JPH1017701A - セルロース誘導体の分解方法 - Google Patents

セルロース誘導体の分解方法

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JPH1017701A
JPH1017701A JP17642296A JP17642296A JPH1017701A JP H1017701 A JPH1017701 A JP H1017701A JP 17642296 A JP17642296 A JP 17642296A JP 17642296 A JP17642296 A JP 17642296A JP H1017701 A JPH1017701 A JP H1017701A
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treatment
cellulose derivative
cellulose
ozone
activated sludge
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JP17642296A
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Yoshimichi Maeda
嘉道 前田
Masahiro Takeo
正弘 武尾
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロースエーテルなどのセルロース誘導体
を効率よく生分解し、排水によるCOD汚染を軽減す
る。 【解決手段】 セルロースエーテル(CMCやHECな
ど)などのセルロース誘導体を、活性酸素処理(特にオ
ゾン処理)した後、活性汚泥処理に供することにより分
解する。(1)アルカリ性条件、(2)過酸(特に過酸
化水素)の存在下、又は(3)アルカリ性で過酸の存在
下、活性酸素処理を行うと、処理効率が向上し、処理コ
ストが低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロースエーテ
ルなどのセルロース誘導体を効率よく生分解する上で有
用な分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水溶性の高分子物質には、でんぷん、ア
ルギン酸などの天然高分子、ポリビニルアルコールやポ
リエチレングリコールなどの合成高分子の他に、セルロ
ースなどの本来水不溶性の天然物質を化学的に修飾して
種々の官能基を導入して水溶性を付与した半合成高分子
がある。このような水溶性高分子は、その特性に応じて
工業的に広い分野で使用されている。一方、半合成高分
子、合成高分子は機能性が高く利用性に優れているが、
自然環境下でも安定であり、分解性が劣る。さらに、半
合成高分子のうち、工業的に大量に生産され利用されて
いるセルロース誘導体は、官能基の結合様式によりセル
ロースエステルとセルロースエーテルの2種に大別さ
れ、セルロースエステルは比較的自然環境下で官能基が
加水分解されやすく、セルロースとなった後、完全に分
解されやすい。これに対して、セルロースエーテルは結
合が強固であるため自然環境下では分解性が極めて小さ
い。例えば、セルロースエーテルの代表的な化合物であ
るカルボキシメチルセルロース(以下、単にCMCと称
する場合がある)は、セルロースの構成単位である、3
つの水酸基を有するグルコースとモノクロル酢酸とを反
応させることにより製造され、グルコース1個当りに結
合したモノクロル酢酸の数(置換度,DS)が0.4以
上になると水溶性となる。CMCとしては、通常、DS
0.6〜2程度のCMCが工業的に生産され利用されて
いる。このようなCMCを水に溶解させると安定で無害
な粘性溶液となるため、CMCは、食品、化粧品、工業
用糊剤、土木、鉱業などの広い分野で利用されている。
