JPH10182106A - 二酸化塩素ガスの発生方法及びその装置 - Google Patents

二酸化塩素ガスの発生方法及びその装置

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JPH10182106A
JPH10182106A JP12289697A JP12289697A JPH10182106A JP H10182106 A JPH10182106 A JP H10182106A JP 12289697 A JP12289697 A JP 12289697A JP 12289697 A JP12289697 A JP 12289697A JP H10182106 A JPH10182106 A JP H10182106A
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chlorine dioxide
dioxide gas
chlorite
mixture
chloride
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JP12289697A
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Katsutoshi Ogawa
勝利 小川
Masako Oyama
正子 大山
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Chisso Corp
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  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燻蒸消毒のために、二酸化塩素ガスを効率よ
く発生させる簡便且つ安全な二酸化塩素ガスの発生方法
及び二酸化塩素ガス発生装置を提供する。 【解決手段】 不揮発性有機酸溶液と亜塩素酸塩溶液と
二酸化塩素の生成能を向上させる塩化物とを含有する混
合溶液を攪拌する、二酸化塩素ガスの発生方法である。
ガス発生装置は、反応容器1と、空気ポンプ3と、空気
ポンプ3に連通した通気管6及びエアーストーン7とを
備える。エアストーン7は、混合液に浸漬され、この混
合液の水位より上方の反応容器1の頂部には、封止可能
な開口部1aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化塩素ガスの
発生方法及び二酸化塩素ガスの発生装置に係り、更に詳
細には、高度な衛生環境の維持を要求される食品加工場
や医療施設内等を燻蒸消毒するのに適した簡便な二酸化
塩素ガスの発生方法及びその発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】二酸化
塩素は、化学式ClO2で表され、融点−59℃、沸点
11℃の常温ではガス状の物質であって、ガス濃度8%
で20℃では水に対して約7000ppm(mg/l)
の溶解度を示し、水中の溶存酸素と同様にガスが水に溶
解した形で存在する。また、強い酸化力と殺菌性を有
し、高度な衛生環境を維持する必要がある食品加工場や
医療施設内等を燻蒸消毒するのに有用な物質である。
【0003】しかし、二酸化塩素は毒性が強く、また、
ガス濃度10%以上で爆発性を示し、水溶液中に溶存す
る二酸化塩素は、温度上昇は勿論、若干の攪拌でもガス
化し易く、この傾向は二酸化塩素の濃度が高い程顕著で
あり、危険性も高い。1000〜3000ppmの二酸
化塩素の水溶液を攪拌やバブリングでガス化させて燻蒸
に利用することは可能であるが、この作業時には危険が
常につきまとうので、防毒マスクの着用等が要求され、
コストが高いばかりか、煩雑で負荷の大きな大変な作業
となる。
【0004】また、二酸化塩素ガスの発生方法として、
固体の亜鉛素酸塩に不活性ガスで希釈した塩素ガスを通
