JPH10204082A - 選択的エストロゲンレセプターモジュレーターとしての活性を有する置換されたベンゾ[b]チオフェン化合物 - Google Patents

選択的エストロゲンレセプターモジュレーターとしての活性を有する置換されたベンゾ[b]チオフェン化合物

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JPH10204082A
JPH10204082A JP9325116A JP32511697A JPH10204082A JP H10204082 A JPH10204082 A JP H10204082A JP 9325116 A JP9325116 A JP 9325116A JP 32511697 A JP32511697 A JP 32511697A JP H10204082 A JPH10204082 A JP H10204082A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 閉経後症候群、特に骨粗鬆症、大動脈平滑筋
細胞増殖及びエストロゲン依存の癌の処置に有用な、選
択的エストロゲンレセプターモジュレーターとしての活
性を有する化合物及び該化合物を含む医薬組成物の提
供。 【解決手段】 式(I): 【化1】 [式中、R1及びR2は独立に、水素、ハロ、ヒドロキ
シ、−O(C1−C6アルキル)などであり、Wは−CH
OH−、−C(O)−、又は−CH2−であり、Yは−C
H2−、−NH−、−NMe−、−S−、又は−SO2−
であり、R3及びR4は独立に、H、炭素原子1〜6のア
ルキル、−C(O)(C1−C6アルキル)、−C(O)NH
(C1−C6アルキル)などであるか又はそれらが結合し
ている窒素と共に1−ピロリジニル、1−ピべリジニル
などを形成する]で表される化合物又はその薬学的に許
容し得る塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物学的活性を有
する有機化合物、該化合物を含有する組成物、該化合物
を使用する医学的方法、及び該化合物の製造のための化
学反応過程及び中間体に関する。より具体的には、本発
明は(置換されたアルキルアミノフェニル)−及び(置
換されたアルキルチオフェニル)ベンゾ[b]チオフェ
ン化合物、該化合物を含有する医薬製剤、閉経後症候
群、及びエストロゲン依存の癌、子宮類線維腫疾患、子
宮内膜炎、及び大動脈平滑筋細胞増殖に関連した状態の
処置における該化合物の使用に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】「閉経
後症候群」なる用語は、閉経として知られる生理学的変
化に差しかかったか又は完了した女性にしばしば影響を
及ぼす様々な病理学的状態を記載するために用いられ
る。この用語の使用によって多くの病状が意図される
が、閉経後症候群の3つの主要な影響、すなわち骨粗鬆
症、高脂質血症のような心臓血管の影響、及びエストロ
ゲン依存性の癌、特に乳癌及び子宮癌、が最も大きな長
期間の医学的問題の根源となっている。
【0003】骨粗鬆症は、様々な病因から生じる一群の
疾患をいい、単位体積当たりの骨の質量の正味の損失に
よって特徴付けられる。骨質量のこの損失の結果、構造
上十分に体を支えている骨格が衰弱し、骨折が生じる。
【0004】最も一般的なタイプの骨粗鬆症の1つは、
閉経に関連するものである。大部分の女性は、月経停止
後3年から6年以内に骨の小柱の構成部分において骨質
量の約20%から約60%を損失する。この急速な損失
は、一般に骨の吸収及び形成の増加に関連するが、骨の
吸収のサイクルがより支配的であり、その結果は骨質量
の正味の減少である。骨粗鬆症は閉経後の女性にとって
は一般的で深刻な病気である。
【0005】米国だけでも、これらの病気に悩まされて
いる女性だけでも2500万人いると見積もられる。骨
粗鬆症の結果は個人的な損害となり、またその慢性のた
めに大きい経済的な損失を計上し、その病気の後遺症に
より広範囲で長期間の介護(入院及び在宅医療での看
護)を必要とする。年長の患者ほど、このことについて
は特に確かなことである。さらに、骨粗鬆症は生命を脅
かす状態であるとは一般に考えられていないが、老人女
性の20%から30%の死亡率が股関節の骨折に関連す
る。この高い死亡率のパーセントは閉経後の骨粗鬆症に
関連し得る。
【0006】骨において、閉経後の骨粗鬆症の影響を最
も受け易い組織は小柱である。この組織はしばしば、海
綿状の又は網状の骨を指し、特に骨の末端近く(関節の
近く)、及び脊柱の椎骨に集中している。小柱組織は、
他の小柱組織と互いに相互連結する小さな骨状の組織、
並びに骨の表面及び中心幹を形成するより堅く密な皮質
性の組織よって特徴づけられる。小柱のこの相互に連結
した網状組織は、外部皮質性構造を側方から支持し、構
造全体にわたる生体力学的強度にとって決定的なもので
ある。
【0007】閉経後の骨粗鬆症においては、骨の不全及
び骨折をもたらすのは小柱の正味の吸収及び損失であ
る。閉経後の女性における小柱の損失からみれば、最も
一般的な骨折が、小柱の支持に大いに依存する骨、例え
ば椎骨、大腿及び前腕のような重量を支える骨の頸に関
連した骨折であるということは意外なことではない。確
かに、股関節の骨折、コリーズ(collies)骨折、及び
脊柱の粉砕骨折は、閉経後の骨粗鬆症の際立った特質で
ある。
【0008】現時点で閉経後症候群の処置に一般に唯一
用いられる方法は、エストロゲン置換療法である。治療
は通常はうまく行くが、この治療に対する患者のコンプ
ライアンスは元来低いものである。主として、エストロ
ゲン療法はしばしば好ましくない副作用を生ずるからで
ある。
【0009】閉経前の時期にわたって、大部分の女性
は、同年齢の男性よりも心臓血管の病気の発生率が低
い。しかし、閉経後は女性の心臓血管の病気の発生率は
男性にみられる割合に匹敵してゆっくりと増加する。こ
の危険性の増加は、エストロゲンの損失、特に、血清脂
質レベルを調節するエストロゲンの能力の損失に関連し
ている。血清脂質を調節するエストロゲンの能力の性質
はよく理解さていないが、現在までのところ、エストロ
ゲンが過剰のコレステロールを除去する肝臓の低密度脂
質(LDL)レセプターをアップレギュレーションし得
ることを示す証拠はある。さらに、エストロゲンは、コ
レステロールの生合成にある影響を及ぼし、心臓血管の
健康にとって別の有益な影響を及ぼしているようであ
る。
【0010】エストロゲン置換療法を受けている閉経後
の女性は、血清脂質の濃度が閉経前の状態へ戻ることを
経験するということが文献に報告されている。したがっ
て、エストロゲンは、この状態のための合理的な処置で
あるように思われよう。しかし、エストロゲン置換療法
の副作用は、多くの女性にとっては受け入れられないも
のであり、したがって、この療法の使用が制限される。
この状態のための理想的な治療は、エストロゲン投与の
ように血清脂質レベルを調節するが副作用及びエストロ
ゲン療法に関連した危険性が全くない薬剤による治療で
あろう。
【0011】閉経後症候群に関連する第三の主な病状
は、エストロゲン依存性の乳癌、及びより低い程度での
エストロゲン依存性の他の器官の癌、特に子宮癌であ
る。このような腫瘍は、閉経後の女性だけに限られるも
のではないが、年長の閉経後の女性の群により一般的な
ものである。これらの癌の現在の化学療法は、例えばタ
モキシフェンのような抗エストロゲン化合物の使用に大
いに依存している。このような混成アゴニスト−アンタ
ゴニストは、これらの癌の処置において有益な効果を有
し、エストロゲンの副作用は生命が脅かされる緊急の状
態においては許容できるものの、理想的ではない。例え
ば、これらの薬剤は、それらが有するエストロゲン(ア
ゴニスト)の特性のために、子宮におけるある癌細胞の
群に対して刺激的影響を及ぼすことがあり、したがっ
て、ある場合には反対の効果を有することがある。これ
らの癌の処置のためのより良い治療は、繁殖する組織に
対してエストロゲンアゴニスト特性が無視し得るか又は
全く存在しない抗エストロゲン化合物による治療であろ
う。
【0012】特に閉経後症候群の症状を緩和することが
可能な新規薬剤に対する明確な必要性に応えるべく、本
発明は新規化合物、該化合物を含む医薬組成物、及び以
下に記載するような閉経後症候群及び他のエストロゲン
が関与する病状の処置のための、このような化合物の使
用方法を提供する。男性において、より希に起こる、骨
粗鬆症に至る骨の密度と質量の減少も、ホルモン調節の
喪失と関連しており、したがって、本発明の化合物及び
方法による治療の対象となる。
【0013】子宮線維症(子宮類線維腫疾患)は、昔か
らの、現在もなお存在する臨床的問題であり、子宮類線
維腫疾患、子宮肥大、子宮平滑筋腫、子宮筋層肥大、線
維増多子宮、及び繊維性子宮炎を含む様々な病名で知ら
れている。本質的には子宮線維症は子宮の壁に不適当な
類線維組織の沈着が存在する状態である。
【0014】この状態は女性の月経困難及び不妊症の原
因である。この原因は、エストロゲンに対する類線維組
織の不適切な応答であるという証拠が示唆されているこ
とを除けば、この状態の正確な原因は十分には分かって
はいない。このような状態はウサギにエストロゲンを3
ヶ月間毎日投与すると起こる。モルモットは4ヶ月間の
毎日の投与でこの状態になる。さらにラットにおいては
エストロゲンは同様の肥大を起こす。
【0015】子宮線維症の最も一般的な治療には、高価
で、時には腹部の癒着及び感染などの合併症の原因にな
る外科手術が含まれる。患者の中には最初の手術が一時
的な治療のみで類線維腫が再発する者もいる。このよう
な場合、類線維腫を効果的に止める子宮摘出を行うが、
その患者は生殖能力を失う。またゴナドトロピン放出ホ
ルモン拮抗薬も投与できるが、骨粗鬆症を引き起こし得
るということから使用が加減される。
【0016】子宮内膜炎は鋭い痛み、子宮内膜塊内又は
腹膜内への出血を伴う深刻な月経困難の状態であり、し
ばしば不妊症につながる。この状態の症状の原因は、正
常なホルモン制御に不適切に応答し、不適切な組織に存
在する異所性の子宮内膜の成長であるとみられる。不適
切な位置での子宮内膜の成長のために、組織は局所的な
炎症性様応答を開始し、マクロファージの浸潤及びカス
ケード様の事象が起こり、疼痛応答の開始に至ると思わ
れる。これらの疾患の厳密な病因はよくわかっておら
ず、ホルモン治療による処置も様々で、十分には明らか
にされておらず、多くの望ましくない、そしておそらく
は危険な副作用に注意しなければならない。
【0017】この疾患の処置法の1つは、低用量のエス
トロゲンを用い、中枢のゴナドトロピン放出への負のフ
ィードバック効果を通して子宮内膜の増殖を抑制し、次
いで、卵巣のエストロゲン生産を抑制することである
が、この方法では、症状の抑制のためにエストロゲンの
継続的使用が必要な場合がある。このようなエストロゲ
ンの使用はしばしば望ましくない副作用を招き、子宮内
膜癌の危険性さえある。
【0018】別の治療は、プロゲスチンを継続的に投与
することからなり、無月経を誘導し、卵巣のエストロゲ
ン生成を停止することによって子宮内膜の成長の退行を
起こすことができる。長期間のプロゲスチン治療の使用
は、しばしばプロゲスチンの中枢神経系の不快なCNS
副作用を伴い、卵巣の機能の抑制のために不妊症につな
がる。
【0019】第三の処置は、子宮内膜炎を抑制するのに
効果的な、弱いアンドロゲンの投与からなる。しかし、
アンドロゲンは深刻な男性化を引き起こす。子宮内膜炎
のためのこれらの治療のいくつかはまた、治療を継続す
ると軽い骨損失の原因に関係してくる。従って、子宮内
膜炎の新しい治療の方法が望まれる。
【0020】大動脈平滑筋細胞の増殖は、アテローム性
動脈硬化症及び再狭窄のような疾患において重要な役割
