JPH10182492A - 徐放体用花弁状多孔質基材及び徐放体組成物 - Google Patents
徐放体用花弁状多孔質基材及び徐放体組成物Info
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- JPH10182492A JPH10182492A JP8357357A JP35735796A JPH10182492A JP H10182492 A JPH10182492 A JP H10182492A JP 8357357 A JP8357357 A JP 8357357A JP 35735796 A JP35735796 A JP 35735796A JP H10182492 A JPH10182492 A JP H10182492A
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Abstract
基材を提供する。 【解決手段】 炭酸カルシウムを核材とする花弁状多孔
質構造を有するリン酸カルシウム系化合物からなり、C
a/Pの原子比が16.7以下であり、且つ特定の粒子
形状、特定の比表面積と細孔径、特定の粒子径と分散度
を有する粒子からなる。
Description
核材とする花弁状多孔質構造を有するリン酸カルシウム
系化合物である徐放体用花弁状多孔質基材及び、これに
各種薬剤を担持してなる徐放体組成物に関し、詳しく
は、農薬、抗菌剤、脱臭剤、香料、紫外線吸収剤等の各
種薬剤に応じて徐放性のコントロールが可能で、プラス
チック成型品、合成樹脂フィルム、合成樹脂繊維、塗料
等の各種用途に優れた徐放効果を発揮する徐放体用花弁
状多孔質基材及び、これに薬剤を担持してなる徐放体組
成物に関する。
基材表面より薬剤を放散させる方法は種々検討されてい
る。基材を用いる利点としては、薬剤の放散を調節でき
ること、液体の薬剤を固体状にできるのでハンドリング
性が向上する等である。基材として広く用いられている
ものは、活性炭、フエルト、オガクズ、ゼオライト、合
成シリカ、アルミナ、珪酸カルシウム、ヒドロキシアパ
タイト、でんぷん、酢酸セルロース等であり、これらに
担持される薬剤としては、殺虫剤、防虫剤、除草剤等の
農薬類や、抗菌剤、脱臭剤、香料、紫外線吸収剤等が一
般的である。
如き従来の基材では、担持させた有効成分の溶出を十分
にコントロールすることが困難であった。短時間で溶出
してしまうと持続性が低下するのはもとより、一時的に
多量の薬剤が作用するために薬害の問題が発生してしま
い、また逆に有効成分の溶出が良好に行われないと殆ど
効果が認められない。有効成分の溶出をコントロールす
る方法としては薬剤の担持量を増減するこにより行って
いるが、使用する薬剤の性質等によっては増減させるだ
けでは十分なコントロールは不可能である。従って、速
効性、遅効性のコントロールを使用する用途や薬剤の種
類によって自在に設定できる徐放体が望まれていた。
を解決するべく鋭意研究の結果、特定の粒子形状、特定
の比表面積と細孔径、特定の粒子径と分散度を有する粒
子及び該粒子に薬剤を担持してなる徐放体組成物が所期
の目的の機能を有していることを見いだし、本発明を完
成した。以下、本発明を詳記する。
する花弁状多孔質構造を有するリン酸カルシウム系化合
物からなり、Ca/Pの原子比が16.7以下であり、
且つ下記の式(a)〜(g)を満足することを特徴とす
る徐放体用花弁状多孔質基材である。 (a)0.2≦dx1≦20(μm) (b)0.01≦dx2≦1(μm) (c)50≦Sw1≦500(m2/g) (d)95≦ω1≦99 (e)70≦ω2≦95 (f)1≦α≦5 但し、α=d50/dx1 (g)0≦β≦2 但し、β=(d90−d10)/d
50 但し、 dx1:電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子
径(μm)。 dx2:水銀圧入法により測定した細孔分布により求め
