JPH10180948A - 転写シ−ト、及び光触媒性親水性薄膜の転写方法 - Google Patents

転写シ−ト、及び光触媒性親水性薄膜の転写方法

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JPH10180948A
JPH10180948A JP35595296A JP35595296A JPH10180948A JP H10180948 A JPH10180948 A JP H10180948A JP 35595296 A JP35595296 A JP 35595296A JP 35595296 A JP35595296 A JP 35595296A JP H10180948 A JPH10180948 A JP H10180948A
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JP35595296A
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Mitsumasa Sugano
充誠 菅野
Makoto Hayakawa
信 早川
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写対象物表面に貼着し、光触媒を励起する
光を照射するだけの操作で転写対象物表面に光触媒含有
層を転写でき、それにより転写対象物表面を、光触媒の
光励起に応じて、恒久的に親水性を呈するようにさせる
ことの可能な転写シ−トを提供すること。 【解決手段】 転写シ−トにおいて、感圧接着剤又は感
熱接着剤からなる第一層と、光触媒を含有する第二層
と、実質的に透明な樹脂製シ−ト状基材を含有するよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転写対象物表面の
必要部分に転写させることにより、その部分の表面を高
度の親水性になし、かつ維持することの可能な転写シ−
ト、及び前記転写シ−トから転写対象物表面へ光触媒性
親水性薄膜を転写させる方法に関する。より詳しくは、
本発明は、鏡、レンズ、ガラス、プリズムその他の透明
な転写対象物の表面を高度に親水化することにより、転
写対象物の曇りや水滴形成を防止することの可能な防曇
性転写シ−ト、及び前記防曇性転写シ−トから転写対象
物表面へ光触媒性親水性薄膜を転写させて転写対象物の
表面に防曇性を与える方法に関する。本発明は、また、
建物や窓ガラスや機械装置や物品の表面を高度に親水化
することにより、表面が汚れるのを防止し、又は表面を
自己浄化(セルフクリ−ニング)し若しくは容易に清掃
することの可能な清浄性転写シ−ト、及び前記清浄性転
写シ−トから転写対象物表面へ光触媒性親水性薄膜を転
写させて転写対象物の表面に降雨又は水による清浄性を
与える方法に関する。
【0002】
【従来の技術】寒冷時に自動車その他の乗物の風防ガラ
スや窓ガラス、建物の窓ガラス、眼鏡やゴ−グルのレン
ズ、及び各種計器盤のカバ−ガラスが凝縮湿分で曇るの
はしばしば経験されることである。また、浴室や洗面所
の鏡や眼鏡のレンズが湯気で曇ることも良く遭遇され
る。更に、車両の風防ガラスや窓ガラス、建物の窓ガラ
ス、眼鏡やゴ−グルのレンズ、マスクやヘルメットのシ
−ルドが降雨や水しぶきを受け、離散した多数の水滴が
表面に付着すると、それらの表面は翳り、ぼやけ、斑模
様になり、或いは曇り、やはり可視性が失われる。ここ
で用いる“防曇”の用語は、このような曇りや凝縮水滴
の成長や水滴の付着による光学的障害を防止する技術を
広く意味する。言うまでもなく、上記“曇り”は安全性
や種々の作業の能率に深い影響を与える。例えば、車両
の風防ガラスや窓ガラス、バックミラ−が寒冷時や雨天
に翳り、ぼやけ、斑模様になり、或いは曇ると、視界の
確保が困難となり、交通の安全性が損なわれる。内視鏡
レンズやデンタルミラ−が曇ると、的確な診断、手術、
処置の障害となる。計器盤のカバ−ガラスが曇ると、デ
−タの読みが困難となる。
【0003】周知のように、従来用いられている防曇方
法は、ポリエチレングリコ−ルのような親水性化合物或
いはシリコ−ンのような撥水性化合物を含んだ防曇性組
成物を表面に塗布することである。しかし、この種の防
曇性被膜はあくまで一時的なもので、水洗や接触によっ
て容易に取除かれ、早期に効果を失うという難点があ
る。
【0004】他方、建築及び塗料の分野においては、環
境汚染に伴い、建築外装材料や屋外建造物やその塗膜の
汚れが問題となっている。大気中に浮遊する煤塵や粒子
は晴天には建物の屋根や外壁に堆積する。堆積物は降雨
に伴い雨水により流され、建物の外壁を流下する。更
に、雨天には浮遊煤塵は雨によって持ち運ばれ、建物の
外壁や屋外建造物の表面を流下する。その結果、表面に
は、雨水の道筋に沿って汚染物質が付着する。表面が乾
燥すると、表面には縞状の汚れが現れる。建築外装材料
や塗膜の汚れは、カ−ボンブラックのような燃焼生成物
や、都市煤塵や、粘土粒子のような無機質物質の汚染物
質からなる。このような汚染物質の多様性が防汚対策を
複雑にしているものと考えられている(橘高義典著、
“外壁仕上材料の汚染の促進試験方法”、日本建築学会
構造系論文報告集、第404号、1989年10月、
p.15−24)。
【0005】従来の通念では、上記建築外装などの汚れ
