JPH10185488A - 蒸発器用伝熱管表面改質方法及び蒸発器及び冷却装置 - Google Patents

蒸発器用伝熱管表面改質方法及び蒸発器及び冷却装置

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JPH10185488A
JPH10185488A JP29680497A JP29680497A JPH10185488A JP H10185488 A JPH10185488 A JP H10185488A JP 29680497 A JP29680497 A JP 29680497A JP 29680497 A JP29680497 A JP 29680497A JP H10185488 A JPH10185488 A JP H10185488A
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JP
Japan
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evaporator
heat transfer
metal oxide
transfer tube
metal
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JP29680497A
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Soichiro Tsujimoto
聡一郎 辻本
Kenichi Tanigawa
健一 谷川
Taizo Ishimura
泰三 石村
Yutaka Nakazono
豊 中薗
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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    • F28F13/18Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing by applying coatings, e.g. radiation-absorbing, radiation-reflecting; by surface treatment, e.g. polishing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D21/00Heat-exchange apparatus not covered by any of the groups F28D1/00 - F28D20/00
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    • F28D2021/0068Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for for refrigerant cycles
    • F28D2021/0071Evaporators
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒との接触する有効面積の大きな伝熱管を
提供する事。 【解決手段】 有機金属化合物、及び、金属酸化物微粒
子を含有する処理液を、被処理物1aの表面にコーティ
ングし、100℃以上700℃以下の温度に加熱して、
前記被処理物の表面に多孔質の金属酸化物層1cを形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸発器用伝熱管表
面の改質方法に関し、特に蒸発器の伝熱面の表面の改質
に好適に用いることのできる蒸発器用伝熱管表面の改質
方法及び、蒸発器に関し、特に水を作動媒体として用い
る吸収式冷凍機及び吸着式冷凍機等の冷却装置に使用す
る蒸発器用伝熱管に好適に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、蒸発器の伝熱管は、銅などの熱伝
導率の高い金属から製造されており、その伝熱管に冷媒
を接触させ、あるいは、その接触により前記冷媒を蒸発
させることにより、前記伝熱管の外表面で冷媒と顕熱、
潜熱タイプを熱交換させて前記伝熱管内の熱媒体を冷却
して、伝熱管内の熱媒体を循環させることによって熱を
運搬することができるように構成してあるものである
が、熱交換により熱を伝達するには、伝熱管表面の濡れ
性を改善すべく前記伝熱管の表面に凹凸を、あるいは伝
熱管の伝熱面積を増やすべくフィンを設けることによっ
て熱交換率を高めることができるように構成したものも
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の伝熱管
によれば、伝熱管にフィンを設けるために前記伝熱管を