をしている。経皮経管冠動脈形成(PTCA)後の血管
の再狭窄は、初期及び後期に特徴的な組織の応答である
と示されている。PTCA後数時間〜数日の初期は、血
管攣縮を伴う血栓症に起因し、後期は大動脈平滑筋細胞
の過度の増殖及び移動によって支配されるようである。
細胞運動性の増加、及びこのような筋細胞及びマクロフ
ァージによる集落形成が、この疾患において重要な病因
になっている。血管の大動脈平滑筋の過度の増殖及び移
動がPTCA、アテローム切除術、レーザー血管形成
術、及び動脈バイパス移植手術後の、冠状動脈の再閉塞
の主要な機構であろう(Austinら,“Intimal Prolifera
tion of Smooth Muscle Cells as an Explanation for
Recurrent Coronary Artery Stenosis after Percutane
ous Transluminal Coronary Angioplasty”,Journal o
f the American College of Cardiology,8:369〜375
(1985年8月)を参照)。
【0021】PTCA、アテローム切除術、レーザー血
管形成術及び動脈バイパス移植手術などの外科的介入に
よる動脈遮断の後に血管再狭窄が長期間の合併症として
存続する。PTCAを受けた患者の約35%は術後、3
〜6ヶ月以内に再閉塞が起こる。血管再狭窄の処置のた
めに現在用いられている方法には、ステントなどの器具
による機械的介入、又はヘパリン、低分子量ヘパリン、
クマリン、アスピリン、魚油、カルシウム拮抗薬、ステ
ロイド類、プロスタサイクリンを含む薬理学的治療が含
まれる。これらの方法は再閉塞率を抑制できず、血管再
狭窄の治療及び予防に効果がない(Hermansら ,“Preve
ntion of Restenosis after Percutaneous Translumina
l Coronary Angioplasty:The Serch for a‘Magic Bul
let'”,American Heart Journal,122:171〜187(199
1年7月)を参照)。
【0022】再狭窄の病因においては、血液内の細胞成
分及び損傷した動脈管壁によって産生される成長因子の
結果として過剰の細胞の増殖と移動が起こり、この成長
因子は血管再狭窄における平滑筋細胞の増殖を媒介して
いる。
【0023】大動脈平滑筋細胞の増殖及び/又は移動を
抑制する薬剤は、再狭窄の治療及び予防に有用である。
本発明は大動脈平滑筋細胞増殖抑制剤としての化合物の
使用及び、すなわち再狭窄の抑制剤の提供を目的とす
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】第1の態様において、本
発明は式(I):
【化2】 [式中、R1及びR2は独立に、水素、ハロ、ヒドロキ
シ、−O(C1−C6アルキル)、−OC(O)(C1−C6
アルキル)、−OC(O)O(C1−C6アルキル)、−O
C(O)Ar、−OC(O)OAr、及び−OSO2(C4−C
6アルキル)からなる群から選択され、Arは、置換され
ていないフェニルであるか又は炭素原子1〜6のアルキ
ル、炭素原子1〜6のアルコキシ、ヒドロキシ、ニト
ロ、クロロ、フルオロ、トリクロロメチル、及びトリフ
ルオロメチルからなる群から選択される1又はそれ以上
の置換基で置換されたフェニルである]で示される化合
物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。連結基W
は、CHOH、C(O)、又はCH2であり、Yは、−C
H2−、−NH−、−NMe−、−S−、又は−SO2−
である。置換基R3及びR4は独立に、H、炭素原子1〜
6のアルキル、−C(O)(C1−C6アルキル)、−C
(O)NH(C1−C6アルキル)、−C(O)Ar(Arは、
前記と同意義である)からなる群から選択されるか、又
はそれらが結合している窒素と共にR3及びR4が一緒に
なって1−ピロリジニル、1−ピべリジニル又は5若し
くは6員環のイミド又は環状アミド環を形成する。
【0025】第2の態様において、本発明は、薬学的に
許容し得る担体と組み合わせて、治療上有効量の式
(I)で示される化合物を含有する、場合によりさらに
エストロゲン又はプロゲスチンを含有する医薬組成物を
提供する。
【0026】さらに別の態様では、本発明は、骨粗鬆
症、大動脈平滑筋細胞増殖、特に再狭窄、及びエストロ
ゲン依存の癌、特に乳癌を処置する方法を包含する。
【0027】本明細書及び請求の範囲にわたって使用さ
れる以下の用語は、示された定義を有する。用語「アル
キル」は、直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素から1個の水
素原子を除くことにより生じる1価の基を意味する。ア
ルキル基には、例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、n−ブチル、ペンチル、イソペン
チル、ヘキシル、イソヘキシルなとが含まれる。本明細
書に使用される「アリール」は、置換されていないフェ
ニル基又は炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6
のアルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、クロロ、フルオ
ロ、トリクロロメチル、及びトリフルオロメチルから選
択される1又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル
環を意味する。「アリールオキシ」は、酸素原子を介し
て親分子部分に結合した前記と同意義のアリール基を表
す。「アルコキシ」は、酸素原子を介して親分子部分に
結合した前記と同意義のアルキル基を意味し、メトキ
シ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ等の基
に代表される。「アルコキシカルボニル」及び「アリー
ルオキシカルボニル」は、それそれカルボニル基を介し
て親分子部分に結合した前記と同意義のアルコキシ又は
アリールオキシ基を表する。「アルコキシカルボニルオ
キシ」及び「アリールオキシカルボニルオキシ」は、そ
れそれ酸素原子を介して親分子部分に結合した前記と同
意義のアルコキシカルボニル又はアリールオキシカルボ
ニル基を表する。
【0028】用語「エストロゲン」は、例えば17β−
エストラジオール、エストロン、結合型エストロゲン
(例えばプレマリン(登録簡標))、ウマエストロゲ
ン、17α−エチニルエストラジオールなどのエストロ
ゲン活性を有するステロイド化合物を包含する。「プロ
ゲスチン」は、例えばプロゲステロン、ノルエチルノド
レル、ノルゲストレル、メゲストロールアセテート、ノ
ルエチンドロンなどのブロゲステロン活性を有する化合
物を表す。
【0029】本発明の好ましい化合物には、Wが−C
(O)−であり、Yが−NH−又は−S−である式(I)
の化合物が含まれる。ある種のR3及びR4基もまた好ま
しい特性を示す。例えば、式中、R3及びR4がそれらが
結合している窒素と一緒になって1−ピロリジニル又は
1−ピべリジニルを形成している式(I)の化合物は好
ましい。好適な1−ピロリジニル又は1−ピべリジニル
化合物のさらに好ましいサブグループには、式中R1及
びR2が−OH又は−OCH3である化合物が含まれる。
【0030】式(I)で示される特に好ましい化合物に
は、以下に示す限定のすべてを有する化合物が含まれ
る。すなわち、式中、WがC(O)であり、YがNH又は
Sであり、R1及びR2が−OH、−OC(O)(C1−C6
アルキル)、−OC(O)O(C1−C6アルキル)、−O
C(O)Ar、及び−OC(O)OAr、特に−OH又は−O
CH3であり、とりわけ式中R1及びR2が互いに同−で
あり、R3及びR4がそれらが結合している窒素と一緒に
なって1−ピロリジニル又は1−ピべリジニルを形成し
ている化合物である。
【0031】式(I)の化合物の遊離の塩基又は酸の形
態は本発明の方法に使用し得るが、薬学的に許容し得る
塩を製造し、使用することが好ましい。したがって、本
発明の方法に使用される化合物は、広範囲の有機及び無
機の酸及び塩基と薬学的に許容し得る酸又は塩基付加塩
を形成し、薬化学においてしばしば使用される生理学的
に許容し得る塩を含む。このような塩もまた、本発明の
一部を構成する。このような塩の形成に使用される典型
的な無機の酸には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、
硝酸、硫酸、リン酸、次リン酸などが含まれる。脂肪族
のモノ及びジカルボン酸、フェニル置換されたアルカン
酸、ヒドロキシアルカン酸及びヒドロキシアルカン二
酸、芳呑族の酸、脂肪族及び芳香族のスルホン酸なとの
有機の酸から誘導される塩もまた使用し得る。従って、
このような薬学的に許容し得る塩には酢酸塩、フェニル
酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸塩、アスコル
ビン酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、ジニトロ安
息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸
塩、メチル安息香酸塩、o−アセトキシ安息香酸塩、ナ
フタレン−2−安息香酸塩、臭化物、イソ酪酸塩、フェ
ニル酪酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、ブチン−1,4−
二酸塩、ヘキシン−1,4−二酸塩、カプリン酸塩、カ
プリル酸塩、塩化物、ケイ皮酸塩、クエン酸塩、ギ酸
塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、ヘプタン酸塩、馬尿
酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシ
マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシラー
ト、ニコチン酸塩、イソニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ
酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、リン酸塩、リン酸
一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸
塩、プロピオル酸塩、プロピオン酸塩、フェニルプロピ
オン酸塩、サリチル酸塩、セバシン酸塩、コハク酸塩、
スべリン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、ピロ硫酸塩、亜硫
酸塩、亜硫酸水素塩、スルホン酸塩、ベンゼンスルホン
酸塩、p−ブロモフェニルスルホン酸塩、クロロベンゼ
ンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシ
エタンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレン
−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、
p−トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、酒
石酸塩などが含まれる。好ましい塩は塩酸塩又はシュウ
酸塩である。
【0032】薬学的に許容し得る付加塩を形成するため
に使用される典型的な塩基は、無機の塩基、例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ金属炭酸塩
