JPH10202243A - 放電電解加熱による廃水処理方法及び装置 - Google Patents

放電電解加熱による廃水処理方法及び装置

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JPH10202243A
JPH10202243A JP1133397A JP1133397A JPH10202243A JP H10202243 A JPH10202243 A JP H10202243A JP 1133397 A JP1133397 A JP 1133397A JP 1133397 A JP1133397 A JP 1133397A JP H10202243 A JPH10202243 A JP H10202243A
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好範 嶋
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章 大場
Haruo Yoshihashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便でかつ効率が良い廃水処理方法を提供す
る。特にめっき廃水に適用するとよい。 【解決手段】 廃水に対して放電電解加熱を行い、廃水
中に含まれる汚染物質を凝固させる方法である。放電は
火花放電及び/又はアーク放電である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は比較的簡便でかつ効率が
よい廃水処理方法に関する。特にめっき廃水に適用され
る。
【0002】
【従来の技術】環境汚染を防止するために産業廃水を処
理して、各種有害物、重金属、有機物質等を除去又は分
解する技術の開発が求められている。廃水又は下水処理
技術としては多種多様であり、物理的、化学的、生物学
的処理、これらの組み合わせたものがある。従来の各技
術は一定の効果を有するものの処理に長時間有する、装
置が大規模となる、処理条件の調整など操作が困難、有
害物質を完全に処理できない、大量処理できない、費用
対効果の面で有効でない等の問題点を有しているのが現
状であり、有効かつ簡便な処理方法の開発が強く求めら
れている。
【0003】特に産業廃水の中でも金属イオンを含有す
る廃水、例えばめっき工場から出るめっき廃水の処理に
ついては、その環境に与える影響の重大さが指摘されて
いるとおりであり、また効率よく大量に処理する必要が
ある。工場排水規制の基本となるのは、公害防止基本法
及び水質汚濁防止法である。これによると人の健康に係
る有害物質と生活環境に係わる汚染物質とに分けられて
いる。有害物質はシアン、六価クロム、カドミウム等、
七項目、生活環境に係わる汚染物質は重金属、pH等が
決められている。
【0004】めっき工場より排出される有害物、重金属
の排出源は、めっき浴及び処理浴が主であり、加工物に
付着して水洗水で希釈されたものが通常排水である。数
年来規制の強化、節水、省資源の考え方から排水処理の
方法が大きく変ってきた。
【0005】一般に排出水は水洗水とめっき浴及び処理
浴の老化液とに分けられる。濃度の低い水洗水は多段バ
ッチ水洗等で水量を少なくし、各工程ごとにイオン交換
樹脂、濃縮回収、電気透析、逆浸透等により濃縮を行
い、めっき浴に戻す方法が行われている。本槽に戻りに
くい水洗水は電解処理により金属として回収、除害を行
っている。老化廃液は処理を容易にするため、及び有価
物を回収するため、同様な電解処理等が行われている。
この様な方法で処理、回収し、第一段階の処理を行い規
制物質が排出されない様工夫されている。第一段階で回
収できなかった規制物質は総合排水として処理されてい
るのが現況である。
【0006】この廃水処理法の一つに電気化学的手法と
して電解を用いるものがあり、具体的には電解凝集法、
電解浮上法、電解殺菌法がある。これらは電解による電
解酸化又は電解還元により溶存物質を分解又は固体化す
るものであるが、その付加電圧は単に電解段階にとどま
るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の排水処
理技術が有する欠点を克服し、廃水中の汚染物質を瞬時
に凝集固化することによって低コストで廃水を大量処理
する技術を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
達成するため鋭意研究した結果、廃水に対して通常の電
解処理よりも高い電圧を付加させることにより放電電解
加熱を行うと、廃水中に含まれる汚染物が瞬時に凝集す
ることを見出して本発明に至った。
【0009】すなわち本発明は廃水に対して放電電解加
熱を行い、廃水中に含まれる汚染物質を凝集させること
を特徴とする廃水処理方法並びに廃水を入れる水槽、被
加熱体となる陰極、陽極及び陰極と陽極に対して電流を
供給する電源から構成される放電電解加熱型廃水処理装
置である。廃水に対する放電電解加熱は火花放電及び/
又はアーク放電によるものが好ましい。廃水は産業廃
水、生活廃水など制限されないが、特に金属イオンを含
有するもの、例えばめっき廃水に対して適用される。
【0010】本発明の放電電解加熱型廃水処理装置は、
廃水を入れる水槽、被加熱体となる陰極、陽極及び陰極
と陽極に対して電流を供給する電源から構成される浸漬
式の放電電解加熱装置や廃水を噴射するノズル、ノズル
の先に配置された加熱体、ノズルを陽極とし加熱体を陰
極として電流を供給する電源及び廃水を入れる水槽から
構成される噴流式の放電電解加熱装置がある。又、処理
される廃水を水槽に循環する外部機構を有してもよい。
【0011】本発明の処理対象となる廃水(排水)は特
に限定されないが、特に工場等が排出する産業廃水であ
る。ただし産業廃水と生活廃水は厳密に区別できない場
合も多く、本発明では廃水処理として広く取扱う。廃水
中に含まれる汚染物質としては無機物、有機物、これら
の混合物があり、本発明はこれらのいずれに対しても凝
集効果がある。廃水中の汚染物質は種々雑多であり、溶
解混合、溶解電離、非溶解で混合などの形態がある。溶
解電離する場合にも金属イオン、アンモニウムイオン等
の陽イオン、ハロゲンイオン、シアンイオンなどの陰イ
オンのこれらの錯イオンなど電離しているイオン種は非
常に多い。そして実際の廃水中に含まれるものは、これ
らが複数種含まれる場合がほとんどである。
【0012】本発明が処理の対象とする廃水は上記のよ
うに制限されないが、産業廃水の代表的なものとを下記
に例示する。 (1)めっき排水 (i)硫酸銅めっき 浴の主成分は硫酸銅と硫酸であり、リン酸、チオ尿素等
の添加剤、微量の塩素イオン、光沢剤、平滑化剤等が使
われる。
【0013】(ii)シアン化銅めっき 浴の基本成分はシアン化銅アルカリ塩、シアン化アルカ
リ、水酸化アルカリ及び炭酸アルカリであり、ロッシェ
ル塩を添加したり、鉛、セレン、テルル、ビスマス等の
金属化合物やチオシアン酸カリウム(ロダンカリ)、チ
オ硫酸塩、チオ尿素等の硫黄化合物、界面活性剤等を加
える。
【0014】(iii)ピロリン酸銅めっき 浴の基本成分はピロリン酸銅、金属銅、ピロリン酸カリ
ウム、アンモニア水であり、光沢剤、硝酸カリウムなど
を含む。 (iv)ニッケルめっき 浴の基本成分は硫酸ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸で
あるが、いくつかの応用型がある。
【0015】(v)クロムめっき 無水クロム酸を主成分とし、硫酸、ケイフッ化物を添加
する。 (vi)亜鉛めっき シアン化亜鉛浴、ジンケート浴、塩化亜鉛浴などがあ
る。 (vii)カドミウムめっき シアン化カドミウム浴、ホウフッ化物浴などがある。
【0016】(viii)スズめっき スズ酸塩浴、ピロリン酸塩浴のアルカリ性めっき浴、硫
酸塩浴、ホウフッ化物浴などの酸性めっき浴、中性スズ
めっき浴がある。 (iv)金めっき シアン化金や亜硫酸金ナトリウムを主成分とし、各種添
加剤を加える。 (x)銀めっき 銀のシアン錯塩のアルカリ浴が実用されている。
【0017】その他、ロジウムめっき、パラジウム−ニ
ッケル合金めっき、ルテニウムめっき、銅−亜鉛合金め
