JPH10183025A - 塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜形成方法

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JPH10183025A
JPH10183025A JP8357692A JP35769296A JPH10183025A JP H10183025 A JPH10183025 A JP H10183025A JP 8357692 A JP8357692 A JP 8357692A JP 35769296 A JP35769296 A JP 35769296A JP H10183025 A JPH10183025 A JP H10183025A
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coating film
group
coating material
powder coating
resin
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JP8357692A
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Masahiro Fujimoto
正弘 藤本
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体塗料の耐熱保存性および塗膜強度を犠牲
にすることなく、平滑性に優れた塗膜が得られ、しかも
従来の熱硬化性粉体塗料に比べ、硬化時間を短縮するこ
とで塗装の生産性を向上することができる塗膜形成方法
を提供する。 【解決手段】 粉体塗料を用いて被塗物表面に塗装を形
成させる方法において、光硬化性粉体塗料を用い、加熱
による塗料の溶融および平滑化工程と光照射による光硬
化工程とを組み合わせてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光硬化性を有する粉
体塗料を用いた塗膜形成方法に関する。更に詳しくは、
光硬化性を有する粉体塗料を用いて、少なくとも、加熱
による溶融・平滑化工程および光照射による光硬化工程
を組み合わせることで、短時間で硬化し、かつ、表面平
滑性の優れた塗膜を得ることのできる塗膜形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題に対する関心が高まる
中、環境に対する影響の大きい有機溶剤の規制が強まっ
ている。塗料分野においてもこの動きは同様であり、脱
溶剤型塗料として粉体塗料は有力な候補として位置づけ
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在の
主流である熱硬化性粉体塗料は固体状の粉末塗料を塗装
後加熱溶融して連続皮膜を形成させつつ硬化反応を行わ
せるものであり、熱溶融とほぼ同時に硬化反応が開始す
るため、溶融塗料の粘度が上昇し、充分に平滑な塗膜の
仕上がりを得るのが難しいという欠点があった。この問
題の解決方法として粉体塗料の結着樹脂の分子量を低下
させることで塗料の溶融粘度を下げる方法があるが、こ
の方法では、分子量の低下に伴って粉体塗料の耐熱保存
性が悪化し、また、得られた塗膜の強度も低下する欠点
があった。
【0004】本発明の目的は、上記現状に鑑み、粉体塗
料の耐熱保存性および塗膜強度を犠牲にすることなく、
平滑性に優れた塗膜が得られ、しかも従来の熱硬化型粉
体塗料に比べ、硬化時間を短縮することで塗装の生産性
を向上することができる塗膜形成方法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち本発明は、粉体塗料を用いて被塗物表面に
塗膜を形成させる方法において、光硬化性粉体塗料
(A)を用い、加熱による塗料の溶融および平滑化工程
と光照射による光硬化工程とを組み合わせてなることを
特徴とする塗膜形成方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる光硬化性粉体
塗料(A)は、通常500以上、好ましくは500〜1
5000の数平均分子量と、通常20〜100℃、好ま
しくは30〜80℃のガラス転移点(Tg)とを有し、
かつ光重合性官能基を分子内に通常2個以上、好ましく
は5個以上有する熱軟化性結着樹脂(a)と、光重合開
始剤(b)とを必須成分としてなる粉体塗料である。
(a)の数平均分子量が500未満では塗料に使用した
際の塗膜強度が十分でない。また、(a)のTgが20
℃未満では粉体塗料にした際、室温での粉体同士のブロ
ッキングが起こるなど、保存安定性が悪化し、100℃
を越えると塗膜の平滑性が不充分となる。
【0007】上記(a)としては、光カチオン重合性官
能基を分子内に2個以上有する樹脂(a1)、光ラジカ
ル重合性官能基を分子内に2個以上有する樹脂(a
2)、光カチオン重合性官能基と光ラジカル重合性官能
基とを有する樹脂(a3)、およびこれらの2種以上の