た粒子の平均細孔径(μm)。 Sw1:窒素吸着法によるBET比表面積(m2/g) ω1 :JISK5101−91 20.1 顔料試験
方法の静置法による見掛け比容(ml/g)を測定し、下
記の式(h)により計算した静置空隙率(%) ω2:試料0.5gを断面積2cm2 の円筒に充填、30
kg/cm2 の圧力で30秒間加圧、その厚みをノギスで測
定し、下記の式(i)より計算した30kg/cm2 の加圧
空隙率(%) α :分散係数 d50:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子の50%平均粒子径(μm)。 β :シャープネス。 d90:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子のふるい通過側累計90%粒子径
(μm)。 d10:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子のふるい通過側累計10%粒子径
(μm)。
材の重要な特徴は粒子形状にあり、単なるリン酸カルシ
ウム系化合物ではなく、花弁状構造を有する多孔質リン
酸カルシウム系化合物で構成されていることにある。本
発明の徐放体用花弁状多孔質基材は、花弁状構造である
ことから高比表面積であり、優れた担持性能があるのは
もちろん、速効性、遅効性のコントロールを、使用する
用途や薬剤の種類によって自在に設定することが可能で
ある。本発明の第2は、該徐放体用花弁状多孔質基材に
各種薬剤を担持してなる徐放体組成物であり、該徐放体
用花弁状多孔質基材を使用することにより、各種用途に
適した薬剤の放出が可能である。また、本発明の徐放体
組成物は、分散性と粒子の均一性に優れているため、あ
らゆる用途に配合可能である。例えば、分散性と粒子の
均一性を要求される用途として、合成樹脂フィルムや合
成樹脂繊維が挙げられるが、本発明の徐放体組成物は、
これらの用途にも十分に使用可能な粉体物性を有してい
る。
徐放体粒子の粒子形状と粒度内容にあり、その中でも特
に多孔質形状における平均細孔径と比表面積のバランス
で左右される。従来の徐放体も殆どのものが多孔質形状
を有し、高比表面積であるが、平均細孔径や比表面積を
自在に調整することは難しく、徐放性能をコントロール
することは困難である。本発明の徐放体用花弁状多孔質
基材は、単に多孔質で、高比表面積であるのではなく、
使用する有効成分や用途に合わせて調整された細孔と比
表面積を持つものであり、従来にはない優れた徐放性能
を有する。以下に本発明を詳述する。
する花弁状多孔質リン酸カルシウム系化合物としては特
に制限はないが、非晶質リン酸カルシウム〔略号AC
P、化学式Ca3 (PO4 )2 ・nH2 O〕、フッ素ア
パタイト〔略号FAP、化学式Ca10(PO4 )
6 F2 〕、塩素アパタイト〔略号CAP、化学式Ca10
(PO4 )6 Cl2 〕、ヒドロキシアパタイト〔略号H
AP、化学式Ca10(PO4 )6 (OH)2 〕、リン酸
八カルシウム〔略号OCP、化学式Ca8 H2 (P
O4)6 ・5H2 O〕、リン酸三カルシウム〔略号TC
P、化学式Ca3 (PO4 )2 〕、リン酸水素カルシウ
ム(略号DCP、化学式CaHPO4 )、リン酸水素カ
ルシウム二水和物(略号DCPD、化学式CaHPO4
・2H2 O)等が例示でき、一種又は二種以上でもよ
く、中でも組成の安定性が高いという観点からヒドロキ
シアパタイト、リン酸八カルシウム、リン酸三カルシウ
ム、リン酸水素カルシウムが好ましく、ヒドロキシアパ
タイトが特に好ましい。また、安定性が最も高いヒドロ
キシアパタイトの含有率に関して言えば、全リン酸カル
シウム系化合物に対して10重量%以上が好ましく、5
0重量%がより好ましく、90重量%が最も好ましい。
に占めるCa/Pの原子比は、16.7以下であり、効率
よく薬剤を担持、及び放出を行うという観点から、5.
