JPH10180090A - 揮発性有機化合物吸着剤及びその製造方法 - Google Patents

揮発性有機化合物吸着剤及びその製造方法

Info

Publication number
JPH10180090A
JPH10180090A JP8341400A JP34140096A JPH10180090A JP H10180090 A JPH10180090 A JP H10180090A JP 8341400 A JP8341400 A JP 8341400A JP 34140096 A JP34140096 A JP 34140096A JP H10180090 A JPH10180090 A JP H10180090A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adsorbent
compound
alumina
volatile organic
silica
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8341400A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Sakurai
敬久 櫻井
Takashi Suzuki
崇 鈴木
Katsuyuki Nishi
勝幸 西
Takashi Yoshizawa
隆 吉澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Cosmo Research Institute
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Cosmo Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by COSMO SOGO KENKYUSHO KK, Cosmo Oil Co Ltd, Cosmo Research Institute filed Critical COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Priority to JP8341400A priority Critical patent/JPH10180090A/ja
Publication of JPH10180090A publication Critical patent/JPH10180090A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 揮発性有機化合物を含有するガスから揮発性
有機化合物を選択的に効率良く吸着する吸着剤及びその
製造方法を提供することである。 【解決手段】 本吸着剤は、シリカ、アルミナ、シリカ
−アルミナ、ゼオライト及び水酸化アルミニウムから選
ばれた少なくとも1種の無機化合物と、50℃以上10
00℃以下の温度で気化又はガス化する少なくとも1種
の分解性化合物とを混合し、次いで、得た混合物を分解
性化合物の気化又はガス化する温度で熱処理してなる吸
着剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、揮発性有機化合物
吸着剤及びその製造方法に関し、更に詳細には、ガス中
の揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds、以
下、簡単にVOCという)を吸着法により回収する際の
吸着剤として最適な吸着性能の高い揮発性有機化合物吸
着剤及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガソリン、塗料用有機溶剤、洗浄用塩素
系有機溶剤等の有機系液体は、VOCを主成分としてお
り、これらから多量のVOCが蒸発して大気に放散す
る。また、自動車の排ガス等の大気に放出される内燃機
関の排気ガスにも多量のVOCが含まれている。大気中
に排出されたVOCは、衛生上及び環境上から大気汚染
の原因になるために、VOCの大気への排出量を規制す
る動きが、世界的に高まっている。そこで、大気への排
出を抑制するために、大気に放散するVOC含有ガスか
らVOCを吸着法等により回収する試みが注目されてい
る。しかし、VOC回収用の吸着プロセスおよびVOC
吸着剤は、未だ開発途上にあって、技術的に確立されて
はいない。VOCを効果的に回収する技術を実用化でき
れば、石油・化学・有機溶剤関連の製造分野や、その貯
蔵、輸送分野で働く人の環境を改善できるばかりでな
く、環境汚染に起因する動植物全般の生態系への悪影響
を未然に防ぐことができ、環境に優しい産業活動が可能
になる。
【0003】ところで、一般的なガス分離・回収技術と
しては、例えば「圧力スイング吸着によるガス分離(川
井利長、高圧ガス、23, 409(1986))」に挙げられるよ
うに、吸着法、吸収法、膜法、深冷分離法等の種々の方
法がある。中小規模でのガス分離回収では、経済的かつ
効率的にガス分離を行えることから、圧力スイング吸着
法(Pressure Swing Adsorption、以下、PSA法と表
記する)が、近年、新しい方法として注目されている。
【0004】PSA法をVOC回収に適用する試みも成
されているが、その報告例は、今のところ殆どない。僅
かに、PSA法に類似する方法として、例えば、特開平
7−284623号公報は、合成ゼオライトや活性シリ
カ等の一般的な吸着剤を使用して、濃厚なガス状炭化水
素含有放散ガスの処理にPTSA法(Pressure and Tem
perature Swing Adsorption、真空加熱再生吸着法)を
適用することを提案している。PTSA法は、PSA法
やTSA(Temperature Swing Adsorption、温度スイン
グ吸着)法と共に、ガス分離・回収の一つの方法として
知られている。これらは、ガス吸着工程と、ガス脱着/
吸着剤再生工程との組み合わせたものであって、複数の
吸着塔を並列に配置して連続的にガスの分離、回収を行
うことができる点でPSA法に類似の技術であると言え
る。
【0005】PSA法を適用し、吸着法によりVOCを
回収するプロセスも、基本的には、VOCの吸着工程及
び脱着工程から構成される。PSA法によるプロセスも
