JPH10182196A - 硬質な高炉水砕スラグの製造方法 - Google Patents
硬質な高炉水砕スラグの製造方法Info
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- JPH10182196A JPH10182196A JP34693396A JP34693396A JPH10182196A JP H10182196 A JPH10182196 A JP H10182196A JP 34693396 A JP34693396 A JP 34693396A JP 34693396 A JP34693396 A JP 34693396A JP H10182196 A JPH10182196 A JP H10182196A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
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- Manufacture Of Iron (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 既設の水砕スラグ製造装置を用いて硬質な高
炉水砕スラグを製造する。 【解決手段】 吹製水流量/溶融高炉スラグ流量(重量
比)の値を30以上、かつ水砕槽内水温を95℃未満で硬質
な高炉水砕スラグを製造する。さらに、吹製水流量と水
砕スラグ製造量を測定し、水砕スラグ製造量から逆に溶
融高炉スラグ流量を求め吹製水流量/溶融高炉スラグの
値を30以上に保つ。
炉水砕スラグを製造する。 【解決手段】 吹製水流量/溶融高炉スラグ流量(重量
比)の値を30以上、かつ水砕槽内水温を95℃未満で硬質
な高炉水砕スラグを製造する。さらに、吹製水流量と水
砕スラグ製造量を測定し、水砕スラグ製造量から逆に溶
融高炉スラグ流量を求め吹製水流量/溶融高炉スラグの
値を30以上に保つ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融高炉スラグか
ら硬質な高炉水砕スラグを製造する方法に関する。
ら硬質な高炉水砕スラグを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉スラグは日本だけでも年間約2300万
tの発生量があるが、そのうちの6割強の1400万t以上
が溶融状態のスラグに水を直接吹き付けて急冷して得ら
れた水砕スラグとして利用されている。水砕スラグはそ
の性状により、セメント原料向けの軟質水砕スラグとコ
ンクリート用細骨材向けの硬質水砕スラグとに区別され
る。
tの発生量があるが、そのうちの6割強の1400万t以上
が溶融状態のスラグに水を直接吹き付けて急冷して得ら
れた水砕スラグとして利用されている。水砕スラグはそ
の性状により、セメント原料向けの軟質水砕スラグとコ
ンクリート用細骨材向けの硬質水砕スラグとに区別され
る。
【0003】コンクリート用細骨材向けの硬質水砕スラ
グの必要な特性はJIS A 5011に規定されている。一般的
な軟質水砕スラグの製造方法は図8に示すように、高炉
1のスラグ樋21の先端に吹製凾4を設置し、溶融スラグ
3を吹製凾4に流すと共に、吹製水2を吹製凾4に設置
したノズルから溶融スラグ3へ吹き付けて、急速に冷却
固化させる方法である。
グの必要な特性はJIS A 5011に規定されている。一般的
な軟質水砕スラグの製造方法は図8に示すように、高炉
1のスラグ樋21の先端に吹製凾4を設置し、溶融スラグ
3を吹製凾4に流すと共に、吹製水2を吹製凾4に設置
したノズルから溶融スラグ3へ吹き付けて、急速に冷却
固化させる方法である。
【0004】生成した水砕スラグは水と分離して出荷す
るが、分離方法の一例としては図8に示しているよう
に、円筒形のフィルタ8の内部ヘディストリビュータ9
を介して導入され、水切り後にベルトコンベア10を経由
して製品槽ホッパ15へ貯蔵される。分離した水はフィル
タ8の下部の温水槽7から冷却塔13へ送られ、冷水槽12
に溜められ、再度ポンプ17により水砕製造用の吹製水2