混合物が挙げられる。これらのうちでは光重合反応が空
気中の酸素に阻害されにくい点で(a1)および(a
3)が好ましく、(a1)が特に好ましい。
【0008】上記(a1)における光カチオン重合性官
能基としては、プロペニルエーテル基、ビニルエーテル
基、脂環式エポキシ基、グリシジル基、(メタ)アクリ
ロイル基、ビニル基、ビニリデン基などが挙げられる
が、光開始重合反応速度の点で優れ、好ましいのは、プ
ロペニルエーテル基、ビニルエーテル基、脂環式エポキ
シ基およびグリシジル基であり、特に好ましいのは、プ
ロペニルエーテル基である。
【0009】該(a1)のうちプロペニルエーテル基を
含有する樹脂としては、(イ)アリルエーテル基含有ビ
ニルモノマーを他のビニルモノマーと共重合させた後ア
リル基をプロペニル転位させて得るプロペニルエーテル
基含有ビニル樹脂;(ロ)アリルエーテル基含有ビニル
モノマーをプロペニル転位させてプロペニルエーテル基
含有ビニルモノマーとした後他のビニルモノマーと共重
合させて得るプロペニルエーテル基含有ビニル樹脂;
(ハ)アリルエーテル基含有ジオール成分を他のジオー
ル成分とともにジカルボン酸エステルと縮合させてアリ
ルエーテル基含有ポリエステル樹脂とした後アリル基を
プロペニル転位させて得るプロペニルエーテル基含有ポ
リエステル樹脂;(ニ)アリルエーテル基含有ジオール
成分をプロペニル転位させてプロペニルエーテル基含有
ジオール成分とした後他のジオール成分とともにジカル
ボン酸エステルと縮合させて得るプロペニルエーテル基
含有ポリエステル樹脂;(ホ)アリルエーテル基含有ジ
オール成分を他のジオール成分とともにジイソシアネー
ト成分とウレタン化反応させた後アリル基をプロペニル
転位させて得るプロペニルエーテル基含有ポリウレタン
樹脂;(ヘ)アリルエーテル基含有ジオール成分をプロ
ペニル転位させてプロペニルエーテル基含有ジオール成
分とした後他のジオール成分とともにジイソシアネート
成分とウレタン化反応させて得るプロペニルエーテル基
含有ポリウレタン樹脂;(ト)アリルエーテル基含有ジ
アミン成分を他のジアミン成分とともにジカルボン酸成
分と脱水縮合させた後アリル基をプロペニル転位させて
得るプロペニルエーテル基含有ポリアミド樹脂;(チ)
アリルエーテル基含有ジアミン成分をプロペニル転位さ
せてプロペニルエーテル基含有ジアミン成分とした後他
のジアミン成分とともにジカルボン酸成分と脱水縮合さ
せて得るプロペニルエーテル基含有ポリアミド樹脂;
(リ)アリルエーテル基含有ジグリシジル成分を他のジ
グリシジル成分とともに開環反応させて、アリル基含有
エポキシ樹脂とした後アリル基をプロペニル転位させて
得るプロペニルエーテル基含有エポキシ樹脂;(ヌ)ア
リルエーテル基含有ジグリシジル成分をプロペニル転位
させてプロペニルエーテル基含有ジグリシジル成分とし
た後他のジグリシジル成分とともに開環反応させて得る
プロペニルエーテル基含有エポキシ樹脂などが挙げられ
る。これらのうち好ましいものは、(イ)、(ロ)、
(ハ)、(ニ)、(ホ)および(ヘ)であり、特に好ま
しいものは、(ロ)および(ヘ)である。
【0010】上記(a2)における光ラジカル重合性官
能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、ア
リル基、ビニルエーテル基等が挙げられるが、光開始重
合反応速度の点で好ましいのはアクリロイル基である。
【0011】該(a2)のうちアクリロイル基を含有す
る樹脂としては、たとえば、(イ)アクリロイル基含有
ビニルモノマーを他のビニルモノマーと共重合させて得
るアクリロイル基含有ビニル樹脂;(ロ)アクリロイル
基含有ジオール成分を他のジオール成分とともにジカル
ボン酸エステルと縮合させて得るアクリロイル基含有ポ
リエステル樹脂;(ハ)アクリロイル基含有ジオール成
分を他のジオール成分とともにジイソシアネート成分と
ウレタン化反応させて得るアクリロイル基含有ポリウレ
タン樹脂;(ニ)アクリロイル基含有ジアミン成分を他
のジアミン成分とともにジカルボン酸成分と脱水縮合さ
せて得るアクリロイル基含有ポリアミド樹脂;(ホ)ア
クリロイル基含有ジグリシジル成分を他のジグリシジル
成分とともに開環反応させて得るアクリロイル基含有エ
ポキシ樹脂などが挙げられる。これらのうち好ましいも
のは、(イ)、(ロ)および(ハ)である。
【0012】上記(a3)は、例えば上記(a1)に例
示した光カチオン重合性官能基を含有したモノマーと上
記(a2)に例示した光ラジカル重合性官能基を含有し
たモノマーを共重合させることにより得られる。具体例
としては、(イ)プロペニルエーテル基およびアクリロ
イル基含有ビニル樹脂;(ロ)プロペニルエーテル基お
よびアクリロイル基含有ポリエステル樹脂;(ハ)プロ
ペニルエーテル基およびアクリロイル基含有ポリウレタ
ン樹脂;(ニ)プロペニルエーテル基およびアクリロイ
ル基含有ポリアミド樹脂;(ホ)プロペニルエーテル基
およびアクリロイル基含有エポキシ樹脂などが挙げられ
る。これらのうち好ましいものは、(イ)、、(ロ)お
