあるのが好ましい。
高さh1bが上記の範囲未満では、第1の防舷部材1の支
衝脚部12、12が、座屈変形した後すぐに、それ以上
は座屈変形できない状態(エネルギーを吸収できない状
態)となってしまうため、やはり防舷材全体としての吸
収エネルギーが小さくなってしまう。
【0028】また高さh2 は、上記のごとくh2 ≧h1b
で、かつ0.6×h1a≧h1bであるとき、上記h1b以上
の範囲内でもとくに、0.8×h1a≧h2 を満足する範
囲であるのが好ましい。高さh2 が上記の範囲を超えた
場合には、第1の防舷部材1の支衝脚部12、12が圧
縮変形を開始してすぐに、第2の防舷部材2が圧縮力を
受けることになるため、とくに当該第2の防舷部材2と
して漸増型の圧縮量−反力特性を有するソリッドタイプ
のものを使用した場合に、第2の防舷部材2の反力が高
くなりすぎる結果として、防舷材全体としての反力が高
くなりすぎて、船舶等が破損するおそれがある。
【0029】なお上記各高さのうち高さh1bは、たとえ
ば高さh1aや、あるいは支衝脚部12、12を構成する
ゴムの硬度、当該支衝脚部12、12の厚みや角度等を
調整することで、適宜変更可能であるので、それに合わ
せて、高さh1aやh2 あるいは高さh1b自身を設定すれ
ばよい。また両防舷部材1、2は、前述したいずれの状
態においても、第2の防舷部材2が、第1の防舷部材1
の一対の支衝脚部12、12とは非接触状態を維持して
いる必要がある。
【0030】もしもいずれかの状態において上記の両者
が接触した場合には、両防舷部材1、2のうちいずれか
一方または両方の、圧縮による変形が、接触した他方の
防舷部材によって妨げられることになるため、やはり漸
増型の圧縮量−反力特性を有するものとはなりえない。
たとえば特開昭56−100914号公報の第5図に記
載された防舷材のように、第2の防舷部材5′を、第1
の防舷部材2′の一対の支衝脚部に完全に密着させた場
合には、当該第2の防舷部材5′の、圧縮によって外方
へ拡がる部位が、第1の防舷部材2′の支衝脚部のうち
岸壁に固定された先端部に近い位置にあるため、第2の
防舷部材5′の圧縮変形が阻害されて、設計どおりの圧
縮量−反力特性を発揮できないものと予測される。
【0031】よって第2の防舷部材2は、第1の防舷部
材1の一対の支衝脚部12、12とは、常に非接触状態
を維持している必要がある。また図の例の場合、前述し
たように第1の防舷部材1の、受衝部11の背面と、そ
れに隣接する両支衝脚部12、12の内面上部とが、連
続した下向きの凹曲面1aに形成されているとともに、
第2の防舷部材2の、上記凹曲面1aに対向する頂面が
上向きの凸曲面2aに形成されている。
【0032】かかる構成によれば、たとえば船舶等が第
1の防舷部材1に斜めに接岸し、それによって第1の防
舷部材1が傾いて変形した場合でも、第2の防舷部材2
に、船舶等からの圧縮力をスムーズに伝えることができ
るという利点がある。なおこの発明の防舷材の構成は、
以上で説明した図の例のものには限定されない。
【0033】たとえば第1の防舷部材1は、受衝部11
の頂面に、剛直な受衝板を有していてもよい。また受衝
部11の背面と、それに隣接する両支衝脚部12、12
の内面上部とは、連続した下向きの凹曲面1aに形成さ
れておらず、それぞれ独立した平面になっていてもよ
い。さらに、受衝部11と支衝脚部12、12とは一体
に形成されていなくてもよく、その場合に受衝部11
は、剛直な板材にて形成されていてもよい。
【0034】また第2の防舷部材2は、その頂面が、上
向きの凸曲面2aになっていなくてもよく、内部に空洞
22を有していなくてもよい。第1および第2の防舷材
1、2の高さ関係を示す前記高さh1a、h1b、およびh
2 は、h1a>h2 ≧h1bである必要はあるが、それ以外
の高さ関係はとくに限定されない。
【0035】その他、この発明の要旨を変更しない範囲
で、種々の設計変更を施すことができる。
【0036】
【実施例】以下に、この発明を、実施例、比較例に基づ
いて説明する。 実施例1〜3、比較例1 〈第1の防舷部材1の製造〉天然ゴムとブタジエンゴム
の、重量比60:40の混合ゴムを基材ゴムとするゴム
組成物を、厚み25mm、幅600mm、長さ980m
mの鋼板(受衝部11に埋設する剛体部材)、および厚
み28 mm、幅500mm、長さ980mmの2枚の
鋼板(フランジ13、13に埋設する剛体部材)ととも
