JPH1020017A - 超音波を利用した変位計測システムおよび変位計測装置 - Google Patents

超音波を利用した変位計測システムおよび変位計測装置

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JPH1020017A
JPH1020017A JP17458896A JP17458896A JPH1020017A JP H1020017 A JPH1020017 A JP H1020017A JP 17458896 A JP17458896 A JP 17458896A JP 17458896 A JP17458896 A JP 17458896A JP H1020017 A JPH1020017 A JP H1020017A
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JP
Japan
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ultrasonic
displacement
signal
monitored
receivers
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JP17458896A
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English (en)
Inventor
Yoshisuke Funazaki
好助 船崎
Akiji Nagayama
暁司 長山
Susumu Hibi
進 日比
Kageyoshi Katakura
景義 片倉
Akihisa Fukami
明久 深見
Yoshinobu Kanda
義信 神田
Hitoshi Fushimi
仁志 伏見
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】落石、崖崩れの災害等を防止するために、超音
波技術を利用して、岩石等被監視対象の微小な変位を計
測する場合、気温、湿度、気圧、風、降雨、降雪、霧な
どの気象条件に左右されることなく常時高精度な観測を
保持する。 【解決手段】2個以上の小型の超音波受信器3,4を被
監視対象物例えば岩石1上に設置し、一定距離離れた点
に置かれた超音波送信器2から超音波を送信する。この
時、送信信号と受信信号との位相差を検出し、この検出
された送信信号と受信信号との位相差から各超音波受信
器間での位相差比較を行い、被監視対象物の微小な傾き
及び変位量を検出し、検出された送信信号との各位相差
から各超音波受信器間での位相差比較を行うことによ
り、気象条件の影響をキャンセルする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波により岩石や
岩盤あるいは橋脚等の構造物の計測を行う変位計測装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】災害の予知、事前警報のため、落石、防
護壁等の被監視対象物の微小な動きを計測する技術とし
て、レーザ技術を利用した測距装置がある。この技術
は、監視する対象物にレーザを反射する反射鏡を設置
し、計測点からこの反射鏡に向けてレーザを発射し、反
射レーザ光を受信して、発射レーザとの時間差により距
離を計測するもので、極めて高精度な計測が可能であ
る。しかし、この装置は価格が高く、降雨、霧等の気象
の影響を受けやすい等の欠点がある。
【0003】その他の計測装置として、空中超音波技術
が利用されている。この計測方法は、対象物に向けて超
音波を送信し、被監視対象物からの反射音を受信して、
送信、受信の時間差を計測し、それより距離を計測する
ものである。超音波は空気中では気象条件の影響を受け
やすく、気象条件の計測による音速補正の手段が必要と
なってくる。また、被監視対象物表面が平面でない場合
には、反射音の散乱が生じることによる計測精度の劣化
も生じる。
【0004】このように一般には送信、受信での時間
差、位相差を計測し、距離測定、微小変位計測などがな
されているが、従来技術では気象条件の影響を受けやす
いので、全天候型の微小3次元変位観測は実現が困難で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】超音波技術を利用し、
