JPH10206745A - 走査型光学顕微鏡 - Google Patents
走査型光学顕微鏡Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】蛍光クロストークを除去し、かつ、複数の励起
波長による各々の観察の時間的な遅れを抑えること。 【解決手段】光源1からの光ビームを標本に照射し走査
機構7によって光ビームで走査する走査型光学顕微鏡で
あり、光源1から標本12に至る光路の途中で2種以上
の励起波長の中から1種づつ波長を選択する波長選択手
段4a,4dと、2種以上の励起波長で夫々励起される
各蛍光を個別に検出すべく設けられた複数の検出器1
7,18と、標本12から発した蛍光をその励起波長に
対応した検出器へ導くように波長選択動作に連動して光
路を選択する光路選択手段4b,4cと、走査機構7に
よる走査に同期して1フレーム走査、1ライン走査又は
1画素毎に選択励起波長及び選択光路を切換える手段1
00とを具備して構成される。
波長による各々の観察の時間的な遅れを抑えること。 【解決手段】光源1からの光ビームを標本に照射し走査
機構7によって光ビームで走査する走査型光学顕微鏡で
あり、光源1から標本12に至る光路の途中で2種以上
の励起波長の中から1種づつ波長を選択する波長選択手
段4a,4dと、2種以上の励起波長で夫々励起される
各蛍光を個別に検出すべく設けられた複数の検出器1
7,18と、標本12から発した蛍光をその励起波長に
対応した検出器へ導くように波長選択動作に連動して光
路を選択する光路選択手段4b,4cと、走査機構7に
よる走査に同期して1フレーム走査、1ライン走査又は
1画素毎に選択励起波長及び選択光路を切換える手段1
00とを具備して構成される。
Description
【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、多重染色された蛍
光試料を複数の励起波長を用いて励起して各励起波長に
対応して発生した複数の蛍光を観察する走査型光学顕微
鏡に関する。 【0002】 【従来の技術】異なる蛍光色素により多重染色された試
料を複数の励起波長で励起して、発生した複数の蛍光を
複数の検出器で検出する走査型光学顕微鏡があり、例え
ばUSP5,127,730に開示されている。 【0003】図18に、そのスキャンヘッド部の概略構
成を示す。488nm、568nm、647nm等の波
長を同時発振するクリプトンアルゴンレーザ501から
発した多波長レーザ光を励起フィルタブロック502に
入射して特定の励起波長を抽出する。励起フィルタブロ
ック502で3種類の励起フィルタ503a,503
b,503cを選択的に光路上に配置することにより励
起波長を切り換える。 【0004】503aは、488nmと568nmを透
過させる励起フィルタで、図19(1)の上段(二帯域
励起)553a,553bにその透過特性を示してい
る。また503bは、488nmの波長のみを透過させ
る励起フィルタで、図19(1)の中段(488DF1
0)551にその透過特性を示す。また、503cは5
68nmの波長のみを透過させる励起フィルタで図19
(1)の下段(568DF10)552にその透過特性
を示す。 【0005】励起フィルタブロック502の一つの励起
フィルタで抽出した励起波長をフィルタブロック#1に
入射して検体505側へ反射させる。フィルタブロック
#1の2色ダイクロイックミラー504で、488nm
及び568nmの励起光を反射させ、第1,第2の試薬
で多重染色した検体505に照射する。2色ダイクロイ
ックミラー504は図19(2)の555に示す透過特
性を有しており、488nmのラインにより励起される
第1の試薬から発せられた蛍光の500〜540nmの
波長範囲と、568nmのラインにより励起される第2
の試薬から発せられた蛍光の585〜650nmの波長
範囲とを透過させる。 【0006】フィルタブロック#1を透過した蛍光をフ
ィルタブロック#2に入射し、ダイクロイックミラー5
21により500〜540nmの光を反射させ検出器5
06に入射し、585〜650nmの光を透過させ検出
器507に入射し、488nmと568nmの反射光は
バリアフィルタ522,523によりカットされる。フ
ィルタブロック#2内のダイクロイックミラー521の
特性を図19(3)の上段(561)に、バリアフィル
タ522,523の特性を図19(3)の中段(56
2)、下段(563)に示す。 【0007】以上の構成により、励起フィルタ503a
が光路中にある時は、2色ダイクロイックミラー504
を、488nm、568nmのレーザー波長が図中下方
に反射され、標本505に照射される。この波長により
励起され、標本に染色されている第1の試薬から発せら
れた蛍光のうち500〜540nmの範囲及び第2の試
薬から発せられた蛍光の585〜650nmの範囲が、
2色ダイクロイックミラー504を透過する。そして、
フィルタブロック#2のダイクロイックミラー521に
より500〜540nmの光は反射して検出器506で
検出され、585〜650nmの光は透過して検出器5
07で検出される。 【0008】そして、図示しないガルバノミラーによ
り、検体505を2次元的に走査し、各走査位置での検
出光を電気信号に変換し、図示しないモニタ上に2次元
像として表示することになる。その時、それぞれの検出
器506,507により検出された信号を色分けして一
つのモニタに表示することにより、第1の試薬と第2の
試薬のそれぞれから発せられた蛍光を識別することが可
能となる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】このように、従来は第
1の試薬の発する蛍光の波長の500〜540nmの範
囲を検出しているが、フレオレスセインの発する蛍光波
長の範囲は500〜600nm以上まで分布しているの
で、長波長側蛍光は第1の試薬の発する蛍光として検出
されるだけでなく、第2の試薬の発する蛍光(585〜
650nm)を検出すべき検出器507に混入されてし
まう不具合がある。この現象を一般に蛍光クロストーク
といい、2重染色標本を観察する時に短波長側の蛍光が
長波長側の蛍光にかぶることが知られている。 【0010】この蛍光クロストークを完全に除去するに
は、励起フィルタ503bを光路に入れ、488nmの
レーザ波長のみを用いて第1の試薬の発する蛍光のみを
検出器506で検出して観察し、次に励起フィルタ50
3cを光路に入れ568nmのレーザ波長のみを用いて
第2の試薬の発する蛍光のみを検出器507で検出して
観察することになる。 【0011】なお、488nmで観察する時は、検出器
507側にも第1の試薬の蛍光が混入してくる(585
nm以上の長波長側)ので、検出器507側の検出機能
を停止するか、フィルタブロック#2のダイクロイック
ミラー521を全反射ミラーに変更し、すべての蛍光を
検出器506側に反射させる必要が生じる。この場合、
568nmの観察時は、フィルタブロック#2のダイク
ロイックミラー521を取り去り、空穴にしておかなけ
ればならない。 【0012】上記したように、488nmと568nm
による観察を2回に分けて行うと、2つの観察の間に時
間的遅れを生じる。標本に動き等がある場合、この遅れ
により正確な観察ができなくなる。また、走査型光学顕
微鏡の特徴である共焦点効果(光軸方向に分解能を持
つ)を利用して、一平面走査観察後、ステージを移動さ
せる等して焦点面を標本の厚さ方向に所定量ずらし、さ
らに一平面走査観察を行い、再び焦点面を所定量動かし
て一平面走査観察を行うという工程を繰り返し、厚さの
ある標本の断層像の観察を行う方法がある。通常、この
ような観察をXYZ観察といい、焦点面の移動と、走査
の繰り返し作業は、1つのコンピュータにより制御さ
れ、移動量(1回のずらし量)と移動範囲(総移動量)
を入力することにより、一連の作業を人手をかけること
なく、コンピュータで行う。従って、488nmと56
8nmによる観察を2回に分けて観察する場合、488
nmで一連の観察を行った後、568nmで一連の観察
を行うことになり、焦点移動回数が増えるのに応じて時
間的な遅れが大きくなってしまう。また、焦点面移動機
能の位置再現性が悪いと、488nmと568nmで、
別の平面を観察してしまうことになる。 【0013】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、蛍光クロストークを除去できるとともに、
複数の励起波長による各々の観察の時間的な遅れを抑え
ることのできる走査型光学顕微鏡を提供することを目的
とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下のような手段を講じた。本発明は、標
本を光ビームで走査する走査型光学顕微鏡において、2
種以上の励起波長の中から1種づつ選択する波長選択手
段及び前記2種以上の各々の励起波長により励起される
各々の蛍光を、それぞれ所望の光検出器へ導く光路選択
手段を設け、各々の励起波長及びその励起波長により励
起される各々の蛍光をそれぞれ対応する光検出器へ導く
励起波長及び光路の設定を走査に同期して1フレーム走
査毎に、1ライン走査毎に又は1画素受光中に切り換え
て各々の蛍光を対応する光検出器で検出する。 【0015】本発明によれば、各々の励起波長とその励
起波長により励起される各々の蛍光をそれぞれ対応する
光検出器へ導くための励起波長及び光路の設定を走査に
同期して1フレーム走査毎又は1ライン走査毎又は1画
素受光中に切り換えて、2つ以上の蛍光色素により染色
された標本の各々の蛍光を、個々に対応する光検出器で
検出しているので、蛍光クロストークを完全に除去でき
るとともに、各励起波長による観察の時間的な遅れを極
力少なく、またはなくすことができる。 【0016】波長選択手段及び光路選択手段を回転板の
単体で構成する。光源から標本に至る光路と標本から発
した蛍光の通過する蛍光光路とを同時に遮る回転板を配
置し、当該回転板において光源から標本に至る光路が遮
られる部分を含む同一円上に各々波長帯域の異なる励起
波長が通過する励起フィルターを設け、回転板において
蛍光光路が遮られる部分を含む同一円上であって各励起
フィルターが光路上に配置されたときに蛍光光路を遮る
各々の位置にそのとき光路上に配置された励起フィルタ
ーに対応した検出器へ蛍光を導く反射ミラー又は空穴を
設ける。 【0017】この発明によれば、回転板を回転させるこ
とにより励起波長選択と光路選択とが機械的に連動する
ので高速切換えが可能になる。波長選択手段及び光路選
択手段をガルバノミラー、音響光学偏向素子等の偏向素
子を用いて構成する。波長選択手段は、各々波長帯域の
