JPH10201882A - ラケットフレームおよびその製造方法 - Google Patents

ラケットフレームおよびその製造方法

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JPH10201882A
JPH10201882A JP9010569A JP1056997A JPH10201882A JP H10201882 A JPH10201882 A JP H10201882A JP 9010569 A JP9010569 A JP 9010569A JP 1056997 A JP1056997 A JP 1056997A JP H10201882 A JPH10201882 A JP H10201882A
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racket frame
fiber
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thermoplastic resin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で、打球面の安定性が高く、かつ、適度
の振動減衰性を有するラケットフレームを提供する。 【解決手段】 繊維強化樹脂製の中空のラケットフレー
ムであって、マトリクス樹脂として、成形温度が同一範
囲のエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂とRIMナイロン等
の熱可塑性樹脂とを用い、繊維強化された上記熱硬化性
樹脂からなる層を内層部とし、繊維強化された上記熱可
塑性樹脂からなる層を外層部としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テニス等のラケッ
トフレームに関し、詳しくは、繊維強化樹脂製の中空な
ラケットフレームで、軽量であるにも拘わらず、強度お
よび打球面の安定性に優れ、かつ、振動減衰性の良いラ
ケットフレームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ラケットフレームは、軽量性、高
剛性、高強度、耐久性が優れている点より繊維強度樹脂
製の中空ラケットフレームが主流となっている。この種
のラケットフレームは、通常、炭素繊維のような高強
度、高弾性率の繊維で強化された熱硬化性樹脂から一体
的に成形されている。しかしながら、上記高強度、高弾
性率の強化繊維と熱硬化性樹脂をマトリクス樹脂とする
ラケットフレームでは、剛性、強度の点では優れている
が、衝撃を受けた時に振動が発生しやすく、プレーヤー
にテニスエルボー等が発生しやすい問題がある。
【0003】上記問題に対して、マトリクス樹脂として
は熱硬化性樹脂を用いながら、振動減衰性を良くするた
めに、アラミド繊維、超高分子量ポリエステル繊維等の
有機繊維を使用する例もあるが、有機繊維は剛性、強度
が小さいため、これら有機繊維のみを補強繊維とするこ
とは無理である。よって、炭素繊維等を併用せざるをえ
ず、そのため、振動減衰率は0.6%以下と低くなり、
振動減衰率を高めるに至っていない。
【0004】よって、振動減衰率を高めるため、近時、
強化繊維として連続繊維を使用すると共に、マトリクス
樹脂としてポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂を用いたラ
ケットフレームが提供されている。具体的には、第1に
短繊維を含むポリアミド樹脂を射出成形したラケットフ
レーム、第2にマトリクス樹脂となる材料の繊維と強化
繊維を繊維形状のままチューブ外周に積層して金型内に
配置し、高温下で、チューブ内に圧力をかけて、マトリ
クス樹脂を溶融して成形したラケットフレーム、第3に
金型内に強化繊維を予め配置し、ポリアミド樹脂モノマ
ーを注入して反応射出成形したラケットフレームが提供
されている。
【0005】上記第1のラケットフレームの振動減衰率
は1.9%、第2のラケットフレームでは0.92%、
第3のラケットフレームでは1.1%である。このよう
に、マトリクス樹脂として熱可塑性樹脂を用いたラケッ
トフレームでは、熱可塑性樹脂の持つ靭性の高さを反映
して、従来の熱硬化性樹脂製ラケットフレームでは得ら
れなかった耐衝撃性、振動減衰性を備えている。
【0006】しかしながら、一般に、熱可塑性樹脂は熱
硬化性樹脂と比較して、弾性率の環境依存性が高く、ラ
ケットフレームの使用環境により剛性等の特性が変化し
やすいという問題がある。特に、競技者向けには、打球
面の安定性が要求されるため、所謂、面内剛性が重要な
性能となり、該面内剛性が低い、あるいは、変化するこ
とは好ましくない。さらに、振動減衰率は大きすぎる
と、打球感の応答が鈍くなり、スイートエリアから外れ
た場合の応答が遅く、競技性に劣る問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、振動
