JPH10197543A - 時系列画像動き計測方法および装置 - Google Patents

時系列画像動き計測方法および装置

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JPH10197543A
JPH10197543A JP9003116A JP311697A JPH10197543A JP H10197543 A JPH10197543 A JP H10197543A JP 9003116 A JP9003116 A JP 9003116A JP 311697 A JP311697 A JP 311697A JP H10197543 A JPH10197543 A JP H10197543A
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Japan
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image
time
plane
target object
parameter space
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JP9003116A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Otsuka
和弘 大塚
Tsutomu Horikoshi
力 堀越
Satoshi Suzuki
智 鈴木
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NTT Inc
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の画像領域および時間範囲をもつ複数フ
レームの時系列画像から、画像中の対象物体の最も優勢
な速度成分を対象物体の生成、消滅、隠蔽(オクルージ
ョン)や形状や濃淡変化などの不安定要素に対してロバ
ストに計算する。 【解決手段】 運動軌跡抽出部201で時系列画像中の
任意の画像領域内および時間範囲内ついて、そのフレー
ム間の濃度値の差分を時間方向に積層して得られる時空
間画像として、移動する対象物体の輪郭およびエッジが
時空間中に描く運動軌跡を求める。平面検出部203で
運動軌跡の接平面を検出し、法線方向検出部205で接
平面の法線方向の分布を求め、交線検出部207で複数
の接平面がつくる交線の方向を求める。ピーク検出部2
09で最も顕著な交線の方向を決定し、速度成分計算部
210で、その交線と画像平面とのなす角より速度の大
きさを求め、交線を画像平面に射影して得られる直線の
方向から顕著な動きの方向を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は、ビデオカメラや気象レ
ーダー装置やリモートセンシングなどにより得られる時
系列画像の濃度値の変化より、時系列画像中の対象物体
の動きを計測する時系列画像動き計測方法および装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】人、交通などの監視や製造工程の制御、
気象などの自然現象の解明や予測への応用などにおい
て、時系列画像の認識処理を用いた高度化、効率化が望
まれている。
【0003】時系列画像から対象物体の動きを計測する
従来の方法として、画像の2フレーム間の濃度値の相互
相関値を用いた相互相関法と呼ばれる手法が代表的方法
として広く知られている。一例として、文献[1]遊馬
芳雄、菊池勝弘、今久:“簡易気象レーダーによるエコ
ーの移動速度について”、北海道大学地球物理学研究報
告、Vol.44, October, 1984, pp.35-51.では、この相互
相関法を時系列画像の一種である気象レーダー画像に適
用し、画像中のレーダーエコーの速度成分を求めてい
る。
【0004】この方法は、ある任意の時間間隔ΔΤをお
いて計測された2枚の画像を用いて、一方をずらしなが
ら、画像濃度値の相関値を計算し、最も高い相関値を示
すずれを2つのフレーム間の降水域の移動量とし、この