異なる励起波長が通過する複数の励起フィルターと、光
源側から入射する光ビームを偏向させていずれかの励起
フィルターへ入射する偏向素子とを含んだ構成とし、光
路選択手段は、標本から入射する蛍光をその励起波長に
対応した検出器へ導くように偏向させる偏向素子を含ん
だ構成とする。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (第1の実施の形態)図1(a)に実施の形態に係る走
査型光学顕微鏡の全体構成を示している。 【0019】この走査型光学顕微鏡は、クリプトンアル
ゴンレーザ1で488nm、568nm等の波長を発振
し、クリプトンアルゴンレーザ1の発振したレーザ光を
ビームエクスパンダ2で所望のビーム径に拡大して反射
ミラー3によって488nm又は568nmの波長を選
択するターレット4に入射している。 【0020】図1(b)にターレット4を同図(a)に
示す矢印5方向から見た平面図を示している。ターレッ
ト4は、2つの励起フィルタ4a,4d及び反射ミラー
4c、空穴4bを持つ回転板で構成されており、モータ
102により回転制御される。励起フィルタ4aは48
8nm、励起フィルタ4dは568nmをそれぞれ透過
させる特性を持つ。 【0021】励起フィルタ4aと反射ミラー4cとは回
転軸を挟んで対称位置に配置され、励起フィルタ4dと
空穴4bとは回転軸を挟んで対称位置に配置され、さら
に励起フィルタ4aと励起フィルタ4dとは90度の角
度でずれている。 【0022】ターレット4の励起フィルタで抽出した励
起波長を励起ダイクロイックミラー6で反射させて走査
光学系7に導いている。なお、励起ダイクロイックミラ
ー6は図19(2)に示す特性を持ち、488nmと5
68nmを反射し、フレオレスセインより発する蛍光
(500〜540nm)とTEXAS REDTMより発
する蛍光(585nm以上)を透過する特性を持つ。 【0023】走査光学系7はX,Yの2次元に光ビーム
を走査する偏向光学素子として1組のガルバノメータス
キャナミラーで構成されており、これらのスキャナミラ
ーは瞳投影レンズ9、結像レンズ10により対物レンズ
11の瞳と共役関係になっている。走査光学系7でX,
Y方向に偏向させた光ビームをミラー8を介して瞳投影
レンズ9に入射する。12は標本、13はステージを示
している。 【0024】また、励起ダイクロイックミラー6の走査
光学系7側からみて透過側には結像レンズ14を配置し
ている。結像レンズ14でミラー15を介して焦点ピン
ホール16上にビームを結像させる。17,18は光検
出器を示し、488nm及び568nmの不要な反射光
をカットするバリアフィルタ19,20がそれぞれ前面
に配置される。 【0025】コンピュータ100は、ターレット4のモ
ータ102と走査光学系7のミラー駆動部とを設定に基
づいて制御する。例えば、走査光学系7で1フレーム毎
にターレット4を90度回転させる。このような走査光
学系7とターレット4との連動関係をコンピュータ10
0によって管理している。また、コンピュータ100は
光検出器17,18から出力される信号をカラー処理し
てモニタ101にカラー表示させる機能を備える。 【0026】次に、以上のように構成された走査型光学
顕微鏡の動作について説明する。図1に励起波長488
nmによりフレオレスセインを励起し、その蛍光を検出
している状態を示し、図2に568nmによりTEXA
S REDTMを励起し、その蛍光を検出している状態を
示している。 【0027】図1に示すように、ターレット4は488
nmに透過特性を持つ励起フィルタ4aが反射ミラー3
と励起ダイクロイックミラー6との間の光路上に配置さ
れ、反射ミラー4cが焦点ピンホール16を通過した光
の進行路上に配置されている。図1においては、クリプ
トンアルゴンレーザ1を発振したレーザ光はビームエク
スパンダ2により所望の径に拡大され、ミラー3で下方
に反射される。そして、ターレット4上の励起フィルタ
4aにより488nmの波長が選択される。そして、励
起ダイクロイックミラー6で反射して走査光学系7を通
ってからミラー8で反射して瞳投影レンズ9から結像レ
ンズ10を通り、対物レンズ11により標本12上にビ
ームスポットとして結像する。 【0028】そして、標本12上のフレオレスセインに
より発せられた蛍光が、前記光路を逆にたどり励起ダイ
クロイックミラー6を透過する。励起ダイクロイックミ
ラー6を透過した蛍光が結像レンズ14、ミラー15を
介して共焦点ピンホール16を通過する。このとき、こ
の蛍光の進行路上にはターレット4上のミラー4cが配
置されているので、ミラー4cで反射されバリアフィル
タ19で488nmの反射光をカットされた後、光検出
器17で検出される。 【0029】走査光学系7を構成するガルバノメータス
キャナミラーを振ることにより、光ビームを標本12上
で2次元方向に走査することになり、各走査位置におい
ての光検出器17により検出される光量を電気信号に変
換する。 【0030】以上のように、図1の状態でXY方向に1
回走査し、フレオレスセインより発した蛍光を、光検出
器17で検出した直後にコンピュータ100からの指示
でモータ102によりターレット4を90度回転させ、
568nmを選択する励起フィルタ4dと空穴4bを各
光路上に配置させる。 【0031】図2はターレット4を図1の状態から90
度回転させた状態を示している。このような状態でクリ
プトンアルゴンレーザ1を発振した波長のうち568n
mの波長が励起フィルタ4dにより選択され励起ダイク
ロイックミラー6を反射し標本12上にビームスポット
として結像する。そして、標本12上のTEXASRE
DTMにより発せられた蛍光が励起ダイクロイックミラー
6を透過し、結像レンズ14、ミラー15を介して共焦
点ピンホール16を通過する。このとき、蛍光の光路上
にはターレット4上の空穴4bが配置されているので、
ターレット4上の空穴4bを透過し、バリアフィルタ2
0で568nmの反射光をカットされ光検出器18で検
出される。 【0032】ここでも、走査光学系7のガルバノメータ
スキャナミラーを振ることで、光ビームを標本12上で
2次元に走査し、各走査位置において光検出器18によ
り検出される光量を電気信号に変換してコンピュータ1
00に入力する。 【0033】図1、図2に示した2つの工程を走査光学
系7の走査に同期して、1フレーム走査毎にターレット
4を90度回転させることにより行い、光検出器17,
18で検出した電気信号をコンピュータ100に順次取
り込む。そして、たとえば、光検出器17によるものを
緑色に光検出器18によるものを赤色に疑似カラー処理
してモニタ101上に重ねて表示する。 【0034】このような実施の形態によれば、走査光学
系7で1フレーム走査を行い、フレオレスセインの発し
た蛍光を光検出器17で取得した直後に励起フィルタ4
a,4dと光検出器17,18への光路の設定を切り換
えて、もう一度、1フレーム走査を行い、TEXAS
REDTMの発した蛍光を光検出器18で取得しているの
で、フレオレスセインの発した蛍光は光検出器18側に
かぶる(混入する)ことなく光検出器17で検出され、
またTEXAS REDTMの発した蛍光もすべて光検出
器18で検出されるので、蛍光クロストークを完全に除
去できる。また、ターレット4を回転させるだけで使用
する励起波長と検出器を簡単に切換えることができるの
で、フレオレスセインとTEXAS REDTMの観察の
時間差を極力少なくできる。 【0035】(第2の実施の形態)標本を光軸方向の複
数のスライス面でスライスしたスライス画像を取得する
共焦点走査型レーザ顕微鏡において、各スライス面で1
フレーム走査毎に第1の実施の形態と同様の2波長切り
換え観察を行う。 【0036】この実施の形態は、さらにステージ13を
光軸方向に一平面の観察毎に移動させる観察方法(XY
Z観察)を実現するXYZ観察プログラムをコンピュー
タ100に登録しておく。 【0037】図3(a)は標本12の上部を観察すると
きの状態を示しており、21がその観察面となってい
る。観察面21に焦点を合わせた状態で、ターレット4
を回転させて図1に示す状態にする。そして、励起フィ
ルタ4aで抽出した488nmの励起光を標本12に照
射して蛍光を発生させると共に、走査光学系7で観察面
21を1フレーム分走査する。標本12上のTEXAS
REDTMにより発せられた蛍光は、ダイクロイックミ
ラー27を透過し、ミラー15、4cを介して光検出器
17で検出される。1フレーム走査が終了したら、即座
にターレット4を90度回転させて励起フィルタ4dで
抽出した568nmの励起波長を標本12に照射して蛍
光を発生させると共に、走査光学系7で同一観察面21
を1フレーム走査する。標本12上のTEXAS RE
DTMにより発せられた蛍光は、ダイクロイックミラー2
7を透過し、ミラー15、空孔4bを介して光検出器1
8で検出される。この結果、コンピュータ100に観察
面21を2波長で走査した2つの画像が取得されたこと
になる。 【0038】次にステージ13を上方へ移動し、図3
(b)の状態とする。この状態では標本12の中心部2
2が観察面となっている。観察面22に焦点を合わせた
状態で、励起フィルタ4aで抽出した488nmの励起
光を標本12に照射し、走査光学系7で観察面22を1
フレーム分走査したら、即座にターレット4を90度回
転させて励起フィルタ4dで抽出した568nmの励起
波長を標本12に照射して同一観察面22を1フレーム
走査することにより、上記と同様に488nmの励起光
による標本12からの蛍光は光検出器17で検出され、
568nmの励起光による標本12からの蛍光は検出器
18で検出される。この結果、コンピュータ100に観
察面22を2波長で走査した2つの画像が取得されたこ
とになる。 【0039】さらにステージ13を上方へ移動し、図3
(c)の状態とする。この状態では標本12の下部23
が観察面となる。観察面23に焦点を合わせた状態で
も、上記同様に走査光学系7の走査とターレット4の回
転動作とを連動させて2波長観察して観察面23の2つ
の画像を取得する。 【0040】以上の一連の動作をコンピュータ制御で行
うことにより、蛍光クロストークを完全に除去でき、か
つ2種の蛍光取得の時間的な遅れを極力、少なくした2
種染色標本のXYZ観察が可能となる。標本のXYZ観
察方法としては、ステージ移動方式の他に、対物レンズ
をZ方向に移動させながらステージをXY方向に移動さ
せることもできる。またフォーカルな光学系の光路中に
焦点距離を補正する厚さの異なる複数の光路長補正板を
選択挿入できるようにすることもできる。 【0041】(第3の実施の形態)所定の時間間隔毎に
一平面の観察画像を取り込んで標本の時間的な変化を追