さらに、セルロースエーテルとしては、CMCの他、ヒ
ドロキシエチルセルロース(以下、単にHECと称する
場合がある)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチル
セルロース、エチルセルロース、ジエチルアミノエチル
セルロースや、複数の官能基が導入されたセルロース誘
導体(例えば、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースなど)も同様な特性
を有しており、CMCと同様に広い分野で使用されてい
る。
【0003】しかし、これらのセルロースエーテル誘導
体が安定であることは、工業的に使用した後、廃棄され
ても自然環境下での分解性が小さいことを意味する。実
際、セルロースエーテルは、自然環境下において微生物
による酵素分解を受けにくい(M.G.Wirick, J. Polymer
Sci., 6, 1965 (1968))。従って、排水中のセルロー
スエーテルは、一般的な排水処理法である活性汚泥によ
っても完全分解が不可能であり、COD型の汚染を引き
起こす(安田,衛生工学討論会講演論文集 16,65 (198
0))。一方、セルロースの微生物による分解に関する研
究は古くからなされており、その分解微生物として好気
性細菌、嫌気性細菌、放線菌、糸状菌、高熱菌などが報
告されている(村尾ら,「セルラーゼ」講談社,198
7年発行)。また、それらの微生物の酵素によるセルロ
ースの分解機構は、エンド−β−1,4−グルカナーゼ
がセルロース鎖をランダムに切断し、エキソ−β−1,
4−グルカナーゼがセルロース鎖の非還元末端に作用し
てセロビオースを生成する。次いでβ−1,4−グルコ
シダーゼによりグルコースにまで分解される(村尾ら,
「セルラーゼ」講談社,1987年発行)。
【0004】セルロースエーテル誘導体ではCMCの生
分解に関する研究が数多く行われ、分解菌の分離、分解
酵素(CMCアーゼ)の精製やその性質が報告されてい
る(吉田ら,防菌防黴, 19 (3), 105 (1991),J.Kamam
oto et al. J. Ferment. Technol., 57 (3), 163 (197
9),T. Hatano et al. J. Ferment. Bioeng., 71 (5),3
13 (1991),およびM.G.Wirick, J. Water Poll. Contro
l Fed., 46 (3), 512(1974))。しかし、CMCがセル
ロースのように完全に分解されたという報告はない。上
記のようにセルロースエーテル誘導体は本質的に自然界
で生物分解し難い。そのため、セルロースエーテル誘導
体などのセルロース誘導体を工業的に利用し、廃棄物と
して排出する場合、工業排水の一般的な処理である活性
汚泥法に供しても、炭酸ガスまで分解することができな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、セルロース誘導体を効率よく分解できる方法を提供
することにある。本発明の他の目的は、セルロースエー
テルなどの生分解性の小さなセルロース誘導体であって
も、簡単な操作でほぼ完全に生分解できる方法を提供す
ることにある。本発明のさらに他の目的は、セルロース
誘導体を含む廃液を効率よく処理し、環境汚染を有効に
防止できる生分解方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、セルロース誘導体を前
処理して活性汚泥法に供すると、セルロース誘導体を完
全に分解できることを見いだし、本発明を完成した。す
なわち、本発明の方法では、セルロース誘導体を活性酸
素で処理し、活性汚泥処理することにより、セルロース
誘導体を分解する。この方法において、活性酸素処理は
オゾン処理である場合が多く、活性酸素処理は、(1)
アルカリおよび(2)過酸のうち少くともいずれか一方