減衰性および剛性は大きすぎても、また、小さ過ぎても
問題である。本発明者が実験した結果、具体的には、振
動減衰性は、温度25℃湿度60%の平衡状態において
面外方向の1次固有振動数の減衰率が0.6%〜0.9
%の範囲、 面内方向の剛性が100〜150kgf/cm2
範囲が、テニスエルボー等を発生させず、かつ、打球感
の応答性が鈍くならなず、しかも、打球面の安定性が良
い範囲であることが判明した。しかしながら、現在、市
販されているテニスラケットフレームにおいて、上記範
囲の振動減衰率と面内方向の剛性を有するものは提供さ
れていない。
【0008】さらに、近時、プレー時にスピンをかけた
り、ライジング打法を用いたりする場合が多く、このプ
レースタイルに対応するために、ラケットの操作性が重
要視され、その点から軽量化も強く要望されている。
【0009】なお、マトリクス樹脂として熱硬化性樹脂
と熱可塑性樹脂とを併用したラケットフレームが、特開
平1−121074号および特開平7−47152号で
提案されているが、いずれも、下記の問題点を有してい
た。
【0010】まず、前記従来例の特開平1−12107
4号には、繊維強化熱硬化性樹脂と繊維強化熱可塑性樹
脂とを混在させたことを特徴とするラケットフレームが
提案されている。具体的には、芯材の外周に、強化繊維
に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグと、繊維強化熱
可塑性樹脂シートとを、いずれか一方を内層とし、他方
を外層として被覆して成形している。この従来例では、
使用する熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の成形温度が全く
記載されておらず不明である。一般的に、熱硬化性樹脂
の硬化温度は室温〜180℃で、熱可塑性樹脂の溶融温
度は220℃〜260℃と高い。この従来例では、熱可
塑性樹脂と熱硬化性樹脂との界面接着性について、熱硬
化性樹脂が硬化する時、熱可塑性樹脂が溶融ないし軟化
するため密着性が高くなると記載されているが、溶融、
軟化しない場合もあり密着性の点で問題がある。また、
逆に、熱可塑性樹脂の融点ないし軟化点が熱硬化性樹脂
の硬化温度よりも低い場合、耐熱性に劣るラケットフレ
ームとなる。このように、当該従来例では、熱硬化性樹
脂および熱可塑性樹脂の種類および成形温度が特定され
ていないため、単にこれらシートを被覆積層して加熱し
たたけでは、種々の問題点を含むラケットフレームとな
り、実現性のないものである。
【0011】また、後記従来例の特開平7−47152
号には、繊維強化熱硬化性樹脂と繊維強化熱可塑性樹脂
との間に、これら熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを混在
させた領域を備えたラケットフレームが提案されてい
る。具体的には、ラケットフレームのフレーム部を繊維
強化熱可塑性樹脂で成形し、グリップ部を繊維強化熱硬
化性樹脂で成形した後、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂と
を混在させた接着剤で接合する方法が開示されている。
しかしながら、フレーム部とグリップ部とを夫々別個に
成形して接着剤で接合する場合、該接合部に応力集中が
発生し、強度上問題となり、実用に適さないものであ
る。さらに、前記従来例と同様に芯材の外周に繊維強化
熱可塑性樹脂シートを被覆し、その外面に多孔性熱可塑
性樹脂シートを被覆したのち、繊維強化熱硬化性樹脂シ
ートを被覆し、この状態で、金型内にセットして加圧加
熱して成形する場合が開示されているが、前記従来例と
同様に、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との成形温度が問
題となり、界面の接着性に問題があり、これも実用に適
さないものである。
【0012】本発明は、上記した従来例の問題点に鑑み
てなされたもので、実用性のある態様で、マトリクス樹
脂として熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を併用するもの
で、かつ、上記実験結果から求めた範囲の振動減衰率お
よび面内剛性を与え、適度な振動減衰率を有すると共
に、打球面が安定する面内剛性を備え、かつ、軽量で操
作性のよいラケットフレームを提供することを課題とし
ている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、請求項1で、繊維強化樹脂製の中空のラケ
ットフレームであって、マトリクス樹脂として、成形温
度が同一範囲の熱硬化性のエポキシ樹脂と熱可塑性のR
IMナイロンを用い、繊維強化された上記熱硬化性樹脂
からなる層を内層部とし、繊維強化された上記熱可塑性
樹脂からなる層を外層部とし、該外層部のRIMナイロ
