JPH10185779A - 塗布型磁気記録媒体中の粉体材料の透過型顕微鏡用試料作製方法 - Google Patents

塗布型磁気記録媒体中の粉体材料の透過型顕微鏡用試料作製方法

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JPH10185779A
JPH10185779A JP8354843A JP35484396A JPH10185779A JP H10185779 A JPH10185779 A JP H10185779A JP 8354843 A JP8354843 A JP 8354843A JP 35484396 A JP35484396 A JP 35484396A JP H10185779 A JPH10185779 A JP H10185779A
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JP
Japan
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coating film
binder
coating
powder
recording medium
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JP8354843A
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Takuya Ito
琢哉 伊藤
Kazuo Hoshi
一男 星
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布型磁気記録媒体の磁性塗膜あるいはバッ
クコート塗膜などのバインダー中に分散している粉体材
料から優れた透過型顕微鏡用試料を提供できるようにす
る。 【解決手段】 バインダー中に粉体材料が分散している
塗膜を有する塗布型磁気記録媒体の当該粉体材料の透過
型顕微鏡用試料作製方法であって、有機溶剤中で塗膜を
塗布型磁気記録媒体から剥離し、剥離した塗膜に超音波
を照射することによりバインダーから粉体材料を分離す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バインダー中に粉
体材料が分散している塗膜を有する塗布型磁気記録媒体
の当該粉体材料の透過型顕微鏡用試料、特に透過型電子
顕微鏡用試料の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】バインダー中に磁性粉を分散させてなる
磁性塗料から形成された磁性塗膜と、バインダー中にカ
ーボン粉などの導電材料やアルミナなどの充填剤等を分
散させてなるバックコート塗料から形成されたバックコ
ート塗膜とを有する塗布型磁気記録媒体が、いわゆるV
HSビデオテープや8mmビデオテープ等として広く使
用されている。
【0003】ところで、このような塗布型磁気記録媒体
に対し、品質管理や性能評価などのために、磁性塗膜中
の磁性粉を透過型電子顕微鏡で観察することがしばしば
行われている。また、透過型電子顕微鏡に代えて透過型
光学顕微鏡も使用される場合もある。
【0004】従来、透過型電子顕微鏡用試料を作製する
方法としては、プラズマリアクターを使用する方法が知
られている。プラズマリアクターは、酸素雰囲気中で高
周波をかけることでプラズマを発生させる装置である。
ここで、この装置にセッティングされた塗布型磁気記録
媒体のバインダーの結合は、プラズマにより破壊され、
更にバインダーに含まれている元素(C、H、O等)は
酸素イオンにより気化除去される。この結果、塗布型磁
気記録媒体の磁性粉だけをベースフィルムの上に残すこ
とができ、その磁性粉が透過型電子顕微鏡用試料とな
る。
【0005】しかしながら、プラズマリアクターを使用
する方法の場合、磁性粉が酸化鉄磁性粉であるときは有
効であるが、メタル磁性粉であるときには酸素によりメ
タル磁性粉が酸化してしまい、メタル磁性粉の原形が失
われてしまうという問題がある。また、バックコート塗
膜のカーボン粉を透過型電子顕微鏡用試料とする場合に
も、カーボン粉が酸化し、その原形が失われてしまうと
いう問題があった。
【0006】そこで、プラズマリアクターを用いること
なく、透過型電子顕微鏡用試料を作製する方法として、
アセトン、エチルアセテート、THF、DMF等の有機