っき、銅−スズ合金めっき、スズ−亜鉛合金めっき、ス
ズ−コバルト合金めっき、スズ−銅合金めっき、スズ−
ニッケル合金めっき、ニッケル−鉄合金めっき、ニッケ
ル−リン合金めっき、亜鉛−ニッケル合金めっき及び金
属と非金属を組み合わせた複合めっきがある。
【0018】(xi)化学銅めっき めっき液は硫酸銅、塩化第二銅、硝酸銅などの銅イオ
ン、ホルマリン、パラホルムアルデヒドなどの還元剤、
ロッシェル塩、EDTA、アルカノールアミン類などの
錯化剤、水酸化ナトリウムなどからなる。 (xii)化学ニッケルめっき 硫酸ニッケルを次亜リン酸ナトリウムなどで還元する。
その他、浸漬による無電解スズめっき、浸漬金めっき、
化学金めっき等がある。
【0019】(2)紙、パルプ工業廃水 紙、パルプ工業廃水のうちの大部分は、未さらしパルプ
の洗浄廃水、さらし廃水、すき紙廃水であって、その大
部分が放流されている。パルプ廃水には多糖類、リグニ
ンとその誘導体、繊維などを含み、浮遊物、COD、B
OD、色度、臭気度が大であって、単一な処理では回収
できる程度に不純物を除去することができない。製紙廃
水はすき紙廃水が主体で短繊維、タルク、クレを含む濁
度の大きい廃水が大量に排出する。
【0020】(3)冷却廃水 多くの工業でもっとも多く用いられる冷却用水には腐食
抑制剤としてクロム酸塩がしばしば添加される。しかし
クロム酸イオン(CrO4 2-)は毒性が強いので、その
排出は厳しく規制される。6価クロムとして環境基準最
高0.05ppm、水質基準最大0.5ppmと定めら
れている。冷却用水にはクロム酸塩を6価クロムとして
数ppm以上の濃度に保持するので、その冷却排水をそ
のまま放流することはできない。
【0021】(4)電着塗装廃水 自動車の車体など機械製品や部品の下地塗装などに電着
塗装を施すことが最近急激に増加し、その洗浄廃水(水
溶性樹脂質、顔料、溶剤などの塗料成分を多量に含む)
が多量に排出されている。その他、食品工場、化学工
場、半導体工場、製紙工場、金属加工工場、染色工場、
建築現場等から多量の産業廃水が排出されており、これ
らも本発明の処理対象となる。本発明においては廃水中
に含まれる汚染物質の量は特に限定されず、ppmオー
ダの微量成分から廃水より大部分の水を分離したあとの
スラッジにまで適用可能である。又、汚染物質が非電解
質のみのために放電電解加熱が実施しにくいときには、
塩化ナトリウムなどの電解質を添加することも有効であ
る。
【0022】本発明においては廃水のpH調整は重要で
ある。処理対象が広範囲であるため、pH範囲を一概に
定めることはできないので、後述の実施例のように実験
的にも求めるのがよい。本発明の廃水処理に用いられる
装置を図によって説明する。放電電解加熱装置として
は、図1に示すような電解液中に被加熱体を浸漬して通
電加熱する浸漬方法と図2に示すような電解液を噴流し
て被加熱体を加熱する噴流方法とがある。図1及び図2
において、Eは陽極、Sは被加熱体、Pはポンプ、Lは
電解液、DCは直流電源を表わす。どちらも液温と電気
条件を制御して加熱を行う。噴流方法はさらに流量をも
制御する。そしてノズル形状により被加熱体の温度分布
が異なるので、種々の考慮がなされている。直流電源と
しては処理すべき廃水の規模、電極間距離によるが0〜
1000V、0〜100Aが用いられ、実用的には0〜
300V、0〜50A、さらに実用的には10〜130
V、0.1〜3Aで有効な放電電解加熱が行われる。図
1及び図2においては直流電源を用いたが、場合によっ
ては正負交互に繰り返す交流、脈流でも効果がある。し
かし電解加熱は幾分不安定となる。又、パルス波形電圧
の場合は直流の場合より、イオン移動大、電極表面の加
熱状態が均一となり易いため処理効果がよい。放電を発
生させて放電電解加熱を行うには、放電開始時の陽極、
陰極の液中の表面比率を1:0.01〜0.6程度とす
ることが好ましく、放電が開始された後は1:1でもよ
い。
【0023】本発明の放電電解加熱装置は図1及び図2
に示されるような基本構造であるが、大量の廃水を処理
する場合は装置の大型化が可能である。その場合は陽極