よび(ハ)である。
【0013】光重合開始剤(b)としては、光カチオン
重合開始剤(b1)および/または光ラジカル重合開始
剤(b2)が用いられる。すなわち光重合性結着樹脂
(a)が(a1)の場合は(b1)が用いられ、(a)
が(a2)の場合は(b2)が用いられる。また、
(a)が(a3)の場合または(a1)と(a2)との
混合系の場合は(b1)と(b2)とを併用して用いら
れる。
【0014】上記(b1)としては、光照射によりルイ
ス酸を発生するアリールジアゾニウム塩、ブレンステッ
ド酸を発生するジアリールヨードニウム塩、トリアリー
ルスルフォニウム塩、トリアリールセレノニウム塩等が
挙げられる。上記(b2)としては、1,3−ジ(t−
ブチルジオキシカルボニル)ベンゼン、3,3’4,
4’−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベ
ンゾフェノン等のパーオキシ酸エステル、ビスイミダゾ
ール、2−メルカプトベンズイミダゾール、ジフェニル
ヨードニウム塩、N−フェニルグリシン、2,4,6−
トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、3−フ
ェニル−5−イソオキサゾロン等が挙げられる。
【0015】(a)と(b)の配合比は(a)の光重合
性官能基の含有量、その種類等によって適宜選択できる
が、(b)の量は(a)と(b)の合計重量に対して通
常0.01〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%
である。
【0016】本発明で用いられる光硬化性粉体塗料
(A)の製造方法については特に制限はないが、たとえ
ば、クリア系粉体塗料の場合、所定割合の(a)、
(b)およびその他の添加剤をヘンシェルミキサー等で
予備混合した後、これらの混合物を押し出し機または混
練装置で通常70〜140℃、好ましくは80〜120
℃の温度で溶融混合して均一化し、次いで冷却して固化
させる。得られる固体を公知の方法で粉砕し、粗大粒子
のもの、好ましくは少なくとも0.1mm以上の粒度の
ものを分級除去することでクリア系の粉体塗料が得られ
る。エナメル系の場合、上記予備混合時に例えば白色塗
料の場合酸化チタンを(a)に対して20〜40%混合
し、上記と同様の操作をすることで白色のエナメル粉体
塗料が得られる。
【0017】また、上記光硬化性粉体塗料(A)は、必
要により公知の光増感剤、熱安定剤、レベリング剤およ
びその他の添加剤を含有することができる。光カチオン
重合増感剤としては、ペリレン、ピレン、アントラセ
ン、コロネン、フェノチアジン等の芳香族化合物を挙げ
ることができる。光ラジカル重合増感剤としてはチオピ
リリウム塩、メロシアニン、キノリン、スチルキノリ
ン、アリールケトン類、芳香族ケトン類、ケトクマリン
誘導体などを挙げることができる。
【0018】また、上記(A)には公知の熱硬化性粉体
塗料に用いられる熱硬化性組成物を含有させて光硬化と
共に熱硬化を行わせることができる。該(c)としては
例えば、(イ)多価カルボン酸を硬化剤とするグリシジ
ル基含有アクリル樹脂;(ロ)エポキシ樹脂を架橋剤と
するカルボキシル基含有アクリル樹脂;(ハ)変性メラ
ミン樹脂を硬化剤とする水酸基含有ポリエステル樹脂;
(ニ)ブロックイソシアナートを硬化剤とする水酸基含
有ポリエステル樹脂および(ホ)トリグリシジルイソシ
アヌレートを硬化剤とするカルボキシル基含有ポリエス
テル樹脂などが挙げられる。
【0019】本発明における粉体塗料の溶融・平滑化工
程で用いられる熱源としては、赤外線、遠赤外線、電磁
波および熱風等が適宜使用でき、好ましいのは赤外線、
遠赤外線および熱風である。
【0020】塗膜の光硬化工程で用いられる光源として
は、水銀灯(低圧、高圧、超高圧)、水素ランプ、重水
素ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、カーボン
アーク灯、蛍光灯、HeーCdレーザー等が適宜使用で
き、好ましいのは高圧水銀灯である。また、光の波長は
通常200〜750nm、好ましくは200〜450n
mであり、光照射量は通常10〜1000mJ/c
2、好ましくは100〜500mJ/cm2である。
【0021】つぎに本発明の塗膜形成方法について具体
的に説明する。光硬化性粉体塗料(A)を公知の粉体塗
料塗装機、例えば静電塗装機を用いて被塗物に塗装し、
赤外線等の熱源を用いて通常130〜220℃、好まし
くは140〜180℃に加熱して塗料を溶融・平坦化さ
せた後、続いて高圧水銀灯等により1〜60秒間紫外線
照射を行い、光硬化を行う。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明するが
本発明はこれに限定されるものではない。 以下、部は
重量部を示す。
【0023】[光カチオン重合性官能基を有するモノマ
ーの合成] 製造例1 温度計、攪拌機、冷却器および窒素導入管の付いた反応
槽中にヒドロキシエチルメタクリレート130部(1.