溶剤中に塗布型磁気記録媒体を浸漬し、窒素ガスやアル
ゴンガスで雰囲気ガスをバージしながら溶剤を加熱還流
させ、磁性塗膜を塗布型磁気記録媒体の基材から剥離
し、更にバインダーから磁性粉を分離する方法が試みら
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有機溶
剤中で塗布型磁気記録媒体を単に加熱還流する方法で
は、塗膜が十分に剥がれず、また、剥がれ落ちた磁性粉
やカーボン粉などの粉体材料の周囲にはバインダーが付
着したままとなっており、適性な透過型電子(又は光
学)顕微鏡用試料とはいえないものであった。
【0008】本発明の目的は、上述のような従来の技術
の課題を解決しようとするものであり、塗布型磁気記録
媒体の磁性塗膜あるいはバックコート塗膜などのバイン
ダー中に分散している粉体材料から優れた透過型顕微鏡
用試料を提供できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、塗布型磁気
記録媒体の塗膜を有機溶剤中でスパチュラ等で擦ったり
引っ掻いたりして剥離し、剥離物に超音波を照射してバ
インダーから磁性粉などの粉体材料を分離できること、
そしてそのようにして分離した粉体材料の周囲にはほと
んどバインダーの付着が認められないこと、従ってその
ようにして分離した粉体材料が透過型電子顕微鏡あるい
は透過型光学顕微鏡用試料として適していることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
【0010】即ち、本発明は、バインダー中に粉体材料
が分散している塗膜を有する塗布型磁気記録媒体の当該
粉体材料の透過型顕微鏡用試料作製方法であって、有機
溶剤中で塗膜を塗布型磁気記録媒体から剥離し、剥離し
た塗膜に超音波を照射することによりバインダーから粉
体材料を分離することを特徴とする透過型顕微鏡用試料
作製方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の透過型顕微鏡用試料作製
方法は、バインダー中に粉体材料が分散している塗膜を
有する塗布型磁気記録媒体の当該粉体材料の試料を作製
する方法に関する。ここで、塗布型磁気記録媒体として
は、一般的な構造の塗布型磁気記録媒体を対象とするこ
とができ、例えば、磁気記録媒体用基材の片面に磁性塗
膜が塗布形成され、裏面にバックコート塗膜が塗布形成
された構造のものを挙げることができる。従って、バイ
ンダー中に粉体材料が分散している塗膜の例としては、
バインダー中に磁性粉を分散させた磁性塗膜や、バイン
ダー中に滑剤や導電剤などを分散させたバックコート塗
膜や、基材と磁性塗膜との間に設けられ、バインダー中
に非磁性粉を分散させた非磁性塗膜などを挙げることが
できる。滑剤や導電剤あるいは非磁性粉等は、必要に応
じて磁性塗膜や他の塗膜に分散させることもできる。
【0012】ここで、バインダーとしては、塗布型磁気
記録媒体において従来より用いられているバインダーを
対象とすることができ、例えば、ポリウレタン、ポリエ
ステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルブチラール樹脂、アク
リル系共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド樹脂、
エポキシ樹脂、ブタジエンアクリルニトリル共重合体な
どを挙げることができる。
【0013】粉体材料としては、酸化鉄、酸化コバルト
等の金属酸化物系磁性粉、メタル鉄等のメタル磁性粉、
カーボン粉等の導電剤、アルミナ、二酸化チタン等の充
填剤粉などを挙げることができる。ここで、本発明の方
法が、特に好ましく適用される粉体材料としては、原形
を保つためには酸化されないことが必要となるメタル磁
性粉やカーボン粉を挙げることができる。
【0014】本発明においては、先ず、上述したような
塗膜を塗布型磁気記録媒体から有機溶剤中で剥離する。
【0015】ここで、有機溶剤中で塗膜を剥離する方法
としては、塗膜をスパチュラ等の塗膜より相対的に硬い
物体で擦すったり、引っ掻いたりして剥離する方法を挙
げることができる。なお、硬い物体で擦すったり、引っ
掻いたりして剥離する前に、有機溶剤を染込ませた布な
どで塗膜表面を拭いて清浄にしておくことが好ましい。
【0016】なお、有機溶剤としては、塗膜に用いられ
ているバインダーの種類などにより異なるが、一般的に
