JPH10180287A - 汚水処理用散気装置 - Google Patents

汚水処理用散気装置

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JPH10180287A
JPH10180287A JP34617996A JP34617996A JPH10180287A JP H10180287 A JPH10180287 A JP H10180287A JP 34617996 A JP34617996 A JP 34617996A JP 34617996 A JP34617996 A JP 34617996A JP H10180287 A JPH10180287 A JP H10180287A
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JP
Japan
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air
vibrator
sewage
hollow body
ejection hole
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Application number
JP34617996A
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English (en)
Inventor
Akihiro Ueda
明弘 上田
Kenichi Minami
健一 巳波
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間運転や曝気停止の繰り返しによっても
目詰まりしたり、好気性処理が不完全になることがな
く、しかも排水の水質に悪影響を与えることのない汚水
処理用散気装置を提供する。 【解決手段】 中空体111の器壁112に穿設された
複数個のエア噴出孔113に、エア噴出孔113の軸方
向に移動はするがエア噴出孔113から抜き出し不可能
な振動子114が嵌め込まれていて、振動子114の軸
部1141の、器壁112の外側にある軸端部には、エ
ア噴出孔113を閉塞する蓋部1142が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄化槽などの汚水
処理装置内に設置される汚水処理用散気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、し尿や生活雑廃水等の汚水を処理
する浄化槽としては、高度な処理能力を有し、常時安定
した処理水質が得られるものが要求されるようになって
きている。汚水を処理する方法には、細菌などの微生物
による汚濁物質分解作用を利用した生物学的処理方法が
あり、生物学的処理方法にも酸素を嫌う嫌気性微生物に
よって分解する嫌気性処理と、酸素を必要とする好気性
微生物による好気性処理の2種類があるが、上記のよう
な要求により的確に応えられるものとして、好気性処理
を行う好気性処理槽が主として用いられている。
【0003】このような好気性処理槽では、槽内の好気
性微生物に酸素を安定して供給することが必要不可欠で
ある。そのためには、処理する汚水中に水没した状態の
散気装置を設置し、散気装置にブロアー等の空気供給源
から空気を送り、散気装置から汚水中に細かい気泡状に
した空気を吹き込んで曝気する構造のものが従来より用
いられている。
【0004】従来の散気装置は、空気を細かい気泡状に
するために、合成樹脂のペレットまたはビーズを加熱・
圧縮して成形したり、セラミックスの粒子を高温で焼成
することにより多数の空隙を形成した、多孔質の成形品
が使用されている。
【0005】しかしながら、このような従来の散気装置
は、運転時間の経過とともに空隙内で微生物が増殖して
空隙を閉塞し、目詰まりを起こすことがある。また、同
じ好気性処理槽を使用して嫌気性処理するような場合に
は、間欠曝気を行うので、散気装置への送気を停止した
時に汚水が空隙を通って散気装置内へ逆流し、その際に
