JPH1019894A - 血漿中物質の高感度酵素免疫測定法 - Google Patents

血漿中物質の高感度酵素免疫測定法

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JPH1019894A
JPH1019894A JP16956796A JP16956796A JPH1019894A JP H1019894 A JPH1019894 A JP H1019894A JP 16956796 A JP16956796 A JP 16956796A JP 16956796 A JP16956796 A JP 16956796A JP H1019894 A JPH1019894 A JP H1019894A
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JP16956796A
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Tatsuo Yamamoto
達夫 山本
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血漿中物質、特に血漿中薬物を数pg/ml
オーダーまで正確に測定でき、測定値がばらつかない高
感度酵素免疫測定法を提供する。 【解決手段】 血漿を溶媒抽出し、該溶媒抽出物を濃縮
した後、加熱処理し、次いで、血漿中の測定目的物質
(例、インドメタシン)より分子量排除が大きい限外濾
過膜(例、疎水性の限外濾過膜)を用いて濾過して濾液
を得、該濾液中の測定目的物質を、酵素免疫測定法で測
定することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血漿中物質の高感度
酵素免疫測定法、特に血漿中の薬物の高感度酵素免疫測
定法に関する。
【0002】
【従来の技術】血漿中物質の測定方法は、従来から液体
クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィーなどのク
ロマトグラフィーによる分析が知られているが、これら
の測定法では、ng/mlまでの測定が限度であり、血
漿中物質が薬物である場合、感度が低すぎるといった問
題があった。この問題を解決するために、特開昭57−
184970号公報、及び「酵素免疫測定法」,第3
版,(株)医学書院発行(1987)には、薬物を酵素
免疫測定法により測定する方法が提案されているが、こ
の方法は、薬物と、該薬物に酵素が結合したコンジュゲ
ートとを、第一抗体へ競合結合させ、該薬物結合第1抗
体及びコンジュゲート結合第1抗体を第二抗体結合担体
に結合させて、第二抗体結合担体に結合したコンジュゲ
ートを酵素反応により測定して、薬物の量を測定する方
法であり、この測定方法では、数100pg/mlオー
ダーまで測定可能である。
【0003】しかし、薬物を軟膏剤、ローション剤、貼
付剤などの剤型で使用した場合、薬物の血中濃度は、数
pg/mlオーダー以下まで要求されるので、上記酵素
免疫測定法では、測定が困難であるという問題点があっ
た。
【0004】上記問題を解決する方法として血漿中物質
を溶媒抽出した濃縮物を酵素免疫測定法で測定する方法
があるが、測定目的物質以外の血漿中成分の濃縮物の混
入、特に濃縮された脂質の混入により抗原抗体反応及び
酵素反応が阻害される、測定値がばらつくといった問題
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に着眼してなされたものであり、血漿中物質、特に血漿
中薬物を数pg/mlオーダーまで正確に測定でき、測
定値がばらつかない高感度酵素免疫測定法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の高感度酵
素免疫測定法(請求項1記載の発明を本発明1という)
は、血漿を溶媒抽出し、該溶媒抽出物を濃縮した後、加
熱処理し、次いで、血漿中の測定目的物質より分子量排