ンは反応射出成形していることを特徴とするラケットフ
レームを提供している。
【0014】上記ラケットフレームは請求項6に記載の
ように、繊維強化された熱硬化性のエポキシ樹脂製のプ
リプレグの積層体あるいは熱硬化性の繊維強化エポキシ
樹脂成形品からなる内層部材の外周に繊維強化材を巻き
付けた状態で金型内に配置し、該金型内にRIMナイロ
ンモノマーを注入し、所要温度で加熱して、上記内層部
材の熱硬化性樹脂を硬化させると共に、上記RIMナイ
ロンモノマーに重合反応を発生させて硬化してRIMナ
イロンをマトリクスとする外層部を成形して製造してい
る。
【0015】上記熱硬化性のエポキシ樹脂の硬化温度
(成形温度)は120℃〜150℃であり、一方、RI
Mナイロンの成形温度は130〜150℃で、略同一温
度である。よって、エポキシ樹脂と強化繊維とのプリプ
レグあるいは繊維強化エポキシ樹脂成型品を内層部材と
し、その外周に強化繊維を積層して金型内に配置し、R
IMナイロンモノマーを、例えば150℃に加熱する
と、内層部材のマトリクス樹脂である熱硬化性のエポキ
シ樹脂と外層部材のマトリクス樹脂であるRIMナイロ
ンの成形を同時に行うことができる。このように、成形
温度が略同一範囲の熱硬化性のエポキシ樹脂と熱可塑性
のRIMナイロンとを用いることにより、1つの金型内
で、同一温度により内層部と外層部とを一体成形するこ
とができ、内層部と外層部との界面接着性も確保するこ
とできる。さらに、熱可塑性樹脂の成形時に、熱硬化性
樹脂が熱劣化したり、変形することが防止できる。
【0016】上記内層部と外層部との間に、熱可塑性樹
脂からなるフィルムあるいはチューブを介在させてもよ
い(請求項2)。このような熱可塑性樹脂からなるフィ
ルムあるいはチューブを使用する場合には、該フィルム
あるいはチューブとなる熱可塑性樹脂の溶融点は、外層
部の熱可塑性樹脂の溶融点より高いものを使用してい
る。
【0017】即ち、金型内において、繊維強化熱硬化性
のエポキシ樹脂に接触してRIMナイロンモノマーが流
れる時、理論的にはエポキシ樹脂が硬化すると、エポキ
シ基は残らないが、現実にはエポキシ基が残存してお
り、RIMナイロンモノマーの重合触媒がエポキシ基と
反応し、RIMナイロン自身の重合阻害を引き起こす恐
れがある。このため、上記したように、熱可塑性樹脂か
らなるフィルムあるいはチューブで熱硬化性のエポキシ
樹脂を被覆しておくことが好ましい。この熱可塑性樹脂
のフィルムあるいはチューブと熱硬化性樹脂との接着
は、熱硬化性樹脂が接着性が良いため強固な接着が得ら
れる。また、上記フィルムあるいはチューブの界面は、
フィルムのような平滑面がRIMナイロンモノマーの流
れを促進し、さらに、RIMナイロンが成形されると、
同質材料であるため、非常に接着性が良くなる。
【0018】上記熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との間に
熱可塑性樹脂からなるフィルムあるいはチューブを介在
させる代わりに、下記の手法によっても、RIMナイロ
ンモノマーの重合阻害を引き起こさず、かつ、それら界
面の接着性を高めることができる。即ち、予め繊維強化
熱硬化性のエポキシ樹脂を加熱成形した後、再度、アフ
ターキュア(再加熱)し、該アフターキュアにより架橋
を進めてエポキシ基を減少させておく。あるいは、成形
品の表面をブラスト加工あるいは研磨紙で研磨して、成
形品の表面のエポキシ樹脂リッチ部を除去して、エポキ
シ樹脂量を低減しておく。このように、適度にエポキシ
樹脂を除去しておくことで、RIMナイロンモノマーの
触媒がエポキシ基と接着する機会を減少しておくこと
で、上記エポキシ樹脂成形品に熱可塑性樹脂のフィルム
あるいはチューブを被覆せずに、RIMナイロンモノマ
ーを注入しても、RIMナイロンモノマーが重合阻害を
引き起こさないようにすることができ、かつ、界面接着
性を高めることができる。
【0019】さらに、上記繊維強化熱硬化性のエポキシ
樹脂成形品を金型内に配置する場合、該成型品の中空部
を形状保持するため、RIMナイロンの成形時に中空部
に内圧を加えることが好ましい。これは上記成形品の硬
化が済んでいても、加熱により軟化し、RIMナイロン
モノマーの注入圧で変形して、RIMナイロン部分の厚
さを制御しにくくなるためである。上記のように、成型
品に内圧をかけておくと、成形品の変形を抑制して、そ
の外層のRIMナイロン層の厚さを設計通りに制御する
ことができる。
【0020】上記ラケットフレームでは、そのヘッド部
の頂点からグリップ端までの全体にかけて、あるいはヘ
ッド部の頂点部分、ガット面の中心を中心点として頂点
より90度間隔をあけた部分、あるいは/およびヘッド
部の上記頂点より120度からスロート部にかけたラケ
ットフレームの長さ方向の中央部分では、上記外層部の
熱可塑性樹脂量を内層部の熱硬化性樹脂量よりも多くす
ることが好ましい(請求項3)。