被監視対象の微小な変位を計測する場合、気温、湿度、
気圧、風、降雨、降雪、霧などの気象条件が超音波の伝
搬に影響を及ぼす。これらの条件に左右されることなく
常時高精度な観測を保持するためには、気象条件の計測
による音速等の補正手段が必要である。また、実際の被
監視対象物の変位は3次元的なものであり、非常に微小
な変位であるため、これらの動きを常時高精度に検出で
きるようにする必要性がある。
【0006】本特許は、これらの問題点を解決するため
の技術に関するものであり、気象条件による影響を受け
にくい全天候型の計測と、被監視対象物の3次元微小変
位計測手段を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】目的を達成するために、
本発明では、先の発明(特願 平8-49172号)で示した、
送信信号と受信信号の位相差を検出し、位相差と音速の
関係より被監視対象物の変位を計測する方法の代わり
に、複数の受信信号の当該位相差の差を取ることによ
る、被監視対象物の3次元微小変位を観測するための変
位計測方法を提案する。本方式によると、超音波送信器
から送信された超音波が複数の超音波受信器で受信され
るまでの音波伝搬経路の音速差がキャンセルできるた
め、気象条件による影響を受けにくくなる。
【0008】請求項1、2では、被監視対象物に設置さ
れた2個以上の超音波受信器と、一定の距離だけ離れた
安定した場所に設置された1個の超音波送信器におい
て、超音波送信器の送信信号と、超音波受信器の受信信
号の位相差を検出し、さらに各超音波受信器間でその位
相差の差を求め、変位量および傾きを検出する。また
は、被監視対象物に設置された1個の超音波送信器と、
一定の距離だけ離れた安定した場所に設置された2個の
超音波受信器において、同様の原理により、各超音波受
信器間でその位相差の差を求め、変位量および傾きを検
出する。
【0009】請求項3では、被監視対象物に設置された
2個以上の超音波受信器と、一定の距離だけ離れた安定
した場所に設置された1個以上の超音波送信器におい
て、上述の各超音波受信器間でその位相差の差を求め、
変位量および傾きを検出する。または、被監視対象物に
設置された1個以上の超音波送信器と、一定の距離だけ
離れた安定した場所に設置された2個の超音波受信器に
おいて、同様の原理により、各超音波受信器間でその位
相差の差を求め、変位量および傾きを検出する。
【0010】請求項4では、被監視対象物に設置された
2個以上の超音波送信器により超音波を干渉させ、干渉
波を一定の距離だけ離れた安定した場所に設置された1
個以上の超音波受信器で検出し、被監視対象物の変位方
向または変位量を検出する。
【0011】請求項5では、被監視対象物に設置された
1個以上の超音波受信器と、一定の距離だけ離れた安定
した場所に設置された2個以上の超音波送信器により、
請求項4と同様の原理で干渉波を検出し、被監視対象物
の変位方向または変位量を検出する。
【0012】請求項6では、上述の超音波を干渉させる
手段において、1個以上の超音波送信器の送信信号の位
相を任意に変化させる手段を設け、あらかじめ設定され
ている検出閾値、または時々事刻記録されている記録信
号と、検出された超音波の干渉波の振幅値あるいは任意
に変化させた位相値を比較し、被監視対象物の変位方向
または変位量を検出する。
【0013】請求項7では、上述の手段によって得られ
た位相差、振幅値あるいは任意に変化させた位相値よ
り、被監視対象物の変位量および傾きを検出する。
【0014】請求項8は複数個の超音波受信器あるいは
超音波送信器の被監視対象物に対する配置を変化させる
ことで、被監視対象物の微小変位を3次元で高精度に計
測する。
【0015】請求項9では、上述の手段により得られた
各超音波受信器間での位相差の差により、変位量および
傾きを検出し、あるいは出力し、あるいは記録し、ある
いは表示する。
【0016】請求項10では、上述の手段により得られ
た超音波の干渉波の振幅値、あるいは任意に変化させた
位相値より、被監視対象物の変位量および傾きを検出
し、あるいは出力し、あるいは記録し、あるいは表示す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】具体的な実施例として、図1に落