厚肉に形成しておかなければならなかったり、それで
も、伝熱効率が低い場合には伝熱表面積を増やす、すな
わち、伝熱管の数または長さを増やさなければ要求され
る熱伝導率を達し得ないことが多かった。
【0004】従って、本発明の課題は、上記欠点に鑑
み、冷媒との接触する有効面積が大きな蒸発器用伝熱管
を備えた蒸発器および蒸発器用伝熱管表面改質方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔伝熱器用伝熱管表面改質方法〕本発明者らは、有機金
属化合物と金属酸化物微粒子を含有する処理液を、所定
温度に加熱処理すると、金属酸化物微粒子の凝集体を含
有したきわめて水濡れ性の高い多孔質材料を形成できる
ことを見いだした。そこで、伝熱管などの表面が金属材
料製の被処理物の表面に、前記処理液(ここに、特に断
らなければ、単に処理液と言えば有機金属化合物と金属
微粒子を含有する処理液を言うものとし、下地処理液に
ついては単に処理液とは言わないものとする。)をコー
ティングし、例えば50℃以上700℃以下の温度に加
熱する。これにより、前記被処理物の表面に多孔質の金
属酸化物層を形成することができ、前記被処理物の表面
を高い親水性を有するものに改質する事ができるのであ
る。尚、50℃以上、より好ましくは150℃以上の温
度に加熱するのは、50℃以下では反応が不充分であ
り、多孔質の金属酸化物の形成が十分でなく濡れ性が悪
くなり、また、700℃を超えると多孔質構造が変化
し、熱伝達率が向上しにくくなるうえに、加熱処理に要
するコストが嵩むという不都合を生じるからである。
尚、さらに好ましくは、200℃以上500℃以下、さ
らに好ましくは、250℃以上400℃以下で加熱処理
を行うことが好適である。すなわち、この多孔質の金属
酸化物層は、表面に開口した多数の孔部を有し、金属酸
化物層の表面開口部から、付着した水が表面張力によっ
て浸透し、そのため水と金属酸化物層との接触角が小さ
くなり、表面が水の薄層で大部分が濡れることになるか
らである。そして、濡れ面積比率が大きくなれば、金属
酸化物層から水への伝熱面積が増大するため、水の蒸発
量が増え、総括伝熱係数が高くなる。また、金属酸化物
層に付着する水の層が薄いことから、金属酸化物層表面
から水に熱が伝わりやすく、水も蒸発しやすくなり、総
括伝熱係数(Kcal/m2h℃)も高くなる。
【0006】また、本発明者らは、有機金属化合物を含
有する下地処理液を、蒸発器用伝熱管表面にコーティン
グし、前記処理液により形成する金属酸化物層と被処理
物表面との間に介在させておけば、前記金属酸化物層と
前記被処理物表面との密着性を強固にできることも見い
だした。このようなコーティングをしておけば、前記金
属酸化物層を、たとえば伝熱管のような熱衝撃を受けや
すい被処理物の表面の改質に用いたとしても、前記金属
酸化物層を剥離しにくい強固なものに形成できて、耐久
性の高い改質を行うことができるのである。そこで、有
機金属化合物を含有する下地処理液を、蒸発器用伝熱管
表面にコーティングしたのち、前記金属酸化物層を形成
してもよく、このようにすることにより、前記金属酸化
物槽の伝熱管表面に対する密着性が向上し、かつ、コー
ティング後の加熱処理による伝熱管の腐食等も抑制でき
るからである。尚、ここで前記下地処理液を、コーティ
ングしてから、処理液を用いて金属酸化物層を形成する
には、前記下地処理液のコーティングを加熱処理するこ
とが好ましい。尚、加熱処理の温度は各処理液に含まれ
る有機金属化合物が縮重合して金属酸化物を生成する温
度を適宜選択すればよい。なお、処理液を構成する金属
酸化物微粒子は加熱によってもそのまま化学反応をしな
いで、金属酸化物微粒子の凝集体として多孔質金属酸化
物層を構成することとなる。ここで、金属酸化物微粒子
は、有機金属化合物と複合的に凝集するために、有機金
属化合物が金属酸化物微粒子同士を密な部分と疎な部分
に不均一に凝集させるとともに、凝集した金属酸化物微
粒子同士の間に空隙を形成する事になり、この状態を経
由して形成される金属酸化物層は、前記空隙等が水の浸
透濡れを許容する良好な多孔質構造になるのである。ま
た、下地処理液のコーティングを行わなくても、処理液
のコーティングを小さい膜厚で形成(好ましくは0.5
μm以下)した後加熱処理し、さらに処理液のコーティ
ングと加熱処理を行うことにより密着性の高い多孔質の
金属酸化物層を形成することができる。
【0007】前記処理液の有機金属化合物と金属酸化物
微粒子との含有比率が1:5〜5:1であってもよい。
前記処理液の有機金属化合物(金属酸化物換算)と金属
酸化物微粒子との含有比率が1:5〜5:1であれば、
得られる金属酸化物層が表面に開口した多孔質で濡れ性
の高いものとなり、しかも、被処理物との高い密着性も
確保でき、処理液を取り扱い容易な粘度のものにできる