を防止するためにはポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)のような撥水性の塗料が好ましいと考えられてい
たが、最近では、疎水性成分を多く含む都市煤塵に対し
ては、塗膜の表面をできるだけ親水性にするのが望まし
いと考えられている(高分子、44巻、1995年5月
号、p.307)。そこで、親水性のグラフトポリマ−
で建物を塗装することが提案されている(新聞“化学工
業日報”1995年1月30日)。報告によれば、この
塗膜は水との接触角に換算して30〜40゜の親水性を
呈する。しかしながら、粘土鉱物で代表される無機質塵
埃の水との接触角は20゜から50゜であり、水との接
触角が30〜40゜のグラフトポリマ−に対して親和性
を有しその表面に付着しやすいので、このグラフトポリ
マ−の塗膜は無機質塵埃による汚れを防止することがで
きないと考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、物品表面
を親水性にすることにより、物品の曇りや水滴形成を防
止したり、また、物品の表面が汚れるのを防止し、又は
表面を自己浄化(セルフクリ−ニング)し若しくは容易
に清掃することができる提案は存在するものの、表面を
高度の親水性に長期にわたり維持できないため、その効
果は充分でなかった。そこで、本発明では、上記事情に
鑑み、転写対象物表面に転写させるだけで、転写対象物
表面を長期にわたり高度の親水性に維持できる転写シ−
ト、及びその使用方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、光触媒を含有
する表面層を形成した部材において、光触媒を光励起す
ると、部材の表面が高度に親水化されるという発見に基
づく。この現象は以下に示す機構により進行すると考え
られる。すなわち、光触媒の価電子帯上端と伝導帯下端
とのエネルギ−ギャップ以上のエネルギ−を有する光が
光触媒に照射されると、光触媒の価電子帯中の電子が励
起されて伝導電子と正孔が生成し、そのいずれかまたは
双方の作用により、おそらく表面に極性が付与され、水
や水酸基等の極性成分が集められる。そして伝導電子と
正孔のいずれかまたは双方と、上記極性成分との協調的
な作用により、表面と前記表面に化学的に吸着した汚染
物質との化学結合を切断すると共に、表面に化学吸着水
が吸着し、さらに物理吸着水層がその上に形成されるの
である。また、一旦部材表面が高度に親水化されたなら
ば、部材を暗所に保持しても、表面の親水性はある程度
の期間持続する。
【0008】本発明では、感圧接着剤又は感熱接着剤か
らなる第一層と、光触媒含有層からなる第二層と、実質
的に透明な樹脂製シ−ト状基材を含有することを特徴と
する転写シ−トを提供する。感圧接着剤からなる第一層
の存在により、転写シ−トは転写対象物表面に押付ける
だけの簡単な操作で、転写対象物表面に固着されるよう
になる。感熱接着剤からなる第一層の存在により、転写
シ−トは転写対象物表面に熱を加えながら押付けるだけ
の簡単な操作で、転写対象物表面に固着されるようにな
る。また、基材に樹脂製の基材を用いることにより、光
触媒による酸化還元作用で光触媒含有層からなる第二層
に密着する部分の基材が劣化し、光触媒含有層からなる
第二層をシ−ト状基材から剥がすことができる。またこ
こで基材が透明であることにより、光触媒を励起するた
めの光が基材中を透過する。上記操作により光触媒含有
層からなる第二層が転写対象物表面に転写される。ここ
で第二層には光触媒が含有されるので、光触媒の光励起
に応じて、恒久的に転写対象物の表面は高度の親水性を
呈するようになる。透明な転写対象物の表面が高度の親
水性を呈するようになると、付着した湿分の凝縮水及び
/又は水滴が前記層の表面に一様に広がり、湿分凝縮水
及び/又は水滴によって曇り若しくは翳るのが防止され
るようになり、可視性が失われるのが防止される。ま
た、転写対象物の表面が高度の親水性を呈するようにな
ると、表面が降雨にさらされた時に、付着堆積物及び/
又は汚染物が雨滴により洗い流せるようになり、降雨に
よるセルフクリ−ニングが可能となる。さらに、転写対
象物の表面が高度の親水性を呈するようになると、表面
が水濯ぎや簡単な水拭き程度で洗浄できるようになり、
水洗浄が容易になる。
【0009】本発明の好ましい態様においては、第一層
と第二層との間には、耐蝕性の中間層が形成されている
ようにする。それにより光触媒と第一層との接触が防止
され、転写後における接着剤の光触媒の光酸化作用によ
る劣化を有効に防止することができる。
【0010】本発明の好ましい態様においては、第一層
と中間層の間には、意匠性フィルム層が形成されている
ようにする。それにより、転写後に転写対象物に親水性
を付与すると同時に、意匠性を与えることができる。
【0011】本発明の好ましい態様においては、第二層
には、さらにシリカが含有されているようにする。シリ
カが含有されることにより、表面が水濡れ角0゜に近い
高度の親水性を呈しやすくなると共に、暗所に保持した
ときの親水維持性が向上する。その理由はシリカは構造
中に水を蓄えることができることと関係していると思わ
れる。さらに、シリカの場合、前駆体にテトラアルキル
シラン、アルキルシリケ−ト等を用いることにより、シ
リカの硬化反応により比較的低温で耐摩耗性の第二層を
生成できるので好ましい。
【0012】本発明の好ましい態様においては、第二層
