JPH10193661A - サーマルヘッド及びサーマルプリンタ - Google Patents

サーマルヘッド及びサーマルプリンタ

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JPH10193661A
JPH10193661A JP582697A JP582697A JPH10193661A JP H10193661 A JPH10193661 A JP H10193661A JP 582697 A JP582697 A JP 582697A JP 582697 A JP582697 A JP 582697A JP H10193661 A JPH10193661 A JP H10193661A
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JP
Japan
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recording material
heating element
element array
thermal head
partial glaze
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Application number
JP582697A
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English (en)
Inventor
Kanji Nakanishi
寛次 中西
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP582697A priority Critical patent/JPH10193661A/ja
Publication of JPH10193661A publication Critical patent/JPH10193661A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃度変動の発生を抑える。 【解決手段】 突条からなる部分グレーズ13に対し、
発熱素子21を記録材料送り方向上流側にオフセットさ
せて、発熱素子アレイ20を構成する。プラテンローラ
26の回転中心RCを部分グレーズ13の頂点に対し、
記録材料送り方向上流側にオフセットさせて、プラテン
ローラ26を配置する。発熱素子アレイ20と記録材料
2との接触領域CRにおいて、発熱素子21の部分によ
る記録材料2との接触領域MCRに続く記録材料送り方
向下流側接触領域LCRを、従来の発熱素子アレイに比
べて長く設定する。発熱素子アレイ20から記録材料2
が離れ始める離脱点PPの位置に、LCRの曲率よりも
大きな曲率を有する急峻部38を形成する。記録材料2
にテンション変動が発生しても、急峻部38で記録材料
2が発熱素子アレイ20から離れるため、離脱点PPの
位置の変動がほとんど無くなり、これに起因する濃度変
動が抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサーマルヘッド及び
サーマルプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光定着式カラー感熱記録方式(TA方
式)では、表層から順にイエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C)の感熱発色層を配置したカラー感
熱記録材料を用いて、各発色層を発色させることによっ
てフルカラー画像を記録している。各層には、発色色材
(アゾ色素)の前駆体(ジアゾニウム塩化合物)を内包
したサブミクロンサイズのマイクロカプセルとこの発色
を促進するカプラーとバインダーとが含まれている。発
色は、各層毎にサーマルヘッドによる加熱によってマイ
クロカプセルの隔壁を透過性状態に変化させて、カプラ
ーをマイクロカプセル内に呼び込んで生じさせる。そし
て、M層加熱時にY層が、C層加熱時にM層がそれぞれ
発色することを防ぐために各層の発色後にそれぞれの発
色色材の前駆体を紫外線や紫色可視光線等の照射によっ
て分解し、より下層を発色させる際の高エネルギー記録
によって、既に熱記録した上層を発色させないようにし
ている。
【0003】このようにTA方式は、1つの記録材料の
異なる深さに予め配置された3種類の色材に対して熱エ
ネルギのダイナミックレンジを重複なく使う必要があ
る。したがって、各発色層の感度を他の感熱記録方式程
度にするには、発色熱エネルギの範囲を単純に他の熱転