汚水中の微小な固形物が空隙内に浸入して、同様に目詰
まりを起こすことがある。そして、目詰まりの結果、好
気性処理を行う場合の空気量が減少して、好気性処理が
不完全となることがある。
【0006】そこで、このような汚水中の固形分による
空隙の閉塞を防止する手段として、特開平8−1176
号公報に、多孔質の筒の内面に接して多数の開口を有す
る円筒状の銅を主成分とする金属部材を充填した散気筒
が開示されている。この散気筒は、内面に嵌め込んだ金
属部材から発生する銅イオンの殺菌作用で散気筒の空隙
で増殖する微生物の成育を妨害することにより、散気筒
の目詰まりを防止しようとするものである。
【0007】しかしながら、特開平8−1176号公報
記載の散気筒は、浄化槽の運転時間の経過とともに金属
部材表面に形成される酸化皮膜や金属部材表面の汚れに
よって銅イオンの溶出量が次第に減少し、それとともに
殺菌効果が低下して微生物が増殖し、目詰まりを起こす
結果となる。
【0008】また、銅は人体にとって有害であるため
に、排水基準によって放流量が厳しく規制されており、
汚水浄化に使用することは好ましくない。
【0009】更に、好気性処理槽が接触曝気方式のよう
に汚水中のMLSS(浮遊物質)が少量の場合はよい
が、活性汚泥方式のようにMLSSが数千mg/lとい
うように高濃度の場合には、曝気停止後の汚水の逆流に
よって空隙内に浸入した固形分は上記の方法では除去す
ることができず、容易に目詰まりを起こす。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題点を解消し、長時間運転や曝気停止の
繰り返しによって気泡を噴出させる空隙や噴出孔が目詰
まりを起こし、目詰まりによって空気量が減少して好気
性処理が不完全となるようなことがなく、長期間にわた
り安定して好気性処理を行うことができ、しかも水質に
悪影響を与えることのない、汚水処理用散気装置を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明汚水処理用散気装置(以下単
に散気装置と称する)は、汚水中に設置され、汚水中に
空気を噴出して曝気を行う汚水処理用散気装置であっ
て、汚水中に設置された中空体の器壁に複数個のエア噴
出孔が穿設され、エア噴出孔にはエア噴出孔の軸方向に
振動する振動子が嵌め込まれており、振動子の軸はエア
噴出孔の軸方向に移動はするがエア噴出孔から抜き出し
不可能な状態で貫通していることを特徴とする。
【0012】請求項2記載の本発明散気装置は、エア噴
出孔が中空体の上側の器壁に穿設され、且つ振動子の比
重が汚水の比重より大きいことを特徴とする。
【0013】請求項3記載の本発明散気装置は、エア噴
出孔が中空体の下側の器壁に穿設され、且つ振動子の比
重が汚水の比重より小さいことを特徴とする。
【0014】請求項4記載の本発明散気装置は、振動子
の軸の少なくとも中空体の器壁の外側にある軸端部には
エア噴出孔を閉塞する蓋部が設けられていることを特徴
とする。
【0015】請求項5記載の本発明散気装置は、エア噴
出孔は中空体の外側へ向けて拡大するテーパー状に形成
され、蓋部の軸との接続部はエア噴出孔に密着するテー
パー状に形成されていることを特徴とする。
【0016】本発明において、エア噴出孔及び振動子の
軸の大きさは特に限定されるものではないが、処理され
る汚水中に酸素が効率よく溶解する気泡の大きさとする
ために、エア噴出孔の内寸は3mm乃至50mm程度と
することが好ましい。また、エア噴出孔内で軸方向に自
由に移動することができるように、振動子の軸の太さは
エア噴出孔の内寸より1mm乃至10mm程度小さくす
ることが好ましい。
【0017】また、空気がエア噴出孔から噴出する際
に、振動子がエア噴出孔内で軸方向によく振動して細か
い気泡が形成されるように、振動子の軸の長さは中空体
の器壁の厚さより3mm乃至10mm程度長くすること
が好ましい。
【0018】振動子の材質は特に限定されるものではな
いが、汚水によって変質や劣化を生じにくい材質が望ま
