JPH10204569A - 自己潤滑複合材及びそれを用いた複合表面処理方法 - Google Patents
自己潤滑複合材及びそれを用いた複合表面処理方法Info
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- JPH10204569A JPH10204569A JP586397A JP586397A JPH10204569A JP H10204569 A JPH10204569 A JP H10204569A JP 586397 A JP586397 A JP 586397A JP 586397 A JP586397 A JP 586397A JP H10204569 A JPH10204569 A JP H10204569A
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Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高温、高面圧下での乾式摺動部材の焼付き防
止に最適な自己潤滑複合材及びそれを用いた複合表面処
理方法を得る。 【解決手段】 Co基合金に、約20〜40vol%の
BN又は約20〜80vol%のCr2O3を分散させた
自己潤滑複合材、金属材料の表面にCo基合金からなる
下盛層を粉体プラズマ溶接法によって形成し、この下盛
層の表面に前記自己潤滑複合材からなる上盛層を熱間静
水圧法によって形成する。
止に最適な自己潤滑複合材及びそれを用いた複合表面処
理方法を得る。 【解決手段】 Co基合金に、約20〜40vol%の
BN又は約20〜80vol%のCr2O3を分散させた
自己潤滑複合材、金属材料の表面にCo基合金からなる
下盛層を粉体プラズマ溶接法によって形成し、この下盛
層の表面に前記自己潤滑複合材からなる上盛層を熱間静
水圧法によって形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾式ポンプの軸等
無潤滑状態で使用される機械部品用の自己潤滑複合材及
びそれを用いた複合表面処理方法に関する。
無潤滑状態で使用される機械部品用の自己潤滑複合材及
びそれを用いた複合表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】一般に、機械部品の損耗原因は、
腐食、摩耗、焼付きに大別される。このうち、腐食と摩
耗については、各種の防食処理や硬化肉盛等によって対
策がほぼ確立されている。ところで、焼付きを防止する
対策としては、水、油等の流体潤滑材もしくは有機系M
oやグラファイトを用いることが知られている。しか
し、高温、高面圧下での乾式摺動に対して肉盛方法での
焼付き防止に関しては未開発である。
腐食、摩耗、焼付きに大別される。このうち、腐食と摩
耗については、各種の防食処理や硬化肉盛等によって対
策がほぼ確立されている。ところで、焼付きを防止する
対策としては、水、油等の流体潤滑材もしくは有機系M
oやグラファイトを用いることが知られている。しか
し、高温、高面圧下での乾式摺動に対して肉盛方法での
焼付き防止に関しては未開発である。
【0003】そこで、本発明の目的は、高温、高面圧下
での乾式摺動部材の焼付き防止に最適な自己潤滑複合材
及びそれを用いた複合表面処理方法を提供することにあ
る。
での乾式摺動部材の焼付き防止に最適な自己潤滑複合材
及びそれを用いた複合表面処理方法を提供することにあ
る。
【0004】
【発明の要旨及び効果】以上の目的を達成するため、本
発明に係る自己潤滑複合材は、Co基合金に、約20〜
40vol%のBN又は約20〜80vol%のCr2
O3を分散させたサーメット材料であることを特徴とす
る。Co基合金は、耐食性、耐摩耗性の高い材料であ
り、これをマトリックス材として自己潤滑性を有するB
N又はCr2O3を分散材とする。この複合材を金属母材
の表面にライニングすることにより、乾式摺動時の耐焼
付き性が大きく向上する。
発明に係る自己潤滑複合材は、Co基合金に、約20〜
40vol%のBN又は約20〜80vol%のCr2
