JPH1019657A - 励振力推定装置 - Google Patents

励振力推定装置

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JPH1019657A
JPH1019657A JP8172328A JP17232896A JPH1019657A JP H1019657 A JPH1019657 A JP H1019657A JP 8172328 A JP8172328 A JP 8172328A JP 17232896 A JP17232896 A JP 17232896A JP H1019657 A JPH1019657 A JP H1019657A
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response
excitation force
acceleration
vibration
complex
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JP8172328A
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English (en)
Inventor
Jiyun Mizuhaya
純 水早
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ノイズに対する安定性が強く、振幅、加振力持
続時間とも良好な推定結果が得られ、連続的な励振力の
推定にも適用できるようにする。 【解決手段】加振試験時にインパルスハンマ12を用い
て被測定機器11の励振力着力点Aに既知の荷重を加
え、振動応答測定点Bにおける加速度応答を加速度検出
器13により検出して、インパルスハンマ12の励振力
及び加速度応答を第1のメモリ装置14に記憶する。第
1の演算装置15は、第1のメモリ装置14に記憶した
加振試験時の励振力及び加速度応答に基づいて機器11
の振動応答測定点Bと励振力着力点Aとの間のインパル
ス応答関数を計算する。タイムウィンドウ処理ルーチン
18は、振動応答を時間領域で短く切り、第2の演算装
置17はそれぞれをパルス状の励振力に対する過渡応答
とみなして励振力を推定した後、重畳処理部19で重ね
合わせて連続波形とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばエンジン
等、稼働時に衝撃的励振力が作用する機器における励振
力を推定する励振力推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばエンジン等、稼働時に衝撃
的励振力が作用する機器における励振力を推定する励振
力推定装置は、図10に示すように構成されている。図
10において、aはインパルス応答関数計測部、bは機
器稼働時の振動応答計測部、cは励振力推定演算部で、
インパルス応答関数計測部aで求めたインパルス応答関
数及び機器稼働時の振動応答計測部bで計測した機器稼
働時の振動応答を用いて、励振力推定演算部cで励振力
推定値を計算する。
【0003】上記インパルス応答関数計測部aにおい
て、1は構造系、つまり、被計測機器で、加振試験を行
なう際、励振力着力点Aにインパルスハンマ2により既
知の荷重(インパルス)が加えられる。また、被測定機
器1には、振動応答測定点Bに加速度検出器3を設け、
上記インパルスハンマ2により荷重が加えられた際の加
速度応答(加速度信号)を検出している。上記インパル
スハンマ2の励振力及び加速度検出器3により検出した
加速度応答は、第1のメモリ装置4に記憶され、第1の
演算装置5に送られる。この第1の演算装置5は、上記
入力信号に基づいてインパルス応答関数計算を行ない、
この計算によって得られたインパルス応答関数を振動応
答計測部bの第2のメモリ装置6に出力する。
【0004】また、この第2のメモリ装置6には、被測
定機器1の稼働時における加速度応答が加速度検出器3
により検出されて記憶される。そして、第2のメモリ装
置6に記憶された機器稼働時の加速度応答及びインパル
ス応答関数は、励振力推定演算部cの第2の演算装置7
に入力される。
【0005】上記の構成において、励振力推定値は次の
ようにして求められる。 (1)まず、インパルスハンマ2により被計測機器1の
励振力着力点Aを叩き、インパルスハンマ2の励振力と
加速度検出器3により検出した加速度応答とを第1のメ
モリ装置4に一時保存し、これを第1の演算装置5にて
インパルス応答関数を計算する。