移動量と計測時間間隔ΔΤから速度成分を計算してい
る。
【0005】具体的には、図10に示すように、時間間
隔Δtにおいて計測された2枚の画像R1 ,R2 から、
次式により相互相関値を求める。ただし、画像上の格子
点(i,j)における画像の濃度値を各々R1 (i,
j)、R2 (i,j)、相関をとる領域を(A,B)、
相関値を計算する際の2枚の画像R1、R2のズレを
(k,l)とする(図10中、斜線は相関値をとる範囲
を示し、中央の太線の矢印は対象物体の移動方向を表
す)。
【0006】
【数1】 上述の計算によって求められた相互相関値は、例えば、
図11に示すようになる。そこで、格子点上にある相互
相関値の最大値をとる点(K,L)での相互相関値
【0007】
【外1】 およびその近傍の4点の相互相関値
【0008】
【外2】 に対して二次関数による補間を行い、補間の結果相互相
関値が最大となる点(格子点とは限らない)とのずれ
(k’,l’)を次式により求める(図12参照、ただ
し、X成分のみを示す)。
【0009】
【数2】 以上より、2枚の画像R1,R2は(K+k’,L+
l’)だけずらした場合に相互相関値が最大となる。こ
のことから、対象物体の速度成分は次の式(6)、式
(7)より求めることができる。ただし、Vx ,Vy
は、それぞれ移動量のx成分、y成分を示す。
【0010】
【数3】 この速度成分を2枚の画像R1,R2の計測時間間隔Δt
で割ったものが、移動速度のx成分、y成分を表す。
【0011】しかし、文献[1]が対象としている気象
レーダー画像中のエコーパターンのような自然現象や実
世界の対象においては、対象物体の生成や消滅、隠蔽
(オクルージョン)、変形などが頻繁に生じており、相
互相関法のような2フレーム間のマッチングを基本とす
る方法ではフレーム間での対応が不安定になり、対象物
体の速度成分を正確に求めることが困難であった。
【0012】また、時系列画像中の任意の画像領域内お
よび時間範囲内における最も優勢な速度成分を求めると
いう動き情報の統合の問題に際しては、2フレーム間の
結果を時間平均、空間平均するような従来方法では、生
成や消滅、隠蔽(オクルージョン)などの悪影響を含め
た平均化された速度成分しか求めることができないとい
う問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】相互相関法のような2
フレーム間でのマッチングを基本とし、時系列画像から
対象物体の速度成分を求める方法では、対象物体の生
成、消滅、隠蔽(オクルージョン)や、形状や濃淡値の
時間変化がある場合、対象物体の速度成分が安定かつ正
確に求められないという問題がある。また、任意の画像
領域内および時間範囲内の動き情報を統合し、時間内で
最も優勢な速度成分を求める目的に対しては、2フレー
ム間で計算された速度成分に基づく方法では、対象の生
成、消滅、隠蔽(オクルージョン)などの悪影響を含む
平均化された速度成分しか計算ができないという問題が
あった。
【0014】本発明の目的は、任意の画像領域および時
間範囲をもつ複数のフレームの時系列画像から、画像中
の対象の最も優勢な速度成分を対象の生成、消滅、隠蔽
(オクルージョン)や形状や濃淡変化等の不安定要素に
対してロバストに計算する時系列画像動き計測方法およ
び装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の時系列画像動き
計測方法は、時系列画像中の任意の画像領域内および時
間範囲内について、移動する対象物体の輪郭およびこの
エッジが時空間画像中に描く運動軌跡の接平面を検出
し、それらがつくる交線の方向から対象物体の速度成分
を求める。
【0016】また、本発明の時系列画像動き計測装置
は、時系列画像として入力される複数フレームの画像の
任意の画像領域内および任意の時間範囲内の画像濃度値
を記憶する画像濃度値記憶手段と、運動軌跡時空間画像
記憶手段と、前記画像濃度値記憶手段に記憶されている
時系列画像中において、移動する対象物体の輪郭および
エッジが時空間中に描く運動軌跡を時空間画像中の画素