又は炭酸水素塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムな
どであろう。さらに、有機の塩基、例えばトリエチルア
ミン、ジメチルアミン、i−プロピルアミンなどのアル
キルアミンを使用して付加塩を形成することができる。
【0033】薬学的に許容し得る酸又は塩基の付加塩
は、典型的には式(I)の化合物を等モル又は過剰量の
酸又は塩基と反応させることによって形成する。反応成
分は一般に、ジエチルエーテル又は酢酸エチルなどの相
互溶媒中で混合する。塩は普通、約1時間から10日以
内に溶液から沈殿し、濾過によって分離するか又は慣用
の方法によって溶媒を除去し得る。
【0034】薬学的に許容し得る塩は一般に、それらが
由来する化合物と比較すると溶解度が増大しており、し
たがってより容易に液体又はエマルジョンの製剤にする
ことができることが多い。
【0035】本発明の範囲に含まれることを意図する化
合物の具体的な例には以下のものが含まれるが、以下の
化合物及びその薬学的に許容し得る塩に限られない。6
−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−
[(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)チ
オ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン;6−ヒドロ
キシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[(2−
(4−(ピペリジン−1−イル)エチル)スルホニル)
ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン;6−メトキシ−
2−(4−メトキシフェニル)−3−[(4−(2−
(ピペリジン−1−イル)エチル)アミノ)ベンゾイ
ル]ベンゾ[b]チオフェン;6−メトキシ−2−(4
−メトキシフェニル)−3−[(4−(N−メチル−N
−2−(ピペリジン−1−イル)エチル)アミノ)ベン
ゾイル]ベンゾ「b]チオフェン;6−メトキシ−2−
(4−メトキシフェニル)−3−[(4−(2−ピペリ
ジン−1−イル)エチル)チオ)ベンゾイル]ベンゾ
[b]チオフェン;及び6−メトキシ−2−(4−メト
キシフェニル)−3−[(2−(4−ピペリジン−1−
イル)エチル)スルホニル)ベンゾイル]ベンゾ[b]
チオフェン。
【0036】本発明の化合物は、ベンゾ[b]チオフェ
ンの誘導体であり、この化合物は以下の
【化3】 のように、米国化学会のRing indexにしたがって命名、
番号付けされ、以下の反応式1及び2に記載の方法によ
り合成される。
【0037】
【発明の実施の形態】反応式1に示した本発明の化合物
を製造するための合成方法において、本発明の化合物
は、保護された6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾ[b]チオフェン1と、4位が適当な
脱離基Lで置換されている活性化ベンゾイル誘導体2と
を、フリーデル−クラフツアシル化条件下で最初に反応
させることにより合成する。
【化4】
【0038】化合物1において、保護基R5及びR6は、
フリーデル−クラフツアシル化反応の条件に耐え得るフ
ェノールの保護基であり、T.Greeneら,“Protective
Group in organic Synthesis,第2版,John Wiley &
Sons,Inc.,New York,1991,第3章,p143〜170に教
示されている種類のものである。好ましい保護基はアル
キルエーテル基であり、メチルが特に好ましい。
【0039】式2で示される化合物における脱離基L
は、求核芳香族置換反応に関与することが当技術分野に
おいて知られている基から選択される(J.March,“Ad
vancedorgani Chemistry,第3版,John Wiley & Son
s,New York,1985,p587を参照されたい)。適当な脱
離基には、フルオロ、クロロ、ブロモ、ニトロ、(低級
アルキル)、フェニルスルホニル、(低級アルキル)ス
ルホニル、フェニルスルホニル、アジド、トリアルキル
アンモニウム、フェノキシ、アルコキシ、チオアルコキ
シ、及びアミノが含まれる。
【0040】本発明の目的のために好ましい脱離基に
は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ニトロ、(低級アルキ
ル)フェニルスルホニル、及び低級アルキルスルホニル
が含まれ、フルオロ、ブロモ、及びニトロが最も好まし
い。
【0041】式2で示される化合物において、活性化基
Aは、フリーデル−クラフツアシル化反応を行う目的の
ために酸を活性化することがよく知られている基から選
択され、酸ハライド、例えばフルオライド、クロリド及
びブロミド;C1−C6アルカン酸、C1−C6アルキルス
ルホン酸、アリールスルホン酸、C1−C6アルキルスル
ホン酸、ペルフルオロ化されたC1−C6アルカン酸等と
の混成酸無水物、C1−C6アルキルカルボン酸塩、アリ
ールカルボン酸塩が含まれる。式2で示される好ましい
化合物は、式中Aがハロゲン、最も好ましくは塩素であ
る化合物である。
【0042】典型的には、1と2の間のアシル化反応
は、不活性な有機溶媒中で、ルイス酸触媒の存在下で行
う。適当な溶媒には、ハロゲン化炭化水素、例えばジク
ロロメメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタ
ン、四塩化炭素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等
が含まれる。溶媒の量は厳密なものではないが、一般に
反応物の効果的な混合を可能にするに十分な量である。
【0043】1と2の間のフリーデル−クラフツアシル
化反応のための適当なルイス酸触媒には、無水のアルミ
ニウム、ホウ素又は亜鉛ハライドが含まれ、塩化アルミ
ニウムが好ましい。
【0044】反応の温度及び時間は、選択した反応溶
媒、ルイス酸触媒、及び活性化基Aによって変わり得
る。一般に、室温か又はそれ以下〜溶媒の還流温度か又
はそれ以下で反応を行う。反応時間は、数分から約48
時間の間で変わる。完結に向かう反応の進行は、よく知
られた技術、例えば反応中の反応混合物の一部の薄層ク
ロマトグラフィー分析によって追跡することができる。
【0045】典型的には、保護されたベンゾ[b]チオ
フェン1の1当量に対し、1.0〜1.5当量の化合物2
を用い、反応を完結するまで進行させるために必要な場
合には、活性化されたベンゾイル化合物を反応中にさら
に加える。使用するルイス酸触媒の量は、約0.1〜5
当量の範囲である。
【0046】アシル化反応から得られた生成物3を、次
に、式4(式中、R3及びR4は上に記載の意味を有す
る)の化合物と反応させる。式4aの化合物のようにY
が−SHである場合、3と4aとの反応は、強塩基の存
在下、極性非プロトン溶媒中でこの2つの試薬を混合す
ることにより行う。適当な強塩基には、アルキルリチウ
ム、アルカリ金属アミド、又は金属水素化物例えば、水
素化リチウム、水素化カリウム、若しくは水素化ナトリ
ウム、若しくは水素化アルミニウムリチウム若しくは水
素化アルミニウムナトリウムが含まれる。
【0047】適当な極性非プロトン溶媒には、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、N,
N'−ジメチルプロピル尿素、ジメチルスルホキシド、
テトラヒドロフランなとが含まれる。
【0048】別法として、スルフヒドリル化合物4aを
それぞれ、極性非プロトン溶媒中で強塩基との反応によ
り対応するアニオンに変換し、得られたアニオンを化合
物3と反応させることができる。
【0049】化合物4bのように式中Yが−NH2であ
る場合、好ましい反応条件は、3と4bとを、ジメチル
スルホキシド中で、相間移動試薬18−クラウン−6及
びアルミナに吸着させた37%フッ化カリウムの存在下
で、約120℃で反応させることを含む。
【0050】化合物3と4とのアシル化反応条件に続い
て、得られた生成物5の保護基を、当技術分野において
教示されている方法により脱離して、ジヒドロキシ化台
物6を得る(脱保護試薬及び反応条件については、上で
引用したT.Greeneら及びその中で引用されている文献
を参照されたい)。R5及びR6が好ましい保護基、すな
わちメチルである場合、メチル基の脱保護的脱離は、ア
ルカリ金属エタンチオネートを使用すること(G.I.Fe
truellら,Tetrahedron Letters,1327(1970);Ide
m.Aust.J.Chem.,25:1719(1972)及びA.S.Kende
ら,TetrahedronLetters,22:1779(1981)を参照)に
よってか又は三臭化ホウ素を塩化メチレン中、約−80
℃〜20℃で6〜12時間使用すること(J.F.W.McO
mieら,Org.Syn.,Coll.第V巻,412(1973))によっ
てか又はBBr3・S(CH3)2を塩化エチレン中、約80
℃〜85℃の温度で使用する(P.G.Williardら,Tetr
ahedron Letters,21,3731(1981))ことによって行
う。
【0051】式中、WがCHOHである本発明の化合物
は、脱保護工程の後に、適当な溶媒中に溶解し、窒素等
の不活性ガスの下で、還元剤例えば水素化アルミニウム
リチウムと反応させることにより製造する。
【0052】式中、WがCHOHである本発明の化合物
を、標準的な方法によりさらに還元して、式中Wがメチ
レンである化合物を得る。これは、化合物を適当な溶媒
中に懸濁し、窒素等の不活性ガスの下で冷却することに
より行う。この懸濁液に適当なトリアルキルシラン還元
剤、好ましくはトリエチルシリル、及び中程度の強さの
プロトン性の酸(protic acid)例えば塩酸、トリフル
オロ酢酸などを加える。
【0053】R1及びR2において−OC(O)(C1−C6
アルキル)又は−OC(O)Ar基が望ましい場合、すな
わち式(I)のジヒドロキシ化合物は、アシルクロリ
ド、ブロミド、シアニド、又はアジド等の試薬と反応さ
せるか、又は適当な無水物若しくは混成無水物と反応さ
せる。反応は、ピリジン、ルチジン、キノリン又はイソ
キノリン等の塩基性溶媒中、又はトリエチルアミン、ト
リブチルアミン、メチルピペラジン等の第3級アミン溶
媒中で行うのが便利である。この反応はまた、少なくと
も1当量の第3級アミン等の酸スカベンジャーを加え
た、不活性な溶媒、例えば酢酸エチル、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、ジメトキ
シエタン、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケ
トン中で行ってもよい。所望ならば、アシル化触媒、例
えば4−ジメチルアミノピリジン又は4−ピロリジノピ
リジンを使用してもよい。Haslamら,Tetrahedron,3
6:2409−2433(1980)を参照されたい。
【0054】前記のR1及びR2基を生じるアシル化反応
は、約−25℃〜約100℃の範囲の適度な温度で行
い、たいていは窒索ガスのような不活性な雰囲気下で行
う。普通は、室温がこの反応には適当である。
【0055】このようなヒドロキシ基のアシル化は、不
活性な有機溶媒中でか、又は溶媒なしに、適当なカルボ
ン酸の酸触媒反応により行うことができる。酸触媒、例
えば硫酸、ポリリン酸、メタンスルホン酸などを使用す
る。
【0056】前記のR1及びR2基はまた、適当な酸の活
性なエステル、例えばジクロロヘキシルカルボジイミ
ド、アシルイミダゾール、ニトロフェノール、ペンタク
ロロフェノール、N−ヒドロキシサクシンイミド、及び