種々あるが、例えば一例として、第1ステップとして、
吸着剤を充填した吸着塔にVOC含有ガスを導入して、
吸着塔の圧力を、例えば5気圧以上に昇圧する。第2ス
テップとして、吸着塔を加圧状態に維持し、VOCを吸
着剤に吸着させる。第3ステップとして、吸着塔から残
存ガスを排気して常圧程度まで圧力を降圧し、更にVO
Cガスにより吸着塔内をパージする。続いて、第4ステ
ップとして、吸着塔の塔内を50Torr程度にまで減圧
し、VOCを吸着剤から脱離させる。次いで、再び、第
1ステップに戻る。PSA法は、非定常の循環プロセス
であって、各工程が複雑であるため、運転操作等のプロ
セスに関する研究は、これまでにも比較的多数成されて
来ているが、PSA法によるVOC回収プロセスを実用
化するためには、高性能の吸着剤を開発することが重要
である。しかし、プロセスの開発例に比べて、PSA法
用のVOC吸着剤の開発例は少なく、僅かに、シリカ、
アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、活性炭、分
子ふるい炭素(Molecular Sieving Carbon、以下MS
C)等の既知の吸着剤をVOC回収プロセスに適用した
報告が、散見される程度である。
【0006】吸着剤がガスを吸着する細孔は、基本的に
は、細孔径10Å以下のミクロ孔と細孔径10〜500
Åの範囲のメソ孔とに大別され、活性炭、MSC等の炭
素系吸着剤はミクロ孔を比較的高い割合で有し、一方、
シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト等の
無機酸化物系吸着剤は、メソ孔を比較的高い割合で有す
る。VOCが吸着剤に吸着する際、VOCは、VOC分
子の大きさに応じてミクロ孔及び/又はメソ孔に吸着す
ると考えられている。例えば、プロパン、ブタン等の比
較的飽和蒸気圧の高い軽質VOCは、主として、ミクロ
孔へ単分子吸着する。一方、ベンゼン、トルエン、オク
タン等の比較的飽和蒸気圧の低い重質VOCは、ミクロ
孔にも吸着し、また、重質VOCが濃厚に存在する場
合、メソ孔にも多層吸着する。従って、吸着特性だけか
ら判断すれば、活性炭、MSC等のミクロ孔を多く有す
る吸着剤が適しており、シリカ、アルミナ、シリカ−ア
ルミナ、ゼオライト等の無機酸化物よりも多量のVOC
を吸着できる。また、重質VOC用の吸着剤としては、
シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ等のメソ孔の割合
の大きい無機酸化物系吸着剤も機能する。
【0007】ところで、吸着法によるVOC分離は、空
気からVOCを分離する工程を必然的に含むことから、
酸素存在下で吸着剤を使用することになる。しかし、吸
着性能の高い活性炭及びMSCは、シリカ、アルミナ、
シリカ−アルミナ、ゼオライト等の無機酸化物よりもV
OCを多量に吸着できるものの、可燃性であるため、酸
素存在下での使用は、安全上から好ましくない。寧ろ、
安全上の観点からは、非可燃性の無機酸化物系吸着剤、
例えばシリカ、アルミナ、ゼオライト、シリカ−アルミ
ナ等が好ましい。更に言えば、活性炭及びMSCに比べ
てVOC吸着量の小さい無機酸化物系吸着剤を使わざる
を得ないことが、VOCプロセスを開発の上でネックの
一つとなっている。従って、吸着法によりVOCを回収
するためには、非可燃性の無機酸化物系吸着剤であっ
て、しかもミクロ孔およびメソ孔をより多く有する新規
な構成の吸着剤が必要であるが、ミクロ孔およびメソ孔
を無機酸化物系吸着剤に付与する方法は、今のところ、
確立されていない。
【0008】吸着剤に類似する触媒担体について見れ
ば、触媒担体にメソ孔やマクロ孔を付与する手法とし
て、例えば、(1)特公昭57−45613号公報が、
アルミナ原料としてアルミニウムアルコキシドを用いる
ことにより、大きな孔隙容積を有する水素化脱硫触媒担
体を製造する方法を提案している。また、(2)「重質
油の水素化処理触媒の開発」(J. Japan Petrol. Ins
t.,Vol. 27, No.4, 348-355 (1984))は、アルミナ原料
であるベーマイト粉末に粒径の小さいカーボンブラック
を混合し、更に硝酸水溶液及びアンモニア水溶液を順次
加えて湿式混練し、押し出し成形し、その成形物を60
0℃で焼成して、新たなメソ孔を付与した水素化脱硫触
媒担体用アルミナを製造する方法を提案し、更には、
(3)特公昭54−26564号公報は、解こう剤、界
面活性剤とともに、分子量の大きい炭素質物質である水
不溶性の粒子状有機重合体を粉末化耐火性無機酸化物と
混合し、押し出し成形し、成形物をカ焼することによ
り、マクロ孔容積が増加した水素化脱硫触媒担体用アル
ミナを製造する方法を提案している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の方法の
うち、(1)のアルコキシドを使用する方法は、アルコ
キシドが高価であるから、経済的でなく実用化が難し
い。 (2)の粒径の小さいカーボンブラック等を用いて、触
媒担体にメソ孔を付与する方法は、工程数が多く、プロ
セスが複雑になる上に、酸、塩基を使用しているためp
H制御が難しい。 (3)の炭素質物質として分子量の大きい有機重合体等
を用いる方法は、固体の炭素質物質を物理的に微粉化す
ることが技術的に難しいために、得られた細孔は、期待
したものよりも大きなマクロ孔になってしまい、メソ孔
を付与することは困難である。また、分子量の大きな炭
素質物質を多量に添加しようとすると、吸着剤成形体の
強度が、余りに弱く、実用に供し得ない。以上のよう
に、吸着剤に類似する触媒担体にミクロ孔およびメソ孔
を付与する方法もそれぞれ問題があり、ミクロ孔および
メソ孔を無機酸化物系吸着剤に付与するために、それら
の方法を適用することは難しい。
【0010】以上のような状況から、本発明の目的は、
揮発性有機化合物を含有するガスから揮発性有機化合物
を選択的に効率良く吸着する吸着剤及びその製造方法を
提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記課題を解決すべく研究を重ねた結果、分子量の大き
い炭素質物質であっても、分解性有機化合物もしくは分