O3を分散させたサーメット材料であることを特徴とす
る。Co基合金は、耐食性、耐摩耗性の高い材料であ
り、これをマトリックス材として自己潤滑性を有するB
N又はCr2O3を分散材とする。この複合材を金属母材
の表面にライニングすることにより、乾式摺動時の耐焼
付き性が大きく向上する。
【0005】さらに、本発明に係る複合表面処理方法で
は、金属材料の表面にCo基合金からなる下盛層を粉体
プラズマ溶接法によって形成し、前記下盛層の表面に前
記自己潤滑複合材からなる上盛層を熱間静水圧法によっ
て形成することを特徴とする。
は、金属材料の表面にCo基合金からなる下盛層を粉体
プラズマ溶接法によって形成し、前記下盛層の表面に前
記自己潤滑複合材からなる上盛層を熱間静水圧法によっ
て形成することを特徴とする。
【0006】ここで、粉体プラズマ溶接法とは、移行性
プラズマアーク(Plasma Transferred Arc)を利用した
溶接法であり、電気アークによって溶接トーチ内にアル
ゴンガスのプラズマを発生させ、ここに粉末を供給して
溶融し、さらにプラズマアークにより母材表面に溶接を
行う。熱間静水圧法(Hot Isostatic Pressing)とは、
高圧加熱容器に被処理品を装填し、高温加熱下で不活性
の圧媒ガス(通常、アルゴンガスを使用する)によって
等方的に超高圧を加え、金属−金属(粉末)の拡散接合
を行う。
プラズマアーク(Plasma Transferred Arc)を利用した
溶接法であり、電気アークによって溶接トーチ内にアル
ゴンガスのプラズマを発生させ、ここに粉末を供給して
溶融し、さらにプラズマアークにより母材表面に溶接を
行う。熱間静水圧法(Hot Isostatic Pressing)とは、
高圧加熱容器に被処理品を装填し、高温加熱下で不活性
の圧媒ガス(通常、アルゴンガスを使用する)によって
等方的に超高圧を加え、金属−金属(粉末)の拡散接合
を行う。
【0007】自己潤滑性を有する分散材(BN,Cr2
O3)は溶接による肉盛施工では分解してしまう。そこ
で、熱間静水圧法によって母材上に肉盛りすることが考
えられる。しかし、熱間静水圧処理後の冷却過程におい
て、熱膨張係数の差を起因とする残留応力により、肉盛
層の剥離や割れを生じる。そこで、まず、粉体プラズマ
溶接法により、母材と肉盛層の中間の熱膨張係数を有す
る材料を下盛し、その上に自己潤滑性を有するサーメッ
ト材料を熱間静水圧法で肉盛りすることとした。
O3)は溶接による肉盛施工では分解してしまう。そこ
で、熱間静水圧法によって母材上に肉盛りすることが考
えられる。しかし、熱間静水圧処理後の冷却過程におい
て、熱膨張係数の差を起因とする残留応力により、肉盛
層の剥離や割れを生じる。そこで、まず、粉体プラズマ
溶接法により、母材と肉盛層の中間の熱膨張係数を有す
る材料を下盛し、その上に自己潤滑性を有するサーメッ
ト材料を熱間静水圧法で肉盛りすることとした。
【0008】以上の複合表面処理方法によれば、肉盛層
の熱膨張係数に傾斜機能を持たせ、熱的な残留応力が軽
減され、剥離や割れのない耐焼付き性に優れた摺動機械
部品を得ることができる。また、下盛層と上盛層のマト
リックス材が同一であることにより、上盛層の拡散接合
性が向上する。
の熱膨張係数に傾斜機能を持たせ、熱的な残留応力が軽
減され、剥離や割れのない耐焼付き性に優れた摺動機械
部品を得ることができる。また、下盛層と上盛層のマト
リックス材が同一であることにより、上盛層の拡散接合
性が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自己潤滑複合
材及びそれを用いた複合表面処理方法の実施形態につい
て説明する。
材及びそれを用いた複合表面処理方法の実施形態につい
て説明する。
【0010】(自己潤滑複合材)自己潤滑性を有する分
散材を耐食、耐摩耗性の高いCo基合金と共にボールミ
ルにより混合し、目的とするサーメット材料を得た。こ
の自己潤滑複合材(実施例1〜4)と比較例1〜6の成
分を第1表に示し、ボールミルによる混合条件を第2表