除が大きい限外濾過膜を用いて濾過して濾液を得、該濾
液中の測定目的物質を、酵素免疫測定法で測定すること
を特徴とする。
【0007】請求項2記載の高感度酵素免疫測定法(請
求項2記載の発明を本発明2という)は、血漿を溶媒抽
出し、該溶媒抽出物を濃縮した後、加熱処理し、次い
で、血漿中の低分子物質である測定目的物質より分子量
排除が大きい限外濾過膜を用いて濾過して濾液を得、該
濾液中の測定目的物質及び上記測定目的物質と酵素との
コンジュゲートを、該測定目的物質に対する第1抗体へ
競合結合させ、次いで、該測定目的物質結合第1抗体及
び該コンジュゲート結合第1抗体を第2抗体結合担体に
結合させ、次いで、第2抗体結合担体に結合されたコン
ジュゲートの酵素活性を測定することにより、該測定目
的物質の量を測定することを特徴とする。
【0008】請求項3記載の高感度酵素免疫測定法(請
求項3記載の発明を本発明3という)は、測定目的物質
より分子量排除が大きい限外濾過膜が、疎水性の限外濾
過膜である本発明1又は本発明2である。
【0009】本発明1で使用される血漿としては、ヒト
血漿に限らずあらゆる動物の血漿が挙げられる。
【0010】本発明1でいう溶媒抽出は、上記血漿の溶
媒抽出であり、使用する溶媒としては、血漿中の物質を
抽出できる溶媒であれば特に限定されないが、抽出操作
の簡便さから抽出後に血漿層と溶媒層との2層に分離す
る溶媒が好ましい。この様な溶媒としては、例えば、ア
セトン、酢酸エチル、塩化メチレン、クロロホルム、ヘ
キサン、シクロヘキサン、ベンゼン等の溶媒;及びこれ
らの溶媒と他の溶媒との混合溶媒などが挙げられる。
【0011】上記抽出とは、血漿をそのまま、又は緩衝
液、水などで希釈したものに、上記溶媒を加えて、通常
の抽出操作を行うことである。
【0012】本発明1でいう濃縮とは、上記溶媒抽出物
の溶媒を蒸発させて、抽出物の濃度を高めた濃縮液を得
ることである。濃縮法としては、溶媒を濃縮操作で蒸発
乾固して、その乾固物をもとの血漿の容量より少ない容
量の緩衝液又は水などに溶解するか又は懸濁するのが好
ましい。
【0013】本発明1でいう加熱処理は、上記濃縮液中
のタンパク質及び脂質を変性させるために行う処理であ
り、条件としては、通常、この目的に用いられる温度と
時間が用いられ、好ましくは90℃以上で5〜10分間
である。上記加熱処理後、変性タンパク質及び脂質を取
り除くために遠心分離し、変性タンパク質及び脂質と濃
縮液とを分離することが好ましい。
【0014】本発明1で使用される限外濾過膜として
は、分子量排除が測定目的物質より大きい親水性又は疎
水性の限外濾過膜であり、好ましくは、疎水性の限外濾
過膜である。上記限外濾過膜は、測定目的物質自体を分
離する場合は、好ましくは、分子量排除が測定目的物質
の分子量より大きく100万以下のものが用いられる。
例えば、測定目的物質の分子量が1000未満の場合
は、分子量排除が1000〜100万のものが用いられ
る。
【0015】本発明1でいう血漿中の測定目的物質とし
ては、血漿中に存在し、加熱変性しない物質であり、血
漿中の低分子物質及び薬物などが挙げられ、好ましくは
分子量が1000以下の低分子薬物が挙げられる。
【0016】本発明1でいう酵素免疫測定法は、酵素活
性を標識として抗原抗体反応を追跡し、これから抗原又
は抗体の量を定量する、公知の酵素免疫測定法のいずれ
も可能であり、その代表的な測定法としては競合型測定
法、非競合型測定法、均質法(B/F分離が不必要な測
定法)などが挙げられるが、この内、低分子薬物の分析
に用いられ、血漿成分の妨害が起こり易い非競合型測定
法に本発明1は特に適している。
【0017】上記酵素免疫測定法に用いられる標識用の
酵素としては、測定目的物質や抗体などを標識可能なも
のであれば、特に限定されないが、例えば、ペルオキシ
ダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダー
ゼ、アルカリホスファターゼなどが挙げられる。
【0018】本発明1の酵素免疫測定法は、初めに血漿