石監視システムの事例を示す。このシステムは、例え
ば、被監視対象物である岩石1上に超音波受信器3、4
を固定設置し、一定距離離れた安定した地盤上に超音波
送信器2を設置する。超音波送信器2から送信した超音
波信号を超音波受信器3、4にて受信するような構成と
なっている。
【0018】図2に示すように、超音波送信器2からの
送信信号13を基準とすると、超音波受信器3、4での
受信信号14、15と送信信号13との位相差はθ1、
θ2となる。この位相差θ1、θ2は超音波送信器2と
超音波受信器3、4間の距離が変化すると変化するの
で、この変化を計測することで岩石1の微小な変位を検
出するのが、従来の方法である。本発明においてはθ
1、θ2そのものではなく、θ1とθ2の差の変化と超
音波受信器3と超音波受信器4の距離等から、岩石1の
微小な傾き及び変位量を検出する方法を取る点に特徴が
ある。
【0019】ここで、任意の計測時間において、超音波
送信器2と超音波受信器3との間の距離をL1、超音波
送信器2と超音波受信器4との間の距離をL2とし、こ
のときの音速をc0とする。次に任意時間後の計測時に
おいて、岩石1が元の位置より変動していたとすると、
超音波送信器2と超音波受信器3との間の距離はL1か
らL1+△ L1へ、超音波送信器2と超音波受信器4
との間の距離はL2からL2+△ L2へと変化し、そ
のときの音速が前回計測時より、音速変動分△cだけ変
化したとすると、 音速c1= c0+△cとなる。用い
る周波数をfとすると、上記の送信信号13と受信信号
14、15との位相差θ1、θ2の時間的変化量を、θ
1、θ2として表すと次式となる。
【0020】
【数1】
【0021】超音波受信器3での受信信号と超音波送信
器2による送信信号との位相差θ1、θ2を計測するこ
とで、岩石1の微小変位を求めることができるが、θ
1、θ2は右辺第2項で示すように、音速の変動分△c
が超音波送信器2と超音波受信器3との間の距離L1あ
るいは超音波送信器2と超音波受信器4との間の距離L
2のオーダーで大きく変化する。
【0022】ここで、上記で求めた送信信号13と受信
信号14、15との位相差θ1、θ2から、その差θ1
−θ2を求めると、次式のようになる。
【0023】
【数2】
【0024】最初、超音波受信器3、4が超音波送信器
2から等距離、すなわちL1= L2であるとすると、
右辺第2項はキャンセルされる。あるいは、右辺第2項
で表される音速変動による変化分は、L1−L2のオー
ダーで変化することから、無視し得るほど小さくなる。
また、θ1−θ2を用いることで、使用周波数付近より
低い周波数の外来ノイズの影響を受けにくくなる。
【0025】このθ1−θ2の値から、岩石1の微小な
変位量および傾きを求めると、例えば、岩石1の傾き△
ψは次式で表される。
【0026】
【数3】
【0027】ここで、dは超音波受信器3、4間の距離
である。式中の右辺の音速c0+△cの影響は、上述の
式より、計測して求められたθ1−θ2に含まれる音速
c0+△cの影響分とキャンセルすることになるので、
音速等の気象条件の補正を行う必要がなくなる。
【0028】図3は請求項1、2において、岩石1上に
超音波受信器を取り付け、そこより一定の距離だけ離れ
た安定した場所に、超音波送信器を取り付けたときの実
施例を組み合わせたものを示す。
【0029】超音波送信器2は超音波送波器201、超
音波送信回路202で構成されている。また、超音波受
信器3、4、5は超音波受波器301、401、501
と超音波受信回路302、402、502で構成されて
いる。請求項1では超音波送波器201より発した超音
波の送信信号13は、超音波受波器301、401にて
受信信号14、15として受信される。超音波受信器
3、4で得られた受信信号14、15は、受信信号ケー
ブル303、403を介して信号処理装置7に伝送され
る。請求項2(超音波受信器を3個とした場合)では上
記に加えて、超音波受信器5で得られた受信信号16
が、受信信号ケーブル503を介して信号処理装置7に
送られる。
【0030】また、超音波送信器2からは送信信号13
に同期した送信同期信号17が同期ケーブル203を通
して変位計測装置7に伝送される。上記においては、変
位計測装置7への信号の伝送は、受信信号ケーブル30