うXYZ観察に、第1の実施の形態で示した工程を適用
する。 【0042】この実施の形態は、走査型光学顕微鏡を第
1の実施の形態と同様に構成し、XYZ観察を実現する
観察プログラムをコンピュータ100に登録する。今、
コンピュータ100により入力されたインターバル(時
間間隔)をt分とする。まず、第1の実施の形態と同様
にして、ターレット4の回転と走査光学系7の動作とを
連動させて1フレーム走査毎に励起波長を切り換えて、
フレオレスセインの発した蛍光と、TEXAS RED
TMの発した蛍光とを順次取得し、1回の画像取得工程を
終了する。 【0043】次に、前回の画像取得完了からt分経過後
に、再び上記同様の手法によりフレオレスセイン、TE
XAS REDTMの発した蛍光を順次取得する。このよ
うな処理をコンピュータ100の管理下でt分毎に実行
し、予めコンピュータ100に指定された回数だけ繰り
返す。これにより、蛍光クロストークがなく、かつ2種
の蛍光取得の時間的な遅れを極力、少なくした2重染色
標本のXYZ観察が可能となる。 【0044】(第4の実施の形態)光源に488nmを
発振するアルゴンレーザと700nmの赤外光をパルス
状に発振するレーザを用いることで、赤外のパルスレー
ザを走査型光学顕微鏡に適用し、赤外のパルスレーザを
集光させることで2光子励起を発生させるものである。 【0045】UV光により励起され450nm近辺の蛍
光を発する色素DAPIに700nmの赤外パルスレー
ザを照射して励起すると、450nm近辺の蛍光を発す
ることができる。このような赤外のパルスレーザを集光
させる2光子励起では赤外光で集光しているので厚みの
ある標本内の屈折による結像性能の劣化が起きにくいと
いうメリットがある。 【0046】図4は、本実施の形態に係る走査型光学顕
微鏡の構成を示す図であり、図1及び図2に示したもの
と同じ機能の部位には同一符号を付けている。この実施
の形態は、488nmを発振するアルゴンレーザ24か
らのレーザ光と700nmのパルスを発振するパルスレ
ーザ25からのレーザ光とを、488nmを反射し70
0nmを透過させる特性を持つダイクロイックミラー2
6により一つの光路上に導いている。 【0047】また、ターレット4上に700nmのパル
スレーザを選択する励起フィルタ4eが備えられてい
る。励起ダイクロイックミラー27の特性は、図6に示
すように488nmと700nmを反射し、それ以外の
波長を透過するようになっている。 【0048】また、光検出器18の前面に568nmの
反射光をカットするバリアフィルタ20に代えて、70
0nmの反射光をカットするバリアフィルタ28を備え
ている。標本29はDAPI及びフレオレスセインで2
重染色されている。 【0049】次に、この実施の形態の動作について説明
する。まず、図4の状態にターレット4を位置させるこ
とにより、光路上に488nmの励起フィルタ4aとミ
ラー4cを配置し、アルゴンレーザ24より発振した4
88nmのレーザ光を用いて、フレオレスセインの発す
る蛍光を光検出器17側で検出する。 【0050】そして、1フレーム走査後にターレット4
をモータ102により90°回転させ、光路上に励起フ
ィルタ4e及び空穴4bを配置させる。これにより、赤
外パルスレーザ25の発振した700nmのパルスレー
ザを標本29に導く。DAPIより発した蛍光は、励起
ダイクロイックミラー27を透過して、ターレット4の
空穴4bを通り、光検出器18で検出される。 【0051】ここで、通常、対物レンズ11は、700
nmの赤外領域までは収差補正されていない。したがっ
て、700nmのパルスレーザを用いた場合と488n
mのアルゴンレーザを用いた場合とでは、対物レンズ1
1の焦点面がずれる現象が生じる。図5に焦点面がずれ
る状況を拡大して示している。 【0052】コンピュータ100は、488nmの観察
から700nmの観察に切りかえる時(ターレット4を
90°回転させた時)に、ステージ13を移動させて4
88nmの観察面と700nmの観察面のズレδを補正
する。 【0053】このようにして得られた画像をフレオレス
セインの発する蛍光を緑、DAPIの発する蛍光を水色
のように色分けし、重ねてモニタ101に表示すること
により、蛍光クロストークがなく、また2種の蛍光の観
察の時間的遅れを、極力少なくでき、かつ赤外レーザと
アルゴンレーザの対物レンズの収差による焦点面のズレ
が生じない観察ができる。 【0054】なお、ステージ13の制御で焦点面のずれ
を補正するのではなく、光路に対して光路長補正板を挿
入することによっても同様の効果を奏することができ
る。例えば、瞳投影レンズ9から結像レンズ10の間の
フォーカル光学系中(集光点を除く)に焦点面のずれ量
を補正可能な厚さを有する光路長補正板を挿脱自在に設
け、レーザ切換えに連動して挿脱させる。 【0055】(第5の実施の形態)複数の励起フィルタ
ーとそれら励起フィルターに対応した反射ミラー及び空
穴とをそれぞれ異なる円周上に配置したターレットを使
用して励起波長及び光路の切換えを行う。 【0056】図7,図8に実施の形態に係る走査型光学
顕微鏡の全体構成(結像レンズ9からステージ13まで
は省略してあるが第1の実施の形態と同一構成をなす)
を示している。図1、図2に示す顕微鏡と同じ機能を有
する部位には同一符号を付している。第1の実施の形態
と同様に、488nmと568nmの波長を発振するク
リプトンアルゴンレーザ1により、フレオレスセインと
TEXSA RED
TMで2重染色標本を観察するもので、励起ダイクロイ
ックミラー6、バリアフィルタ19,20は第1の実施
の形態と同じものを用いている。 【0057】本実施の形態では、ターレット31上に図
7(b)に示すように45°間隔で4コづつ交互に48
8nm選択の励起フィルタ31a(☆印)と、568n
m選択の励起フィルタ31b(*印)を同心円上に配置
し、その外側に488nmにより励起されフレオレスセ
インより発した蛍光を光検出器17へ導くミラー31c
(+印4ケ所)と、568nmにより励起されTEXA
S RED TM より発した蛍光を光検出器18へ導く空
穴31d(△印4ケ所)とを同じ45度間隔で交互に同
じ同心円状に配置している。 【0058】図7には励起光照明光路上に488nmを
選択する励起フィルタ31aが配置され、光検出器17
へ蛍光を導くミラー31cが光路上に配置され、フレオ
レスセインの発する蛍光を光検出器17で検出する状態
を示している。 【0059】また図8には、励起光照明光路上に568
nmを選択する励起フィルタ31bが配置され、光検出
器18へ蛍光を導く空穴31dが光路上に配置されて、
TEXAS REDTMの発する蛍光を光検出器18で検
出する状態を示している。 【0060】ターレット31を連続的に回転させること
により高速で図7と図8の状態(フレオレスセイン又は
TEXAS REDTMの観察)を切りかえることができ
る。走査光学系7は、Xガルバノミラー7aを高速で画
面水平方向に走査し、Yガルバノミラー7bをXガルバ
ノミラー7aが水平方向1ライン走査する毎にY方向1
ピクセル(画素)分動かす。また、モニター101の解
像度に合わせてX,Yガルバノミラー7a,bの走査と
光検出器17,18の検出タイミングを決めている。本
実施の形態では、Xガルバノミラー7aが1ライン走査
を終えるごとに、ターレット31を45°回転させるよ
うに走査光学系7の走査と、回転ターレット31の回転
を同期させることにより、図9に示すように水平方向1
ライン毎にフレオレスセインによる蛍光とTEXAS
REDTMによる蛍光とを取得する。 【0061】さらに、ターレット31を45°回転させ
るタイミングとして、Xガルバノミラー7aの1ピクセ
ル停止期間中(1ピクセル受光中)に切り換えを行うこ
とにすれば、全てのピクセル(画素)にフレオレスセイ
ンによる蛍光の情報とTEXAS REDTMによる蛍光
の情報とを光検出器17,18で検出することが可能と
なる。 【0062】このような実施の形態によれば、第1の実
施の形態に記した効果を確保できる上に、フレオレスセ
インによる蛍光とTEXAS REDTMによる蛍光を検
出する時間的な遅れを完全になくすことができる。 【0063】(第6の実施の形態)図10〜図13を参
照して第6の実施の形態について説明する。この実施の
形態は、クリプトンアルゴンレーザ35の発振する48
8nm、568nm、647nmの3波長を用いてフレ
オレスセイン、TEXAS REDTM、シアニン5によ
り発する3種の蛍光を3つの光検出器36,37,38
でそれぞれ検出する。 【0064】図10、図11、図12は図示しないモー
タに接続された回転ターレット39を回転して切換えた
3段階の状態を示している。回転ターレット39は光源
側の大円部と標本側の小円部とを光軸方向に所定距離離
間させて一体化した2重円板構造になっている。 【0065】図10(b)に示すように、回転ターレッ
ト39の小円部は488nmを透過する励起フィルタ3
9a、568nmを透過する励起フィルタ39b、64
7nmを透過する励起フィルタ39cが同一円上に隣接
して配置され、その同一円上で中心を挟んで488nm
励起フィルタ39aと対称位置にミラー39eが配置さ
れ、さらにその同一円上で中心を挟んで568nm励起
フィルタ39b、647nm励起フィルタ39cの対称
位置にそれぞれ空穴39g,39mが配置されている。 【0066】また、図10(c)に示すように、回転タ
ーレット39の大円部は、488nm励起フィルタ39
a等の配置された円と同一径の円上に空穴39d,39
f,39jが488nm励起フィルタ39a,39b,
39cと同一ピッチで配置されている。さらに、空穴3
9d等が配置された円よりも大きい円周上であって空穴
39f,39jとそれぞれ回転中心を挟んで対称位置に
ミラー39h、空穴39nが配置されている。 【0067】図13は励起ダイクロイックミラー40の
透過特性を示している。この励起ダイクロイックミラー
40は、励起波長の488nmと568nmと647n
mを反射し、フレオレスセイン、TEXAS RE
DTM、シアニン5の発する蛍光を透過する透過特性を持
つ。 【0068】以上のように構成した実施の形態での動作
について説明する。図10は、488nmの波長を励起
フィルタ39aで選択し、フレオレスセインの発生した
蛍光を光検出器36で検出している状態を示している。
このような図10に示す状態で標本を1フレーム走査す
る。 【0069】図10に示す状態では、クリプトンアルゴ
ンレーザ35を発した488nm、568nm、647
nmの各波長の多波長レーザ光は、ターレット39の空
穴39dを通過し、励起フィルタ39aにより488n