を溶媒抽出し、該溶媒抽出物を濃縮装置で濃縮し濃縮物
を得る。次に、その濃縮物に緩衝液又は水を添加して溶
液又は懸濁液にし、その溶液又は懸濁液を加熱処理して
タンパク質、脂質などを変性させ、次いで、測定目的物
質より分子量排除が大きい限外濾過膜に通し、タンパク
質、脂質を取り除く。タンパク質、脂質が取り除かれた
濾液を被検試料として、酵素免疫測定法で測定すること
により血漿中の測定目的物質の量を求める。
【0019】本発明2で使用される血漿及び限外濾過膜
は、本発明1で使用されるものと同じである。本発明2
でいう溶媒抽出及び加熱処理は、本発明1と同じ操作で
ある。
【0020】本発明2でいう血漿中の測定目的物質とし
ては、血漿中に存在し、加熱変性しない物質であり、血
漿中の低分子物質に限定され、例えば、分子量が100
0以下の低分子薬物が挙げられる。低分子薬物として
は、例えば、治療のために投与されたインドメタシンが
挙げられる。
【0021】本発明2で使用されるコンジュゲートは、
測定目的物質に標識用酵素が結合したものであり、上記
測定目的物質と標識用酵素との結合としては、測定目的
物質と標識用酵素の直接結合、架橋試薬を介しての結合
などが挙げられるが、好ましくは架橋試薬を介しての結
合である。なお、標識用酵素としては、本発明1で用い
られる酵素と同様である。
【0022】上記測定目的物質と標識用酵素の直接結合
は、好ましくは、測定目的物質のカルボキシル基もしく
は、アミノ基と標識用酵素のアミノ基もしくは、カルボ
キシル基の反応によって生じるペプチド結合である。
【0023】上記架橋試薬としては、タンパク質の架橋
試薬として使用されるものが使用され、例えば、グルタ
ルアルデヒド、過ヨウ素酸、マレイミド基を有する化合
物、ピリジル・ジスルフィド基を有する化合物が挙げら
れる。
【0024】本発明2で使用される第1抗体は、測定目
的物質又は測定目的物質に牛血清アルブミンなどの高分
子化合物を結合したものを、ウサギなどの動物に免疫し
て得られた抗体である。
【0025】本発明2で使用される第2抗体は、第1抗
体作製の際に使用したウサギなどの動物の免疫グロブリ
ンであるIgGを異種の動物、例えばヤギなどの動物に
免疫して得られた抗体である。
【0026】本発明2で使用される第2抗体結合担体に
おいて、担体としては、酵素免疫測定法に使用されてい
る公知の担体のいずれも使用可能であり、例えば、プラ
スチックビーズやプレートが挙げられる。第2抗体と担
体との結合方法は、酵素免疫測定法に使用されている公
知の方法のいずれも用いられ得る。
【0027】本発明2の酵素免疫測定法は、初めに血漿
を溶媒抽出し、該溶媒抽出物を濃縮装置で濃縮し濃縮物
を得る。次に、その濃縮物に緩衝液又は水を添加して溶
液又は懸濁液にし、その溶液又は懸濁液を加熱処理して
タンパク質、脂質などを変性させ、次いで、測定目的物
質より分子量排除が大きい限外濾過膜に通し、タンパク
質、脂質を取り除く。タンパク質、脂質が取り除かれた
濾液を被検試料とし、該被検試料に上記コンジュゲート
を添加し、更に、上記第1抗体を添加し、測定目的物質
と上記コンジュゲートとを第1抗体へ競合結合させて、
該測定目的物質結合第1抗体及び該コンジュゲート結合
第1抗体を生成させる。これに、第二抗体結合担体を添
加することにより、該測定目的物質結合第1抗体及び該
コンジュゲート結合第1抗体を第2抗体結合担体に結合
させる。次に、常法により、第2抗体結合担体に結合さ
れたコンジュゲートの酵素活性を測定することにより、
該測定目的物質の量を測定する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。以下の実施例において、測定目的物質は血漿中のイ
ンドメタシンである。 〔材料の調製〕実施例1、2及び比較例1、2に使用し
た材料の調製は以下のように行った。
【0029】インドメタシン結合β−D−ガラクトシダ
ーゼ(コンジュゲート)の作製 インドメタシン(和光純薬工業社製)5.4mg(1
5.1μmol)を200μlの無水ジメチルホルムア