【0006】(2)次に機器稼働時の振動応答計測部b
は、被計測機器1の稼働時の加速度応答を加速度検出器
3で検出し、その計測データを第2のメモリ装置6に保
存する。
【0007】(3)励振力推定演算部cは、第1の演算
装置5にて計算されたインパルス応答関数と振動応答計
測部bで計測した加速度応答の計測データとを第2の演
算装置7に入力し、周波数領域においての励振力推定計
算を行なう。
【0008】構造系の振動応答は、周波数領域では、励
振力と系の周波数応答関数の積で表されるため、機器稼
働時の振動応答スペクトルX(ω)(振動応答の周波数
領域における表現)を周波数応答関数H(ω)で除する
ことにより、構造系に負荷された励振力のスペクトルF
(ω)を求める。周波数領域で求められた励振力F
(ω)を時間領域に変換することにより、励振力の時系
列波形f(t)を得る。
【0009】上記励振力推定演算部cは、図11に示す
ように離散フーリエ変換器7a及び離散フーリエ逆変換
器7bにより構成されている。上記離散フーリエ変換器
7aは、時系列データを周波数領域のデータに変換する
演算器であり、機器稼働時の振動応答及び予めインパル
ス応答関数計測部aにて計測した振動応答測定点Bと励
振力着力点の間のインパルス応答関数を周波数領域のデ
ータに変換する。
【0010】また、離散フーリエ逆変換器7bは、周波
数領域の時系列データに変換する機能を有するものであ
る。振動応答スペクトルを周波数応答関数で除すること
により、励振力推定値スペクトルが得られるが、この励
振力推定値スペクトルに離散フーリエ逆変換器7bによ
る演算を施すことにより、励振力推定値を時系列として
求める。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置で計測し
たデータの解析例を図12及び図13に示す。図12及
び図13はハンマリング時の機器1の周波数応答関数の
例で、図12は振幅(加速度/力)を示し、図13は位
相(rad)を示しているが、機器の周波数応答関数は
多数の共振点(図12で振幅がピークを与える部分)及
び反共振点(図12では振幅が落ち込む部分)を有して
いる。従来技術を用いて周波数領域で励振力を正確に求
めるためには、これらの値を正確に計測する必要があ
る。特に反共振点では、振幅値がノイズレベルまで低下
する、あるいは計測機器のダイナミックレンジの制限を
受けるなどの理由で、正確な測定が困難であることが多
い。すなわち、反共振点においては、振幅がノイズある
いは計測器のダイナミックレンジの制限の影響で正しく
評価できない場合、その区間の位相値は不定となり、周
波数応答関数評価の上で大きな誤差要因となる。この誤
差を含んだ周波数応答関数を用いて励振力推定値を計算
すると、推定波形にはこの評価誤差に起因する誤差が生
ずる。
【0012】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、ノイズに対する安定性が強く、振幅、加振
力持続時間とも良好な推定結果が得られ、かつ、連続的
な励振力の推定にも適用できる励振力推定装置を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、構造系の振動
応答測定点と励振力着力点との間のインパルス応答関数
を用いて構造系に負荷される励振力を推定する励振力推
定装置において、上記構造系の振動応答測定点の振動加
速度を検出する加速度検出器と、上記加速度検出器によ
り検出された加速度応答及び加振試験時に上記構造系に
加えられる励振力信号を記憶する第1の記憶手段と、上
記第1の記憶手段に記憶された加振試験時の励振力及び
加速度応答に基づいて上記構造系の振動応答測定点と励
振力着力点との間のインパルス応答関数を算出する第1
の演算手段と、上記第1の演算手段により計算されたイ
ンパルス応答関数と上記加速度検出器により検出される
機器稼働時の加速度応答を記憶する第2の記憶手段と、
上記第2の記憶手段に記憶された機器稼働時の加速度応
答を時分割して順次取り出すウタイムウィンドウ処理手
段と、上記タイムウィンドウ処理手段による各時分割出
力をそれぞれパルス状の励振力に対する過渡応答とみな
し、複素ケプストラム処理及びケフレンシフウィンドウ
処理により励振力を推定する第2の演算手段と、上記第
2の演算手段により推定された部分的な励振力を重ね合
わせて連続的な励振力推定値を得る重畳処理部とを具備
したことを特徴とする。
【0014】上記第2の演算手段は、第2の記憶手段に
記憶されたインパルス応答関数及び機器稼働時の加速度