として使用される。
るが、分離方法の一例としては図8に示しているよう
に、円筒形のフィルタ8の内部ヘディストリビュータ9
を介して導入され、水切り後にベルトコンベア10を経由
して製品槽ホッパ15へ貯蔵される。分離した水はフィル
タ8の下部の温水槽7から冷却塔13へ送られ、冷水槽12
に溜められ、再度ポンプ17により水砕製造用の吹製水2
として使用される。
【0005】前記軟質水砕スラグの製造方法で生産可能
なセメント原料向けの軟質水砕スラグは、主として単位
容積質量、絶乾比重が小さく上記した規格を満足しない
ため、硬質水砕スラグは軟質水砕スラグとは区別して生
産する必要がある。従来、硬質な高炉水砕スラグの製造
方法としては、高炉から排滓されるスラグを一旦スラグ
鍋に入れた後に水砕する方法が採られていた。
なセメント原料向けの軟質水砕スラグは、主として単位
容積質量、絶乾比重が小さく上記した規格を満足しない
ため、硬質水砕スラグは軟質水砕スラグとは区別して生
産する必要がある。従来、硬質な高炉水砕スラグの製造
方法としては、高炉から排滓されるスラグを一旦スラグ
鍋に入れた後に水砕する方法が採られていた。
【0006】この方法によれば、スラグ鍋にスラグを受
滓するときや、スラグ鍋を水砕設備へ輸送する間にスラ
グ温度が低下するので、水砕後に気孔の少ない比重の高
い硬質な高炉水砕スラグが得られる。しかし、この方法
は確実に硬質な高炉水砕スラグを得る方法ではあるが、
高炉設備側に軟質水砕スラグ製造設備が既にある場合、
新たにこのような硬質な高炉水砕スラグ製造設備を持つ
ことは設備が複雑化し、また経済的に大きな負担とな
る。
滓するときや、スラグ鍋を水砕設備へ輸送する間にスラ
グ温度が低下するので、水砕後に気孔の少ない比重の高
い硬質な高炉水砕スラグが得られる。しかし、この方法
は確実に硬質な高炉水砕スラグを得る方法ではあるが、
高炉設備側に軟質水砕スラグ製造設備が既にある場合、
新たにこのような硬質な高炉水砕スラグ製造設備を持つ
ことは設備が複雑化し、また経済的に大きな負担とな
る。
【0007】また、この方法では、スラグ鍋にスラグを
受けてスラグ温度を下げることが硬質な高炉水砕スラグ
を製造するための必須条件であるが、これは同時に鍋底
にスラグが一部固まることを避けることができず、硬質
な高炉水砕スラグとして有効に使用できるのは受滓した
スラグの50〜70%程度と低い歩留りになってしまい、か
つ鍋底に付着、固化したスラグを除去するのに非常に手
間がかかるという問題がある。
受けてスラグ温度を下げることが硬質な高炉水砕スラグ
を製造するための必須条件であるが、これは同時に鍋底
にスラグが一部固まることを避けることができず、硬質
な高炉水砕スラグとして有効に使用できるのは受滓した
スラグの50〜70%程度と低い歩留りになってしまい、か
つ鍋底に付着、固化したスラグを除去するのに非常に手
間がかかるという問題がある。
【0008】さらに、硬質な高炉水砕スラグを得る他の
方法として、水砕製造時のスラグ温度の降下、造核剤の
添加、酸素の吹き付けなどが考えられてきたが、実際に
はこれらの方法は大量生産には向いておらず、商業規模
では採用されていない。高炉鋳床のスラグ樋の先端に吹
製箱を設置した設備で硬質な高炉水砕スラグを製造する
方法として、特開昭55−136150号公報、特開昭55−1361
51号公報では、水砕化する際の吹製水量とスラグ量の比
を8〜12と規定し、その後の水砕槽の中の水量/スラグ
量を10以上とする、あるいはその水砕槽の水温を70℃以
下にする方法が示されている。
方法として、水砕製造時のスラグ温度の降下、造核剤の
添加、酸素の吹き付けなどが考えられてきたが、実際に
はこれらの方法は大量生産には向いておらず、商業規模
では採用されていない。高炉鋳床のスラグ樋の先端に吹
製箱を設置した設備で硬質な高炉水砕スラグを製造する
方法として、特開昭55−136150号公報、特開昭55−1361
51号公報では、水砕化する際の吹製水量とスラグ量の比
を8〜12と規定し、その後の水砕槽の中の水量/スラグ
量を10以上とする、あるいはその水砕槽の水温を70℃以