56以下が好ましく、3.33以下がさらに好ましく、
1.85以下が最も好ましい。Ca/Pの原子比が1
6.7を越えると十分に薬剤が担持されない。また該原
子比の下限は、粒子の安定性を維持するという観点から
1.60程度が好ましい。また、核材として用いた炭酸
カルシウムがすべてリン酸カルシウム系化合物に変化し
て核材としての炭酸カルシウムが粒子中に存在せず、粒
子重量の100%(Ca/Pの原子比は1〜1.67)
が花弁状多孔質リン酸カルシウム系化合物に変化しても
何ら問題はない。
平均粒子径dx1は、0.2≦dx1≦20(μm)で
あり、好ましくは0.2≦dx1≦10(μm)、さら
に好ましくは0.5≦dx1≦5(μm)である。。平
均粒子径が0.2μm未満の場合、粒子の凝集が著しく
徐放性能が低下する。また20μmを越えた場合、例え
ば、農薬を担持して田畑等に広範囲に散布する際に飛散
性が低下し、また、粒子の空隙部分が薬剤で全て満たさ
れた場合、平均粒子径を直径とする球体の面積となり、
有効面積(薬剤が放散される面積)が小さくなり、徐放
性能が低下する。
細孔径dx2は、0.01≦dx2≦1(μm)であ
る。平均細孔径が0.01μm未満の場合、細孔径が小
さいため担持された薬剤の放散が良好に行われず、徐放
効果が発揮されなくなる。また1μmを越えた場合、細
孔径が大きいため担持された薬剤が短時間に放散され、
徐放効果の持続性が低下する。
面積Sw1は、50≦Sw1≦500(m2/g)であ
り、好ましくは100≦Sw1≦400(m2/g)であ
る。Sw1が50m2/g未満の場合、良好な薬剤の担
持、徐放性能が得られず、また500m2/gを越えた場
合、担持性能は高いものの、担持物の良好な発散が行わ
れず、良好な徐放性能が得られなくなる。
空隙率ω1及び加圧空隙率ω2は、それぞれ95≦ω1
≦99、70≦ω2≦95である。ω1が95未満、ω
2が70未満の場合、空隙率が小さいため、担持量が不
十分になる。またω1が99、ω2が95を越えた場
合、担持量は十分あるものの、徐放性を有する粒子の有
効面積が小さくなる。
の分散性α及び粒子の均一性βは、それぞれ1≦α≦
5、0≦β≦2であり、好ましくは1≦α≦2、0≦β
≦1である。αが5を越えた場合、粗大な凝集体の割合
が多くなり、徐放性能を有する粒子の有効面積が小さく
なる。αが1未満の場合、微細粒子の割合が大きくな
り、粒子の凝集性が強まり、徐放性能を有する粒子の有
効面積が小さくなる。また、βが2を越えた場合、粒子
径が不均一であると同時に、徐放効果にもばらつきを生
じる。
花弁状多孔質基材に薬剤を担持してなり、担持させる薬
剤には特に限定はないが、高い徐放性能を必要とする農
薬、抗菌剤、脱臭剤、香料、紫外線吸収剤等を使用する
と優れた徐放性能を発揮するので好ましい。これらは単
独で又は2種以上組み合わせて担持される。例えば、農
薬、抗菌剤、脱臭剤、香料、紫外線吸収剤について次の
ものが例示される。 (農薬)イソキサチオン、ダイアジノン、ピラクロホ
ス、ジスルホトン、プロチオホス等の有機リン系殺虫
剤、カルボスルファン、フラチオカルブ、カルボフラン
等のカルボフラン系殺虫剤、アレスリン、フルシトリネ
ート、テフルトリン、アルドリン等のピレスロイド系殺
虫剤、DCIP、ヘプタクロール等の塩素系殺虫剤、プ
レチラクロール、メトラクロール、ベンチオカーブ等の
除草剤成分 (抗菌剤)塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニ
ウム等の第4アンモニウム系、エタノール、イソプロパ
ノール等のアルコール系、ホルマリン、グリオキザール
等のアルデヒド系、クレゾール、キシレノール等のフェ
ノール系、ソルビン酸、安息香酸等のカルボン酸系、ク
ロルヘキシジン、n−ドデシルグアニジンアセテート等
のグアニジン系、2−メルカプトベンゾチアゾール、2
−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のチアゾー
ル系、(1、4)−2−アミノ−2−デオキシ−β−D
−グルカン、N−カルボキシメチルキトサン、グリコー
ルキトサン、リン酸化キトサン、キトサン−2、5−ア
ンヒドロマンノース等のキトサン系 (脱臭剤)タンニン酸、テレピン油、ショウ脳油、天然
フルボ酸 (香料)じゃ香、アビエス油、ベルガモット油、ボロア