mの波長が選択される。そして、励起ダイクロイックミ
ラー40を反射し、走査光学系7のガルバノメータスキ
ャナミラーで反射された後、ミラー8を反射し図示しな
い標本上にビームスポットを形成する。 【0070】標本のフレオレスセインより発した蛍光が
逆の光路をたどって励起ダイクロイックミラー40を透
過する。この励起ダイクロイックミラー40を透過した
蛍光は結像レンズ14、ミラー15、共焦点ピンホール
16を通り、ターレット39に配置されたミラー39e
により反射される。ミラー39eで反射した蛍光はさら
にバリアフィルタ19により488nmの反射光をカッ
トされてから光検出器36でフレオレスセインの発する
蛍光として検出される。図10に示すターレット39の
位置で、走査光学系7のガルバノメータスキャナミラー
を走査駆動して1フレーム走査を行って、フレオレスセ
インによる画像を1枚取得する。 【0071】このように、488nmの励起波長で励起
したフレオレスセインからの蛍光を1フレームだけ走査
したら、図10(b)(c)に示す矢印41方向にター
レット39を60°だけ図示しないモータ等により回転
させる。その結果、図11に示す状態に変化する。 【0072】図11は568nmの波長を励起フィルタ
39bで選択し、TEXAS REDTMの発した蛍光を
光検出器37で検出する状態を示している。図11に示
す状態で再び標本を1フレーム走査する。 【0073】図11に示す状態では、クリプトンアルゴ
ンレーザ35から発振した488nm、568nm、6
47nmは、ターレット39上の空穴39fを通過し、
励起フィルタ39bにより568nmの波長が選択され
る。568nmのレーザ光が励起ダイクロイックミラー
40で反射され、図10と同じ経路をたどり、標本上に
ビームスポットを形成する。 【0074】そして、TEXAS REDTMより発した
蛍光が、図10と同様に逆方向に光路を進み、励起ダイ
クロイックミラー40を透過する。励起ダイクロイック
ミラー40を透過した蛍光は、結像レンズ14、ミラー
15、共焦点ピンホール16を通り、ターレット39上
に形成した空穴39gを通過して同ターレット39のミ
ラー39hにより反射され、さらにバリアフィルタ20
により568nmの反射光をカットされてから光検出器
37でTEXAS REDTMの発する蛍光として検出さ
れる。したがって、図11に示すターレット39位置で
走査光学系7を駆動して1フレーム走査を行うことによ
り、TEXAS REDTMによる画像が1枚取得され
る。 【0075】1フレーム走査が完了したら、ターレット
39を図11(b)(c)に示す矢印42の方向に60
°だけモータで回転して図12に示す状態にする。図1
2では647nmの波長を励起フィルタ39cで選択
し、シアニン5の発した蛍光を光検出器38で検出して
いる。図12に示す状態で再び標本を1フレーム走査す
る。 【0076】図12に示す状態では、クリプトンアルゴ
ンレーザ35から発振した、488nm、568nm、
647nmは、ターレット39上の空穴39gを通過
し、励起フィルタ39cにより647nmの波長が選択
される。この励起波長は励起ダイクロックミラー40に
より反射され、図10,11と同様に図示しない標本上
にビームスポットを形成する。 【0077】647nmの励起波長で励起したシアニン
5により発した蛍光は、図10、11と同様に逆方向に
光路を進み、励起ダイクロイックミラー40を透過す
る。そして、結像レンズ14、ミラー15、共焦点ピン
ホール16を通り、ターレット39上に形成した空穴3
9m,39nを通過し、バリアフィルタ43により64
7nmの反射光をカットしてから光検出器38でシアニ
ン5の発する蛍光として検出される。したがって、図1
2に示すターレット39の位置で1フレーム走査を行う
ことにより、シアニン5による画像が1枚取得される。 【0078】以上のようにして、図10、図11、図1
2に示す状態でそれぞれ取得したフレオレスセインによ
る画像、TEXAS REDTMによる画像、シアニン5
による画像をそれぞれ色分けしてモニターに重ねて表示
する。 【0079】このような実施の形態によれば、3重染色
標本の各蛍光色素より発する蛍光の取り込みをガルバノ
メータスキャナミラーの走査とターレットの回転を同期
させて1フレーム走査毎にターレットを切り換えて各蛍
光色素毎に行っているので、蛍光クロストークがなく、
また各蛍光色素により発する蛍光の取り込みの時間的遅
れを、極力少なくできる。 【0080】(第7の実施の形態)励起波長の選択及び
光検出器へ導く光路の切換えのために前述した各実施の
形態で採用しているターレット方式ではなく励起波長選
択用及び光路切換え用のガルバノミラーを使用する。 【0081】図14、図15に第7の実施の形態となる
走査型光学顕微鏡の光学系の構成を示している。この実
施の形態は、第1の実施の形態と同様に488nmと5
68nmを発振するクリプトンアルゴンレーザによりフ
レオレスセインとTEXASREDTMで2重染色された
標本を観察するもので、第1の実施の形態と同じ機能を
持つ部位には同じ符号を付している。 【0082】ビームエキスパンダ2で所定ビーム径に調
整したレーザ光を第1ガルバノミラー51に入射し、第
1ガルバノミラー51を振ることでレーザ光の進行する
光路を2つの光路53と光路54とから選択する。一方
の光路53には488nmの励起フィルタ55が配置さ
れ、もう一方の光路54には568nmの励起フィルタ
56が配置されている。すなわち、光路53と54とか
らいずれかの光路を選択することが励起波長を選択する
ことになる。2つの光路はミックス用ダイクロイックミ
ラー57によって励起ダイクロイックミラー6の配置さ
れた一つの光路に導かれる。 【0083】また、共焦点ピンホール16を通過した蛍
光を第2ガルバノミラー52に入射し、第2ガルバノミ
ラー52を振ることで蛍光を光検出器17,18に導く
2つの光路59,60から選択する。 【0084】ガルバノミラー51の傾きを制御してレー
ザ光を光路53又は54に切換える。図14に示すよう
に、光路53へレーザ光が導かれるように制御した場
合、光路53には488nmを選択する励起フィルタ5
5が配置されているので、ミックス用ダイクロイックミ
ラー57に入射するレーザ波長は488nmとなる。 【0085】一方、図15に示すようにガルバノミラー
51の傾きを制御してレーザ光を光路54に導いた場合
は、光路中に568nmを選択する励起フィルタ56が
配置されているので、ミックス用ダイクロイックミラー
57に入射するレーザ波長は568nmとなる。 【0086】ミックス用ダイクロイックミラー57は、
488nmを反射し、568nmを透過する透過特性を
持つ。したがって、図14に示すように光路53を進む
488nmのレーザ光はミラー58、ミックス用ダイク
ロイックミラー57を反射して励起ダイクロイックミラ
ー6に入射し、励起ダイクロイックミラー6を反射して
走査光学系7、ミラー8を通り、図示しない標本上にビ
ームスポットを結ぶ。また、図15に示すように光路5
4を進む568nmのレーザ光はミックス用ダイクロイ
ックミラー57を透過し、励起ダイクロイックミラー6
を反射して走査光学系7、ミラー8を通り、図示しない
標本上にビームスポットを形成する。 【0087】488nmの励起レーザ光で励起されてフ
レオレスセインにより発した蛍光、568nmの励起レ
ーザ光で励起されてTEXAS REDTMにより発した
蛍光は、逆方向に光路を進み励起ダイクロイックミラー
6を透過する。その後、結像レンズ14、ミラー15、
共焦点ピンホール16を透過して第2ガルバノミラー5
2へ入射する。 【0088】ここで、第1ガルバノミラー51による励
起波長選択と第2ガルバノミラー52による光路の切換
えとが連動するように、図示していないコンピュータに
よりミラー駆動制御し、しかも第1,第2ガルバノミラ
ー51と走査光学系7の走査とが同期するように3者の
動作を制御する。 【0089】今、図14のように第1ガルバノミラー5
1により488nmが励起波長として選択されていれ
ば、ピンホール16を通過したフレオレスセインの発し
た蛍光は、第2ガルバノミラー52により光路59の方
へ進みバリアフィルタ19で488nmの反射光をカッ
トして、フレオレスセインの発した蛍光として光検出器
17で検出される。 【0090】また、図15のように第1ガルバノミラー
51により568nmが励起波長として選択されていれ
ば、共焦点ピンホール16を通過したTEXAS RE
DTMの発した蛍光は、第2ガルバノミラー52により光
路60の方へ進み、バリアフィルタ20で568nmの
反射光をカットして、TEXAS REDTMの発した蛍
光として光検出器18で検出される。 【0091】図14に示す状態に制御してフレオレスセ
インの発する蛍光を取り込む状態と図15に示す状態に
制御してTEXAS REDTMの発する蛍光を取り込む
状態との切り換えを走査光学系7の走査に同期して行
う。具体的には、第1の実施の形態のように1フレーム
走査毎の光路切り換えや、第5の実施の形態のように走
査光学系7のXガルバノミラー7aの1ライン走査毎の
光路切り換えを行うことができる。 【0092】このような実施の形態によれば、2重染色
標本の各蛍光色素より発する蛍光の取り込みを、1フレ
ーム走査毎、1ライン走査毎に切換えて各蛍光色素毎に
行っているので、蛍光クロストークがなく、また各蛍光
色素により発する蛍光の取り込みの時間的な遅れを極力
少なくできる。また、励起波長の選択、光検出器への光
路切り換えをガルバノメータスキャナで行っているの
で、標本上のビーム走査を行うガルバノメータスキャナ
ミラーとの同期が取りやすく、1ライン走査毎の切り換
え等の高速切り換えを簡単に実現できる。 【0093】(第8の実施の形態)励起波長の選択及び
光検出器へ導く光路の切換えのために前述したガルバノ
ミラー51,52ではなく励起波長選択用及び光路切換
え用の音響光学偏向素子(AOD)を使用する。 【0094】図16、図17に第8の実施の形態となる
走査型光学顕微鏡の光学系の構成を示している。この実
施の形態は、ガルバノミラー51,52を音響光学偏向
素子61,62に代えたこと以外は前述の第7の実施の
形態とほぼ同じ構成になっている。 【0095】第1音響光学偏向素子61はビームエキク
スパンダ2からのレーザ光を光路53又は54へ導くよ
うに偏向させる機能を持ち、第2音響光学偏向素子62
は共焦点ピンホール16を通過した蛍光を光路59又は
60へ導くように偏向させる機能を持つ。 【0096】これら第1,第2の音響光学偏向素子6
1,62の偏向作用を図示していないコンピュータから
の制御で第7の実施の形態と同様に連動させることがで