して反応させ、発生した二酸化塩素ガスを薫蒸チャンバ
ーに導く方法が提案されているが(特公平5−8623
3公報、特開平7−163639公報)、この方法は、
パイロット段階でも複雑なシステムとなり、極めて高価
になることから、実用化には程遠い。
【0005】このように、純粋な二酸化塩素及び二酸化
塩素水には取扱いに難があることから、安定化二酸化塩
素と称するものが知られており、かかる安定化二酸化塩
素としては、例えば5%亜塩素酸ソーダ溶液に3%無機
pH緩衝物質等を加えた溶液で、数ppm〜数十ppm
の遊離二酸化塩素を含むもの又は含まないものがある。
これらの溶液は、使用時に酸を加えて適度な二酸化塩素
水として利用するが、純粋な二酸化塩素と同様に危険を
回避できないし、高価でもある。また、安定化二酸化塩
素溶液をゼオライトや珪藻土に含浸・乾燥させた固体
で、数ppm〜数十ppmの遊離二酸化塩素ガスを発生
させるものも知られているが、放出される二酸化塩素の
濃度は空気中の湿分濃度等の因子により定まるので、か
かる固体は極限られた特定状態でのみ有効なものであ
る。
【0006】一方、亜塩素酸塩を漂白や脱臭又は殺菌に
用いる場合には、酸や塩類を加えて弱酸性ないし中性近
傍となし、遊離する二酸化塩素が過剰とならないように
コントロールして使用されている。常温における酸と亜
塩素酸塩の反応は緩慢であるが、これまでの用途ではこ
の遅い反応速度に合わせた使い方がなされてきた。これ
に対し、本発明の使用目的である薫蒸消毒では、短時間
に目的ガス濃度を実現する必要があり、不揮発性の有機
酸を加えて撹拌する従来法ではとてもこの目的にかなう
ものではなかった。
【0007】ところで、二酸化塩素を薫蒸消毒に利用し
ようとする場合、10〜100m3又はそれ以上の大き
な容積を持つ環境を消毒しようとすれば、必然的に多量
の二酸化塩素の取扱いが必要となり、これに伴う危険性
の増大に如何に対処すべきかが大きな問題となる。そこ
で、高濃度の二酸化塩素水を多量に使用することなく、
操作が複雑で高価な装置を必要とせず、任意の場所で実
施可能な簡便且つ安全な二酸化塩素の取扱い方法が求め
られており、そのため、安全に可搬できるコンパクトな
装置が望まれていた。しかも二酸化塩素の前駆体である
亜塩素酸塩自体が二酸化塩素ランニングコストの大半を
占めているので、二酸化塩素生成反応において転換率が
高いことや、二酸化塩素発生助剤が消毒後に臭や金属腐
食、その他の悪影響を及ぼさないことも重要である。更
に、毎日又は数日おきに薫蒸消毒を行う場合には、繰り
返し使用が可能なガス発生方法及び発生装置が望まれ
る。
【0008】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてさなれたものであり、その目的とするところ
は、薫蒸消毒のために、二酸化塩素ガスを効率よく発生
させる簡便且つ安全な二酸化塩素ガスの発生方法及び二
酸化塩素ガス発生装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、所定の塩化物を混
入したり、密閉・開封が可能な反応容器などを用いるこ
とにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明の二酸化塩素ガスの発生方法
は、不揮発性有機酸溶液と亜塩素酸塩溶液と二酸化塩素
の生成能を向上させる塩化物とを含有する混合液を攪拌
し、反応生成した二酸化塩素を上記混合液外に放出させ
ることを特徴とする。
【0011】また、本発明の二酸化塩素ガス発生装置
は、不揮発性有機酸と亜塩素酸塩と二酸化塩素の生成能
を向上させる塩化物とを含有する混合液を充填する反応
容器と、この混合液を曝気するバブリング手段とを備
え、上記反応容器が、上記混合液の水位より上方に設け
られた封止可能な開口部を有し、上記バブリング手段
が、ガス圧送機とこのガス圧送機に連通された通気管と
多孔質の気泡発生体とを有し、この気泡発生体が上記混