写型記録方式程度の3倍に設定する必要がある。しか
し、実際には、記録材料の耐熱性による制約があるた
め、3層に対する発色熱エネルギの範囲は他の熱転写記
録方式の1.5倍程度以下にしか設定することができな
いのが現状である。
【0004】また、熱転写方式のリボンのように廃棄が
前提の感熱記録材料は、最終状態を気にせずに熱記録の
観点から好ましい形態や特性に設計することが可能であ
るが、TA方式の記録材料の場合には、記録材料そのも
のが熱転写方式の受像紙に相当する最終使用形態になる
ため、剛性や熱容量はある程度高く設定する必要があ
る。このような剛性が高い紙等の記録材料に対して良好
に熱を伝達させるような接触をさせることは一般的に容
易ではない。このように、TA方式は、他の熱記録方式
よりも精度の高い熱制御を必要としているにもかかわら
ず、他の熱記録方式よりも難しい熱接触条件の記録材料
を用いなければならないため、他の熱記録方式よりもよ
り一層安定な熱接触を行う必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】TA方式のプリンタで
は、上記のようにサーマルヘッドと記録材料との熱接触
を安定に保つために、局所的に突条に形成したエッチン
ググレーズヘッドを用いて、記録材料のヘッドタッチの
強化を図っている。すなわち、エッチンググレーズ上に
サーマルヘッドの発熱素子を配置し、プラテンローラで
TA方式記録材料を押し当てるようにして接触圧力を高
めている。このようなサーマルヘッドとして従来は、発
熱素子の中心をグレーズの頂点に配置したものを用い、
このヘッドに対してTA方式記録材料と安定な接触条件
が得られるようなプラテン配置、押圧条件、ペーパー搬
送条件を設定していた。
【0006】しかしながら、記録材料がいかにプラテン
によってグレーズの凸部に押し付けられていても、搬送
ローラ対によってサーマルヘッドとプラテンとの間から
記録材料を引き出して搬送する方式の場合に、記録材料
にテンションが作用する。このテンションによって、グ
レーズの頂点から記録材料送り方向下流側の記録材料
は、グレーズから離れようとする。したがって、頂点に
配置された発熱素子と記録材料との接触状態がテンショ
ン変動やプラテンローラの回転むら、押圧変動に影響さ
れやすく、この接触状態の不安定化によって発色濃度が
不安定になるという問題があった。
【0007】このため、発熱素子の中心を部分グレーズ
の頂点に一致させた従来のサーマルヘッドの場合に、よ
り安定な記録濃度を得るために、プラテンローラを部分
グレーズの頂点よりも記録材料下流側に配置して強めの
押圧力でプラテンローラを発熱素子アレイに押しつけ、
発熱素子と記録材料の接触領域の中で、発熱素子に対し
て記録材料下流側にある接触領域の接触圧力を高めてい
た。このため、記録材料のテンション変動の影響を受け
やすいという問題がある。また、プラテンローラの剛性
を上げて圧力分布を均一にするか、分布を見込んだ設計
が必要となる。また、サーマルヘッドの形状ばらつきの
影響を受けやすいという問題もある。
【0008】本発明は上記課題を解決するためのもので
あり、記録材料のテンション変動等の外乱を押さえ込む
のではなく、外乱があっても影響を受けにくいヘッドタ
ッチが得られるサーマルヘッド及びサーマルプリンタを
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のサーマルヘッドは、発熱素子アレイ
から記録材料が離れ始める離脱点の位置に、発熱素子ア
レイと記録材料の接触領域の曲率よりも大きな曲率を有
する急峻部を形成したものである。また、請求項2記載
のサーマルヘッドは、発熱素子アレイから記録材料が離
れ始める離脱点の位置で、記録材料送り方向下流側に、
記録材料から離れる方向で段差を設けたものである。請
求項3記載のサーマルヘッドは、発熱素子を、部分グレ
ーズの中心から記録材料送り方向の上流側にシフトさせ
て配置したものである。
【0010】請求項4記載のサーマルプリンタは、発熱
素子を、前記部分グレーズの中心から記録材料送り方向
の上流側にシフトさせて配置してサーマルヘッドを構成
し、プラテンローラの回転中心を部分グレーズの中心に
対して記録材料送り方向の上流側にシフトさせてプラテ
ンローラを配置し、発熱素子アレイから記録材料が離れ
始める離脱点の位置に、発熱素子アレイと記録材料の接
触領域の曲率よりも大きな曲率を有する急峻部を形成し
たものである。
【0011】請求項5記載のサーマルプリンタは、発熱
素子を、前記部分グレーズの中心から記録材料送り方向
の上流側にシフトさせて配置してサーマルヘッドを構成