しく、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン
等の合成樹脂製あるいは合成樹脂の発泡体製のもの、ア
ルミニウム、ステンレス鋼等の金属材料製のものなどが
挙げられる。なお、振動子の材質は、振動子の比重を汚
水の比重より大きくする場合、あるいは振動子の比重を
汚水の比重より小さくする場合に応じて選択することが
必要である。また、比重を小さくするために振動子を中
空構造としてもよい。
【0019】(作用)請求項1記載の本発明は、中空体
に空気を送ると、空気圧で振動子が中空体の内側から押
されることによって蓋部が中空体の器壁から離れ、エア
噴出孔と振動子の軸の間の隙間を通って空気が汚水中に
噴出される。その場合、振動子と汚水の比重の差及び空
気圧の関係でエア噴出孔の軸方向に振動し、細かい気泡
となって噴出されるために効率よく曝気がなされる。
【0020】更に、振動子が振動することによってエア
噴出孔に汚水中の固形分が付着するのが防止される上、
たとえエア噴出孔に固形分が付着しても、振動子の振動
と振動に伴う摩擦によって固形分が除去される。
【0021】請求項2記載の本発明は、振動子の比重が
汚水の比重より大きい場合に用いられるものであって、
中空体に空気を送らずに曝気を停止しているときには振
動子が沈んでいるが、中空体に空気を送って曝気してい
るときには、空気圧によって振動子が下側から押し上げ
られて振動し、空気が細かい気泡となって噴出され、効
率よく曝気がなされるとともに、汚水中の固形分がエア
噴出孔に付着するのが防止され、あるいはエア噴出孔に
付着しても、振動子の振動と摩擦によって除去される。
【0022】また、請求項3記載の本発明は、振動子の
比重が汚水の比重より小さい場合に用いられるものであ
って、中空体に空気を送らずに曝気を停止しているとき
には振動子が浮かんでいるが、中空体に空気を送って曝
気しているときには、空気圧によって振動子が上側から
押し下げられ蓋部も押し下げられて、空気が細かい気泡
となって噴出され、効率よく曝気がなされるとともに、
汚水中の固形分がエア噴出孔に付着するのが防止され、
あるいはエア噴出孔に付着しても、振動子の振動と摩擦
によって除去される。
【0023】請求項4記載の本発明は、中空体へ空気を
送るのを止めて曝気を停止すると、水圧によって蓋部が
中空体の器壁に密着し、エア噴出孔を塞ぐので、汚水の
浸入が防止され、エア噴出孔の目詰まりは更に発生しに
くくなる。
【0024】請求項5記載の本発明は、中空体に空気を
送らずに曝気を停止しているときには、円錐面状のエア
噴出孔に蓋部の軸との円錐面状の接続部同士が広い面積
で密着し、エア噴出孔を塞ぐので、汚水の浸入が確実に
防止され、エア噴出孔の目詰まりは一層発生しにくくな
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照しながら具体的に説明する。図1は本発明の
散気装置が設置されている浄化槽の断面図、図2は本発
明散気装置の一例の曝気運転中の状態を示す斜視図、図
3は図2に示す振動子の斜視図、図4は図2の要部の拡
大断面図、図5は曝気運転停止中の状態を示す要部の拡
大断面図である。なお、図2乃至図5に示す例は、振動
子の比重が汚水の比重より大きい場合のものである。
【0026】図1に示す浄化槽1において、浄化槽本体
2は仕切板3、4によって流量調整槽5、嫌気性処理槽
6、及び好気性処理槽7の三つの槽に仕切られている。
仕切板4の上の方には嫌気性処理槽6と好気性処理槽7
の間をつなぐ連通口8が設けられており、流量調整槽5
と嫌気性処理槽6の間にはポンプを備えた汚水移送配管
9、好気性処理槽7と嫌気性処理槽6の間にも同様の汚
水移送配管10が設けられている。
【0027】好気性処理槽7内の底部近くには本発明の
散気装置11が設置され、浄化槽本体2の外にはブロア
ー12が設置されていて、ブロアー12から散気装置1
1へは空気を送るためのエア配管13が設けられてい
る。
【0028】また、好気性処理槽7内の散気装置11の
上には、好気性処理槽7で処理された後の処理水から固