きるので、走査光学系7の走査に同期して第1音響光学
偏向素子61により励起波長を選択すると共に、第2音
響光学偏向素子62により蛍光を入射する光路を選択す
ることができる。本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
変形実施可能である。 【0097】 【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、蛍
光クロストークを除去できるとともに、複数の励起波長
による各々の観察の時間的な遅れを抑えることのできる
走査型光学顕微鏡を提供できる。
光試料を複数の励起波長を用いて励起して各励起波長に
対応して発生した複数の蛍光を観察する走査型光学顕微
鏡に関する。 【0002】 【従来の技術】異なる蛍光色素により多重染色された試
料を複数の励起波長で励起して、発生した複数の蛍光を
複数の検出器で検出する走査型光学顕微鏡があり、例え
ばUSP5,127,730に開示されている。 【0003】図18に、そのスキャンヘッド部の概略構
成を示す。488nm、568nm、647nm等の波
長を同時発振するクリプトンアルゴンレーザ501から
発した多波長レーザ光を励起フィルタブロック502に
入射して特定の励起波長を抽出する。励起フィルタブロ
ック502で3種類の励起フィルタ503a,503
b,503cを選択的に光路上に配置することにより励
起波長を切り換える。 【0004】503aは、488nmと568nmを透
過させる励起フィルタで、図19(1)の上段(二帯域
励起)553a,553bにその透過特性を示してい
る。また503bは、488nmの波長のみを透過させ
る励起フィルタで、図19(1)の中段(488DF1
0)551にその透過特性を示す。また、503cは5
68nmの波長のみを透過させる励起フィルタで図19
(1)の下段(568DF10)552にその透過特性
を示す。 【0005】励起フィルタブロック502の一つの励起
フィルタで抽出した励起波長をフィルタブロック#1に
入射して検体505側へ反射させる。フィルタブロック
#1の2色ダイクロイックミラー504で、488nm
及び568nmの励起光を反射させ、第1,第2の試薬
で多重染色した検体505に照射する。2色ダイクロイ
ックミラー504は図19(2)の555に示す透過特
性を有しており、488nmのラインにより励起される
第1の試薬から発せられた蛍光の500〜540nmの
波長範囲と、568nmのラインにより励起される第2
の試薬から発せられた蛍光の585〜650nmの波長
範囲とを透過させる。 【0006】フィルタブロック#1を透過した蛍光をフ
ィルタブロック#2に入射し、ダイクロイックミラー5
21により500〜540nmの光を反射させ検出器5
06に入射し、585〜650nmの光を透過させ検出
器507に入射し、488nmと568nmの反射光は
バリアフィルタ522,523によりカットされる。フ
ィルタブロック#2内のダイクロイックミラー521の
特性を図19(3)の上段(561)に、バリアフィル
タ522,523の特性を図19(3)の中段(56
2)、下段(563)に示す。 【0007】以上の構成により、励起フィルタ503a
が光路中にある時は、2色ダイクロイックミラー504
を、488nm、568nmのレーザー波長が図中下方
に反射され、標本505に照射される。この波長により
励起され、標本に染色されている第1の試薬から発せら
れた蛍光のうち500〜540nmの範囲及び第2の試
薬から発せられた蛍光の585〜650nmの範囲が、
2色ダイクロイックミラー504を透過する。そして、
フィルタブロック#2のダイクロイックミラー521に
より500〜540nmの光は反射して検出器506で
検出され、585〜650nmの光は透過して検出器5
07で検出される。 【0008】そして、図示しないガルバノミラーによ
り、検体505を2次元的に走査し、各走査位置での検
出光を電気信号に変換し、図示しないモニタ上に2次元
像として表示することになる。その時、それぞれの検出
器506,507により検出された信号を色分けして一
つのモニタに表示することにより、第1の試薬と第2の
試薬のそれぞれから発せられた蛍光を識別することが可
能となる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】このように、従来は第
1の試薬の発する蛍光の波長の500〜540nmの範
囲を検出しているが、フレオレスセインの発する蛍光波
長の範囲は500〜600nm以上まで分布しているの
で、長波長側蛍光は第1の試薬の発する蛍光として検出
されるだけでなく、第2の試薬の発する蛍光(585〜
650nm)を検出すべき検出器507に混入されてし
まう不具合がある。この現象を一般に蛍光クロストーク
といい、2重染色標本を観察する時に短波長側の蛍光が
長波長側の蛍光にかぶることが知られている。 【0010】この蛍光クロストークを完全に除去するに
は、励起フィルタ503bを光路に入れ、488nmの
レーザ波長のみを用いて第1の試薬の発する蛍光のみを
検出器506で検出して観察し、次に励起フィルタ50
3cを光路に入れ568nmのレーザ波長のみを用いて
第2の試薬の発する蛍光のみを検出器507で検出して
観察することになる。 【0011】なお、488nmで観察する時は、検出器
507側にも第1の試薬の蛍光が混入してくる(585
nm以上の長波長側)ので、検出器507側の検出機能
を停止するか、フィルタブロック#2のダイクロイック
ミラー521を全反射ミラーに変更し、すべての蛍光を
検出器506側に反射させる必要が生じる。この場合、
568nmの観察時は、フィルタブロック#2のダイク
ロイックミラー521を取り去り、空穴にしておかなけ
ればならない。 【0012】上記したように、488nmと568nm
による観察を2回に分けて行うと、2つの観察の間に時
間的遅れを生じる。標本に動き等がある場合、この遅れ
により正確な観察ができなくなる。また、走査型光学顕
微鏡の特徴である共焦点効果(光軸方向に分解能を持
つ)を利用して、一平面走査観察後、ステージを移動さ
せる等して焦点面を標本の厚さ方向に所定量ずらし、さ
らに一平面走査観察を行い、再び焦点面を所定量動かし
て一平面走査観察を行うという工程を繰り返し、厚さの
ある標本の断層像の観察を行う方法がある。通常、この
ような観察をXYZ観察といい、焦点面の移動と、走査
の繰り返し作業は、1つのコンピュータにより制御さ
れ、移動量(1回のずらし量)と移動範囲(総移動量)
を入力することにより、一連の作業を人手をかけること
なく、コンピュータで行う。従って、488nmと56
8nmによる観察を2回に分けて観察する場合、488
nmで一連の観察を行った後、568nmで一連の観察
を行うことになり、焦点移動回数が増えるのに応じて時
間的な遅れが大きくなってしまう。また、焦点面移動機
能の位置再現性が悪いと、488nmと568nmで、
別の平面を観察してしまうことになる。 【0013】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、蛍光クロストークを除去できるとともに、
複数の励起波長による各々の観察の時間的な遅れを抑え
ることのできる走査型光学顕微鏡を提供することを目的
とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下のような手段を講じた。本発明は、標
本を光ビームで走査する走査型光学顕微鏡において、2
種以上の励起波長の中から1種づつ選択する波長選択手
段及び前記2種以上の各々の励起波長により励起される
各々の蛍光を、それぞれ所望の光検出器へ導く光路選択
手段を設け、各々の励起波長及びその励起波長により励
起される各々の蛍光をそれぞれ対応する光検出器へ導く
励起波長及び光路の設定を走査に同期して1フレーム走
査毎に、1ライン走査毎に又は1画素受光中に切り換え
て各々の蛍光を対応する光検出器で検出する。 【0015】本発明によれば、各々の励起波長とその励
起波長により励起される各々の蛍光をそれぞれ対応する
光検出器へ導くための励起波長及び光路の設定を走査に
同期して1フレーム走査毎又は1ライン走査毎又は1画
素受光中に切り換えて、2つ以上の蛍光色素により染色
された標本の各々の蛍光を、個々に対応する光検出器で
検出しているので、蛍光クロストークを完全に除去でき
るとともに、各励起波長による観察の時間的な遅れを極
力少なく、またはなくすことができる。 【0016】波長選択手段及び光路選択手段を回転板の
単体で構成する。光源から標本に至る光路と標本から発
した蛍光の通過する蛍光光路とを同時に遮る回転板を配
置し、当該回転板において光源から標本に至る光路が遮
られる部分を含む同一円上に各々波長帯域の異なる励起
波長が通過する励起フィルターを設け、回転板において
蛍光光路が遮られる部分を含む同一円上であって各励起
フィルターが光路上に配置されたときに蛍光光路を遮る
各々の位置にそのとき光路上に配置された励起フィルタ
ーに対応した検出器へ蛍光を導く反射ミラー又は空穴を
設ける。 【0017】この発明によれば、回転板を回転させるこ
とにより励起波長選択と光路選択とが機械的に連動する
ので高速切換えが可能になる。波長選択手段及び光路選
択手段をガルバノミラー、音響光学偏向素子等の偏向素
子を用いて構成する。波長選択手段は、各々波長帯域の
異なる励起波長が通過する複数の励起フィルターと、光
源側から入射する光ビームを偏向させていずれかの励起
フィルターへ入射する偏向素子とを含んだ構成とし、光
路選択手段は、標本から入射する蛍光をその励起波長に
対応した検出器へ導くように偏向させる偏向素子を含ん
だ構成とする。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (第1の実施の形態)図1(a)に実施の形態に係る走
査型光学顕微鏡の全体構成を示している。 【0019】この走査型光学顕微鏡は、クリプトンアル
ゴンレーザ1で488nm、568nm等の波長を発振
し、クリプトンアルゴンレーザ1の発振したレーザ光を
ビームエクスパンダ2で所望のビーム径に拡大して反射
ミラー3によって488nm又は568nmの波長を選
択するターレット4に入射している。 【0020】図1(b)にターレット4を同図(a)に
示す矢印5方向から見た平面図を示している。ターレッ
ト4は、2つの励起フィルタ4a,4d及び反射ミラー
4c、空穴4bを持つ回転板で構成されており、モータ
102により回転制御される。励起フィルタ4aは48
8nm、励起フィルタ4dは568nmをそれぞれ透過
させる特性を持つ。 【0021】励起フィルタ4aと反射ミラー4cとは回