し、プラテンローラの回転中心を部分グレーズの中心に
対して記録材料送り方向の上流側にシフトさせてプラテ
ンローラを配置し、発熱素子アレイから記録材料が離れ
始める離脱点の位置で、記録材料送り方向下流側に、記
録材料から離れる方向で段差を設けたものである。
【0012】
【作用】記録材料とサーマルヘッドとの接触の安定化を
図るために、その接触領域について有限要素法による熱
解析を行い考察した。図1は、有限要素法におけるサー
マルヘッドの発熱素子とTA式記録材料との関係を示す
モデルの断面図であり、2は記録材料、3は発熱素子ア
レイを示している。発熱素子アレイ3は、部分グレーズ
4と、この部分グレーズ4に形成した発熱素子5とから
構成されている。このモデルにおいて、発熱素子5の記
録材料送り方向(水平方向)の長さTLを220μm、
発熱素子アレイ3と記録材料2との接触領域( Contact
Region :以下CRという)の長さCRLを500μm
とした。そして、プラテンローラ6の回転中心RCを通
る鉛直中心線PCLと、発熱素子5の中心を通る鉛直中
心線TCLとの距離であるオフセット長さOSL1を、
120,60,0,−60,−120μmと変えて、以
下の記録条件でシアン最高濃度相当の記録をした場合の
シアン感熱発色層の温度履歴を計算した。なお、オフセ
ット長さOSL1の符号は、「+」が記録材料送り方向
上流側を意味し、「−」が記録材料送り方向下流側を意
味する。
【0013】[記録条件] 記録材料:A4−G50(富士写真フイルム(株)製の
TA式記録材料)相当 プリンタ:NC−501(富士写真フイルム(株)製T
A式プリンタ)相当 記録速度:10mm/s 通電周期:10ms 通電時間:6ms 電力:0.11W/Dot
【0014】図2及び図3は、上記記録条件における記
録材料とプリンタにおけるサーマルヘッドとの空気中に
おける冷却特性を示す。図2,図3とも、横軸に時間
を、縦軸に温度[°C]をとったものであり、記録材料
及び発熱素子の表面温度の時間変化を示している。記録
材料に比べて発熱素子は温度低下が速いため、同じ時間
軸上では他方の変化を見ることができないため、図2の
時間軸の単位を[S]とし、図3はその1/1000の
[mS]としている。
【0015】熱解析の結果、図4に示すような、シミュ
レーション結果が得られた。図4は、発熱素子5のオフ
セット長さOSL1と、シアン感熱発色層の温度履歴と
の関係を示す線図であり、横軸に記録材料上での距離x
(μm)が、縦軸に温度T(°C)がとってある。図中
Aの曲線はオフセット長さOSL1が「120μm」、
Bの曲線は「60μm」、Cの曲線は「0μm」、Dの
曲線は「−60μm」、Eの曲線は「−120μm」の
ものである。この図4から判るように、発熱素子のオフ
セット長さOSL1の変動によって発熱素子が通過した
後のシアン感熱発色層の温度が大きく変動することが判
った。
【0016】このため、図1に示すような発熱素子アレ
イ3の記録材料2との接触領域CRを、発熱素子5の部
分が記録材料2と接触する本体接触領域(Main Contact
Re-gion:以下MCRという)と、このMCRに対し記
録材料送り方向上流側の接触領域(Upper Contact Regi
on:以下UCRという)と、MCRに対し記録材料送り
方向下流側の接触領域(Lower Contact Region:以下L
CRという)とに別けて考察を行った結果、LCRの長
さ(以下、LCRLという)が他のMCRやUCRの長
さに比べて、濃度変動や光沢度に与える影響が大きく、
このLCRLが非常に重要であることが判った。
【0017】すなわち、LCRLが変わると濃度が変動
し、このLCRLが短いほど濃度のLCRLに対する依
存性が大きくなることが判った。したがって、LCRL
を従来のものに比べて長く設定することで、濃度変動が
従来のものに比べて小さくなる。また、十分なLCRL
が確保されることで、記録材料と発熱素子とが離れ始め
る点(離脱点PP)が発熱素子5よりも離れることにな
る。これにより、記録材料2のテンションの変動により
離脱点PPが変動しても、この離脱点PPの変動の影響
が少なくなり、その分だけ濃度変動が抑えられる。更
に、LCRLが長く設定されるとともにこの部分を平滑
にしておくことで、この平滑部分で記録材料2が押圧さ
れながら冷却されるため、記録材料2の表面性が良化し
その光沢度がよくなることも判った。また、LCRが長
く確保されることで、接触領域CRが長くなると、この
分だけ記録材料2のテンション変動の影響が少なくな
り、このテンション変動による押圧変動が少なくなる。