合液に接触して配置されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の二酸化塩素ガスの
発生方法について詳細に説明する。本発明のガス発生方
法は、上述の如く、不揮発性有機酸と、亜塩素酸塩と、
特定塩化物とを含有する混合液を攪拌し、二酸化塩素ガ
スを発生させる。上記混合液は上記3成分を含有するも
のであれば十分であるが、代表的に、この混合液は、不
揮発性有機酸溶液に、亜塩素酸塩溶液と特定塩化物とを
添加して得られる。
【0013】ここで、亜塩素酸塩は、二酸化塩素前駆体
たるガス発生原料として機能するものであり、具体的に
は水溶液形態で使用される。また、亜塩素酸塩として
は、亜塩素酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩
及びこれらの混合物を用いるのが好ましく、具体的に
は、亜塩素酸ソーダ、亜塩素酸カリウム又は亜塩素酸カ
ルシウム及びこれらの任意の混合物を用いるのが好まし
い。
【0014】上記塩化物は、反応促進物質として機能す
るものであり、混合液中で塩素イオンを生成するような
物質であれば特に限定されるものではなく、アルカリ金
属又はアルカリ土類金属の塩化物を挙げることができる
が、塩化ナトリウム、塩化カリウム又は塩化カルシウム
及びこれらの任意の混合物を好ましく使用できる。
【0015】不揮発性有機酸は、二酸化塩素発生助剤と
して機能するものであり、水溶液形態で使用するのが好
ましい。代表的には、クエン酸、酒石酸、乳酸、コハク
酸、リンゴ酸又はマレイン酸等及びこれらの混合物が挙
げられるが、これらのうちでも、食品添加物として広く
用いられるクエン酸や酒石酸を単独又は混酸として用い
るのがコスト面から好適である。なお、塩酸、硫酸、燐
酸のような鉱酸中では、亜塩素酸塩との反応には塩酸が
好適で広く用いられているが、揮発性でステンレス腐食
を生じさせるので、本発明が意図する薫蒸には使用でき
ない。他の強酸もある程度の高濃度で使用すると、弱酸
である有機酸に比べて腐食性や危険率は高く、また使用
後の反応残液を捨てる場合にも危険性のみならず自然環
境へのインパクトも大きく好ましくない。
【0016】次に、上述の混合液における各種成分の配
合量について説明する。この配合量は、発生させる二酸
化塩素ガス量や繰り返しのガス発生回数等に応じて適宜
選定することができるが、亜塩素酸塩を0.1〜25重
量部、不揮発性有機酸を1〜55重量部、上記塩化物を
1〜50重量部、水のような溶媒を1〜80重量部とす
るのが好ましい。亜塩素酸塩が25重量部を超えると、
危険物指定になり取扱いが困難になるので好ましくな
い。
【0017】なお、理論上、亜塩素酸塩と不揮発性有機
酸とは、有機酸の種類に応じて1:0.5〜1:0.3
3のモル比で反応して二酸化塩素ガスを発生するが、亜
塩素酸塩の反応モル数に対して10倍以上の大過剰の不
揮発性有機酸を配合し、反応により亜塩素酸塩がほとん
ど消費された後に必要量の亜塩素酸塩を繰り返し添加す
ることにすれば、二酸化塩素ガスを間欠的に複数回発生
させることができるので、周囲環境を定期的に複数回消
毒する必要がある場合には、極めて便利である。
【0018】また、上述の混合液の攪拌は、反応により
二酸化塩素ガスを混合液外に放出できれば特に限定され
るものではなく、超音波による振動、振盪やプロペラ等
の攪拌子による機械的な撹拌であってもよいが、発生し
た二酸化塩素ガスの希釈拡散を促進する観点からはバブ
リング法を採用するのが好適である。なお、バブリング
に用いる通気ガスとしては、特に限定されず、空気、窒
素及びヘリウム等の各種不活性ガスを例示できる。反応
時間、特にバブリング時間は、混合液量と通気量、温
度、意図する二酸化塩素ガス発生量により適宜選定で
き、通常1〜10時間とすることができるが、二酸化塩
素ガスによる薫蒸濃度10〜50ppmに対応した殺菌