に示し、さらに、使用材料の物性値について第3表に示
す。
散材を耐食、耐摩耗性の高いCo基合金と共にボールミ
ルにより混合し、目的とするサーメット材料を得た。こ
の自己潤滑複合材(実施例1〜4)と比較例1〜6の成
分を第1表に示し、ボールミルによる混合条件を第2表
に示し、さらに、使用材料の物性値について第3表に示
す。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】ところで、使用材料は全て350メッシュ
(44−10μm相当)とした。また、BN(窒化ホウ
素)はその性質から離型材的性質を有するため、マトリ
ックス材との結合が困難であると考えられる。このた
め、マトリックス材との結合性を向上させるため、予め
BN粒子の表面にNiメッキを施した。
(44−10μm相当)とした。また、BN(窒化ホウ
素)はその性質から離型材的性質を有するため、マトリ
ックス材との結合が困難であると考えられる。このた
め、マトリックス材との結合性を向上させるため、予め
BN粒子の表面にNiメッキを施した。
【0015】(複合肉盛)本実施形態では、まず、粉体
プラズマ溶接法によって金属母材の表面にCo基合金か
らなる下盛層を形成し、さらにその上に熱間静水圧法に
よって前記実施例1〜4及び比較例1〜6のサーメット
材料を上盛層として形成した。
プラズマ溶接法によって金属母材の表面にCo基合金か
らなる下盛層を形成し、さらにその上に熱間静水圧法に
よって前記実施例1〜4及び比較例1〜6のサーメット
材料を上盛層として形成した。
【0016】プラズマ粉体溶接法は、図1に示すよう
に、溶接トーチ10の中心孔11にタングステン電極1
2を設け、中心孔11にアルゴンガスを供給してガスプ
ラズマを発生させる。溶接トーチ10の先端からはパイ
ロットアークPa及びメインアークMaが噴出する。同
時に、溶接トーチ10の粉末供給孔13からCo基合金
粉末を供給する。この粉末はメインアークMaによって
溶融し、母材15の表面に溶着し、肉盛層15aにな
る。また、溶接トーチ10のガス供給孔14からはシー
ルドガス(通常、アルゴンガス)が供給される。
に、溶接トーチ10の中心孔11にタングステン電極1
2を設け、中心孔11にアルゴンガスを供給してガスプ
ラズマを発生させる。溶接トーチ10の先端からはパイ
ロットアークPa及びメインアークMaが噴出する。同
時に、溶接トーチ10の粉末供給孔13からCo基合金
粉末を供給する。この粉末はメインアークMaによって
溶融し、母材15の表面に溶着し、肉盛層15aにな
る。また、溶接トーチ10のガス供給孔14からはシー
ルドガス(通常、アルゴンガス)が供給される。
【0017】このようなプラズマ粉体溶接法は他の溶接
法(被覆アーク溶接、ティグ溶接、ミグ溶接、サブマー
ジ溶接、ガス溶接)と比較して、以下の特徴を有してい
る。 (1)母材への溶け込み深さが小さく、希釈率は通常5
%以下である。従って、1層で目標の化学成分の肉盛金
属が得られる。 (2)肉盛材料として粉末を用いるため、材料をワイヤ
やロッドに形成する必要がなく、一般金属の他各種炭化
物を主成分とする超硬複合合金の肉盛も容易に行うこと
ができ、炭化物含有量の調整も自由である。
法(被覆アーク溶接、ティグ溶接、ミグ溶接、サブマー
ジ溶接、ガス溶接)と比較して、以下の特徴を有してい
る。 (1)母材への溶け込み深さが小さく、希釈率は通常5
%以下である。従って、1層で目標の化学成分の肉盛金
属が得られる。 (2)肉盛材料として粉末を用いるため、材料をワイヤ
やロッドに形成する必要がなく、一般金属の他各種炭化
物を主成分とする超硬複合合金の肉盛も容易に行うこと
ができ、炭化物含有量の調整も自由である。
【0018】(3)アルゴンガス中での自動溶接である
ため、ブローホール等の欠陥が少ない。 (4)溶融溶接であるため、母材との結合は冶金結合で
あり、剥離等の問題はない。第4表に下盛材の溶接条件
の一例を示す。
ため、ブローホール等の欠陥が少ない。 (4)溶融溶接であるため、母材との結合は冶金結合で
あり、剥離等の問題はない。第4表に下盛材の溶接条件
の一例を示す。