の存在下で行ってもよい。前記過酸には過酸化水素など
で含まれ、セルロース誘導体にはセルロースエーテル類
などが含まれる。
【0007】本発明の方法には、前記条件を組合せた方
法、例えば、(1)アルカリ、(2)過酸化水素、又は
(3)アルカリおよび過酸化水素の存在下、セルロース
誘導体をオゾン処理した後、活性汚泥処理することによ
り、セルロース誘導体を生分解する方法も含まれる。さ
らに、前記方法は固体状のセルロース誘導体に適用して
もよいが、セルロース誘導体を含む排液に適用し、セル
ロース誘導体を生分解させてもよい。なお、本明細書に
おいて「活性汚泥処理」とは有機物を含む排水や汚水を
処理する場合に限らず、活性汚泥への浸漬などにより、
固体成分(繊維,フィルムやシートなど)に微生物を作
用させて分解させる場合も含む意味に用いる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、セルロース誘導
体を活性酸素で処理する前処理工程と、前処理されたセ
ルロース誘導体を活性汚泥処理する工程とで構成されて
いる。前処理と活性汚泥処理とを組合せると、前処理に
よりセルロース誘導体が予備的に部分分解して生分解し
やすい形態に変化するためか、活性汚泥処理により極め
て高い効率でセルロース誘導体を生分解できる。 [セルロース誘導体]本発明は、種々のセルロース誘導
体の分解に適用でき、その種類は特に制限されない。セ
ルロース誘導体には、例えば、セルロースエステル誘導
体(セルロースアセテート,セルロースプロピオネー
ト,セルロースブチレート、セルロースフタレートなど
の有機酸エステル;硝酸セルロース、硫酸セルロース、
リン酸セルロースなどの無機酸エステル;セルロースア
セテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレ
ート、セルロースアセテートフタレート、硝酸酢酸セル
ロースなどの混酸エステル;およびポリカプロラクトン
グラフト化セルロースアセテートなど)、セルロースエ
ーテル誘導体(例えば、メチルセルロース,エチルセル
ロースなどのアルキルセルロース、ベンジルセルロー
ス,トリチルセルロースなどのアラルキルセルロース、
CMC、カルボキシエチルセルロースなどのカルボキシ
アルキルセルロース、HEC、ヒドロキシエチルメチル
セルロース、カチオン化HEC、カルボキシメチルHE
C、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシプロ
ピルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース又
はその誘導体、シアノエチルセルロース、アミノエチル
セルロース、ジエチルアミノエチルセルロースなど)な
どが含まれる。これらのセルロース誘導体は、単独であ
っても二種以上の混合物であっても、有効に生分解でき
る。
【0009】セルロース誘導体の平均重合度は、例え
ば、10〜1000、好ましくは50〜900、さらに
好ましくは200〜800程度であり、セルロース誘導
体の平均置換度は、置換基の種類などに応じて、例え
ば、0.5〜3(例えば、1〜3)程度の範囲から適当
に選択できる。本発明の方法では、セルロースエステル
類だけでなく、生分解性に劣るとされているセルロース
エーテル類であっても有効に生分解できる。そのため、
本発明はセルロースエーテル誘導体の生分解に有効であ
る。被処理物としてのセルロース誘導体は、固体(粉粒
状、繊維状、フィルムやシートなどの平面形状、立体成
形品などの三次元構造の成形品など)であってもよく、
セルロース誘導体を含む水性又は非水性溶液又は分散液
であってもよい。好ましい被処理物には、セルロース誘
導体(特にセルロースエーテル誘導体などの水溶性セル
ロース誘導体)を含む被処理液[水性又は非水性排液
(特に排水)]が含まれる。水性の被処理液の溶媒に