応答を周波数領域のデータに変換する離散フーリエ変換
器と、周波数応答関数と応答スペクトルとの複素対数を
とる複素対数変換器と、応答の対数スペクトルと対数周
波数応答関数に離散フーリエ逆変換を施し、複素ケプス
トラムに変換する離散フーリエ逆変換器と、上記複素ケ
プストラムに窓関数処理を施して短いケフレンシのデー
タだけを抽出する短ケフレンシ域抽出器と、上記窓関数
処理を施した応答とインパルス応答関数それぞれの複素
ケプストラムの演算により、励振力推定値の複素ケプス
トラムを求めた後、フーリエ変換により周波数領域に変
換する離散フーリエ変換器と、励振力スペクトルの複素
対数を真数に変換する複素指数変換器と、上記真数に変
換した励振力推定値スペクトルに離散フーリエ逆変換を
施して励振力推定値を時系列として求める離散フーリエ
逆変換器とからなることを特徴とする。
【0015】(作用)加振試験時にインパルスハンマ等
を用いて構造系の励振力着力点に既知の荷重を加え、振
動応答測定点における加速度応答を加速度検出器により
検出して、加振試験における励振力及び加速度応答をメ
モリ装置に記憶する。第1の演算手段は、上記メモリ装
置に記憶した加振試験時の励振力及び加速度応答に基づ
いて構造系の振動応答測定点と励振力着力点との間のイ
ンパルス応答関数を計算する。第2の演算手段は、第1
の演算手段で計算したインパルス応答関数と上記加速度
検出器により検出される機器稼働時の加速度応答をケフ
レンシ領域のデータ(複素ケプストラム)に変換して構
造系に負荷される励振力を推定する。構造系の共振/反
共振の影響は、複素ケプストラムの長ケフレンシ領域に
現れるので、ショートパスケフレンシウィンドウ処理を
施してこれらの影響を除去する。
【0016】連続的な励振力推定に対しては、タイムウ
ィンドウ処理手段により、連続波形を仮想的に衝撃的波
形が連続したものとして取り扱うことにより、上記と同
様の処理で励振力を推定することができる。すなわち、
振動応答を時間領域で細かく切り、それぞれをパルス状
の励振力に対する過渡応答とみなして第2の演算手段に
より励振力を推定した後、その推定した仮想的な衝撃波
形を重ね合わせて連続波形とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係
る励振力推定装置の構成を示すブロック図である。
【0018】図1において、aはインパルス応答関数計
測部、bは機器稼働時の振動応答計測部、cは励振力推
定演算部で、インパルス応答関数計測部aで求めたイン
パルス応答関数及び機器稼働時の振動応答計測部bで計
測した機器稼働時の振動応答を用いて、励振力推定演算
部cで励振力推定値を計算する。
【0019】上記インパルス応答関数計測部aにおい
て、11は構造系、つまり、被計測機器で、加振試験を
行なう際、励振力着力点Aにインパルスハンマ12によ
り既知の荷重(インパルス)が加えられる。また、被測
定機器11には、振動応答測定点Bに加速度検出器13
を設け、上記インパルスハンマ12により荷重が加えら
れた際の加速度応答(加速度信号)を検出している。上
記インパルスハンマ12の励振力及び加速度検出器13
により検出した加速度応答は、第1のメモリ装置14に
記憶され、第1の演算装置15に送られる。この第1の
演算装置15は、上記入力信号に基づいてインパルス応
答関数計算を行ない、この計算によって得られたインパ
ルス応答関数を第2のメモリ装置16に出力する。
【0020】また、この第2のメモリ装置16には、被
測定機器11の稼働時における加速度応答が加速度検出
器13により検出されて記憶される。そして、第2のメ
モリ装置16に記憶された機器稼働時の加速度応答及び
インパルス応答関数は、励振力推定演算部cに入力され
る。
【0021】励振力推定演算部cは、第2の演算装置1
7、タイムウィンドウ処理ルーチン18及び重畳処理部
19からなり、第2のメモリ装置16に記憶されたイン
パルス応答関数及び機器稼働時の加速度応答が入力され
る。
【0022】第2の演算装置17は、図2に示すように
離散フーリエ変換器21、複素対数変換器22、離散フ
ーリエ逆変換器23、短ケフレンシ域抽出器24、離散
フーリエ変換器25、複素指数変換器26、離散フーリ
エ逆変換器27からなり、複素ケプストラム計算、ショ
ートパスケフレンシフウィンドウ処理により励振力推定
値を求める演算機能を備えている。
【0023】上記第2の演算装置17は、タイムウィン
ドウ処理ルーチン18により振動応答を細かく切り、そ
れぞれをパルス状の励振力に対する過渡応答とみなして
