JPH10191895A - 焼き餡菓子およびその製造方法 - Google Patents

焼き餡菓子およびその製造方法

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JPH10191895A
JPH10191895A JP9003509A JP350997A JPH10191895A JP H10191895 A JPH10191895 A JP H10191895A JP 9003509 A JP9003509 A JP 9003509A JP 350997 A JP350997 A JP 350997A JP H10191895 A JPH10191895 A JP H10191895A
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立已 伊庭
Tsutomu Iida
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(57)【要約】 【課題】 餡を主原料とし、かつふっくらとしたライト
な食感を有し、口溶けが滑らかな菓子を提供する。 【解決手段】 餡1を主原料とし、餡1中に気泡2が含
まれていることを特徴とする焼き餡菓子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、餡を主原料とする
新規な焼き餡菓子およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年において消費者特に若年層の女性の
菓子に対する嗜好は、健康志向の高まりにより、クリー
ムやバターなどの乳製品を用いる高カロリーで脂肪含量
の高い洋菓子より、乳製品を用いない低カロリーな和菓
子が好まれるようになっている。
【0003】和菓子に広く用いられる素材として古来か
ら餡が知られている。餡は豆(小豆、ささげ、隠元豆)
やさつま芋、栗、胡麻等を主原料として作られており、
植物繊維に富んだ食品素材であり、近年の消費者の健康
志向にマッチするものである。
【0004】従来、餡を用いた和菓子としては、饅頭、
羊羹、どらやき、桃山等様々な伝統的な製品がある。こ
れらの餡を用いた和菓子は、饅頭、どらやきなどのよう
に餡そのものを皮で包んだものや、羊羹のように餡を主
原料とするものである。また、桃山のように、白餡に卵
黄やみじん粉を加えて焼き上げたものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
餡を用いた饅頭、羊羹、どらやき、桃山等の和菓子は、
餡そのもののねっとりとした素材感が強く、口当たりが
重く、口溶けの滑らかさに欠けるという欠点がある。い
ずれの和菓子も、長年に渡り伝承されてきたものである
ため、食感的に消費者に飽きられる傾向にある。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、近年の
消費者の嗜好にマッチし、餡を主原料とし、かつふっく
らとしたライトな食感を有し、口溶けが滑らかな菓子お
よびその製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、餡そのものに気泡を含ませることにより
上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0008】すなわち、本発明は、(1)餡を主原料と
し、餡中に気泡が含まれていることを特徴とする焼き餡
菓子、(2)餡を主原料とし膨張剤を配合したペースト
状の餡を焼成することを特徴とする焼き餡菓子の製造方
法、(3)難消化性デキストリンを配合したことを特徴
とする前記(2)項に記載の焼き餡菓子の製造方法、に
関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の焼き餡菓子の構造を図1
により説明する。
【0010】図1は本発明の焼き餡菓子の断面図を示し
たものであり、1は本発明の焼き餡菓子の主原料となる
餡である。2は、餡1中に含まれる気泡である。この気
泡により、本発明の焼き餡菓子は、食味は餡の素材感を
味わえるうえ、しかも食感は柔らかくライトであり、口
溶けが滑らかなものになっている。
【0011】従来、カステラに餡を配合した菓子が知ら
れているが、つなぎの成分は小麦粉であるのに対し、本
発明の焼き餡菓子は、つなぎとしての小麦粉を含んでお
らず、主体をなすのは、あくまで餡そのもののである。
また、カステラに餡を配合した菓子は、食味の基本とな
るのは小麦粉と卵を主体とするカステラである。本発明
の焼き餡菓子は餡を主体とするものであるため、餡その
ものの食味を楽しむことができるうえ、食感は極めてソ
フトである。餡そのものが発泡した菓子は知られておら
ず、本発明の焼き餡菓子は新規なものである。
【0012】本発明の焼き餡菓子を製造するには、餡に
膨張剤を配合し、ペースト状とした後、焼成すればよ
い。
【0013】本発明の焼き餡菓子の主成分となる餡は、
和菓子に用いられている餡であれば特に限定されない
が、例えば、小豆、ささげ、隠元豆等の豆類やさつま
芋、栗、胡麻等を原料とする餡を挙げることができる。
これらの餡は、練り餡、晒し餡、生餡のいずれの状態で
あってもよい。
【0014】本発明の焼き餡菓子中に気泡を含ませるた
めの膨張剤は、食用に用いられるものであれば特に限定
されないが、例えば、ベーキングパウダー、イスパタ、
重曹等の膨張剤を挙げることができる。膨張剤の配合量
は、その種類により異なるが、例えばベーキングパウダ
ーの場合は、原料当たり0.1〜0.5重量%、好まし
くは0.2〜0.3重量%の範囲で適宜選択すればよ
い。
【0015】本発明の、焼き餡菓子に甘みを付与するに
は、砂糖、蜂蜜、水飴等の甘味剤を生餡や晒し餡に適宜
配合するか、砂糖が含まれた練り餡を用いればよい。砂
糖の配合量は、焼き餡菓子の原料当たり、40〜50重
量%程度であればよい。
【0016】本発明の焼き餡菓子を製造するには、主原
料の餡にただ単に膨張剤を配合して、焼成するだけで
