JPH10193662A - サーマルヘッド及びその発熱素子アレイの研磨方法 - Google Patents
サーマルヘッド及びその発熱素子アレイの研磨方法Info
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Abstract
光沢度の低下を抑える。 【解決手段】 シリンドリカル突条からなる部分グレー
ズ13に対し、発熱素子21を記録材料送り方向上流側
にオフセットさせて、発熱素子アレイ20を構成する。
プラテンローラ26の回転中心RCを部分グレーズ13
の頂点に対し、記録材料送り方向上流側にオフセットさ
せて、プラテンローラ26を配置する。記録材料の代わ
りにラッピングシート24を通して、発熱素子アレイ2
0の表面段差23a,23bを無くすように研磨する。
バフ研磨や固定砥石等を用いた研磨方法と異なり、研磨
によって発熱素子アレイの湾曲の度合いが大きく変化す
ることがないため、良好なヘッドタッチが得られる。
Description
その発熱素子アレイの研磨方法に関するものである。
式)では、表層から順にイエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C)の感熱発色層を配置したカラー感
熱記録材料を用いて、各発色層を発色させることによっ
てフルカラー画像を記録している。各層には、発色色材
(アゾ色素)の前駆体(ジアゾニウム塩化合物)を内包
したサブミクロンサイズのマイクロカプセルとこの発色
を促進するカプラーとバインダーとが含まれている。発
色は、各層毎にサーマルヘッドによる加熱によってマイ
クロカプセルの隔壁を透過性状態に変化させて、カプラ
ーをマイクロカプセル内に呼び込んで生じさせる。そし
て、M層加熱時にY層が、C層加熱時にM層がそれぞれ
発色することを防ぐために各層の発色後にそれぞれの発
色色材の前駆体を紫外線や紫光可視光線等の照射によっ
て分解し、より下層を発色させる際の高エネルギー記録
によって、既に熱記録した上層を発色させないようにし
ている。
異なる深さに予め配置された3種類の色材に対して熱エ
ネルギのダイナミックレンジを重複なく使う必要があ
る。したがって、各発色層の感度を他の感熱記録方式程
度にするには、発色熱エネルギの範囲を単純に他の熱転
写型記録方式程度の3倍に設定する必要がある。しか
し、実際には、記録材料の耐熱性による制約があるた
め、3層に対する発色熱エネルギの範囲は他の熱転写記
録方式の1.5倍程度以下にしか設定することができな
いのが現状である。
前提の感熱記録材料は、最終状態を気にせずに熱記録の
観点から好ましい形態や特性に設計することが可能であ
るが、TA方式の記録材料の場合には、記録材料そのも
のが熱転写方式の受像紙に相当する最終使用形態になる
ため、剛性や熱容量はある程度高く設定する必要があ
る。このような剛性が高い紙等の記録材料に対して良好
に熱を伝達させるような接触をさせることは一般的に容
易ではない。このように、TA方式は、他の熱記録方式
よりも精度の高い熱制御を必要としているにもかかわら
ず、他の熱記録方式よりも難しい熱接触条件の記録材料
を用いなければならないため、他の熱記録方式よりもよ
り一層安定な熱接触を行う必要がある。
は、上記のようにサーマルヘッドと記録材料との熱接触
を安定に保つために、局所的に突条に形成したエッチン
ググレーズヘッドを用いて、記録材料のヘッドタッチの
強化を図っている。すなわち、エッチンググレーズ(部
分グレーズ)の発熱素子を配置し、プラテンローラでT
A方式記録材料を押し当てるようにして接触圧力を高め
ている。このようなサーマルヘッドとして従来は、発熱
素子の中心をグレーズの頂点に配置したものを用い、こ
のヘッドに対してTA方式記録材料と安定な接触条件が
得られるようなプラテン配置、押圧条件、ペーパー搬送
条件を設定していた。
によってグレーズの凸部に押し付けられていても、搬送
ローラ対によってサーマルヘッドとプラテンとの間から
記録材料を引き出して搬送する方式の場合に、記録材料
にテンションが作用する。このテンションによって、グ
レーズの頂点から記録材料送り方向下流側の記録材料