はメチルエチルケトン、アセトン、トルエン、エタノー
ルなどを使用することができる。
【0017】次に、剥離した塗膜に超音波を照射するこ
とによりバインダーから粉体材料を分離する。即ち、剥
離した塗膜を、有機溶剤とともに沈降瓶などの容器に入
れ、それに対して超音波を照射する。ここで、超音波発
生装置としては、市販の超音波発生装置を使用すること
ができ、発振周波数が一般に20〜100kHz、好ま
しくは40〜50kHz、照射出力が一般に20〜15
00Wの範囲のものを使用することができる。具体的に
は、US−1〜5(38kHz/80〜300W,IU
CHI社製)、VS−50R(40±2kHz/40
W,IUCHI社製)、VS−100III(28,4
5,100kHz/100W,IUCHI社製)、VS
−100(50kHz/100W,IUCHI社製)、
VS−150(50kHz/150W,IUCHI社
製)、VS−70U(46kHz/65W,IUCHI
社製)、パールグリーン(40±2kHz/30W)、
UC−6200(40kHz/600W,SHARP社
製)、TUS−820(39kHz/100W,SEF
I社製)、IUC−3011,4811,7321(2
6.5〜37.5kHz/600〜1200W,TOC
HO社製)などを挙げることができる。
【0018】なお、超音波の照射時間や照射時の温度に
ついては、適宜決定することができる。
【0019】このようにして分離した粉体材料は、有機
溶剤中に懸濁又は分散した状態となっており、この懸濁
液又は分散液から常法、例えばデカンテーション、濾過
などの操作により分離し、乾燥することにより透過型顕
微鏡用の試料とすることができる。あるいは、懸濁液又
は分散液をガラスプレート上に載置した濾紙に染込ま
せ、濾紙表面にトラップされた粉体材料を、透過型顕微
鏡用の試料台に採取し、それを透過型顕微鏡(透過型電
子顕微鏡や透過型光学顕微鏡等)用試料として供するこ
とができる。このような透過型顕微鏡用の試料台として
は、コロジオン膜を貼り付けた金属グリッドなどを挙げ
ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の透過型顕微鏡用試料作製方法
を、図面を参照しながら実施例に従って具体的に説明す
る。
【0021】実施例1 エタノールを含浸させた柔軟な布(ベンコット、旭化成
社製)できれいに清掃したガラス1上に載置した8ミリ
ビデオ磁気テープ2(MP−120、ソニー社製)の磁
性塗膜を、図1に示すように、メチルエチルケトン(M
EK)3を含浸させた布4(ベンコット、旭化成社製)
で丁寧に拭き取った。
【0022】次に、図2に示すように、シャーレ5内に
MEK3を入れ、その中で、スパチュラ6を使って約1
mの長さの磁気テープの塗膜を剥がした。
【0023】次に、図3に示すように、集めた塗膜を沈
降瓶7に入れ、その瓶7にMEKを15ml入れ、蓋8
をガムテープ9で押さえた。この沈降瓶7を、図4に示
すように、水が入ったビーカー10に入れ、そのビーカ
ー10を、やはり水11が入った超音波洗浄機12(U
T−204,39kHz/max 200W、シャープ社
製)に入れ、超音波を約5時間照射して、磁性粉を十分
に分散させた。
【0024】次に、分散させた磁性粉を以下に説明する
ようにグリッドに採取した。
【0025】即ち、図5に示すように、スライドガラス
13の上に濾紙14を載せ、それを、更に図6に示すよ
うに50mlのビーカー15の上に置いた。これとは別
に、十分に超音波を照射した沈降瓶7の中の液16を十
分に混合した。そしてその混合液16の一部を、図7に
示すように、濾紙の上に垂らし、そのまま少し乾燥させ
た。
【0026】次に、図8に示すように、MEKの匂いが
わずかになるまで、純水17で3回洗浄した。そして、
図9に示すように、コロジオン膜が貼り付けされたグリ
ッド18をピンセット19で流水中に入れ、そのグリッ
ド18を、図10に示すようにコロジオン膜側から濾紙
14に平行に載せ、磁性粉をコロジオン膜に移行させ
た。この後、ピンセット19でグリッド18を取り、自
然乾燥させることにより、磁性粉(メタルFe)の透過
型電子顕微鏡用試料を得た。
【0027】得られた試料の透過型電子顕微鏡写真(加
速電圧100kV:H−7000、日立製作所社製)を
図11(倍率12万倍)と図12(倍率30万倍)に示
す。これらの図から、磁性粉の周囲にバインダーがほと