や陰極の数を適宜増加する。又、連続処理する場合は廃
水を樋などの水路に流し、この水路中に陽極を設けると
ともに、流水中に被加熱体となる陰極を入れることがで
きる。陽極と陰極は複数個でも良く、流水方向に沿って
並べても、逆に流水方向に直交する形で一定間隔で並べ
ることもできる。さらに本発明の装置には廃水を貯蔵循
環させるポンプや貯水槽の他、水槽の底部より凝集沈殿
物を取り出すための排出口を設けてもよい。図6に連続
処理装置の一つを示す。廃水の流れ中に陽極と陰極が交
互に設けており、通電により陰極の下に凝集物が沈殿す
る。図6においては直流を用いたが交流では各電極の下
に凝集物が沈殿する。
【0024】
【作用】本発明の放電電解加熱の基本的な作用について
以下に説明する。図1において電解液中に浸漬した両極
間の電圧を0より次第に上げてゆくと、その電圧−電流
特性は図3に示す曲線となる。すなわち0よりAまでは
電圧に比例した電流が流れ、被加熱体(陰極)表面には
電解により水素の気泡が発生する。通常の電解処理にお
いてはこの範囲で実施される。さらにA点以上に電圧を
上げると、発生する水素や水蒸気のため被加熱体と電解
液との接触がときどき断たれ、そのとき火花放電が起こ
る。A・B間での火花放電が断続的に生じ、液面が大き
くゆれる。さらにB点以上に電圧を上げると被加熱体全
面がガス膜に覆われ、ガス膜を通して細かいアーク放電
が生じ、続いて被加熱体表面が加熱される。B・C間で
は電圧が高いほど電流も多く、加熱温度も高くなる。電
圧を一定(例えばVp)にすれば加熱温度も一定とな
る。また次第に電圧を下げるとB点より低い電圧までア
ーク放電が続き、D点から不安定放電状態に戻る。
【0025】被加熱体の表面温度は図3の電圧−電流特
性に対応して変化する。すなわちO−A間では電流とと
もに温度も高くなる。A−B間では表面の多少の温度変
化はあるが、全体的温度上昇はない。B点以上では急激
な温度上昇を示し、その電圧に相当した温度まで加熱さ
れる。電圧をB点以下に下げても加熱状態が保たれる。
【0026】いま電圧Vpを最初から負荷した場合、表
面温度は図4に示すように変化する。すなわち通電開始
とともにO−aのように温度上昇し、a点において一旦
温度上昇が止まるか、ゆるやかとなり、これが過ぎて火
花放電よりアーク放電へと移り、不安定な温度上昇とな
り、さらにb点の定常温度範囲に達する。この部分は温
度の変動のないところで、この温度Tに合わせて本発明
の放電電解加熱処理を行う。温度Tは図3のVpの定め
方により決まる。従って予めVpとTとの関係を検定し
ておけば、電圧の制御のみで処理温度を一定に保つこと
ができる。
【0027】上記のような電圧−電流特性を実証するた
めに、有機物と無機物の溶質・溶媒からなる電解液の加
熱の状態を示す。図5は多成分系電解液の電圧−電流特
性を示す。すなわち一成分系電解液について電圧−電流
特性を調べ、なかで最も加熱特性の優れた酢酸カリウム
水を基礎とした酢酸カリウム系電解液について調べたも
のである。この測定は図1の電解加熱装置を用い、10
mmφ×50mmの炭素鋼を電解液中に25mm浸漬さ
せ電気的特性を調べたものである。
【0028】
【発明の実施の形態】代表的な廃水を用いて本発明の実
施例を示す。 実施例1 次の成分からなる銅エッチング用液を用いた。 硫酸 140g−180g/リットル 35%過酸化水素 86g〜130g/リットル 硫酸銅 60g以下/リットル 図1に示される装置を用い、上記原液100ccに直径
3mmの黒鉛電極2本を入れ、直流100Vをかけて電
解を行った。電解によって陰極表面にガスが発生し、電
極表面を覆った。分解ガス中で放電が始まり陰極が赤熱
した。放電の継続とともに陰極の下に茶褐色の沈殿が塊
状に堆積した。電極の表面積に対して1〜2A/cm2
の電流で30秒後には、銅イオン(Cu++)15000
ppmであった原液が12ppmとなった。さらに30
秒間処理を継続したところ1ppm以下となった。
【0029】なお、従来の銅エッチング用液の処理方法
は原液に水酸化ナトリウムを加え、pH12前後で水酸