には、さらにシリコ−ンが含有されているようにする。
シリコ−ンが含有されることにより、光触媒の光励起に
よって、シリコ−ン中のシリコン原子に結合する有機基
の少なくとも一部が水酸基に置換され、さらにその上に
物理吸着水層が形成されることにより、表面が水濡れ角
0゜に近い高度の親水性を呈するようになると共に、暗
所に保持したときの親水維持性が向上する。さらに、シ
リコ−ンの場合、前駆体に加水分解性シラン、その部分
加水分解物、その一部が重合したシリコ−ンの低重合体
等を用いることにより、シリコ−ンの硬化反応により比
較的低温で耐摩耗性の第二層を生成できるので好まし
い。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な構成につ
いて説明する。本発明における転写シ−トの一実施態様
においては、図1に示すように、実質的に透明な樹脂製
シ−ト状基材3上に、光触媒含有層2が形成され、さら
にその上に、感圧接着剤又は感熱接着剤からなる接着剤
層1が形成されているようにする。図1の転写シ−トの
使用方法は、図2に示すように、まず、転写シ−トの接
着剤層1を転写対象物4に押付ける(感圧接着剤の場
合)か、熱を加えながら押付ける(感熱接着剤の場
合)。それにより、転写対象物4表面に転写シ−トが固
着される。次に、光触媒含有層2に、光触媒が励起する
光を照射し、光触媒の酸化還元作用により、樹脂製シ−
ト状基材3表面が劣化させて、シ−ト状基材3から光触
媒含有層2を剥離させ、転写対象物4表面に光触媒含有
層2を固定する。以上の工程により、乾式工法で簡便に
転写対象物4表面に光触媒含有層2を固定することがで
きる。
【0014】本発明における転写シ−トの他の実施態様
においては、図3に示すように、実質的に透明な樹脂製
シ−ト状基材3上に、光触媒含有層2が形成され、さら
にその上に、耐蝕性中間層5が形成され、さらにその上
に、感圧接着剤又は感熱接着剤からなる接着剤層1が形
成されているようにする。この実施例では、耐蝕性中間
層5が形成されているので、接着剤層1が光触媒含有層
2と直接接触しないので、光触媒の光酸化作用による接
着剤の劣化を有効に防止できる。
【0015】本発明における転写シ−トの他の実施態様
においては、図4に示すように、シ−ト状基材3上に、
光触媒含有層2が形成され、さらにその上に、耐蝕性中
間層5が形成され、さらにその上に、意匠性フィルム層
6が形成され、さらにその上に、感圧接着剤又は感熱接
着剤からなる接着剤層1が形成されているようにする。
この実施例では、意匠性フィルム層6が形成されている
ので、転写対象物4に光触媒の光励起に応じた親水性以
外に、意匠性を付与できる。また、光触媒含有層2と意
匠性フィルム層6の間に耐蝕性中間層5が形成されてい
るので、意匠性フィルム層6が光触媒含有層2と直接接
触しないので、光触媒の光酸化作用による意匠性フィル
ム層の劣化や退色を有効に防止できる。
【0016】ここで、図1〜4において、接着剤層1は
感圧接着剤又は感熱接着剤からなる。感圧接着剤を使用
する場合は、指や圧着工具等によって押付けることによ
り、転写対象物4表面に転写シ−トを固着できる。感熱
接着剤を使用する場合は、アイロンやドライヤ−などに
より接着剤を加熱しながら圧着工具等によって押付ける
ことにより、転写対象物4表面に転写シ−トを固着でき
る。
【0017】ここで感圧接着剤としては、ポリビニルイ
ソブチルエ−テル、アクリルエステル系樹脂、塩素化オ
レフィン系樹脂、ゴム系樹脂ポリエチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワッ
クス、エチレン−プロピレン共重合体ワックス、酸変性
ポリエチレンワックス、エポキシ変性ポリエチレンワッ
クス、酸変性ポリプロピレンワックス、カルナウバロ
ウ、カンデリラロウ、サトウキビロウ、ミツロウ、セラ
ックロウ、羊毛ロウ、モンタンロウ、パラフィンロウ、
マイクロクリスタリンワックス、パルミチン酸、ステア
リン酸、ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、オレイン
酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、
N−ヒドロキシエチル−ヒドロキシステアロアミド、
N,N´−エチレン−ビス−ステアロアミド、N,N´
−エチレン−ビス−リシノ−ルアミド、N,N´−エチ
レン−ビス−ヒドロキシステアロアミド、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸
マグネシウム、パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸
ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラジド、ミリスチレン酸
p−ヒドロキシアニリド、ステアリン酸p−ヒドロキシ
アニリド、ステアリン酸アミド−ホルムアルデヒド縮合
物、パルミチン酸アミド−ホルムアルデヒド縮合物、ア
スファルト、ギルソナイト、ニトリルゴム、塩化ゴム、
フィッシャ−トロブシュワックス、ポリエチレングリコ
−ル、ステアリン酸ソルビト−ル、塩素化パラフィン、
塩素化プロピレン、硬化キャスタ−油、硬化牛脂油等を
使用することができる。
【0018】ここで感熱接着剤としては、スチレン樹
脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポ
リエステル樹脂、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、アク
リル樹脂、マレイン酸樹脂等を使用することができる。
【0019】光触媒含有層2は、基本的には光触媒粒子
が含有されていれば良い。光触媒とは、その結晶の伝導
帯と価電子帯との間のエネルギ−ギャップよりも大きな
エネルギ−(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射
したときに、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じ
て、伝導電子と正孔を生成しうる物質をいい、例えば、
アナタ−ゼ型酸化チタン(387nm以下の波長光で励
起)、ルチル型酸化チタン(413nm以下の波長光で
励起)、酸化錫(344nm以下の波長光で励起)、酸
化亜鉛(387nm以下の波長光で励起)、チタン酸ス
トロンチウム(387nm以下の波長光で励起)、三酸
化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄等が好
適に利用できる。
【0020】この光触媒含有層2が転写対象物4表面に
転写されて、転写対象物4は図5又は図6に示すような
表面構造をとるようになり、上記光触媒の光励起に応じ
て親水性を呈するようになるのである。それにより、雰
囲気の湿分が凝縮して付着しても水滴状には成長せず、
一様に水膜化するようになり、湿分凝縮水及び/又は水
滴によって曇り若しくは翳るのが防止される。また、表
面が降雨にさらされた時に、付着堆積物及び/又は汚染
物が雨滴により洗い流せるようになり、降雨によるセル
フクリ−ニングが可能となる。さらに、表面が高度の親
水性を呈するようになると、表面が水濯ぎや簡単な水拭
き程度で洗浄できるようになり、水洗浄が容易になる。
【0021】図5においては、表面層が光触媒のみから
なる場合には、光触媒は酸化物であることが好ましい。
そうすることにより、酸化物は環境中の汚染物質が吸着
していない状態では親水性を示すので、光励起作用によ
りその汚染物質を排斥させ、吸着水層を形成させること
で、親水性を呈しやすく、一様な水膜が形成できる。図
6において、Mは金属元素を示す。従って、図6の場
合、最表面はシリカ、アルミナ、ジルコニア、セリア、
イットリア、酸化タングステン、酸化錫等の金属酸化
物、または一部シラノ−ル化されたシリコ−ンからな
る。この場合も、酸化物や一部シラノ−ル化されたシリ
コ−ンは環境中の汚染物質が吸着していない状態では親
水性を示すので、上記物質以外に表面層に混入する光触
媒性酸化チタンの光励起作用によりその汚染物質を排斥
させ、吸着水層を形成させることで、一様な水膜が形成
できる。
【0022】ここで光触媒の光励起に用いる光源として
は、太陽光、一般室内照明、白熱電灯、メタルハライド
ランプ、水銀ランプ、キセノンランプ、殺菌灯、蛍光灯
等の励起光を照射しうる光源が使用できる。光触媒の光
励起により、基材表面が高度に親水化されるためには、
励起光の照度は、0.001mW/cm2以上あればよ
いが、0.01mW/cm2以上だと好ましく、0.1
mW/cm2以上だとより好ましい。
【0023】第二層の膜厚は、0.4μm以下にするの
が好ましい。そうすれば、転写シ−トの貼着により、転
写対象物4表面が、光の乱反射に基づき白濁化するのを
防止することができる。さらに、第二層の膜厚を0.2
μm以下にすると一層好ましい。そうすれば、転写シ−
トの貼着により、転写対象物4表面が、光の干渉に基づ
き発色するのを防止することができる。また、第二層が
薄ければ薄いほどその透明度は向上する。更に、膜厚を
薄くすれば、転写対象物4表面に貼着されたときの第二
層の耐摩耗性が向上する。上記第二層と第三層との間
に、更に親水化可能な耐摩耗性又は耐食性の保護層や他
の機能膜を設けても良い。そうすれば、転写対象物4表
面に貼着されたときに上記保護層等が表面に露出形成さ
れて、第二層が保護等されるとともに、光触媒の光励起
により上記保護層等は親水性を呈するようになる。
【0024】上記第二層は、転写対象物4と比較して屈
折率があまり高くないのが好ましい。好ましくは第二層
の屈折率は2以下であるのがよい。そうすれば、転写対
象物5と第二層との界面、及び第二層と空気との界面に
おける光の反射を抑制できる。第二層の屈折率を2以下
にするには、光触媒に2以下の屈折率を有する物質を用
いるか、或いは光触媒が屈折率2以上の場合には、屈折
率2以下の他の物質を第二層に添加する。2以下の屈折
率を有する光触媒としては、酸化錫(屈折率1.9)等
が利用できる。2以上の屈折率を有する光触媒には、ア
ナタ−ゼ型酸化チタン(屈折率2.5)やルチル型酸化
チタン(屈折率2.7)があるが、この場合には屈折率
2以下の他の物質、例えば、炭酸カルシウム(屈折率
1.6)、水酸化カルシウム(屈折率1.6)、炭酸マ
グネシウム(屈折率1.5)、炭酸ストロンチウム(屈
折率1.5)、ドロマイト(屈折率1.7)、フッ化カ
ルシウム(屈折率1.4)、フッ化マグネシウム(屈折
率1.4)、シリカ(屈折率1.5)、アルミナ(屈折
率1.6)、ケイ砂(屈折率1.6)、モンモリロナイ
ト(屈折率1.5)、カオリン(屈折率1.6)、セリ
サイト(屈折率1.6)、ゼオライト(屈折率1.