下にする方法が示されている。
【0009】また、特開昭59−121140号公報では、吹製
箱のノズル孔からの吹製水流速を13〜20m/s に調整する
方法が示されている。本発明者らはスラグ流量と吹製水
量を種々変化させ、生成する水砕スラグの単位容積質量
との関係を調査したところ、前記従来技術で規定する条
件では必ずしも良好な結果が得られなかった。
箱のノズル孔からの吹製水流速を13〜20m/s に調整する
方法が示されている。本発明者らはスラグ流量と吹製水
量を種々変化させ、生成する水砕スラグの単位容積質量
との関係を調査したところ、前記従来技術で規定する条
件では必ずしも良好な結果が得られなかった。
【0010】すなわち、吹製水量とスラグ量の比を8〜
12として水砕槽の中の水量/スラグ量を10以上として
も、水砕製造の初期のタイミングでしか硬質水砕スラグ
を得ることができず、また吹製水量とスラグ量の比を8
〜12として水砕槽の水温を70℃以下にしようとしても、
すぐに水温が70℃以上に上昇してしまい、吹製水を強力
に冷却する設備を設置しなければ採用できなかった。
12として水砕槽の中の水量/スラグ量を10以上として
も、水砕製造の初期のタイミングでしか硬質水砕スラグ
を得ることができず、また吹製水量とスラグ量の比を8
〜12として水砕槽の水温を70℃以下にしようとしても、
すぐに水温が70℃以上に上昇してしまい、吹製水を強力
に冷却する設備を設置しなければ採用できなかった。
【0011】また、吹製水の流速を13〜20m/s の範囲で
調整する方法では、吹製水流量を下げていくと、流速を
いくら上げても硬質な高炉水砕スラグが製造できず、確
実な方法とはいえなかった。現在、硬質な高炉水砕スラ
グの製造方法として、軟質水砕スラグ製造設備を用い
て、軟質水砕スラグを製造する際に、硬質水砕スラグの
条件に適合するものを選別する方法が採用されている。
調整する方法では、吹製水流量を下げていくと、流速を
いくら上げても硬質な高炉水砕スラグが製造できず、確
実な方法とはいえなかった。現在、硬質な高炉水砕スラ
グの製造方法として、軟質水砕スラグ製造設備を用い
て、軟質水砕スラグを製造する際に、硬質水砕スラグの
条件に適合するものを選別する方法が採用されている。
【0012】その一つの方法は、1回の出銑毎に数本サ
ンプルを取り、その比重を測定して比重の高いものを硬
質な高炉水砕スラグとする方法であるが、この方法は、
事後に検査して初めて硬質水砕スラグか軟質水砕スラグ
かを判定するために、必要生産量の硬質水砕スラグを計
画的に製造することができないという欠点がある。また
別の方法として、高炉においては、出滓開始時から一定
時間まではスラグの排出量が少なく、水砕スラグの製造
設備へ供給されるときのスラグ温度が低い為に、比較的
比重の高い水砕スラグが製造できるので、出滓開始時か
ら一定時間の間に排出されたスラグを原料とした水砕ス
ラグを硬質水砕スラグとして分離・選別する方法も採用
されている。
ンプルを取り、その比重を測定して比重の高いものを硬
質な高炉水砕スラグとする方法であるが、この方法は、
事後に検査して初めて硬質水砕スラグか軟質水砕スラグ
かを判定するために、必要生産量の硬質水砕スラグを計
画的に製造することができないという欠点がある。また
別の方法として、高炉においては、出滓開始時から一定
時間まではスラグの排出量が少なく、水砕スラグの製造
設備へ供給されるときのスラグ温度が低い為に、比較的
比重の高い水砕スラグが製造できるので、出滓開始時か
ら一定時間の間に排出されたスラグを原料とした水砕ス
ラグを硬質水砕スラグとして分離・選別する方法も採用
されている。
【0013】しかし、高炉においては出銑毎にスラグの
流出状況などが変化するため、比重の高い水砕スラグの
製造可能な時間が変化し、上記した方法のように出滓開
始後一定時間の間に排出されたスラグを原料とした水砕
スラグを硬質な高炉水砕スラグとして分離する場合、分
離直後の水砕スラグの比重が低く規定を外れたり、時間
が経過したスラグも硬質な高炉水砕スラグになり得ると
いう分離効率の悪さが問題となる。
