JPH1020517A - 電荷輸送層用組成物及びこれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

電荷輸送層用組成物及びこれを用いた電子写真感光体

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JPH1020517A
JPH1020517A JP17011296A JP17011296A JPH1020517A JP H1020517 A JPH1020517 A JP H1020517A JP 17011296 A JP17011296 A JP 17011296A JP 17011296 A JP17011296 A JP 17011296A JP H1020517 A JPH1020517 A JP H1020517A
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JP17011296A
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Koji Ogoshi
浩次 大越
Seiji Miyaoka
清二 宮岡
Susumu Kaneko
進 金子
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Resonac Corp
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一性、安定性に優れ、電荷輸送層としたと
きに印刷画像の高画質化、高耐刷寿命及び高速光応答性
を達成できる電荷輸送層用組成物及びこれを用いた電子
写真発光体を提供するものである。 【解決手段】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立して水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素
数1〜4のアルコキシ基を示し、R5及びR6は、各々独
立して炭素数1〜4のアルキル基を示し、Arは置換基
を有していてもよいアリーレン基を示し、繰り返し単位
の個数を示すnは正の整数である)で表される化学構造
を有するポリアリレート樹脂、アミノ樹脂、電荷輸送物
質及び有機溶剤を含有する電荷輸送層用組成物並びにこ
の電荷輸送層用組成物を用いて形成した電荷輸送層を有
する電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電荷輸送層用組成
物及びこれを用いた電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】有機光導電性化合物を使用した電子写真
感光体は、可とう性、軽量性、表面平滑性、価格などの
点において有利であることから、最近、広く研究されて
いる。その中でも、光吸収により電荷担体を生成する電
荷発生層と、生成した電荷担体を電界により輸送する電
荷輸送層を設けた機能分離型電子写真感光体は、従来、
有機光導電性化合物を使用した電子写真感光体の大きな
欠点であった光応答性、感度などを大幅に向上させるこ
とができるため、最近、急速な進歩を遂げつつある。
【0003】機能分離型有機電子写真感光体は、導電性
の基体上に光導電性物質を主たる構成材とする電荷発生
層と、電荷輸送性物質と結合剤樹脂とからなる電荷輸送
層を備えている。電荷輸送層は、感光体として最外層と
なるため、化学的に安定であり、現像、クリーニングプ
ロセスなどによる機械的摩耗にも耐えなければならな
い。
【0004】従来、電子写真感光体の電荷輸送層に用い
る結合剤樹脂としては、透明性、機械的強度の点から下
記の繰り返し単位を有するビスフェノールA型ポリカー
ボネート樹脂が最も一般的に利用されている。
【化2】 電荷輸送層は、電荷輸送性物質、結合剤樹脂、並びに可
塑剤、流動性付与剤、ピンホール制御剤等の必要に応じ
て使用される添加剤を溶剤に均一に溶解又は分散させて
調製される電荷輸送層用組成物を塗布、乾燥して得るこ
とができる。
【0005】高速光応答性を得るためには、電荷輸送層
用中の電荷輸送性物質を増加させるのが一般的である。
【0006】しかしながら、最近、複写機、レーザービ
ームプリンタ等の電子写真装置で得られる印刷画像の高
画質化及び電子写真装置の小型化による印刷速度の高速
化により、電子写真感光体には、得られる印刷画像の高
画質化、高耐刷寿命化及び速い光応答性が益々強く要求
されるようになってきている。
【0007】電荷輸送性物質を増量した電荷輸送層用組
成物は、溶液状態では電荷輸送性物質とビスフェノール
A型ポリカーボネート樹脂が均一に溶解しているが、こ
れを乾燥し、溶剤を除去して形成した固相状態の電荷輸
送層では、電荷輸送性物質とビスフェノールA型ポリカ
ーボーネート樹脂が相分離し、塗膜が形態的にも組成的
にも不均一となる傾向があり、このような電荷輸送層用
組成物を用いて電子写真感光体の形成を行うと、使用時
の初期から、かぶり、黒点、白抜け等の画像欠陥を生
じ、高速光応答性と高画質を満足する電子写真感光体を