は、水単独に限らず、水と親水性又は水溶性溶媒(例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの
アルコール類、アセトンなどのケトン類、ジオキサン
−,テトラヒドロフランなどのエーテル類など)との混
合溶媒も含まれる。非水性の被処理液の溶媒には、種々
の有機溶媒、例えば、炭化水素類、アルコール類、エス
テル類、ケトン類、エーテル類などが含まれる。
【0010】被処理液中のセルロース誘導体の濃度は、
処理効率が損われない限り特に制限されず、例えば、1
0ppm〜30重量%、好ましくは100ppm〜20
重量%、さらに好ましくは500ppm〜10重量%程
度の範囲から適当に選択できる。 [活性酸素処理]本発明において、前処理としての活性
酸素処理は、反応性に富む活性酸素を含有する成分又は
活性酸素を生成する成分(以下、これらを単に活性酸素
成分という場合がある)を用いて行うことができる。活
性酸素成分の種類は特に制限されず、活性酸素は放電や
紫外線照射などにより生成させることができる。好まし
い活性酸素処理はオゾン処理である。なお、オゾンは、
例えば、オゾン発生器などの慣用の装置を用いて発生さ
せることができ、オゾン濃度は特に限定されず、空気の
オゾン化による低濃度オゾン、濃縮したオゾン、や純粋
に分離した酸素をオゾン化した高濃度オゾンなどのいず
れであってもよい。
【0011】活性酸素成分(特にオゾン)との反応時間
(接触時間)を長くすると、全有機炭素(以下、単にT
OCと略記する)の低下が著しく、活性汚泥処理による
最終処理率も良好となるが、経済的な見地からは、活性
酸素処理(特にオゾン処理)を短くし、活性汚泥処理の
負荷を大きくするのが有利である。例えば、活性酸素成
分の処理(特にオゾン処理)により、CMCなどのセル
ロース誘導体のTOCの1〜50%(好ましくは5〜5
0%、さらに好ましくは10〜50%程度)を分解する
と、後続する活性汚泥処理によりTOC全体の45〜1
00%(好ましくは50〜100%、さらに好ましくは
60〜100%)を除去できる。活性酸素成分(特にオ
ゾン)の処理量は、処理温度、被処理物の形態(固体や
液体など)、被処理液の濃度、処理方法などに応じて選
択でき、例えば、セルロース誘導体100g(固形分)
に対して1〜500モル、好ましくは10〜450モ
ル、さらに好ましくは25〜400モル程度である。
【0012】なお、活性酸素処理は、被処理物に対して
所定量の活性酸素成分を流通又は曝気させることにより
行ってもよく、被処理物と所定量の活性酸素成分とを非
流通下(例えば、反応容器内)で反応させることにより
行ってもよい。活性酸素処理の温度は特に制限されず、
例えば、0〜50℃、好ましくは15〜40℃程度の範
囲から選択でき、活性酸素処理の時間は、被処理物の形
態や濃度、活性酸素成分の濃度などに応じて、例えば、
1分〜6時間、好ましくは5分〜5時間、さらに好まし
くは10分〜3時間程度の範囲から選択できる。活性酸
素処理と活性汚泥処理とを組み合わせると、前処理によ
る分解の程度(TOCの低下)は僅かであっても、活性
汚泥処理によりセルロース誘導体の分解の程度(TOC
の低下)を著しく低下させることができる。しかも、C
MCなどのセルロース誘導体の置換度、置換基の分布や
重合度などにより影響されることなく、生物による分解
性が極めて小さな置換度の高いセルロース誘導体であっ
ても高い効率で分解できる。
【0013】前記前処理は、活性酸素成分を前記セルロ
ース誘導体に直接作用させることにより行ってもよく、
被処理液を前処理する場合、前処理条件は、酸性ないし
アルカリ性の広い範囲、例えば、pH2〜13程度の範
囲で選択できる。前処理効率をさらに高めるためには、
セルロース誘導体は、中性ないしアルカリ性条件(例え
ば、pH6〜14、好ましくはpH7〜13、さらに好
ましくはpH9〜12程度)で前処理するのが有利であ