流出状況などが変化するため、比重の高い水砕スラグの
製造可能な時間が変化し、上記した方法のように出滓開
始後一定時間の間に排出されたスラグを原料とした水砕
スラグを硬質な高炉水砕スラグとして分離する場合、分
離直後の水砕スラグの比重が低く規定を外れたり、時間
が経過したスラグも硬質な高炉水砕スラグになり得ると
いう分離効率の悪さが問題となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高炉直結の
水砕スラグ製造設備で、効率良く、大量生産可能な硬質
な高炉水砕スラグの製造方法の提供を課題とする。
水砕スラグ製造設備で、効率良く、大量生産可能な硬質
な高炉水砕スラグの製造方法の提供を課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、溶融高炉
スラグを水砕し、水砕スラグを製造する工程において、
吹製水流量/溶融高炉スラグ流量(重量比)の値が30以
上、かつ水砕槽内水温が95℃未満の条件で硬質水砕スラ
グを製造することを特徴とする硬質な高炉水砕スラグの
製造方法である。
スラグを水砕し、水砕スラグを製造する工程において、
吹製水流量/溶融高炉スラグ流量(重量比)の値が30以
上、かつ水砕槽内水温が95℃未満の条件で硬質水砕スラ
グを製造することを特徴とする硬質な高炉水砕スラグの
製造方法である。
【0016】第2の発明は、溶融高炉スラグを水砕し、
水砕スラグを製造する工程において、吹製水流量と水砕
スラグ製造量を測定し、水砕スラグ製造量から溶融高炉
スラグ流量を求め、吹製水流量/溶融高炉スラグ流量
(重量比)の値を30以上として硬質な高炉水砕スラグを
製造する請求項1記載の硬質な高炉水砕スラグの製造方
法である。
水砕スラグを製造する工程において、吹製水流量と水砕
スラグ製造量を測定し、水砕スラグ製造量から溶融高炉
スラグ流量を求め、吹製水流量/溶融高炉スラグ流量
(重量比)の値を30以上として硬質な高炉水砕スラグを
製造する請求項1記載の硬質な高炉水砕スラグの製造方
法である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。一般的な軟質水砕スラグ製造設備における操業状
況と水砕スラグの単位容積質量の経時変化を調査した。
出銑初期の水砕スラグの単位容積質量は高いが、出銑の
後半に時間の経過とともに、単位容積質量が低下する傾
向にあることがわかった。
する。一般的な軟質水砕スラグ製造設備における操業状
況と水砕スラグの単位容積質量の経時変化を調査した。
出銑初期の水砕スラグの単位容積質量は高いが、出銑の
後半に時間の経過とともに、単位容積質量が低下する傾
向にあることがわかった。
【0018】図1に操業状況と水砕スラグの経時変化の
一例を示した。データ採取項目は、スラグ温度、吹製水
温度、水砕槽温度、スラグ流量、単位容積質量、水/ス
ラグ比(吹製水流量とスラグ流量の比)である。ここ
で、スラグ流量は水砕スラグをフィルタから製品ホッパ
へ輸送するベルトコンベアに取り付けた秤量装置による
水砕スラグの秤量値から水分を補正した量であり、スラ
グは水切り後、製品槽まで輸送される途中で5〜10分毎
にサンプルを採取し、乾燥後単位容積質量を測定した。
出銑初期はスラグ温度が低く、スラグ流量が少ない。
一例を示した。データ採取項目は、スラグ温度、吹製水
温度、水砕槽温度、スラグ流量、単位容積質量、水/ス
ラグ比(吹製水流量とスラグ流量の比)である。ここ
で、スラグ流量は水砕スラグをフィルタから製品ホッパ
へ輸送するベルトコンベアに取り付けた秤量装置による
水砕スラグの秤量値から水分を補正した量であり、スラ
グは水切り後、製品槽まで輸送される途中で5〜10分毎
にサンプルを採取し、乾燥後単位容積質量を測定した。
出銑初期はスラグ温度が低く、スラグ流量が少ない。
【0019】水砕後のそのままの状態では、硬質な高炉
水砕スラグのJIS規格である単位容積質量≧1.45kg/l
を満足するものはないが、破砕し粒度調整することによ
り、1.35kg/l以上のものは確実に単位容積質量が1.45kg