の集合として前記運動軌跡時空間画像記憶手段に記憶す
る運動軌跡抽出手段と、3次元配列状の平面パラメータ
空間記憶手段と、前記運動軌跡時空間画像記憶手段にお
いて得られた時空間画像において、運動軌跡の接平面の
分布を、3次元平面を極座標表示したときの3つのパラ
メータの関数として前記平面パラメータ空間記憶手段に
記憶する接平面検出手段と、2次元配列状の法線パラメ
ータ空間記憶手段と、前記平面パラメータ空間記憶手段
に得られた平面パラメータ空間を、法線方向を表す2つ
のパラメータを軸とする平面に投影したときの分布を前
記法線パラメータ空間記憶手段に記憶する法線方向検出
手段と、2次元配列状の直線パラメータ空間記憶手段
と、前記法線パラメータ空間記憶手段に得られた法線パ
ラメータ空間において、複数の異なる法線方向をもつ接
平面がつくる交線の方向の分布を、その交線の方向を2
つのパラメータの関数として前記直線パラメータ空間記
憶手段に記憶する交線検出手段と、前記直線パラメータ
空間記憶手段に得られた直線パラメータ空間から、対象
物体の速度成分の大きさと方向を計算する速度推定手段
とを有する。
【0017】従来の相互相関法では時系列画像の2フレ
ーム間の動きのみを検出するのに対し、本発明では任意
の画像領域内および時間範囲内を一かたまりとして考え
ることにより、速度成分の検出と同時に多フレームの画
像中の動き情報の統合が可能となる。
【0018】また、本発明では、運動軌跡抽出手段によ
りフレーム間差分をとることにより、対象物体の動きが
フレーム間での画像濃度値の変化として検出され、対象
物体の輪郭およびエッジが差分画像に現れる。この差分
画像を時間方向に積層することにより、対象物体の移動
による動き成分を輪郭およびエッジに沿って連なる運動
軌跡として時空間差分画像中に構成させることができ
る。
【0019】また、対象物体に生成、消滅や隠蔽などが
生じる場合などでは、従来の相互相関法など2フレーム
間のマッチングを基本とする技術ではフレーム間の対応
を探索することが困難となるが、本発明では接平面検出
手段により運動軌跡の接平面を検出し、複数の接平面が
つくる交線の方向に基づき速度成分を決定しているた
め、安定した並進成分の計算が可能となる。
【0020】法線方向検出手段では接平面検出手段によ
り得られた平面パラメータ空間から接平面の法線パラメ
ータのみを抽出した法線パラメータ空間への変換を行っ
ている。そのため、任意の画像領域、時間領域の時系列
画像をその中での時間や位置に依存しない速度成分(方
向と速度)のみを情報に集約することができる。そのた
め、一部の対象物体が生成、消滅したりする場合にも、
互いに動き情報を補うことができるようになり、安定し
た速度成分を求めることが可能となる。
【0021】交線検出手段では法線方向検出手段により
得られた法線パラメータ空間を用い、運動軌跡の接平面
がつくる交線の強度分布を直線パラメータ空間中に構築
する。この空間中の分布のピークを求めることが、接平
面のつくる顕著な交線の方向を求めることを意味し、対
象となる時系列画像に含まれる対象物体の動きの方向、
速度を求めることになる。
【0022】速度推定手段を構成するピーク検出手段で
は交線検出手段により得られた直線パラメータ空間内の
ピークを検出している。そのため、対象時空間内含まれ
る対象物体の最も優勢な速度成分のみを抽出することが
可能となる。直線パラメータ空間中に鋭いピークが立つ
場合、時空間画像中の複数の強度が大きい接平面が交線
を作っていることを意味し、図4で示したように、その
交線の方向が対象物体の時空間領域での運動軌跡を表
す。
【0023】画像濃度値記憶手段から速度推定手段まで
を逐次実行することにより、本発明の目的である時系列
画像中の任意の時間範囲内および画像領域内に含まれる
対象物体の最も優勢な速度成分を対象物体の生成、消
滅、隠蔽、変形などの影響を受けずに、安定かつ正確に
計算することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0025】図1は本発明の一実施形態の時系列画像動