る。特にアルカリの存在下、なかでも(1)アルカリ性
条件(例えば、pH8〜14、好ましくはpH9〜1
3、さらに好ましくはpH10〜13程度)で前処理す
るのが有利である。例えば、オゾン処理(オゾン酸化)
の好ましい条件は通常中性付近であるが、CMCの場合
は、オゾン処理後の被処理液のpHが7以下となるのを
避けるため、アルカリによるアルカリ性条件下でオゾン
処理するのが好ましい。このオゾン処理において、CM
C濃度が1000ppmの被処理液をオゾンで処理する
場合、被処理液の当初のpHは強いアルカリ性(例え
ば、pH12以上のアルカリ性)とするのが有利であ
る。なお、pHの低下を抑制するためには、緩衝液など
のpH調整剤を添加してもよい。
【0014】さらに、前記前処理は、活性酸素成分(特
にオゾン)の反応効率を高めるための手段(例えば、紫
外線照射や過酸の添加など)と組合せるのが有効であ
る。特に(2)過酸の共存下でのオゾン処理は効果的に
OHラジカルが生成するため処理効率が高い。過酸に
は、過酸化水素、過酸化水素のアシル誘導体[例えば、
過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸、過酸化ベン
ゾイル、過酸化ラウロイルなどの有機過酸化物]、ペル
オクソ酸又はその塩[例えば、過塩素酸、過マンガン酸
などのペルオクソ酸又はこれらの塩(例えば、過塩素酸
ナトリウム、過マンガン酸ナトリウム)など]、過酸化
水素化物[例えば、Na2SiO3・H22・H2O,N
aBO2・H22・3H2Oなど]などが含まれる。これ
らの過酸は単独で又は二種以上組合せて使用できる。ま
た、過酸の種類はセルロース誘導体の種類、前処理系の
溶媒や前処理方法などに応じて選択できる。
【0015】好ましい過酸には、後続する活性汚泥に悪
影響を及ぼすことが少い過酸化水素が含まれる。特に、
過酸化水素は、分解物が安全な水であり後処理が不要で
あるため、セルロース誘導体を含む廃液(排水)の水処
理プラントへの利用に適しているとともに、コスト的に
も有利である。なお、(2)過酸の使用量は、前処理効
率を向上できる範囲で選択でき、例えば、セルロース誘
導体(固形分)100重量部に対して0.1〜100モ
ル、好ましくは1〜75モル、さらに好ましくは5〜5
0モル(例えば、10〜50モル)程度である。このよ
うな前処理により、セルロース誘導体を予備的に有効に
分解させ、例えば、セルロース誘導体を含む被処理液の
TOCを低下させることができる。特に前記前処理を、
(1)アルカリの存在下(特にアルカリ性条件下)、又
は(2)過酸(特に過酸化水素)の存在下で行うと、セ
ルロース誘導体を予備的に有効に分解させることができ
る。
【0016】前処理効率をさらに向上させるためには、
前記条件を組合せて、(3)アルカリの存在下(特にア
ルカリ性)で、しかも過酸(特に過酸化水素)の存在下
で活性酸素成分(特にオゾン)でセルロース誘導体を処
理するのが有効である。このような過酸(特に過酸化水
素)の存在下での前処理において、緩衝液などのpH調
整剤を添加し、前処理工程で被処理液が酸性になるのを
抑制すると、活性酸素(特にオゾン)処理によるTOC
の低下を著しく増大でき、過酸(過酸化水素)を添加し
ない系に比べて、極めて短時間内にTOCの10〜70
%(特に20〜70%)程度を除去できる。そのため、
前処理工程で効率よくセルロース誘導体を予備処理しつ
つ、後続する活性汚泥処理による負荷を大きく低減でき
る。 [活性汚泥処理]活性汚泥処理は、慣用の方法[例え
ば、曝気による活性汚泥の調製、排水や汚水との混合と
フロックの形成(沈降分離)、汚泥の返送など]で行う
ことができる。また、活性汚泥としては、セルロース誘
導体に対する生分解能を有する種々の微生物(例えば、
好気性細菌、嫌気性細菌、放線菌、糸状菌、高熱菌な
ど)が利用でき、セルロース誘導体の処理により馴化し