3、403、503や同期ケーブル203などの有線ケ
ーブルを用いているが、これに代わり、公知技術である
無線技術を利用することもできる。
【0031】変位計測装置7に伝送された各信号は変位
計測装置7内の信号処理回路9に入力されて、送信同期
信号17と受信信号14、15、16との位相差検出、
各超音波受信器3、4、5間での位相差比較及び岩石1
の微小な傾き、変位量の検出が行われた後、各データが
一時記憶装置11に格納されるとともに、例えば、被監
視対象物の位相差や変位量やあるいは傾きや干渉縞の時
間的変化等をデータ表示装置12に表示させる。このと
き、一時記憶装置11内にある前回測定したデータとの
比較が行われる。また、得られたデータはデータ伝送ケ
ーブル10を介して記憶装置8に伝送され、格納され
る。
【0032】図4には請求項9の変位計測装置の実施例
を示す。変位計測装置7内での岩石1の変位量計測の処
理フローを示す。変位計測装置7での処理フローは、ま
ず、入力信号から、図2で示したように送信同期信号1
7と受信信号14、15、16との位相差θ1、θ2、
θ3を検出するステップ1、次に各超音波受信器3、
4、5間での位相差比較を行うステップ2、ステップ2
で得た値と各超音波受信器3、4、5間の距離等から、
岩石1の微小な傾き及び変動を検出するステップ3、そ
の結果をデータ表示装置12に表示するステップ4、結
果を一時記憶装置11及び記憶装置8に伝送するステッ
プ5から成り立っている。このとき、ステップ2の操作
を行わずに位相差θ1、θ2、θ3から岩石1の微小な
傾き及び変位を求めると、気象条件の補正等の手段が必
要となってくる。そこで、ステップ2の操作を行うこと
で、位相差θ1、θ2、θ3に含まれる気象条件による
誤差分をキャンセルできるため、ステップ3での岩石1
の微小な傾き及び変位が、気象条件の補正を行わずに、
すなわち請求項7に示す気象条件に左右されずに常時計
測できることになる。また、ステップ2でθ1とθ2、
θ1とθ3のように位相差を比較することで、ステップ
3において岩石1の3次元的な変位量を求めることがで
きる。
【0033】図5には、図3とは逆に、請求項1、2に
おいて、岩石1上に超音波送信器を取り付け、そこより
一定の距離だけ離れた安定した場所に、超音波受信器を
取り付けたときの実施例を組み合わせたものを示す。こ
のとき、装置の構成、処理フロー等は超音波送信器と超
音波受信器の配置が異なるのみで図3、4で示したもの
と同じである。
【0034】図6には請求項3において、岩石1上に複
数個の超音波受信器を取り付け、そこより一定の距離だ
け離れた安定した場所に、複数個の超音波送信器を取り
付けたときの実施例を示す。逆に、岩石1上に複数個の
超音波受信器を取り付け、そこより一定の距離だけ離れ
た安定した場所に、複数個の超音波送信器を取り付けた
場合も、超音波送信器と超音波受信器の配置が異なるだ
けで同じである。これは請求項1、2の実施例、図3、
5で示したものと原理的には同じであるが、複数個の超
音波送信器を用いるため、送信周波数の異なる超音波送
信器を使用すると、様々なオーダーでの被監視対象物の
変位量を計測できる。
【0035】つぎに、超音波の干渉波を利用する場合に
は、2個以上の超音波送信器あるいは受信器を用いるの
で、音波伝搬経路での気象の影響が送信信号あるいは受
信信号に等しく影響するため、気象条件の影響を受けに
くくなる。例えば、2個の超音波送信器2、6の送信信
号をp1、p2、振幅をE、送信信号p1とp2の遅延
量をτ1とすると、送信信号p1、p2は次式で表され
る。
【0036】
【数4】
【0037】任意の計測時間において、超音波送信器2
と超音波受信器3との間の距離をL1、超音波送信器6
と超音波受信器3との間の距離をL2とし、このとき、
近接する音波伝搬経路での音速および伝搬損失は等しい
として、音速をc0とすると、超音波受信器3での受信
信号s1は、送信信号p1、p2の重ね合わせとなるの
で、次式で表される。
【0038】
【数5】
【0039】この受信信号s1の包絡線検波を行い、キ
ャリア成分を取り除くと、包絡線検波信号a1は次式と
なる。
【0040】
【数6】
【0041】この包絡線検波信号s2が0となるような
式中の送信信号p1とp2の遅延量τ1を検出すると次
式となる。
【0042】
【数7】