は、グレーズから離れようとする。したがって、頂点に
配置された発熱素子と記録材料との接触状態がテンショ
ン変動やプラテンローラの回転むら、押圧変動に影響さ
れやすく、この接触状態の不安定化によって発色濃度が
不安定になるという問題があった。
ドで直接高温にさらされた面そのものが最終記録面とな
る直接感熱記録媒体であるため、インクリボン等を介し
て熱記録を行う熱転写記録方式よりも加熱の影響が記録
面に直接的に出やすい。特に比較的高いエネルギで記録
した場合に、発熱素子の上を通過した直後に記録材料を
ヘッドから離すと、記録材料の表面及び内部の温度が高
い状態で記録材料を押さえつける圧力が低下する。この
ために記録材料内部に発生したガスによる気泡の発生、
記録材料の表面の面荒れが発生しやすくなり、記録材料
の光沢度が低下する。したがって、TA方式の記録材料
は発熱素子の上を通過した後もしばらくヘッドと接触し
て熱を逃がす必要があるが、上記したようにグレーズの
頂点から出口側での記録材料との接触が不安定になるた
め、光沢度も得にくくなるという問題があった。
記録材料と発熱素子アレイとの接触の安定化を図るため
に実験及び考察を行った。この結果、発熱素子を部分グ
レーズの中心から記録材料送り方向の上流側にシフトさ
せて発熱素子オフセット型のサーマルヘッドを構成し、
このサーマルヘッドの発熱素子部分にプラテンローラが
効率良く接触するように、プラテンローラの回転中心を
部分ブレーズの中心に対して記録材料送り方向の上流側
にシフトさせてプラテンローラを配置することにより、
記録材料と発熱素子との安定的な接触が得られることが
判った。この安定的な接触により、接触の不安定に起因
する濃度変動や光沢度低下の発生が抑えられるようにな
る。
において、薄膜形成と微細加工技術によって、発熱素子
のパターンを形成し積層していくために、局所的な段差
が各所に形成されている。特に、記録材料との接触点で
ある発熱素子の近傍は、隣接する発熱素子との分離のた
めに抵抗膜に形成された数千Åのエッチング溝があり、
更に電力を供給するために抵抗膜には電極パターンが形
成されている。この電極パターンの厚みは0.6〜1μ
m程度あるため、抵抗膜との間に0.6〜1μm程度の
段差が発生する。これらの段差により、発熱素子を保護
するための保護層の表面にも前記段差に基づく段差(以
下、電極パターンの段差等と区別する意味で表面段差と
いう)が発生する。したがって、この保護層の表面段差
は、記録後の記録材料の表面に凹凸状になって転写され
るため、この凹凸によって記録材料の表面の光沢度が低
下する。
差を研磨によって解消しようとした。しかしながら、こ
の場合には二つの問題がある。一つ目の問題は、発熱素
子アレイの最上層である保護層は、一般に発熱素子の保
護の目的からその硬度を高くしているので、研削力の高
い研磨材と研磨方法でなければ、削ることは困難なこと
である。二つ目の問題は、発熱素子アレイは記録材料と
の接触圧力を大きくするために、シリンドリカル突条か
らなる部分グレーズの上に形成しており、発熱素子アレ
イの表面は適切に湾曲した断面円弧形状に突出して形成
されているため、この表面の湾曲度合いが平坦にならな
いように研磨する必要があることである。このような研
磨はバフ研磨や単なる固定砥石等による研削では困難で
ある。
による光沢度の向上は実施されず、実用的な光沢度が得
られるように熱エネルギーを低めに設定していた。この
ため、シアン濃度の最高値を下げて画質を設定する必要
があり、色の彩度の表現域に限界があり画質が犠牲にな
っていた。また、このような熱エネルギー範囲で得られ
る光沢度は、最高でも60%程度が限界であった。な
お、本明細書でいう光沢度は、HORIBA製グロスチ
ェッカーIG−320を使用して得られたものである。
を犠牲した場合には、後処理によって光沢度を回復して
いた。表面に凹凸が生じた記録材料を後処理で平滑化さ
せ光沢度を向上させる方法としては、例えば、特開平2
−215569号公報、特開平2−233281号公
報、特開平3−21460号公報等で提案されている。
しかしながら、これらの方法では、熱記録過程とは別の