転軸を挟んで対称位置に配置され、励起フィルタ4dと
空穴4bとは回転軸を挟んで対称位置に配置され、さら
に励起フィルタ4aと励起フィルタ4dとは90度の角
度でずれている。 【0022】ターレット4の励起フィルタで抽出した励
起波長を励起ダイクロイックミラー6で反射させて走査
光学系7に導いている。なお、励起ダイクロイックミラ
ー6は図19(2)に示す特性を持ち、488nmと5
68nmを反射し、フレオレスセインより発する蛍光
(500〜540nm)とTEXAS REDTMより発
する蛍光(585nm以上)を透過する特性を持つ。 【0023】走査光学系7はX,Yの2次元に光ビーム
を走査する偏向光学素子として1組のガルバノメータス
キャナミラーで構成されており、これらのスキャナミラ
ーは瞳投影レンズ9、結像レンズ10により対物レンズ
11の瞳と共役関係になっている。走査光学系7でX,
Y方向に偏向させた光ビームをミラー8を介して瞳投影
レンズ9に入射する。12は標本、13はステージを示
している。 【0024】また、励起ダイクロイックミラー6の走査
光学系7側からみて透過側には結像レンズ14を配置し
ている。結像レンズ14でミラー15を介して焦点ピン
ホール16上にビームを結像させる。17,18は光検
出器を示し、488nm及び568nmの不要な反射光
をカットするバリアフィルタ19,20がそれぞれ前面
に配置される。 【0025】コンピュータ100は、ターレット4のモ
ータ102と走査光学系7のミラー駆動部とを設定に基
づいて制御する。例えば、走査光学系7で1フレーム毎
にターレット4を90度回転させる。このような走査光
学系7とターレット4との連動関係をコンピュータ10
0によって管理している。また、コンピュータ100は
光検出器17,18から出力される信号をカラー処理し
てモニタ101にカラー表示させる機能を備える。 【0026】次に、以上のように構成された走査型光学
顕微鏡の動作について説明する。図1に励起波長488
nmによりフレオレスセインを励起し、その蛍光を検出
している状態を示し、図2に568nmによりTEXA
S REDTMを励起し、その蛍光を検出している状態を
示している。 【0027】図1に示すように、ターレット4は488
nmに透過特性を持つ励起フィルタ4aが反射ミラー3
と励起ダイクロイックミラー6との間の光路上に配置さ
れ、反射ミラー4cが焦点ピンホール16を通過した光
の進行路上に配置されている。図1においては、クリプ
トンアルゴンレーザ1を発振したレーザ光はビームエク
スパンダ2により所望の径に拡大され、ミラー3で下方
に反射される。そして、ターレット4上の励起フィルタ
4aにより488nmの波長が選択される。そして、励
起ダイクロイックミラー6で反射して走査光学系7を通
ってからミラー8で反射して瞳投影レンズ9から結像レ
ンズ10を通り、対物レンズ11により標本12上にビ
ームスポットとして結像する。 【0028】そして、標本12上のフレオレスセインに
より発せられた蛍光が、前記光路を逆にたどり励起ダイ
クロイックミラー6を透過する。励起ダイクロイックミ
ラー6を透過した蛍光が結像レンズ14、ミラー15を
介して共焦点ピンホール16を通過する。このとき、こ
の蛍光の進行路上にはターレット4上のミラー4cが配
置されているので、ミラー4cで反射されバリアフィル
タ19で488nmの反射光をカットされた後、光検出
器17で検出される。 【0029】走査光学系7を構成するガルバノメータス
キャナミラーを振ることにより、光ビームを標本12上
で2次元方向に走査することになり、各走査位置におい
ての光検出器17により検出される光量を電気信号に変
換する。 【0030】以上のように、図1の状態でXY方向に1
回走査し、フレオレスセインより発した蛍光を、光検出
器17で検出した直後にコンピュータ100からの指示
でモータ102によりターレット4を90度回転させ、
568nmを選択する励起フィルタ4dと空穴4bを各
光路上に配置させる。 【0031】図2はターレット4を図1の状態から90
度回転させた状態を示している。このような状態でクリ
プトンアルゴンレーザ1を発振した波長のうち568n
mの波長が励起フィルタ4dにより選択され励起ダイク
ロイックミラー6を反射し標本12上にビームスポット
として結像する。そして、標本12上のTEXASRE
DTMにより発せられた蛍光が励起ダイクロイックミラー
6を透過し、結像レンズ14、ミラー15を介して共焦
点ピンホール16を通過する。このとき、蛍光の光路上
にはターレット4上の空穴4bが配置されているので、
ターレット4上の空穴4bを透過し、バリアフィルタ2
0で568nmの反射光をカットされ光検出器18で検
出される。 【0032】ここでも、走査光学系7のガルバノメータ
スキャナミラーを振ることで、光ビームを標本12上で
2次元に走査し、各走査位置において光検出器18によ
り検出される光量を電気信号に変換してコンピュータ1
00に入力する。 【0033】図1、図2に示した2つの工程を走査光学
系7の走査に同期して、1フレーム走査毎にターレット
4を90度回転させることにより行い、光検出器17,
18で検出した電気信号をコンピュータ100に順次取
り込む。そして、たとえば、光検出器17によるものを
緑色に光検出器18によるものを赤色に疑似カラー処理
してモニタ101上に重ねて表示する。 【0034】このような実施の形態によれば、走査光学
系7で1フレーム走査を行い、フレオレスセインの発し
た蛍光を光検出器17で取得した直後に励起フィルタ4
a,4dと光検出器17,18への光路の設定を切り換
えて、もう一度、1フレーム走査を行い、TEXAS
REDTMの発した蛍光を光検出器18で取得しているの
で、フレオレスセインの発した蛍光は光検出器18側に
かぶる(混入する)ことなく光検出器17で検出され、
またTEXAS REDTMの発した蛍光もすべて光検出
器18で検出されるので、蛍光クロストークを完全に除
去できる。また、ターレット4を回転させるだけで使用
する励起波長と検出器を簡単に切換えることができるの
で、フレオレスセインとTEXAS REDTMの観察の
時間差を極力少なくできる。 【0035】(第2の実施の形態)標本を光軸方向の複
数のスライス面でスライスしたスライス画像を取得する
共焦点走査型レーザ顕微鏡において、各スライス面で1
フレーム走査毎に第1の実施の形態と同様の2波長切り
換え観察を行う。 【0036】この実施の形態は、さらにステージ13を
光軸方向に一平面の観察毎に移動させる観察方法(XY
Z観察)を実現するXYZ観察プログラムをコンピュー
タ100に登録しておく。 【0037】図3(a)は標本12の上部を観察すると
きの状態を示しており、21がその観察面となってい
る。観察面21に焦点を合わせた状態で、ターレット4
を回転させて図1に示す状態にする。そして、励起フィ
ルタ4aで抽出した488nmの励起光を標本12に照
射して蛍光を発生させると共に、走査光学系7で観察面
21を1フレーム分走査する。標本12上のTEXAS
REDTMにより発せられた蛍光は、ダイクロイックミ
ラー27を透過し、ミラー15、4cを介して光検出器
17で検出される。1フレーム走査が終了したら、即座
にターレット4を90度回転させて励起フィルタ4dで
抽出した568nmの励起波長を標本12に照射して蛍
光を発生させると共に、走査光学系7で同一観察面21
を1フレーム走査する。標本12上のTEXAS RE
DTMにより発せられた蛍光は、ダイクロイックミラー2
7を透過し、ミラー15、空孔4bを介して光検出器1
8で検出される。この結果、コンピュータ100に観察
面21を2波長で走査した2つの画像が取得されたこと
になる。 【0038】次にステージ13を上方へ移動し、図3
(b)の状態とする。この状態では標本12の中心部2
2が観察面となっている。観察面22に焦点を合わせた
状態で、励起フィルタ4aで抽出した488nmの励起
光を標本12に照射し、走査光学系7で観察面22を1
フレーム分走査したら、即座にターレット4を90度回
転させて励起フィルタ4dで抽出した568nmの励起
波長を標本12に照射して同一観察面22を1フレーム
走査することにより、上記と同様に488nmの励起光
による標本12からの蛍光は光検出器17で検出され、
568nmの励起光による標本12からの蛍光は検出器
18で検出される。この結果、コンピュータ100に観
察面22を2波長で走査した2つの画像が取得されたこ
とになる。 【0039】さらにステージ13を上方へ移動し、図3
(c)の状態とする。この状態では標本12の下部23
が観察面となる。観察面23に焦点を合わせた状態で
も、上記同様に走査光学系7の走査とターレット4の回
転動作とを連動させて2波長観察して観察面23の2つ
の画像を取得する。 【0040】以上の一連の動作をコンピュータ制御で行
うことにより、蛍光クロストークを完全に除去でき、か
つ2種の蛍光取得の時間的な遅れを極力、少なくした2
種染色標本のXYZ観察が可能となる。標本のXYZ観
察方法としては、ステージ移動方式の他に、対物レンズ
をZ方向に移動させながらステージをXY方向に移動さ
せることもできる。またフォーカルな光学系の光路中に
焦点距離を補正する厚さの異なる複数の光路長補正板を
選択挿入できるようにすることもできる。 【0041】(第3の実施の形態)所定の時間間隔毎に
一平面の観察画像を取り込んで標本の時間的な変化を追
うXYZ観察に、第1の実施の形態で示した工程を適用
する。 【0042】この実施の形態は、走査型光学顕微鏡を第
1の実施の形態と同様に構成し、XYZ観察を実現する
観察プログラムをコンピュータ100に登録する。今、
コンピュータ100により入力されたインターバル(時
間間隔)をt分とする。まず、第1の実施の形態と同様
にして、ターレット4の回転と走査光学系7の動作とを
連動させて1フレーム走査毎に励起波長を切り換えて、
フレオレスセインの発した蛍光と、TEXAS RED
TMの発した蛍光とを順次取得し、1回の画像取得工程を
終了する。 【0043】次に、前回の画像取得完了からt分経過後
に、再び上記同様の手法によりフレオレスセイン、TE
XAS REDTMの発した蛍光を順次取得する。このよ
うな処理をコンピュータ100の管理下でt分毎に実行
し、予めコンピュータ100に指定された回数だけ繰り
返す。これにより、蛍光クロストークがなく、かつ2種
の蛍光取得の時間的な遅れを極力、少なくした2重染色
標本のXYZ観察が可能となる。 【0044】(第4の実施の形態)光源に488nmを
発振するアルゴンレーザと700nmの赤外光をパルス
状に発振するレーザを用いることで、赤外のパルスレー