時間を考慮すると、1〜5時間程度が推奨される。
【0019】なお、本発明のガス発生方法の好適形態
は、不揮発性有機酸と亜塩素酸塩との空気バブリングに
よる酸2液法を採用するものであり、かかる方法を採用
することにより、0℃〜常温での反応環境にて、亜塩素
酸塩からの二酸化塩素収率(転換率)を80%以上と
し、小型の反応容器を備える可搬可能なガス発生装置を
実現し、しかも取扱い中の安全性を向上させることがで
きる。
【0020】次に、本発明のガス発生方法を適用した燻
蒸消毒法の一例について説明する。かかる燻蒸消毒法
は、後述する本発明の二酸化塩素ガス発生装置により簡
易に実現されるものであるが、密閉可能な消毒環境内
(空間内や室内)において、上述のガス発生方法を実施
することにより実現される。
【0021】具体的には、消毒環境内に、上述の混合液
が充填された容器と、攪拌機又はバブリング装置とを搬
入し、容器中の混合液を攪拌又はバブリングすればよ
い。これにより、反応発生した二酸化塩素ガスは、バブ
リングの場合にはバブリングガスに随伴して反応溶液外
(消毒環境内)へと拡散するので、当該消毒環境の燻蒸
消毒を実現できる。なお、この場合、バブリング開始時
間や終了時間をタイマー等でセットし、搬入者を退避さ
せた後に、バブリングを開始することにすれば安全性を
確保することができる。
【0022】また、本発明によれば、一定時間攪拌又は
バブリングし、当初の反応混合液に添加された二酸化塩
素前駆体である亜鉛素酸塩がほとんど消費された残余の
溶液を次回の消毒時まで密閉保存しておくことが可能で
あり、その後の消毒必要時に、必要量の二酸化塩素前駆
体を追加して消毒環境内へ再搬入し、前回同様に燻蒸消
毒を行うことができる。なお、この場合、亜塩素酸添加
量を調整することにより、薫蒸ガス濃度を変化させるこ
とも可能である。
【0023】次に、本発明の二酸化塩素ガス発生装置に
ついて詳細に説明する。上述の如く、本発明の二酸化塩
素ガス発生装置は、上述の混合液を充填する反応容器
と、この混合液のバブリング手段とを備える。ここで、
反応容器は、混合液を収容できれば十分であり、円筒
状、半球状、角柱状及び截頭錐状など種々の形状を採り
得るが、密閉可能な構成を有し、具体的には、充填され
ている混合液の水位より上方に封止可能な開口部を有す
る。なお、この開口部は、混合液の給排出口や二酸化塩
素ガスの放出口として機能するが、発生した二酸化塩素
ガスの拡散を促進する観点からは、この開口部の近傍に
送風機を設置するのが好ましい。
【0024】また、上記バブリング手段は、ガス圧送機
とこのガス圧送機に連通された通気管と多孔質の気泡発
生体とを有し、上記反応容器と一体又は別体に形成され
ている。なお、別体で形成されている場合には、反応容
器に対して着脱自在に構成され、ガス発生後における反
応容器の密閉を妨げないような構成とすることが好まし
い。
【0025】ガス圧送機としては、バブリング用のガス
を送気できるものであればよいが、具体的には、エアー
ポンプやコンプレッサーを例示できる。また、気泡発生
体としては、バブリング用ガスを通過させる多孔性を有
すれば十分であり、各種セラミックス、金属及び樹脂等
で形成された散気管やエアーストーン等を挙げることが
できる。
【0026】なお、上述してきた本発明のガス発生装置
は、簡便で繰り返しが容易な燻蒸消毒を可能にすべく、
人力で運搬できる程度の大きさ及び重量を有することが
好ましい。また、反応容器、通気管及び気泡発生体は、
混合液との関係から耐食性を有する樹脂、例えばポリエ
チレン、塩化ビニル、チタン及びチタン合金やセラミッ
クスから形成されていることが好ましい。
【0027】以下、図面を参照して、本発明のガス発生
装置を具体的に説明する。図1は、本発明のガス発生装
置の一例を示す断面図である。同図において、このガス
発生装置は、塩化ビニル製反応容器1と、ガス圧送機の
一例である空気ポンプ3と、ポンプ3に連通した塩化ビ