形分を分離するための分離膜14が設けられ、分離膜1
4には固形分が分離された処理水をポンプ15で吸い上
げて放流するための放流配管16が設けられている。
【0029】流量調整槽5に流入した未処理の汚水はこ
こに一時貯留された後、汚水移送配管9により嫌気性処
理槽6へ一定量が移送される。移送された汚水は嫌気性
処理槽6でMLSSの濃度が数千mg/lから10,0
00mg/l程度の嫌気状態で存在している活性汚泥に
より嫌気性処理された後、連通口8から好気性処理槽7
へ汚泥とともに流れこむ。
【0030】好気性処理槽7では、嫌気性処理後の汚水
は、ブロアー12からエア配管13を経て散気装置11
へ送られた空気が、散気装置11により多数の細かい気
泡状に噴出され、曝気されることによって好気性処理さ
れる。
【0031】好気性処理された処理水の一部は分離膜1
4により固液分離され、液体分だけがポンプ15で吸い
上げられ、放流配管16から外部へ放流されるととも
に、処理水の一部は汚泥とともに汚水移送配管10から
嫌気性処理槽6へ還流されて繰り返し処理される。
【0032】次に、図2乃至図5を参照して散気装置1
1について説明する。直方体状の中空体111の上側の
器壁112は外面が平坦且つ平滑に形成され、器壁11
2には複数個(図2に示す例では12個)のエア噴出孔
113が穿設されていて、各エア噴出孔113には振動
子114が嵌め込まれている。また、中空体111の一
端にはエア配管13が接続されている。
【0033】振動子114は、器壁112を貫通する軸
部1141、軸部1141の一端で中空体111の外側
にある円盤状の蓋部1142、及び軸部1141の他端
で中空体111の内側にある三角形の板状の係止部11
43より構成されている。軸部1141の外径はエア噴
出孔113の内径よりやや小さく、軸部1141の長さ
は器壁112の厚さよりやや大きく形成されている。但
し図5に示すように蓋部1142の裏面が上側の器壁1
12に当接しても、係止部1143の先端と下側の器壁
の間にはなお隙間がある寸法とされている。
【0034】蓋部1142の外径はエア噴出孔113を
完全に覆うことができる充分な大きさを有し、器壁11
2の外面に当接する裏面(軸部1141との接続側)は
平坦且つ平滑な面に形成されている。
【0035】また、係止部1143は振動子114がエ
ア噴出孔113から抜け出さない寸法に形成されてい
る。従って振動子114はエア噴出孔113に対し軸方
向に移動することはできるが、エア噴出孔113から抜
き出すことができない。
【0036】次に、散気装置11により好気性処理を行
う場合の作用について説明する。前記したように、上記
の例においては振動子114の比重が汚水の比重より大
きいので、曝気を開始する前には、図5に示すように、
振動子114が沈下した位置にあって、蓋部1142の
裏面が上側の器壁112の外面に当接し、更に水圧によ
って上側の器壁112に密着して、エア噴出孔113を
閉塞する。それにより汚水がエア噴出孔113に浸入す
るのが防止される。
【0037】次いで好気性処理を開始するためにエア配
管13から中空体111へ空気を送ると、空気圧によっ
て振動子114が図4に示すように押し上げられ、蓋部
1142が器壁112の外面から離れ、且つ振動子11
4に作用する重力、浮力、空気圧により振動子114が
エア噴出孔113の軸方向に上下に振動するので、空気
は細かい気泡となって汚水中に噴出し、汚水との接触面
積が大きいために効率よく曝気がなされる。
【0038】また、振動子114の振動によってエア噴
出孔113や振動子114に汚水中の固形分が付着する
のが防止されるとともに、エア噴出孔113や振動子1
14に汚水中の固形分が付着していても、振動子114
の振動とそれに伴う振動子114とエア噴出孔113の
接触により、付着していた固形分が除去される。
【0039】図6は振動子の他の例を示す斜視図であ
る。図6に示す振動子114aは、図3に示す振動子1
14の蓋部1142の代わりに、軸部1141aと直角
方向の細い円筒状の頭部1143aが設けられたもので