解性高分子化合物であれば、吸着剤にミクロ孔及びメソ
孔を形成することができることを発見し、本発明を完成
するに到った。
【0012】揮発性有機化合物吸着剤 上記目的を達成するために、本発明に係る揮発性有機化
合物吸着剤(以下、簡単に吸着剤と言う)は、揮発性有
機化合物を含有しているガスから揮発性有機化合物を選
択的に吸着する吸着剤であって、シリカ、アルミナ、シ
リカ−アルミナ、ゼオライト及び水酸化アルミニウムか
ら選ばれた少なくとも1種類の無機化合物と、50℃以
上1000℃以下の温度で気化又はガス化する少なくと
も1種類の分解性化合物とを混合し、次いで、得た混合
物の成形体を分解性化合物の気化又はガス化する温度で
熱処理してなることを特徴としている。本発明の好適な
吸着剤は、30〜500Åの範囲の細孔径を有する細孔
の孔隙容積が、吸着剤1g当たり0.2ml〜2.0mlで
あって、従来の無機酸化物系吸着剤の孔隙容積に比べて
著しく大きい。本発明では、孔隙容積は、水銀圧入法に
より水銀導入圧と水銀導入量の関係から求めた値であ
る。
【0013】本発明で使用する無機化合物 シリカは、その種類に制約はなく、市販品でも、また、
イオン交換法、透析法、ケイ酸エステルの加水分解法、
ケイ酸ナトリウム(水ガラス)の酸による分解法等によ
り得たものでも良い。アルミナも、その種類に制約はな
く、市販品でも、酸法またはアルカリ法で製造されたジ
ブサイト、バイアライト等の水和アルミナを加熱処理し
て得たものでも良い。また、安価なジブサイト型のボー
キサイトを熱処理した活性ボーキサイトでも良い。更に
は、アルミニウムの酢酸塩、ふっ化物、塩化物、臭化
物、よう化物等のハロゲン化物、水酸化物、硝酸塩、し
ゅう酸塩、硫酸塩等を焼成して得たアルミナでも良い。
シリカ−アルミナも、その種類に制約はなく、市販品で
も、また、共沈法、ゲル混練法、ゲル沈着法、共ゲル化
法、含浸法等により調製されるシリカ−アルミナヒドロ
ゲルを焼成して得たものでも良い。ゼオライトも、その
種類に制約はなく、市販品でも、天然ゼオライトでも、
更には、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオラ
イト、エリオナイト、L型ゼオライト、モルデナイト、
フェリオライト、リン酸アルミニウムモレキュラーシー
ブ(AlPO、アルポ)、SAPO(サポ、silicoalum
inophosphate)等の合成ゼオライトを水熱合成法、気相
輸送法等により合成して得たものでも良い。また、酸性
白土、活性白土等を使用しても良い。水酸化アルミニウ
ムも、その種類に制約はなく、市販品でも、アルミニウ
ム塩にアルカリを加えて得たコロイド状沈殿物でも良
い。更には、アルミナ水和物(Al2O3 ・ H2O 、Al2O3 ・3
H2O 等)や水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミ
ニウムゲルでも良い。
【0014】本発明で使用する分解性化合物 本発明で使用する分解性化合物とは、50℃以上100
0℃以下の温度で気化又はガス化する分解性有機化合物
又は分解性高分子化合物であって、気化又はガス化と
は、分解性化合物を含む吸着剤成形体を加熱することに
より、分解性化合物が気化、昇華、燃焼反応又は分解反
応によりガスを放出し、後に残留物が残らないことを言
う。本発明では、分解性化合物は、加熱して気化又ガス
化し、そのガスを放散させることにより、吸着剤成形体
中に細孔を形成するために使用されている。従って、分
解性化合物は、常圧下の融点が−20℃以上、好ましく
は0℃以上、さらに好ましくは25℃以上であり、沸
点、分解温度及び昇華温度のいずれかが、1000℃以
下、好ましくは800℃以下、更に好ましくは600℃
以下の物質であり、50℃以下では、気化又はガス化し
ないものである。常圧、室温下で固体状の分解性化合物
は、粉状化することにより、無機酸化物と分解性化合物
とを均一にかつ容易に混合できるので、好ましい。ま
た、沸点、分解温度、昇華温度等が低い方が、熱処理工
程で分解性化合物が気化又はガス化し易く、従って細孔
が形成され易いので好ましい。熱処理により、二酸化炭
素、一酸化炭素、水等の小さな分子を生成し易い分解性
化合物は、比較的小さい細孔を形成し易く、一方、比較
的大きな分子を生成し易い分解性化合物は、比較的大き
い細孔を形成し易いので、これら2種類以上の適当な分
解性化合物を適宜併用することによって、細孔径分布を
制御することができる。
【0015】無機化合物と分解性化合物との混合比率 無機化合物と分解性化合物との混合比率は、混合時の質
量基準で、99:1〜20:80、好ましくは97:3
〜30:70、さらに好ましくは95:5〜50:50
の範囲である。分解性化合物の割合が小さ過ぎると、吸
着剤に細孔を形成する効果が乏しく、逆に、分解性化合
物の割合が多過ぎると、吸着剤の空隙が多くなり過ぎ、
吸着剤の強度が低下するので、好ましくない。また、分
解性化合物の性状にも依るが、気化又はガス化したとき
の生成ガスの単位量当たりの体積が大き過ぎると、形成
された空隙が大きくなり過ぎ、吸着剤の強度が低下する
ので、通常の条件で使用する吸着剤用の分解性化合物と
しては好ましくない。また、吸着剤の吸脱着特性の向上
等を目的として、吸着剤本来の性能を損なわない範囲
で、チタニア、ジルコニア、クロミア、セリア、酸化ラ
ンタン等の遷移金属酸化物やアルカリ金属酸化物、アル
カリ土類酸化物等を添加しても良い。
【0016】例えば、シュウ酸は、式(1)に示すよう
に、187℃の融点以上に加熱すると、小さい分子であ
る二酸化炭素と水と一酸化炭素に分解する。従って、分
解性化合物としてシュウ酸を使用することにより、比較
的小さい細孔を多数有するVOC吸着剤を製造すること
ができる。 (COOH)2 → CO2 + HCOOH → CO2 + H2O + CO (1) また、コハク酸は、化1に示すように、188℃の融点
以上に加熱すると、小さい分子である水と、188℃程
度の温度域では安定した比較的大きい分子のコハク酸無
水物に分解する。更に高温では、コハク酸無水物は燃焼
する。よって、分解性化合物としてコハク酸を使用する
ことにより、比較的小さい細孔と比較的大きい細孔を併