ミド(和光純薬工業社製)に溶解し、N−ヒドロキシス
クシンイミド(和光純薬工業社製)を2.0mg含む5
0μlの無水ジメチルホルムアミド溶液及び1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミ
ド(和光純薬工業社製)を3.2mg含む100μlの
無水ジメチルホルムアミド溶液を加え、遮光して、室温
にて70分間撹拌することにより、活性化インドメタシ
ンを得た。
【0030】この活性化インドメタシンを、β−D−ガ
ラクトシダーゼ(和光純薬工業社製)を200μg含有
する1mlの0.1M炭酸ナトリウム水溶液に滴下し、
遮光して、室温にて2時間反応した後、10mMリン酸
緩衝液(pH7.8、NaClを0.1M、MgCl2
を1mM含有)にて4℃下で2日間透析した。透析によ
って得られたインドメタシンとβ−D−ガラクトシダー
ゼのコンジュゲート溶液に、等量のグリセロールを添加
し、グリセロールの50%(v/v)溶液として−20
℃で保存した。
【0031】第1抗体(抗血清)の調製 上記コンジュゲートの作製の項と同様にして得られた活
性化インドメタシンを、窒素ガス下で乾固し、次いで、
再度100μlの無水ジメチルホルムアミドに溶解した
後、この溶液を20mgの牛血清アルブミン(シグマ社
製)を含む1mlの0.1M炭酸ナトリウム水溶液に滴
下し、遮光して、室温にて70分間攪拌することによ
り、インドメタシン−牛血清アルブミンの複合体を得
た。この複合体の溶液を、10mMリン酸緩衝液(pH
7.8、NaClを0.1M、MgCl2 を1mM含
有)にて4℃下で2日間透析した。透析によって得られ
たインドメタシン−牛血清アルブミンの複合体の溶液
0.5mlとフロイントコンプリートアジュバント(D
IFCO社製)0.5mlとを混合し、得られた混合物
を雄のウサギに注射し、さらに4週間後同じものを注射
し、その1週間後に、ウサギより採血し、血清を分離
し、その血清を56℃で30分間加熱した後、−20℃
で保存した。
【0032】第2抗体結合担体の調製 ヤギ抗ウサギIgG抗体(カッペル社製)15mgを1
00mlの0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0、Na
Clを0.1M、MgCl2 を1mM、NaN 3 を0.
1%含有)に溶かした溶液に、ポリスチレンビーズ(粒
径6.35mm、イムノケミカル社製)を48時間浸漬
して、ポリスチレンビーズにヤギ抗ウサギIgG抗体を
吸着させた後、0.1%(w/v)の濃度で牛血清アル
ブミンを含有する10mMリン酸緩衝液(pH7.0、
NaClを0.1M、MgCl2を1mM含有)に18
時間浸漬してブロッキングし第2抗体結合担体を調製し
た。
【0033】(実施例1)表1に示す濃度のインドメタ
シン含有ヒト血漿1mlに酢酸エチル4mlを加え、1
0分間撹拌し、遠心分離した後、上層を採取した。残り
の下層に再び酢酸エチル4mlを加え、10分間撹拌
し、遠心分離した後、上層を採取した。採取した上層を
まとめたものを窒素ガスの吹き付けにより40℃で乾固
後、0.1%(w/v)牛血清アルブミン含有0.01
Mリン酸緩衝液(pH7.0、0.1M NaCl、1
mM MgCl2 含有)500μlを加えた後、懸濁
し、ブロックヒータ(井内盛栄堂社製)で100℃で5
分間加熱後、室温に戻し、10000Gで30分遠心分
離した後、上層を分子量排除10000の疎水性限外濾
過膜(日本ミリポア社製)で限外濾過して得られた濾液
を被検試料とした。
【0034】上記被検試料100μlに、前記のインド
メタシン結合β−D−ガラクトシダーゼ(コンジュゲー
ト)を1.0%(w/v)牛血清アルブミン含有0.1
Mリン酸緩衝液(pH7.0、0.1M NaCl、1
mM MgCl2 含有)で1万倍に希釈した溶液50μ
l、及び前記の第1抗体(抗血清)を上記のコンジュゲ
ート希釈緩衝液と同様の緩衝液で8万倍に希釈した溶液
50μlを4℃下で加え、撹拌の後、4℃で18時間静