後処理で光沢化処理を行うため、そのための装置及び消
耗品が必要になるという問題がある。また、人手によっ
て取り扱わなければならないため、作業が煩雑になる。
また、このような後処理装置をサーマルプリンタに内蔵
させることも提案されているが、この場合には装置が大
型化してしまい高価なものとなってしまう欠点がある。
あり、後処理に頼ることなく、熱記録時に表面凹凸が生
じることのないようなヘッドタッチを実現し、シアン濃
度の最高値を従来以上に高くすることができるようにし
たサーマルヘッド及びその発熱素子アレイの研磨方法を
提供することを目的とする。
に、請求項1記載のサーマルヘッドは、発熱素子を部分
グレーズの中心から記録材料送り方向の上流側にシフト
させて配置して発熱素子アレイを構成し、この発熱素子
アレイの部分グレーズの中心から記録材料送り方向の上
流側にプラテン部材を配置して発熱素子にプラテン部材
を圧接させたサーマルプリンタを用い、プラテン部材と
サーマルヘッドとの間に記録材料の代わりにラッピング
シートを通過させ、発熱素子の保護層の表面を研磨した
ものである。前記研磨は、発熱素子を構成する電極と抵
抗膜との段差に起因して保護層の表面に現れる表面段差
が無くなるまで行うことが好ましい。
アレイの研磨方法は、サーマルヘッドをサーマルプリン
タに取り付けて、プラテン部材とサーマルヘッドとの間
に記録材料の代わりにラッピングシートを通過させ、発
熱素子の保護層の表面を研磨するようにしたものであ
る。この研磨は、前記発熱素子を構成する電極と抵抗膜
との段差に起因して保護層の表面に現れる表面段差が無
くなるまで行うことが好ましい。また、前記発熱素子を
前記部分グレーズの中心から記録材料送り方向の上流側
にシフトさせて配置して前記発熱素子アレイを構成し、
この発熱素子アレイの部分グレーズの中心から記録材料
送り方向の上流側に前記プラテン部材を配置することが
好ましい。
図るために、その接触領域について有限要素法による熱
解析を行い考察した。図1は、有限要素法におけるサー
マルヘッドの発熱素子とTA式記録材料との関係を示す
モデルの断面図であり、2は記録材料、3は発熱素子ア
レイを示している。発熱素子アレイ3は、部分グレーズ
4と、この部分グレーズ4に形成した発熱素子5とから
構成されている。このモデルにおいて、発熱素子5の記
録材料送り方向(水平方向)の長さTLを220μm、
発熱素子アレイ3と記録材料2との接触領域( Contact
Region :以下CRという)の長さCRLを500μm
とした。そして、プラテンローラ6の回転中心RCを通
る鉛直中心線PCLと、発熱素子5の中心を通る鉛直中
心線TCLとの距離であるオフセット長さOSL1を、
120,60,0,−60,−120μmと変えて、以
下の記録条件でシアン最大濃度相当の記録をした場合の
シアン感熱発色層の温度履歴を計算した。なお、オフセ
ット長さOSL1の符号は、「+」が記録材料送り方向
上流側を意味し、「−」が記録材料送り方向下流側を意
味する。
TA式記録材料)相当 プリンタ:NC−501(富士写真フイルム(株)製T
A式プリンタ)相当 記録速度:10mm/s 通電周期:10ms 通電時間:6ms 電力:0.11W/Dot
録材料とプリンタにおけるサーマルヘッドとの空気中に
おける冷却特性を示す。図2,図3とも、横軸に時間
を、縦軸に温度[°C]をとったものであり、記録材料
及び発熱素子の表面温度の時間変化を示している。記録
材料に比べて発熱素子は温度低下が速いため、同じ時間
軸上では他方の変化を見ることができないため、図2の
時間軸の単位を[S]とし、図3はその1/1000の
[mS]としている。
レーション結果が得られた。図4は、発熱素子5のオフ
セット長さOSL1と、シアン感熱発色層の温度履歴と
の関係を示す線図であり、横軸に記録材料上での距離x
(μm)が、縦軸に温度T(°C)がとってある。図中
Aの曲線はオフセット長さOSL1が「120μm」、
Bの曲線は「60μm」、Cの曲線は「0μm」、Dの
曲線は「−60μm」、Eの曲線は「−120μm」の
ものである。この図4から判るように、発熱素子のオフ