複素ケプストラム計算、ショートパスケフレンシフウィ
ンドウ処理を行ない、励振力推定値を求めて重畳処理部
19へ出力する。この重畳処理部19は、第2の演算装
置17の演算結果を重ね合わせ、連続した励振力推定値
として出力する。
【0024】次に上記実施形態の動作を説明する。ま
ず、インパルス応答関数計測部aにおいて、インパルス
ハンマ12により被計測機器11の励振力着力点Aを叩
き、インパルスハンマ12の励振力と加速度検出器3に
より検出した加速度応答とを第1のメモリ装置14に一
時保存し、これを第1の演算装置15にてインパルス応
答関数を計算する。このインパルス応答関数は、第2の
メモリ装置16に記憶される。
【0025】次に機器稼働時の振動応答計測部bは、被
計測機器11の稼働時の加速度応答を加速度検出器13
で検出し、その計測データを第2のメモリ装置16に保
存する。
【0026】そして、励振力推定演算部cは、第1の演
算装置15にて計算されたインパルス応答関数と振動応
答計測部bで計測した加速度応答の計測データに基づい
て、第2の演算装置17により、周波数領域においての
励振力推定計算を行なう。
【0027】この場合、連続的な励振力推定に対して
は、タイムウィンドウ処理ルーチン18を用いて、連続
波形を仮想的に衝撃的波形が連続したものとして取り扱
うことにより、励振力を推定することができる。
【0028】上記第2の演算装置17の演算動作は、次
のようにして行なわれる。第1の演算装置15にて計算
されたインパルス応答関数と振動応答計測部bで計測し
た加速度応答の計測データは、離散フーリエ変換器21
に入力されて処理され、続いて、複素対数変換器22、
離散フーリエ逆変換器23、短ケフレンシ域抽出器2
4、離散フーリエ変換器25、複素指数変換器26、離
散フーリエ逆変換器27で順次処理され、この離散フー
リエ逆変換器27から励振力推定値が出力される。この
場合、振動応答及びインパルス応答関数を複素ケプスト
ラム^x(τ)に変換して励振力の推定を行なうが、以
下にその詳細について説明する。上記複素ケプストラム
^x(τ)は、時系列x(t)のフーリエ変換の複素対
数の逆フーリエ変換で与えられる。定義式は、次に示す
ように
【0029】
【数1】 F[…]:[…]のフーリエ変換で示される。
【0030】複素ケプストラム(cepstrum)の名称は、
スペクトラム(spectrum)に逆変換を施したと言う観点
から付けられたものである。また、複素ケプストラム
は、時間と同じ次元の領域の関数であるが、特に周波数
(frequency )領域の関数に逆フーリエ変換を施したも
のという観点から、ケフレンシ(quefrency )領域の関
数として定義される。ケフレンシが“0”に近い領域は
時間と対応付けて短ケフレンシ領域、その逆の領域は長
ケフレンシ領域と称する。
【0031】そして、振動応答及びインパルス応答関数
の複素ケプストラム^x(τ)を計算し、短ケフレンシ
領域の成分だけを抽出する窓関数処理を施す。周波数ス
ペクトルの共振/反共振の影響は長ケフレンシ領域に現
れるため、この窓関数処理(ケフレンシ領域における窓
関数をケフレンシウィンドウ、短ケフレンシ領域の成分
だけを抽出するケフレンシウィンドウをショートパスケ
フレンシウィンドウと称する)により、振動応答/イン
パルス応答関数双方のスペクトルへの共振/反共振の影
響を低減することができる。
【0032】構造系の共振/反共振は、構造中を伝搬す
る振動の反射に起因するものであるから、この影響を低
減させることは励振力に対する直接応答のみを検出する
ことを意味し、従って、衝撃的励振力の推定に対して
は、精度の向上が期待できる。
【0033】インパルス応答関数の複素ケプストラムを
計算する際、周波数応答関数の反共振点近傍ではノイズ
の影響が大きく位相値が不定となるため、複素ケプスト
ラム計算値にこれに起因する誤差が含まれる恐れがあ
る。この現象を回避するためインパルス応答関数は、最
小位相条件を満足すると仮定し、周波数応答関数の位相
は振幅値から定める。
【0034】上記振動応答の複素ケプストラムは、入力
の複素ケプストラムとインパルス応答関数の複素ケプス
トラムとの和で与えられるので、ケフレンシウィンドウ
処理を施した振動応答の複素ケプストラムとの差を取る
ことにより、励振力波形推定値の複素ケプストラムを得
ることができる。そして、これを時系列に変換して励振
力波形推定値を得る。
【0035】また、連続的な励振力推定に対しては、タ
イムウィンドウ処理ルーチン18を用いて、連続波形を
衝撃的波形が連続したものとして取り扱うことにより、