【0019】
【表4】
【0020】次に、熱間静水圧法は、図2に示す装置を
使用して処理される。この熱間静水圧装置は、概略、本
体部20と、プレスフレーム25と、ガス供給部30
と、搬送部35と、加熱電源制御部40とで構成されて
いる。本体部20は、被処理品を収容するために圧力容
器21の内部にMoヒータ22を設け、加熱炉を構成し
ている。プレスフレーム25は、圧力容器21内のガス
圧を保持するためのもので、鋼板積層構造になってい
る。ガス供給部30は、Ar圧媒ガスを圧力容器21に
加圧注入し、処理後回収するためのもので、ガス圧縮機
31、圧力調整器32、ガス集合装置33、真空ポンプ
34等によって構成されている。搬送部35は被処理品
を圧力容器21に送り込み、処理後取り出すためのもの
である。
使用して処理される。この熱間静水圧装置は、概略、本
体部20と、プレスフレーム25と、ガス供給部30
と、搬送部35と、加熱電源制御部40とで構成されて
いる。本体部20は、被処理品を収容するために圧力容
器21の内部にMoヒータ22を設け、加熱炉を構成し
ている。プレスフレーム25は、圧力容器21内のガス
圧を保持するためのもので、鋼板積層構造になってい
る。ガス供給部30は、Ar圧媒ガスを圧力容器21に
加圧注入し、処理後回収するためのもので、ガス圧縮機
31、圧力調整器32、ガス集合装置33、真空ポンプ
34等によって構成されている。搬送部35は被処理品
を圧力容器21に送り込み、処理後取り出すためのもの
である。
【0021】この熱間静水圧法では、被処理品を圧力容
器21に収容すると共に材料粉末を投入し、加圧加熱処
理を行う。加圧及び加熱の条件は図3に示すとおりであ
る。
器21に収容すると共に材料粉末を投入し、加圧加熱処
理を行う。加圧及び加熱の条件は図3に示すとおりであ
る。
【0022】(実施品の性能)以上の如き粉体プラズマ
溶接法及び熱間静水圧法で複合表面処理された金属材の
各種性能について説明する。
溶接法及び熱間静水圧法で複合表面処理された金属材の
各種性能について説明する。
【0023】まず、リングオン摺動摩耗試験装置を用い
て、乾式摺動状態を再現し、図4に示すように、相手材
55と母材51の肉盛層52の表面とを摺動させること
により、各肉盛材(第1表参照)のミクロ組織を観察す
ると共に、摺動時のトルク変動を調査した。摺動条件の
設定値は第5表に示すとおりである。
て、乾式摺動状態を再現し、図4に示すように、相手材
55と母材51の肉盛層52の表面とを摺動させること
により、各肉盛材(第1表参照)のミクロ組織を観察す
ると共に、摺動時のトルク変動を調査した。摺動条件の
設定値は第5表に示すとおりである。
【0024】
【表5】
【0025】摺動試験後、各試験片表面の組織を顕微鏡
写真を撮って観察したところ、実施例1〜4全ての試験
片において、マトリックス材の接合不良は見られず、分
散材が均一に分布していた。しかし、比較例1(BN5
0vol%)では局所的に大きな塊として分布する傾向
が見られた。また、Cr2O3をコンポジットしたもので
は、Cr2O3の粒径が公称値よりも小さいため、マトリ
ックス材粒子の粒界に並ぶように分布していた。Cr2
O3はNiPメッキを施さずにコンポジットしたが、研
磨中における脱落等もなく、マトリックス材と良好に拡
散接合されていると考えられる。なお、ミクロ組織の顕
微鏡写真の添付は省略する。
写真を撮って観察したところ、実施例1〜4全ての試験
片において、マトリックス材の接合不良は見られず、分
散材が均一に分布していた。しかし、比較例1(BN5
0vol%)では局所的に大きな塊として分布する傾向
が見られた。また、Cr2O3をコンポジットしたもので
は、Cr2O3の粒径が公称値よりも小さいため、マトリ
ックス材粒子の粒界に並ぶように分布していた。Cr2
O3はNiPメッキを施さずにコンポジットしたが、研
磨中における脱落等もなく、マトリックス材と良好に拡
散接合されていると考えられる。なお、ミクロ組織の顕
微鏡写真の添付は省略する。
【0026】一方、各試験片と相手材(Si3N4)との