【0021】上記のように、繊維強化熱硬化性のエポキ
シ樹脂の外周に熱可塑性のRIMナイロンからなる外層
部を成形するため、該RIMナイロンの量をラケットフ
レームの各部において任意に設定することが可能とな
る。具体的には、繊維強化熱硬化性のエポキシ樹脂の外
周の任意の位置に繊維強化材を任意の枚数で積層するこ
とで、その厚み応じて繊維強化熱可塑性樹脂層(繊維強
化RIMナイロン層)を形成できる。これは、繊維強化
熱硬化性樹脂の最内層にあるチューブに圧力をかけて成
形すると、強化繊維の積層量に比例した成形肉厚となる
ためである。
【0022】前述したように、熱可塑性樹脂は熱硬化性
樹脂と比較して振動減衰性に優れているため、ラケット
フレームの全体にわたって熱可塑性樹脂量を多くしても
良いが、特に、振動が発生しやすい部位において局部的
に熱可塑性樹脂量を多くすることが好ましい。
【0023】即ち、ラケットフレームにおいては、面外
方向の1次振動モードと2次振動モードは図1(A)
(B)に示す如く発生し、面内方向の1次振動モードと
2次振動モードは図2(A)(B)に示す如く発生す
る。よって、これら振動モードの振動幅が大きな腹の部
分に該当するヘッド部の頂点部分P1、ガット面の中心
を中心点として頂点より90度間隔をあけた部分P2
(ガット面を時計面と見て頂点を12時とすると3時の
位置)、上記ヘッド部の頂点より120度(ガット面を
時計面と見て頂点を12時とすると4時位置)からスロ
ート部にかけたラケットフレームの長さ方向の中央部分
P3では、熱可塑性樹脂量を多くしている。このよう
に、振動モードを考慮して、有効な部分に局所的に熱可
塑性樹脂量を多くすると、余計な重量増加を招くことな
く、効率的に振動減衰性を改善することができる。
【0024】また、ヘッド部の頂点からグリップ端まで
のラケットフレームの全長の中央部分では、その強化繊
維の繊維角度を長さ方向の軸線に対して30゜〜45゜
に設定していることが好ましい(請求項4)。
【0025】プレー時における実際のラケットフレーム
の挙動は、面外方向、面内方向に分割されたものでな
く、複合された変形挙動を示し、ラケットフレームの長
さ方向の中心付近では、ねじれの変形挙動が発生する。
曲げ挙動に対しては繊維角度を0゜とすると曲げ剛性が
大となり、座屈挙動に対しては繊維角度を90゜とする
と座屈剛性が大となり、したがって、ねじれ挙動に対し
ては30〜45゜とするとねじれ剛性が大となる。よっ
て、ねじれの変形挙動が発生するラケットフレームの長
手方向の中央部の繊維角度を30〜45゜として、ねじ
れ剛性を高めておくと、より効果的に振動を抑制するこ
とができる。
【0026】上記構成とすることにより、温度25℃湿
度60%の平衡状態での面外方向の1次固有振動数の減
衰率を0.7〜0.9%の範囲としている(請求項
5)。振動減衰率を上記範囲とすると、前述した実験結
果より明らかなように、テニスエルボーを発生しない程
度に振動減衰率を高めると共に、打球感の応答性が鈍く
ならず、適度な振動減衰率とすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0028】第1実施形態のテニスラケットフレーム
は、以下の工程で製造した。まず、第1工程で、図3
(A)に示すように、φ14のマンドレル芯材1に66
ナイロンチューブ2を被せ、この66ナイロンチューブ
2に、熱硬化性樹脂のエポシキ樹脂からなる繊維とカー
ボン繊維からなるプリプレグ(東レ(株)製T800,
P2053−12,レジンコンテント30%)3を積層
し、鉛直状の積層体4を成形した。上記プリプレグは、
その繊維角度は0゜、22゜、30゜、90゜とした状
態で積層した。この内層部材Aとなるプリプレグ積層体
4の重量は180gであった。
【0029】第2工程で、上記積層体4からなる内層部
材Aの外周面の全体に、図3(B)に示すように、熱可
塑性樹脂製の66ナイロンフイルム5を、重なり代を約
8mmとして巻き付けた。
【0030】第3工程で、上記フィルム5の外周面の全
体に、ガラス繊維不織布(日本バイリーン(株)製 E
PMー4−25)6を幅30mmにカットして、図3
(C)に示すように、連続してスパイラルに巻き付け
た。このスパイラルの層数は2〜3層とした。上記ガラ
ス繊維不織布6の重量は6gであった。
【0031】第4工程で、図3(D)に示すように、カ
ーボン繊維をスリーブ状に織ったブレイド(東邦レーヨ
ン(株)製 カーボンブレイド BC7364−24
(20)、BC7396−9(20)、BC7364−
45(20))7を、ラケットフレームのヘッド部の頂
点部分(トップ部)P1、ヘッド部の3時部分P2、ヘ
ッド部の4時からスロート部分となる部分P3の外周面
に夫々2層積層した。
【0032】第5工程で、図3(E)に示すように、上
記した積層体からマンドレル芯材1を引き抜き、金型8
のラケットフレーム形状としたキャビティ8a内に湾曲