ニル製の通気管6及び気泡発生体の一例であるエアース
トーン7とを備えており、空気ポンプ3と通気管6とエ
アーストーン7とでバブリング装置が構成されている。
【0028】反応容器1の頂部には、空気ポンプ3等を
収納する収納庫2が反応容器1と一体に形成されてお
り、空気ポンプ3は、ON・OFFタイマー4を介して
電源5に接続されている。また、空気ポンプ3と連通し
ているエアーストーン7は、反応容器1に充填された上
記混合液に浸漬され、この混合液の水位より上方に位置
する反応容器1の頂部には、ネジ止めにより封止可能な
開口部1aが設けられている。このガス発生装置では、
開口部1aから、混合液及び各種成分の給排出や発生す
る二酸化塩素ガスの放出が可能であり、この開口部1a
の上方には、送風機の一例である扇風機8が設置されて
おり、二酸化塩素ガスの拡散を促進して迅速な燻蒸消毒
を実施できるようになっている。
【0029】以上の構成を有するガス発生装置におい
て、空気ポンプ3を作動させ、エアーストーン7により
混合液のバブリングを開始すると、混合液中の亜塩素酸
塩と有機酸とが反応して二酸化塩素ガスを発生し、発生
した二酸化塩素ガスは、バブリング用ガスの一例である
空気に同伴されて混合液外に放出され、更に開口部1a
から扇風機8を介して消毒環境内に迅速に拡散し、当該
消毒環境内の燻蒸消毒が行われる。
【0030】所定時間のバブリングによる二酸化塩素ガ
スの放出(燻蒸消毒)が終了すれば、通気管6とエアー
ストーン7等を反応容器1から取り外し、開口部1aを
封止し、混合残液を反応容器1内に密閉した状態で次回
の燻蒸消毒使用まで作業環境室温で保存することができ
る。そして、次回の消毒時には、必要量の亜塩素酸塩水
溶液及び所要に応じて上記塩化物を追加してバブリング
を行えばよく、当初の混合液に、亜塩素酸塩の反応モル
数より10〜50倍過剰の有機酸を配合しておけば、容
易に燻蒸消毒を10〜50回繰り返すことができる。
【0031】なお、ガス発生装置を人力で容易に運搬で
きることを実現するため、反応容器1の容積は50l以
下、特に好ましくは5〜30lとするのがよく、反応容
器1に取手やキャスターを付けると便利である。また、
反応容器1に覗き窓を設ければ、混合液量やバブリング
状態を確認でき、更に便利である。また、ポンプ3とし
ても、ダイアフラム式のポンプを用いて小型・軽量化を
図るのが好ましいが、迅速な燻蒸消毒を考慮すると、バ
グリング用ガスの通気量は混合液量(液柱の高さ)で変
化するものの、標準で毎分5l以上の送気能力を有する
ポンプを用いることが望ましい。
【0032】以上のように、本発明は、ガス発生装置を
小型化しておけば、消毒環境の大小に応じて、搬入する
ガス発生装置の数を増減調整でき、最適な燻蒸消毒を実
現できるのみならず、混合液量や亜塩素酸塩の添加量を
調整するだけで燻蒸ガス濃度を制御することができるフ
レキシブルな方法である。また、特殊な装置を使用して
おらず、簡便な操作にて安全で低廉な二酸化塩素ガスを
発生させることができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。 (実施例1〜5)ガス洗浄瓶による二酸化塩素ガスの発
生 300ml容積のガス洗浄瓶に純水100mlを採り、
塩化物(反応促進物質)及び不揮発性有機酸を表1に示
した処方で仕込み、更にバブリング開始直前に6%亜塩
素酸ソーダ溶液5mlを各瓶に添加した。
【0034】次いで、通気量2〜3l/minの条件
下、ベビーコンプレッサーの二次圧を0.5kg/cm
2として、空気バブリングをそれぞれ3時間〜5時間行
い、発生した二酸化塩素ガスを、100mlの純水にp
H8の濃厚燐酸緩衝液10mlと10%ヨウ化カリウム
20mlを添加した300mlガス洗浄瓶に吸収させ
た。得られた吸収液をビーカーに移し、チオ硫酸ソーダ
標準液で滴定し(滴定数A)、滴定終了後に2規定塩酸