セット長さOSL1の変動によって発熱素子が通過した
後のシアン感熱発色層の温度が大きく変動することが判
った。
イ3の記録材料2との接触領域CRを、発熱素子5の部
分が記録材料2と接触する本体接触領域(Main Contact
Re-gion:以下MCRという)と、このMCRに対し記
録材料送り方向上流側の接触領域(Upper Contact Regi
on:以下UCRという)と、MCRに対し記録材料送り
方向下流側の接触領域(Lower Contact Region:以下L
CRという)とに別けて考察を行った結果、LCRの長
さ(以下、LCRLという)が他のMCRやUCRの長
さに比べて、濃度変動や光沢度に与える影響が大きく、
このLCRLが非常に重要であることが判った。
し、このLCRLが短いほど濃度のLCRLに対する依
存性が大きくなることが判った。したがって、LCRL
を従来のものに比べて長く設定することで、濃度変動が
従来のものに比べて小さくなる。また、十分なLCRL
が確保されることで、記録材料と発熱素子とが離れ始め
る点(離脱点PP)が発熱素子5よりも離れることにな
る。これにより、記録材料2のテンションの変動により
離脱点PPが変動しても、この離脱点PPの変動の影響
が少なくなり、その分だけ濃度変動が抑えられる。更
に、LCRLが長く設定されるとともにこの部分を平滑
にしておくことで、この平滑部分で記録材料2が押圧さ
れながら冷却されるため、記録材料2の表面性が良化し
その光沢度がよくなることも判った。また、LCRが長
く確保されることで、接触領域CRが長くなると、この
分だけ記録材料2のテンション変動の影響が少なくな
り、このテンション変動による押圧変動が少なくなる。
したがって、接触圧力の変動に起因する濃度変動が抑え
られる。このように、LCRLを従来のものに比べて長
く設定することにより、記録材料2と発熱素子アレイ3
との接触状態を安定化することができ、濃度変動や光沢
度低下が効果的に抑えられる。また、LCR部分で押圧
しながら記録材料2を冷却することにより、記録材料2
の光沢度が良化する。
ためには、部分グレーズの中心から記録材料送り方向の
上流側に発熱素子がシフトされる。そして、この発熱素
子が形成されたサーマルヘッドに対して、部分グレーズ
の中心から記録材料送り方向の上流側に、プラテン部
材、例えばプラテンローラがシフトして配置される。
には、表面段差がある研磨前の発熱素子アレイを有する
サーマルヘッドがサーマルプリンタに取り付けられる。
そして、記録材料の代わりにラッピングシートを搬送さ
せて、これをサーマルヘッドと発熱素子アレイとの間に
通すことで、ラッピングシートにより発熱素子アレイの
表面段差が研磨される。このとき、発熱素子を部分グレ
ーズの頂点から記録材料の送り方向にシフトさせた発熱
素子オフセット型サーマルヘッドの場合には、プラテン
部材を部分グレーズの頂点から記録材料送り方向上流側
にシフトさせることにより、上流側及び下流側の表面段
差それぞれのラッピングシートの接触圧力がほぼ同じに
なり、両方の表面段差が均等に研磨され、良好な湾曲形
状を保った状態の平滑面に効率よく仕上げられる。
子オフセット型のサーマルヘッドの発熱素子アレイの断
面を示す斜視図である。アルミナ基板11の表面には、
平坦なグレーズ層12と、このグレーズ層12の一部を
シリンドリカル状突条(円柱の部分周面状突条)とさせ
た部分グレーズ13とが形成されている。グレーズ層1
2はアルミナ基板11にガラスペーストを塗布した後に
加熱して溶融させ、これを冷却して形成される。また、
部分グレーズ13は、冷却により固化した平坦なグレー
ズ層12に対して、エッチングを行った後に再度加熱溶
融して、シリンドリカル状突条として形成される。グレ
ーズ層12の厚みは35μmであり、部分グレーズ13
の最大厚みは70μmであるが、これらは用いる記録媒
体や記録方式によってその厚みが適宜選択される。平坦
なグレーズ層12の厚みは20〜2000μmであれば
よく、また、部分グレーズ13の最大厚みは50〜20
50μmであればよい。また、部分グレーズ13の円弧
面の半径は1〜8mmであればよい。