ザを走査型光学顕微鏡に適用し、赤外のパルスレーザを
集光させることで2光子励起を発生させるものである。 【0045】UV光により励起され450nm近辺の蛍
光を発する色素DAPIに700nmの赤外パルスレー
ザを照射して励起すると、450nm近辺の蛍光を発す
ることができる。このような赤外のパルスレーザを集光
させる2光子励起では赤外光で集光しているので厚みの
ある標本内の屈折による結像性能の劣化が起きにくいと
いうメリットがある。 【0046】図4は、本実施の形態に係る走査型光学顕
微鏡の構成を示す図であり、図1及び図2に示したもの
と同じ機能の部位には同一符号を付けている。この実施
の形態は、488nmを発振するアルゴンレーザ24か
らのレーザ光と700nmのパルスを発振するパルスレ
ーザ25からのレーザ光とを、488nmを反射し70
0nmを透過させる特性を持つダイクロイックミラー2
6により一つの光路上に導いている。 【0047】また、ターレット4上に700nmのパル
スレーザを選択する励起フィルタ4eが備えられてい
る。励起ダイクロイックミラー27の特性は、図6に示
すように488nmと700nmを反射し、それ以外の
波長を透過するようになっている。 【0048】また、光検出器18の前面に568nmの
反射光をカットするバリアフィルタ20に代えて、70
0nmの反射光をカットするバリアフィルタ28を備え
ている。標本29はDAPI及びフレオレスセインで2
重染色されている。 【0049】次に、この実施の形態の動作について説明
する。まず、図4の状態にターレット4を位置させるこ
とにより、光路上に488nmの励起フィルタ4aとミ
ラー4cを配置し、アルゴンレーザ24より発振した4
88nmのレーザ光を用いて、フレオレスセインの発す
る蛍光を光検出器17側で検出する。 【0050】そして、1フレーム走査後にターレット4
をモータ102により90°回転させ、光路上に励起フ
ィルタ4e及び空穴4bを配置させる。これにより、赤
外パルスレーザ25の発振した700nmのパルスレー
ザを標本29に導く。DAPIより発した蛍光は、励起
ダイクロイックミラー27を透過して、ターレット4の
空穴4bを通り、光検出器18で検出される。 【0051】ここで、通常、対物レンズ11は、700
nmの赤外領域までは収差補正されていない。したがっ
て、700nmのパルスレーザを用いた場合と488n
mのアルゴンレーザを用いた場合とでは、対物レンズ1
1の焦点面がずれる現象が生じる。図5に焦点面がずれ
る状況を拡大して示している。 【0052】コンピュータ100は、488nmの観察
から700nmの観察に切りかえる時(ターレット4を
90°回転させた時)に、ステージ13を移動させて4
88nmの観察面と700nmの観察面のズレδを補正
する。 【0053】このようにして得られた画像をフレオレス
セインの発する蛍光を緑、DAPIの発する蛍光を水色
のように色分けし、重ねてモニタ101に表示すること
により、蛍光クロストークがなく、また2種の蛍光の観
察の時間的遅れを、極力少なくでき、かつ赤外レーザと
アルゴンレーザの対物レンズの収差による焦点面のズレ
が生じない観察ができる。 【0054】なお、ステージ13の制御で焦点面のずれ
を補正するのではなく、光路に対して光路長補正板を挿
入することによっても同様の効果を奏することができ
る。例えば、瞳投影レンズ9から結像レンズ10の間の
フォーカル光学系中(集光点を除く)に焦点面のずれ量
を補正可能な厚さを有する光路長補正板を挿脱自在に設
け、レーザ切換えに連動して挿脱させる。 【0055】(第5の実施の形態)複数の励起フィルタ
ーとそれら励起フィルターに対応した反射ミラー及び空
穴とをそれぞれ異なる円周上に配置したターレットを使
用して励起波長及び光路の切換えを行う。 【0056】図7,図8に実施の形態に係る走査型光学
顕微鏡の全体構成(結像レンズ9からステージ13まで
は省略してあるが第1の実施の形態と同一構成をなす)
を示している。図1、図2に示す顕微鏡と同じ機能を有
する部位には同一符号を付している。第1の実施の形態
と同様に、488nmと568nmの波長を発振するク
リプトンアルゴンレーザ1により、フレオレスセインと
TEXSA RED
TMで2重染色標本を観察するもので、励起ダイクロイ
ックミラー6、バリアフィルタ19,20は第1の実施
の形態と同じものを用いている。 【0057】本実施の形態では、ターレット31上に図
7(b)に示すように45°間隔で4コづつ交互に48
8nm選択の励起フィルタ31a(☆印)と、568n
m選択の励起フィルタ31b(*印)を同心円上に配置
し、その外側に488nmにより励起されフレオレスセ
インより発した蛍光を光検出器17へ導くミラー31c
(+印4ケ所)と、568nmにより励起されTEXA
S RED TM より発した蛍光を光検出器18へ導く空
穴31d(△印4ケ所)とを同じ45度間隔で交互に同
じ同心円状に配置している。 【0058】図7には励起光照明光路上に488nmを
選択する励起フィルタ31aが配置され、光検出器17
へ蛍光を導くミラー31cが光路上に配置され、フレオ
レスセインの発する蛍光を光検出器17で検出する状態
を示している。 【0059】また図8には、励起光照明光路上に568
nmを選択する励起フィルタ31bが配置され、光検出
器18へ蛍光を導く空穴31dが光路上に配置されて、
TEXAS REDTMの発する蛍光を光検出器18で検
出する状態を示している。 【0060】ターレット31を連続的に回転させること
により高速で図7と図8の状態(フレオレスセイン又は
TEXAS REDTMの観察)を切りかえることができ
る。走査光学系7は、Xガルバノミラー7aを高速で画
面水平方向に走査し、Yガルバノミラー7bをXガルバ
ノミラー7aが水平方向1ライン走査する毎にY方向1
ピクセル(画素)分動かす。また、モニター101の解
像度に合わせてX,Yガルバノミラー7a,bの走査と
光検出器17,18の検出タイミングを決めている。本
実施の形態では、Xガルバノミラー7aが1ライン走査
を終えるごとに、ターレット31を45°回転させるよ
うに走査光学系7の走査と、回転ターレット31の回転
を同期させることにより、図9に示すように水平方向1
ライン毎にフレオレスセインによる蛍光とTEXAS
REDTMによる蛍光とを取得する。 【0061】さらに、ターレット31を45°回転させ
るタイミングとして、Xガルバノミラー7aの1ピクセ
ル停止期間中(1ピクセル受光中)に切り換えを行うこ
とにすれば、全てのピクセル(画素)にフレオレスセイ
ンによる蛍光の情報とTEXAS REDTMによる蛍光
の情報とを光検出器17,18で検出することが可能と
なる。 【0062】このような実施の形態によれば、第1の実
施の形態に記した効果を確保できる上に、フレオレスセ
インによる蛍光とTEXAS REDTMによる蛍光を検
出する時間的な遅れを完全になくすことができる。 【0063】(第6の実施の形態)図10〜図13を参
照して第6の実施の形態について説明する。この実施の
形態は、クリプトンアルゴンレーザ35の発振する48
8nm、568nm、647nmの3波長を用いてフレ
オレスセイン、TEXAS REDTM、シアニン5によ
り発する3種の蛍光を3つの光検出器36,37,38
でそれぞれ検出する。 【0064】図10、図11、図12は図示しないモー
タに接続された回転ターレット39を回転して切換えた
3段階の状態を示している。回転ターレット39は光源
側の大円部と標本側の小円部とを光軸方向に所定距離離
間させて一体化した2重円板構造になっている。 【0065】図10(b)に示すように、回転ターレッ
ト39の小円部は488nmを透過する励起フィルタ3
9a、568nmを透過する励起フィルタ39b、64
7nmを透過する励起フィルタ39cが同一円上に隣接
して配置され、その同一円上で中心を挟んで488nm
励起フィルタ39aと対称位置にミラー39eが配置さ
れ、さらにその同一円上で中心を挟んで568nm励起
フィルタ39b、647nm励起フィルタ39cの対称
位置にそれぞれ空穴39g,39mが配置されている。 【0066】また、図10(c)に示すように、回転タ
ーレット39の大円部は、488nm励起フィルタ39
a等の配置された円と同一径の円上に空穴39d,39
f,39jが488nm励起フィルタ39a,39b,
39cと同一ピッチで配置されている。さらに、空穴3
9d等が配置された円よりも大きい円周上であって空穴
39f,39jとそれぞれ回転中心を挟んで対称位置に
ミラー39h、空穴39nが配置されている。 【0067】図13は励起ダイクロイックミラー40の
透過特性を示している。この励起ダイクロイックミラー
40は、励起波長の488nmと568nmと647n
mを反射し、フレオレスセイン、TEXAS RE
DTM、シアニン5の発する蛍光を透過する透過特性を持
つ。 【0068】以上のように構成した実施の形態での動作
について説明する。図10は、488nmの波長を励起
フィルタ39aで選択し、フレオレスセインの発生した
蛍光を光検出器36で検出している状態を示している。
このような図10に示す状態で標本を1フレーム走査す
る。 【0069】図10に示す状態では、クリプトンアルゴ
ンレーザ35を発した488nm、568nm、647
nmの各波長の多波長レーザ光は、ターレット39の空
穴39dを通過し、励起フィルタ39aにより488n
mの波長が選択される。そして、励起ダイクロイックミ
ラー40を反射し、走査光学系7のガルバノメータスキ
ャナミラーで反射された後、ミラー8を反射し図示しな
い標本上にビームスポットを形成する。 【0070】標本のフレオレスセインより発した蛍光が
逆の光路をたどって励起ダイクロイックミラー40を透
過する。この励起ダイクロイックミラー40を透過した
蛍光は結像レンズ14、ミラー15、共焦点ピンホール
16を通り、ターレット39に配置されたミラー39e
により反射される。ミラー39eで反射した蛍光はさら
にバリアフィルタ19により488nmの反射光をカッ
トされてから光検出器36でフレオレスセインの発する
蛍光として検出される。図10に示すターレット39の
位置で、走査光学系7のガルバノメータスキャナミラー
を走査駆動して1フレーム走査を行って、フレオレスセ
インによる画像を1枚取得する。 【0071】このように、488nmの励起波長で励起
したフレオレスセインからの蛍光を1フレームだけ走査
したら、図10(b)(c)に示す矢印41方向にター
レット39を60°だけ図示しないモータ等により回転
させる。その結果、図11に示す状態に変化する。 【0072】図11は568nmの波長を励起フィルタ
39bで選択し、TEXAS REDTMの発した蛍光を