有するVOC吸着剤を製造することができる。
【化1】
【0017】本発明で使用する分解性有機化合物 本発明で使用する分解性有機化合物の例として、カルボ
ン酸、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等の
芳香族化合物、メチルフェニルケトン、エチルフェニル
ケトン、ジフェニルケトン等のケトン、ベンズアミド、
プロピオンアミド、β−フェニルプロピオンアミド等の
アミド、1−ブチルイミン、N−メチル−2−ブチルイ
ミン等のイミド、硝酸アンモニウム等のアンモニア誘導
体、フェニルヒドラゾン等のジアゼン、カルボン酸およ
びこれらの誘導体等を挙げることができる。カルボン酸
としては、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、アラキン酸等の直鎖カルボン酸、安息香酸、サリチ
ル酸等の芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、フマル酸等のジカルボンサンおよび
ポリカルボン酸、アクリル酸等の不飽和カルボン酸、カ
ルボン酸無水物、カルボン酸エステル、アセトアミド、
ベンズアミド、グリシン、β−アミノプロピオン酸、γ
−アミノ酪酸等のカルボン酸アミド、β−ヒドロキシプ
ロピオン酸、γ−ヒドロキシ酪酸等のヒドロキシカルボ
ン酸等のカルボン酸誘導体、ラクチド、ジケトピペラジ
ン等の環状カルボン酸誘導体を好ましく使用できる。
【0018】本発明で使用する分解性高分子化合物 本発明で使用する分解性高分子化合物の例としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソ
ブチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類および
ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレ
ン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリふっ
化ビニル等のポリビニル系高分子、ポリブタジエン系高
分子、ポリフェニレン系高分子、シリコーン系高分子、
セルロースおよびカルボキシセルロース、カルボキシメ
チルセルロース等のセルロース系高分子、ポリアミド、
ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケト
ン、ポリ酸無水物、ポリウレタン、ポリユリア、ポリベ
ンゾイミダゾールを挙げることができる。また、吸着剤
の性能を損なわない程度にこれらの高分子の誘導体およ
び共重合体も使用できる。
【0019】アルカン、アルケン、アルキン、環状アル
カン、環状アルケン、アルコール、エーテル、アミン、
アルデヒド、エステル、ニトリル、ニトロ化合物等は、
一般的に融点が低いため、分解性有機化合物として単独
で用いることができる物質は少ないが、融点、沸点、分
解温度又は昇華温度に関する上述した条件および上記気
化、分解又は昇華したときの生成物が大き過ぎないとい
う制限を満たす範囲で好ましく使用することができる。
【0020】チオール、スルホン酸、スルホンアミド等
の含硫黄有機化合物や含ハロゲン化合物は、焼成後も硫
黄成分やハロゲン成分が吸着剤上に残留して吸着剤表面
を被毒し、吸着剤本来の吸着特性を損なう虞があるた
め、通常は、好ましくない。しかし、疎水化等の目的
で、吸着剤本来の吸着特性を損なわない範囲でこれらの
物質を使用することは妨げない。なお、分解性有機化合
物および分解性高分子化合物は上記化合物に限定される
ものではない。
【0021】揮発性有機化合物吸着剤の製造方法 本発明のVOC吸着剤の製造するための本発明に係る製
造方法は、揮発性有機化合物を含有しているガスから揮
発性有機化合物を選択的に吸着する吸着剤を製造する方
法であって、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼ
オライト及び水酸化アルミニウムから選ばれた少なくと
も1種類の無機化合物を粉体化する工程と、50℃以上
1000℃以下の温度で気化又はガス化する少なくとも
1種類の分解性化合物と無機化合物粉体とを混練する工
程と、次いで、得た混練物を成形して吸着剤成形体を形
成する工程と、分解性化合物が気化又はガス化する温度
で吸着剤成形体を熱処理する工程とを有することを特徴
としている。以下に、本発明の吸着剤の製造方法を詳細
に述べる。
【0022】原料のシリカ、アルミナ、シリカ−アルミ
ナ、水酸化アルミニウムは、自動乳鉢、粉砕機等により
粉体にして使用する。粉体にする手段は特に限定されな
い。これらの粉体は、粒径が小さいほど均一に混合でき
るため好ましく、粒径が大きすぎると、混練の際に不均
一になり、熱処理後の吸着剤の表面積の減少や強度の低
下を引き起こす原因となる。分解性化合物は、乳鉢、自
動粉砕機等を用いて粉体として使用しても良いし、溶剤
に溶かして使用しても良い。粉体にする場合、その手段
は特に限定されない。無機化合物と同様に、粒径が小さ
いほど均一に混合できるため好ましく、粒径が大きすぎ
ると混練の際に、混合が不均一になり、熱処理後の吸着
剤の表面積の減少や強度の低下を引き起こす原因とな
る。溶剤に溶かして使用する場合、使用する溶剤は、分
解性化合物を完全に溶解できる限り、制約はなく、例え
ば、水、メタノール、エタノール、アセトン、テトラヒ
ドロフラン、ベンゼン、トルエン等を好ましく使用する
ことが出来る。分解性化合物を均一に混練するために、
使用する溶剤の量を出来る限り少なくするのが好まし
い。分解性高分子化合物を溶解するために、必要に応じ
て加熱しても良い。以上のようにして得た分解性化合物
粉体又は分解性化合物溶液と無機化合物粉体とを混練す
る。溶剤を使用した場合、溶剤が揮発した後も、充分に
混練するのが好ましい。
【0023】次いで、得た混練物を成形して吸着剤成形
体を形成する。成形手法としては、既知の打錠成形、押
し出し成形、ホットプレス法等を好ましく使用できる
が、特に限定されない。吸着剤の形状は、例えば円柱
形、リング状、球状等が好ましいが、特に限定されな
い。吸着剤の強度を補強するために、吸着剤の性能を損
なわない範囲で、バインダー等を添加しても良い。