グレーズ層12の表面とに、抵抗膜15と電極16,1
7とが形成される。更に、これら抵抗膜15と電極1
6,17とを覆うように、ガラス製の保護層18が形成
されて、発熱素子アレイ20が構成されている。発熱素
子アレイ20の表面には、電極段差22a,22bに起
因する表面段差23a,23bが発生している。この表
面段差23a,23bの高さは、電極16,17の厚み
によって異なるが一般的なサーマルヘッドでは0.6〜
1μm程度である。
り、スパッタリング法や蒸着法、CVD法等によりグレ
ーズ層12及び部分グレーズ13の表面に形成される。
この発熱抵抗体薄膜材質としては、Ni−Cr,Ta2
N,Ta−SiO2 ,Ta−Si,Ta−Si−C,C
r−Si−O,ZrN,Ta−SiC,poly−Si
その他公知のものが用いられる。
平面図である。電極16,17は櫛形状に形成されてお
り、これら両電極16,17で挟まれた抵抗膜15の部
分が発熱素子21となる。発熱素子21のサイズは、主
走査方向における長さが78μm,副走査方向における
長さが225μmである。また、発熱素子21の中心を
通る中心線TCLが、部分グレーズ13(図1参照)の
頂点を通る中心線GCLから、記録材料送り方向上流側
にオフセット長さOSL2(OSL2=180μm)だ
けシフトするように、各電極16,17が配置されてい
る。なお、発熱素子21のサイズは、用いる記録材料や
用途に応じて適宜変更される。また、オフセット長さO
SL2は180μmであるが、このオフセット長さOS
L2も記録材料や用途等に合わせて適宜変更される。電
極16,17としてはAl,Au等が用いられ、スパッ
タリング法や蒸着法、CVD法などにより形成される。
本実施形態では、抵抗膜15にエッチング溝19を形成
して、各発熱素子21毎に抵抗膜15を分断している
が、周知のように、抵抗膜15を分断することなく、単
に電極16、17を形成することにより、発熱素子21
を形成してもよい。
ーラ26との配置を示す側面図である。発熱素子アレイ
20が形成されたアルミナ基板(ヘッドチップ)11
は、金属性のヘッド基板27に固定されて、サーマルヘ
ッド25が構成される。なお、ヘッド基板27には、ヘ
ッドチップ11の他に、各発熱素子を選択的に駆動させ
るためにIC回路基板28とこのIC回路基板を保護す
るICカバー29とが配置されている。このサーマルヘ
ッド25は図示しないヘッド保持ブラケットによりサー
マルプリンタの機枠に取り付けられている。
ローラ26が配置されている。サーマルヘッド25の記
録材料送り方向下流側には、搬送ローラ対30が配置さ
れている。搬送ローラ対30は駆動ローラ30aとニッ
プローラ30bとから構成されており、記録材料2を挟
持(ニップ)して、サーマルヘッド25からの記録材料
2を引き出すように搬送する。ヘッド保持ブラケットに
はヘッドシフト機構32が配置されている。このヘッド
シフト機構32は、サーマルヘッド25を、プラテンロ
ーラ26に圧接した記録位置と、この記録位置から離れ
た退避位置との間で変移させるように構成されている。
これらの搬送ローラ対30と、サーマルヘッド25と、
プラテンローラ26と、ヘッドシフト機構32とにより
プリント機構31が構成されている。なお、サーマルヘ
ッド25をシフトさせる代わりにプラテンローラ26側
をシフトさせてもよい。
は、その回転中心RCが記録材料送り方向上流側に部分
グレーズ13の頂点を通る鉛直な中心線GCLからオフ
セット長さOSL3( OSL3=400μm) だけオフ
セットして配置されており、発熱素子アレイ20にプラ
テンローラ26の周面が押圧されている。プラテンロー
ラ26は周面にゴム製円筒体26aを配置したゴムロー
ラから構成されている。なお、オフセット長さOSL3
は、前記LCRLが十分に確保されるものであればよ
く、プラテンローラの直径や発熱素子アレイ20の形状
によって適宜変更される。
サーマルヘッド25をフルカラー感熱プリンタに取り付
けた状態で、記録材料の代わりにラッピングシート24
をサーマルヘッド25とプラテンローラ26との間に通
して、ラッピングシート24により表面段差23a,2