ある。なお、散気装置のその他の構成は上記のものと同
じである。
【0040】この振動子114aを用いた散気装置の場
合、細い円筒状の頭部1143aは蓋部のようにエア噴
出孔を覆って噴出孔へ汚水が浸入するのを防止できない
が、振動子114aの振動によりエア噴出孔や振動子1
14aに汚水中の固形分が付着するのが防止され、また
付着していた固形分が除去される。
【0041】図7及び図8は本発明散気装置の他の一例
を示し、図7は曝気運転中の状態を示す要部の拡大断面
図、図8は曝気運転停止中の状態を示す要部の拡大断面
図である。振動子114bの比重は汚水の比重より小さ
く、中空体111bの下側の器壁112bにエア噴出孔
113bが穿設され、且つ振動子114bの上下方向が
図2乃至図5に示す例と逆になっているほかは、図2乃
至図5に示すものと同じ構成である。
【0042】図7及び図8に示す構成の散気装置の作用
について説明する。振動子114bの比重は汚水の比重
より小さいので、曝気を開始する前には、図8に示すよ
うに振動子114bが浮上した位置にあって、蓋部11
42bの裏面が下側の器壁112bの外面に当接し、水
圧によって器壁112bに密着してエア噴出孔113b
を閉塞する。その結果、汚水がエア噴出孔113bに浸
入するのが防止される。
【0043】次いで好気性処理を開始するためにエア配
管から中空体111bへ空気を送ると、空気圧によって
振動子114bが図7に示すように押し下げられ、蓋部
1142bが器壁112bの外面から離れ、且つ振動子
114bに作用する重力、浮力、空気圧により振動子1
14bがエア噴出孔113bの軸方向に上下に振動する
ために、空気は細かい気泡となって噴出し、効率よく曝
気がなされる。
【0044】また、振動子114aの振動によってエア
噴出孔113bや振動子114bに汚水中の固形分が付
着するのが防止されるとともに、エア噴出孔113bや
振動子114bに汚水中の固形分が付着していても、振
動子114bの振動とそれに伴う振動子114bとエア
噴出孔113bの接触により固形分が除去される。
【0045】図9は本発明散気装置の更に他の一例にお
ける曝気運転中の状態を示す要部の拡大断面図、図10
は曝気運転停止中の状態を示す要部の拡大断面図、図1
1は図9及び図10に示す振動子の斜視図である。な
お、この例は振動子の比重が汚水の比重より大きい場合
のものである。
【0046】中空体111cの上側の器壁112cに穿
設されたエア噴出孔113cは、内周面が中空体111
cの外側へ向けて拡大する円錐面状に形成され、且つ平
滑な表面状態を有する。
【0047】エア噴出孔113cには図11に示すよう
な振動子114cが嵌め込まれている。振動子114c
の蓋部1142cの裏面はエア噴出孔113cの内周面
に密着する円錐面状に形成され、且つ平滑な表面状態を
有する。
【0048】散気装置はこのような構造とされているた
めに、中空体111cに空気を送らずに曝気を停止して
いるときには、振動子114cが沈下して、エア噴出孔
113cの外周面と振動子114cの蓋部1142cの
裏面同士が広い面積で密着することができるので、エア
噴出孔113cへの汚水の浸入が一層確実に防止され
る。
【0049】以下に本発明の具体的な実施例について説
明する。 (実施例1:振動子の比重>汚水の比重)浄化槽は図1
に示す構造のもので、深さ2mの好気性処理槽7の水深
1.8mの位置に、図2乃至図5に示す構造の散気装置
11が設置されているものを使用した。散気装置11
は、中空体111の上側の器壁112の厚さが3mm
で、内径5mmのエア噴出孔113が12個穿設され、
エア噴出孔113にはポリ塩化ビニル製の振動子114
が嵌め込まれていて、軸部1141の外径は3mm、長
さは10mm、蓋部1142の直径は10mm、三角形
状の係止部1143の底辺長は7mm、厚さは2mmで
ある。
【0050】嫌気性処理槽6で予め所定の嫌気性処理を
行った汚水を、好気性処理槽7に移送し、濃度8000
〜12000mg/lの活性汚泥存在下で、散気装置1