を加えてpH2とし、遊離したきたヨウ素を同じくチオ
硫酸ソーダ標準液にて滴定した(滴定数B)。得られた
結果を表2に示す。なお、発生吸収したガスが純粋な二
酸化塩素であればB/Aの比は4.0となる。
【0035】(比較例1及び2)塩化物の添加効果を確
認するために、塩化物を無添加とした以外は、実施例1
〜5と同様の操作を繰り返し、得られた結果を表2に示
した。なお、比較例1は、20gのクエン酸のみを添加
した例であり、比較例2は、10gのクエン酸と10g
の酒石酸との混合液を添加した例である。表2に示した
如く、実施例1〜5では、塩化物の添加により、比較例
1及び2に比し高転換率(発生率)が達成され、且つ理
論的に純粋な二酸化塩素が得られていることが分かる。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】(実施例6)二酸化塩素ガス発生装置によ
る発生例 図1に示したガス発生装置において、反応容器1を塩化
ビニル製の容積20lの有底円筒形とし、空気ポンプ3
の標準通気量を8l/minとし、通気管6を内径4m
mの塩化ビニル製チューブとし、エアストーン7を1c
m角×長さ5cmの硝子焼結散気石とした。また、電源
5はAC100Vとし、タイマー4を経由してポンプ3
に接続した。
【0039】反応容器1に、予め10重量%クエン酸と
10重量%乳酸と2%重量塩化ナトリウムと1%塩化カ
リウムとの混合溶液10lを仕込んでおき、この混合溶
液に、タイマースタート10分前に15重量%亜塩素酸
ソーダ溶液100mlを添加した。なお、タイマー4は
ポンプ3が作動してバブリングが開始されてから5時間
稼働するようにセットした。このガス発生装置を、コン
クリート床壁を有するの容積100m3の冷蔵庫(常時
0℃前後)内に持ち込み、二酸化塩素ガスの発生状況を
テストした。なお、テスト中は冷風を停止した。
【0040】その結果、冷蔵庫内の二酸化塩素ガス濃度
は、冷蔵庫内にインサートしたテフロンチューブよりサ
ンプリングした空気をガステック社製の検知管で測定し
たところ、スタート30分後に25ppm(ml/
m3)に達した。また、これ以後5時間はこの濃度で推
移した。テスト終了後に残液中の亜塩素酸ソーダ量を酸
化還元滴定法にて調べたところ、仕込み量の90%が消
費されていた。発生した二酸化塩素ガス濃度から計算す
ると、添加した亜塩素酸ソーダの二酸化塩素ガスへの転
換率は理論値の80〜85%であった。
【0041】2日後、残液の入った反応容器に、10重
量%食塩入りの15%重量亜塩素酸ソーダ溶液100m
lを再添加して、常温の同容積の部屋でテストした結果
も同様な結果であった。この発生テスト(再発生テス
ト)を10回繰り返したが、まだ充分繰り返し使用でき
る状態であった。
【0042】以上の実施例により具体的に説明したよう
に、本発明の方法及び装置を使用すれば、作業者が高濃
度の二酸化塩素ガスに暴露されることなく安全に作業で
き、所要に応じて塩化物添加の亜塩素酸塩を追加するの
みで多数回の二酸化塩素ガスの発生を行うことができる
ので、経済性が高く、しかも特別な装置も不要になるた
め、画期的に改善された二酸化塩素ガスによる燻蒸消毒
が実現される。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、所定の塩化物を混入したり、密閉・開封が可能な反
応容器などを用いることとしたため、薫蒸消毒のため
に、二酸化塩素ガスを効率よく発生させる簡便且つ安全
な二酸化塩素ガスの発生方法及び二酸化塩素ガス発生装
置を提供することができる。即ち、本発明の方法によれ
ば、作業者が有毒な二酸化塩素ガスを吸入することな
く、高効率な二酸化塩素発生と燻蒸濃度及び時間に対応
でき、しかも簡単な構成の装置で簡便な操作により、実
際の燻蒸ができる優れたシステムが提供される。また、
本発明では、二酸化塩素前駆体たる亜塩素酸塩の追加の
みで多数回の使用ができるので、経済性が高いことは勿