1−ヒドロキシベンゾトリアゾールのような既知の試薬
によって形成されるエステルを形成することによっても
得られる。例えば、Bull.Chem.Soc.Japan.,38:197
9(1965)及びChem.Ber.,788,及び2024(1970)を参
照されたい。
【0057】式中R1及びR2が−OSO2(C4−C6ア
ルキル)である化合物が所望である場合は、適当な出発
物質のジヒドロキシ化合物を、例えば、適当なスルホン
酸の誘導体、例えばスルホニルクロリド、ブロミド、又
はスルホニルアンモニウム塩と、King及びMonoir,J.A
m.Chem.Soc.,97:2566−2567(1975)に教示されて
いるように反応させる。ジヒドロキシ化台物はまた、適
当なスルホン酸無水物と反応させることができる。この
ような反応は、酸ハライドとの反応の記載について上に
説明したような条件下で行う。
【0058】式(I)の化合牧は、R1及びR2が異なる
生物学的な保護基、又は好ましくは同一の生物学的な保
護基となるように製造することができる。好ましい保護
基には、−CH3、−C(O)C(CH3)3、−C(O)C6H
5、及び−SO2(CH2)3CH3が含まれる。
【0059】以下の反応式2において説明される別の合
成方法では、Yが−S−又は−SO2−である本発明の
化合物は、所望の活性化された(4−置換)ベンゾイル
化合物9(示されている酸クロリド)を最初に合成する
ことにより製造する。中間体は、4−置換安息香酸化合
物7を、その対応するアミン置換誘導体8に変換するこ
とにより製造する。この置換された安息香酸8を、当技
術分野で知られている慣用な方法により、その対応する
酸クロリド9に変換する。
【0060】酸クロリド9を、慣用のフリーデル−クラ
フツアシル化反応で式1のヒドロキシ保護された化合物
と反応させ、最後から2番目の中間体10を得る。脱保
護(R5及びR6基の除去)により、Yが−S−又は−S
O2−のいずれかである本発明の所望の化合物が生じ
る。
【0061】化合物11の芳香族ヒドロキシ基の、−O
C(O)(C1−C6アルキル〉、−OC(O)O(C1−C6
アルキル)、−O−C(O)Ar、−OC(O)OAr、及び
−OSO2(C4−C6アルキル)への変換は、上に記載
のように行う。
【0062】式(I)の化合物は、R1及びR2が異なる
生物学的な保護基となるように、又は好ましくは、同一
の生物学的な保護基となるように製造することができ
る。好ましい保護基には、OCH3、O−C(O)−C(C
H3)3、O−C(O)−C6H5、及びO−SO2−(CH2)3
−CH3が含まれる。
【0063】「生物学的な保護基」なる語は、生物学的
系おいて、例えば前記のR1とR2基を含有する本発明の
化合物をヒトに投与した後に、R1及びR2基の脱離を遅
延、抵抗、又は阻止するようなものであるそのようなR
1及ひR2基を意味する。このような化合物、特にWがC
H2である化合物もまた、本明細書に記載した方法に有
用である。
【0064】
【化5】
【0065】販売元から入手したすべての試薬は、特に
示さない限り、それ以上精製することなく使用した。1
H及び13C核磁気共鳴スペクトルは、300及び75M
Hzで示された通りにそれぞれ測定した。1H−NMR化
学シフトを、用いたNMR溶媒に対するppmでδ値とし
て報告する。1H−NMRカップリング定数はへルツ
(Hz)で報告し、見かけの多重度をいい、以下のよう
に示される:「s」、「d」、「t」などと組み合わせ
て、s(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリ
プレット)、q(カルテット)、m(マルチプレット)
及びb(ブロード)。カラムクロマトグラフィーは、E
Mサイエンスシリカゲル(230−400メッシュASTM)
と示されない限り、Stillら(Still,W.C.;kahn,
M.;Mitra,A.,J.org.Chem.,1978,43:2923)の方
法にしたがって行った。すべての場合において、濃縮は
ロータリーエバポレーターにより減圧下で行った。
【0066】以下に記載する製造例及び実施例は、本発
明の典型的な態様として提供されるものであって、請求
の範囲により定義されるような本発明の限定として解釈
されるものではない。
【0067】エストロゲン及びプロゲスチンの様々な形
態が市販で入手可能である。エストロゲンをベースとす
る薬剤には、例えばエチニル エストロゲン(0.01〜
0.03mg/日)、メストラノール(0.05〜0.15
mg/日)、及びプレマリン(登録商標)(Wyeth−Ayer
st社;0.3〜2.5mg/日)のような結合型エストロ
ゲンホルモンが含まれる。プロゲスチンをベースとする
薬剤には、例えばプロベラ(登録商標)(Upjohn社;
2.5〜10mg/日)等のメドロキシプロゲステロン、
ノルエチルノドレル(1.0〜10.0mg/日)、及び
ノルエチンドロン(0.5〜2.0mg/日)が含まれ
る。エストロゲンをベースとする好ましい化合物はプレ
マリン(登録商標)であり、ノルエチルノドレル及びノ
ルエチンドロンは、プロゲスチンをベースとする好まし
い薬剤である。
【0068】各エストロゲン及びプロゲスチンをベース
とする薬剤の投与の方法は、当業者に公知の方法と一致
する。本発明の方法の大部分は、本発明の化合物を1日
に1から3回継続的に投与する。しかし、周期的治療は
子宮内膜炎の処置に特に有用であり得、又は病気の痛み
の発作の時に緊急に使用し得る。再狭窄の場合は、治療
は血管形成術のような医学的処置の後の短期間(1〜6
ヶ月)に限定してもよい。
【0069】本明細書中に使用される「有効量」なる用
語は、本明細書中に記載した様々な病理学的状態の病状
を緩和することが可能である本発明化合物の量を意味す
る。本発明に従って投与される化合物の具体的な投与量
は、勿論、例えば投与する化合物、投与経路、患者の状
態、及び処置する病理学的状態を含む、その症例を取り
巻く特定の状況によって決定する。典型的な1日の投与
量は、非毒性投与レベルである約5mg〜約600mg
/日の本発明の化合物を含む。好ましい1日の投与量
は、一般に約15mg〜約80mg/日であろう。
【0070】本発明の化合物は、口腔、直腸、経皮、皮
下、静脈、筋肉、及び鼻腔を含む様々な経路で投与する
ことができる。これらの化合物を好ましくは、投与に先
立って製剤にし、その選択は関与する医師により決定さ
れるであろう。したがって、本発明の別の態様は、本発
明の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩若しくは溶
媒和物の有効量を含んでなり、場合により有効量のエス
トロゲン又はプロゲスチン、及び薬学的に許容し得る担
体、希釈剤、又は添加剤を含む医薬組成物である。
【0071】このような製剤中での全活性成分は、製剤
の重量の0.1%〜99.9%を占める。「薬学的に許容
し得る」なる用語は、担体、希釈剤、添加剤及び塩が、
製剤の他の成分と適合しなければならず、製剤の受容者
に対して有毒であってはならないということを意味す
る。
【0072】本発明の医薬組成物は、よく知られた容易
に入手できる材料を用いて、当業者に公知の方法によっ
て製造することができる。例えば、本発明の化合物は、
エストロゲン又はプロゲスチン化合物を加えるか又は加
えないで、一般的な添加剤、希釈剤、又は担体と共に製
剤にすることができ、錠剤、カプセル剤、懸濁剤、散剤
などに形成することができる。このような製剤に適当な
賦形剤、希釈剤、及び担体の例には次のものが含まれ
る:デンプン、糖類、マンニトール及びケイ酸誘導体な
どの賦形剤及び展開剤、カルボキシメチルセルロース及
び他のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチン、及
びポリビニル−ピロリドンなどの結合剤、グリセリンな
どの湿潤剤、炭酸カルシウム及び重炭酸ナトリウムなど
の崩壊剤、パラフィンなどの溶出遅延剤、第四級アンモ
ニウム化合物などの吸収促進剤、セチルアルコール、グ
リセリンモノステアラートなどの界面活性剤、カオリン
及びベントナイトなどの吸着担体、タルク、ステアリン
酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウム、及び固体
のポリエチルグリコールなどの滑沢剤。
【0073】本発明の化合物はまた、便利な経口投与の
ためのエリキシル又は溶液、あるいは、例えば筋肉、皮
下又は静脈経路による非経口投与に適当な液体として製
剤にすることができる。さらに本発明の化合物は、薬物
を持続的に解離する剤型などの製剤によく適合する。特
定の生理学的場所においてのみ、又は好ましくは特定の
生理学的場所において、恐らく一定期間活性成分を放出
するように医薬組成物を構成することができる。例えば
高分子物質又はワックス類でコーティング、薬袋、及び
保護マトリックスを製造し得る。
【0074】本発明の化合物は、単独でか又は本発明の
医薬と組み合わせて、通常は便利な製剤として投与する
ことができる。以下に記載する製剤例は、単なる説明で
あって本発明の範囲の限定を何ら意図するものでない。
【0075】
【実施例】中間体の製造 製造例1:6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニ
ル)−3−(4−ニトロベンゾイル)ベンゾ[b]チオ
フェンの製造 ジクロロエタン25mL中の4−メトキシ−2−(4−
メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン(1.00
g,3.70mmol)のスラリー(5℃)に、塩化アルミ
ニウム0.604(4.52mmol)を加えた。このスラリ
ーが深赤色に変化したのが観察された。この混合物に4
−ニトロベンゾイルクロリド0.838g(4.52mmo
l)を加え、得られた混合物を5℃で1時間撹拌した
後、室温で3時間撹拌した。さらに塩化アルミニウム
(0.2932g,2.215mmol)及び4−ニトロベン
ゾイルクロリド(0.4065g,2.19mmol)を加
え、得られた混合物を3時間撹拌した。最後の塩化アル
ミニウム(0.272g,2.06mmol)を加え、得られ
た混合物を室温で16時間撹拌した。この時間が経過し
た時点で、冷却した1N 塩酸を加えることにより反応
をクエンチし、反応混合物を酢酸エチルと1N 塩酸と
の間に分配した。有機層を分離し、水、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、及び塩化ナトリウム水溶液で順次に洗
浄した。有機層を集め、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、濾過し、濃縮して油状物とし、これをシリカゲルに
吸着させた。クロマトグラフィー(2:1 ヘキサン:
酢酸エチル)により、標題の化合物0.2744g(1
8%)を固体として得た。融点168.9〜170℃。 IR(KBr):3140,2820,1659,16
03,1528,1347,1251,1045,82
9cm-1 1 H NMR(CDCl3):δ 8.04(d,2H,J=
8.9Hz),7.81(m,3H),7.34(d,1
H,J=2.3Hz),7.21(d,1H,J=8.7H
z),7.05(dd,1H,J=8.7),6.69(d,
2H,J=8.9Hz),3.91(s,3H),3.71
(3H);13 C NMR(CDCl3):δ 192.0,160.3,
158.0,149.7,147.2,142.7,14
0.2,133.3,130.8,130.6,129.
1,125.4,124.3,123.3,115.3,1
14.1,104.5,55.7,55.3; 元素分析: 計算値(C23H17NO5S):C,65.86;H,4.