得ることができない、耐摩耗性が劣るために、繰り返し
て使用すると感光体の膜厚が薄くなり、かぶりや黒点等
の画像欠陥が発生する、繰り返し使用するうちに、現像
剤(トナー)が被着して、いわゆるフィルミング現象を
生じ、画像にスジ状の欠陥を生ずる等の問題が発生する
ことがあり、耐刷寿命が充分でない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、均一性、安定性に優れ、電荷輸送層としたときに印
刷画像の高画質化、高耐刷寿命及び高速光応答性を達成
できる電荷輸送層用組成物を提供するものである。請求
項2記載の発明は、印刷画像が高画質であり、高耐刷寿
命化及び高速光応答性を有する電子写真感光体を提供す
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)
【化3】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立して水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素
数1〜4のアルコキシ基を示し、R5及びR6は、各々独
立して炭素数1〜4のアルキル基を示し、Arは置換基
を有していてもよいアリーレン基を示し、繰り返し単位
の個数を示すnは正の整数である)で表される化学構造
を有するポリアリレート樹脂、アミノ樹脂、電荷輸送物
質及び有機溶剤を含有する電荷輸送層用組成物に関す
る。また、本発明は、前記電荷輸送層用組成物を用いて
形成した電荷輸送層を有する電子写真感光体に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では、前記一般式(I)で
表される化学構造を有するポリアリレート樹脂を必須成
分として使用する。一般式(I)において、ハロゲン原
子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、
ヨウ素原子が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル
基が挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシ基としては、
前記アルキル基に対応するものが挙げられ、アリーレン
基としては、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、
ナフチレン基等が挙げられ、アリーレン基の置換基とし
ては、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素
数1〜4のアルコキシ基等が挙げられる。
【0011】この一般式(I)で表される化学構造を有
するポリアリレート樹脂の重量平均分子量(ゲルパーミ
エイションクロマトグラフで測定し、ポリスチレン換算
した値)(Mw)は、20,000〜900,000で
あることが好ましく、30,000〜250,000で
あることがより好ましい。Mwが20,000未満であ
ると、電荷輸送層の耐摩耗性が低下する傾向があり、9
00,000を超えると、均一な膜厚形成が困難になる
傾向がある。
【0012】一般式(I)で表わされるポリアリレート
樹脂は、商業的には、例えば、商品名U−100、U−
4015、U−8000(いずれもユニチカ(株)製)等
として入手できる。
【0013】本発明に用いられるアミノ樹脂としては、
特に制限はないが、例えば、メラミン、ベンゾグアナミ
ン等のアミノ原料、ホルムアルデヒド及び炭素数1〜4
のアルコールを反応させて製造されるアルキルエーテル
化アミノ樹脂等が挙げられる。このアルキルエーテル化
アミノ樹脂は、商業的には、例えば、商品名ML200
0、ML8000、ML365(いずれも日立化成工業
(株)製)等として入手できる。
【0014】本発明において、一般式(I)で表わされ
るポリアリレート樹脂とアミノ樹脂の配合割合は、ポリ
アリレート樹脂100重量部に対して、アミノ樹脂1〜
100重量部とすることが好ましく、2〜30重量部と
することがより好ましい。アミノ樹脂が1重量部より少
ないと耐摩耗性が劣る傾向があり、100重量部を超え
ると、電荷輸送層の成膜性が悪くなり、均一な塗膜が得
られない傾向がある。
【0015】本発明に用いられる電荷輸送性物質として
は、特に制限はないが、例えばフルオレン、フルオレノ
ン、2,7−ジニトロー9−フルオレノン、4H−イン
デノ(1,2,6)チオフェン−4−オン、3,7−ジ
ニトロージベンゾチオフェン−5−オキシド、1−ブロ
モピレン、2−フェニルピレン、カルバゾール、3−フ
ェニルカルバゾール、2−フェニルインドール、2−フ
ェニルナフタリン、オキサゾール、オキサジアゾール、
オキサトリアゾール、トリフェニルアミン、イミダゾー
ル、クリセン、テトラフェン、アクリデン、各種ヒドラ
ゾン類、スチリル化合物、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、1−フ
ェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−