したがって、接触圧力の変動に起因する濃度変動が抑え
られる。このように、LCRLを従来のものに比べて長
く設定することにより、記録材料2と発熱素子アレイ3
との接触状態を安定化することができ、濃度変動や光沢
度低下が効果的に抑えられる。また、LCR部分で押圧
しながら記録材料2を冷却することにより、記録材料2
の光沢度が良化する。
【0018】LCRLを従来のものよりも長く設定する
ためには、部分グレーズの中心から記録材料送り方向の
上流側に発熱素子がシフトされる。そして、この発熱素
子が形成されたサーマルヘッドに対して、部分グレーズ
の中心から記録材料送り方向の上流側に、プラテン部
材、例えばプラテンローラがシフトして配置される。
【0019】更に、記録材料のテンション変動に起因す
るLCRLの変動を抑えるためには、発熱素子アレイか
ら記録材料が離れ始める離脱点が変動しないことが好ま
しい。このため、本発明では、発熱素子アレイから記録
材料が離れ始める離脱点の位置に、発熱素子アレイと記
録材料の接触領域の曲率よりも大きな曲率を有する急峻
部が形成されている。したがって、記録材料にテンショ
ン変動が発生しても急峻部で記録材料が発熱素子アレイ
から離れるため、離脱点の位置の変動がほとんど無くな
る。同じようにして、発熱素子アレイから記録材料が離
れ始める離脱点の位置で、記録材料送り方向下流側に、
記録材料から離れる方向で段差が設けられることによ
り、この段差で記録材料が発熱素子アレイと離れること
になり、同じようにして記録材料にテンション変動が発
生して離脱点の変動がほとんど無くなり、これに起因す
る濃度変動が抑えられる。
【0020】
【発明の実施の形態】図5は、本発明を実施した発熱素
子オフセット型のサーマルヘッドの発熱素子アレイの断
面を示す斜視図である。アルミナ基板11の表面には、
平坦なグレーズ層12と、このグレーズ層12の一部を
突出させた部分グレーズ13とが形成されている。グレ
ーズ層12はアルミナ基板11にガラスペーストを塗布
した後に加熱して溶融させ、これを冷却して形成され
る。また、部分グレーズ13は、冷却により固化した平
坦なグレーズ層12に対して、エッチングを行った後に
再度加熱溶融して、断面弧状の突条として形成される。
【0021】グレーズ層12の厚みは35μmであり、
部分グレーズ13の最大厚み(高さ)は70μmである
が、これらは用いる記録媒体や記録方式によってその厚
みが適宜選択される。平坦なグレーズ層12の厚みは2
0〜2000μmであればよく、また、部分グレーズ1
3の高さは50〜2050μmであればよい。また、部
分グレーズ13の上流側円弧面の半径は1〜8mmであ
り、下流側円弧面の半径は20〜8000μmであれば
よい。
【0022】部分グレーズ13の表面とその周囲の平坦
グレーズ層12の表面とに、抵抗膜15と電極16,1
7とが形成される。更に、これら抵抗膜15と電極1
6,17とを覆うように、ガラス製の保護層18が形成
されて、発熱素子アレイ20が構成されている。この保
護層の厚みは7μmであるが、1〜10μmの範囲であ
ればよい。
【0023】抵抗膜15は抵抗体薄膜から構成されてお
り、スパッタリング法や蒸着法、CVD法等によりグレ
ーズ層12及び部分グレーズ13の表面に形成される。
この発熱抵抗体薄膜材質としては、Ni−Cr,Ta2
N,Ta−SiO2 ,Ta−Si,Ta−Si−C,C
r−Si−O,ZrN,Ta−SiC,poly−Si
その他公知のものが用いられる。
【0024】図6は発熱素子アレイ20を拡大して示す
平面図である。電極16,17は櫛形状に形成されてお
り、これら両電極16,17で挟まれた抵抗膜15の部
分が発熱素子21となる。発熱素子21のサイズは、主
走査方向における長さが78μm,副走査方向における
長さが225μmである。また、発熱素子21の中心を
通る中心線TCLが、部分グレーズ13(図1参照)の
頂点を通る中心線GCLから、記録材料送り方向上流側
にオフセット長さOSL2(OSL2=180μm)だ
けシフトするように、各電極16,17が配置されてい
る。なお、発熱素子21のサイズは、用いる記録材料や
用途に応じて適宜変更される。また、オフセット長さO
SL2は180μmであるが、このオフセット長さOS
L2も記録材料や用途等に合わせて適宜変更される。電
極16,17としてはAl,Au等が用いられ、スパッ
タリング法や蒸着法、CVD法などにより形成される。
本実施形態では、抵抗膜15にエッチング溝19を形成
して、各発熱素子21毎に抵抗膜15を分断している
が、周知のように、抵抗膜15を分断することなく、単
に電極16、17を形成することにより、発熱素子21