【0024】次に、分解性化合物が気化又はガス化する
温度で吸着剤成形体を加熱処理して、分解性化合物を気
化させ、燃焼させ、分解させ、又は昇華させる。これに
より気化又はガス化した分解性化合物は、外部に放散す
る際、吸着剤成形体中に細孔を形成し、吸着剤の細孔容
積を大きくすると共に、吸着剤の焼き締め強度を大きく
することができる。なお、細孔の大きさは、分解性化合
物の種類及び添加量に依存している。熱処理は、空気中
や酸素中で行っても良いし、窒素やアルゴン等の不活性
ガス中で行っても良いが、分解性化合物がカーボンとし
て残留し易い物質であれば、酸素存在下で熱処理した方
が完全に燃焼し残存し難いため好ましい。熱処理の温度
は、分解性化合物の種類及び添加量にも依るが、基本的
には、分解性化合物が気化又はガス化する温度であっ
て、分解性化合物に応じて、50〜1000℃、好まし
くは100〜800℃、更に好ましくは150〜600
℃の温度範囲である。熱処理温度が低すぎると、分解性
化合物が燃焼し、分解し、又は昇華せずに、元の形態
で、又はカーボン等の生成物として残留するために、細
孔を形成せず、本発明の目的を達成しない。逆に、熱処
理温度が高すぎると、シンタリングにより吸着剤の細孔
構造が損なわれ、本来の吸着特性を損なう。また、無機
化合物として水酸化アルミニウムを使用した場合、水酸
化アルミニウムは、熱処理の際、式(3)に示す脱水反
応によりアルミナとなり、このとき水が抜け出た部分に
細孔が形成すると考えられる。 2Al(OH)3 → Al2O3 + 3H2O (3) シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライトを2
種以上使用した場合、熱処理の際に、各異種粒子間で一
部複合酸化物を形成し、新たに細孔が形成する場合も考
えられる。
【0025】なお、本発明の吸着剤は、バインダーやビ
ルダー等を添加する等の既知の手法により、更に孔隙容
積を増加させることも可能であるが、実施例においては
分解性化合物の添加効果をより明確にするため、バイン
ダーやビルダー等の添加は行っていない。従って、請求
項に示した孔隙容積は、バインダーやビルダー等の添加
を行わなかったときの値として規定される。また、本発
明の吸着剤において、耐水性を向上させるために、又は
VOC吸着特性を高めるために、トリメチルエトキシシ
ラン、ジフェニルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラ
ザン等のシランカップリング剤やメチルリチウム、トリ
エチルアルミニウム、2−プロピルチタネート等の表面
改質剤等を用い、疎水化又は表面改質を行っても良い。
また、同じ目的で、塩酸、硫酸、硝酸等の酸を用いて吸
着剤表面を酸処理したり、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等の塩基を用いて吸着剤表面を塩基処理したりし
ても良い。
【0026】本発明の吸着剤は、ミクロ孔およびメソ
孔、特に多数のメソ孔を表面に一様な分布で有するの
で、従来の吸着剤に比べて、VOCを多量に吸着するこ
とができ、パラフィン、イソパラフィン、ナフテン等の
飽和炭化水素、オレフィン、ジオレフィン等の不飽和炭
化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合
物、含酸素化合物、含硫黄化合物、含窒素化合物等のV
OC吸着に適用できる。よって、本発明の吸着剤は、V
OCを含有するガスからVOCをPSA法等の吸着法に
より分離するための吸着剤として好適であり、特に濃厚
なVOC含有ガスからのVOCを分離、回収するのに適
している。また、本発明である吸着剤は、PSA法以外
のTSA法、PTSA法等の既知の吸着分離法に適用で
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、実施例を挙げて、本発明
の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。尚、以下の
実施例及び比較例では、無機化合物及び分解性化合物と
して、特に断らない限り、市販の特級品を使用した。ま
た、本実施例で示す無機化合物及び分解性化合物の種
類、配合比率等の数値は、本発明の理解を容易にするた
めの例示であって、これに限るものではない。
【0028】実施例1 38.0gの粉状シリカゲルと、2.0gの粉状カルボ
キシメチルセルロース(以下、簡単にCMCと表記す
る)を自動乳鉢で、1時間、混練して、一様に混合され
た微粉状の混合物を得た。次いで、打錠成形器を使っ
て、得た混合物を2t/cm2に加圧した後に、7〜12メ
ッシュの粒状体に成形した。続いて、温度500℃で8
時間、粒状体を空気焼成し、CMCを分解して細孔を形
成し、実施例1の吸着剤を得た。
【0029】実施例1の吸着剤に形成された細孔の孔隙
容積を計測したところ、0.41ml/gであった。細
孔の孔隙容積の計測では、30−500Åの範囲の細孔
径を有するメソ孔を対象として、その孔隙容積を計測し
た。これは、以下の実施例及び比較例でも同様である。
実施例1の吸着剤の吸着能を評価するために、VOC吸
着試験を行った。実施例1の吸着剤0.2gを自動ガス
吸着装置に充填し、温度350℃で24時間真空加熱処
理した後、温度20℃で純ベンゼン(C6H6)蒸気に接触
させ、その吸着量を測定した。その結果、ベンゼン蒸気
圧45torrにおけるベンゼンの平衡吸着量は109ml
(stp)/gであった。stpとは、標準状態(stan
dard temperature and pressure)のことであり、0
℃、常圧に換算した吸着量を示している。実施例1の吸
着剤を調製した際の無機化合物及び分解性化合物の種
類、混合時の出発原料組成(質量%基準)、細孔の孔隙
容積、VOC吸着試験のガスの種類、ガス吸着量は、表
1に示す通りである。これは、以下の実施例及び比較例
についても同様である。
【表1】
【0030】実施例2 26.0gの粉状シリカゲルと、2.0gの粉状γ−ア
ルミナと、12.0gの粉状CMCとから、実施例1と
同様に、混練し、成形し、空気焼成して、実施例2の吸
着剤を作製した。実施例2の吸着剤の孔隙容積は、0.