/l以上になる。したがって、水砕の製造条件としては、
単位容積質量を1.35kg/l以上にすればよい。図1の場
合、単位容積質量≧1.35kg/l以上のスラグを硬質な高炉
水砕スラグにできるとすると、出銑開始から約 120分の
スラグまでが硬質な高炉水砕スラグにできることにな
る。採取した水砕スラグの吹製時のタイミングでの吹製
水流量/溶融高炉スラグ流量(以下、水/スラグ比と称
す)と単位容積質量との関係は図2のようになり、水/
スラグ比≧30で確実に単位容積質量≧1.35kg/l以上にで
きることがわかった。
水砕スラグのJIS規格である単位容積質量≧1.45kg/l
を満足するものはないが、破砕し粒度調整することによ
り、1.35kg/l以上のものは確実に単位容積質量が1.45kg
/l以上になる。したがって、水砕の製造条件としては、
単位容積質量を1.35kg/l以上にすればよい。図1の場
合、単位容積質量≧1.35kg/l以上のスラグを硬質な高炉
水砕スラグにできるとすると、出銑開始から約 120分の
スラグまでが硬質な高炉水砕スラグにできることにな
る。採取した水砕スラグの吹製時のタイミングでの吹製
水流量/溶融高炉スラグ流量(以下、水/スラグ比と称
す)と単位容積質量との関係は図2のようになり、水/
スラグ比≧30で確実に単位容積質量≧1.35kg/l以上にで
きることがわかった。
【0020】水温が十分低い50〜60℃以下といった条件
であれば、水/スラグ比が10程度でも、水の温度上昇に
よるスラグの冷却が可能であるが、水温が高くなり70℃
以上の高い条件になると、吹製直後に水温が 100℃に達
してしまい、水蒸気の発生が生じてしまう。水蒸気の発
生が多くなればなるほど、図3に示すように、水砕スラ
グ中の気泡量は多くなり、単位容積質量は低下する。実
際の水砕設備においては、吹製水は循環使用するため、
温度を50〜60℃以下に制御することは難しく、特に出銑
末期や連続水砕時、夏期は吹製水温度が70℃以上とな
る。このような条件下でも常に硬質な高炉水砕を得られ
る条件としては、水/スラグ比≧30が必要である。
であれば、水/スラグ比が10程度でも、水の温度上昇に
よるスラグの冷却が可能であるが、水温が高くなり70℃
以上の高い条件になると、吹製直後に水温が 100℃に達
してしまい、水蒸気の発生が生じてしまう。水蒸気の発
生が多くなればなるほど、図3に示すように、水砕スラ
グ中の気泡量は多くなり、単位容積質量は低下する。実
際の水砕設備においては、吹製水は循環使用するため、
温度を50〜60℃以下に制御することは難しく、特に出銑
末期や連続水砕時、夏期は吹製水温度が70℃以上とな
る。このような条件下でも常に硬質な高炉水砕を得られ
る条件としては、水/スラグ比≧30が必要である。
【0021】図2からわかるように、水/スラグ比が30
以上であれば、単位容積質量はほぼ1.35kg/l 以上の値
になり、水/スラグ比の影響は小さいのであまり大きい
水/スラグ比を狙う必要はない。ただし、出銑後半はス
ラグ流量が増加するので、スラグ流量増加に応じた吹製
水流量増加を行い、水/スラグ比を30以上に維持できれ
ば、硬質水砕スラグ歩留りを向上できる。したがって、
スラグ流量に応じて吹製水量をコントロールすれば、出
銑全期間を硬質水砕スラグにすることができ、硬質水砕
スラグと軟質水砕スラグの需要に応じて各製造量をコン
トロールできる。
以上であれば、単位容積質量はほぼ1.35kg/l 以上の値
になり、水/スラグ比の影響は小さいのであまり大きい
水/スラグ比を狙う必要はない。ただし、出銑後半はス
ラグ流量が増加するので、スラグ流量増加に応じた吹製
水流量増加を行い、水/スラグ比を30以上に維持できれ
ば、硬質水砕スラグ歩留りを向上できる。したがって、
スラグ流量に応じて吹製水量をコントロールすれば、出
銑全期間を硬質水砕スラグにすることができ、硬質水砕
スラグと軟質水砕スラグの需要に応じて各製造量をコン
トロールできる。
【0022】水/スラグ比が30以上あっても、水砕槽内
の水温が95℃以上に達した場合、図3のように単位容積
質量は低下する。この理由はつぎのとおりである。高炉