(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、ポリビニ
ルピレン、2−フェニル−4−(4−ジエチルアミノフ
ェニル)−5−フェニルオキサゾール、ポリビニルイン
ドロキノキサリン、1,1−ビス(p−ジエチルアミノ
フェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエ
ン、ポリビニルベンゾチオフェン、ポリビニルアントラ
セン、ポリビニルアクリジン、ベンジジン、ポリビニル
ピラゾリン、これらの誘導体等が挙げられる。
【0016】本発明に用いられる有機溶剤としては、前
記一般式(I)で示される化学構造を有するポリアリレ
ート樹脂、アミノ樹脂及び電荷輸送性物質を溶解できる
ものであればよく、そのような有機溶剤としては、例え
ば、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、1,
1,2−トリクロルエタンなどのハロゲン溶剤、テトラ
ヒドロフラン、メチルエチルケトン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの非ハロゲン溶剤が挙げられる。これ
らは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用され
る。有機溶剤の沸点は、低すぎても高すぎても、浸漬塗
工を行った場合に塗膜の厚さむらが生じ、得られた感光
体の位置による特性のばらつきが生ずるので、沸点が3
5℃〜170℃であることが好ましく、40℃〜155
℃であることがより好ましい。
【0017】有機溶剤の使用量は、電荷輸送性物質、一
般式(I)で示される繰り返し単位を有するポリアリレ
ート樹脂及びアミノ樹脂の総量100重量部に対して3
00〜900重量部の範囲で用いることが好ましい。3
00重量部未満では、組成物の粘度が高すぎ均一な塗膜
を形成することが困難となる傾向があり、900重量部
を超えると、組成物の粘度が低すぎ、塗膜の膜厚が薄く
なりすぎる傾向がある。
【0018】電荷輸送層用組成物において、前記一般式
(I)で示される繰り返し単位を有するポリアリレート
樹脂及びアミノ樹脂の総量は、電子写真特性を低下させ
ない点及び皮膜特性の点から、電荷輸送性物質100重
量部に対して50〜450重量部とすることが好まし
い。
【0019】本発明における電荷輸送層用組成物には、
可塑剤、流動性付与剤、ピンホール制御剤などの添加剤
を必要に応じて含有させることができる。これらの添加
剤は、各々、電荷輸送性物質100重量部に対して5重
量部以下で使用することが好ましい。
【0020】本発明は、前記した本発明の電荷輸送層用
組成物を用いて形成した電荷輸送層を有する電子写真感
光体に関する。以下に、この電子写真感光体について説
明する。
【0021】本発明の電子写真感光体は、導電性基体上
に必要に応じて下引き層を設けた後に電荷発生層、次い
で電荷輸送層を形成することによって得ることができ
る。ここで、導電性基体としては、アルミニウム、鉄、
銅、ニッケル等の金属、導電処理した紙又はプラスチッ
クのフィルム、シート及びシームレスベルト、アルミニ
ウム等の金属箔を積層したプラスチックフィルム、シー
ト及びシームレスベルト、金属板のフィルム状シート及
びシームレスベルト、金属ドラムなどの導電体を使用す
ることができる。
【0022】上記のような導電性基体上に、必要に応じ
て下引き層を設けることができる。下引き層としては、
例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、ジルコニア、
チタン酸、ジルコン酸、ランタン鉛、チタンブラック、
シリカ、チタン酸鉛、チタン酸バリウム等の微粒子、ポ
リアミド樹脂、フェノール樹脂、カゼイン、メラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂、セルロース、ポリビニルブチラール樹脂等の成
分を使用することができる。前記微粒子や樹脂を単独で
又は2種以上混合して使用することができる。特に、前
記微粒子と樹脂を併用すると、微粒子に樹脂が吸着さ
れ、平滑な皮膜を得ることができる。
【0023】下引き層を形成する方法として、前記微粒
子及び/又は樹脂を溶剤に分散、溶解した溶液を導電性
基体上に浸漬塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工法、
アプリケータ塗工法、ワイヤバー塗工法などの塗工法を
用いて塗工し、乾燥して形成することができる。
【0024】このとき用いる溶剤としては、例えば、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、テトラヒドロフラン、トルエン、酢酸エチル、トル
エン、キシレン、セロソルブ、メタノール、イソプロピ
ルアルコール、イソブチルアルコール、n−ブチルアル
コールなどの溶剤が挙げられる。下引き層の厚さは、通
常、0.01〜20.0μm、好ましくは0.1〜3.