42ml/gであった。また、実施例1と同様にして、
ベンゼン吸着量を測定したところ、ベンゼンの平衡吸着
量は112ml(stp)/gであった。
【0031】実施例3 8.0gのポリビニルアルコール(-(CH2-CH(OH) )
n -、表1では、簡単にPVAと表記する)を30.0m
lの温度25℃の蒸留水に溶解して得た水溶液に32.
0gの粉状シリカゲルを入れ、自動乳鉢で2時間混練し
た。これにより、蒸留水はほぼ完全に除去され、一様に
混合された微粉状の混合物を得た。次いで、得た混合物
を、実施例1と同様に、成形し、空気焼成して、実施例
3の吸着剤を作製した。実施例3の吸着剤の孔隙容積
は、0.49ml/gであった。次いで、実施例1と同
様にして、実施例3の吸着剤を温度20℃で純イソブタ
ン(CH(CH3)3)および純ベンゼンに接触させ、それぞれ
吸着量を測定したところ、イソブタン蒸気圧760torr
でのイソブタンの飽和吸着量は33ml(stp)/
g、ベンゼン蒸気圧45torrでのベンゼンの平衡吸着量
は、122ml(stp)/gであった。
【0032】実施例4 4.8gのハイシリカゼオライト(以下、簡単にHSZ
と表記する)を自動乳鉢で1時間磨り潰し、一様な微粉
状にした後、これに34.0gの粉状γ−アルミナと
1.2gの粉状イソフタル酸(C6H4(COOH)2 、以下、簡
単にIFAと表記する)とを加え、これらを自動乳鉢で
1時間混練して、一様に混合された微粉状の混合物を得
た。次いで、焼成温度を600℃にしたこと以外は、得
た混合物を、実施例1と同様に、成形し、空気焼成し
て、実施例4の吸着剤を作製した。実施例4の吸着剤の
孔隙容積は、0.21ml/gであった。次いで、実施
例1と同様にして、実施例4の吸着剤を温度20℃で純
プロパン (C3H8)に接触させ、それぞれ吸着量を測定し
たところ、プロパン蒸気圧760torr でのプロパンの
平衡吸着量は10ml(stp)/gであった。
【0033】実施例5 8.0gの粉状シリカゲルと、32.0gの粉状γ−ア
ルミナとからゲル混練法により粉状シリカ−アルミナを
作製した。次いで、得た粉状シリカ−アルミナのうちの
12.0gと28.0gのCMCとを自動乳鉢で1時間
混練して、一様に混合された微粉状の混合物を得た。次
いで、得た混合物を、実施例1と同様に、成形し、空気
焼成して、実施例5の吸着剤を作製した。実施例5の吸
着剤の孔隙容積は、0.71ml/gであった。次い
で、実施例1と同様にして、実施例5の吸着剤のベンゼ
ン吸着量を測定したところ、ベンゼン蒸気圧45torrで
のベンゼンの平衡吸着量は134 ml(stp)gであった。
【0034】実施例6 28.0gの粉状水酸化アルミナ(Al(OH)3)と、12.