を形成してもよい。
【0025】前記部分グレーズ13の表面形状は、記録
材料の送り方向に平行な鉛直断面において、頂点に対し
て記録材料送り方向上流側が従来の部分グレーズと同じ
曲率の円弧状に形成されており、頂点よりも下流側が上
流よりも傾斜角度が急にされた円弧状に形成されてい
る。したがって、図5に示すように、部分グレーズ13
の上に抵抗膜15及び電極16,17を形成した上に、
ほぼ均等な厚みの保護層18を形成して発熱素子アレイ
20を構成すると、発熱素子アレイ20の表面は、部分
グレーズ13の表面形状とほぼ相似形になる。これによ
り、発熱素子アレイ20の表面は、記録材料送り方向に
平行な鉛直断面において、頂点を中心として非対称形と
なり、上流側円弧面20aと下流側円弧面20bとの間
に、発熱素子アレイ20から記録材料2が離れ始める離
脱点PPの位置に、発熱素子アレイ20と記録材料2の
接触領域CRの曲率よりも大きな曲率を有する急峻部3
8が形成される。この急峻部38の半径は50μmであ
るが、20〜8000μmの範囲であればよい。
【0026】図7は、サーマルヘッド25とプラテンロ
ーラ26との配置を示す側面図である。発熱素子アレイ
20が形成されたアルミナ基板(ヘッドチップ)11
は、金属性のヘッド基板27に固定されて、サーマルヘ
ッド25が構成される。なお、ヘッド基板27には、ヘ
ッドチップ11の他に、各発熱素子を選択的に駆動させ
るためにIC回路基板28とこのIC回路基板を保護す
るICカバー29とが配置されている。このサーマルヘ
ッド25は図示しないヘッド保持ブラケットによりサー
マルプリンタの機枠に取り付けられている。
【0027】発熱素子アレイ20の下方には、プラテン
ローラ26が配置されている。サーマルヘッド25の記
録材料送り方向下流側には、搬送ローラ対30が配置さ
れている。搬送ローラ対30は駆動ローラ30aとニッ
プローラ30bとから構成されており、記録材料2を挟
持(ニップ)して、サーマルヘッド25からの記録材料
2を引き出すように搬送する。ヘッド保持ブラケットに
はヘッドシフト機構32が配置されている。このヘッド
シフト機構32は、サーマルヘッド25を、プラテンロ
ーラ26に圧接した記録位置と、この記録位置から離れ
た退避位置との間で変移させるように構成されている。
これらの搬送ローラ対30と、サーマルヘッド25と、
プラテンローラ26と、ヘッドシフト機構32とにより
プリント機構31が構成されている。なお、サーマルヘ
ッド25をシフトさせる代わりにプラテンローラ26側
をシフトさせてもよい。
【0028】図8に示すように、プラテンローラ26
は、その回転中心RCが記録材料送り方向上流側に部分
グレーズ13の頂点を通る鉛直な中心線GCLからオフ
セット長さOSL3( OSL3=400μm) だけオフ
セットして配置されており、発熱素子アレイ20にプラ
テンローラ26の周面が押圧されている。プラテンロー
ラ26は周面にゴム製円筒体26aを配置したゴムロー
ラから構成されている。なお、オフセット長さOSL3
は、前記LCRLが十分に確保されるものであればよ
く、プラテンローラの直径や発熱素子アレイ20の形状
によって適宜変更される。
【0029】図9は、本実施形態のサーマルヘッドを用
いたフルカラー感熱プリンタを示す概略図である。カセ
ット35から給紙ローラ36により引き出されたA4サ
イズのシート状記録材料37は、イエロープリントステ
ージ41,マゼンタプリントステージ42,シアンプリ
ントステージ43に順に送られる。各プリントステージ
41〜43は、各記録部44,45,46と上記プリン
ト機構31とを備えており、記録材料2の同一記録エリ
アに対し、イエロー画像、マゼンタ画像、シアン画像を
順次記録することにより、フルカラー画像を記録する。
イエロープリントステージ41とマゼンタプリントステ
ージ42との間にはイエロー光定着器47が配置されて
おり、イエロー画像が記録された記録エリアに対して4
20nmの紫色可視光線を照射することで、イエロー感
熱発色層を光定着する。また、マゼンタプリントステー
ジ42とシアンプリントステージ43との間にはマゼン
タ光定着器48が配置されており、マゼンタ画像が記録
された記録エリアに対して365nmの紫外線を照射す
ることでマゼンタ感熱発色層を光定着する。各プリント
ステージ41〜43で各色の画像が記録され、各光定着
器47,48でプリント済みの感熱発色層が光定着され
た記録材料2は、図示しない排紙トレーに排出される。
【0030】なお、上記実施形態では、発熱素子アレイ
20から記録材料2が離れ始める離脱点PPに急峻部3