置した。
【0035】次いで、この溶液に0.1Mリン酸緩衝液
(pH7.0、NaClを0.1M、MgCl2 を1m
M含有)を200μl加え、撹拌後、前記の第2抗体結
合ポリスチレンビーズを加え、15℃で4時間反応を行
った。反応後のポリスチレンビーズを、0.1%(w/
v)の濃度で牛血清アルブミンを含有する10mMリン
酸緩衝液(pH7.0、NaClを0.1M、MgCl
2 を1mM含有)(以下、BSA−PBS−Mという)
で3回洗浄することにより、ポリスチレンビーズに結合
していないインドメタシン結合β−D−ガラクトシダー
ゼ(コンジュゲート)を除去した(B/F分離)。
【0036】上記B/F分離した、インドメタシン結合
β−D−ガラクトシダーゼ(コンジュゲート)が結合さ
れたポリスチレンビーズを、BSA−PBS−M 20
0μlに加えた後、0.3mM 4−methyl−umbellif
eryl−β−D−garactoside(以下4−MUGという)
(シグマ社製)を200μl加え、37℃で2時間酵素
反応を行った。0.1M Na2 CO3 水溶液を2ml
加えて反応を停止させた後、酵素反応により、4−MU
Gから生成した4−methyl−umbelliferylの蛍光強度
(励起360nm、蛍光450nm)を測定し、結果を
表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】なお、この測定は、同一の被検試料につい
て3回行った。表1(及び後述の表2〜4)には、この
3回の測定値と、その平均値と変動係数〔変動係数をC
Vと記した。変動係数(%)=(標準偏差/平均値)×
100〕とを示した。また、表1(及び後述の表2〜
4)における、抗血清(−)欄の値は、被検試料を得る
ための操作において、ヒト血漿としてインドメタシンを
含まないヒト血漿を用いたこと、及び上記の測定操作に
おいて、第1抗体(抗血清)の代わりに、1.0%(w
/v)牛血清アルブミン含有0.1Mリン酸緩衝液(p
H7.0、0.1M NaCl、1 mM MgCl2 含
有)を用いたことの他は、上記測定操作と同様に操作し
て測定して得られた蛍光強度の値である。
【0039】表1より、本発明の測定方法によると、血
漿中のインドメタシンを数pg/mlオーダーまで正確
に測定でき、且つ測定値のばらつきが特に小さいことが
分かる。
【0040】(実施例2)実施例1における、被検試料
の作製に用いた分子量排除10000の疎水性限外濾過
膜(日本ミリポア社製)の代わりに、分子量排除100
00の親水性限外濾過膜(日本ミリポア社製)を用いて
限外濾過して被検試料を作製したことの他は、実施例1
と同様に操作した。得られた酵素免疫測定法の結果(蛍
光強度)を表2に示した。
【0041】
【表2】
【0042】表2より、本発明の測定方法によると、血
漿中のインドメタシンを数pg/mlオーダーまで正確
に測定できることが分かる。ただ、測定値のばらつき
は、疎水性限外濾過膜を使用した実施例1のものよりは
大きかった。
【0043】(比較例1)表3に示す濃度のインドメタ
シン含有ヒト血漿100μlに、0.1Mリン酸緩衝液
(pH7.0、NaClを0.1M、MgCl2 を1m
M含有)を900μl添加し、撹拌後、除タンパクのた
めに、ブロックヒータ(井内盛栄堂社製)で100℃で
5分間加熱した後、室温に戻し、10000Gで30分
遠心分離して得られた上層を被検試料としたことの他
は、実施例1と同様に操作して酵素免疫測定を行った。
得られた結果(蛍光強度)を表3に示した。
【0044】
【表3】
【0045】表3より、血漿の溶剤抽出をしなければ、
測定下限が高くなることが分かる。
【0046】(比較例2)表4に示す濃度のインドメタ
シン含有ヒト血漿1mlに酢酸エチル4mlを加え、1
0分間撹拌し、遠心分離した後、上層を採取した。残り
の下層に再び酢酸エチル4mlを加え、10分間撹拌
し、遠心分離した後、上層を採取した。採取した上層を
まとめたものを窒素ガスの吹き付けにより40℃で乾固