に型内に仕込み、加圧下で加熱して基材ゴムを加硫する
ことにより、図1(a) および図2(a)に示す形状を有
し、かつ受衝部11の頂面の幅w1 が650mm、一対
の支衝脚部12、12の、先端での間隔w2 が760m
m、フランジ13、13の先端間の距離w3 が1800
mm、前記高さh1aが600mm、全体の高さh0 が1
000mm、支衝脚部12の厚みt1 が250mm、長
さL1 が1000mmであるとともに、硬度がJIS
A硬度で表して67°であり、しかも受衝部11とフラ
ンジ13、13とにそれぞれ上記鋼板が埋設された、第
1の防舷部材1を製造した。 〈第2の防舷部材2の製造〉前記と同じゴム組成物を型
内に仕込み、加圧下で加熱して基材ゴムを加硫すること
により、図1(a) および図2(b) に示す形状を有し、か
つ、長さL2 が1000mmで幅w4 、高さh2 、およ
び空洞22の直径d1 が下記表1に示す寸法であるとと
もに、硬度がJIS A硬度で表して67°である第2
の防舷部材2を製造した。
【0037】
【表1】
【0038】圧縮試験 上記各実施例、比較例で製造した第1および第2の防舷
部材1、2を、500トン油圧プレスのベッドに、図1
(a) に示すようにそれぞれの中心線が一致するように固
定して、実施例、比較例の防舷材とした。そして上記油
圧プレスを用いて、図中黒矢印で示すように圧縮を行っ
た際の圧縮量(mm、第1の防舷部材1の高さが、初期
値である1000mmから何mm圧縮されたかを示す)
と、その際の反力(ton)とを測定した。
【0039】比較例1の結果を図4および表2、実施例
1の結果を図5および表3、実施例2の結果を図6およ
び表4、そして実施例3の結果を図7および表5に示し
た。なお各表においてVRは第1の防舷部材1単独での
反力(ton)、DRは第2の防舷部材2単独での反力
(ton)、VDRは第1および第2の防舷部材1、2
を組み合わせた、各実施例、比較例の防舷材における反
力(ton)を示している。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】上記各図および表より、第1の防舷部材1
の単独使用における、支衝脚部12、12が座屈変形し
て反力のそれ以上の増加が抑制される平坦化圧縮量は3
00mm、そのときの前記高さh1bは600−300=
300mmであることがわかった。そして、第2の防舷
部材2の高さh2 が250mmであって、上記の高さh
1bに満たない、つまりh2 <h1bである比較例1の防舷
材は、第1の防舷部材1が平坦化圧縮量(=300m
m)まで圧縮された時点から、さらに圧縮されて、その
受衝部11の背面が第2の防舷部材2の頂面と接する圧
縮量350mmの時点までの間において、防舷材全体と
しての反力が横ばいやわずかな低下を示す定反力状態と
なるために、漸増型の圧縮量−反力特性がえられないこ
とがわかった。
【0045】これに対し、第2の防舷部材2の高さh2
が300mm以上であって、高さh 1b(=300mm)
に十分に達する、つまりh2 ≧h1bである各実施例の防
舷材は、第1の防舷部材1が平坦化圧縮量まで圧縮され
た時点、またはそれ以前の時点で、その受衝部11の背
面が、第2の防舷部材2の頂面と接して、当該第2の防
舷部材2にも圧縮力が作用するために、防舷材全体とし
ての反力は、横ばいや低下を生じずに常に上昇する、漸
増型の圧縮量−反力特性がえられることがわかった。
【0046】また、上記各実施例を比較すると、第2の
防舷部材2の高さh2 が500mmであって、第1の防
舷部材1の高さh1a(=600mm)との関係が、前述
した0.8×h1a≧h2 を満足しない実施例3は、圧縮
の進行とともに第2の防舷部材2の反力が高くなりすぎ
る結果として、防舷材全体としての反力も高くなりすぎ
る傾向のあることがわかった。
【0047】また実施例1、2を比較すると、第2の防
舷部材2の高さh2 が300mmであって、第1の防舷
部材1が平坦化圧縮量まで圧縮された時点で第2の防舷
部材2にも圧縮力が作用する実施例1よりも、それ以前
に第2の防舷部材2にも圧縮力が作用する実施例2の方
が、よりきれいな漸増型の圧縮量−反力特性がえられる
ことがわかった。
【0048】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、ソリッドタイプの特定の防舷部材を2つ、組み合わ
せることにより、小型でかつ壊れにくいソリッドタイプ