08;N,3.34;S,7.64; 実測値:C,65.85;H,4.11;N,3.29;
S,7.51
【0076】製造例2:6−メトキシ−2−(4−メト
キシフェニル)−3−(4−フルオロベンゾイル)ベン
ゾ[b]チオフェンの製造 ジクロロエタン25mL中の4−メトキシ−2−(4−
メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン(1.02
g,3.77mmol)のスラリー(5℃)に、塩化アルミ
ニウム0.600(4.5mmol)を加えた。このスラリー
が深赤色に変化するのが観察された。この混合物に4−
フルオロベンゾイルクロリド0.535mL(0.718
g,4.52mmol)を加え、得られた混合物を5℃で2
4時間撹拌した後、冷却した1N 塩酸20mLを添加す
ることによりクエンチした。反応混合物をジクロロメタ
ンと1N 塩酸との間に分配した。有機層を分離し、水
層をジクロロメタンで2回逆抽出した。有機層を集め、
飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を集め、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリ
カゲル上のクロマトグラフィー(8:1ヘキサン:酢酸
エチル)に付した。標題の化合物1.0879g(74
%)を固体として得た。融点108.1〜109℃。 IR(KBr):2980,2940,2810,16
40,1598,1473,1251,1152,83
1cm-1 1 H NMR(CDCl3):δ 7.78(dd,2H,J=
5.6,8.7Hz),7.61(d,1H,J=8.9H
z),7.28(m,3H),6.98(dd,1H,J=
2.5,8.9Hz),6.94(m,3H),6.72
(d,2H,J=8.7Hz),3.88(s,3H),
3.73(3H);13 C NMR(CDCl3):δ 192.8,167.4,
164.0,160.0,157.9,144.3,14
0.2,134.0,133.9,133.8,132.
7,132.5,130.6,130.0,125.8,1
24.2,115.7,115.5,114.1,104.
6,55.7,55.3;19 F NMR(CDCl3):δ 48.31(t,J=6
Hz) 元素分析: 計算値(C23H17FO3S):C,70.39;H,4.
37;S,8.17;F,4.84; 実測値:C,70.21;H,4.38;S,8.27;
F,5.14
【0077】製造例3:6−メトキシ−2−(4−メト
キシフェニル)−3−(4−ブロモベンゾイル)ベンゾ
[b]チオフェンの製造 ジクロロエタン25mL中の4−メトキシ−2−(4−
メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン(0.99
g,3.66mmol)のスラリー(5℃)に、塩化アルミ
ニウム0.622g(4.66mmol)を加えた。このスラ
リーが深赤色に変化するのが観察された。この混合物に
4−ブロモベンゾイルクロリド(0.997g,4.54
mmol)を加え、得られた混合物を5℃で3時間撹拌した
後、冷却した1N 塩酸10mLを加えることによりクエ
ンチした。この反応混合物を酢酸エチルと1N 塩酸と
の間に分配した。有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液と飽和塩化ナトリウム水溶液とで順次に洗浄
した。有機層を集め、無水硫酸マグネシウムで洗浄し、
濾過し、濃縮して油状物とし、シリカゲル上のクロマト
グラフィー(9:1ヘキサン:酢酸エチル)に付して、
生成物を含む幾つかの画分を得た。これらの画分を集
め、濃縮し、100℃で真空乾燥して標題の化合物1.
0715g(65%)を粘稠な油状物として得た。 IR(CHCl3):3030,1647,1608,1
586,1477,1253,831cm-1 1 H NMR(CDCl3):δ 7.61(m,3H),
7.33(m,5H),6.98(dd,1H,J=8.
7,2.1Hz),6.71(d,2H,J=8.7H
z),3.83(s,3H),3.69(s,3H),3.
69(s,3H);13 C NMR(CDCl3):δ 193.2,160.1,
157.9,144.7,140.2,136.4,13
3.7,131.7,131.4,130.6,129.
7,128.3,125.8,124.2,115.1,1
14.2,104.6,55.7,55.4; 生成物の一部を酢酸エチルから再結晶し、元素分析用の
試料を得た。 元素分析: 計算値(C23H17BrO3S):C,60.94;H,3.
78;S,7.07;Br,17.62 実測値:C,61.14;H,3.93;S,6.94;
Br,17.79
【0078】本発明の化合物の製造 実施例1:6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニ
ル)−3−[(4−(2−ピペリジン−1−イル)エチ
ル)アミノ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェンの製
造
【化6】 工程a)6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)
−3−(4−フルオロベンゾイル)ベンゾ[b]チオフ
ェンの製造 ジクロロメタン(25mL)中の6−メトキシ−2−
(4−メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン
(1.02g,3.77mmol)のスラリー(5℃)に、三
塩化アルミニウム(0.600g,4.5mmol)を加え
た。このスラリーが深赤色に変化するのが観察された。
この混合物にp−フルオロベンゾイルクロリド(0.53
5mL,0.718g,4.52mmol)を加えた。得られ
た混合物を5℃で24時間撹拌した後、冷却した1N
HCl(20mL)を加えることによりクエンチし、ジク
ロロメタンと1N HClとの間に分配した。水層をジク
ロロメタンで2回逆抽出し、有機層を、飽和NaCl水溶
液で洗浄し、乾燥した(MgSO4)。濾過と濃縮の後、
残留物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(8:1ヘ
キサン:酢酸エチル)に付し、標題の化合物1.09g
(74%)を固体として得た。融点108.1〜109.
0℃。 IR(KBr):2890,2940,2810,16
40,1598,1473,1251,1152,83
1cm-1 1 H NMR(CDCl3):δ 7.78(dd,2H,J=
5.6,8.7Hz),7.61,(d,1H,J=8.9
Hz),7.28(m,3H),6.98(dd,1H,J
=2.5,8.9Hz),6.94(m,3H),6.72
(d,2H,J=8.7Hz),3.88(s,3H),
3.73(s,3H);13 C NMR(CDCl3):δ 192.8,167.4,
164.0,160.0,157.9,144.3,14
0.2,134.0,133.9,133.8,132.
7,132.5,130.6,133.0,125.8,1
24.2,115.7,115.5,115.1,114.
1,104.6,55.7,55.3;19 F NMR(CDCl3):δ 48.31(t,J=6
Hz) 元素分析: 計算値(C23H17FO3S):C,70.39;H,4.
37;S,8.17;F,4.84; 実測値:C,70.21;H,4.38;S,8.27;
F,5.14
【0079】工程b)6−メトキシ−2−(4−メトキ
シフェニル)−3−[4−(2−(ピペリジン−1−イ
ル)エチルアミノ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェ
ンの製造 [6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−
(4−フルオロベンゾイル)]ベンゾチオフェン(0.
2g,0.51mmol,上記工程a)に記載の通り製造す
る)を、DMSO(0.33g,4.08mmol)中で撹拌
し、1−(2−アミノエチル)ピペリジン(0.065
g,0.51mmol)、18−クラウン−6(0.014
g,0.051mmol)及び37%KF/アルミナ(0.1
1g,0.68mmol)を加えた。この反応物を125℃
に加熱して、一晩撹拌した。次いで、この反応物を室温
に冷却し、H2Oでクエンチした。これをEtOAcで抽
出し、H2Oで洗浄した(3回)後、ブラインで洗浄し
た(1回)。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧
下で濃縮した。粗製物をカラムクロマトグラフィー(5
%MeOH/MeCl2)により精製し、標題の化合物0.
18g(72%)を得た。1 H NMR(300MHz,MeOD d4):δ 7.68
(d,2H,J=8.8Hz),7.43(m,3H),
7.29(d,1H,J=2.2Hz),6.91(dd,1
H,J=8.8,2.2Hz),6.77(d,2H,J=
8.8Hz),6.41(d,2H,J=8.8Hz),5.
10(t,1H,J=4Hz),3.87(s,3H),
3.74(s,3H),3.13(m,2H),2.51
(m,2H),2.36(br,4H),1.55(b
r,4H),1.43(br,2H); FD+ MS(C30H32N2O3S)=500; 元素分析: 計算値(C30H32N2O3S):C,71.97;H,6.
44;N,5.50; 実測値:C,72.17;H,6.28;N,5.39
【0080】実施例2:6−ヒドロキシ−2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3−[(4−(2−(ピペリジン
−1−イル)エチルアミノ)ベンゾイル]ベンゾ[b]
チオフェンの製造
【化7】 6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−
(4−(2−ピペリジン−1−イル)アミノ)ベンゾイ
ル]ベンゾ[b]チオフェン(上記工程bに記載の通り
製造する)を塩酸塩に変換し、得られた生成物をEtCl
2中、5℃で撹拌した。BBr3を加え、反応混合物を5
℃で5時間撹拌した。次いで、これを冷却したH2Oに
注ぎ、EtCl2で抽出した後にEtOAcで抽出した。有
機層を集め、減圧下で濃縮した。粗製物をカラムクロマ
トグラフィー(15%MeOH/MeCl2)により精製し
て、標題の化合物0.08g(74%)を得、塩酸塩と
して単離した。1 H NMR(300MHz,MeOD d4)d 7.59
(d,2H,J=8.8Hz),7.34(d,1H,J
=8.8Hz),7.24(m,3H),6.84(dd,1
H,J=8.8,2.6Hz),6.66(d,2H,J=
8.8Hz),6.49(d,2H,J=8.8Hz),3.
32(m,2H),2.65(m,6H),1.66
(m,4H),1.52(m,2H); FD+ MS(C28H28N2O3S)=472; 元素分析: 計算値(C28H28N2O3S・0.5HCl):C,68.
52;H,5.85;N,5.71; 実測値:C,68.45;H,5.96;N,5.53
【0081】実施例3:6−メトキシ−2−(4−メト
キシフェニル)−3−[4−(2−(ピペリジン−1−
イル)エチルチオ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェ
ン]の製造
【化8】 工程a)2−(ピペリジン−1−イル)エタンチオール
チオ尿素(6.0g,78.8mmol)を無水EtOH(2
5mL)中で撹拌し、無水EtOH(50mL)中の1−
(2−クロロエチル)ピペリジン塩酸塩(14.2g,
77.3mmol)を、添加漏斗により20分間かけてゆっ
くりと加えた。得られた溶液を還流下、一晩加熱した。
エタノールを減圧下で除いた。エタノール(60mL)
を加えた後、酢酸エチル溶液77mLと石油エーテル2
0mLを加えた。生成物が結晶化し、これを濾過した。
この中間体のいくらか(4.36g,19.4mmol)をH
2O(10mL)に溶解し、H2O(4.8mL)中のNaO
H(1.09g,27.2mmol)を加えた。わずかに赤色
を帯びた油層が認められるまで、混合物をヒートガンで
加熱した。この有機物をEt2Oで抽出し、MgSO4で乾
燥し、濾過した。標題の生成物を含むエーテル層は、そ
れ以上精製することなく使用した。
【0082】工程b)6−メトキシ−2−(4−メトキ
シフェニル)−3−[4−(2−(ピペリジン−1−イ
ル)エチルチオ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン
の製造2−(ピペリジン−1−イル)エタンチオール
(2.8g,19.2mmol,上記工程aに記載の通り製造
する)を、ジエチルエーテル50mL中、窒素下、0℃
にて撹拌し、NaH(鉱油中の60%懸濁液0.676
g)を加えた。得られた溶液を20分間撹拌した。DM
F100mL中の6−メトキシ−2−(4−メトキシフ
ェニル)−3−(4−フルオロベンゾイル)ベンゾ
[b]チオフェン(0.94g,2.40mmol,上記の実
施例1工程aに記載の通り製造する)を加えた。反応混
合物を加熱還流し、1時間撹拌した。粗製の混合物をH
2Oに注ぎ、EtOAcで3回抽出した。有機層をブライ
ンで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮
した。粗製物をカラムクロマトグラフィー(10 %Me
OH/MeCl2)により精製し、標題の化合物1.3g
(98%)を得た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ 7.72
(d,2H,J=8.5Hz),7.60(d,1H,J
=8.8Hz),7.34−7.24(コンプレックスm,
5H),6.69(dd,1H,J=8.8,2.2Hz),
6.76(d,2H,J=8.8Hz),3.90(s,3
H),3.76(s,3H),3.56(m,4H),
3.01(m,2H),2.58(m,2H),2.29
(m,2H),1.88(m,3H),1.43−1.3
4(m,1H) FD+ MS(C30H32NO3S2Cl)=517 元素分析: 計算値(C30H32NO3S2Cl):C,65.02;H,
5.82;N,2.53; 実測値:C,65.27;H,6.01;N,2.66
【0083】実施例4:6−ヒドロキシ−2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3−[4−(2−(ピペリジン−
1−イル)エチルチオ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオ
フェンの製造
【化9】 6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−
[4−(2−(ピペリジン−1−イル)エチルチオ)ベ
ンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン(0.50g,0.9
0mmol,上記工程bに記載の通り製造する)をジクロロ
メタン10mL中に0℃にて溶解し、BBr3(1M溶
液,3.6mL,3.6mmol)を加えた。得られた反応混
合物を2時間撹拌した。次いで、反応混合物をH2Oに
注ぎ、NaHCO3を加えてpHを7−9に維持した。こ
れを酢酸エチルで抽出し、MgSO4で乾燥し、濾過し、
減圧下で濃縮した。粗製物をカラムクロマトグラフィー
(10%MeOH/MeCl2)により精製して、標題の化
合物0.13g(29%)を得た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ 7.69
(d,1H,J=8.8Hz)、7.59(d,2H,J
=8.5Hz),7.29(d,1H,J=2.2Hz),
7.16(d,2H,J=8.5Hz),7.11(d,2
H,J=8.8Hz),6.95(dd,1H,J=8.8,
2.2Hz),6.58(d,2H,J=8.8Hz),2.