同様の処理で励振力を推定することができる。図3は、
タイムウィンドウ処理の概念図を示したものである。
【0036】図3(a)に示す振動応答を同図(b)に
示すように時間領域で短く切り、それぞれを同図(c)
に示すようにパルス状の励振力に対する過渡応答とみな
し、複素ケプストラム+ケフレンシフウィンドウ処理に
より同図(d)に示すように励振力を推定する。その
後、推定した仮想的な衝撃的波形を重畳処理部19で重
ね合わせて同図(e)に示す連続波形とする。
【0037】次に上記の演算を行なう各演算器の処理機
能について説明する。離散フーリエ変換器21は、機器
稼働時の加速度応答及び予めインパルス応答関数計測部
aにて計測した応答測定点Bと励振力着力点Aとの間の
インパルス応答関数h′(t)に離散フーリエ変換を施
して周波数領域のデータに変換する。応答は、時間領域
では励振力と系のインパルス応答の畳み込みで与えられ
るが(i.e. x(t)=f(t)*h(t))、周波数
領域に変換することにより、励振力スペクトルと周波数
応答関数の積で与えられるようになる(i.e. X(ω)
=F(ω)×H(ω))。
【0038】複素対数変換器22は、応答スペクトルX
(ω)と、周波数応答関数スペクトルH′(ω)の複素
対数をとる。応答スペクトルの複素対数「^X(ω)=
logX(ω)=log |X(ω)|+jφ」は、励振力ス
ペクトルの複素対数と周波数応答関数の複素対数の和と
なる(i.e. ^X(ω)=^F(ω)+^H(ω))。
【0039】離散フーリエ逆変換器23は、応答の対数
スペクトル^X(ω)と対数周波数応答関数^H′
(ω)とに離散フーリエ逆変換を施し、ケフレンシ領域
のデータ(複素ケプストラム)に変換する。図4は、こ
の構造系のインパルス応答関数の複素ケプストラムの例
を示したものである。構造系の共振の影響は、長ケフレ
ンシ領域に現れる。
【0040】短ケフレンシ域抽出器24は、複素ケプス
トラムに短いケフレンシのデータだけ抽出する窓関数処
理を施す。窓関数の幅は、対象とする機器により変化さ
せる必要があるため、外部から入力可能とする。図5
は、この窓関数処理、つまり、ケフレンシウィンドウ処
理を施した複素ケプストラムの例を示したもので、図4
の短ケフレンシ領域のデータのみを抽出したものであ
る。
【0041】離散フーリエ変換器25は、窓関数処理を
施した応答とインパルス応答関数それぞれの複素ケプス
トラムの演算により、励振力推定値の複素ケプストラム
を求めた後、これにフーリエ変換を施し、周波数領域に
変換する。図6及び図7は、ケフレンシウィンドウ処理
を施した周波数応答関数の例、すなわち、図5の複素ケ
プストラムを周波数領域に変換したものであり、図6は
振幅、図7は位相を表している。
【0042】複素指数変換器26は、励振力推定値スペ
クトルの複素対数を真数に変換する。離散フーリエ逆変
換器27は、励振力推定値スペクトルに離散フーリエ逆
変を施すことにより、励振力推定値を時系列として求め
る。
【0043】上記のように第2の演算装置17では、振
動応答及びインパルス応答関数を複素ケプストラムに変
換し、ケフレンシ領域で励振力の推定を行なう。また、
上記実施形態で示したように複素ケプストラム+ショー
トパスケフレンシフウィンドウ処理を用いることによ
り、共振/反共振の影響を除去して直接応答のみを抽出
でき、衝撃的波形を同定する場合に有効である。更に、
タイムウインドウ処理により仮想的な衝撃力の推定を行
なうことによって、図4に示すような連続的な励振力波
形も図5に示す解析値と比較して良好な一致が見られ、
高い推定精度を得ることができる。なお、上記図4及び
図5は、ピストンスラップ力の波形を例として示したも
のである。
【0044】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、周
波数応答関数の振幅をノイズレベルあるいは計測機器の
ダイナミックレンジの制限により正確に測定できない場
合においても、共振/反共振の影響をショートパスケフ
レンシウィンドウ処理により除去することにより、ノイ
ズに対する安定性が強く、振幅、加振力持続時間ともに
妥当な推定結果を得ることができる。従って、本発明に
よる励振力推定装置は、従来装置に比較して優れた機能
を有し、特に衝撃的加振力波形の同定に有効である。更
に、タイムウィンドウ処理により仮想的な衝撃力の推定
を行なうことによって、連続的な励振力の推定にも適用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る励振力推定装置の構