5)、酸化錫(屈折率1.9)等を第二層に添加すれば
よい。
【0025】上記第二層には、Ag、Cu、Znのよう
な金属を添加することができる。前記金属を添加した第
二層は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させる
ことができる。
【0026】上記第二層には、Pt、Pd、Ru、R
h、Ir、Osのような白金族金属を添加することがで
きる。前記金属を添加した第二層は、光触媒の酸化還元
活性を増強でき、脱臭浄化作用等が向上する。
【0027】実質的に透明な樹脂製シ−ト状基材4に
は、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフ
タレ−ト、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重
合体、ポリ塩化ビニル、その他のプラスチック、紙等を
利用することができる。
【0028】耐蝕性中間層5には、水ガラス、コロイダ
ルシリカ、ポリオルガノシロキサン、ポリフッ化ビニ
ル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化三フッ化エチレ
ン、ポリ四フッ化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ
化プロピレン共重合体、エチレン−四フッ化エチレン共
重合体、エチレン−塩化三フッ化エチレン共重合体、四
フッ化エチレン−パ−フルオロアルキルエ−テル共重合
体、パ−フルオロシクロポリマ−、ビニルエ−テル−フ
ルオロオレフィン共重合体、ビニルエステル−フルオロ
オレフィン共重合体、フッ素系ゴム、アクリルシリコン
樹脂、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、セメント等が
好適に利用できる。
【0029】また、本発明における転写シ−トは種々の
転写対象物4に転写することができる。本発明における
転写シ−トが適用可能な転写対象物としては、1つには
上記防曇効果を期待する場合には透明な転写対象物であ
り、その材質はガラス、透明プラスチック等の転写対象
物に好適に利用できる。適用可能な転写対象物を用途で
いえば、車両用バックミラ−、浴室用鏡、洗面所用鏡、
歯科用鏡、道路鏡のような鏡;眼鏡レンズ、光学レン
ズ、写真機レンズ、照明用レンズ、レ−ザ−光集束レン
ズ、半導体用レンズ、複写機用レンズのようなレンズ;
プリズム;建物や監視塔の窓ガラス;自動車、鉄道車
両、航空機、船舶、潜水艇、雪上車、ロ−プウエイのゴ
ンドラ、遊園地のゴンドラ、宇宙船のような乗物の窓ガ
ラス;自動車、鉄道車両、オ−トバイ、航空機、船舶、
潜水艇、雪上車、ロ−プウエイのゴンドラ、遊園地のゴ
ンドラ、宇宙船のような乗物の風防ガラス;防護用ゴ−
グル、スポ−ツ用ゴ−グル、防護用マスクのシ−ルド、
スポ−ツ用マスクのシ−ルド、ヘルメットのシ−ルド、
冷凍食品陳列ケ−スのガラス;計測機器のカバ−ガラス
などに好適に利用できる。本発明における転写シ−トが
適用可能な転写対象物としては、他には上記表面清浄化
効果を期待する場合であり、その材質は、例えば、金
属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木、石、セ
メント、コンクリ−ト、繊維、布帛、それらの組合せ、
それらの積層体が好適に利用できる。適用可能な転写対
象物を用途でいえば、建材、建物外装、建物内装、窓
枠、窓ガラス、構造部材、乗物の外装及び塗装、機械装
置や物品の外装、防塵カバ−及び塗装、交通標識、各種
表示装置、広告塔、道路用防音壁、鉄道用防音壁、橋
梁、ガ−ドレ−ルの外装及び塗装、トンネル内装及び塗
装、碍子、太陽電池カバ−、太陽熱温水器集熱カバ−、
ビニ−ルハウス、車両用照明灯のカバ−、住宅設備、便
器、浴槽、洗面台、照明器具、照明カバ−、台所用品、
食器、食器洗浄器、食器乾燥器、流し、調理レンジ、キ
ッチンフ−ド、換気扇などに好適に利用できる。本発明
における転写シ−トが適用可能な転写対象物としては、
他には長期にわたり高度の親水性を維持することができ
ることから、帯電防止機能用途材も期待できる。帯電防
止効果を期待する場合には、その材質は、例えば、金
属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木、石、セ
メント、コンクリ−ト、繊維、布帛、それらの組合せ、
それらの積層体が好適に利用できる。適用可能な転写対
象物を用途でいえば、ブラウン管、磁気記録メディア、
光記録メディア、光磁気記録メディア、オ−ディオテ−
プ、ビデオテ−プ、アナログレコ−ド、家庭用電気製品
のハウジングや部品や外装及び塗装、OA機器製品のハ
ウジングや部品や外装及び塗装、建材、建物外装、建物
内装、窓枠、窓ガラス、構造部材、乗物の外装及び塗
装、機械装置や物品の外装、防塵カバ−及び塗装などに
好適に利用できる。
【0030】親水性とは、表面に水を滴下したときにな
じみやすい性質をいい、一般に水濡れ角が90゜未満の
状態をいう。本発明における高度の親水性とは、表面に
水を滴下したときに非常になじみやすい性質をいい、よ
り具体的には平滑表面における水濡れ角が10゜以下程
度になる状態をいう。特に、防曇性にはPCT/JP9
6/00734に開示したように、水濡れ角が10゜以
下であると好ましく、5゜以下ではより好ましい。
【0031】次に、転写シ−トの形成方法について説明
する。転写シ−トの形成方法は、基本的には、フィルム
状基材3上に光触媒含有物を塗布乾燥して光触媒含有層
2を形成し、その後、接着剤を塗布乾燥して接着剤層1
を形成する。
【0032】フィルム状基材3上に光触媒含有層2を形
成する方法については、第二層が光触媒とシリカからな
る場合と、第二層が光触媒とシリコ−ンからなる場合と
を例にとり説明する。まず、第二層が光触媒とシリカか
らなる場合について、光触媒がアナタ−ゼ型酸化チタン
の場合を例にとり説明する。この場合は、基本的には、
無定型シリカの前駆体を塗膜形成要素とし、塗膜形成要
素をアナタ−ゼ型酸化チタン粒子とともにフィルム基材