んど付着しておらず、磁性粉が一つ一つ十分に分離され
ており、それらの原形がよく観察できることがわかっ
た。
【0028】なお、図12からは磁性粉の回りに表面酸
化層と思われる薄い皮膜が形成されていることがわかる
が、この程度の皮膜が形成されても、磁性粉の原形が認
識できることがわかった。
【0029】実施例2 磁気テープ(8ミリビデオテープ、ソニー社製)の磁性
塗膜ではなく裏面のバックコート塗膜を剥がした以外は
実施例1と同様に処理することによりカーボン粉の透過
型電子顕微鏡用試料を得た。
【0030】得られた試料の透過型電子顕微鏡写真を実
施例1と同様に撮ったところ、実施例1と同様に、カー
ボン粉の周囲にバインダーがほとんど付着しておらず、
カーボン粉が一つ一つ十分に分離されており、それらの
原形がよく観察できることがわかった。
【0031】比較例1 実施例1と同種の磁気テープ1mを加熱還流しているM
EK中に5時間投入することにより磁性塗膜を剥がし
た。剥がれた塗膜を溶媒中で超音波を照射することな
く、そのまま実施例1と同様にコロジオン膜が貼り付け
られたグリット上に採取することにより比較のための透
過型電子顕微鏡用試料を作製した。
【0032】得られた試料の透過型電子顕微鏡写真(加
速電圧100kV:H−7000、日立製作所社製)を
図13(倍率12万倍)と図14(倍率30万倍)に示
す。図13において矢印で示すように、バインダーが塊
のまま存在しており、また、図14において矢印で示す
ように、磁性粉が一つ一つが十分に分離していないこと
もわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、塗布型磁気記録媒体の
磁性塗膜あるいはバックコート塗膜などのバインダー中
に分散している粉体材料から優れた透過型顕微鏡用試料
を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗布型磁気記録媒体の磁性塗膜を清浄する際の
説明図である。
【図2】磁性塗膜を剥離するときの説明図である。
【図3】剥離した塗膜を沈降瓶に収容したときの説明図
である。
【図4】沈降瓶に超音波を照射したときの説明図であ
る。
【図5】スライドガラスに濾紙を載置した際の説明図で
ある。
【図6】ビーカーにスライドガラスを載置した際の説明
図である。
【図7】超音波を照射して得られた磁性粉の分散液をス
ライドガラス上の濾紙にたらした際の説明図である。
【図8】磁性粉分散液がたらされた濾紙に純水をかけた
際の説明図である。
【図9】グリッドを水道水で湿らせた際の説明図であ
る。
【図10】グリッドに試料を採取する際の説明図であ
る。
【図11】実施例1で得られた磁性粉の粒子構造を示す
透過型電子顕微鏡写真である。
【図12】実施例1で得られた磁性粉の粒子構造を示す
透過型電子顕微鏡写真である。
【図13】比較例1で得られた磁性粉の粒子構造を示す
透過型電子顕微鏡写真である。
【図14】比較例1で得られた磁性粉の粒子構造を示す
透過型電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
2 磁気テープ、6 スパチュラ、7 沈降瓶、12
超音波洗浄機、18グリッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダー中に粉体材料が分散している
    塗膜を有する塗布型磁気記録媒体の当該粉体材料の透過
    型顕微鏡用試料作製方法であって、有機溶剤中で塗膜を
    塗布型磁気記録媒体から剥離し、剥離した塗膜に超音波
    を照射することによりバインダーから粉体材料を分離す
    ることを特徴とする透過型顕微鏡用試料作製方法。
  2. 【請求項2】 粉体材料がメタル磁性粉である請求項1
    記載の透過型顕微鏡用試料作製方法。
  3. 【請求項3】 粉体材料がカーボン粉である請求項1記
    載の透過型顕微鏡用試料作製方法。
JP8354843A 1996-12-20 1996-12-20 塗布型磁気記録媒体中の粉体材料の透過型顕微鏡用試料作製方法 Pending JPH10185779A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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