【0043】また、次に任意時間後の計測時において、
岩石1が元の位置より変動していたとすると、超音波送
信器2と超音波受信器3との間の距離はL1からL1+
△L1へ、超音波送信器2と超音波受信器4との間の距
離はL2からL2+△ L2へと変化し、そのときの音
速が前回計測時より、音速変動分△cだけ変化したとす
ると、 音速c1= c0+△cとなり、超音波送信器
2、6の送信信号p3、p4の振幅をE、遅延量をτ2
とすると、送信信号p3、p4と超音波受信器3での受
信信号s2は次式となる。
【0044】
【数8】
【0045】
【数9】
【0046】この受信信号s2の包絡線検波を行い、キ
ャリア成分を取り除くと、包絡線検波信号a2は次式と
なる。
【0047】
【数10】
【0048】この包絡線検波信号a2が0となるような
式中の送信信号p3とp4の遅延量τ2を検出すると次
式となる。
【0049】
【数11】
【0050】ここで、各遅延量τ1、τ2の差をとると
次式となる。
【0051】
【数12】
【0052】上式は、(数2)で示した式と同様な形と
なり、右辺第2項が十分小さくなって気象条件の影響を
受けにくくなる。
【0053】請求項4と請求項10を組み合わせた実施
例を、1例として図7に示す。本実施例では岩石1に2
個の超音波送信器2と6を取付固定している。超音波受
信器3は、この2個の超音波送信器を結んだ直線に対す
る垂直2等分線の線上の任意の位置に設置する。
【0054】超音波送信器2と6の送信波形は最初、図
8で示すように同位相で同振幅で、ある一定間隔の不連
続信号18と19を送信している。設置位置の関係よ
り、図7の超音波受信器2に到達する受信波形は、図8
の20の波形となる。受信信号は超音波送信器3と4と
超音波受信器2の距離より、一定時間後t1において受
信波形20のat1の振幅値を得る。
【0055】ここで、図9のように、岩石1が元あった
位置AよりBに移動すると、1例として、超音波送信器
2と6の送信波形を変化させなくとも、超音波受信器2
に到達する受信波形は見かけ上、図10の21および2
2の波形が合成された波形23になる。受信信号は超音
波送信器2と6と超音波受信器3の移動後の距離より、
一定時間後t2において受信波形23の振幅値at2を
得る。
【0056】図7および図9の変位計測装置7は、超音
波受信器3が受信するこの不連続信号の最初に到達する
振幅値at1、およびat2を検出し、一時記憶装置1
1またはデータ記憶装置8に記憶し、一時記憶装置11
またはデータ記憶装置8に記憶されている干渉パターン
による振幅値と変位方向または変位量の関係を、信号処
理回路9により比較、照合し、得られた変位方向または
変位量をデータ記憶装置8、あるいはデータ表示装置1
2へ出力する。
【0057】請求項5と請求項6を組み合わせた実施例
を図11に示す。この実施例では超音波受信器3を岩石
に1個取付け、超音波送信器2と6を結ぶ直線の垂直2
等分線の線上に、超音波受信器3を設置しているだけ
で、後は上述の実施例と全く同一である。
【0058】請求項4と請求項10を組み合わせた実施
例に請求項6を加えた実施例を図12に示す。本実施例
では、変位計測装置7によって、検出、記憶される不連
続信号の最初に到達する振幅値at1、およびat2を
信号処理回路9によって比較検出し、信号処理回路9は
この振幅値の差を検出すると送信波形制御装置24に送
信波形の位相を変化させるよう命令を出す。送信波形制
御装置24は超音波送信器2または6の片方、あるいは
超音波送信器2と6の両方の送信波形の位相を時間と共
に変化させる。一時記憶装置11に記憶されているat
1の振幅値と検出、記憶を継続しているat2の振幅値
を比較し、at1とat2が再び同一振幅となったら信
号処理回路9は、送信波形制御装置24に送信波形の位
相の変化を止めるよう命令を出す。このとき、送信波形
制御装置24は自動的あるいは信号処理回路9の要求に
より送信波形の位相情報を信号処理回路9に出力する。
信号処理回路9は送信波形制御装置24より入力された
位相情報および、一時記憶装置11またはデータ記憶装
置8に記憶している振幅値at1および過去のat2の
値より変位方向または変位量を検出し、得られた変位方
向または変位量をデータ記憶装置8、あるいはデータ表
示装置12へ出力する。