は、餡の生地が硬く、気泡を含む焼き餡菓子は得られな
い。本発明の焼き餡菓子を製造するには、原料となる餡
をペースト状とする必要がある。膨張剤は、ペースト状
とする前に配合しても、ペースト状とした後に配合して
もよい。餡をペースト状とするには、水を加えて水分を
調整したり、卵黄等の液状の副成分を加えればよい。
【0017】本発明の焼き餡菓子は、餡を主成分とし、
つなぎとしての小麦粉等を含まないものであるが、卵
黄、難消化性デキストリン、乳化オリゴ糖、ショ糖エス
テル、味醂、ニッキ、ココア、抹茶等の副成分を配合し
てもよい。
【0018】特に、難消化性デキストリンは、焼き餡菓
子の保湿性を保ち、シャリシャリとした食感になるのを
防ぐため、好ましい。
【0019】餡、膨張剤および副成分を、低速のミキサ
ーで十分混練し、一晩熟成させた後、餡ペーストを焼成
することにより、本発明の焼き餡菓子が得られる。餡ペ
ーストを焼成する温度は、150〜200℃の範囲で適
宜選択すればよい。200℃を超えると、出来上がりの
製品の表面にひびが入り、150℃未満では、十分に焼
き上がらず好ましくない。
【0020】
【実施例】
実施例1 表1に示した組成に基づいて白餡の焼き餡菓子と黒糖餡
の焼き餡菓子を製造した。
【0021】卵黄は前日に冷却に移し、自然解凍し
た。餡を漉し、卵黄の上に餡を入れ、ミキサーの低速・
フックで5分間混練した。
【0022】ベーキングパウダーと蜂蜜を混ぜ、乳化
オリゴ糖を加えて泡立て器でよく混ぜ合わせ、さらに難
消化性デキストリンを加えてよく混ぜ合わせた。
【0023】ミキサーのボールの底に沈んでいる餡と
卵黄の混合物をゴムベラですくい上げて混ぜ、の副原
料の混合物を加えて再びよく混ぜてからミキサーの低速
・フックで5分間混練した後、漉して餡ペーストを調製
した。餡ペーストを一晩冷却放置し、生地中の気泡を取
り除いた。
【0024】一晩放置した餡ペーストを、充填機で直径
5cmの円筒状の型に30g充填し、段階的に上段温度
150〜230℃、下段温度105〜130℃のオーブ
ンで25分で連続焼成して、出来上がり26gの焼き餡
菓子を製造した。
【0025】
【表1】
【0026】実験例1 実施例1で製造した白餡の焼き餡菓子の食感を官能検査
により評価した。比較基準品を、餡を焼いた和菓子であ
る「桃山」とした。14名のパネラーに実施例1の焼き
餡菓子と桃山を喫食させ、桃山と比較した本発明の焼き
餡菓子の硬さ、滑らかさ(口溶け)、みずみずしさの3
点で評価を行った。その結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2の結果から明らかなとおり、本発明の
焼き餡菓子は、従来の桃山同様、餡を焼き上げた菓子で
あるが、その食感は桃山と全く異なり、非常に柔らかく
口当たりがソフトであり、口溶けが滑らかで、みずみず
しい食感を有するものであった。
【0029】実験例2 実施例1で製造した白餡の焼き餡菓子と桃山の破断強度
を、クリープメーターRE−33005((株)山電
製)を用い、2kgfのロードセル、1.000mm/
secの速度で測定した。その結果を図2に示す。
【0030】図2に示した結果から明らかなように、本
発明の焼き餡菓子は、破断点が、桃山と比べて約1/3
であった。従って、本発明の焼き餡菓子は、桃山と比べ
て1/3の力で噛み砕くことができる。
【0031】本発明の焼き餡菓子が、桃山と比べて、口
当たりがソフトでしっとりとした食感を有することが、
破断強度の測定結果からも明らかである。
【0032】実験例3 実施例1で製造した難消化性デキストリンが添加された
黒糖餡の焼き餡菓子の保湿性の経時変化を測定した。比
較対照として、難消化性デキストリンを含まない他は実
施例1の黒糖餡の焼き餡菓子と同一組成の焼き餡菓子の
保湿性を測定した。
【0033】保湿性は、個包装した焼き餡菓子を常温下
に室内に放置し、焼き餡菓子の水分量を経時的に測定し
た。測定結果を図3に示す。
【0034】図3に示した結果から明らかなように、本
発明の焼き餡菓子に難消化性デキストリンを配合するこ
とにより、難消化デキストリンを配合しない場合と比較
して経時的な水分含量の低下が少なく、保湿性の低下を
防止することができることが分かる。
【0035】
【発明の効果】本発明の、焼き餡菓子は、餡を主体とす
るにもかかわらず、ソフトでしっとりとした食感を有
し、口溶けがなめらかであり、従来の餡を用いた和菓子
にない食感を有するものであり、低カロリー指向の消費
者の要求にマッチするものである。
【0036】なお、本発明の焼き餡菓子に難消化性デキ
ストリンを配合することにより、保湿性の低下を防止
し、含有糖分の再結晶化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焼き餡菓子の断面図。
【図2】本発明の焼き餡菓子と桃山の破断強度の測定結
果を表すグラフ。
【図3】本発明の焼き餡菓子の保湿性の測定結果を表す
グラフ。
【符号の説明】
1 餡 2 気泡

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 餡を主原料とし、餡中に気泡が含まれて
    いることを特徴とする焼き餡菓子。
  2. 【請求項2】 餡を主原料とし膨張剤を配合したペース
    ト状の餡を焼成することを特徴とする焼き餡菓子の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 難消化性デキストリンを配合したことを
    特徴とする請求項2記載の焼き餡菓子の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009038995A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Miyoshi Oil & Fat Co Ltd 焼き菓子

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