ーズ油、ローズウッド油、ローズマリー油等の天然香
料、アセト酢酸エチル、アネトール、アミルシナミック
アルデヒド、イソ吉草酸エチル、イソアミルアセテート
等の合成香料、ローズ油、ジャスミン系、リラ系等の調
合香料 (紫外線吸収剤)2−エチルヘキシル−2−シアノ−
3,3−ジフェニルアクリレート、2,4−ジヒドロキ
シベンゾフェノン、フェニルサリシレート、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)−ベンゾトリ
アゾール
方法については、特に制限はないが、例えば、炭酸カル
シウムを分散した水系中で、水可溶性リン酸又は水可溶
性リン酸塩とを徐々に反応させて、核材表面で花弁状多
孔質リン酸カルシウム系化合物を生成させることにより
調製される。具体的には、特定の核材となる炭酸カルシ
ウムの水懸濁液分散体と燐酸の希釈水溶液及び/又は特
定の燐酸2水素カルシウムの水懸濁液分散体及び/又は
特定の燐酸水素カルシウム2水塩の水懸濁液分散体を特
定の割合で特定の混合条件において混合、特定の熟成条
件で熟成後、乾燥する方法が例示される。
造を有するリン酸カルシウム系化合物の内、特に好まし
く用いることのできる花弁状多孔質ヒドロキシアパタイ
トを主成分とした場合の調製方法について、より具体的
に例示する。
A−CP3)により測定した平均粒子径が0.1〜5μ
mである炭酸カルシウムの水懸濁液分散体と燐酸の希釈
水溶液及び/又は粒度分布測定器(株式会社島津製作所
製SA−CP3)により測定した平均粒子径が2〜10
μmであるリン酸二水素カルシウムの水懸濁液分散体及
び/又は粒度分布測定器(株式会社島津製作所製SA−
CP3)により測定した平均粒子径が2〜10μmであ
るリン酸水素カルシウム二水塩の水懸濁液分散体をCa
/Pの原子比が16.0〜1.6.7なる割合で水中で
下記の混合条件で混合後、更に下記の熟成条件で熟成を
行い、脱水、水洗を行い、300度以下の乾燥雰囲気下
で乾燥し、解砕仕上げを行う。
% 燐酸の希釈水溶液濃度 1〜50% 混合時間 0.1〜150時間 混合系水懸濁液温度 0〜80℃ 混合系の水懸濁液pH 5〜9 混合攪拌羽根の周速 0.5〜50m/秒 熟成条件 熟成系のCa濃度 0.4〜5% 熟成時間 0.1〜100時間 熟成系水懸濁液温度 20〜80℃ 熟成系水懸濁液pH 6〜9 攪拌羽根の周速 0.5〜50m/秒
子の分散性,安定性等をさらに高めるために、シランカ
ップリング剤やチタネートカップリング剤等のカップリ
ング剤、有機酸、例えば脂肪酸,樹脂酸,アクリル酸等
のα、βモノエチレン性不飽和カルボン酸及びそのエス
テル類,シュウ酸,クエン酸等の有機酸,酒石酸、フッ
酸等の無機酸、それらの重合物及び共重合物,それらの
塩,又はそれらのエステル類等の表面処理剤、界面活性
剤やヘキサメタリン酸ソーダ、ピロリン酸、ピロリン酸
ソーダ、トリポリリン酸、トリポリリン酸ソーダ、トリ
メタリン酸、ハイポリリン酸等の縮合リン酸及びその塩
等を、常法に従い添加又は表面処理してもさしつかえな
い。
基材に担持させる方法としては特に制限はなく、従来の
方法でよい。例えば下記の方法が挙げられる。(a)生
成した徐放体用花弁状多孔質基材の水懸濁液に薬剤を添
加して粉末化する。(b)徐放体用花弁状多孔質基材の
粉末に、薬剤を溶媒に溶解したものを噴霧添加する。
(c)薬剤を溶媒に溶解したものに徐放体用花弁状多孔
質基材を浸漬する。
分としては、特に制限はないが、必要に応じて炭酸カル
シウム、合成シリカ、珪酸カルシウム等の無機粒子を目
的に応じて一種又は二種以上配合してもさしつかえな
く、また、花弁状構造を有しない非晶質リン酸カルシウ
ム〔略号ACP、化学式Ca3 (PO4 )2 ・nH
2 O〕、フッ素アパタイト〔略号FAP、化学式Ca10
(PO4 )6 F2 〕、塩素アパタイト〔略号CAP、化
学式Ca10(PO4 )6 Cl2 〕、ヒドロキシアパタイ
ト〔略号HAP、化学式Ca10(PO4 )6 (O
H)2 〕、リン酸八カルシウム〔略号OCP、化学式C
a8 H2 (PO4 )6 ・5H2 O〕、リン酸三カルシウ
ム〔略号TCP、化学式Ca3 (PO4 )2 〕、リン酸
水素カルシウム(略号DCP、化学式CaHPO4 )、
リン酸水素カルシウム二水和物(略号DCPD、化学式