96(br,2H),2.58(m,6H),1.62(b
r,4H),1.47(br,2H); FD+ MS(C28H27NO3S2)=489; 元素分析: 計算値(C28H27NO3S2):C,68.68;H,5.
56;N,2.86; 実測値:C,68.86;H,5.79;N,2.88
【0084】実施例5:6−メトキシ−2−(4−メト
キシフェニル)−3−[4−(N−メチル−N−2−
(ピペリジン−1−イル)エチルアミノ)ベンゾイル]
ベンゾ[b]チオフェンの製造
【化10】 工程a)4−[(N−メチル−N−(2−ピペリジン−
1−イル)エチル)アミノ]安息香酸メチルエステルの
製造 p−N−メチルアミノ安息香酸メチル(0.5g,3.3
1mmol)をTHF(5mL)中0℃にて窒素下で撹拌し
た。NaHを加えた。これを15分間撹拌し、氷浴を取
り外した。最少量のTHF中で1−(2−クロロエチ
ル)ピペリジン(0.54g,3.64mmol)を加えた。
この反応物を48時間還流温度で撹拌した。室温に冷却
し、水を加えてクエンチし、EtOAcで抽出した。有機
層をMgSO4で乾燥し、濾過して減圧下で濃縮した。粗
製物をカラムクロマトグラフィー(5%MeOH/MeC
l2)により精製して、0.42g(46%)の7を得
た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ 7.94
(d,2H,J=8.8Hz),6.91(d,2H,J
=8.8Hz),4.12(t,2H,J=7.3Hz),
3.84(s,3H),3.53(t,2H,J=7.3
Hz),3.02(s,3H),2.80(br,4H),
1.75(br,4H),1.60(br,2H);FD+
MS(C16H24N2O2)=276.2
【0085】工程b)4−[(N−メチル−N−(2−
ピペリジン−1−イル)エチル)アミノ]安息香酸の製
造 4−[(N−メチル−N−(2−ピペリジン−1−イ
ル)エチル)アミノ]安息香酸,メチルエステル(0.
40g,1.43mmol,上記工程aに記載の通り製造す
る)を、5N NaOH20mL中で、2時間加熱還流し
た。冷却器を外して、メタノールを逃し、加熱還流を一
晩続けた。反応物を塩酸で酸性化し、H2Oを除いた。
得られた4−[(N−メチル−N−(2−ピペリジン−
1−イル)エチル]安息香酸は、それ以上精製すること
なく、次の工程で直接使用した。
【0086】工程c)6−メトキシ−2−(4−メトキ
シフェニル)−3−[4−(N−メチル−N−2−(ピ
ペリジン−1−イル)エチルアミノ)ベンゾイル]ベン
ゾ[b]チオフェンの製造 4−[(N−メチル−N−(2−ピペリジン−1−イ
ル)エチル)アミノ]安息香酸(0.43g,1.43mm
ol,上記の工程bに記載の通り製造する)を1:1トル
エン(10mL)/MeCl2(10mL)、塩化チオニル
(0.84g,7.15mmol)、及び触媒DMF(1滴)
中で撹拌した。反応物を撹拌し、一晩加熱還流した。溶
媒を減圧下で除いた。粗製の酸クロリドをEt2Oにより
粉砕した。6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニ
ル)ベンゾ[b]チオフェン(0.35g,1.30mmo
l)とこの酸クロリド(1.43mmol)とをジクロロメタ
ン中に懸濁し、AlCl3(0.87g,6.50mmol)を
加えた。反応物を室温で3時間撹拌した。冷却H2O
(10mL)でクエンチし、溶媒を減圧下で留去した。
粗製の混合物をMeOHにとり、HClで飽和して還流し
た。次いで、MeOHを除き、固体をH2Oで粉砕した。
粗製物をカラムクロマトグラフィー(5%MeOH/Me
Cl2)により精製し、標題の化合物0.23g(35
%)を得た。1 H NMR(300MHz,CDCl3)δ 7.65
(d,2H,J=8.8Hz),7.31(d,1H,J
=8.8Hz),7.21(m,3H),6.82(d,1
H,J=8.8Hz),6.62(d,2H,J=8.6H
z),3.93(s,3H),3.87(t,2H,J=
7.3Hz),3.74(s,3H),3.00(s,3
H),2.80(br,6H),1.75(br,4H),
1.60(br,2H); FD+ MS(C31H34N2O3S)=514; 元素分析: 計算値(C31H34N2O3S):C,72.34;H,6.
66;N,5.44; 実測値:C,72.09;H,6.63;N,5.19
【0087】実施例6:6−ヒドロキシ−2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3−[4−(N−メチル−N−2
−(ピペリジン−1−イル)エチルアミノ)ベンゾイ
ル]ベンゾ[b]チオフェンの製造
【化11】 6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−
[4−(N−メチル−N−2−(ピペリジン−1−イ
ル)エチルアミノ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェ
ン(0.191g,0.379mmol,上記実施例3に記載
の通り製造する)をジクロロエタン20mL中に溶解
し、BBr3・SMe2(0.71g,2.27mmol)を加え
た。反応物を83℃に24時間加熱した。反応をH2O
(10mL)によりクエンチし、有機層を除き、水層を
酢酸エチルで抽出した。粗製物をカラムクロマトグラフ
ィー(15%MeOH/MeCl2)により精製して、標題
の化合物の遊離塩基0.188g(66%)を得た。メ
タノール性塩化水素により塩酸塩を形成し、濾過により
単離して真空乾燥した。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ 7.65
(d,2H,J=8.8Hz),7.31(d,1H,J
=8.8Hz),7.20(m,3H),6.82(d,1
H,J=8.8Hz),6.63(d,2H,J=8.6H
z),3.87(t,2H,J=7.3Hz),3.02
(s,3H),2.80(br,6H),1.75(br,4
H),1.60(br,2H); FD+ MS(C29H30N2O3S)=486; 元素分析:計算値(C29H30N2O3S・0.8HCl):
C,63.17;H,5.63;N,5.08; 実測値:C,62.95;H,5.77;N,4.91
【0088】実施例7:6−メトキシ−2−(4−メト
キシフェニル)−3−[4−(2−(ピペリジン−1−
イル)エチルスルホニル)ベンゾイル]ベンゾ[b]チ
オフェンの製造
【化12】 工程a)4−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)
スルホニル安息香酸の製造 ピペリジン30mLとジメチルホルムアミド10mL中の
p−カルボキシフェニル 2−クロロエチルスルホン5g
(20mmol)(Shiniriki及びNambara;Chem.Pharm.B
ull.(Tokyo),11,178−183,(1963)の方法により
製造する)の溶液を120℃に1時間加熱した。この混
合物を室温に冷却し、エーテル100mLで粉砕し、固
体を濾過により分離した。この固体を1N 水酸化ナト
リウム200mL中に溶解し、エーテルで洗浄した(2
×200mL)。水層を1N HCl60mLで酸性化し、
エーテル抽出した(2×200mL)。水層を減圧下で
溶媒留去し、得られた粘稠な白色の固体を水から再結晶
して、標題の化合物3.9g(収率58%)を白色の板
状結晶として得た。1H NMR(300MHz,D6−D
MSO):δ 13.5(bs,1H),11.4(bs,1
H),8.23(d,2H,J=8.5Hz),8.08
(d,2H,J=8.5Hz),4.12(m,2H),
3.40(bs,2H),3.30(m,2H),2.89
(bs,2H),1.76(m,5H),1.36(br,1
H);13 C NMR(300MHz,D6−DMSO):δ 1.
66.0,141.6,135.9,130.4,128.