させて配置した。ヨーク部分9は、芯材として硬質発泡
ウレタンを使用し、該芯材に66ナイロンチューブを被
覆し、さらに、その外周面に上記カーボンブレイド7と
同一のカーボンブレイドを被覆し、金型8内のキャビテ
イ8a内に配置した。
【0033】第6工程で、上記金型8を150℃に昇温
すると共に、最内周層を構成する66ナイロンチューブ
2内に6kgf/cm2の圧力空気を供給して加圧保持した。
上記150℃で30分間保持して、内層部材Aのプリプ
レグ3のエポキシ樹脂を硬化させた。
【0034】第7工程で、上記第6工程開始時から30
分経過後、キャビテイ8a内にナイロンモノマー(宇部
興産(株)製 UX−75)を注入した。該ナイロンモ
ノマーの溶融温度は90℃で、触媒を含むA液と、開始
剤を含むB液とを1:1で混合して注入した。注入圧は
5kgf/cm2に制御した。 3分間の保持後、離型した。
【0035】上記した工程で製造されたテニスラケット
フレーム11は、図4(A)(B)(C)に示すよう
に、全体において、カーボン繊維で強化されたエポキシ
樹脂層からなる内層部Aと、ガラス繊維不織布で強化さ
れたRIMナイロン層からなる外層部Bとを、66ナイ
ロンフィルム5を介在させて積層した一体構造となって
いる。また、ヘッド部12の頂点部P1、3時の部分P
2、ヘッド部の4時からスロート部13にかけた部分P
3では、図4(C)に示すように、外層部Bには、ガラ
ス繊維不織布6の外周部にカーボンブレイド7が積層さ
れて、外層部Bの肉厚が大となっている。即ち、外層部
の熱可塑性樹脂からなるRIMナイロンの量が内層部の
熱硬化性樹脂からなるエポキシ樹脂の量よりも多くなっ
ている。このテニスラケットのローフレームの重量は2
13gであった。また、該ラケットフレームの断面形状
は外形の厚さ22mm、幅12mmとし、ガット面積は
95in2としている。なお、カーボンブレイドで積層
して肉厚を大とした部分は外形は同じで他の部分より肉
厚が大となっている。
【0036】第2実施形態のテニスラケットフレーム
は、第1実施形態と同一構成とした内層部材Aを、予め
150℃で30分加熱して硬化させて成形し、この成型
品を再度、160℃で1時間アフターキュアした。さら
に、この再加熱した内層部材Aの成形品の外周面を耐水
研磨紙で研磨した。この成型品とした内層部材Aのラケ
ットフレームでヘッド部の頂点部分と3時の部分に、ナ
イロン不織布をスパイラルに3〜4層巻き付けた。さら
に、ラケットフレームで5時の部分からスロート部にか
けてカーボン繊維平織クロスを2〜3層積層した。該繊
維クロスは、その繊維角度が軸線方向に体して45゜と
なるように設定した。その後、第1実施形態と同様で、
金型のキャビテイ内に配置して、ナイロンモノマーを注
入して製造した。なお、其の際、内層部材Aの中空部に
は可撓性のシリコンチューブを挿入し、2kgf/cm2の加
圧をおこなった。この方法で製造された第2実施形態の
テニスラケットのローフレームは第1実施形態と同一形
状で、その重量は208gであった。
【0037】第3実施形態のテニスラケットフレーム
は、第1実施形態と同一構成とした内層部材の外周面
に、ガラス繊維不織布を全長に沿ってスパイラル状に3
〜4層巻き付けた。なお、ラケットフレームでヘッド部
の3時の部分、5時の部分からスロート部にかけて補強
繊維は配置していない。それ以外は第1実施形態と同一
として第3実施形態のテニスラケットフレームを製造し
た。この第3実施形態のテニスラケットのローフレーム
は第1実施形態と同一形状で、その重量は216gであ
った。
【0038】上記本発明の実施形態と、振動減衰率、頂
圧剛性(面内剛性)、耐久性、重量を比較するため、上
記実施形態のラケットフレームと同一形状(厚さ22m
m、幅12mm,ガット面積95in2)の下記の第1
乃至第3比較例のテニスラケットフレームを製造した。
【0039】第1比較例のテニスラケットフレームは、
マトリクス樹脂としてRIMナイロンからなる熱可塑性
樹脂のみを用いた場合である。即ち、66ナイロンチュ
ーブにカーボン繊維ブレイド(東邦レーヨン(株)製
BC7364−24(20)、BC7364−45(2
0))を積層して、110gとした。また、ヨーク材
は、芯材として5.0gの硬質発泡ウレタンを使用し、
ナイロンチューブで被覆し、その外面に上記カーボン繊
維ブレイドで被覆した。これら材料を金型内に配置し、
第1実施形態と同様に、金型を150℃に昇温し、その
キャビテイ内に溶融したナイロンモノマー(宇部興産
(株)製UX−75)を注入した。注入圧は3kgf/cm2
とし、かつ、上記66ナイロンチューブ内に3kgf/cm2
の内圧をかけた。3分間保持した後、離型した。該方法
で製造した第1比較例のローフレームの重量は226g
であった。
【0040】第2比較例のテニスラケットフレームは、
マトリクス樹脂としてエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹
脂のみを用いた場合である。66ナイロンチューブにエ
ポキシ樹脂を含浸させたカーボン繊維プリプレグを積層
した。これらを金型内に配置し、空気圧を6kgf/cm2
けたまま、室温から150℃まで昇温し、この150℃
で30分間保持した。ヨーク部分は芯材としてポリスチ
レン樹脂を用い、この芯材にエポキシ樹脂を含浸させた
カーボン繊維プリプレグを巻き付けて金型内に配置し
て、同時に成形した。この第2比較例のローフレームの
重量は220gであった。
【0041】第3比較例のテニスラケットフレームは、
上記第1実施形態と、内層部材のプリプレグと、その外
周に巻き付けるガラス繊維不織布との間に、66ナイロ
ンフィルウを除去した点以外は、第1実施形態と同一で
ある。即ち、マトリクス樹脂として熱硬化性樹脂を用い
た内層部と、マトリクス樹脂として熱可塑性のRIMナ
イロンを用いた外層部との間に熱可塑性フィルムを介在
させなかった場合であり、該第3比較例のローフレーム
の重量は211gであった。
【0042】上記第1乃至第3実施形態および第1乃至
第3比較例のローフレーム重量は前述した通りで、か
つ、下記の表1にまとめて示している通りである。これ
ら重量は、表1中において※で示しているように、成形
後、温度23℃湿度55%の状態の下で90時間保持し
たものである。これに対して、温度32.5℃、湿度9
0%の状態下で200時間保持した場合(調質時)のロ
ーフレーム重量を測定した。其の結果は、表1に示す通
りである。なお、表1においては、第1乃至第3実施形
態および第1乃至第3比較例はいずれも、ラケットフレ
ームを3本用意して、その平均値を出している。
【0043】
【表1】
【0044】第1実施形態では213gが調湿時には2
14gとなっており、1gのみ増加した。第2実施形態
でも1g、第3実施形態では2gの増加となった。これ
に対して、マトリクス樹脂として熱可塑性樹脂のみを用
いた第1比較例では226gが231gとなり7g増加
していた。このように、マトリクス樹脂として熱可塑性
樹脂からなるRIMナイロンのみを用いた場合、環境変
化により重量が変化し、環境依存性が高くなるが、本発
明のように、内層部のマトリクス樹脂を熱硬化性樹脂と
すると、マトリクス樹脂として熱硬化性樹脂のみを用い
た第2比較例と同様に、調質時の重量増加を1g〜2g
に低減でき、環境依存性を低減できることが確認でき
た。
【0045】さらに、第1乃至第3実施形態と第1乃至
第3比較例のラケットフレームについて、※で示す成形
後、温度23℃湿度55%の状態の下で90時間保持し
た場合と、上記調質時とにわけて夫々振動減衰率を測定
した。
【0046】上記振動減衰率の測定方法は、図5に示す
ように、ラケット11のグリップ部の上部にアルミ板2
0を介在させて加速度計21を取り付け、グリップを両
手でしっかりと握り、35m/secの速度でガット面
にの中央にボールを当て、このボールを当てた時の振動
減衰波形を加速度計21で受信し、振動減衰波形から振
動減衰率を計算して求めた。
【0047】表1に示すように、※の23℃55%の状
態下に保持した場合、第1実施形態乃至第3実施形態の
ラケットフレームは、振動減衰率が0.81〜0.71
で、本発明が目標とする0.7〜0.9%の範囲にあ
り、振動減衰率が小さすぎず、テニスエルボー等の発生
を押さえることができ、かつ、大き過ぎず、打球感の応
答性が鈍くならない。これに対して、マトリクス樹脂を
熱硬化性樹脂のみとした第2比較例では振動減衰率は
0.43と小さすぎて、テニスエルボー等を発生させや
すくなっており、また、マトリクス樹脂を熱可塑性樹脂
のRIMナイロンのみとした第1比較例では、振動減衰
率が0.92%とやや大きくなり過ぎている。
【0048】また、調質時の振動減衰率をみると、第1
乃至第3実施形態では、それぞれ振動減衰率が高くなっ
ているが、0.86%〜0.77%で、本発明が目標と
する範囲に入っている。一方、第1比較例では0.92
→1.25と大幅に上昇し、振動減衰率が高くなりす
ぎ、打球感の応答性が非常に鈍いものとなっている。ま
た、第2比較例では、振動減衰率が0.43→0.45
と僅かに高くなっているものの、適性な振動減衰率に比
較すると遥かに低い。
【0049】さらに、第1乃至第3実施形態と第1乃至
第3比較例のラケットフレームについて、※で示す成形
後、温度23℃湿度55%の状態の下で90時間保持し
た場合と、上記調質時とわけて夫々頂圧剛性を測定し
た。
【0050】上記頂圧剛性は面内方向の剛性に相当する
もので、該頂圧剛性の測定方法は、図6に示すように、
ラケット11のガット面が水平となるように配置し、そ
の状態でヘッド部のトップとグリップエンドとの間の中
央点Pに上方から加圧具25で80kgf/cm2の荷重を加
え、撓み量からバネ定数を求めた。
【0051】表1に示すように、※の23℃55%の状
態下に保持した場合、第1実施形態の頂圧剛性は140