8を形成したが、この他に、図10に示すように、離脱
点PPよりも下流側の部分が記録材料に接触することの
ないように、表面に段差70を形成してもよい。この場
合には、LCRと、このLCRに連続する段差70の立
ち上がり面70aとの間の角部を、LCRの曲率よりも
大きな曲率の円弧面で面取して、急峻部71を形成す
る。また、段差70の代わりに、図11に示すように平
面からなる傾斜面75や、図12に示すように凹面から
なる傾斜面76を用いて、LCRとの間に急峻部77,
78を設けてもよい。また、発熱素子アレイの断面形状
は円弧面に限定されることなく、他のなだらかに湾曲し
た曲線を用いてもよい。なお、図10〜図12におい
て、図5に示すものと同一構成部材には同一符号が付し
てある。
【0031】また、上記実施形態では、発熱素子オフセ
ット型サーマルヘッドについて実施したが、この他に発
熱素子の中心を部分グレーズの頂点に合わせた従来から
の発熱素子アレイに対して、離脱点の位置を曲率の大き
な曲面内に設定することで、記録材料のテンション変動
に基づく離脱点の位置変動量を抑えることができる。ま
た、上記実施形態ではシート状記録材料を用いたが、こ
の他にロール状に巻き取られた帯状記録材料を用いても
よい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
又は4記載の発明によれば、発熱素子アレイから記録材
料が離れ始める離脱点の位置に、発熱素子アレイと記録
材料の接触領域の曲率よりも大きな曲率を有する急峻部
を形成したから、記録材料にテンション変動が発生して
もこのテンション変動による離脱点の位置変動がほとん
ど無くなる。したがって、離脱点の位置変動に起因する
発色濃度変動を抑えることができる。また、従来のよう
に発熱素子の記録材料送り方向下流側をプラテンローラ
により強制的に押さえ込む必要が無くなり、これに起因
するプラテンローラの回転むらの影響を少なくすること
ができる。
【0033】また、発熱素子アレイから記録材料が離れ
始める離脱点の位置で、記録材料送り方向下流側に離脱
点よりも低くなる段差を設けから、記録材料のテンショ
ン変動に起因する離脱点の位置変動がほとんど無くな
り、同じように発色濃度変動を抑えることができる。
【0034】発熱素子を、部分グレーズの中心から記録
材料送り方向の上流側にシフトさせて配置したから、簡
単な構成で、発熱素子と記録材料との接触する領域(C
R)において、発熱素子部分による記録材料との接触領
域(MCR)に続く記録材料送り方向下流側接触領域
(LCR)の長さ(LCRL)を従来の発熱素子に比べ
て、長く設定することができるようになる。したがっ
て、従来のLCRLが短く設定されたものに比べて発色
濃度変動が抑えられる。すなわち、発色濃度はLCRL
に依存して変動し、LCRLが短いほど発色濃度のLC
RL依存性が増大するので、その分だけ発色濃度変動が
抑えられる。
【0035】LCRを長く設定して、このLCR部分で
記録材料を押圧して冷却するため、平滑なLCR部分で
記録材料の表面性が良化するため、より一層光沢度を向
上させることができる。また、LCRLが長く確保され
ることで、接触領域CRが長くなる分だけ記録材料のテ
ンション変動の影響が少なくなり、このテンション変動
による押圧変動も少なくなる。したがって、接触圧力の
変動に起因する発色濃度変動も抑えられる。
【0036】更に、急峻部や段差部による離脱点の位置
変動を抑える構成と、上記LCRを長く設定する構成と
が相まって、記録材料のテンション変動に起因する発色
濃度変動をより一層効果的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するためのもので、有限要
素法による熱解析におけるモデルを示す断面図である。
【図2】熱解析で用いるTA式記録材料とサーマルヘッ
ドとの空気中における冷却特性を、30秒程度の時間経
過において示す線図である。
【図3】同じく熱解析で用いるTA式記録材料とサーマ
ルヘッドとの空気中における冷却特性を、10ms程度
の時間経過において示す線図である。
【図4】同モデルにおける熱解析結果を示すもので、発
熱素子のオフセット長さと、記録材料の各位置における
シアン感熱発色層の温度履歴との関係を示す線図であ
る。
【図5】本発明を実施した発熱素子オフセット型のサー
マルヘッドの発熱素子の断面を示す斜視図である。
【図6】発熱素子を示す平面図である。
【図7】サーマルヘッドとプラテンローラと搬送ローラ
対との配置を示す側面図である。
【図8】熱記録状態を拡大して示す断面図である。
【図9】本発明のサーマルヘッドを用いたフルカラー感