き計測装置の構成図、図2はその処理を示すフローチャ
ートである。
【0026】本実施形態の時系列画像動き計測装置は入
力部100と処理部200と出力部300で構成されて
いる。
【0027】入力部100は、時系列画像を外部より入
力する画像受信部101と、画像受信部101で受信し
た画像(任意の画像領域内および任意の時間範囲内の画
像濃度値)を蓄積し(ステップ401)、処理部200
からの要求に応じて画像を伝送するファイル装置102
からなる。処理部200は運動軌跡抽出部201と運動
軌跡時空間画像メモリ202と接平面検出部203と平
面パラメータ空間メモリ204と法線方向検出部205
と法線パラメータ空間メモリ206と交線検出部207
と直線パラメータ空間メモリ208とピーク検出部20
9と速度成分計算部210からなる。出力部300は、
処理部200の出力である速度成分を表示するディスプ
レイ装置301と、処理部200の出力である速度成分
を蓄積するファイル装置302からなる。
【0028】以下、処理部200の機能を説明する。
【0029】運動軌跡抽出部201は、入力部100で
入力された時系列画像I(x,y,t)、(x=1,
2,・・・,M;y=1,2,・・・,N;t=1,
2,・・・,T+1)(x,yは画像座標、tは時刻、
M×Nは画像領域サイズ、T+1は画像フレーム数を示
す)について、画像中の移動する対象物体の輪郭および
エッジが時空間中に描く運動軌跡を抽出するために、そ
のフレーム間の濃度値の差分を計算し、その正値または
負値または絶対値を運動軌跡時空間画像メモリ202に
格納する(ステップ402)。正値を用いる場合、運動
軌跡時空間D(x,y,t)(x=1,2,・・・,
M;y=1,2,・・・,N;t=1,2・・・,T)
【0030】
【数4】 と計算できる。
【0031】ここで、対象物体の濃度値が背景の濃度値
より高い場合、1次元の場合を例にとり、図3を用いて
説明すると、フレーム間差分の正値をとるということ
は、移動する対象物体の前面部分から動きを検出すると
いうことを意味する。また、フレーム間差分を負値をと
るということは、移動する対象物体の後面部分から動き
を検出するということを意味する。フレーム間差分の絶
対値をとるときは、対象物体の前面および後面部分から
動きを検出するということを意味する。また、フレーム
間の差分以外による方法も利用できる。
【0032】次に、接平面検出部203は運動軌跡抽出
部201により得られた運動軌跡時空間画像メモリ20
2が表す時空間画像を3次元空間と考え、この画像中に
構成された運動軌跡の接平面の分布を、極座標表示した
ときの3次元平面のパラメータ(0,φ,ρ)の関数S
P (θ,φ,ρ)として平面パラメータ空間メモリ20
4に記憶させる(ステップ403)。
【0033】具体的に一例を用いて説明すると、図4
(a)のように画像中を正方形の対象物体が移動すると
き、これを図4(b)のように時空間領域でみると、対
象物体の輪郭部の描く運動軌跡は時空間領域中において
筒状をなす。実際には、この運動軌跡は運動軌跡抽出部
201で求められた時空間画像中の画素の集合により表
現されている。このとき運動軌跡に接する接平面を考
え、2つの接平面がつくる交線に着目すると、その方向
は、この例では対象物体の頂点がつくる運動軌跡の方向
と等しくなり、これから対象物体の速度が推定できる。
さらに、複雑な形状をもつ対象物体についても、コーナ
ーなどの特異点を除いた輪郭やエッジがつくる運動軌跡
の接平面の交線の方向を求めることで、対象物体の速度
を推定することができる。
【0034】ここで平面の表現法として、例えば、図5
に示したような極座標表示を用いる。3次元空間中の点
(xi ,yi ,ti )を通る平面は3つのパラメータ
(θ,φ,ρ)を用いて
【0035】
【数5】 のように表現することができる。ただし、画像表面座標
は(x,y)、時間座標はtで表される。(θ,φ)は
平面の法線方向、ρは原点から平面までの最短距離を表
す。式(9)から、3次元空間中の一点(xi ,yi
i )は図6のような平面パラメータ空間中の一曲面に
対応する。