【0059】図13に請求項8の実施例を示す。被監視
対象物に対して、正面方向の超音波送信器と超音波受信
器の配置Cとそれと直交する超音波送信器と超音波受信
器の配置Dにより構成されている。正面方向の超音波送
信器と超音波受信器の配置Cでは被監視対象物のずれに
よる前後方向の変位に対して測定が困難であるが、超音
波送信器と超音波受信器の配置Cと直行する超音波送信
器と超音波受信器の配置Dを用いた計測を行うことで、
上記の前後方向のずれを計測することが可能である。ま
た、他の方向に対しても超音波送信器と超音波受信器の
配置を変えることで同様なことがいえる。
【0060】
【発明の効果】本発明にて提供する技術によって、従来
技術と比較して、気温、湿度、気圧、風、降雨、降雪、
霧の気象条件の影響を受けにくいので、全天候型の観測
を行うことができる。また、被監視対象物の3次元微小
変位計測を簡単な構成により実現できるため、低価格な
システムの実現が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で、落石監視システムの概念
図である。
【図2】図1に示した送信超音波信号と受信超音波信号
との関係を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例である。
【図4】本発明における信号処理回路を有する変位計測
装置内の処理フローである。
【図5】図3で示した超音波送信器と超音波受信器の配
置を換えた場合の一実施例である。
【図6】図3に関連し、複数個の超音波送信器と超音波
受信器を用いる場合の一実施例である。
【図7】本発明で、超音波の干渉波を利用する場合の一
実施例である。
【図8】図7での送信超音波信号と受信超音波信号との
関係を示す説明図である。
【図9】本発明で、超音波の干渉波を利用する場合の一
実施例である。
【図10】図9での送信超音波信号と受信超音波信号と
の関係を示す説明図である。
【図11】本発明で、超音波の干渉波を利用する場合の
一実施例である。
【図12】本発明で、超音波の干渉波を利用する場合の
一実施例である。
【図13】本発明で被監視対象物に対する超音波送信器
と超音波受信器の配置を変えた場合の一実施例である。
【符号の説明】
1:被監視対象物 2:超音波送信器 201:超音波送波器 202:超音波送信回路 203:同期ケーブル 3、4、5:超音波受信器 301、401、501:超音波受波器 302、402、502:超音波受信回路 303、403、503:受信信号ケーブル 6:超音波送信器 601:超音波送波器 602:超音波送信回路 603:同期ケーブル 7:変位計測装置 8:データ記憶装置 9:信号処理回路 10:データ伝送ケーブル 11:一時記憶装置 12:データ表示装置 13、18、19、21、22:送信信号 14、15、16、20、23:受信信号 17:同期信号 24:送信波形制御装置 θ1、θ2:送信信号と受信信号との位相差 at1、at2;受信信号の振幅値 A、B:岩石1の位置 C、D:超音波送信器と超音波受信器の被監視対象物に
対する位置 t、t1、t2:時間 c0、c1:音速、△c:音速変動分 L1:超音波送信器2と超音波受信器3間の距離 △ L1:超音波送信器2と超音波受信器3間の距離の
変化分 L2:超音波送信器2と超音波受信器4間の距離 △ L2:超音波送信器2と超音波受信器4間の距離の
変化分 f:周波数、E:振幅値、d:超音波受信器3、4間の
距離 p1、p2、p3、p4:送信信号 s1、s2:受信信号、a1、a2:包絡線検波信号 τ1、τ2: 送信信号p1とp2の遅延量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片倉 景義 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 深見 明久 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 神田 義信 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 伏見 仁志 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】監視を要する対象物(岩石、防護壁、岩