CaHPO4 ・2H2 O)等の本発明の徐放体用花弁状
多孔質基材と異なる、花弁状構造を有しないリン酸カル
シウム系化合物を目的に応じて一種又は二種以上配合し
てもさしつかえない。
説明するが、本発明はこれら実施例のみに制限されるも
のではない。
a、及びbの調製方法。 炭酸カルシウムの水懸濁液分散体aの調製:比重1.0
55で温度が8℃の石灰乳(水酸化カルシウムの水懸濁
液)7000リッターに、炭酸ガス濃度27重量%の炉
ガスを24m3の流速で導通しpH9まで炭酸化反応を行
い、その後40〜50℃で5時間撹拌熟成を行う事によ
り粒子間のアルカリを溶出させpH10.8として分散
させ、電子顕微鏡写真より測定した平均粒子径0.05
μmで粒度分布測定器(株式会社島津製作所製SA−C
P3)により測定した平均粒子径が0.48μmである
炭酸カルシウムの水懸濁液分散体を調製した。 炭酸カルシウムの水懸濁液分散体bの調製:丸尾カルシ
ウム株式会社製重質炭酸カルシウム「スーパーSSS」
(1.2m2/g)に水を添加混合後、TKホモミキサー
(5000rpm,15分間)にて撹拌分散させて固形
分濃度25%の電子顕微鏡写真より測定した平均粒子径
3μmで粒度分布測定器(株式会社島津製作所製SA−
CP3)により測定した平均粒子径が3.4μmである
炭酸カルシウムの水懸濁液分散体bを調製した。
きステンレスタンクに直径0.6mのタービン羽根1枚
の撹拌機付きの0.4m3ステンレスタンクに希釈濃度調
製及び温調した炭酸カルシウムの水懸濁液分散体を投入
し、撹拌下において燐酸の希釈水溶液を滴下混合し、記
載した熟成条件に従い撹拌を行いながら熟成した。熟成
終了後、固形分濃度8%に調整し、スプレ−乾燥を行う
ことにより炭酸カルシウムを核材とする花弁状多孔質構
造を有するリン酸カルシウム系化合物である徐放体用花
弁状多孔質基材D1〜D6及びE1〜E3を調製した。
なお、原料及び水の合計重量は400kgとした。スプレ
−乾燥条件は噴霧時の粒径約0.1mm、入り口における
熱風温度250℃、乾燥時間約10秒、乾燥直後の乾燥
品の200℃,2時間での加熱減量が5〜8%であっ
た。実施例1〜6で調製した徐放体用花弁状多孔質基材
D1〜D6、及び比較例1〜3で調製したE1〜E3の
粉体物性を表3、4に示す。表3より、本発明の徐放体
用花弁状多孔質基材は比表面積、細孔径、粒子径が自由
に調整でき、優れた分散性と粒子径の均一性を有するこ
とが確認できる。D1の粒子構造を示す電子顕微鏡写真
を図1(1000倍)、図2(10000倍)に示す。
図1、図2より、本発明の徐放体用花弁状多孔質基材は
花弁状構造を有することが確認できる。また、D1、D
3、D5について粉末X線回折図を図5、6、7に示
す。図5、6の粉末X線回折の結果よりD1、D2につ
いてはリン酸カルシウム系化合物と炭酸カルシウム(カ
ルサイト)以外は認めなかった。リン酸カルシウム系化
合物の主成分はヒドロキシアパタイト(HAP)であ
り、微量のリン酸八カルシウム(OCP)を含んでいる
ことが確認できる。D3については、図7より炭酸カル
シウムは認められず、リン酸カルシウム系化合物以外は
認められなかった。リン酸カルシウム系化合物の主成分
はヒドロキシアパタイト(HAP)であり、微量のリン
酸八カルシウム(OCP)を含んでいることが確認でき
る。尚、本発明の徐放体用花弁状多孔質基材と比較のた
めに、後記する市販のヒドロキシアパタイトの粒子構造
を示す電子顕微鏡写真を図3(1000倍)、図4(1
0000倍)に、粉末X線回折図を図8に示す。図3、
図4より、市販のヒドロキシアパタイトは微細な粒子と
該粒子の凝集物であり、花弁状多孔質構造を有するもの
ではないことが確認できる。また図8より、市販のヒド
ロキシアパタイトは、主成分であるヒドロキシアパタイ
ト(HAP)以外に微量のリン酸水素カルシウム二水和
物(DCPD)を含んでいることが確認できる。
基材D1〜D6、比較例1〜3で作成したE1〜E3及
び市販のヒドロキシアパタイト(商品名:リン酸三カル
シウム、米山化学工業株式会社製)、合成シリカ(商品
名:アエロジル#130、日本アエロジル株式会社製)
及び、珪酸カルシウム(商品名:フローライトR、徳山
曹達株式会社製)のそれぞれ5gを、ナフタリンの10
%四塩化炭素溶液に浸漬した後、四塩化炭素を揮発さ
せ、ナフタリン2gを担持させた徐放体組成物を得た。