た微生物を含む活性汚泥を使用してもよい。この微生物
は単離してセルロース誘導体の生分解に供してもよい。
さらに、微生物に代えて、又は微生物とともに、微生物
が産生する分解酵素(例えば、セルラーゼなど)や微生
物の処理物(粉砕物など)を用いてもよい。
【0017】活性汚泥処理は、微生物や酵素の活性を損
わない条件、例えば、温度10〜40℃、pH4〜10
程度で行うことができる。本発明の方法は、種々のセル
ロース誘導体を微生物により生分解させる上で有用であ
り、特に水溶性セルロース誘導体を含む排水や汚水処理
に有用である。
【0018】
【発明の効果】本発明の方法では、活性酸素処理と活性
汚泥処理とを組合せているので、セルロース誘導体を効
率よく分解できる。特に、セルロースエーテル誘導体な
どの生分解性の小さなセルロース誘導体であっても、簡
単な操作でほぼ完全に生分解できる。そのため、セルロ
ース誘導体を含む廃液を効率よく処理し、環境汚染を有
効に防止できる。
【0019】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例1 被処理液のpHの影響を調べるため、0.1重量%のC
MC水溶液80mlをガラス製反応容器(容量100m
l)に入れ、オゾンを含む空気を通気してオゾン処理し
た。オゾン処理は、空気流量1L/分、オゾン発生装置
によるオゾン生成量7.12mg/分で120分間に亘
りオゾン含有空気を導入することにより行った。なお、
塩酸と水酸化ナトリウムとを用い、CMC水溶液(被処
理液)のpHは4〜12に調整した。
【0020】オゾン処理した後、各処理水30mlを坂
口フラスコ(容量100ml)に入れ、pHを7に調整
した後、微量栄養素として酵母エキス1%液を0.3m
l添加するとともに、活性汚泥の懸濁液0.3mlを接
種した。活性汚泥の懸濁液は、下水処理の返送汚泥を、
予め培地(ディフコ(DIFCO)社製,Nutrient Broth)
で2日間振盪培養し、12,000rpmで10分間遠
心分離し、10mMリン酸緩衝液1mlに再懸濁するこ
とにより調製した。そして、温度30℃、140rpm
で振盪培養し、培養中、経時的にTOCの変化を測定し
たところ、図1に示す結果を得た。図1に示されるよう
に、オゾン処理の初期pHが大きいほど生分解性が改善
される。
【0021】実施例2 オゾン処理時間の影響を調べるため、オゾン処理を、被
処理液のpH12、処理時間30〜240分とする以
外、実施例1と同様な方法で、オゾン処理および活性汚
泥処理したところ、図2に示す結果を得た。図2より明
らかなように、オゾン処理時間が長くなるにつれて、オ
ゾン処理だけでTOCが低下し、さらに生分解処理によ
り処理率が著しく改善され、処理効率は最大95%に達
した。 実施例3 置換度や分子量が異なるCMCを含む被処理液のpHを
12に調整し、実施例1と同様にしてオゾン処理すると
ともに活性汚泥処理したところ、図3に示す結果を得
た。なお、供試CMCの置換度と粘度は次の通りであ
る。粘度は、括弧内に示す濃度の水溶液を用い、回転粘
度計(25℃、60rpm)で測定した。
【0022】 試料 粘度(cps) 置換度(DS) CMC−1 37(1重量%) 0.67 CMC−2 17(1重量%) 0.88 CMC−3 58(1重量%) 1.31 CMC−4 8(2重量%) 0.73 CMC−5 267(1重量%) 0.68 図3に示されるように、置換度の高いCMC−3は、他
のCMCに比べて、オゾン処理によるTOCの低下が若
干大きいものの、生分解後のTOCはいずれもほぼ同等
である。従って、CMCの置換度や分子量などの構造に
関係なく、CMCを有効かつ効率よく処理できる。
【0023】実施例4 CMC溶液のpH変化を抑制するため緩衝液[コルトフ
のリン酸カリウム・ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH7.