上にフロ−コ−ティング法、ロ−ルコ−ティング法、グ
ラビア印刷法、スピンコ−ティング法等の方法で塗布
後、塗膜形成要素の硬化反応により、無定型シリカを生
成するとともに、アナタ−ゼ型酸化チタン粒子を無定型
シリカを結着剤として固着させる。ここで、塗膜形成要
素をアナタ−ゼ型酸化チタン粒子とともに塗布する前
に、ハ−ドコ−ト層等を形成するようにしてもよい。こ
のようにすることで、転写後の光触媒含有層2が保護さ
れる。また、ここで無定型シリカの前駆体には、テトラ
アルコキシシラン(テトラエトキシシラン、テトラプロ
ポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキシ
シラン等)、その部分加水分解、脱水縮重合物である平
均組成式(OR)xSiOy(0<x≦4、0≦y<2)
(Rはアルキル基)からなる4官能性シロキサン樹脂、
アルキルシリケ−ト、シラノ−ル、その脱水縮重合物で
あるシラノ−ル樹脂等の塗膜形成要素が好適に利用でき
る。このうち、保管安定性が良く、常温で硬化反応を生
じさせることが容易であることから、平均組成式(O
R)xSiOy(0<x≦4、0≦y<2)(Rはアルキ
ル基)からなる4官能性シロキサン樹脂を使用するのが
最も好ましい。上記と同様の理由で、次いで耐蝕性中間
層6を形成する場合にも、中間層の成分に平均組成式
(OR)xSiOy(0<x≦4、0≦y<2)(Rはア
ルキル基)からなる4官能性シロキサン樹脂を使用する
と、保管安定性が良く、常温で硬化反応を生じさせるこ
とが容易であることから好ましい。塗膜形成要素の硬化
反応は、例えば、無定型シリカの前駆体を水又は空気中
の湿分と接触させることにより加水分解反応させた後、
加熱、紫外線照射、室温放置等の方法により脱水縮重合
反応させることにより行う。
【0033】次に、第二層が光触媒とシリコ−ンからな
る場合について、光触媒がアナタ−ゼ型酸化チタンの場
合を例にとり説明する。この場合の方法は、未硬化の若
しくは部分的に硬化したシリコ−ン又はシリコ−ンの前
駆体からなる塗料とアナタ−ゼ型酸化チタンゾルとを混
合し、シリコ−ンの前駆体を必要に応じて加水分解させ
た後、混合物を基材の表面にフロ−コ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、グラビア印刷法、スピンコ−ティ
ング法等の方法で塗布し、加熱や室温放置等の方法でシ
リコ−ンの前駆体の加水分解物を脱水縮重合に付して、
アナタ−ゼ型酸化チタン粒子とシリコ−ンからなる第二
層を形成する。形成された第二層は、転写シ−トを転写
対象物5に転写後、紫外線を含む光の照射によりアナタ
−ゼ型酸化チタンが光励起されることにより、シリコ−
ン分子中のケイ素原子に結合した有機基の少なくとも一
部を水酸基に置換され、さらにその上に物理吸着水層が
形成されて、高度の親水性を呈する。ここでシリコ−ン
の前駆体には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルト
リプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、エチルトリブトキシシラン、エ
チルトリプロポキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリブトキ
シシラン、フェニルトリプロポキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル
ジブトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジエ
チルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ
エチルジブトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラ
ン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチル
ジエトキシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、
フェニルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、及びそれらの加水分解
物、それらの混合物が好適に利用できる。
【0034】接着剤層1を形成する方法は、接着剤を必
要に応じてケトン、エタノ−ル、トルエン、プロパノ−
ル等の非水溶媒に分散後、フロ−コ−ティング法、ロ−
ルコ−ティング法、グラビア印刷法、スピンコ−ティン
グ法等の方法で塗布後、室温放置または乾燥機中で乾燥
させる。
【0035】
【実施例】転写対象物に与えられる効果、及び実質的に
透明な樹脂製基材と光触媒含有層との間の剥離性を確認
するために以下の実験を行った。すなわち、10cm角
のポリエチレンテレフタレ−トフィルムをコロナ放電処
理した後、光触媒コ−ティング液(石原産業のST−K
01とST−K03を1:1で混合後、アルコ−ルで希
釈することにより作製した、アナタ−ゼ型酸化チタン粒
子とテトラアルコキシシランの部分加水分解物であるア
ルキルシリケ−トを13:7で含むコ−ティング液)を
フロ−コ−ティング法にて塗布し、常温で10分乾燥さ
せて、光触媒含有表面層を形成した#1試料を作製し
た。光触媒含有表面層形成面の水との接触角は5゜であ
った。ここで水との接触角は接触角測定器(協和界面科
学、CA−X150)を用い、滴下後30秒後の水との
接触角で評価した。また、光触媒含有表面層形成面に紫
外線光源(三共電気、ブラックライトブル−(BLB)
蛍光灯)を用いて試料の表面に0.5mW/cm2の紫
外線照度で約4日紫外線を照射した。その結果、ポリエ
チレンテレフタレ−トフィルムと光触媒被膜との間にク
ラックが発生し、指でこする程度で剥れる様子が観察さ
れた。この#1試料を数日間暗所に放置した後、紫外線
光源(三共電気、ブラックライトブル−(BLB)蛍光
灯)を用いて試料の表面に0.5mW/cm2の紫外線
照度で約1日紫外線を照射し、#2試料を得た。比較の
ため、10cm角のポリエチレンテレフタレ−トフィル