水砕スラグの単位容積質量すなわち嵩比重は2つの要因
から決まる。1つは水砕スラグ中の閉気孔の存在量であ
り、もう1つは粒度分布、外観性状によるものである。
閉気孔の存在量は、水砕スラグそのものの密度である絶
乾比重(見掛け密度)を左右する。この閉気孔内には従
来の研究結果では、水素ガスと窒素ガスの混合ガスが存
在していることが知られている。本発明者らの測定結果
でも、H2 :N2 =3:1の比で存在することがわかっ
た。この閉気孔の生成は、冷却時にスラグと接触した水
が水蒸気になったものがスラグ中に溶解し、スラグ中の
溶解窒素と反応して生成したものと考えられている。こ
のことから、水砕直後の水とスラグがいっしょに存在し
ている水砕槽で、水温が既に95℃以上に達するような条
件では、吹製冷却時の水蒸気発生量も多く、冷却後の閉
気孔の存在量が多くなるため、絶乾比重が低下し、単位
容積質量が低下する。したがって、少なくとも水砕槽で
の水温は95℃に達してはならない。
の水温が95℃以上に達した場合、図3のように単位容積
質量は低下する。この理由はつぎのとおりである。高炉
水砕スラグの単位容積質量すなわち嵩比重は2つの要因
から決まる。1つは水砕スラグ中の閉気孔の存在量であ
り、もう1つは粒度分布、外観性状によるものである。
閉気孔の存在量は、水砕スラグそのものの密度である絶
乾比重(見掛け密度)を左右する。この閉気孔内には従
来の研究結果では、水素ガスと窒素ガスの混合ガスが存
在していることが知られている。本発明者らの測定結果
でも、H2 :N2 =3:1の比で存在することがわかっ
た。この閉気孔の生成は、冷却時にスラグと接触した水
が水蒸気になったものがスラグ中に溶解し、スラグ中の
溶解窒素と反応して生成したものと考えられている。こ
のことから、水砕直後の水とスラグがいっしょに存在し
ている水砕槽で、水温が既に95℃以上に達するような条
件では、吹製冷却時の水蒸気発生量も多く、冷却後の閉
気孔の存在量が多くなるため、絶乾比重が低下し、単位
容積質量が低下する。したがって、少なくとも水砕槽で
の水温は95℃に達してはならない。
【0023】
【実施例】本発明に使用した水砕スラグ製造装置の概要
を図4に示す。吹製凾4で落下する溶融スラグ3に吹製
水2を吹き付けて水砕後、冷却固化したスラグが水と共
に水砕槽5に入る。その後、円筒状のフィルタ8で水砕
スラグと水を分離した後、水砕スラグを製品槽ホッパ15
までベルトコンベア10で輸送する。ベルトコンベアの途
中には秤量装置14が設けられており、連続的に水砕スラ
グ製造量を測定する。このベルトコンベア上の水砕スラ
グは水分を含んでいるためこの水分量を差し引いた量が
溶融スラグ流量となる。
を図4に示す。吹製凾4で落下する溶融スラグ3に吹製
水2を吹き付けて水砕後、冷却固化したスラグが水と共
に水砕槽5に入る。その後、円筒状のフィルタ8で水砕
スラグと水を分離した後、水砕スラグを製品槽ホッパ15
までベルトコンベア10で輸送する。ベルトコンベアの途
中には秤量装置14が設けられており、連続的に水砕スラ
グ製造量を測定する。このベルトコンベア上の水砕スラ
グは水分を含んでいるためこの水分量を差し引いた量が
溶融スラグ流量となる。
【0024】水砕スラグ中の水分量はフィルタ8から製
品槽ホッパ15に至るまでの経路で水分計などを用いて測
定してもよいし、また上記水切り装置で水切り後の水砕
スラグ中の水分含有比率は水砕の製造量や吹製水量を変
化させてもそれほど変化しないので、予め水切り後の水
分含有比率を測定して補正値を決定しておいて、上記水
砕スラグ製造量に一定の比率の水分量を差し引く補正を
行ってもよい。
品槽ホッパ15に至るまでの経路で水分計などを用いて測
定してもよいし、また上記水切り装置で水切り後の水砕
スラグ中の水分含有比率は水砕の製造量や吹製水量を変
化させてもそれほど変化しないので、予め水切り後の水
分含有比率を測定して補正値を決定しておいて、上記水
砕スラグ製造量に一定の比率の水分量を差し引く補正を
行ってもよい。
【0025】本設備の場合、吹製凾4でスラグが水砕さ