0μmである。この厚さが0.01μm未満であると、
下引き層を均一に形成するのが困難になり、20.0μ
mを超えると、電子写真特性が低下する傾向にある。
【0025】上記のようにして下引き層を形成した場
合、この層の上に電荷発生層及び電荷輸送層を、順次積
層し、電子写真感光体を製造することができる。
【0026】本発明において、電荷発生層に用いられる
電荷発生物質としては、特に制限はないが、例えば、ア
ゾキシベンゼン系、ジスアゾ系、トリスアゾ系、ベンゾ
イミダゾール系、多環式キノリン系、インジゴイド系、
キナクリドン系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン
系、ピロロピロール系、ペリレン系、メチン系等の光照
射により電荷を発生する公知の有機顔料が挙げられる。
【0027】電荷発生層を電荷発生物質のみを用いて形
成する場合には、真空蒸着法等が用いられ、また、電荷
発生層を電荷発生物質と他の成分とを用いて形成する場
合には、電荷発生物質と他の成分(結合剤、可塑剤、硬
化触媒、流動性付与剤、ピンホール制御剤等)を、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
テトラヒドロフラン、酢酸エチル、セロソルブ、メタノ
ール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコー
ル、n−ブチルアルコール等の溶剤及びこれらの混合溶
剤に均一に溶解又は分散させた電荷発生層形成用の塗液
を調製し、この塗液を下引き層の上に浸漬塗工法、スプ
レー塗工法、ロール塗工法、アプリケータ塗工法、ワイ
ヤバー塗工法などの塗工法等を用いて塗工し、乾燥して
形成することができる。
【0028】電荷発生層に使用される結合剤としては、
例えば、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ
メタクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリブ
タジエン樹脂、ポリイソプレン樹脂、メラミン樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂、ポリクロロプレン樹脂、ポリアク
リロニトリル樹脂、エチルセルロース樹脂、ニトロセル
ロース樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ホルマール樹脂、酢酸
ビニル樹脂、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、ポリエ
ステルカーボネート樹脂などが挙げられる。また、熱及
び/又は光硬化性樹脂も使用できる。いずれにしても、
電気絶縁性で通常の状態で皮膜を形成しうる樹脂であれ
ば、特に制限はない。
【0029】上記のように、電荷発生層を電荷発生物質
と他の成分とを用いて形成する場合には、電荷発生層中
の結合剤樹脂は、電荷発生物質100重量部に対して5
〜200重量部とすることが好ましく、10〜100重
量部とすることがより好ましい。5重量部未満では、電
荷発生層の皮膜が不均一となりやすく、画質が劣る傾向
がある。200重量部を超えると、感度が低下し、残留
電位が高くなる傾向がある。
【0030】可塑剤としては、ハロゲン化パラフィン、
ジメチルナフタリン、ジブチルフタレート等が挙げられ
る。硬化触媒としては、メタンスルホン酸、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸等
のスルホン酸系が挙げられる。また、流動性付与剤とし
ては、モダフロー(モンサントケミカル社製、商品
名)、アクロナール4F(バスフ社製、商品名)等が挙
げられる。さらに、ピンホール制御剤としては、ベンゾ
イン、ジメチルフタレート等が挙げられる。これらは、
おのおの、前記電荷発生物質に対して5重量部以下で使
用するのが好ましい。
【0031】電荷発生層の厚さは、通常、0.01〜
0.2μm、好ましくは0.1〜0.8μmである。こ
の厚さが0.01μm未満であると、電荷発生層を均一
に形成するのが困難になりやすく、2.0μmを超える
と、電子写真特性が低下する傾向がある。上記のように
して電荷発生層を形成した後、この層の上に、本発明の
電荷輸送層用組成物を用い、浸漬塗工法、スプレー塗工
法、ロール塗工法、アプリケータ塗工法、ワイヤバー塗
工法等の塗工法を用いて塗工し、乾燥して電荷輸送層を
形成できる。電荷輸送層の厚さは、通常5〜50μm、
好ましくは8〜35μmである。この厚さが5μm未満
であると、初期に電位が低くなりやすく、50μmを超
えると、電子写真特性が低下する傾向がある。
【0032】本発明の電子写真感光体において、耐摩耗
性の点から、電荷輸送層の上にさらに保護層を形成して
もよい。保護層の膜厚は、0.01〜10μm、好まし
くは0.1〜3μmである。この厚さが0.01μm未
満では、保護層の効果がなく、耐久性に劣り、10μm
を超えると、感度が低下し、残留電位が増大する傾向が
ある。
【0033】本発明の電子写真感光体を用いて印字を行
う場合には、帯電、露光を行った後、現像を行い、普通
紙上に画像を転写し、定着すればよい。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。