熱プリンタを示す概略図である。
【図10】他の実施形態における発熱素子アレイを示す
断面図である。
【図11】他の実施形態における発熱素子アレイを示す
断面図である。
【図12】他の実施形態における発熱素子アレイを示す
断面図である。
【符号の説明】
2 記録材料 3,20 発熱素子アレイ 4,13 部分グレーズ 5,21 発熱素子 6,26 プラテンローラ 11 アルミナ基板 12 グレーズ層 15 抵抗膜 16,17 電極 25 サーマルヘッド 30 搬送ローラ対 31 プリント機構 38,71,77,78 急峻部 41〜43 プリントステージ 47,48 光定着器 CR 発熱素子アレイの記録材料との接触領域 MCR 発熱素子接触領域 UCR MCRに続く記録材料送り方向上流側の接触領
域 LCR MCRに続く記録材料送り方向下流側の接触領
域 LCRL LCRの記録材料送り方向における長さ PP 記録材料と発熱素子とが離れ始める点(離脱点) OSL1〜3 オフセット長さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板から突出して形成された断面弧状の
    突条からなる部分グレーズと、この部分グレーズに形成
    した発熱素子とを有する発熱素子アレイを備え、記録材
    料に熱記録を行うサーマルヘッドにおいて、 前記発熱素子アレイから記録材料が離れ始める離脱点の
    位置に、発熱素子アレイと記録材料の接触領域の曲率よ
    りも大きな曲率を有する急峻部を形成したことを特徴と
    するサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】 基板から突出して形成された断面弧状の
    突条からなる部分グレーズと、この部分グレーズに形成
    した発熱素子とを有する発熱素子アレイを備え、記録材
    料に熱記録を行うサーマルヘッドにおいて、 前記発熱素子アレイから記録材料が離れ始める離脱点の
    位置で、記録材料送り方向下流側に、記録材料から離れ
    る方向で段差を設けたことを特徴とするサーマルヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】 前記発熱素子を、前記部分グレーズの中
    心から記録材料送り方向の上流側にシフトさせて配置し
    たことを特徴とする請求項1又は2記載のサーマルヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 基板から突出して形成された断面弧状の
    突条からなる部分グレーズと、この部分グレーズに形成
    した発熱素子とを有する発熱素子アレイを備えたサーマ
    ルヘッドに、プラテンローラを圧接させて、搬送ローラ
    対により記録材料をサーマルヘッドとプラテンローラと
    の間から引き出すように搬送して記録材料に熱記録する
    サーマルプリンタにおいて、 前記発熱素子を、前記部分グレーズの中心から記録材料
    送り方向の上流側にシフトさせて配置してサーマルヘッ
    ドを構成し、 前記プラテンローラの回転中心を部分グレーズの中心に
    対して記録材料送り方向の上流側にシフトさせてプラテ
    ンローラを配置し、 前記発熱素子アレイから記録材料が離れ始める離脱点の
    位置に、発熱素子アレイと記録材料の接触領域の曲率よ
    りも大きな曲率を有する急峻部を形成したことを特徴と
    するサーマルプリンタ。
  5. 【請求項5】 基板から突出して形成された断面弧状の
    突条からなる部分グレーズと、この部分グレーズに形成
    した発熱素子とを有する発熱素子アレイを備えたサーマ
    ルヘッドに、プラテンローラを圧接させて、搬送ローラ
    対により記録材料をサーマルヘッドとプラテンローラと
    の間から引き出すように搬送して記録材料に熱記録する
    サーマルプリンタにおいて、 前記発熱素子を、前記部分グレーズの中心から記録材料
    送り方向の上流側にシフトさせて配置してサーマルヘッ
    ドを構成し、 前記プラテンローラの回転中心を部分グレーズの中心に
    対して記録材料送り方向の上流側にシフトさせてプラテ
    ンローラを配置し、 前記発熱素子アレイから記録材料が離れ始める離脱点の
    位置で、記録材料送り方向下流側に、記録材料から離れ
    る方向で段差を設けたことを特徴とするサーマルプリン
    タ。
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