ので好ましい。尚、さらには、1:2〜2:1であるこ
とがより望ましい。
【0008】また、前記有機金属化合物が金属アルコキ
シド、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレー
トから選ばれる少なくとも一種以上の化合物であっても
よく、具体的には、前記金属アルコキシドが、ジルコニ
ウム、アルミニウム、ケイ素、チタンから選ばれる少な
くとも一種以上の金属と、メトキシル、エトキシル、プ
ロポキシル、ブトキシルから選ばれる少なくとも一種以
上のアルコキシル基とから構成されるもの、あるいは、
前記金属アセチルアセトネートが、インジウムアセチル
アセトネート、あるいは、前記金属カルボキシレート
が、酢酸鉛であってもよい。具体的には、前記金属アル
コキシドとしては、テトラエトキシシラン(TEOS,
(C2 5 O)4 Si)、テトラエトキシチタン((C
2 5 O)4 Ti)、テトラエトキシジルコニウム
((C2 5 O)4 Zr)等の金属エトキシド、ペンタ
プロポキシタンタル((C3 7 O)5 Ta)等の金属
プロポキシド、あるいは、ポリテトラエトキシシラン
(PTEOS,((C2 5 O)(C2 5O)2 Si
O)n (C2 5 ))等の金属アルコキシド縮重合物等
が挙げられ、また、前記金属アセチルアセトネートとし
ては、インジウムアセチルアセトネート(In(aca
c)3 )、鉄アセチルアセトネート(Fe(acac)
3 )等が挙げられ、特に好ましい例として、テトラ(n
−ブトキシ)ジルコニウム((n−C4 9 O)4
r)、テトラエトキシジルコニウム((C2 5 O)4
Zr)、トリブトキシアルミニウム((C4 9 O)3
Al)、トリイソプロポキシアルミニウム((i−C3
7 O)3 Al)が挙げられる。また、前記有機金属化
合物としては、金属アルコキシド、金属アセチルアセト
ネート、金属カルボキシレートから選ばれる少なくとも
一種以上の化合物、特に、、前記金属カルボキシレート
としては、酢酸鉛((CH3 COO)2 Pb)等が挙げ
られ、加熱処理により金属酸化物を形成できるものを用
いればよく、このような有機金属化合物に対応する金属
酸化物微粒子、たとえば酸化珪素(SiO 2 )、酸化ア
ルミニウム(Al2 3 )、酸化チタン(TiO2 )、
酸化インジウム(In2 3 )、酸化ジルコニウム(Z
rO2 )、酸化タンタル(Ta2 5 )、酸化鉄(Fe
O,Fe2 3 、Fe3 4 )等を含む少なくとも一種
の金属酸化物微粒子を混合した状態で加熱処理を行うと
多孔質で親水性の高い金属酸化物層を形成できるのであ
る。また、前記金属酸化物微粒子が、酸化珪素、酸化ア
ルミニウム、酸化チタン、酸化インジウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化タンタル、酸化鉄から選ばれる少なくとも
一種以上の化合物であってもよく、より好ましくは、酸
化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニ
ウムから選ばれる少なくとも一種以上が用いられる。ま
た、この種の処理液あるいは下地処理液の溶媒もしくは
分散媒としては、水のほか、メタノール・エタノール・
プロパノール・ブタノール等のアルコール類、酢酸エチ
ル、エチレンオキシド、エチレングリコール、トリエタ
ノールアミン、キシレン等の有機溶媒を用いることがで
き、有機金属化合物の溶解度等にあわせて適宜選択すれ
ばよいが、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノールあるいはこれらの混合物が
好適に用いられ、特にエタノールを主成分とするものを
用いれば、沸点が低いために施工時の乾燥速度がはや
い、毒性が少ない等の面から好ましい。尚、溶媒もしく
は分散媒に水を含有させる場合には、有機金属化合物を
加水分解させる当量以下、つまり、有機金属化合物を全
て加水分解できる量を最大限として、それ以下にするこ
とが好ましく、具体的には2/3当量以下とすることが
好ましく、さらに言えば、1/3当量以下であることが
好ましい。
【0009】具体的には、前記金属酸化物微粒子が直径
20Å以上1000Å以下であることが好ましい。とい
うのは、直径20Å以下では、金属酸化物層は、十分な
水の浸透濡れを起こすような多孔質構造にならない。ま
た1000Å以上では多孔質層ができるが膜の強度が小
さくなり、剥離しやすくなるからである。尚、さらに望
ましくは50Å〜500Åであることが好ましく、この
範囲のものが前記処理液に対する前記金属酸化物の分散
性や前記処理液自体の粘度の調整等に役立つからであ
る。
【0010】また、吸収液として臭化リチウムを用いる
吸収式冷凍機の蒸発器用伝熱管について言えば、耐アル