摺動時の時間経過に伴うトルク変動を調査した。安定摺
動時における摺動トルクと摩擦係数を以下の第6表に示
し、摺動トルクの変動について図5〜図14に示す。
摺動時の時間経過に伴うトルク変動を調査した。安定摺
動時における摺動トルクと摩擦係数を以下の第6表に示
し、摺動トルクの変動について図5〜図14に示す。
【0027】
【表6】
【0028】摺動トルクの変動に関して、最も摺動トル
クが低いのは、BN30vol%を分散材とした材料で
あった。また、BN混合比が約20〜40vol%の範
囲外では焼付きが見られた。BNとWCを混合した材料
では焼付きやすくなっていた。Cr2O3を分散材とした
材料では、Cr2O3の量が増加するに伴ってトルク変動
幅が小さくなっている。WCをコンポジットした材料で
は、摺動トルクが大きな周期で変動しており、好ましい
ことではない。
クが低いのは、BN30vol%を分散材とした材料で
あった。また、BN混合比が約20〜40vol%の範
囲外では焼付きが見られた。BNとWCを混合した材料
では焼付きやすくなっていた。Cr2O3を分散材とした
材料では、Cr2O3の量が増加するに伴ってトルク変動
幅が小さくなっている。WCをコンポジットした材料で
は、摺動トルクが大きな周期で変動しており、好ましい
ことではない。
【0029】さらに、摺動試験前後における試験面を観
察したところ、BN50vol%を分散材とした材料で
は、焼付きによって摺動面の損傷が著るしいことが確認
された。Cr2O3をコンポジットした材料では、摺動面
が黒色光沢を示している。一般鋼材であるSUS−30
4は、焼付きによる摺動面の損傷が最も著しかった。
察したところ、BN50vol%を分散材とした材料で
は、焼付きによって摺動面の損傷が著るしいことが確認
された。Cr2O3をコンポジットした材料では、摺動面
が黒色光沢を示している。一般鋼材であるSUS−30
4は、焼付きによる摺動面の損傷が最も著しかった。
【0030】次に、各試験片の肉盛層について、ビッカ
ース硬度を測定した。その結果を第7表に示す。
ース硬度を測定した。その結果を第7表に示す。
【0031】
【表7】
【0032】硬度測定の結果、BNに関してはその混合
比が40vol%を超えると、肉盛層の硬度が大きく低
下することが確認された。また、Cr2O3を混合する
と、Hv20:10〜150程度の硬度上昇が認められ
た。
比が40vol%を超えると、肉盛層の硬度が大きく低
下することが確認された。また、Cr2O3を混合する
と、Hv20:10〜150程度の硬度上昇が認められ
た。
【0033】(まとめ)以上の性能試験によれば、多量
のBNをコンポジットすることによって、肉盛層の硬度
が著しく低下し、かつ、焼付きも発生しやすくなること
が判明した。これは、ミクロ組織の観察から見て、多量
のBNを混合することで、BNが局部的に大きな塊りと
なっているためで、このような状態ではマトリックス材
間の結合が低く、肉盛層自体の剛性が低下するためであ
ると考えられる。
のBNをコンポジットすることによって、肉盛層の硬度
が著しく低下し、かつ、焼付きも発生しやすくなること
が判明した。これは、ミクロ組織の観察から見て、多量
のBNを混合することで、BNが局部的に大きな塊りと
なっているためで、このような状態ではマトリックス材
間の結合が低く、肉盛層自体の剛性が低下するためであ
ると考えられる。
【0034】BNとWCを混合してコンポジットした場
合、焼付きが発生しやすくなった。これも、混合したW
Cの量に応じてマトリックス材の量が低下し、多量のB
Nをコンポジットした場合と同様に、BNが局部的に大
きな塊りになるためと考えられる。
合、焼付きが発生しやすくなった。これも、混合したW
Cの量に応じてマトリックス材の量が低下し、多量のB
Nをコンポジットした場合と同様に、BNが局部的に大
きな塊りになるためと考えられる。
【0035】Cr2O3をコンポジットした場合、摺動特
性が向上した。摺動特性の変化をマクロ的に観察する
と、トルク変動の上限値及び下限値はほぼ同じである。
しかし、変動の振幅は、混合量が増加することで小さく