これらの徐放体組成物の徐放性を確認するために、温度
30℃の恒温槽に入れ、一定期間経過後の重量変化よ
り、ナフタリンの残存率を測定した。市販のヒドロキシ
アパタイト、合成シリカ及び、珪酸カルシウムの粉体物
性を表5に示す。また、ナフタリン残存率の測定結果を
表6に示す。表6より、本発明の徐放体組成物は、本発
明の徐放体用花弁状多孔質基材を用いることにより、徐
放性のコントロールが可能であり、優れた持続性を有す
ることが確認できる。
として農薬、抗菌剤、脱臭剤、香料、紫外線吸収剤を用
いた場合を以下に例示する。
基材D1〜D6、比較例1〜3で作成したE1〜E3、
及び市販のヒドロキシアパタイト、合成シリカ及び、珪
酸カルシウムのそれぞれを担体として、土壌殺虫成分で
あるピラクロホスをミキサー混合し、各担体に対してピ
ラクロホスが5重量%の徐放体組成物を得た。以下の試
験方法でこれら徐放体の効果を確認した。結果を表7に
示す。表7より、本発明の徐放対組成物は持続性の高い
殺虫効果を有することが確認できる。(試験方法) 対象植物:トマト 対象害虫:サツマイモネコブセンチュウ 試験スケール:400cm2 添加量:3mg/cm2 測定方法:試料添加後30日後の根りゅう状態を確認
基材D1〜D6、比較例1〜3で作成したE1〜E3、
及び市販のヒドロキシアパタイト、合成シリカ及び、珪
酸カルシウムのそれぞれ10gを担体として、2−メル
カプトベンゾチアゾール及びキトサン−2、5−アンヒ
ドロマンノースを噴霧添加し、各担体に対して2−メル
カプトベンゾチアゾール及びキトサン−2、5−アンヒ
ドロマンノースが5重量%の徐放体組成物を得た。これ
ら徐放体の抗菌効果を下記の方法で確認した。結果を表
8に示す。表8より、本発明の徐放体組成物は優れた抗
菌効果を有することが確認できる。 (試験方法)日本製薬(株)製のSCDLP寒天培地
(細菌用)を溶解し、45℃に保温しながら一般雑菌を
含む汚水を溶解培地100ml当たり3ml添加した培地1
0mlに上記実施例及び比較例資料を所定量添加しよく攪
拌する。これをシャーレに入れ、培地が固まった後、蓋
をして裏返しにした状態で培養する。培養条件は30
℃、5日間とする。
基材D1〜D6、比較例1〜3で作成したE1〜E3、
及び市販のヒドロキシアパタイト、合成シリカ及び、珪
酸カルシウムのそれぞれ10gを担体として、脱臭剤
(タンニン酸)の40%水溶液を5g噴霧添加し、タン
ニン酸2gを担持させた徐放体組成物を得た。これら徐
放体の脱臭性能を確認するために、10%のアンモニア
水150mlを入れた洗気瓶(容量3000ml)の一方か
ら窒素ガスを500ml/分で流しながら、もう一方の流
出口に該脱臭剤を詰めたカラムを取り付け、そのカラム
を通過するアンモニアをpH4の塩酸水溶液中に導き、該
徐放体組成物の脱臭能力が低下してアンモニアを脱臭し
なくなるまでの時間をpHが10以上となるまで時間とし
て求め、脱臭能力を調べた。結果を表9に示す。表9よ
り、本発明の徐放体組成物は持続性のある優れた脱臭性
能を有することが確認できる。
基材D1〜D6、比較例1〜3で作成したE1〜E3、
及び市販のヒドロキシアパタイト、合成シリカ及び、珪
酸カルシウムのそれぞれ6gを担体として、香料(アセ
ト酢酸エチル)に2時間含浸させ、香料を担持させた徐
放体組成物を得た。これら徐放体の芳香性能を確認する
ために、常温の室内に放置し、持続性を測定した。結果
を表10に示す。表10より、本発明の徐放体組成物は
持続性のある優れた芳香性能を有することが確認でき
る。
基材D1〜D6、比較例1〜3で作成したE1〜E3、
及び市販のヒドロキシアパタイト、合成シリカ及び、珪
酸カルシウムのそれぞれ25gを担体として、2−エチ
ルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ートを5g添加し、紫外線吸収剤を担持させた徐放体組
成物を得た。これら徐放体の紫外線吸収性能を確認する
ために、該徐放体30gとポリプロピレン樹脂ペレット
500gをブレンドしたものを混練押し出し機で混練
し、該徐放体を配合したポリプロピレン樹脂ペレットを
得た。このペレットを射出成形法にて、ポリプロピレン
成型品を得た。この成型品を用いてASTM−D−14
99の試験法により、カーボンアーク型ウェザーメータ