論、危険性の高い高濃度二酸化塩素の使用を回避し、且
つ複雑で危険な操作と専門知識を要求されるガス発生機
を要しない極めて安全性の高い二酸化塩素燻蒸ガス発生
方法及びその装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二酸化塩素ガス発生装置の一例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 反応容器 1a 開口部 2 収納庫 3 空気ポンプ 4 タイマー 5 電源 6 通気管 7 エアーストーン

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不揮発性有機酸溶液と亜塩素酸塩溶液と
    二酸化塩素の生成能を向上させる塩化物とを含有する混
    合液を攪拌し、反応生成した二酸化塩素を上記混合液外
    に放出させることを特徴とする二酸化塩素ガスの発生方
    法。
  2. 【請求項2】 上記混合液の攪拌をバブリングにより行
    うことを特徴とする請求項1記載の二酸化塩素ガスの発
    生方法。
  3. 【請求項3】 不揮発性有機酸がクエン酸、酒石酸、乳
    酸、リンゴ酸及びマレイン酸から成る群より選ばれた少
    なくとも1種のものであり、亜塩素酸塩が亜塩素酸ナト
    リウム、亜塩素酸カリウム及び亜塩素酸カルシウムから
    成る群より選ばれた少なくとも1種のものであり、上記
    塩化物が塩化ナトリウム、塩化カリウム及び塩化カルシ
    ウムから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の二酸化塩素ガ
    スの発生方法。
  4. 【請求項4】 上記混合液が、1〜55重量部の上記不
    揮発性有機酸と、0.1〜25重量部の亜塩素酸塩と、
    1〜50重量部の上記塩化物と、1〜80重量部の水と
    を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    つの項に記載の二酸化塩素ガスの発生方法。
  5. 【請求項5】 上記混合液中の亜塩素酸塩がほとんど消
    費された後、この混合残液に亜塩素酸塩を再添加して攪
    拌することにより、二酸化塩素の発生を繰り返すことを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の二
    酸化塩素ガスの発生方法。
  6. 【請求項6】 上記混合残液に上記塩化物を再添加する
    ことを特徴とする請求項5記載の二酸化塩素ガスの発生
    方法。
  7. 【請求項7】 不揮発性有機酸と亜塩素酸塩と二酸化塩
    素の生成能を向上させる塩化物とを含有する混合液を充
    填する反応容器と、この混合液を曝気するバブリング手
    段とを備え、 上記反応容器が、上記混合液の水位より上方に設けられ
    た封止可能な開口部を有し、上記バブリング手段が、ガ
    ス圧送機とこのガス圧送機に連通された通気管と多孔質
    の気泡発生体とを有し、この気泡発生体が上記混合液に
    接触して配置されていることを特徴とする二酸化塩素ガ
    ス発生装置。
  8. 【請求項8】 上記バブリング手段が、上記反応容器に
    対して着脱自在であることを特徴とする請求項7記載の
    二酸化塩素ガス発生装置。
  9. 【請求項9】 上記開口部の近傍に送風機を付加して成
    ることを特徴とする請求項6又は7記載の二酸化塩素ガ
    ス発生装置。
  10. 【請求項10】 人力で運搬可能であり、上記反応容器
    の容積が50l以下であることを特徴とする請求項7〜
    9のいずれか1つの項に記載の二酸化塩素ガス発生装
    置。
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