カリ性等を考慮して、ジルコニウム系、アルミニウム
系、チタン系が好ましい。
【0011】前記処理液が熱分解型発泡剤を含有してい
てもよい。その熱分解型発泡剤としては、アゾジカルボ
ンアミド(ADCA,C2 4 4 2 )、アゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBN,C8 124 )、パラト
ルエンスルホニルヒドラジド(TSH,C7 102
2 S)、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン
(DPT,C5 106 2 )、p,p’−オキシビス
(ベンゼンスルホヒドラジド)(OBSH,C1214
4 5 2 )等が挙げられ、このような熱分解型発泡剤
を用いると生成する多孔質構造の気孔率等の調整がしや
すいので有利である。
【0012】また、処理液等のコーティングは必要に応
じて複数回行ない、所望の膜厚を得るようにしてもよ
い。複数回コーティングを繰り返す場合には、各コーテ
ィング工程の間に乾燥工程を設けることが好ましく、こ
の乾燥工程により、前記被覆層の密着性を向上させるこ
とが出来る。乾燥工程は、室温にて自然乾燥しても良い
し、温風、熱風による強制乾燥であっても良い。尚、処
理液等をディップコーティングする際には、その処理液
等の組成にも依存するが、15℃〜30℃の環境で行う
ことが好ましい。というのは、15℃以下では、コーテ
ィング作業後に水分が凝縮しやすく、その凝縮した水分
によりコーティング不良や強度低下を招来するような不
都合を生じやすくなり、また、30℃以上では、処理液
等の劣化が速く、実用上の問題となり易いためであり、
上記環境が、このような水分の凝縮による不都合、処理
液の劣化等を回避する上で有効である。ただし、コーテ
ィング方法は、前記ディップコーティングに限らない。
【0013】また、前記処理液や下地処理液には、耐食
性改良のために、硝酸鉄、硝酸ニッケル(NiNO3
等の金属塩や、縮重合を促進するのための触媒として、
塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、フッ化水素酸、アンモニア等
の酸、アルカリを添加することが好ましい。中でも酢
酸、塩酸が好ましく、例えば、塩酸の場合、有機金属化
合物100gあたり0.1g〜10g、酢酸の場合、有
機金属化合物100gあたり0.5g〜30gの範囲が
好ましい。また同様に、前記処理液や下地処理液には、
安定剤としてアセト酢酸エチル、アセチルアセトン等の
キレート剤を配合しても良く、有機金属化合物としてジ
ルコニウムアルコキシドや、アルミニウムアルコキシド
を採用する場合に特に有効である。このような安定剤
は、アルコキシド(多種用いる場合は、その総和)の1
00重量部に対して、10重量部から200重量部配合
することが好ましい。
【0014】〔蒸発器及び冷却装置〕また、前記目的を
達成するための本発明の蒸発器及び冷却装置は、構成1
に記載の蒸発器用伝熱管表面処理方法により金属酸化物
層を形成してある伝熱管を備えたことにあり、上述の蒸
発器用伝熱管表面処理方法によって金属酸化物層を設け
た伝熱管を設けた蒸発器は、塗れ性がよく、水が蒸発し
やすくなって熱交換が効率よく行われるので、たとえば
冷暖房に用いるような場合に、省エネルギー化、装置の
コンパクト化などを図ることができる。
【0015】蒸発器用伝熱管表面に多孔質の金属酸化物
層を形成してあれば好ましく、また、有機金属化合物を
含有する下地処理液を、蒸発器用伝熱管表面にコーティ
ングした後、前記金属酸化物層を形成してあってもよ
く、多孔質金属酸化物層が金属酸化物微粒子群を含んで
もよく、また、前記金属酸化物微粒子が、酸化珪素、酸
化アルミニウム、酸化チタン、酸化インジウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化タンタル、酸化鉄から選ばれる少なく
とも一種以上の化合物であってもよく、より好ましく
は、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジ
ルコニウムから選ばれる少なくとも一種以上が用いられ
る。これらの構成により、上述の蒸発器用伝熱管表面処
理方法により得られる好ましい効果が有効に発揮される
伝熱管を得ることができる。
【0016】尚、金属酸化物層の厚さとしては0.05
μm以上50μm以下であることが望ましく、さらに
は、0.2〜10μmであることがより好ましい。とい
うのは、薄いと冷媒の浸透による濡れ性が不十分になり
やすく、分厚いと熱伝導率の悪化を招来しやすくかつ剥
離しやすくなるからである。また、伝熱管の形状は、特
に限定される物ではなく、円形、矩形、扁平矩形(プレ
ートタイプ)のものが挙げられる。さらに、表面に機械