kgf/cm2、第2実施形態では147kgf/cm2と大きくなっ
ており、ヘッド部の頂点、3時、5時〜スロート部にか
けて補強繊維を付加的に配置しなかった第3実施形態で
は、122kgf/cm2と若干小さくなっているが、本発明
が目標とする100〜150kgf/cm2の範囲内となって
いる。これに対して、第1比較例のマトリクス樹脂を熱
可塑性樹脂のRIMナイロンのみとしている場合は10
2kgf/cm2と若干小さくなっている。また、第3比較例
は124kgf/cm2で、マトリクス樹脂を熱硬化性樹脂と
する内層部とマトリクス樹脂を熱可塑性樹脂とする外層
部の間に熱可塑性フィルムを介在させない点だけを相違
させた第1実施形態に対して、16kgf/cm2も頂圧剛性
が低くなっており、内外層の界面強度が弱いことが剛性
低下に影響したと認められた。
【0052】一方、調質時には、実施形態および比較例
のいずれも頂圧剛性が低下しているが、実施形態では低
下幅が4〜7kgf/cm2と比較的小さいが、第1比較例で
は15kgf/cm2も低下して87kgf/cm2となり、本発明が
目標とする100kgf/cm2よりも小さくなり、打球面の
安定性が悪くなっている。また、第3比較例も11kgf/
cm2も低下し、第1実施形態より26kgf/cm2も小さくな
り、一段と差が開いていた。
【0053】さらにまた、第1乃至第3実施形態と第1
乃至第3比較例のラケットフレームについて、インパク
ト耐久テストを行った。該インパクト耐久テストはラケ
ットのグリップ部分を緩衝材で挟み込んでチャックした
状態で、ガットを張った面のヨークの上部に40m/s
ecのボールを衝突させた。該ボールの衝突によるラケ
ットが破壊状態を測定した。
【0054】上記インパクト耐久テストの結果は表1に
示す通りであり、第1、第2、第3実施例ともボールを
200回衝突させても破壊されたなかった。一方、マト
リクス樹脂として熱可塑性樹脂のみを用いた第3比較例
ではボールを12回衝突させただけで破壊された。
【0055】また、繊維強化熱可塑性樹脂と繊維強化熱
硬化性樹脂との界面の接着強度に関して、下記の本発明
の第4実施形態4と第4比較例とを作成して、接着強度
を比較測定した。
【0056】第4実施形態は、エポキシ樹脂製繊維とカ
ーボン繊維とのプリプレグを10層、繊維角度0゜と9
0゜とで交互に積層した。この積層体を、150℃の加
熱下で、7kgf/cm2の圧力を40分かけてプレス成形
し、厚み1mmの矩形状の板材を作成した。さらに、該
板材を180℃で2時間焼鈍処理した。その後、上記試
料の片面を研磨し、該研磨面にカーボン繊維クロスを積
層した状態で金型のキャビテイ内に配置し、RIMナイ
ロンモノマーを注入した。金型温度は150℃、注入圧
を5kgf/cm2とし、5分間成形してサンプルを製造し
た。該サンプルの形状は図6に示す如くで、30がエポ
キシ樹脂をマトリクス樹脂とする繊維強化熱硬化性樹脂
からなる部分、31がRIMナイロンからなる熱可塑性
樹脂部分、32が接着面で、その長さは10mmとして
いる。このサンプルを10mm幅の短冊状にカットして
テストピースを作成した。
【0057】第4比較例は、カーボン繊維平織りクロス
を10層積層し、該積層体を金型内に配置してRIMナ
イロンモノマーを注入して、繊維強化熱可塑性樹脂から
なる厚さ1mmの板材を成形した。図6と同様に、該板
材の一面の一端側を長さ10mmの接着面とし、該接着
面を研磨した。この接着面に、エポキシ樹脂製繊維から
なるプリプレグを積層し、7kgf/cm2の圧力でプレス成
形した。このテストピースを第4実施形態と同様に幅1
0mmの短冊状にカットしてテストピースを作成した。
【0058】上記第4実施形態および第4比較例のテス
トピースに対して、熱可塑性樹脂部分30と熱硬化性樹
脂部分31の両端をチャックし、テストスピード1mm
/分で反対方向に引っ張ることで接着試験を行った。
【0059】その結果は下記の表2に示す通りで、本発
明の第4実施形態の接着強度は413kgf/cm2であるの
に対して、第4比較例の接着強度は49kgf/cm2で、本
発明の実施形態の接着強度は、比較例よりも遥かに大き
いことが確認できた。
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、強度および剛性の点で優れた熱硬化性樹脂
と、振動減衰性および耐衝撃性の点で優れた熱可塑性樹
脂の両方をマトリクス樹脂として用いているため、余分
に熱可塑性樹脂を用いて重量を増加させることなく、成
形したラケットフレームに、テニスエルボーを発生させ
ない程度で且つ打球感の応答が鈍くならない程度の適度
の振動減衰率を与えることができ、さらに、適度の面内
方向の剛性を与えて打球面を安定させることができる。
即ち、本発明が目的とする軽量で、打球面の安定性およ
び耐久性が高く、なおかつ、適度な振動減衰性を有する
ラケットフレームを提供することができる。