化銅として沈殿させていた。この方法では長時間を要す
るうえに、沈殿物が細かく分離に手間がかかっていた。
【0030】実施例2 直流のかわりに交流100Vを用いるほかは実施例と同
じ条件で放電電解加熱を行った。陽極及び陰極の両者の
下に茶褐色の沈殿が堆積し、処理液は透明となった。
【0031】実施例3 次の成分からなる化学銅めっき液を用いた。 硫酸銅(CuSO4・5H2O) 7g/リットル ホルマリン(37%) 20ml/リットル 水酸化ナトリウム(NaOH) 10g/リットル ロシェル塩 20g/リットル 図1に示される装置を用い、上記原液100ccに直径
3mmの黒鉛電極2本を入れ、交流100Vで電解を行
った。電極の表面積に対して1〜2A/cm2の電流で
30秒間通じたところ、液中の銅イオンは銅及び酸化銅
の複合体となって塊状に沈殿し、液中の銅イオンは3p
pmとなった。さらに10秒間帯電加熱を行ったところ
1ppm以下に減少した。
【0032】なお、従来の化学銅めっき液の処理方法
は、塩化カルシウムなどの可溶性カルシウム塩を用いる
ものが知られているが、数日間という長時間を要する処
理方法であった。
【0033】実施例4 実施例3で用いた原液100ccに苛性ソーダを加えp
Hを約12に調節した後直流100Vによる電解加熱を
行った。電流6Aで30秒間通電したところ、原液の銅
イオン2800ppmが13ppmと減少した。沈殿物
は茶褐色であり、良好に濾過することができ、上水はう
すい茶色であった。同じ実験を1分間行ったものでは銅
イオンは5ppm以下となった。又、pH調整を約9〜
10としたものでは、1分間の通電で銅イオンは200
0ppmであった。
【0034】実施例5 次の成分からなる化学金めっき液を用いた。シアン化金
カリウム15g/リットル、シアン化カリウム20〜3
0g/リットル、炭酸カリウム5〜10g/リットル、
光沢剤適量、実施例1と同様に原液100ccに黒鉛電
極2本を入れ、交流100V、電流2A/cm2を30
秒間加えたところ放電加熱により、ほとんどの金イオン
は折出して金となり、シアンイオンは酸化されて炭酸ガ
スと窒素ガスとなった。
【0035】従来のシアン金中、金回収法では次亜塩素
酸塩による酸化処理方法や、還元剤ベンシル、硫酸など
による方法ではどちらも金濃度を50ppm以上は残
る。又、上記原液はアルカリ浴の厚付け金めっき浴であ
るが、同様に金−ニッケルめっき液を処理したところ、
同様の結果が得られた。
【0036】実施例6 次の成分からなるピロリン酸銅めっき液を用いた。 ピロリン酸銅 85g/リットル 金属銅 30g/リットル ピロリン酸カリウム 290〜320g/リットル アンモニア水 微量 光沢剤 微量 原液100ccに硫酸を加え、pHを3〜4にした。こ
の液に2mm×5mmの角棒2本を20mm位、浸漬さ
せ、この両極に100V交流電圧を印加した。電流は約
7A、電解加熱時間は1分間行った。その後直ちに苛性
ソーダを加え、pH12以上としたところフロック化
し、10分後1/2位に凝集した。1時間後には1/5
位となった。沈殿物は黒褐色で上水は無色透明であっ
た。液中の銅イオンは処理前38000ppmであった
ものが5ppm以下となった。
【0037】実施例7 実施例6と同様に、ピロ燐酸銅めっき液の原液100c
c、pH8を交流で電解加熱し、75°位まで上げ、直
ちに硫酸でpH2に下げた。白い沈殿物が生じた。また
交流で電解加熱を1分間行った。白色結晶沈殿が生じ
た。上水は空色で、銅イオンは38000ppmから3
00ppmと下った。濾過は良好であった。
【0038】比較例 実施例6で用いたピロ燐酸銅めっき液の原液100c
c、pH8の状態でガスバーナーで加熱し、その後pH
を11に上げた。青白ぽい沈殿物が生じた。上水青緑
色、この上水の銅イオンは38000ppmから160
00ppmとなった。濾過は不良であった。
【0039】同様にピロ燐酸銅めっき液の原液100c
c、pH8を2位まで硫酸で下げ、ガスヒーターで加熱
した。その後苛性ソーダでpH11まで上げ、ガスヒー
ターで加熱し80℃まで上げた。青色沈殿が生じた。上