0および9.0)]を用いてpH調整した被処理液と、
緩衝液を用いることなくpH調整した被処理液(pH
7.0および9.0)とを用いる以外、実施例1と同様
にしてオゾン処理した。オゾン処理によるTOCを測定
したところ、図4に示す結果を得た。図4に示されるよ
うに、緩衝液によりpH調整した被処理液はオゾン処理
によりTOCが低下する。緩衝液によりpH7.0に調
整した被処理液はオゾン処理(120分)の後、pH
6.7に低下し、TOCも10%低下した。一方、緩衝
液によりpH9.0に調整した被処理液はオゾン処理後
もpHが8.4でありTOCも30%低下した。
【0024】引続き実施例1と同様にして活性汚泥処理
により生分解したところ、図4に示されるように、合計
のTOCの低下は、緩衝液によりpH7.0に調整した
被処理液では40%、緩衝液によりpH9.0に調整し
た被処理液では50%であった。一方、緩衝液を用いる
ことなくpH調整した被処理液では、いずれもTOCの
低下が著しく少なかった。 実施例5 被処理液に過酸化水素100mgを添加するとともに、
実施例4のpH7の緩衝液を用い、実施例1と同様にし
てオゾン処理した。オゾン処理による経時的なTOCの
変化を図5に示す。図5に示されるように、120分の
オゾン処理のみでTOCが80%も減少した。
【0025】このオゾン処理液に、カタラーゼ(シグマ
社製)の1%溶液0.1mlを加えて過剰の過酸化水素
を分解した後、実施例1と同様の生分解試験を行った。
図6に示されるように、オゾン処理90分および120
分で、TOCはほぼ完全に除去され、オゾン処理60分
でも80%以上の除去効率を示した。 実施例6 オゾン処理時間の影響を調べるため、0.1重量%HE
C水溶液150mlを三角フラスコ(容積300ml)
に入れ、マグネチックスターラーで撹拌しながらオゾン
を含む空気を通気した。オゾン処理は、水酸化ナトリウ
ムを用いてHEC水溶液をpH12に調整し、空気流量
1.67L/分、オゾン発生装置によるオゾン生成量1
2.0mg/分で60〜240分間に亘りオゾン含有空
気を導入することにより行った。
【0026】各処理水をpH7に調整した後、微量栄養
素として酵母エキス1%液を1.5ml添加した。曝気
槽汚泥を10mMリン酸緩衝液(pH7)で2回洗浄
し、同緩衝液に再懸濁し、この懸濁液1.5mlを接種
し、30℃、97rpmで振盪培養した。TOCの測定
結果を図7に示す。図7に示されるように、CMCと同
様にHECもオゾン処理と活性汚泥処理との組合せによ
り生分解性が著しく向上した。 実施例7 オゾン処理と、過酸化水素共存下でのオゾン処理とを比
較するため、緩衝液によりpH7に調整した被処理液
に、過酸化水素190mgを添加し、実施例6と同様に
してオゾン処理した。オゾン処理によるTOCの変化を
図8に示す。図8に示されるように、CMCと同様にH
ECも過酸化水素の共存によるオゾン酸化で、オゾン単
独よりも大きな分解を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1の結果を示すグラフである。
【図2】図2は実施例2の結果を示すグラフである。
【図3】図3は実施例3の結果を示すグラフである。
【図4】図4は実施例4の結果を示すグラフである。
【図5】図5は実施例5のオゾン処理による結果を示す
グラフである。
【図6】図6は実施例5のオゾン処理および活性汚泥処
理による結果を示すグラフである。
【図7】図7は実施例6の結果を示すグラフである。
【図8】図8は実施例7の結果を示すグラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース誘導体を活性酸素で処理した
    後、活性汚泥処理するセルロース誘導体の分解方法。
  2. 【請求項2】 活性酸素処理がオゾン処理である請求項
    1記載のセルロース誘導体の分解方法。
  3. 【請求項3】 (1)アルカリ性条件および(2)過酸の
    共存条件のうち少くともいずれか一方の条件下、活性酸
    素で処理する請求項1記載のセルロース誘導体の分解方
    法。
  4. 【請求項4】 過酸が過酸化水素である請求項3記載の
    セルロース誘導体の分解方法。
  5. 【請求項5】 セルロース誘導体がセルロースエーテル
    類である請求項1記載のセルロース類の分解方法。
  6. 【請求項6】 (1)アルカリ性条件、(2)過酸化水素
    の存在下、又は(3)アルカリ性で過酸化水素の存在
    下、セルロース誘導体をオゾン処理した後、活性汚泥処
    理する、セルロース誘導体の生分解方法。
  7. 【請求項7】 セルロース誘導体を含む排液をオゾン処
    理した後、活性汚泥処理するセルロース誘導体の生分解
    方法。
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