0gの粉状ステアリン酸(CH3(CH2)16COOH、以下、簡単
にSAと表記する)とから、焼成温度を600℃にした
こと以外は、実施例1と同様に、混練し、成形し、空気
焼成して、実施例6の吸着剤を作製した。実施例6の吸
着剤の孔隙容積は、0.21ml/gであった。次い
で、実施例1と同様にして、実施例4の吸着剤を温度2
0℃で純オクタン(CH3(CH2)6CH3)蒸気に接触させ、オ
クタン吸着量を測定したところ、オクタン蒸気圧14to
rrでのオクタンの平衡吸着量は99ml(stp)/g
であった。
【0035】実施例7 20.0gの粉状水酸化アルミナと、20.0gの粉状
硝酸アンモニウム(NH 4NO3、以下、簡単にANと表記す
る)とから、実施例1と同様に、混練し、成形し、空気
焼成して、実施例7の吸着剤を作製した。実施例7の吸
着剤の孔隙容積は、0.23ml/gであった。次い
で、実施例6と同様にして、実施例7の吸着剤のオクタ
ン吸着量を測定したところ、オクタン蒸気圧14torrで
のオクタンの平衡吸着量は108ml(stp)/gで
あった。
【0036】実施例8 36.0gの粉状水酸化アルミナと、4.0gの粉状フ
マル酸(HOOCCH=CHCOOH、以下FA)とから、焼成温度
を700℃にしたこと以外は、実施例1と同様に、混練
し、成形し、空気焼成して、実施例8の吸着剤を作製し
た。実施例8の吸着剤の孔隙容積は、0.25ml/g
であった。次いで、実施例6と同様にして、実施例7の
吸着剤のオクタン吸着量を測定したところ、オクタン蒸
気圧14torrでのオクタンの平衡吸着量は112ml
(stp)/gであった。
【0037】実施例9 10.0gのHSZを予め自動乳鉢で1時間磨り潰し充
分に微粉状にし、次いで8.0mlの温度25℃の蒸留水
に溶解して水溶液とした。続いて、26.0gの粉状シ
リカゲルと、2.0gの粉状γ−アルミナと、2.0g
のPVAとを水溶液に入れ、自動乳鉢で1時間混練し、
一様に混合された微粉状の混合物を得た。次いで、得た
混合物を、実施例1と同様に、成形し、空気焼成して、
実施例9の吸着剤を作製した。実施例9の吸着剤の孔隙
容積は、0.44ml/gであった。次いで、実施例3
と同様にして、実施例9の吸着剤のイソブタン吸着量を
測定したところ、イソブタン蒸気圧760torrでのイソ
ブタンの平衡吸着量は35ml(stp)/gであっ
た。
【0038】実施例の吸着剤の性能を従来の吸着剤と比
較して評価するために、以下のようにして比較例の吸着
剤を作製し、その吸着能を測定した。比較例1 40.0gの粉状シリカゲルを自動乳鉢で1時間磨り潰
して、一様な微粉末を得た。このシリカゲル微粉末を、
実施例1と同様に、成形し、空気焼成して、比較例1の
吸着剤を作製した。比較例1の吸着剤の孔隙容積は、
0.17ml/gであった。次いで、実施例3と同様に
して、比較例1の吸着剤を温度20℃で純イソブタン
(CH(CH3)3)および純ベンゼンに接触させ、それぞれ吸
着量を測定したところ、イソブタン蒸気圧760torr
でのイソブタンの飽和吸着量は29ml(stp)/
g、ベンゼン蒸気圧45torrでのベンゼンの平衡吸着量
は、78ml(stp)/gであった。
【0039】比較例2 比較例1と同様にして、40.0gの粉状γ−アルミナ
を粉砕し、成形し、空気焼成して、比較例2の吸着剤を
作製した。比較例2の吸着剤の孔隙容積は、0.19m
l/gであった。次いで、実施例1及び実施例4と同様
にして、比較例2の吸着剤のプロパン吸着量及びベンゼ
ン吸着量をそれぞれ測定したところ、プロパン蒸気圧7
60torr でのプロパンの平衡吸着量は8ml(st
p)/g、ベンゼン蒸気圧45torrでのベンゼンの平衡
吸着量は48ml(stp)/gであった。
【0040】比較例3 比較例1と同様にして、40.0gの粉状水酸化アルミ
ナを粉砕し、成形し、空気焼成して、比較例3の吸着剤
を作製した。比較例3の吸着剤の孔隙容積は、0.15
ml/gであった。次いで、実施例6と同様にして、比
較例3の吸着剤のオクタン吸着量を測定したところ、オ
クタン蒸気圧14torrでのオクタンの平衡吸着量は90
ml(stp)/gであった。
【0041】表1から判る通り、比較例1から3の吸着
剤、即ち従来の吸着剤に比べて、実施例1から9の吸着
剤は、細孔の孔隙容積が大きく、従って、ガス吸着量が
多い。実施例の吸着剤は、メソ孔を多数有するので、特
に、重質なVOCの吸着量が多い。従って、実施例の吸
着剤は、重質なVOCに対する吸着能が高く、従来の無
機酸化物系吸着剤では難しかった重質VOCを効果的に
回収することができる。
【0042】
【発明の効果】本発明の構成によれば、無機化合物と分
解性化合物とを混合し、次いで熱処理して分解性化合物
を気化又はガス化することにより、30−500Åの範
囲の細孔径を有する細孔の孔隙容積が大きい吸着剤を実
現している。本発明の吸着剤は、ミクロ孔及びメソ孔の
孔隙容積、特にメソ孔の孔隙容積が大きいので、VO
C、特に重質VOCを効果的に吸着させることができ、
特に濃厚なVOC含有ガスからVOCをPSA法の吸着
法により分離・回収する揮発性有機化合物吸着剤として
最適である。本発明である吸着剤は、製造が容易である
から経済的な吸着剤と言える。また、PSA法による吸
着プロセスでは、吸着したVOCが吸着剤から脱離し易
いように、吸着剤を減圧雰囲気にして再生しているが、
メソ孔に吸着した重質VOCは極度の減圧にしなくても
脱離するため、本発明の吸着剤を使用すれば、比較的緩
やかな圧力変動のPSA法吸着プロセスで、VOCの分
離・回収を行うことができる。よって、本発明の吸着剤
を用いることにより、PSA法等の吸着法により、従来
に比べて、VOC含有ガスからVOCを効果的に分離・
回収することができるので、VOCによる大気汚染を防
止することができる。本発明に係る製造方法は、本発明
に係る吸着剤を経済的に製造できる方法を実現してい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C01B 33/18 C01B 33/18 Z C01F 7/02 C01F 7/02 Z (72)発明者 西 勝幸 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内 (72)発明者 吉澤 隆 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮発性有機化合物を含有しているガスか
    ら揮発性有機化合物を選択的に吸着する吸着剤であっ
    て、 シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト及び
    水酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも1種類の無
    機化合物と、50℃以上1000℃以下の温度で気化又
    はガス化する少なくとも1種類の分解性化合物とを混合
    し、次いで、得た混合物の成形体を分解性化合物の気化
    又はガス化する温度で熱処理してなることを特徴とする
    揮発性有機化合物吸着剤。
  2. 【請求項2】 30〜500Åの範囲の細孔径を有する
    細孔の孔隙容積が、吸着剤1g当たり0.2ml〜2.0
    mlであることを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機
    化合物回収用の吸着剤。
  3. 【請求項3】 揮発性有機化合物を含有しているガスか
    ら揮発性有機化合物を選択的に吸着する吸着剤を製造す
    る方法であって、 シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト及び
    水酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも1種類の無