    盤、橋梁等の構造物)の表面に、2個の超音波受信器を
    取り付け、そこより一定の距離だけ離れた安定した場所
    に、1個の超音波送信器を取り付ける。そのとき、2個
    の超音波受信器で得られる受信信号と送信信号との位相
    差を検出し、比較することで被監視対象物の微小な傾き
    および変位量を計測する。あるいは逆に1個の超音波送
    信器を被監視対象物に取り付け、2個の超音波受信器を
    一定の距離だけ離れた安定した場所に設置して被監視対
    象物の微小な傾きおよび変位量を計測する、超音波を利
    用した変位計測システム。
  2. 【請求項2】被監視対象物に、複数個の超音波受信器を
    取り付け、そこより一定の距離だけ離れた安定した場所
    に、1個の超音波送信器を取り付ける。あるいは逆に1
    個の超音波送信器を被監視対象物に取り付け、複数個の
    超音波受信器を一定の距離だけ離れた安定した場所に設
    置して、被監視対象物の微小な3次元の傾き及び変位量
    を計測する、請求項1の超音波を利用した変位計測シス
    テム。
  3. 【請求項3】被監視対象物に、複数個の超音波受信器を
    取り付け、そこより一定の距離だけ離れた安定した場所
    に、複数個の超音波送信器を取り付けて、被監視対象物
    の微小な傾き及び変位量を計測する、請求項1、2の超
    音波を利用した変位計測システム。
  4. 【請求項4】被監視対象物に、2個以上の超音波送信器
    を取り付け、そこより一定の距離だけ離れた安定した場
    所に、超音波受信器を1箇所以上取り付ける。その時、
    各々の超音波送信器より送信され合成された超音波の干
    渉波の振幅値信号を検出することで、被監視対象物の微
    少な変位方向または変位量を計測し、記録する超音波を
    利用した変位計測システム。
  5. 【請求項5】被監視対象物に、1個以上の超音波受信器
    を取り付け、そこより一定の距離だけ離れた安定した場
    所に、超音波送信器を2箇所以上取り付ける。その時、
    各々の超音波送信器より送信され合成された超音波の干
    渉波の振幅値信号を検出することで、被監視対象物の微
    小な変位方向または変位量を計測し、記録する、請求項
    4の超音波を利用した変位計測システム。
  6. 【請求項6】請求項4又は5の変位計測システムにおい
    て、2個またはそれ以上の、超音波送信器にて送信され
    る送信信号の位相を任意に変化させる手段を有し、超音
    波受信器で得られた超音波の干渉波の振幅値信号とあら
    かじめ設定された検出閾値、または時々刻々記録されて
    いる記録信号とを比較する手段を有し、被監視対象物の
    変位方向または変位量を計測し、記録することを特徴と
    する変位計測システム。
  7. 【請求項7】時々刻々変化する気温、湿度、気圧、風、
    降雨、降雪、霧等の気象の影響を受けにくく、全天候型
    の計測を可能とすることを特徴とする、請求項1、2、
    3、4、5、6のいずれかの超音波を利用した変位計測
    システム。
  8. 【請求項8】超音波送信器および超音波受信器の被監視
    対象物に対する配置を変化させることで、被監視対象物
    の3次元的変位を観測することを特徴とする、請求項
    1、2、3、4、5、6、7のいずれかの変位計測シス
    テム。
  9. 【請求項9】超音波受信器にて受信された受信信号を入
    力信号とし、送信信号と受信信号との位相差を求め、超
    音波受信器間での位相差を比較することで、気象条件の
    影響を受けずに、被監視対象物の微少な傾き及び変位量
    を検出、出力、記録、表示することを特徴とする変位計
    測装置。
  10. 【請求項10】超音波受信器にて受信された受信信号を
    入力信号とし、その振幅値信号と、あらかじめ設定され
    た検出閾値、または時々刻々記録されている記録信号と
    を比較する手段を有し、被監視対象物の変位方向また変
    位量を検出し、出力、記録、表示することを特徴とす
    る、請求項9の変位計測装置。
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