後、0.1%(w/v)牛血清アルブミン含有0.01
Mリン酸緩衝液(pH7.0、0.1M NaCl、1
mM MgCl2 含有)500μlを加えて得られた懸
濁液を被検試料としたことの他は、実施例1と同様に操
作して酵素免疫測定を行った。得られた結果(蛍光強
度)を表4に示した。
【0047】
【表4】
【0048】表4より、血漿を溶剤抽出しても限外濾過
をしなければ、ばらつきが大きくなり、正確な測定がで
きないことが分かる。
【0049】
【発明の効果】本発明1の血漿中物質の高感度酵素免疫
測定法は、血漿を溶媒抽出し、該溶媒抽出物を濃縮した
後、加熱処理し、次いで、血漿中の測定目的物質より分
子量排除が大きい限外濾過膜を用いて濾過して濾液を
得、該濾液中の測定目的物質を、酵素免疫測定法で測定
するので、血漿中物質、特に血漿中薬物を数pg/ml
オーダーまで正確に測定でき、測定値がばらつかない高
感度酵素免疫測定法を提供する。
【0050】本発明2の血漿中物質の高感度酵素免疫測
定法は、血漿を溶媒抽出し、該溶媒抽出物を濃縮した
後、加熱処理し、次いで、血漿中の低分子物質である測
定目的物質より分子量排除が大きい限外濾過膜を用いて
濾過して濾液を得、該濾液中の測定目的物質及び上記測
定目的物質と酵素とのコンジュゲートを、該測定目的物
質に対する第1抗体へ競合結合させ、次いで、該測定目
的物質結合第1抗体及び該コンジュゲート結合第1抗体
を第2抗体結合担体に結合させ、次いで、第2抗体結合
担体に結合されたコンジュゲートの酵素活性を測定する
ことにより、該測定目的物質の量を測定するので、血漿
中物質の低分子物質、特に血漿中薬物を数pg/mlオ
ーダーまで正確に測定でき、測定値がばらつかない高感
度酵素免疫測定法を提供する。
【0051】本発明3の血漿中物質の高感度酵素免疫測
定法は、測定目的物質より分子量排除が大きい限外濾過
膜が、疎水性の限外濾過膜である本発明1又は2記載の
血漿中物質の高感度酵素免疫測定法なので、血漿中物
質、特に血漿中薬物を数pg/mlオーダーまでより正
確に測定でき、測定値がばらつかない高感度酵素免疫測
定法を提供する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血漿を溶媒抽出し、該溶媒抽出物を濃縮
    した後、加熱処理し、次いで、血漿中の測定目的物質よ
    り分子量排除が大きい限外濾過膜を用いて濾過して濾液
    を得、 該濾液中の測定目的物質を、酵素免疫測定法で測定する
    ことを特徴とする血漿中物質の高感度酵素免疫測定法。
  2. 【請求項2】 血漿を溶媒抽出し、該溶媒抽出物を濃縮
    した後、加熱処理し、次いで、血漿中の低分子物質であ
    る測定目的物質より分子量排除が大きい限外濾過膜を用
    いて濾過して濾液を得、 該濾液中の測定目的物質及び上記測定目的物質と酵素と
    のコンジュゲートを、該測定目的物質に対する第1抗体
    へ競合結合させ、 次いで、該測定目的物質結合第1抗体及び該コンジュゲ
    ート結合第1抗体を第2抗体結合担体に結合させ、 次いで、第2抗体結合担体に結合されたコンジュゲート
    の酵素活性を測定することにより、 該測定目的物質の量を測定することを特徴とする血漿中
    物質の高感度酵素免疫測定法。
  3. 【請求項3】 測定目的物質より分子量排除が大きい限
    外濾過膜が、疎水性の限外濾過膜である請求項1又は2
    記載の血漿中物質の高感度酵素免疫測定法。
JP16956796A 1996-06-28 1996-06-28 血漿中物質の高感度酵素免疫測定法 Pending JPH1019894A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021148610A (ja) * 2020-03-19 2021-09-27 東レ株式会社 体液検体中のアレルゲン特異的IgE抗体の検出方法

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