水は青色であった。上水はCuイオンが38000pp
mから7000ppmとなった。濾過は不良であった。
【0040】実施例10 実施例1で用いた銅エッチング液を用い、図2に示され
る噴流式放電電解加熱装置を用いて連続処理を行った。
原液の総量50リットルを直流100Vで15分間運転
したところ、水槽内に多量の凝集物が生成され、処理液
は銅イオン20ppmとなった。
【0041】実施例11 実施例1で用いた銅エッチング液を断面積50cm2
といの中を秒速約10cmで流した。といの中には陽極
板を20cm毎に4個設け、対応する箇所の上方にステ
ンレス製の陰極棒を4本設けた。直流100Vで通電し
たところ、生成した凝集物は原液とともに流れた。これ
によって、本発明を連続化し、さらに大型化して大量処
理できる見通しが立証された。
【0042】
【発明の効果】以上の結果からわかるように、本発明の
廃水処理技術は簡易な装置で廃水中の汚染物質を瞬時に
凝集固化して、極めて低濃度とするものであり、その処
理効率の高さにより低コストで廃水の大量処理を可能と
することができた。又、処理の対象となる廃水は浄水場
などで処理している生活廃水から工場などから排出され
る産業廃水まで広範であるという極めて優れた効果を奏
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる装置の説明図。
【図2】本発明に用いられる他の装置の説明図。
【図3】本発明の放電電解加熱における電圧・電流特
性。
【図4】本発明の通電時間と加熱温度、電流との関係。
【図5】種々の電解液の電圧・電流特性。
【図6】本発明に用いられる連続装置の平面図と断面立
面図。
【符号の説明】
E 陽極 S 被加熱体 P ポンプ L 電解液

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃水に対して放電電解加熱を行い、廃水
    中に含まれる汚染物質を凝集させることを特徴とする廃
    水処理方法。
  2. 【請求項2】 廃水が金属イオンを含有するものである
    ことを特徴とする請求項1記載の廃水処理方法。
  3. 【請求項3】 廃水がめっき廃液であることを特徴とす
    る請求項2記載の廃水処理方法。
  4. 【請求項4】 廃水が有機物質を含有するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の廃水処理方法。
  5. 【請求項5】 廃水に対する放電電解加熱が火花放電及
    び/又はアーク放電によるものであることを特徴とする
    請求項1ないし4記載の廃水処理方法。
  6. 【請求項6】 廃水を入れる水槽、被加熱体となる陰
    極、陽極及び陰極と陽極に対して電流を供給する電源か
    ら構成される放電電解加熱型廃水処理装置。
  7. 【請求項7】 廃水を噴射するノズル、ノズルの先に配
    置された加熱体、ノズルを陽極とし、加熱体を陰極とし
    て電流を供給する電源及び廃水を入れる水槽から構成さ
    れる放電電解加熱型廃水処理装置。
  8. 【請求項8】 処理される廃水を水槽に循環する外部機
    槽を有することを特徴とする請求項6又は7記載の放電
    電解加熱型廃水処理装置。
JP01133397A 1997-01-24 1997-01-24 放電電解加熱による廃水処理方法及び装置 Expired - Fee Related JP3179721B2 (ja)

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JP2004506747A (ja) * 2000-06-05 2004-03-04 ロッソ・カンパニー・ディ・ガンディリオ・カルラ 汚染廃液リサイクルによる新クリーンエネルギのオーバーユニティ生産
CN109179801A (zh) * 2018-09-11 2019-01-11 沈阳飞机工业(集团)有限公司 一种三价铬电镀废液的处理方法

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