    機化合物を粉体化する工程と、 50℃以上1000℃以下の温度で気化又はガス化する
    少なくとも1種類の分解性化合物と無機化合物粉体とを
    混練する工程と、 次いで、得た混練物を成形して吸着剤成形体を形成する
    工程と、 分解性化合物が気化又はガス化する温度で吸着剤成形体
    を熱処理する工程とを有することを特徴とする揮発性有
    機化合物吸着剤の製造方法。
JP8341400A 1996-12-20 1996-12-20 揮発性有機化合物吸着剤及びその製造方法 Pending JPH10180090A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8341400A JPH10180090A (ja) 1996-12-20 1996-12-20 揮発性有機化合物吸着剤及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8341400A JPH10180090A (ja) 1996-12-20 1996-12-20 揮発性有機化合物吸着剤及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10180090A true JPH10180090A (ja) 1998-07-07

Family

ID=18345779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8341400A Pending JPH10180090A (ja) 1996-12-20 1996-12-20 揮発性有機化合物吸着剤及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10180090A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100920950B1 (ko) 2007-11-08 2009-10-09 한양대학교 산학협력단 휘발성 유기화합물 제거를 위한 유기-무기 복합체, 이의제조방법, 및 이의 용도
CN108745271A (zh) * 2018-05-03 2018-11-06 江汉大学 一种挥发性苯系物吸附材料及其制备方法
CN112221534A (zh) * 2020-11-16 2021-01-15 湖南映宏新材料股份有限公司 一种高性能吸附催化材料及其制备方法
CN113368813A (zh) * 2021-07-28 2021-09-10 山东亮剑环保新材料有限公司 一种利用赤泥制备蜂窝状分子筛吸附剂的方法
CN117738008A (zh) * 2023-09-26 2024-03-22 苏州贝斯特装饰新材料有限公司 低气味聚氨酯人造革及其制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100920950B1 (ko) 2007-11-08 2009-10-09 한양대학교 산학협력단 휘발성 유기화합물 제거를 위한 유기-무기 복합체, 이의제조방법, 및 이의 용도
CN108745271A (zh) * 2018-05-03 2018-11-06 江汉大学 一种挥发性苯系物吸附材料及其制备方法
CN112221534A (zh) * 2020-11-16 2021-01-15 湖南映宏新材料股份有限公司 一种高性能吸附催化材料及其制备方法
CN113368813A (zh) * 2021-07-28 2021-09-10 山东亮剑环保新材料有限公司 一种利用赤泥制备蜂窝状分子筛吸附剂的方法
CN117738008A (zh) * 2023-09-26 2024-03-22 苏州贝斯特装饰新材料有限公司 低气味聚氨酯人造革及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang et al. Recent advances in capture of carbon dioxide using alkali-metal-based oxides
US4923843A (en) Peptized activated carbon/alumina composite
US7759288B2 (en) Co-formed base-treated aluminas for water and CO2 removal
JPH0620548B2 (ja) 複合吸着剤
JP2002519188A (ja) ガス精製用モレキュラーシーブ吸着剤とその製造方法
CN102712489A (zh) β型沸石及其制造方法
KR20150112988A (ko) 고 패킹 밀도 및 조정가능한 기공 부피를 갖는 금속-유기 골격 압출물
WO2018046286A1 (en) Adsorbent comprising layered double hydroxide and activated carbon
CN111542388A (zh) 包括具有规则介孔的金属浸渍的沸石颗粒的烃吸附剂及其制备方法
CN107876005B (zh) 一种脱除氯化污染物的吸附剂及其制备方法和应用
JP2002187712A (ja) 球状多孔質シリカ乃至シリカ金属複合体粒子及びその製造方法
Peng et al. Hydrotalcite/SBA15 composites for pre-combustion CO2 capture: CO2 adsorption characteristics
Aghaei et al. Measurements and modeling of CO2 adsorption behaviors on granular zeolite 13X: Impact of temperature and time of calcination on granules properties in granulation process using organic binders
Deng Sorbent technology
Aloufi et al. Unusually large microporous HKUST-1 via polyethylene glycol-templated synthesis: enhanced CO2 uptake with high selectivity over CH4 and N2
JPH10180090A (ja) 揮発性有機化合物吸着剤及びその製造方法
US20220062860A1 (en) Process for producing nanostructured material, product and use
Gaudin et al. Synthesis of CuO/SBA-15 adsorbents for SOx removal applications, using different impregnation methods
KR20180072892A (ko) 악취 및 휘발성 유기화합물(VOCs) 제거를 위한 난연성 흡착제 및 그 제조방법
García-Bordejé et al. Bifunctional Na–Ru on gamma-alumina for CO 2 capture from air and conversion to CH 4: impact of the regeneration method and support on monolithic contactors
KR102641139B1 (ko) 휘발성 유기화합물 흡착-산화용 제올라이트 복합체 제조방법
JP3540040B2 (ja) 吸着剤の製造方法
JPH0576754A (ja) 成形複合吸着剤及びその製法
JP3432687B2 (ja) 一酸化炭素吸着剤及びその製造方法
JP6926459B2 (ja) Szr型ゼオライトを含む炭化水素吸着剤及び炭化水素の吸着方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040316