【0036】ここでは、この平面の3つのパラメータ
(θ,φ,ρ)を軸とした3次元空間を(Δθ,Δφ,
Δρ)の微小間隔で離散化し、3次元状の配列SP とし
て平面パラメータ空間メモリ204上に構築する。ここ
で、配列の要素をセルと呼ぶ。
【0037】次に、投票(ハフ変換とも呼ぶ)を用い
て、運動軌跡時空間画像D中の運動軌跡の接平面の分布
を平面パラメータ空間メモリ中の各セルの値として得
る。具体的には、運動軌跡時空間画像D中の各画素(x
i,yi,ti)について、式(9)で表される平面パラ
メータ空間中の曲面を計算し、この曲面が通過する平面
パラメータ空間メモリ中のセルの値を、画素D(xi
i,ti)の値だけ増加させる。この処理を投票と呼
び、運動軌跡時空間画像D中の全ての画素について行な
う。その後、得られた平面パラメータ空間メモリ204
中の各パラメータ(θ,φ,ρ)のセルの投票の合計値
をパラメータ(θ,φ,ρ)をもつ運動軌跡の接平面の
強度とする(図8(a)参照)。なお、この方法以外の
方法も利用できる。
【0038】法線方向検出部205では、平面検出部2
03の処理の結果得られた平面パラメータ空間メモリ2
04の値を入力し、これから接平面の法線方向の分布を
表す法線パラメータ空間を法線パラメータ空間メモリ2
06上に構築する(ステップ404)。
【0039】その一例として、平面パラメータ空間SP
(θ,φ,ρ)について、全ての(θ,φ)について、
ρ方向に探索し、投票の最大値を法線パラメータ空間の
値S N (θ,φ)とする。
【0040】
【数6】 ここで、法線パラメータ空間は、平面パラメータ空間の
θ,φと同様の微小空間(Δθ,Δφ)で離散化され、
2次元配列として法線パラメータ空間メモリ206上に
構築される。
【0041】この処理の結果、法線パラメータ空間の各
座標(θ,φ)の値は、時空間中に含まれる運動軌跡の
接平面を法線方向ごとにみたときの接平面の強度分布に
対応する値が格納される(図8(b)参照)。
【0042】交線検出部207は、法線方向検出部20
5の処理の結果得られた法線パラメータ空間を入力し、
異なる法線方向をもつ複数の接平面の集合が作る交線の
強度(交線をつくる接平面の強度の和)の分布を交線の
方向を表す2つのパラメータα,βの関数として2次元
配列状のメモリである直線パラメータ空間メモリ208
に記憶させる(ステップ405)。
【0043】交線の表現方法として、例えば、図7のよ
うな2つのパラメータ(α,β)を用いる。図7におい
て、直線の始点を原点(0,0,0)と考えたとき、β
は直線がx−y平面(画像平面)となす角を、αは直線
をx−y平面に射影したときにx軸となす角をそれぞれ
表す。ただし、0≦α<2π,0<β<π/2である。
【0044】ここで、3次元空間中の直線が平面パラメ
ータ空間SP (θ,φ,ρ)内ではどのように表される
かを考える。2点P1 (x1 ,y1 ,t1 ),P2 (x
2 ,y2 ,t2 )を通る直線は、点P1 (x1 ,y1
1 ),P2 (x2,y2,t 2)を与えたとき式(9)
で表わされる平面パラメータ空間SP中の曲面の交線と
して表される。この関係は式(9)を2点P1 、P2
ついて連立して解くことで次式のように表すことができ
る。
【0045】
【数7】 ただし、t1 ≠t2 である。
【0046】この式(14)の関係は3次元空間中の直
線の位置には不変であり、直線の方向のみに依存する。
そこで、直線をその方向のパラメータ(α,β)を用い
表現すると、式(14)は、
【0047】
【数8】 と表すことができる。
【0048】この式(16)より、一つの直線、つまり
直線パラメータ空間SL (α,β)中の一点は法線パラ
メータ空間SN (θ,φ)中の一曲線となり、逆に、法
線パラメータ空間SN (θ,φ)中の一点、つまり一平
面は直線パラメータ空間SL(α,β)中の一曲線とな
る(図8参照)。この曲線は、一平面上に含まれ得る一
直線の分布を表す。よって、図8(c)のように、それ
ぞれの接平面の法線の方向を与えたとき、直線パラメー
タ空間中に式(17)によって表される曲線の交点から