れてから、秤量装置14まで到達するのに約3分の時間を
要すため、秤量値から、予め水切り装置以降の水分量を
測定して決定した補正値で水分補正した値が3分前の溶
融スラグ流量となる。また、本設備では製品槽ホッパ15
を2槽配設しており、切り換えダンパ16を操作すること
によりベルトコンベアで輸送した水砕スラグを選別する
ことができる。
れてから、秤量装置14まで到達するのに約3分の時間を
要すため、秤量値から、予め水切り装置以降の水分量を
測定して決定した補正値で水分補正した値が3分前の溶
融スラグ流量となる。また、本設備では製品槽ホッパ15
を2槽配設しており、切り換えダンパ16を操作すること
によりベルトコンベアで輸送した水砕スラグを選別する
ことができる。
【0026】高炉出銑量7800〜8000t/日、スラグ比約
320kg/t、出銑温度1495〜1505℃の操業時に本発明法
を実施した。吹製水量50m3/minおよび60m3/minの条件で
水砕を行った。出銑後吹製水を流し、スラグが流れ始め
たときから水砕を始める。水砕開始後から約20tは樋内
に残存した地金やガラつきなどの不純物が多いため、上
記切り換えダンパ16を手動で操作し、製品槽ホッパの軟
質水砕スラグ側のホッパへ投入し、約20tを流した後に
硬質水砕スラグ側へ切り換えダンパを切り換えた。
320kg/t、出銑温度1495〜1505℃の操業時に本発明法
を実施した。吹製水量50m3/minおよび60m3/minの条件で
水砕を行った。出銑後吹製水を流し、スラグが流れ始め
たときから水砕を始める。水砕開始後から約20tは樋内
に残存した地金やガラつきなどの不純物が多いため、上
記切り換えダンパ16を手動で操作し、製品槽ホッパの軟
質水砕スラグ側のホッパへ投入し、約20tを流した後に
硬質水砕スラグ側へ切り換えダンパを切り換えた。
【0027】出滓開始後時間の経過とともに溶融スラグ
流量が増加するため、吹製水量が50m3/minの際は溶融ス
ラグ流量が平均 1.7t/min になった時に、また吹製水
量が60m3/minの際は溶融スラグ流量が平均 2.0t/min
になった時に切り換えダンパを切り換えて軟質水砕スラ
グ側の製品槽ホッパへ投入した。溶融スラグ流量はベル
トコンベア上の秤量装置での秤量値から補正して求める
ため、変動が± 0.5t/min と大きいが、制御装置20で
時間平均を取り、上記基準になったときに切り換えダン
パの操作を行った。
流量が増加するため、吹製水量が50m3/minの際は溶融ス
ラグ流量が平均 1.7t/min になった時に、また吹製水
量が60m3/minの際は溶融スラグ流量が平均 2.0t/min
になった時に切り換えダンパを切り換えて軟質水砕スラ
グ側の製品槽ホッパへ投入した。溶融スラグ流量はベル
トコンベア上の秤量装置での秤量値から補正して求める
ため、変動が± 0.5t/min と大きいが、制御装置20で
時間平均を取り、上記基準になったときに切り換えダン
パの操作を行った。
【0028】溶融スラグ流量が上記基準に到達する前
に、水砕槽内の温度が95℃に達したときは、その時点で
切り換えダンパを切り換えて軟質水砕スラグ側の製品槽
ホッパへ投入した。別々の製品槽ホッパから抜き取った
硬質水砕スラグと軟質水砕スラグから各5サンプル以上
採取し、5回の出銑の際のスラグの単位容積質量は図5
のようになった。硬質水砕スラグの単位容積質量は1.35
〜1.45kg/l、軟質水砕スラグの単位容積質量は1.15〜1.
38kg/lとなった。この水砕スラグを破砕機で破砕、粒調
すると図6のようになり、硬質水砕スラグはすべてコン
クリート用細骨材の規格である単位容積質量≧1.45kg/l
を満足した。
に、水砕槽内の温度が95℃に達したときは、その時点で
切り換えダンパを切り換えて軟質水砕スラグ側の製品槽
ホッパへ投入した。別々の製品槽ホッパから抜き取った
硬質水砕スラグと軟質水砕スラグから各5サンプル以上
採取し、5回の出銑の際のスラグの単位容積質量は図5
のようになった。硬質水砕スラグの単位容積質量は1.35
〜1.45kg/l、軟質水砕スラグの単位容積質量は1.15〜1.