なっている。これは、Cr2O3自体の摺動特性が良好で
あることによると考えられる。また、摺動面が黒色光沢
を示していた。これは、摺動によって酸化物スケール等
の移着膜が発生しているのではないかと考えられる。
性が向上した。摺動特性の変化をマクロ的に観察する
と、トルク変動の上限値及び下限値はほぼ同じである。
しかし、変動の振幅は、混合量が増加することで小さく
なっている。これは、Cr2O3自体の摺動特性が良好で
あることによると考えられる。また、摺動面が黒色光沢
を示していた。これは、摺動によって酸化物スケール等
の移着膜が発生しているのではないかと考えられる。
【0036】以上の如く、自己潤滑材(BN,Cr
2O3)を分散材としてCo基合金に混合することで、耐
焼付き性の著しい向上が見られた。摩擦係数に関して
は、文献値によれば、金属間で0.6〜1.2、金属と
セラミックス間で0.4〜0.8であり、焼付きが発生
した試験片における摩擦係数は0.5〜0.8であっ
て、値が一致している。これに対して実施例1〜4の自
己潤滑複合材では、それらの約1/3と著しく低い値と
なっている。この値はセラミックス間の乾式摺動時にお
ける摩擦係数よりも小さい。
2O3)を分散材としてCo基合金に混合することで、耐
焼付き性の著しい向上が見られた。摩擦係数に関して
は、文献値によれば、金属間で0.6〜1.2、金属と
セラミックス間で0.4〜0.8であり、焼付きが発生
した試験片における摩擦係数は0.5〜0.8であっ
て、値が一致している。これに対して実施例1〜4の自
己潤滑複合材では、それらの約1/3と著しく低い値と
なっている。この値はセラミックス間の乾式摺動時にお
ける摩擦係数よりも小さい。
【0037】組織上の問題として、BNを多量に混合し
た場合、それ自体の硬度が低いために肉盛層の強度が低
下し、焼付きに至ると考えられる。BNは混合比が約3
0vol%のとき最も好ましい結果が得られた。Cr2
O3を約20〜80vol%の範囲で混合した場合も、
摺動特性の向上が確認された。この場合、Cr2O3自体
の硬度が高いため、肉盛層の硬度が上昇し、耐摩耗性も
向上すると考えられる。
た場合、それ自体の硬度が低いために肉盛層の強度が低
下し、焼付きに至ると考えられる。BNは混合比が約3
0vol%のとき最も好ましい結果が得られた。Cr2
O3を約20〜80vol%の範囲で混合した場合も、
摺動特性の向上が確認された。この場合、Cr2O3自体
の硬度が高いため、肉盛層の硬度が上昇し、耐摩耗性も
向上すると考えられる。
【図1】プラズマ溶接トーチを示す断面図。
【図2】熱間静水圧装置を示す概略構成図。
【図3】熱間静水圧法の処理条件を示すチャート図。
【図4】試験片を示す断面図。
【図5】実施例1の試験片における摺動トルクの変化を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図6】実施例2の試験片における摺動トルクの変化を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図7】実施例3の試験片における摺動トルクの変化を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図8】実施例4の試験片における摺動トルクの変化を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図9】比較例1の試験片における摺動トルクの変化を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図10】比較例2の試験片における摺動トルクの変化
を示すグラフ。
を示すグラフ。
【図11】比較例3の試験片における摺動トルクの変化
を示すグラフ。
を示すグラフ。
【図12】比較例4の試験片における摺動トルクの変化
を示すグラフ。
を示すグラフ。
【図13】比較例5の試験片における摺動トルクの変化
を示すグラフ。
を示すグラフ。
【図14】比較例6の試験片における摺動トルクの変化
を示すグラフ。
を示すグラフ。