接平面の交線の方向が得られる。
【0049】この処理の具体例として、投票(ハフ変換
とも呼ぶ)を用いる方法が利用できる。
【0050】まず、直線パラメータ空間SL (α,β)
を(Δα,Δβ)の微小間隔で離散化し、2次元配列で
ある直線パラメータ空間メモリ208として構築する。
【0051】次に、法線パラメータ空間PN (θ,φ)
中の各点(θ,φ)について、その点が表す平面に含ま
れ得る直線の方向パラメータを、式(16)をα,βの
関係を表わすように変形した式
【0052】
【数9】 により計算し、この式の曲線が通過する直線パラメータ
空間メモリ中のセルの値を法線パラメータ空間P
N(θ,φ)の値だけ増加させる。この処理を全ての直
線パラメータ空間メモリ中のセルについて行なったあ
と、方向(α、β)をもつ運動軌跡の接平面の交線の強
度が直線パラメータ空間SL(α、β)の値(投票の合
計値)として得られ、これを交線パラメータ空間メモリ
208に格納する。
【0053】なお、この方法以外の方法も利用可能であ
る。
【0054】ピーク検出部209では、直線パラメータ
空間メモリ208の値を入力し、直線パラメータ空間メ
モリ208中の投票の合計値のピークを探索し、ピーク
をもつ直線のパラメータ値
【0055】
【外3】 を出力とする(ステップ406)。
【0056】速度成分計算部210では、ピーク検出部
209で検出された直線パラメータ空間中でのピーク点
【0057】
【外4】 を入力し、フレーム間差分計算部201で入力された時
系列画像中の対象の速度成分(方向と速度の大きさ)を
計算する(ステップ407)。
【0058】求める方向は図7で説明した直線パラメー
タの定義から
【0059】
【外5】 として、移動速度Vは
【0060】
【数10】 として計算することができる。
【0061】次に、本実施形態を実行した結果を従来法
と比較し説明する。図9(a)のようなランダムに配置
された円(半径4[ピクセル])が一様に下から上に2
[ピクセル/フレーム]の速度で移動する画像を入力と
した(合計22フレーム)。ただし、画像中央に2つの
遮蔽物を配置しているため、隠蔽(オクルージョン)が
生じている。図9(b)はこの時系列画像に対して従来
の相互相関法を用いて速度場を計算した結果を、3つの
フレーム間につき示したものである。各点から延びる線
はその点での速度ベクトルを表し、その方向は計算され
た移動方向を示し、その長さは速度に大きさに対応して
いる。ただし、相関係数を求める際の窓の大きさは15
×15[ピクセル]とした。図9(c)には、この従来
法の結果を全てのフレーム間について平均した速度場を
示す。
【0062】図9(b)のように隠蔽の効果により遮蔽
物との境界部分では正しい速度ベクトルが計算されてい
ない。また、この結果を平均した図9(c)において
も、隠蔽の効果が積み重なることで、遮蔽物と周囲位置
において正しい速度が計算されていないことがわかる。
【0063】図9(d)には本実施形態の結果を示す。
22フレームを使用し、一点での画像領域は15×15
[ピクセル]である。このように、本実施形態では従来
法のような隠蔽の影響を受けずに、正しい速度がほぼ全
域で計算できることがわかる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、時系列
画像中の任意の画像領域内、時間範囲内に含まれる対象
物体の速度成分を、移動する対象物体が時空間中に描く
運動軌跡に接する複数の接平面がなす交線の方向より決
定するため、対象物体の生成、消滅、隠蔽(オクルージ
ョン)や形状や濃淡変化などのロバストな時系列画像動
き計測方法および装置を提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の時系列画像動き計測装置
の構成図である。
【図2】本実施形態の処理の全体を示すフローチャート
である。
【図3】フレーム間差分を1次元の例で説明する図であ
る。
【図4】時空間中での対象物体の移動を説明する図であ
る。
【図5】時空間中の平面の極座標表現を説明する図であ
る。