0モル)および反応促進剤「ルベアックDMP−30」
(2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール:ナカライテスク株式会社製)0.2部を入れ10
0℃に昇温後窒素ガスを液中バブリング下、攪拌しつつ
グリシジルプロペニルエーテル114部(1.0モル)
を、2時間かけて滴下した。更に100℃で2時間反応
せしめプロペニルエーテル基をもつビニル系モノマー
(a−1)244部を得た。このものはIRおよびNM
R分析により下記式(1)の構造を有する化合物である
ことを確認した。
【0024】製造例2 温度計、攪拌機、冷却器および窒素導入管の付いた反応
槽中にヒドロキシブチルビニルエーテル102部(0.
9モル)、硫酸1.5部、ハイドロキノン0.18部を
入れ、120℃に昇温後、攪拌しつつメタクリル酸11
2部(1.3モル)を3時間かけて滴下した。その後、
15%水酸化ナトリウム水溶液にて中和、水洗、分液を
行いビニルエーテル基をもつビニル系モノマー(a−
2)162部を得た。このものは、IRおよびNMR分
析により下記式(2)の構造を有することを確認した。
【0025】製造例3 温度計、攪拌機、冷却器および窒素導入管の付いた反応
槽中にビスフェノールA228部(1.0モル)および
反応促進剤「ルベアックDMP−30」0.4部を入れ
100℃まで昇温し、窒素液中バブリング下、攪拌しな
がらグリシジルプロペニルエーテル228部(2.0モ
ル)を2時間かけて滴下した。更に100℃で4時間反
応せしめプロペニルエーテル基を有する2官能のアルコ
ール(a−3)456部を得た。このものは、IRおよ
びNMR分析により下記式(3)の構造を有することを
確認した。
【0026】
【化1】
【0027】[光カチオン重合性基含有樹脂の合成] 製造例4 1リットルのガラス製オートクレーブ中にキシレン20
0部およびイソプロピルアルコール200部を仕込み十
分に窒素置換し100℃に昇温後、攪拌しつつメチルメ
タクリレート210部、スチレン125部、製造例1で
得たビニル系モノマー(a−1)165部及びアゾビス
イソブチロニトリル15部の混合物を1時間かけて滴下
した。滴下終了後同温度で1時間保持することによって
重合を完結させた後キシレンおよびイソプロピルアルコ
ールを留去し、光カチオン重合性基含有ビニル樹脂(A
−1)を得た。(A−1)のTgは55℃、数平均分子
量は5400、重量平均分子量12000、125℃に
おける溶融粘度は40Pa・sであった。
【0028】製造例5 実施例1と同様の反応装置にキシレン200部およびイ
ソプロピルアルコール200部を仕込み、十分に窒素置
換し、100℃に昇温後、攪拌しつつメチルメタクリレ
ート225部、スチレン150部、製造例2で得たビニ
ル系モノマー(a−2)125部及びアゾビスイソブチ
ロニトリル15部の混合物を1時間かけて滴下した。滴
下終了後同温度で1時間保持することによって重合を完
結させた後、キシレンおよびイソペロパノールを留去
し、光カチオン重合性基含有ビニル樹脂(A−2)を得
た。(A−2)のTgは57℃、数平均分子量は480
0、重量平均分子量11000、125℃における溶融
粘度は50Pa・sであった。
【0029】製造例6 温度計、攪拌機、冷却器および窒素導入管の付いた反応
槽中にビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物
(水酸基価320)400部、製造例3で得た2官能ア
ルコール(a−3)370部、テレフタル酸ジメチル2
30部およびジブチルチンオキサイド4部を入れ、常圧
で180℃で4時間反応し、さらに10〜15mmHg
の減圧で3時間反応せしめ、光カチオン重合性基含有ポ
リエステル樹脂(A−3)924部を得た。(A−3)
のTgは54℃、数平均分子量は5000、重量平均分
量は12000、125℃における溶融粘度は40Pa
・sであった。
【0030】実施例1 製造例4で得られた光カチオン重合性基含有ビニル樹脂
(A−1)100部に光カチオン重合開始剤「UVI−