【0035】以下の例中に用いる各材料を次に列記す
る。括弧内にはその略号を示す。 (a)電荷を発生する光導電性物質 τ型無金属フタロシアニン(τ−H2Pc)(東洋イン
キ製造(株)製)
【0036】(b)電荷輸送性物質 1,1−ビス(P−ジエチルアミノフェニル)−4,4
−ジフェニル−1,3−ブタジエン(PBD)(高砂香
料工業(株)製)
【化4】
【0037】(A)下引き層用 ・MX1970(MX1970)、固形分100重量%
(日本リルサン(株)製) ・メラン2000(ML2000)(結合ホルムアルデ
ヒド数4.0、メチロール基数1.0のブチル化メラミ
ン樹脂)、固形分50重量%(日立化成工業(株)製)
【0038】(B)電荷発生層用バインダ樹脂 ・ブロム化フェノシキ樹脂、YPB−43(YPB−4
3)、固形分40重量%(東都化成(株)製)
【0039】(C)電荷輸送層用バインダ樹脂 ・下記の繰り返し構造を有するポリカーボネート樹脂、
レキサン141−111(L141)、固形分100重
量%(GE株式会社製)
【化5】 ・下記の繰り返し構造を有するポリアリレート樹脂、U
−100、固形分100重量%、重量平均分子量Mwが
約47,000(ユニチカ(株)製)
【化6】
【0040】・下記の繰り返し構造を有するポリカーボ
ネート樹脂、TS−2050(TS−2050)、固形
分100重量%(帝人化成(株)製)
【化7】 ・アミノ樹脂、メラン2000(ML2000)(下引
き層用と同じ) ・アミノ樹脂、メラン365(ML365)、固形分6
0重量%(日立化成工業(株)製)
【0041】実施例1 70gのMX1970、140gのML2000及び
4.2gのトリメリット酸をメチルエチルケトン360
0gに完全に溶解させた。この溶液をアルミニウムドラ
ム(外径120mm、長さ486mm、厚さ4mm)の上に浸
漬塗工法で塗工し、120℃で30分乾燥して膜厚0.
3μmの下引き層を形成した。次に、100gのτ−H
2Pc、200gのYPB−43及びテトラヒドロフラ
ン3700gを超音波分散機を用いて80時間分散し
た。得られた電荷発生層用塗工液を上記の下引き層上に
浸漬塗工法で塗工し、140℃で30分乾燥して膜厚
0.3μmの電荷発生層を形成した。次に、140gの
PBD、234gのU−100及び43gのML200
0をジクロルメタン2400gに溶解し電荷輸送層用組
成物を得た。この組成物を浸漬塗工法により、前記下引
き層を有する電荷発生層上に塗工し、100℃で30分
乾燥して膜厚18μmの電荷輸送層を形成し、電子写真
感光体を形成した。
【0042】実施例2 実施例1に示した物質及び操作を用いて、アルミドラム
上に、下引き層と電荷発生層を形成した。次に、140
gのPBD、234gのU−100及び43gのML3
65をジクロルメタン2400gに溶解し電荷輸送層用
組成物を得た。この組成物を浸漬塗工法により、前記下
引き層を有する電荷発生層上に塗工し、100℃で30
分乾燥して膜厚18μmの電荷輸送層を形成し、電子写
真感光体を形成した。
【0043】実施例3 実施例1に示した物質及び操作を用いて、アルミドラム
上に、下引き層と電荷発生層を形成した。次に、140
gのPBD、182gのU−100及び130gのML
365をジクロルメタン2400gに溶解し電荷輸送層
用組成物を得た。この組成物を浸漬塗工法により、前記
下引き層を有する電荷発生層上に塗工し、100℃で3
0分乾燥して膜厚18μmの電荷輸送層を形成し電子写
真感光体を形成した。
【0044】比較例1 実施例1に示した物質及び操作を用いて、アルミドラム
上に、下引き層と電荷発生層を形成した。次に、140
gのPBD及び260gのL141をジクロルメタン2
400gに溶解した。この溶液を浸漬塗工法により、前
記下引き層を有する電荷発生層上に塗工し、100℃で
30分乾燥して膜厚17μmの電荷輸送層を形成し、電
子写真感光体を形成した。
【0045】比較例2 実施例1に示した物質及び操作を用いて、アルミニウム
ドラム(外径120mm、長さ486mm、厚さ4mm)の上
に膜厚0.3μmの下引き層を形成した。次いで、実施
例1に示した物質及び操作を用いて、上記下引き層上に
膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。次に、140
gのPBD及び260gのTS−2050をジクロルメ
タン2400gに溶解した。この溶液を浸漬塗工法によ
り、前記下引き層を有する電荷発生層上に塗工し、10
0℃で30分乾燥して膜厚16μmの電荷輸送層を形成
し、電子写真感光体を形成した。
【0046】比較例3 実施例1に示した物質及び操作を用いて、アルミニウム
ドラム(外径120mm、長さ486mm、厚さ4mm)の上
に膜厚0.3μmの下引き層を形成した。次いで、実施
例1に示した物質及び操作を用いて、上記下引き層上に
膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。次に、140
gのPBD及び260gのU−100をジクロルメタン
2400gに溶解した。この溶液を浸漬塗工法により、
前記下引き層を有する電荷発生層上に塗工し、100℃
で30分乾燥して膜厚18μmの電荷輸送層を形成し、
電子写真感光体を形成した。
【0047】前記比較例及び実施例で得られた電子写真
感光体の光応答性、画質(初期及び105頁印字後)を