【0062】特に、本発明では、使用する熱硬化性樹脂
と熱可塑性樹脂との成形温度を略同一範囲としているた
め、熱可塑性樹脂の成形温度で、熱硬化性樹脂に熱劣化
や変形を発生させず、同一金型内で同時に成形でき、か
つ、界面の接着力が高い一体化したラケットフレームを
成形することができる。
【0063】さらに、熱硬化性樹脂を内層とし、熱可塑
性樹脂を外層としているため、熱可塑性樹脂量の調節が
容易にできる。其の結果、振動幅が大きくなる部分に局
所的に熱可塑性樹脂量を多くして、効率よく振動減衰性
能を高めることが出来る。よって、上記したように、余
分に熱可塑性樹脂を用いることなく振動減衰性を向上さ
せることができ、ラケットフレームの軽量化を図ること
ができる。さらに、ラケットフレームの長さ方向の中央
部の強化繊維の繊維角度をねじれ剛性が大きい軸線方向
に対して45゜としておくと、より効果的に振動を抑制
することができ、この点からも熱可塑性樹脂量を低減し
て、軽量化を更に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)(B)はラケットフレームにおける面
外方向の振動モードを示す概略図である。
【図2】 (A)(B)はラケットフレームにおける面
内方向の振動モードを示す概略図である。
【図3】 (A)乃至(E)は本発明の第1実施形態の
ラケットフレームの概略製造工程図である。
【図4】 第1実施形態のラケットフレームを示し、
(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線断面図、
(C)は(A)のC−C線断面図である。
【図5】 振動減衰率の測定方法を示す概略図である。
【図6】 頂圧剛性の測定方法を示す概略図である。
【図7】 接着強度の測定方法を示す概略図である。
【符号の説明】
A 内層部材 B 外層部材 11 ラケットフレーム 12 ヘッド部 13 スロート部 P1 ヘッド部の頂点部分 P2 ヘッド部の3時部分 P3 ヘッド部の4時部分からスロート部にかけたラケ
ットフレームの長さ方向中央部分
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 77:00 B29L 31:52

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂製の中空のラケットフレー
    ムであって、マトリクス樹脂として、成形温度が同一範
    囲の熱硬化性のエポキシ樹脂と熱可塑性のRIMナイロ
    ンを用い、繊維強化された上記熱硬化性樹脂からなる層
    を内層部とし、繊維強化された上記熱可塑性樹脂からな
    る層を外層部とし、該外層部のRIMナイロンは反応射
    出成形していることを特徴とするラケットフレーム。
  2. 【請求項2】 上記内層部と外層部との間に、熱可塑性
    のフィルムあるいはチューブを介在させている請求項1
    に記載のラケットフレーム。
  3. 【請求項3】 ヘッド部の頂点からグリップ端までの長
    さ方向の全体にかけて、あるいはヘッド部の頂点部分、
    ガット面の中心を中心点として頂点より90度間隔をあ
    けた部分、あるいは/および上記ヘッド部の頂点より1
    20度の位置からスロート部にかけたラケットフレーム
    の長さ方向の中央部分では、上記外層部の熱可塑性樹脂
    量を内層部の熱硬化性樹脂量よりも多くしている請求項
    1または請求項2に記載のラケットフレーム。
  4. 【請求項4】 上記ヘッド部の頂点からグリップ端まで
    のラケットフレームの全長の中央部分では、その強化繊
    維の繊維角度を長さ方向の軸線に対して30゜〜45゜
    に設定している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のラケットフレーム。
  5. 【請求項5】 温度25℃湿度60%の平衡状態での面
    外方向の1次固有振動数の減衰率を0.7〜0.9%と
    している請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の
    ラケットフレーム。
  6. 【請求項6】 繊維強化された熱硬化性のエポキシ樹脂
    からなるプリプレグの積層体あるいは熱硬化性のエポキ
    シ樹脂成形品からなる内層部材の外周に、繊維強化材を
    巻き付けた状態で金型内に配置し、該金型内にRIMナ
    イロンモノマーを注入し、所要温度で加熱して、上記内
    層部材の熱硬化樹脂を硬化させると共に、上記ナイロン
    モノマーに重合反応を発生させて硬化してRIMナイロ
    ンをマトリクスとする外層部を成形していることを特徴
    とするラケットフレームの製造方法。
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