10…溶接トーチ 20…熱間静水圧装置本体 25…プレスフレーム 51…金属母材 52…肉盛層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C23C 4/06 C23C 4/06 (72)発明者 三井 英伯 兵庫県尼崎市常光寺1丁目9番1号 大阪 富士工業株式会社内 (72)発明者 上田 実 兵庫県姫路市林田町下伊勢970番地 金属 技研株式会社姫路工場内
Claims (3)
- 【請求項1】 Co基合金に約20〜40vol%のB
Nを分散させたことを特徴とする自己潤滑複合材。 - 【請求項2】 Co基合金に約20〜80vol%のC
r2O3を分散させたことを特徴とする自己潤滑複合材。 - 【請求項3】 金属材料の表面にCo基合金からなる下
盛層を粉体プラズマ溶接法によって形成し、 前記下盛層の表面に請求項1又は請求項2記載の自己潤
滑複合材からなる上盛層を熱間静水圧法によって形成す
ること、 を特徴とする複合表面処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP586397A JPH10204569A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | 自己潤滑複合材及びそれを用いた複合表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP586397A JPH10204569A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | 自己潤滑複合材及びそれを用いた複合表面処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10204569A true JPH10204569A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11622807
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP586397A Pending JPH10204569A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | 自己潤滑複合材及びそれを用いた複合表面処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10204569A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103345958A (zh) * | 2013-06-07 | 2013-10-09 | 河北工业大学 | 含反应等离子喷涂纳米TiN中间层的复合电极材料及其制备方法 |
| CN104278227A (zh) * | 2013-07-02 | 2015-01-14 | 中国科学院兰州化学物理研究所 | 一种全金属相宽温域自润滑涂层的制备技术 |
| JP2019218606A (ja) * | 2018-06-20 | 2019-12-26 | 大阪富士工業株式会社 | 自己潤滑複合材 |
-
1997
- 1997-01-16 JP JP586397A patent/JPH10204569A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103345958A (zh) * | 2013-06-07 | 2013-10-09 | 河北工业大学 | 含反应等离子喷涂纳米TiN中间层的复合电极材料及其制备方法 |
| CN104278227A (zh) * | 2013-07-02 | 2015-01-14 | 中国科学院兰州化学物理研究所 | 一种全金属相宽温域自润滑涂层的制备技术 |
| JP2019218606A (ja) * | 2018-06-20 | 2019-12-26 | 大阪富士工業株式会社 | 自己潤滑複合材 |
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