6990」(ユニオンカーバイド社製)1部および塗面
調整剤「モダフロー」(モンサント社製)1部を加え、
100℃で加熱ニーダーを用いて混練し、冷却後、粒径
20〜150μmに粉砕しクリアー粉体塗料を得た。得
られた粉体塗料を静電粉体塗装機「PG−1」(松尾産
業製)を用いて、燐酸亜鉛処理鋼板に静電塗装を行い、
塗装板を160℃で10分間加熱し、次いで紫外線ラン
プで紫外線照射(80W、距離10cm、3秒)し、塗
膜厚80μmの硬化塗膜板を得た。この硬化塗装板は塗
膜表面の平滑性に優れ、鉛筆硬度試験結果は2Hを示し
た。
【0031】実施例2 実施例1において、(A−1)に代えて製造例5で得ら
れた光カチオン重合性基含有ビニル樹脂(A−2)を用
いた以外は実施例1と同様の操作を行い、塗膜厚80μ
mの硬化塗膜板を得た。この硬化塗装板は塗膜表面の平
滑性に優れ、鉛筆硬度試験結果は2Hを示した。
【0032】実施例3 実施例1において、(A−1)に代えて製造例6で得ら
れた光カチオン重合性基含有ポリエステル樹脂(A−
3)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、塗膜
厚80μmの硬化塗膜板を得た。この硬化塗装板は塗膜
表面の平滑性に優れ、鉛筆硬度試験結果はHを示した。
【0033】
【発明の効果】本発明の光硬化性粉体塗料を用いた塗膜
形成方法は、塗料の溶融と硬化反応を完全に分離するこ
とで粉体塗料の保存安定性および塗膜の強度を犠牲にす
ることなく、表面平滑性の優れた塗膜を得ることができ
る。また、加熱時間は粉体塗料の熱溶融に必要な時間の
み(通常10分以内)であり、光硬化に要する時間はき
わめて短時間(通常1分以内)であるため、従来の硬熱
硬化性粉体塗料を用いた塗膜形成方法(通常20〜30
分)に比べ溶融硬化時間が大幅に短縮できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体塗料を用いて被塗物表面に塗膜を形
    成させる方法において、光硬化性粉体塗料(A)を用
    い、加熱による塗料の溶融および平滑化工程と光照射に
    よる光硬化工程とを組み合わせてなることを特徴とする
    塗膜形成方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも光照射による硬化が完了する
    前に、加熱による塗料の溶融および平滑化を完了させる
    請求項1記載の塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】 光硬化性粉体塗料(A)が、少なくとも
    500の数平均分子量と20〜100℃のガラス転移点
    とを有し、光硬化性官能基を分子内に2個以上有する熱
    軟化性結着樹脂(a)、および光重合開始剤(b)を必
    須成分として含有する組成物からなる請求項1または2
    記載の塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】 (a)が光カチオン重合性官能基を分子
    中に2個以上有する熱軟化性結着樹脂(a1)であり、
    (b)が光カチオン重合開始剤(b1)である請求項3
    記載の塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】 光カチオン重合性官能基が、プロペニル
    エーテル基、ビニルエーテル基、脂環式エポキシ基およ
    びグリシジル基から選ばれる少なくとも1種の基である
    請求項4記載の塗膜形成方法。
  6. 【請求項6】 (a)が光ラジカル重合性官能基を分子
    内に2個以上有する熱軟化性結着樹脂(a2)であり、
    (b)が光ラジカル重合開始剤(b2)である請求項3
    記載の塗膜形成方法。
  7. 【請求項7】 (A)に、さらに熱硬化性樹脂(c)を
    含有させて光硬化と共に熱硬化を行わせる請求項1〜6
    いずれか記載の塗膜形成方法。
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