加工等を施し、微細なフィンを設けた加工管であっても
良く、この場合フィンと被覆層との相乗効果によって、
高い性能を発揮する。
【0017】前記金属酸化物層が、その金属酸化物層を
水平保持したときの0.01mlの水が水平方向へ濡れ
広がる濡れ幅が10mm以上のものであれば、濡れ性と
して優れた性能であると言え好ましく、さらに、この濡
れ幅は、15mm以上であることが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。ここに説明する伝熱管1、8を備
えた吸収式冷凍機は、図2に示すように、吸収器2や蒸
発器3を備えて形成してあり、吸収器2及び蒸発器3の
内部には伝熱管1、8を備えるとともに、吸収器2にお
ける臭化リチウム溶液(以下単に吸収液と称する)4や
蒸発器3における冷媒5を前記伝熱管1の上部から散布
させる循環ポンプ6,7を備えて構成してある。前記伝
熱管1は、図1に示すように、下地処理液を、銅管1a
の表面にコーティングして下地処理層1bを形成したの
ち、処理液を、前記コーティングの上にコーティング
し、例えば、50℃以上700℃以下の温度に加熱し
て、前記被処理物の表面に多孔質の金属酸化物層1cを
形成して表面を改質してある。伝熱管1は外径16mm
・内径14mmである。又、伝熱管1は、26mm間隔
で、長さ40cmのものを5段に積層し、伝熱管1の有
効長さを1000mmとしてあり、前記吸収液4や、冷
媒液5を最上段の伝熱管1上方10mmの位置から散布
自在に構成してある。
【0019】前記処理液、下地処理液としては、表1、
2に示す種々の組成のものを用い、伝熱管1を構成し
た。尚、表中NSi−500とあるものは、日本曹達
(株)製アトロンNSi−500をさし、有機珪素化合
物の縮重合体をSiO2 換算で5%含有する有機溶液で
あり、他のものも同様に表3の組成のものである。ま
た、化合物の組成で示す物は、標準的な試薬類から調整
した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】上述の種々の伝熱管に冷媒5を散布した状
態で、伝熱管の表面の濡れ性と、内部を流れる冷水の入
口及び出口での温度差を測定して、その値から伝熱管1
の伝熱性能(総括伝熱係数)を求める実験を行った。
尚、濡れ性は、定常運転状態での伝熱管総表面積に対す
る濡れ面積の割合であり、伝熱性能の計算の際、伝熱管
の表面積としては銅管の裸管表面積を用いた。その他実
験条件は表4の通りである。また、伝熱性能の実験とは
別途、伝熱管に0℃の水と70℃の水とを2分間隔で交
互に流通させて、前記金属酸化物層の剥離が起きないか
どうかの試験を行った(数値は剥離が生じた回数、20
00回まで行った)。その結果を表5に示す。尚、サン
プル番号37のものは、コーティング強度が小さく、容
易に剥離脱落するために、評価することが出来なかっ
た。また、濡れ幅と称するものは、外径16mmの平滑
管に対してコーティングを行い、金属酸化物層を得た場
合に、前記平滑管を水平に保持した状態で、その平滑管
上に0.01mlの純水を滴下したときに、その水が水
平方向に濡れ広がる幅をさすものとする。
【0024】
【表4】 水の散布量 12g/m・s 蒸発器内圧力 6mmHg 冷水流通速度 1.5m/s 冷水出口温度 7℃ 冷却水入り口温度 32℃ 臭化リチウム溶液入口濃度 65重量%
【0025】
【表5】
【0026】その結果、金属酸化物層の剥離耐久性が上
述の試験条件で2000回以上、かつ総括伝熱係数が1
500以上(好ましくは1600以上、さらに好ましく
は千七百以上で、濡れ性が60%以上(好ましくは70
%以上、さらに好ましくは85%以上)の値を示す強固
な組成の金属酸化物層を形成すれば、実用に耐える性能
のよい伝熱管を得ることがわかった。上記に該当するも
のとしては、表1、2,5の1,5〜6、10〜15、
17〜34、36、38,39のものが該当する。ま
た、濡れ幅についてみれば、処理液の組成、加熱処理条
件、金属酸化物層の厚さのいずれが不備であっても性能
が大きく低下することが分かり、本発明の優れた性能が
損なわれることが分かった。(40〜45)尚、32〜
34のものにおいては、Si系のものに特有の緻密さ、
濡れ性の向上作用を発揮しながらも、Zr系のものに特
有の耐水・対アルカリ性が発揮されていることも分かっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸発器用伝熱管表面改質方法を適用し
た伝熱管の断面図
【図2】蒸発器の概略図
【符号の説明】 1 伝熱管 1a 冷水器 1b 下地処理層 1c 金属酸化物層 3 蒸発器 5 冷媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中薗 豊 京都府京都市下京区中堂寺南町17 株式会 社関西新技術研究所内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機金属化合物と金属酸化物微粒子を含