成を示すブロック図。
【図2】同実施形態における第2の演算装置の詳細を示
す構成図。
【図3】同実施形態におけるタイムウィンドウ処理の概
念図。
【図4】構造系のインパルス応答関数の複素ケプストラ
ムの例を示す図。
【図5】ケフレンシウィンドウ処理を施した複素ケプス
トラムの例を示す図。
【図6】ケフレンシウィンドウ処理を施した周波数応答
関数の振幅を示す図。
【図7】ケフレンシウィンドウ処理を施した周波数応答
関数の位相を示す図。
【図8】本発明の手法によって求めた励振力波形の例
(ピストンスラップ力)を示す図。
【図9】解析により求めた励振力波形の例(ピストンス
ラップ力)を示す図。
【図10】従来の励振力推定装置の構成を示すブロック
図。
【図11】従来の励振力推定装置の第2の演算装置の構
成を示すブロック図。
【図12】最小位相条件を導入した構造系の周波数応答
関数の振幅を示す図。
【図13】最小位相条件を導入した構造系の周波数応答
関数の位相を示す図。
【符号の説明】
11 被測定機器 12 インパルスハンマ 13 加速度検出器 14 第1のメモリ装置 15 第1の演算装置 16 第2のメモリ装置 17 第2の演算装置 18 タイムウィンドウ処理ルーチン 19 重畳処理部 21 離散フーリエ変換器 22 複素対数変換器 23 離散フーリエ逆変換器 24 短ケフレンシ域抽出器 25 離散フーリエ変換器 26 複素指数変換器 27 離散フーリエ逆変換器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造系の振動応答測定点と励振力着力点
    との間のインパルス応答関数を用いて構造系に負荷され
    る励振力を推定する励振力推定装置において、 上記構造系の振動応答測定点の振動加速度を検出する加
    速度検出器と、 上記加速度検出器により検出された加速度応答及び加振
    試験時に上記構造系に加えられる励振力信号を記憶する
    第1の記憶手段と、 上記第1の記憶手段に記憶された加振試験時の励振力及
    び加速度応答に基づいて上記構造系の振動応答測定点と
    励振力着力点との間のインパルス応答関数を算出する第
    1の演算手段と、 上記第1の演算手段により計算されたインパルス応答関
    数と上記加速度検出器により検出される機器稼働時の加
    速度応答を記憶する第2の記憶手段と、 上記第2の記憶手段に記憶された機器稼働時の加速度応
    答を時分割して順次取り出すウタイムウィンドウ処理手
    段と、 上記タイムウィンドウ処理手段による各時分割出力をそ
    れぞれパルス状の励振力に対する過渡応答とみなし、複
    素ケプストラム処理及びケフレンシフウィンドウ処理に
    より励振力を推定する第2の演算手段と、 上記第2の演算手段により推定された部分的な励振力を
    重ね合わせて連続的な励振力推定値を得る重畳処理部と
    を具備したことを特徴とする励振力推定装置。
  2. 【請求項2】 第2の演算手段は、第2の記憶手段に記
    憶されたインパルス応答関数及び機器稼働時の加速度応
    答を周波数領域のデータに変換する離散フーリエ変換器
    と、周波数応答関数と応答スペクトルとの複素対数をと
    る複素対数変換器と、応答の対数スペクトルと対数周波
    数応答関数に離散フーリエ逆変換を施し、複素ケプスト
    ラムに変換する離散フーリエ逆変換器と、上記複素ケプ
    ストラムに窓関数処理を施して短いケフレンシのデータ
    だけを抽出する短ケフレンシ域抽出器と、上記窓関数処
    理を施した応答とインパルス応答関数それぞれの複素ケ
    プストラムの演算により、励振力推定値の複素ケプスト
    ラムを求めた後、フーリエ変換により周波数領域に変換
    する離散フーリエ変換器と、励振力スペクトルの複素対
    数を真数に変換する複素指数変換器と、上記真数に変換
    した励振力推定値スペクトルに離散フーリエ逆変換を施
    して励振力推定値を時系列として求める離散フーリエ逆
    変換器とからなることを特徴とする請求項1記載の励振
    力推定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106052988A (zh) * 2016-05-06 2016-10-26 四川建筑职业技术学院 一种辨识液体静压导轨油膜刚度、阻尼的系统及方法
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