下記の方法で評価した。光応答性は、光減衰測定(緑屋
電気社製、シンシア30)を用いて、表面電位が−70
0Vとなるようにコロナ帯電させておき、波長780nm
の光を20ms照射した場合に、V0が−350Vにな
るのに要する時間で評価した。画質は、画像評価機(負
帯電、反転現像方式)を用いて初期及び105頁印字後
のかぶり、黒点、白ヌケ、フィルミング、黒地の画像濃
度で評価した。表面電位を−700V、バイアス電位を
−600Vとした。黒地の画像濃度は、マクベス反射濃
度計(A Division of Kollmorgen Corporation社製)で
評価した。これらの評価結果をまとめて表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】電荷輸送層にビスフェノールA型ポリカー
ボネート樹脂を用いた場合(比較例1)、光応答性は1
8msであった。初期の画像は、かぶり、黒点、白ヌケ
が多く発生し、画像濃度は1.2であった。このため、
この感光体は105頁印字試験は行わなかった。電荷輸
送層にビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂を用い
た場合(比較例2)、光応答性は17msであった。初
期の画像は、かぶり、黒点、白ヌケ、また、電荷輸送層
表面のトナーフィルミングに起因する画像スジがなく良
好であり、画像濃度は1.4であった。しかし、105
頁印字試験後の画像には、フィルミングに起因する黒い
スジ状欠陥が発生していた。また、105頁印字試験後
の膜厚減少量は4.0μmと大きかった。電荷輸送層は
一般式(I)で示されるポリアリレート樹脂のみを用い
た場合(比較例3)、光応答性は18msであった。初
期と105頁印字試験後の画像は、良好であったが、1
5頁印刷後の膜厚減少量は4.2μmと大きかった。
【0050】これに対して、本発明の電荷輸送層用組成
物を用いた電子写真感光体(実施例1、2及び3)は、
いずれも光応答性は18msであった。初期の画像は、
かぶり、黒点、白ヌケ及び電荷輸送層表面のトナーフィ
ルミングに起因する画像スジがなく良好であり、画像濃
度は1.4であった。また、105頁印印字試験後の画
像にも、かぶり、黒点、白ヌケに起因する黒いスジ状欠
陥がなく良好であり、画像濃度は1.4であった。ま
た、105頁印字試験後の膜厚減少量が2μm以下と小
さく、耐摩耗性に優れることがわかった。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の電荷輸送層用組成物は、
均一性、安定性に優れ、電荷輸送層としたときに印刷画
像の高画質化高耐刷寿命及び高速応答性を達成できる。
請求項2記載の電子写真感光体は、印刷画像が高画質で
あり、高耐刷寿命及び高速光応答性を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立して水素原
    子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素
    数1〜4のアルコキシ基を示し、R5及びR6は、各々独
    立して炭素数1〜4のアルキル基を示し、Arは置換基
    を有していてもよいアリーレン基を示し、繰り返し単位
    の個数を示すnは正の整数である)で表される化学構造
    を有するポリアリレート樹脂、アミノ樹脂、電荷輸送物
    質及び有機溶剤を含有する電荷輸送層用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電荷輸送層用組成物を用
    いて形成した電荷輸送層を有する電子写真感光体。
JP17011296A 1996-06-28 1996-06-28 電荷輸送層用組成物及びこれを用いた電子写真感光体 Pending JPH1020517A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000019765A (ja) * 1998-04-30 2000-01-21 Canon Inc プロセスカ―トリッジ及び電子写真装置
JP2002351113A (ja) * 2001-03-23 2002-12-04 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体並びにそれを用いた画像形成方法及び画像形成装置
WO2004053597A1 (ja) * 2002-12-06 2004-06-24 Mitsubishi Chemical Corporation 電子写真感光体
US7534539B2 (en) 2003-06-03 2009-05-19 Sharp Kabushiki Kaisha Electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus having the same
US7803507B2 (en) 2003-02-07 2010-09-28 Sharp Kabushiki Kaisha Electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus including the same

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