2,52.0,49.0,48.6,22.3,21.2; FAB−MS(C13H20NO4S)(M++1)=29
8.1(遊離塩基) 元素分析: 計算値(C14H20NO4SCl):C,50.37;H,
6.04;N,4.20;O,19.17;S,9.60;
Cl,10.62; 実測値:C,50.79;H,6.16;N,4.06;
O,20.47;S,8.81;Cl,10.11
【0089】工程b)6−メトキシ−2−(4−メトキ
シフェニル)−3−[4−(2−ピペリジン−1−イ
ル)エチルスルホニル)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオ
フェンの製造 MeCl2150mL中の4−(2−(ピペリジン−1−イ
ル)エチル)スルホニル安息香酸(上記の工程aに記載
の通り製造する)1.6g(4.8mmol)の溶液にジメチ
ルホルムアミド1滴と塩化チオニル2.1mLを加えた。
得られた溶液を、乾燥した雰囲気下、室温で一晩撹拌し
た。ジメチルホルムアミド1滴をさらに加え、塩化チオ
ニル1mLを加えて、混合物を6時間加熱還流した。冷
却した後、溶媒を減圧留去して、粗製の酸クロリドをト
ルエン150mL中で再懸濁し、再び溶媒を2回留去し
た。固体をエーテルで粉砕し(2×50mL)、真空乾
燥した。得られた灰白色の固体を塩化メチレン200m
L中に再懸濁し、塩化アルミニウム1.92g(14.4m
mol,3当量)と6−メトキシ−2−(4−メトキシフ
ェニル)ベンゾ[b]チオフェン1.42g(5.3mmo
l,1.1当量)を加え、この溶液を乾燥窒素雰囲気下、
室温にて一晩撹拌した。5%炭酸水素ナトリウム2mL
と水200mLとで反応をクエンチし、有機層を分離し
た。有機層を酢酸エチル(200mL)で抽出した。集
めた有機層を乾燥(MgSO4)し、留去した。粗製物
を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(MeCl2中の
0〜6%メタノールグラジェント(60分間)を使用す
る)に付した。生成物を1:1エーテル/酢酸エチル1
20mL中にとり、塩化水素をこの溶液中に通気した。
得られた沈殿を濾過により単離し、真空乾燥した。この
塩酸塩をメタノール75mL+酢酸エチル50mL中で温
浸した後、5℃に冷却し、濾過により単離し、真空乾燥
し、標題の化合物1.22g(43%)を明黄色の固体
として得た。1 H NMR(300MHz,D6−DMSO/CDC
l3):δ 12.2(bs,1H),7.88(d,2H,
J=8.5Hz),7.82(d,2H,J=8.5H
z),7.74(d,1H,J=8.8Hz),7.36
(d,1H,J=2.6Hz),7.22(d,2H,J
=8.8Hz),7.04(dd,1H,J=2.6,8.8
Hz),6.73(d,2H,J=8.8Hz),3.95
(m,2H),3.91(s,3H),3.75(s,3
H),3.49(bd,2H,J=11.4Hz),3.31
(m,2H),2.94(bs,1H),2.81(bq,2
H,J=11.8Hz),2.13(bq,2H,J=13.
2Hz),1.85(bd,3H,J=11.8Hz),1.
42(bq,1H,J=12.9Hz); FAB−MS(C30H31NO5S2)(M++1)=55
0.0(遊離塩基) 元素分析:計算値(C30H32NO5S2Cl):C,61.
47;H,5.50;N,2.39;Cl,6.05;O,
13.65;S,10.94; 実測値:C,61.64;H,5.57;N,2.60;
Cl,5.90;O,13.56;S,10.82
【0090】実施例8:6−ヒドロキシ−2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3−[4−(2−(ピペリジン−
1−イル)エチルスルホニル)ベンゾイル)ベンゾ
[b]チオフェンの製造
【化13】 塩化アルミニウム(1.45g,10.9mmol,8当量)
を、乾燥した雰囲気下で、乾燥EtCl225mL中のエタ
ンチオール0.81mL(10.9mmol,8当量)の溶液
に加えた。10分間撹拌した後、EtCl225mL中の6
−メトキシ−2−(4−エトキシフェニル)−3−[4
−(2−(ピペリジン−1−イル)エチルスルホニル)
ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン800mg(1.3
6mmol,1当量)の溶液を加え、この混合物を室温で3
時間撹拌した。反応を、5%炭酸水素ナトリウム10m
L、水100mL及び酢酸エチル200mLでクエンチし
た。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した(2
×200mL)。集めた有機層を乾燥し(MgSO4)、
溶媒を減圧下で留去した。粗製物をシリカゲル上のクロ
マトグラフィー(MeCl3中の0〜10%、エタノール
グラジェント(30分間)を用いる)により精製し、標
題の化合物631mg(89%)を明黄色の固体として
得た。1 H NMR(300MHz,D6−DMSO):δ 9.8
2(bs,2H),7.84(s,4H),7.46(d,
1H,J=8.8Hz),7.38(d,1H,J=2.2
Hz),7.13(d,2H,J=8.5Hz),6.90
(dd,1H,J=2.2,8.8Hz),6.62(d,2
H,J=8.5Hz),3.47(t,2H,J=6.7H
z),2.45(t,2H,J=6.7Hz),2.14(b
s,4H),1.21(bs,6H); FAB−MS(C28H27NO5S2)(M++1)=55
2.1; 元素分析: 計算値(C28H27NO5S2):C,64.47;H,5.
22;N,2.69;O,15.34;S,12.29; 実測値:C,64.75;H,5.36;N,2.47;
O,15.46;S,12.04 UV/VIS(メタノール)λ(消衰)204(32,
000),236(32,000),295(17,00
0),375(2860)
【0091】製剤例 次の製剤において、「活性成分」なる用語は式(I)の
化合物を意味する。製剤1 :ゼラチンカプセル 硬質ゼラチンカプセルは次の成分を用いて製造する。 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 0.1−1000 デンプン(NF:米国国民医薬品集) 0− 650 デンプン(流動性粉末) 0− 650 シリコーン油 350センチストーク 0− 15 上記の製剤は、与えられた合理的な変更に応じて変化さ
せてもよい。
【0092】錠剤は次の成分を用いて製造する。製剤2 :錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 2.5−1000 セルロース(微結晶) 200− 650 二酸化ケイ素(ヒューム) 10− 650 ステアリン酸 5− 15 成分を混合し、圧縮して錠剤を形成する。
【0093】もしくは、各製剤中に活性成分を2.5−
1000mg含有する錠剤を次のように製造する。製剤3 :錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 2.5−1000 デンプン 45 セルロース(微結晶) 35 ポリビニルピロリドン(10%水溶液) 4 ナトリウムカルボキシメチルセルロース 4.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5 タルク 1 活性成分、デンプン及びセルロースをNo.45メッシュ
U.S.ふるいに通し、十分に混合する。この粉末とポリ
ビニルピロリドンの溶液を混合し、No.14メッシュ
U.S.ふるいに通す。得られた顆粒を50〜60℃で乾
燥し、No.18メッシュU.S.ふるいに通す。あらかじ
めNo.60メッシュU.S.ふるいに通したナトリウムカ
ルボキシメチルデンプン、ステアリン酸マグネシウム、
及びタルクを顆粒に加え、混合した後、打錠機で圧縮し
て錠剤を得る。
【0094】各製剤の5ml用量中に薬物を0.1〜1
000mg含有する懸濁剤を次のように製造する。製剤4 :懸濁剤 成 分 量(mg/5ml) 活性成分 0.1−1000mg ナトリウムカルボキシメチルセルロース 50mg シロップ 1.25ml 安息香酸溶液 0.10ml 香料 q.v. 着色料 q.v. 精製水を加えて5mlとする 薬物をNo.45メッシュU.S.ふるいに通し、ナトリウ
ムカルボキシメチルセルロース及びシロップと混合して
なめらかなペーストにする。安息香酸溶液、香料、及び
着色料を少量の水で希釈し、撹拌しながら加える。次い
で、水を加えて必要な体積にする。
【0095】次の成分を含むエアロゾル溶液を製造す
る。製剤5 :エアロゾル剤 成 分 量(重量%) 活性成分 0.25 エタノール 25.75 プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 70.00 活性成分をエタノールと混合し、この混合物を一部のプ
ロペラント22に加え、−30℃に冷却して充填機に移
す。次いで必要量をステンレススチールの容器に入れて
残りのプロペラントで希釈する。次にバルブユニットを
この容器に取り付ける。
【0096】坐剤は次のように製造する。製剤6 :坐剤 成 分 量(mg/坐剤) 活性成分 250 飽和脂肪酸グリセリド 2,000 活性成分をNo.60メッシュU.S.ふるいに通して、あ
らかじめ必要最小限の加熱で融解した飽和脂肪酸グリセ
リドに懸濁する。次いでこの混合物を公称容量2gの坐
剤用の型に入れ、冷却する。
【0097】次のように静脈製剤を製造する。製剤7 :静脈内投与用液剤 成 分 量 活性成分 50mg 等張生理食塩水 1,000ml 上記成分の溶液を患者に1分間に約1mlの速度で静脈
内投与する。
【0098】製剤8 :配合カプセルI 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 50 プレマリン 1 アビセル pH 101 50 デンプン 1500 117.50 シリコーン油 2 Tween 80 0.50 Cab−O−Sil 0.25
【0099】製剤9 :配合カプセルII 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 50 ノルエチルノドレル 5 アビセル pH 101 82.50 デンプン 1500 90 シリコーン油 2 Tween 80 0.50
【0100】製剤10 :配合錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 50 プレマリン 1 コーンスターチ NF 50 ポビドン,K29−32 6 アビセル pH 101 41.50 アビセル pH 102 136.50 クロスポビドン XL10 2.50 ステアリン酸マグネシウム 0.50 Cab−O−Sil 0.50
【0101】
【発明の効果】本発明の式(I)の化合物は、高脂質血
症、エストロゲン依存の癌特にエストロゲン依存の乳癌
及び子宮癌の症状、並びに骨粗鬆症及び心臓血管疾患の
状態(特に後者2つの状態は、閉経後症候群と関係して
いるものである場合)を緩和するの有用である。
【0102】「緩和」又は「処置」なる語は、1又はそ
れ以上の前記の症状又は病的状態を招く危険にある人の
予防的な処置、このような症状又は病的状態の防止、及
び現に存在している症状又は病的状態を処置することを
適宜に含むと定義される。
【0103】本発明の化合物はまた、女性における子宮
類線維腫疾患及び子宮内膜炎、及びヒトにおける平滑筋
細胞増殖の抑制に効果的である。以下の生物学的試験例
は、限定的なものではなく、本発明の方法を説明するも
のである。
【0104】生物学的試験法 I.閉経後ラットモデルの一般的準備 この方法を説明する試験例では、閉経後モデルを使用
し、その試験において種々の処置の効果が、血清コレス
テロール濃度、子宮重量、エストロゲンレセプター結
合、子宮好酸球ペルオキシダーゼ活性、MCF−7細胞
増殖及び骨密度を含む様々な生物学的パラメーターにつ
いて測定される。
【0105】75日生存の雌性Sprague Dawley ラット
(体重範囲200〜225g)をチャールス・リバー・
ラボラトリーズ(Charles River Laboratories)(ポー
テージ(Portage),ミシガン州)から入手した。ラッ
トをチャールス・リバー・ラボラトリーズで左右の卵巣
摘出(OVX)かSham外科的手法(無損傷)に付
し、1週間後に輸送した。到着したら、ラットを金属製
の吊りかご1つにつき、3又は4匹のグループにして入
れ、一週間自由に餌(カルシウム含有量約0.5%)と
水を随意に飲食させた。最小相対湿度40%、室温2
2.2±1.7℃に維持する。室内の光周期は12時間明
転し、12時間暗転にした。
【0106】II.4日間投与レジメ 1週間順化させた後(従って卵巣摘出後2週間であ
る)、試験化合物の毎日の投与を開始した。特記しない
限り、エストロゲンの経口投与可能な形態である17α
−エチニル エストラジオール(EE2)(Sigma Chemic
al Co.,St.Louis,MO)、又は試験化合物を1%カル
ボキシメチルセルロース中の懸濁液としてか又は20%
シクロデキストリン中に溶解して経口投与した。ラット
に4日間毎日投与した。投与レジメに次いでラットを計
量し、ケタミン:キシラジン(2体積:1体積)混合物
で麻酔した。血液サンプルを心臓穿刺により採取した。
次いでCO2で窒息させてラットを屠殺し、子宮を正中
切開で切除して子宮の湿重量を測定した。
【0107】A.コレステロール分析 血液サンプルを室温で2時間凝固させ、3000rpm
で10分間遠心分離して血清を得た。血液コレステロー
ルはベーリンガー・マンハインム・ダイアグノスティッ
クス(Boehringer Mannheim Diagnostics)高性能コレ
ステロール分析を用いて測定した。簡単に述べると、コ
レステロールをコレスト−4−エン−3−オン及び過酸
化水素に酸化した。次に過酸化水素をペルオキシダーゼ
の存在下でフェノール及び4−アミノフェナゾンと反応
させ、p−キノン イミン 染料を生成させた。この染料
は分光光度計により500nmで測定した。次いで標準
曲線からコレステロール濃度を計算した。バイオメック
・オートメイテッド・ワークステーション(Biomek Aut
omated Workstation)により全分析は自動化した。
【0108】B.子宮好酸球ペルオキシダーゼ(EP
O)アッセイ 酵素分析の時まで、子宮を4℃に保った。次いで、0.