ムを数日間暗所に放置した#3試料も準備した。まず、
#2試料と#3試料に水滴を滴下し、滴下後の様子の観
察及び水との接触角の測定を行った。その結果#2試料
はマイクロシリンジから試料表面に水滴を滴下される
と、水滴が一様に水膜状に試料表面を拡がる様子が観察
された。また、30秒後の水との接触角は約0゜まで高
度に親水化された。それに対し、#3試料ではマイクロ
シリンジから試料表面に水滴を滴下されると、水滴は表
面にほとんどなじまず、一様に水膜状になるまでには至
らなかった。30秒後の水との接触角は約70゜であっ
た。
【0036】次に、#2試料の裏側にセッケン水を塗布
し、10cm角のガラス基材に貼着した。次いで、BL
B蛍光灯を用いて試料の表面に0.5mW/cm2の紫
外線照度で約1時間紫外線を照射し、#4試料を得た。
比較のため、#3試料の裏側にセッケン水を塗布し、1
0cm角のガラス基材に貼着し、次いで、BLB蛍光灯
を用いて試料の表面に0.5mW/cm2の紫外線照度
で約1時間紫外線を照射し、#5試料を得た。#4試料
と#5試料に息を吹きかけ曇り発生の有無を調べた。そ
の結果#5試料では曇りが生じたのに対し、#4試料で
は曇りは生じなかった。
【0037】#4試料、#5試料の夫々の表面にオレイ
ン酸を塗布し、試料表面を水平姿勢に保持しながら夫々
の試料を水槽に満たした水の中に浸漬した。その結果、
#5試料では、オレイン酸は表面に付着したままであ
り、軽くこすってもオレイン酸は試料表面を伸びるだけ
であった。それに対し、#4試料では、オレイン酸は丸
くなり、軽くこすると表面から離脱した。従って、#4
試料では、#5試料に比較して水洗浄が容易であると考
えられる。
【0038】疎水性カ−ボンブラック1重量部、親水性
カ−ボンブラック1重量部からなる粉体混合物を1.0
5g/リッタ−の濃度で水に懸濁させたスラリ−を調製
した。45度に傾斜させた#4試料、#5試料に上記ス
ラリ−150mlを流下させて15分間乾燥させ、次い
で蒸留水150mlを流下させて15分間乾燥させ、こ
のサイクルを25回反復した。試験前後の色差変化を、
色差計(東京電色)を用いて計測した。色差は日本工業
規格(JIS)H0201に従い、ΔE*表示を用いて
評価した。その結果、#5試料では色差変化が20と大
きかったのに対し、#4試料では色差変化は0.4と非
常に小さかった。
【0039】
【発明の効果】本発明では、転写シ−トにおいて、感圧
接着剤又は感熱接着剤からなる第一層と、光触媒を含有
する第二層と、実質的に透明な樹脂製シ−ト状基材を含
有するようにすることにより、転写対象物表面に貼着
し、軽くこする程度で転写対象物表面に光触媒含有層を
転写できるようになる。それにより転写対象物は、光触
媒の光励起に応じて、表面が親水性を呈するようにな
る。それにより、透明な転写対象物の場合は、表面の曇
り等が防止されて視界確保性が向上する。また、降雨に
より転写対象物表面がセルフクリ−ニングされるように
なる。さらに、転写対象物表面が水により容易に洗浄さ
れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写シ−トの一実施態様を示す図。
【図2】本発明の転写シ−トの一使用方法を示す図。
【図3】本発明の転写シ−トの他の実施態様を示す図。
【図4】本発明の転写シ−トの他の実施態様を示す図。
【図5】本発明に係る転写シ−トを転写後の転写対象物
の表面構造を示す図。
【図6】本発明に係る転写シ−トを転写後の転写対象物
の他の表面構造を示す図。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)感圧接着剤からなり、転写対象物の
    表面に押付けたときに、前記転写対象物の表面との間に
    接着性を呈するようにさせるための第一層と、(b)光
    触媒含有層からなり、転写対象物表面に貼着させたとき
    に、その表面が前記光触媒の光励起に応じて親水性を呈
    するようにさせるための第二層と、(c)転写対象物表
    面に貼着させる前に、光触媒含有層を固定しておくため
    の実質的に透明な樹脂製のシ−ト状基材と、を含有する
    ことを特徴とする転写対象物表面に親水性を与えるため
    の転写シ−ト。
  2. 【請求項2】(a)感圧接着剤からなり、転写対象物の
    表面に押付けたときに、前記転写対象物の表面との間に
    接着性を呈するようにさせるための第一層と、(b)光
    触媒含有層からなり、転写対象物表面に貼着させたとき
    に、その表面が前記光触媒の光励起に応じて親水性を呈
    し、以て付着した湿分の凝縮水及び/又は水滴が前記層
    の表面に一様に広がり、湿分凝縮水及び/又は水滴によ
    って曇り若しくは翳るのが防止されるようにするための
    第二層と、(c)転写対象物表面に貼着させる前に、光
    触媒含有層を固定しておくための実質的に透明な樹脂製
    のシ−ト状基材と、を含有することを特徴とする転写対
    象物表面に防曇性を与えるための転写シ−ト。
  3. 【請求項3】(a)感圧接着剤からなり、転写対象物の
    表面に押付けたときに、前記転写対象物の表面との間に
    接着性を呈するようにさせるための第一層と、(b)光
    触媒含有層からなり、転写対象物表面に貼着させたとき
    に、その表面が前記光触媒の光励起に応じて親水性を呈
    し、以て表面が降雨にさらされた時に、付着堆積物及び
    /又は汚染物が雨滴により洗い流させるのを可能にする
    ための第二層と、(c)転写対象物表面に貼着させる前
    に、光触媒含有層を固定しておくための実質的に透明な
    樹脂製のシ−ト状基材と、を含有することを特徴とする
    転写対象物表面に降雨セルフクリ−ニング性を与えるた
    めの転写シ−ト。
  4. 【請求項4】(a)感圧接着剤からなり、転写対象物の
    表面に押付けたときに、前記転写対象物の表面との間に
    接着性を呈するようにさせるための第一層と、(b)光
    触媒含有層からなり、転写対象物表面に貼着させたとき