でありながら、従来の空気式のものと同様に吸収エネル
ギーが大きいために、過圧縮によって破損しにくく、し
かも係留索の切断等を生じるおそれのない漸増型の圧縮
量−反力特性を有する防舷材がえられるという特有の作
用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a) は、この発明の防舷材の、実施の形態
の一例を示す平面図、同図(b)は、上記防舷材に圧縮力
が作用した状態を示す平面図である。
【図2】同図(a) は、上記防舷材のうち第1の防舷部材
の斜視図、同図(b) は、第2の防舷部材の斜視図であ
る。
【図3】同図(a) は、種々のタイプの防舷材における、
圧縮量−反力特性を示すグラフ、同図(b) は、係留索に
おける伸び量−反力特性を示すグラフである。
【図4】比較例1の防舷材における、圧縮量−反力特性
を示すグラフである。
【図5】実施例1の防舷材における、圧縮量−反力特性
を示すグラフである。
【図6】実施例2の防舷材における、圧縮量−反力特性
を示すグラフである。
【図7】実施例3の防舷材における、圧縮量−反力特性
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1の防舷部材 1a 凹曲面 11 受衝部 12 支衝脚部 2 第2の防舷部材 2a 凸曲面 22 空洞

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1) 船舶等からの圧縮力を受ける受衝部
    が、弾性材料からなる一対の支衝脚部によってその背後
    から支持された形状を有し、上記受衝部が圧縮力を受け
    た際に、支衝脚部が弾性変形して反力を生じるととも
    に、一定の圧縮量までは、その圧縮量に応じて反力が漸
    増するが、圧縮量が一定値以上になると、支衝脚部が座
    屈変形して反力のそれ以上の増加が抑制される、定反力
    型の圧縮量−反力特性を有する第1の防舷部材と、 (2) 上記第1の防舷部材の、受衝部と一対の支衝脚部と
    によって囲まれた空間内に配置された、弾性材料からな
    る第2の防舷部材と、を備えており、上記第2の防舷部
    材が、(a) 受衝部に圧縮力が作用せず、第1の防舷部材
    が変形しない状態では、当該第1の防舷部材の受衝部お
    よび一対の支衝脚部のいずれとも非接触状態で、かつ
    (b) 圧縮力が作用して、支衝脚部が座屈変形を生じて反
    力のそれ以上の増加が抑制される圧縮量、またはそれ以
    下の所定の圧縮量まで第1の防舷部材が圧縮されて変形
    した時に、一対の支衝脚部とは非接触状態を維持しつ
    つ、受衝部にのみその背後から接触して、当該第1の防
    舷部材とともに圧縮力を受けるように、両防舷部材の間
    隔を設定したことを特徴とする防舷材。
  2. 【請求項2】第2の防舷部材が、圧縮力を受けると弾性
    変形して反力を生じるとともに、圧縮量に応じた弾性変
    形により反力が漸増する、漸増型の圧縮量−反力特性を
    有している請求項1記載の防舷材。
  3. 【請求項3】第2の防舷部材が、その内部に、圧縮によ
    る弾性変形を補助する空洞を有している請求項2記載の
    防舷材。
  4. 【請求項4】第1の防舷部材の、受衝部の背面と、それ
    に隣接する両支衝脚部の内面上部とが連続した下向きの
    凹曲面に形成されているとともに、第2の防舷部材の、
    上記凹曲面に対向する頂面が上向きの凸曲面に形成され
    ている請求項1記載の防舷材。
JP8340088A 1996-12-19 1996-12-19 防舷材 Pending JPH10176321A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU782839B2 (en) * 2001-03-09 2005-09-01 Worley Pty Limited A connection assembly
CN110446653A (zh) * 2017-03-27 2019-11-12 本田技研工业株式会社 跨骑型车辆

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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