ーにて600時間促進耐候性試験を行い、該成型品の表
面状態を調べた。結果を表11に示す。表11より、本
発明の徐放対組成物は持続性の高い紫外線吸収効果を有
することが確認できる。
孔径と比表面積、特定の粒子径と分散度を有する本発明
の徐放体用花弁状多孔質基材は用途に応じて徐放性のコ
ントロールが可能で、該基材に薬剤を担持してなる本発
明の徐放体組成物は各種用途に優れた徐放効果を発揮す
る。
電子顕微鏡写真(1000倍)である。
電子顕微鏡写真(10000倍)である。
電子顕微鏡写真(1000倍)である。
電子顕微鏡写真(10000倍)である。
である。
である。
である。
である。
Claims (11)
- 【請求項1】 炭酸カルシウムを核材とする花弁状多孔
質構造を有するリン酸カルシウム系化合物からなり、C
a/Pの原子比が16.7以下であり、且つ下記の式
(a)〜(g)を満足することを特徴とする徐放体用花
弁状多孔質基材。 (a)0.2≦dx1≦20(μm) (b)0.01≦dx2≦1(μm) (c)50≦Sw1≦500(m2/g) (d)95≦ω1≦99 (e)70≦ω2≦95 (f)1≦α≦5 但し、α=d50/dx1 (g)0≦β≦2 但し、β=(d90−d10)/d
50 但し、 dx1:電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子
径(μm)。 dx2:水銀圧入法により測定した細孔分布により求め
た粒子の平均細孔径(μm)。 Sw1:窒素吸着法によるBET比表面積(m2/g) ω1 :JISK5101−91 20.1 顔料試験
方法の静置法による見掛け比容(ml/g)を測定し、下
記の式(h)により計算した静置空隙率(%) ω2:試料0.5gを断面積2cm2 の円筒に充填、30
kg/cm2 の圧力で30秒間加圧、その厚みをノギスで測
定し、下記の式(i)より計算した30kg/cm2 の加圧
空隙率(%) α :分散係数 d50:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子の50%平均粒子径(μm)。 β :シャープネス。 d90:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子のふるい通過側累計90%粒子径
(μm)。 d10:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子のふるい通過側累計10%粒子径
(μm)。 - 【請求項2】 平均粒子径dx1が下記の式(j)を満
足する請求項1記載の徐放体用花弁状多孔質基材。 (j)0.2≦dx1≦10(μm) - 【請求項3】 平均粒子径dx1が下記の式(k)を満
足する請求項2記載の徐放体用花弁状多孔質基材。 (k)0.5≦dx1≦5(μm) - 【請求項4】 BET比表面積Sw1が下記の式(l)
を満足する請求項1〜3のいずれか1項に記載の徐放体
用花弁状多孔質基材。 (l)100≦Sw1≦400(m2/g) - 【請求項5】 分散係数α及びシャープネスβが下記の
式(m)及び(n)を同時に満足する請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の徐放体用花弁状多孔質基材。 (m)1≦α≦2 (n)0≦β≦1.0 - 【請求項6】 粒子重量に占めるCa/Pの原子比が
5.56以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記
載の徐放体用花弁状多孔質基材。 - 【請求項7】 粒子重量に占めるCa/Pの原子比が
3.33以下である、請求項6記載の徐放体用花弁状多
孔質基材。 - 【請求項8】 粒子重量に占めるCa/Pの原子比が
1.85以下である、請求項7記載の徐放体用花弁状多
孔質基材。 - 【請求項9】 花弁状多孔質リン酸カルシウム系化合物
が化学式Ca10(PO4 )6 (OH)2 のヒドロキシア
パタイトである請求項1〜8のいずれか1項に記載の徐
放体用花弁状多孔質基材。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
徐放体用花弁状多孔質基材に薬剤を担持してなることを
特徴とする徐放体組成物。 - 【請求項11】 薬剤が農薬、抗菌剤、脱臭剤、香料及