3bを研磨する。研磨は、表面段差23a,23bの程
度に応じて、ラッピングシート24の通過回数を変更す
ることにより行う。
された発熱素子アレイ21を示す断面図である。この研
磨により、表面段差23a,23b(図8参照)が無く
なるとともに、研磨面23cをほぼ部分グレーズの湾曲
面に近い曲率を持つ湾曲面に仕上げることができ、記録
材料への良好なヘッドタッチが得られる。
用いたフルカラー感熱プリンタを示す概略図である。カ
セット35から給紙ローラ36により引き出されたA4
サイズのシート状記録材料37は、イエロープリントス
テージ41,マゼンタプリントステージ42,シアンプ
リントステージ43に順に送られる。各プリントステー
ジ41〜43は、各記録部44,45,46と上記プリ
ント機構31とを備えており、記録材料2の同一記録エ
リアに対し、イエロー画像、マゼンタ画像、シアン画像
を順次記録することにより、フルカラー画像を記録す
る。イエロープリントステージ41とマゼンタプリント
ステージ42との間にはイエロー光定着器47が配置さ
れており、イエロー画像が記録された記録エリアに対し
て420nmの紫光可視光線を照射することで、イエロ
ー感熱発色層を光定着する。また、マゼンタプリントス
テージ42とシアンプリントステージ43との間にはマ
ゼンタ光定着器48が配置されており、マゼンタ画像が
記録された記録エリアに対して365nmの紫外線を照
射することでマゼンタ感熱発色層を光定着する。各プリ
ントステージ41〜43で各色の画像が記録され、各光
定着器47,48でプリント済みの感熱発色層が光定着
された記録材料2は、図示しない排紙トレーに排出され
る。
を行った。 〔実験〕下記規格のプリンタ及びラッピング部材を用い
て、発熱素子アレイの表面段差の研磨を行って平滑に
し、この平滑にした発熱素子アレイで、255階調表現
の255階調レベル(最大濃度)でシアン熱記録を行
い、その平坦度を測定した。 プリンタ:A4サイズカラー感熱プリンタNC−501
(富士写真フイルム(株)製) 発熱素子オフセット量:発熱素子中心を部分グレーズの
頂点から記録材料送り方向上流側に200μmシフト プラテンオフセット量:プラテンローラの回転軸を、部
分グレーズの頂点から記録材料の送り方向に400μm
シフト ラッピングシート:住友スリーエム(株)製, 100μ
m厚み, A4シート,♯1000 ラッピング回数: 12回 研磨結果:0.7μmの表面段差を平滑にすることがで
きた。 光沢度:研磨後の発熱素子アレイを用いて、255階調
表現の255階調レベル(最大濃度)でシアン感熱記録
層を熱記録したところ、その光沢度が75%であった。
研磨前のサーマルヘッドで、同じ255階調レベルのシ
アン記録を行った場合の光沢度は60%であり、光沢度
の向上が認められた。
ぼ同じサイズであるラッピングシート24を用いて、こ
れをサーマルヘッドとプラテンローラとの間に複数回通
して表面段差23a,23bを研磨したが、この他に、
帯状に長いラッピングシートを用いて、所定長さ分だけ
これを通すことで表面段差23a,23bを研磨しても
よい。また、ラッピングシート24は同一番手のものを
通過させる他に、仕上げの際には更に微細な砥粒を有す
る番手のものを通過させて、更に円滑な表面となるよう
に仕上げてもよい。
断面円弧状のシリンドリカル突条に形成したが、断面形
状は、円弧面に限定されることなく、他のなだらかに湾
曲した曲線としてもよい。
ット型サーマルヘッドについて実施したが、この他に発
熱素子の中心を部分グレーズの頂点に合わせた従来から
の発熱素子アレイに対して、同じようにラッピングシー
トを用いて表面段差を研磨してもよい。
サーマルプリンタを用い、研磨対象のサーマルヘッドを
サーマルヘッドに取り付けてこのサーマルプリンタにラ
ッピングシートを通過させ、発熱素子の保護層の表面を
研磨したから、特別な研磨装置を不要としてラッピング
シートのみで発熱素子アレイの表面段差を研磨すること
ができるようになる。また、サーマルヘッドを取り付け
た状態でラッピングシートにより発熱素子アレイを研磨
するから、個々のプリンタに最適なヘッド形状に合わせ