    に、その表面が前記光触媒の光励起に応じて親水性を呈
    し、以て表面が水で洗浄するのを容易にするための第二
    層と、(c)転写対象物表面に貼着させる前に、光触媒
    含有層を固定しておくための実質的に透明な樹脂製のシ
    −ト状基材と、を含有することを特徴とする転写対象物
    表面に水清浄性を与えるための転写シ−ト。
  5. 【請求項5】(a)感熱接着剤からなり、転写対象物の
    表面に押付けながら熱を加えたときに前記転写対象物の
    表面との間に接着性を呈するようにさせるための第一層
    と、(b)光触媒含有層からなり、転写対象物表面に貼
    着させたときに、その表面が前記光触媒の光励起に応じ
    て親水性を呈するようにさせるための第二層と、(c)
    転写対象物表面に貼着させる前に、光触媒含有層を固定
    しておくための実質的に透明な樹脂製のシ−ト状基材
    と、を含有することを特徴とする転写対象物表面に親水
    性を与えるための転写シ−ト。
  6. 【請求項6】(a)感熱接着剤からなり、転写対象物の
    表面に押付けながら熱を加えたときに前記転写対象物の
    表面との間に接着性を呈するようにさせるための第一層
    と、(b)光触媒含有層からなり、転写対象物表面に貼
    着させたときに、その表面が前記光触媒の光励起に応じ
    て親水性を呈し、以て付着した湿分の凝縮水及び/又は
    水滴が前記層の表面に一様に広がり、湿分凝縮水及び/
    又は水滴によって曇り若しくは翳るのが防止されるよう
    にするための第二層と、(c)転写対象物表面に貼着さ
    せる前に、光触媒含有層を固定しておくための実質的に
    透明な樹脂製のシ−ト状基材と、を含有することを特徴
    とする転写対象物表面に防曇性を与えるための転写シ−
    ト。
  7. 【請求項7】(a)感熱接着剤からなり、転写対象物の
    表面に押付けながら熱を加えたときに前記転写対象物の
    表面との間に接着性を呈するようにさせるための第一層
    と、(b)光触媒含有層からなり、転写対象物表面に貼
    着させたときに、その表面が前記光触媒の光励起に応じ
    て親水性を呈し、以て表面が降雨にさらされた時に、付
    着堆積物及び/又は汚染物が雨滴により洗い流させるの
    を可能にするための第二層と、(c)転写対象物表面に
    貼着させる前に、光触媒含有層を固定しておくための実
    質的に透明な樹脂製のシ−ト状基材と、を含有すること
    を特徴とする転写対象物表面に降雨セルフクリ−ニング
    性を与えるための転写シ−ト。
  8. 【請求項8】(a)感熱接着剤からなり、転写対象物の
    表面に押付けながら熱を加えたときに前記転写対象物の
    表面との間に接着性を呈するようにさせるための第一層
    と、(b)光触媒含有層からなり、転写対象物表面に貼
    着させたときに、その表面が前記光触媒の光励起に応じ
    て親水性を呈し、以て表面が水で洗浄するのを容易にす
    るための第二層と、(c)転写対象物表面に貼着させる
    前に、光触媒含有層を固定しておくための実質的に透明
    な樹脂製のシ−ト状基材と、を含有することを特徴とす
    る転写対象物表面に水清浄性を与えるための転写シ−
    ト。
  9. 【請求項9】 第一層と第二層との間には、光触媒と第
    一層との接触を防止するための耐蝕性の中間層が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1〜8に記載の転写シ
    −ト。
  10. 【請求項10】 前記第一層と中間層の間には、意匠性
    フィルム層が形成されていることを特徴とする請求項9
    に記載の転写シ−ト。
  11. 【請求項11】 前記第二層には、さらに無定型シリカ
    が含有されていることを特徴とする請求項1〜10に記
    載の転写シ−ト。
  12. 【請求項12】 前記第二層には、さらにシリコ−ンが
    含有されていることを特徴とする請求項1〜10に記載
    の転写シ−ト。
  13. 【請求項13】 前記第二層の膜厚は0.4μm以下で
    あることを特徴とする請求項1〜12に記載の転写シ−
    ト。
  14. 【請求項14】 前記第二層の膜厚は0.2μm以下で
    あることを特徴とする請求項1〜12に記載の転写シ−
    ト。
  15. 【請求項15】 前記第二層の屈折率は2以下であるこ
    とを特徴とする請求項1〜14に記載の転写シ−ト。
  16. 【請求項16】 前記光触媒の光励起に応じて呈する親
    水性は、水との接触角に換算して10゜以下であること
    を特徴とする請求項1〜15に記載の転写シ−ト。
  17. 【請求項17】 前記光触媒の光励起に応じて呈する親
    水性は、水との接触角に換算して5゜以下であることを
    特徴とする請求項1〜15に記載の転写シ−ト。
  18. 【請求項18】 請求項1〜4又は9〜17に記載の転
    写シ−トを準備する工程、前記転写シ−トの転写したい
    部分の第一層を転写対象物表面に押付ける工程、前記転
    写したい部分のシ−ト状基材表面に前記光触媒が励起す
    る光を照射し、以て前記シ−ト状基材から前記第二層を
    光触媒作用により剥離させる工程、を含むことを特徴と
    する転写対象物表面への光触媒性親水性薄膜の転写方
    法。
  19. 【請求項19】 請求項5〜17に記載の転写シ−トを
    準備する工程、前記転写シ−トの転写したい部分の第一
    層を転写対象物表面に熱を加えながら押付ける工程、前
    記転写したい部分のシ−ト状基材表面に前記光触媒が励
    起する光を照射し、以て前記シ−ト状基材から前記第二
    層を光触媒作用により剥離させる工程、を含むことを特
    徴とする転写対象物表面への光触媒性親水性薄膜の転写
    方法。
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