38kg/lとなった。この水砕スラグを破砕機で破砕、粒調
すると図6のようになり、硬質水砕スラグはすべてコン
クリート用細骨材の規格である単位容積質量≧1.45kg/l
を満足した。
【0029】また、硬質水砕スラグの粒度分布の一例を
示すと、図7のようになり、破砕、粒調前は規格よりも
粗目であったものが、破砕機を用いて破砕、粒調するこ
とにより、点線に示す硬質な高炉水砕スラグの粒度範囲
内のものになった。
示すと、図7のようになり、破砕、粒調前は規格よりも
粗目であったものが、破砕機を用いて破砕、粒調するこ
とにより、点線に示す硬質な高炉水砕スラグの粒度範囲
内のものになった。
【0030】
【発明の効果】本発明方法によれば、硬質な高炉水砕ス
ラグ製造のための設備を新設することなく、既設のセメ
ント向け水砕スラグ製造設備を利用し、高炉の操業条件
の変更なしに、コンクリート用細骨材規格に合格する硬
質な水砕スラグを分離製造できる。
ラグ製造のための設備を新設することなく、既設のセメ
ント向け水砕スラグ製造設備を利用し、高炉の操業条件
の変更なしに、コンクリート用細骨材規格に合格する硬
質な水砕スラグを分離製造できる。
【図1】出銑中の水砕製造条件と水砕スラグ単位容積質
量などの経時変化を示すグラフである。
量などの経時変化を示すグラフである。
【図2】水/スラグ比と単位容積質量の関係を示すグラ
フである。
フである。
【図3】単位容積質量と水砕槽温度の関係を示すグラフ
である。
である。
【図4】本発明に使用した水砕スラグ製造装置の配置図
である。
である。
【図5】高炉水砕スラグの単位容積質量を示すグラフで
ある。
ある。
【図6】破砕・粒調前後の単位容積質量を示すグラフで
ある。
ある。
【図7】硬質水砕スラグの粒度分布を示すグラフであ
る。
る。
【図8】一般的な硬質水砕スラグ製造装置の一例を示す
説明図である。
説明図である。
1 高炉 2 吹製水 3 溶融スラグ 4 吹製凾 5 水砕槽 6 煙突 7 温水槽 8 フィルタ 9 ディストリビュータ 10 ベルトコンベア 11 温度計 12 冷水槽 13 冷却塔 14 秤量装置 15 製品槽ホッパ 16 切り換えダンパ 17 ポンプ 18 バルブ 19 蒸気 20 制御装置 21 スラグ樋
Claims (2)
- 【請求項1】 溶融高炉スラグを水砕し、水砕スラグを
製造する工程において、吹製水流量/溶融高炉スラグ流
量(重量比)の値が30以上、かつ水砕槽内水温が95℃未
満の条件で硬質水砕スラグを製造することを特徴とする
硬質な高炉水砕スラグの製造方法。 - 【請求項2】 溶融高炉スラグを水砕し、水砕スラグを
製造する工程において、吹製水流量と水砕スラグ製造量
を測定し、水砕スラグ製造量から溶融高炉スラグ流量を
求め、吹製水流量/溶融高炉スラグ流量(重量比)の値
を30以上として硬質水砕スラグを製造することを特徴と
する請求項1記載の硬質な高炉水砕スラグの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34693396A JPH10182196A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 硬質な高炉水砕スラグの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34693396A JPH10182196A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 硬質な高炉水砕スラグの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10182196A true JPH10182196A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=18386806
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34693396A Pending JPH10182196A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 硬質な高炉水砕スラグの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10182196A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010017293A (ko) * | 1999-08-10 | 2001-03-05 | 이구택 | 저비중 수쇄슬래그 제조방법 |
| KR100415641B1 (ko) * | 1998-11-13 | 2004-03-19 | 주식회사 포스코 | 수재슬래그사를이용한성형재료 |
| EP1193228A4 (en) * | 2000-02-25 | 2007-02-14 | Jfe Steel Corp | GRANULATED HIGH-POINT SLAG, FINE AGGREGATES MADE THEREFROM AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF. |
| JP2014172808A (ja) * | 2013-03-12 | 2014-09-22 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 水砕スラグの湿潤密度制御方法 |
-
1996
- 1996-12-26 JP JP34693396A patent/JPH10182196A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100415641B1 (ko) * | 1998-11-13 | 2004-03-19 | 주식회사 포스코 | 수재슬래그사를이용한성형재료 |
| KR20010017293A (ko) * | 1999-08-10 | 2001-03-05 | 이구택 | 저비중 수쇄슬래그 제조방법 |
| EP1193228A4 (en) * | 2000-02-25 | 2007-02-14 | Jfe Steel Corp | GRANULATED HIGH-POINT SLAG, FINE AGGREGATES MADE THEREFROM AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF. |
| JP2014172808A (ja) * | 2013-03-12 | 2014-09-22 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 水砕スラグの湿潤密度制御方法 |
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