込むエージングを兼ねることができる。
の段差に起因して保護層の表面に現れる表面段差が無く
なるまで研磨を行うことにより、表面段差が無くなって
平滑面に仕上げられるため、最大熱エネルギを印加して
熱記録を行う例えばシアン記録の最大濃度記録であって
も、記録材料の光沢度の低下を抑えることができる。
記録材料送り方向の上流側にシフトさせて配置して発熱
素子アレイを構成し、この発熱素子アレイの部分グレー
ズの中心から記録材料送り方向の上流側にプラテン部材
を配置して発熱素子にプラテン部材を圧接させたから、
電極段差に起因して保護層の表面に現れる表面段差にお
いて、その記録材料送り方向上流側及び下流側の両方と
もにプラテン部材によってほぼ均等な圧力が得られる。
したがって、ラッピングシートによる研磨の際に一方の
表面段差のみが研磨されてしまう片研磨がなく、均一な
研磨が行えるようになる。また、両方の表面段差を均等
に研磨することができるため、効率の良い研磨が可能に
なり、研磨時間を短縮することができる。
でラッピングシートを用いて研磨を行う構成と、発熱素
子とプラテン部材をオフセットさせた構成とが相まっ
て、良好な表面湾曲形状を保ったまま研磨を行うことが
できる。したがって、バフ研磨や固定砥石等を用いた研
磨方法と異なり、研磨によって発熱素子アレイの湾曲の
度合いが大きく変化することがないため、良好なヘッド
タッチが得られる。
材料送り方向の上流側にシフトさせて配置したから、簡
単な構成で、発熱素子と記録材料との接触する領域(C
R)において、発熱素子部分による記録材料との接触領
域(MCR)に続く記録材料送り方向下流側接触領域
(LCR)の長さ(LCRL)を従来の発熱素子に比べ
て、長く設定することができるようになる。したがっ
て、従来のLCRLが短く設定されたものに比べて発色
濃度変動が抑えられる。すなわち、発色濃度はLCRL
に依存して変動し、LCRLが短いほど発色濃度のLC
RL依存性が増大するので、その分だけ発色濃度変動が
抑えられる。
記録材料を押圧して冷却するため、平滑なLCR部分で
記録材料の表面性が良化するため、より一層光沢度を向
上させることができる。また、LCRLが長く確保され
ることで、接触領域CRが長くなる分だけ記録材料のテ
ンション変動の影響が少なくなり、このテンション変動
による押圧変動も少なくなる。したがって、接触圧力の
変動に起因する濃度変動も抑えられる。
起因する摩擦係数の変動や、他のプリントステージにお
けるサーマルヘッドの挙動変化に起因する搬送負荷の変
動によって記録材料の張力が変動し、この張力変動によ
って発熱素子から記録材料が離れ始める離脱点が変動し
ても、十分な長さを有するLCRによって発熱素子から
離されているので、この離脱点の変動の影響が少なくな
り、その分だけ濃度変動が抑えられる。すなわち、LC
RLが十分でないと、発熱素子からそれ程離れていない
ところで、離脱点の変動が発生し、この離脱点の変動の
影響を強く受けることになるが、これを防止することが
できる。
素法による熱解析におけるモデルを示す断面図である。
ドとの空気中における冷却特性を、30秒程度の時間経
過において示す線図である。
ルヘッドとの空気中における冷却特性を、10ms程度
の時間経過において示す線図である。
熱素子のオフセット長さと、記録材料の各位置における
シアン感熱発色層の温度履歴との関係を示す線図であ
る。
マルヘッドの発熱素子の断面を示す斜視図である。
対との配置を示す側面図である。
す断面図である。
る。
感熱プリンタを示す概略図である。
域 LCR MCRに続く記録材料送り方向下流側の接触領
域 LCRL LCRの記録材料送り方向における長さ PP 記録材料と発熱素子とが離れ始める点(離脱点) OSL1〜3 オフセット長さ
Claims (5)
- 【請求項1】 基板から突出して形成された突条からな
る部分グレーズと、この部分グレーズに形成した発熱素
子とを有する発熱素子アレイを備え、記録材料に熱記録
を行うサーマルヘッドにおいて、 前記発熱素子を前記部分グレーズの中心から記録材料送
り方向の上流側にシフトさせて配置して前記発熱素子ア