び紫外線吸収剤からなる群から選ばれる少なくとも1種
である請求項10記載の徐放体組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35735796A JP4110235B2 (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | 徐放体用花弁状多孔質基材及び徐放体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35735796A JP4110235B2 (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | 徐放体用花弁状多孔質基材及び徐放体組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10182492A true JPH10182492A (ja) | 1998-07-07 |
| JP4110235B2 JP4110235B2 (ja) | 2008-07-02 |
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ID=18453722
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35735796A Expired - Fee Related JP4110235B2 (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | 徐放体用花弁状多孔質基材及び徐放体組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4110235B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11255555A (ja) * | 1998-03-11 | 1999-09-21 | Erubu:Kk | 抗菌性セラミックスおよびその製造法 |
| JPWO2003104311A1 (ja) * | 2002-06-06 | 2005-10-06 | 丸尾カルシウム株式会社 | 発泡安定剤、及びそれを配合してなる発泡成形体 |
| JP2009203214A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-09-10 | Nissan Chem Ind Ltd | 放出制御される粒状物および該粒状物を含む固型農薬製剤 |
| JP2012524734A (ja) * | 2009-04-24 | 2012-10-18 | オムヤ・デベロツプメント・アー・ゲー | 活性成分を放出制御するための粒状物質 |
| CN119080270A (zh) * | 2024-11-05 | 2024-12-06 | 河北华药环境保护研究所有限公司 | 一种高效多功能净水剂及其制备方法及应用 |
| CN120285270A (zh) * | 2025-04-23 | 2025-07-11 | 广东云曌医疗科技有限公司 | 一种止血组合物及其制备方法和止血制品 |
-
1996
- 1996-12-25 JP JP35735796A patent/JP4110235B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2012524734A (ja) * | 2009-04-24 | 2012-10-18 | オムヤ・デベロツプメント・アー・ゲー | 活性成分を放出制御するための粒状物質 |
| CN119080270A (zh) * | 2024-11-05 | 2024-12-06 | 河北华药环境保护研究所有限公司 | 一种高效多功能净水剂及其制备方法及应用 |
| CN120285270A (zh) * | 2025-04-23 | 2025-07-11 | 广东云曌医疗科技有限公司 | 一种止血组合物及其制备方法和止血制品 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP4110235B2 (ja) | 2008-07-02 |
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