【図6】時空間中の1点を通り得る平面のパラメータの
分布の様子を示す図である。
【図7】時空間中の直線の表現方法を説明する図であ
る。
【図8】パラメータ空間(同図(a)は平面パラメータ
空間、同図(b)は法線パラメータ空間、同図(c)は
直線パラメータ空間)の様子を示す図である。
【図9】同図(a)は入力画像、同図(b)は従来方法
で求めた速度場、同図(c)は従来方法による全フレー
ムの平均速度場、同図(d)は本発明で求めた速度場を
示す図である。
【図10】相互相関手法の処理の様子を示す図である。
【図11】相互相関手法により求められた相関値分布の
一例を示す図である。
【図12】相関値分布から二次補間により最大値をとる
点k’を算出する方法を示す図である。
【符号の説明】
100 入力部 101 画像受信部 102 ファイル装置 200 処理部 201 運動軌跡抽出部 202 運動軌跡時空間画像メモリ 203 接平面検出部 204 平面パラメータ空間メモリ 205 法線方向検出部 206 法線パラメータ空間メモリ 207 交線検出部 208 直線パラメータ空間メモリ 209 ピーク検出部 210 速度成分計算部 300 出力部 301 ディスプレイ装置 302 ファイル装置 401〜407 ステップ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時系列画像の濃度値の変化より、時系列
    画像中の対象物体の見かけの動きを計測する時系列画像
    動き計測方法であって、 時系列画像中の任意の画像領域内および時間範囲内につ
    いて、移動する対象物体の輪郭およびエッジが時空間中
    に描く運動軌跡の接平面を検出し、それらがつくる交線
    の方向から対象物体の速度成分を求める時系列画像動き
    計測方法。
  2. 【請求項2】 時系列画像中の任意の画像領域内および
    時間範囲内について、移動する対象物体の輪郭およびエ
    ッジが時空間中に描く運動軌跡を、時系列画像の画像フ
    レーム間の濃度値の差分画像を時間方向に積層した時空
    間画像中に構築する、請求項1記載の時系列画像動き計
    測方法。
  3. 【請求項3】 時系列画像中の任意の画像領域内および
    時間範囲内について、移動する対象物体の輪郭およびエ
    ッジが時空間中に描く運動軌跡の接平面を、前記構築さ
    れたフレーム間の濃度値の差分画像を時間方向に積層し
    た時空間画像に含まれる画素の集合がつくる部分平面と
    して検出する、請求項2記載の時系列画像動き計測方
    法。
  4. 【請求項4】 時系列画像中の任意の画像領域内および
    時間範囲内について、移動する対象物体の輪郭およびエ
    ッジが時空間中に描く運動軌跡の接平面がつくり得る全
    ての交線の内で最も顕著な交線の方向を一つ選択し、対
    象物体のもつ最も優勢な速度を求める、請求項1記載の
    時系列画像動き計測方法。
  5. 【請求項5】 時系列画像中の任意の画像領域内および
    時間範囲内について、移動する対象物体の輪郭およびエ
    ッジが時空間中に描く運動軌跡の接平面の強さを、前記
    構築された時空間画像において、接平面が通る画素の濃
    度値の和または画素数として、接平面の交線の強さを、
    交線のつくる接平面の強さの和とし、最も顕著な交線の
    方向を一つ選択し、対象物体のもつ最も優勢な速度を求
    める、請求項2または4記載の時系列画像動き計測方
    法。
  6. 【請求項6】 時系列画像中の任意の画像領域内および
    時間範囲内について、移動する対象物体の輪郭およびエ
    ッジが時空間中に描く運動軌跡の接平面がつくる交線の
    方向を求め、その交線と画像平面とのなす角度より対象
    物体の速度の大きさを求め、交線を画像平面に射影して
    得られる直線の方向から、対象物体の動きの方向を決定
    する、請求項1から5のいずれか1項記載の時系列画像
    動き計測方法。
  7. 【請求項7】 時系列画像の濃度値の変化より、時系列