レイを構成し、 この発熱素子アレイの部分グレーズの中心から記録材料
送り方向の上流側にプラテン部材を配置して発熱素子ア
レイにプラテン部材を圧接させたサーマルプリンタを用
い、プラテン部材とサーマルヘッドとの間に記録材料の
代わりにラッピングシートを通過させ、発熱素子の保護
層の表面を研磨したことを特徴とするサーマルヘッド。 - 【請求項2】 前記研磨は、前記発熱素子を構成する電
極と抵抗膜との段差に起因して保護層の表面に現れる表
面段差が無くなるまで行ったことを特徴とする請求項1
記載のサーマルヘッド。 - 【請求項3】 基板から突出して形成された突条からな
る部分グレーズと、この部分グレーズに形成した発熱素
子とを有する発熱素子アレイを備え、サーマルプリンタ
のプラテン部材によって記録材料を発熱素子アレイに圧
接させて記録材料に熱記録を行うサーマルヘッドの発熱
素子アレイの研磨方法において、 前記サーマルヘッドを前記サーマルプリンタに取り付け
て、プラテン部材とサーマルヘッドとの間に記録材料の
代わりにラッピングシートを通過させ、発熱素子の保護
層の表面を研磨することを特徴とするサーマルヘッドの
発熱素子アレイの研磨方法。 - 【請求項4】 前記研磨は、前記発熱素子を構成する電
極と抵抗膜との段差に起因して保護層の表面に現れる表
面段差が無くなるまで行うことを特徴とする請求項3記
載のサーマルヘッドの発熱素子アレイの研磨方法。 - 【請求項5】 前記発熱素子を前記部分グレーズの中心
から記録材料送り方向の上流側にシフトさせて配置して
前記発熱素子アレイを構成し、 この発熱素子アレイの部分グレーズの中心から記録材料
送り方向の上流側に前記プラテン部材を配置したことを
特徴とする請求項3又は4記載のサーマルヘッドの発熱
素子アレイの研磨方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP582597A JPH10193662A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | サーマルヘッド及びその発熱素子アレイの研磨方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP582597A JPH10193662A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | サーマルヘッド及びその発熱素子アレイの研磨方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10193662A true JPH10193662A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11621849
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP582597A Pending JPH10193662A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | サーマルヘッド及びその発熱素子アレイの研磨方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10193662A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020151903A (ja) * | 2019-03-19 | 2020-09-24 | ローム株式会社 | サーマルプリントヘッド及びサーマルプリントヘッドの製造方法 |
-
1997
- 1997-01-16 JP JP582597A patent/JPH10193662A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020151903A (ja) * | 2019-03-19 | 2020-09-24 | ローム株式会社 | サーマルプリントヘッド及びサーマルプリントヘッドの製造方法 |
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