1から30l/分の空気を細かい気泡状にして60分間
噴出・曝気して好気性処理を行い、次いで70分間曝気
を停止する運転を6か月間連続して行った。この間、曝
気運転時のブロアーの圧力及び送風量を計測した。
【0051】その結果、ブロアーの圧力は0.2kgf
/cm2 、送風量は30l/分と、運転開始時の値とほ
とんど変わりなく一定に維持されていて、安定した曝気
を続けることができた。また、エア噴出孔113が細菌
などの微生物により閉塞されて目詰まりを起こすことな
く、またエア噴出孔113への汚水の逆流も見られなか
った。
【0052】(実施例2:振動子の比重>汚水の比重)
頭部1143aの直径3mm、長さ10mmの図6に示
すような振動子114が嵌め込まれた散気装置を使用し
た以外は、図1に示す浄化槽1と同じ構成の浄化槽を使
用し、実施例1と同じ方法で曝気及び曝気を停止する運
転を行った。
【0053】その結果、ブロアーの圧力は0.2kgf
/cm2 、送風量は30l/分と、運転開始時の値とほ
とんど変わりなく一定に維持されていて、安定して曝気
を続けることができた。また、エア噴出孔は細菌などの
微生物により閉塞されて目詰まりを起こすことがなかっ
た。
【0054】(実施例3:振動子の比重<汚水の比重)
図7及び図8に示すような、中空体111b下側の器壁
112bにエア噴出孔113bが穿設され、ポリエチレ
ン製の振動子114bが嵌め込まれた散気装置を使用し
た以外は、図1に示す浄化槽1と同じ構成の浄化槽を使
用し、実施例1と同じ方法で曝気及び曝気を停止する運
転を行った。
【0055】その結果、ブロアーの圧力は0.2kgf
/cm2 、送風量は30l/分と運転開始時の値とほと
んど変わりなく一定に維持されていて、安定して曝気を
続けることができた。また、エア噴出孔113bは細菌
などの微生物により目詰まりを起こすことがなかった。
【0056】(実施例4:振動子の比重>汚水の比重)
図9乃至図10に示すようなエア噴出孔113cに、図
11に示すようなポリ塩化ビニル製の振動子114cが
嵌め込まれた散気装置を使用した以外は、図1に示す浄
化槽1と同じ構成の浄化槽を使用し、実施例1と同じ方
法で曝気及び曝気を停止する運転を行った。
【0057】なお、エア噴出孔113cは最少部の内径
5mmから外側へ向けて45°方向に拡大する円錐面状
の内周面を持ち、振動子114cは直径3mm、長さ1
0mmの軸部1141cの一端部に、噴出孔113cの
円錐面状の内周面に密着する裏面が形成されているもの
である。
【0058】上記運転の結果、ブロアーの圧力は0.2
kgf/cm2 、送風量は30l/分と運転開始時の値
とほとんど変わりなく一定に維持されていて、安定して
曝気を続けることができた。また、エア噴出孔113b
は細菌などの微生物により目詰まりを起こすことがなか
った。
【0059】(比較例1)散気装置として、ポリプロピ
レン樹脂のペレットを加熱圧縮して成形した、図12に
示すような外径30mm、内径18mm、長さ400m
mの多孔質の管状成形品20を使用した以外は、図1に
示す浄化槽1と同じ構成の浄化槽を使用し、実施例1と
同じ方法で曝気及び曝気を停止する操作を行った。
【0060】その結果、運転開始直後のブロアーの圧力
は0.2kgf/cm2 であったものが、2日後には
0.3kgf/cm2 に上昇し、送気量は運転開始直後
30l/分であったものが、8l/分に減少した。更
に、散気装置を引き上げて多孔質の管状成形品を観察し
たところ、図12及び図13に示すように管状成形品2
0の細孔に汚泥が浸入し、閉塞していることが確認され
た。
【0061】(比較例2)散気装置として、外径18m
m、内径13mm、長さ400mmの硬質塩化ビニル管
の管壁に、直径5mmの孔を円周方向に対角に2箇所、
長さ方向にピッチ30mmで千鳥状に穿設したものを使
用した以外は、図1に示す浄化槽1と同じ構成の浄化槽
を使用し、実施例1と同じ方法で曝気及び曝気を停止す
る操作を行った。
【0062】その結果、運転開始直後のブロアーの圧力
は0.2kgf/cm2 であったが、1か月後には0.