    画像中の対象物体の見かけの動きを計測する時系列画像
    動き計測装置であって、 時系列画像として入力される複数フレームの画像の任意
    の画像領域内および任意の時間範囲内の画像濃度値を記
    憶する画像濃度値記憶手段と、 運動軌跡時空間画像記憶手段と、 前記画像濃度値記憶手段に記憶されている時系列画像中
    において、移動する対象物体の輪郭およびエッジが時空
    間中に描く運動軌跡を時空間画像中の画素の集合として
    前記運動軌跡時空間画像記憶手段に記憶する運動軌跡抽
    出手段と、 3次元配列状の平面パラメータ空間記憶手段と、 前記運動軌跡時空間画像記憶手段において得られた時空
    間画像において、運動軌跡の接平面の分布を、3次元平
    面を極座標表示したときの3つのパラメータの関数とし
    て前記平面パラメータ空間記憶手段に記憶する接平面検
    出手段と、 2次元配列状の法線パラメータ空間記憶手段と、 前記平面パラメータ空間記憶手段に得られた平面パラメ
    ータ空間を、法線方向を表す2つのパラメータを軸とす
    る平面に投影したときの分布を前記法線パラメータ空間
    記憶手段に記憶する法線方向検出手段と、 2次元配列状の直線パラメータ空間記憶手段と、 前記法線パラメータ空間記憶手段に得られた法線パラメ
    ータ空間において、異なる法線方向をもつ複数の接平面
    がつくる交線の方向の分布を、その交線の方向を2つの
    パラメータの関数として前記直線パラメータ空間記憶手
    段に記憶する交線検出手段と、 前記直線パラメータ空間記憶手段に得られた直線パラメ
    ータ空間から、対象物体の速度成分の大きさと方向を計
    算する速度推定手段とを有する時系列画像動き計測装
    置。
  8. 【請求項8】 前記運動軌跡抽出手段として、前記画像
    濃度値記憶手段に記憶されている複数フレームの画像の
    フレーム間において濃度値の差分を計算し、これを時間
    方向に積み重ねてできる時空間画像を前記運動軌跡時空
    間画像記憶手段に記憶するフレーム間差分計算手段を用
    いる、請求項7記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記接平面検出手段は、3つのパラメー
    タを軸とした3次元空間を微小間隔で離散化し、3次元
    の配列として前記平面パラメータ空間記憶手段上に構築
    し、時空間画像中の全ての画素について、各画素を通り
    得る全ての平面に対応する平面パラメータ空間記憶手段
    の配列の要素に投票を行なう、請求項7または8記載の
    装置。
  10. 【請求項10】 前記交線検出手段は、前記2つのパラ
    メータのパラメータ空間を微小間隔で離散化し、2次元
    の配列として前記直線パラメータ空間記憶手段に構築
    し、前記法線パラメータ空間中の各点について、その点
    が表わす平面に含まれ得る直線の方向のパラメータを計
    算し、その値が含まれる前記直線パラメータ空間記憶手
    段の要素に投票を行なう、請求項7から9のいずれか1
    項記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記速度推定手段は、前記直線パラメ
    ータ空間を入力として、この空間中でピークを示すパラ
    メータ値として、移動する対象物体の輪郭またはエッジ
    が時空間中につくる運動軌跡の接平面の交線の内で最も
    顕著な交線の方向を検出するピーク検出手段と、前記ピ
    ーク検出手段より得られた交線の方向から、その交線と
    画像平面とのなす角度より対象物体の速度の大きさを求
    め、交線を画像平面に射影して得られる直線の方向か
    ら、対象物体の動きの方向を決定する速度成分計算手段
    とを有する、請求項7から10のいずれか1項記載の装
    置。
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