    有する処理液を、蒸発器用伝熱管表面にコーティング
    し、加熱して、前記蒸発器用伝熱管表面に多孔質の金属
    酸化物層を形成する蒸発器用伝熱管表面改質方法。
  2. 【請求項2】 有機金属化合物を含有する下地処理液
    を、蒸発器用伝熱管表面にコーティングしたのち、前記
    金属酸化物層を形成する請求項1に記載の蒸発器用伝熱
    管表面改質方法。
  3. 【請求項3】 前記処理液の有機金属化合物(金属酸化
    物換算)と金属酸化物微粒子との含有比率が1:5〜
    5:1である請求項1〜2のいずれか1項に記載の蒸発
    器用伝熱管表面改質方法。
  4. 【請求項4】 前記有機金属化合物が金属アルコキシ
    ド、金属アセチルアセトネート、及び、金属カルボキシ
    レートからなる群より選ばれる少なくとも一種以上の化
    合物である請求項1〜3のいずれかに記載の蒸発器用伝
    熱管表面改質方法。
  5. 【請求項5】 前記金属アルコキシドが、ジルコニウ
    ム、アルミニウム、ケイ素、チタンから選ばれる少なく
    とも一種以上の金属と、メトキシル、エトキシル、プロ
    ポキシル、ブトキシルから選ばれる少なくとも一種以上
    のアルコキシル基とから構成されるものである請求項4
    に記載の蒸発器用伝熱管表面改質方法。
  6. 【請求項6】 前記金属アセチルアセトネートが、イン
    ジウムアセチルアセトネートである請求項4に記載の蒸
    発器用伝熱管表面改質方法。
  7. 【請求項7】 前記金属カルボキシレートが、酢酸鉛で
    ある請求項4に記載の蒸発器用伝熱管表面改質方法。
  8. 【請求項8】 前記金属酸化物微粒子が、酸化珪素、酸
    化アルミニウム、酸化チタン、酸化インジウム、酸化ジ
    ルコニウム、酸化タンタル、酸化鉄から選ばれる少なく
    とも一種以上の化合物である請求項1〜7のいずれか1
    項に記載の蒸発器用伝熱管表面改質方法。
  9. 【請求項9】 前記金属酸化物微粒子が直径20Å以上
    1000Å以下である請求項1〜8のいずれかに記載の
    蒸発器用伝熱管表面改質方法。
  10. 【請求項10】 前記処理液が熱分解型発泡剤を含有す
    る請求項1〜9のいずれかに記載の蒸発器用伝熱管表面
    改質方法。
  11. 【請求項11】 前記熱分解型発泡剤が、アゾジカルボ
    ンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、パラトルエン
    スルホニルヒドラジド、N,N−ジニトロソペンタメチ
    レンテトラミン、p,p’−オキシビス(ベンゼンスル
    ホヒドラジド)から選ばれる少なくとも一種以上の化合
    物である請求項10に記載の蒸発器用伝熱管表面改質方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の蒸
    発器用伝熱管表面処理方法により金属酸化物層を形成し
    てある蒸発器用伝熱管表面を備えた蒸発器。
  13. 【請求項13】 蒸発器用伝熱管表面に多孔質の金属酸
    化物層を形成してなる蒸発器。
  14. 【請求項14】 有機金属化合物を含有する下地処理液
    を、蒸発器用伝熱管表面にコーティングした後、前記金
    属酸化物層を形成した請求項13に記載の蒸発器。
  15. 【請求項15】 多孔質金属酸化物層が金属酸化物微粒
    子を含むことを特徴とする請求項13、または、14に
    記載の蒸発器。
  16. 【請求項16】 前記金属酸化物微粒子が、酸化珪素、
    酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化インジウム、酸化
    ジルコニウム、酸化タンタル、酸化鉄から選ばれる少な
    くとも一種以上の化合物である請求項15に記載の蒸発
    器。
  17. 【請求項17】金属酸化物層の厚さが0.05μm以上
    50μm以下である請求項12〜16に記載の蒸発器。
  18. 【請求項18】 前記金属酸化物層が、その金属酸化物
    層を水平保持したときの0.01mlの水が水平方向へ
    濡れ広がる濡れ幅が10mm以上のものである 請求項
    12〜17のいずれか1項に記載の蒸発器
  19. 【請求項19】 請求項12〜18のいずれかに記載の
    蒸発器を備えた冷却装置。
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