25kgf/cm2 に上昇した。また送気量は運転開始
直後30l/分であったものが、1か月後には25l/
分に減少した。更に管状成形品のエアを噴出する孔の数
が約70%に減少し、約30%は汚泥により閉塞されて
空気が噴出されていなかった。
【0063】
【効果】以上の説明で明らかなように、請求項1記載の
本発明は、中空体に空気を送ると振動子がエア噴出孔の
軸方向に振動し、細かい気泡となって噴出されるために
効率よく曝気がなされる。更に、エア噴出孔に汚水中の
固形分が付着するのが防止される上、たとえエア噴出孔
に固形分が付着しても、振動子の振動と摩擦によって固
形分が除去されるので、エア噴出孔の目詰まりが防止さ
れ、長期にわたって安定した好気性処理を行うことがで
きる。また銅のような有害な重金属を使用しないので、
水質に悪影響を与えることがない。
【0064】請求項2記載の本発明は、振動子の比重が
汚水の比重より大きい場合に用いられることによって、
上記と同じ効果が得られる。
【0065】請求項3記載の本発明は、振動子の比重が
汚水の比重より小さい場合に用いられることによって、
上記と同じ効果が得られる。
【0066】請求項4記載の本発明は、中空体へ空気を
送るのを止めると、水圧によって蓋部が中空体の器壁に
密着し、汚水がエア噴出孔から浸入するのが防止される
ので、エア噴出孔の目詰まりがより発生しにくく、長期
にわたってより安定した好気性処理を行うことができ
る。
【0067】請求項5記載の本発明は、中空体へ空気を
送るのを止めると、円錐面状のエア噴出孔と蓋部の円錐
面状の裏面とが広い面積で密着し、汚水がエア噴出孔に
浸入するのが確実に防止されるので、エア噴出孔の目詰
まりは一層発生しにくく、長期にわたって一層安定した
好気性処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明散気装置が設置されている浄化槽の断面
図。
【図2】本発明散気装置の一例の曝気運転中の状態を示
す斜視図。
【図3】図2に示す散気装置の振動子の斜視図。
【図4】図2に示す散気装置の要部拡大断面図。
【図5】図4に示す散気装置の曝気運転停止中の状態を
示す要部拡大断面図。
【図6】振動子の他の例を示す斜視図。
【図7】本発明散気装置の他の一例の曝気運転中の状態
を示す要部拡大断面図。
【図8】図7に示す散気装置の曝気運転停止中の状態を
示す要部拡大断面図。
【図9】本発明散気装置の更に他の一例の曝気運転中の
状態を示す要部拡大断面図。
【図10】図9に示す散気装置の曝気運転停止中の状態
を示す要部拡大断面図。
【図11】図9に示す散気装置の振動子の斜視図。
【図12】従来の散気装置における6か月運転後の目詰
まり状態を示す断面図。
【図13】図12の一部拡大断面図。
【符号の説明】
1 浄化
槽 7 好気
性処理槽 11 散
気装置 111,111b,111c 中空
体 112,112b,112c 器壁 113,113b,113c エア
噴出孔 114,114a,114b,114c 振動
子 1141,1141a,1141b,1141c 軸部 1142,1142b,1142c 蓋部 1143,1143a,1143b,1143c 係止
部 12 ブ
ロアー 13 エ
ア配管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚水中に設置され、汚水中に空気を噴出
    して曝気を行う汚水処理用散気装置であって、汚水中に
    設置された中空体の器壁に複数個のエア噴出孔が穿設さ
    れ、エア噴出孔にはエア噴出孔の軸方向に振動する振動
    子が嵌め込まれており、振動子の軸はエア噴出孔の軸方
    向に移動はするがエア噴出孔から抜き出し不可能な状態
    で貫通していることを特徴とする汚水処理用散気装置。
  2. 【請求項2】 エア噴出孔が中空体の上側の器壁に穿設
    され、且つ振動子の比重が汚水の比重より大きいことを
    特徴とする請求項1記載の汚水処理用散気装置。
  3. 【請求項3】 エア噴出孔が中空体の下側の器壁に穿設
    され、且つ振動子の比重が汚水の比重より小さいことを
    特徴とする請求項1記載の汚水処理用散気装置。
  4. 【請求項4】 振動子の軸の少なくとも中空体の器壁の
    外側にある軸端部にはエア噴出孔を閉塞する蓋部が設け
    られていることを特徴とする請求項1、2もしくは3記
    載の汚水処理用散気装置。
  5. 【請求項5】 エア噴出孔は中空体の外側へ向けて拡大
    する円錐面状に形成され、蓋部の軸との接続部はエア噴
    出孔に密着する円錐面状に形成されていることを特徴と
    する請求項4記載の汚水処理用散気装置。
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