005%トリトンX−100を含む50容量の50mM
トリス緩衝液(pH8.0)中で子宮をホモジナイズし
た。トリス緩衝液中の0.01%過酸化水素及び10m
M(終濃度)o−フェニレンジアミンを加えて、吸光度
の増加を450nmで1分間モニターする。好酸球ペル
オキシダーゼ活性のアッセイにより測定された子宮中の
好酸球の存在は、化合物のエストロゲン活性の指標であ
る。反応曲線の最初の直線部分から15秒間隔の最大速
度を測定した。
【0109】C.結果 以下の表1に示したデータは、対照である卵巣除去した
ラット、EE2で処置したラット、及び本発明のある特
定の化合物で処置したラットを比較した結果を示してい
る。EE2は、0.1mg/kg/日で経口投与した場合に
血清コレステロールを減少させたが、子宮に対する著し
い刺激作用も及ぼし、EE2処置したラットの子宮重量
は、卵巣除去した試験動物の子宮重量よりも実質的に重
かった。エストロゲンに対するこの子宮の応答は、当技
術分野においてはよく認識されている。
【0110】対照的に、本発明の化合物は、当技術分野
において知られているエストロゲン化合物に関連した子
宮重量の一般的増大をもたらすことなしに、卵巣除去し
た対照のラットと比較して血清コレステロールを実質的
に減少させている。子宮重量に対して有害に作用するこ
となく血清コレステロールを低減するこの有用性は、非
常に貴重なものであり、望ましいものである。
【0111】以下のデータに示されるように、子宮への
好酸球浸潤の有害な応答を評価することによりエストロ
ゲン性も評価した。好酸球ペルオキシダーゼ活性のアッ
セイによって測定したように、本発明の化合物は、卵巣
除去されたラットの間質層に観察された好酸球数の増加
をもたらさなかったか、あるいは最も高い濃度において
試験したまれな場合においてのみ増加した。他方EE2
は、実質的な、予想どおりの好酸球浸潤の増加をもたら
した。
【0112】表1に示したデータは、1つの処置につき
5又は6匹のラットの応答を反映するものである。
【表1】
【0113】本発明の化合物の示された有用性に加え
て、特にエストラジオールと比較して、上記のデータは
これらの化合物がエストロゲン模擬物ではないことを明
確に示している。さらに、本発明の化合物のいずれによ
る処置も、有害な毒物学的影響を示さない(生存性)が
観察された。
【0114】III.MCF−7増殖分析 MCF−7胸腺癌細胞(ATCC HTB 22)を、1
0%(体積/体積)ウシ胎児血清(FBS)、L−グル
タミン(2mM)、ピルビン酸ナトリウム(1mM)、
HEPES(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン
−N'−[2−エタンスルホン酸])(10mM)、非
必須アミノ酸及びウシインシュリン(1μg/ml)を添
加したMEM(最小必須培地、フェノールレッド−フリ
−,シグマ,セントルイス,ミズーリ州)(保存培地)
中で保存した。分析の10日前、MCF−7細胞を、1
0%FBSの代わりに、10%のデキストリンコートさ
れた木炭でストリップしたウシ胎児血清(DCC−FB
S)を添加した保存培地(分析培地)と交換し、中に蓄
えられているステロイドを放出させる。MCF−7細胞
を細胞分離培地(10mM HEPES及び2mM ED
TAを添加したCa++/Mg++を含まないHBSS(フ
ェノールレッド−フリー))を用いて保存フラスコから
取り出す。細胞を分析培地で2回洗浄し、80,000
細胞/mlに調整した。約100μl(細胞数8,00
0)を平底マイクロカルチャーウェル(コスター(Cost
ar)3596)に加え、5%CO2のインキュベーター
中、37℃で48時間培養して、細胞を移植後に付着さ
せ平衡させた。分析培地中で薬物又は希釈剤対照として
のDMSOの連続希釈をし、50μlを3つのマイクロ
カルチャーに移した後、50μlの分析培地を加えて最
終の体積を200μlにした。5%CO2のインキュベー
ター中、37℃でさらに48時間培養した後、マイクロ
カルチャーに三重水素を含むチミジン(1μCi/ウェ
ル)でパルスを4時間送った。培養細胞を−70℃で2
4時間凍結し、解凍し、マイクロカルチャーを回収する
ことにより終結させた。サンプルをリキッドシンチレー
ションによって計数した。以下の表2の結果は、本発明
のある特定の化合物のED50を示している。
【0115】
【表2】
【0116】IV.MCF−エストロゲンレセプター結合
アッセイ 本発明の代表的な化合物は、被験化合物をトリチウム化
17β−エストラジオールと結合において競合させるエ
ストロゲンレセプター結合アッセイにて試験した。本ア
ッセイでは、被験化合物の連続希釈物を、MCF−7溶
解物由来の蛋白0.5mg/mLと共に0.5nM 3H−
17β−エストラジオールと混合した(総量を0.14
mLとする)。5℃で18時間かけて結合を生じさせ、
次いでデキストラン/木炭0.07mLを加え、遠心する
ことにより結合していない放射性リガンドを除去した。
結合放射性リガンドを含む上清の部分標本をシンチラン
ト(scintillant)と混合し、カウントを行った。相対結
合親和性(RBA)は以下のごとく計算された。
【数1】 本発明の代表的化合物に関するデータを表3に示す。
【0117】
【表3】
【0118】複合治療 本発明はさらに、女性における閉経後症候群を緩和する
方法であって、本発明の化合物を使用する前記方法を含
み、さらに女性に有効量のエストロゲン又はプロゲスチ
ンを投与することを含んでなる方法を提供する。患者
は、本発明の化合物がエストロゲンとプロゲスチンの望
ましくない副作用を阻止している間、それぞれの薬剤の
恩恵を受けるため、これらの処置は特に骨粗鬆症の処置
及び血清コレステロールの低減に有用である。閉経後試
験のいずれかにおけるこれらの複合治療の活性も(前掲
参照)、この複合治療が女性における閉経後症候群の症
状を緩和するのに有用であるということを示している。
フロントページの続き (72)発明者 クリストファー・ランドール・シュミッド アメリカ合衆国46220インディアナ州イン ディアナポリス、セントラル・アベニュー 6235番 (72)発明者 ジェイムズ・パトリック・スルカ アメリカ合衆国46143インディアナ州グリ ーンウッド、サークル・ケイ・レイン3834 番

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、 R1及びR2は独立に、水素、ハロ、ヒドロキシ、−O
    (C1−C6アルキル)、−OC(O)(C1−C6アルキ
    ル)、−OC(O)O(C1−C6アルキル)、−OC(O)
    Ar、−OC(O)OAr、及び−OSO2(C4−C6アル
    キル)からなる群から選択され、 Arは、置換されていないフェニルであるか、又は炭素
    原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、
    ヒドロキシ、ニトロ、クロロ、フルオロ、トリクロロメ
    チル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択され
    る1又はそれ以上の置換基で置換されたフェニルであ
    り;Wは、−CHOH−、−C(O)−、又は−CH2−
    であり;Yは、−CH2−、−NH−、−NMe−、−S
    −、又は−SO2−であり;そしてR3及びR4は独立
    に、H、炭素原子1〜6のアルキル、−C(O)(C1−
    C6アルキル)、−C(O)NH(C1−C6アルキル)、
    −C(O)Ar(Arは、前記と同意義である)からなる群
    から選択されるか又はそれらが結合している窒素と共に
    1−ピロリジニル、1−ピべリジニル又は5若しくは6
    員環のイミド又は環状アミド環を形成する]で示される
    化合物又はその薬学的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 6−メトキシ−2−(4−メトキシフェ
    ニル)−3−[4−(2−(ピペリジン−1−イル)エ
    チルアミノ)ベンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン;6
    −ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−
    [4−(2−(ピペリジン−1−イル)エチルチオ)ベ
    ンゾイル]ベンゾ[b]チオフェン;6−ヒドロキシ−
    2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[4−(2−
    (ピペリジン−1−イル)エチルチオ)ベンゾイル]ベ
    ンゾ[b]チオフェン;6−メトキシ−2−(4−メト
    キシフェニル)−3−[4−(N−メチル−N−2−
    (ピペリジン−1−イル)エチルアミノ)ベンゾイル]
    ベンゾ[b]チオフェン;6−ヒドロキシ−2−(4−
    ヒドロキシフェニル)−3−[4−(N−メチル−N−
    2−(ピペリジン−1−イル)エチルアミノ)ベンゾイ
    ル]ベンゾ[b]チオフェン;6−メトキシ−2−(4
    −メトキシフェニル)−3−[4−(2−(ピペリジン
    −1−イル)エチルスルホニル)ベンゾイル]ベンゾ
    [b]チオフェン;及び6−ヒドロキシ−2−(4−ヒ
    ドロキシフェニル)−3−[4−(2−(ピペリジン−
    1−イル)エチル−スルホニル)ベンゾイル]ベンゾ
    [b]チオフェン;又は6−メトキシ−2−(4−メト
    キシフェニル)−3−(4−ニトロベンゾイル)ベンゾ
    [b]チオフェン;6−メトキシ−2−(4−メトキシ
    フェニル)−3−(4−フルオロベンゾイル)ベンゾ
    [b]チオフェン;及び6−メトキシ−2−(4−メト
    キシフェニル)−3−(4−ブロモベンゾイル)ベンゾ
    [b]チオフェン;又はその薬学的に許容し得る塩から
    なる群から選択される化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の化合物の治療上の有効
    量を、薬学的に許容し得る担体、希釈剤、又は添加剤と
    共に含有する医薬組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の化合物の治療上の有効
    量を、その処置を必要とする女性に投与することを含ん
    でなる骨粗鬆症を処置する方法。
JP9325116A 1996-10-25 1997-10-20 選択的エストロゲンレセプターモジュレーターとしての活性を有する置換されたベンゾ[b]チオフェン化合物 Withdrawn JPH10204082A (ja)

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