光検出器37で検出する状態を示している。図11に示
す状態で再び標本を1フレーム走査する。 【0073】図11に示す状態では、クリプトンアルゴ
ンレーザ35から発振した488nm、568nm、6
47nmは、ターレット39上の空穴39fを通過し、
励起フィルタ39bにより568nmの波長が選択され
る。568nmのレーザ光が励起ダイクロイックミラー
40で反射され、図10と同じ経路をたどり、標本上に
ビームスポットを形成する。 【0074】そして、TEXAS REDTMより発した
蛍光が、図10と同様に逆方向に光路を進み、励起ダイ
クロイックミラー40を透過する。励起ダイクロイック
ミラー40を透過した蛍光は、結像レンズ14、ミラー
15、共焦点ピンホール16を通り、ターレット39上
に形成した空穴39gを通過して同ターレット39のミ
ラー39hにより反射され、さらにバリアフィルタ20
により568nmの反射光をカットされてから光検出器
37でTEXAS REDTMの発する蛍光として検出さ
れる。したがって、図11に示すターレット39位置で
走査光学系7を駆動して1フレーム走査を行うことによ
り、TEXAS REDTMによる画像が1枚取得され
る。 【0075】1フレーム走査が完了したら、ターレット
39を図11(b)(c)に示す矢印42の方向に60
°だけモータで回転して図12に示す状態にする。図1
2では647nmの波長を励起フィルタ39cで選択
し、シアニン5の発した蛍光を光検出器38で検出して
いる。図12に示す状態で再び標本を1フレーム走査す
る。 【0076】図12に示す状態では、クリプトンアルゴ
ンレーザ35から発振した、488nm、568nm、
647nmは、ターレット39上の空穴39gを通過
し、励起フィルタ39cにより647nmの波長が選択
される。この励起波長は励起ダイクロックミラー40に
より反射され、図10,11と同様に図示しない標本上
にビームスポットを形成する。 【0077】647nmの励起波長で励起したシアニン
5により発した蛍光は、図10、11と同様に逆方向に
光路を進み、励起ダイクロイックミラー40を透過す
る。そして、結像レンズ14、ミラー15、共焦点ピン
ホール16を通り、ターレット39上に形成した空穴3
9m,39nを通過し、バリアフィルタ43により64
7nmの反射光をカットしてから光検出器38でシアニ
ン5の発する蛍光として検出される。したがって、図1
2に示すターレット39の位置で1フレーム走査を行う
ことにより、シアニン5による画像が1枚取得される。 【0078】以上のようにして、図10、図11、図1
2に示す状態でそれぞれ取得したフレオレスセインによ
る画像、TEXAS REDTMによる画像、シアニン5
による画像をそれぞれ色分けしてモニターに重ねて表示
する。 【0079】このような実施の形態によれば、3重染色
標本の各蛍光色素より発する蛍光の取り込みをガルバノ
メータスキャナミラーの走査とターレットの回転を同期
させて1フレーム走査毎にターレットを切り換えて各蛍
光色素毎に行っているので、蛍光クロストークがなく、
また各蛍光色素により発する蛍光の取り込みの時間的遅
れを、極力少なくできる。 【0080】(第7の実施の形態)励起波長の選択及び
光検出器へ導く光路の切換えのために前述した各実施の
形態で採用しているターレット方式ではなく励起波長選
択用及び光路切換え用のガルバノミラーを使用する。 【0081】図14、図15に第7の実施の形態となる
走査型光学顕微鏡の光学系の構成を示している。この実
施の形態は、第1の実施の形態と同様に488nmと5
68nmを発振するクリプトンアルゴンレーザによりフ
レオレスセインとTEXASREDTMで2重染色された
標本を観察するもので、第1の実施の形態と同じ機能を
持つ部位には同じ符号を付している。 【0082】ビームエキスパンダ2で所定ビーム径に調
整したレーザ光を第1ガルバノミラー51に入射し、第
1ガルバノミラー51を振ることでレーザ光の進行する
光路を2つの光路53と光路54とから選択する。一方
の光路53には488nmの励起フィルタ55が配置さ
れ、もう一方の光路54には568nmの励起フィルタ
56が配置されている。すなわち、光路53と54とか
らいずれかの光路を選択することが励起波長を選択する
ことになる。2つの光路はミックス用ダイクロイックミ
ラー57によって励起ダイクロイックミラー6の配置さ
れた一つの光路に導かれる。 【0083】また、共焦点ピンホール16を通過した蛍
光を第2ガルバノミラー52に入射し、第2ガルバノミ
ラー52を振ることで蛍光を光検出器17,18に導く
2つの光路59,60から選択する。 【0084】ガルバノミラー51の傾きを制御してレー
ザ光を光路53又は54に切換える。図14に示すよう
に、光路53へレーザ光が導かれるように制御した場
合、光路53には488nmを選択する励起フィルタ5
5が配置されているので、ミックス用ダイクロイックミ
ラー57に入射するレーザ波長は488nmとなる。 【0085】一方、図15に示すようにガルバノミラー
51の傾きを制御してレーザ光を光路54に導いた場合
は、光路中に568nmを選択する励起フィルタ56が
配置されているので、ミックス用ダイクロイックミラー
57に入射するレーザ波長は568nmとなる。 【0086】ミックス用ダイクロイックミラー57は、
488nmを反射し、568nmを透過する透過特性を
持つ。したがって、図14に示すように光路53を進む
488nmのレーザ光はミラー58、ミックス用ダイク
ロイックミラー57を反射して励起ダイクロイックミラ
ー6に入射し、励起ダイクロイックミラー6を反射して
走査光学系7、ミラー8を通り、図示しない標本上にビ
ームスポットを結ぶ。また、図15に示すように光路5
4を進む568nmのレーザ光はミックス用ダイクロイ
ックミラー57を透過し、励起ダイクロイックミラー6
を反射して走査光学系7、ミラー8を通り、図示しない
標本上にビームスポットを形成する。 【0087】488nmの励起レーザ光で励起されてフ
レオレスセインにより発した蛍光、568nmの励起レ
ーザ光で励起されてTEXAS REDTMにより発した
蛍光は、逆方向に光路を進み励起ダイクロイックミラー
6を透過する。その後、結像レンズ14、ミラー15、
共焦点ピンホール16を透過して第2ガルバノミラー5
2へ入射する。 【0088】ここで、第1ガルバノミラー51による励
起波長選択と第2ガルバノミラー52による光路の切換
えとが連動するように、図示していないコンピュータに
よりミラー駆動制御し、しかも第1,第2ガルバノミラ
ー51と走査光学系7の走査とが同期するように3者の
動作を制御する。 【0089】今、図14のように第1ガルバノミラー5
1により488nmが励起波長として選択されていれ
ば、ピンホール16を通過したフレオレスセインの発し
た蛍光は、第2ガルバノミラー52により光路59の方
へ進みバリアフィルタ19で488nmの反射光をカッ
トして、フレオレスセインの発した蛍光として光検出器
17で検出される。 【0090】また、図15のように第1ガルバノミラー
51により568nmが励起波長として選択されていれ
ば、共焦点ピンホール16を通過したTEXAS RE
DTMの発した蛍光は、第2ガルバノミラー52により光
路60の方へ進み、バリアフィルタ20で568nmの
反射光をカットして、TEXAS REDTMの発した蛍
光として光検出器18で検出される。 【0091】図14に示す状態に制御してフレオレスセ
インの発する蛍光を取り込む状態と図15に示す状態に
制御してTEXAS REDTMの発する蛍光を取り込む
状態との切り換えを走査光学系7の走査に同期して行
う。具体的には、第1の実施の形態のように1フレーム
走査毎の光路切り換えや、第5の実施の形態のように走
査光学系7のXガルバノミラー7aの1ライン走査毎の
光路切り換えを行うことができる。 【0092】このような実施の形態によれば、2重染色
標本の各蛍光色素より発する蛍光の取り込みを、1フレ
ーム走査毎、1ライン走査毎に切換えて各蛍光色素毎に
行っているので、蛍光クロストークがなく、また各蛍光
色素により発する蛍光の取り込みの時間的な遅れを極力
少なくできる。また、励起波長の選択、光検出器への光
路切り換えをガルバノメータスキャナで行っているの
で、標本上のビーム走査を行うガルバノメータスキャナ
ミラーとの同期が取りやすく、1ライン走査毎の切り換
え等の高速切り換えを簡単に実現できる。 【0093】(第8の実施の形態)励起波長の選択及び
光検出器へ導く光路の切換えのために前述したガルバノ
ミラー51,52ではなく励起波長選択用及び光路切換
え用の音響光学偏向素子(AOD)を使用する。 【0094】図16、図17に第8の実施の形態となる
走査型光学顕微鏡の光学系の構成を示している。この実
施の形態は、ガルバノミラー51,52を音響光学偏向
素子61,62に代えたこと以外は前述の第7の実施の
形態とほぼ同じ構成になっている。 【0095】第1音響光学偏向素子61はビームエキク
スパンダ2からのレーザ光を光路53又は54へ導くよ
うに偏向させる機能を持ち、第2音響光学偏向素子62
は共焦点ピンホール16を通過した蛍光を光路59又は
60へ導くように偏向させる機能を持つ。 【0096】これら第1,第2の音響光学偏向素子6
1,62の偏向作用を図示していないコンピュータから
の制御で第7の実施の形態と同様に連動させることがで
きるので、走査光学系7の走査に同期して第1音響光学
偏向素子61により励起波長を選択すると共に、第2音
響光学偏向素子62により蛍光を入射する光路を選択す
ることができる。本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
変形実施可能である。 【0097】 【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、蛍
光クロストークを除去できるとともに、複数の励起波長
による各々の観察の時間的な遅れを抑えることのできる
走査型光学顕微鏡を提供できる。
【図1】第1の実施の形態に係る走査型光学顕微鏡の全
体構成図である。
体構成図である。
【図2】第1の実施の形態の全体構成図であり図1とは
異なる状態を示す図である。
異なる状態を示す図である。
【図3】第2の実施の形態に係る走査型光学顕微鏡の動
作説明図である。
作説明図である。
【図4】第4の実施の形態に係る走査型光学顕微鏡の全
体構成図である。
体構成図である。
【図5】第4の実施の形態における焦点ずれ補正原理を
説明するための図である。
説明するための図である。
【図6】励起ダイクロイックミラーの透過特性を示す図
である。
である。
【図7】第5の実施の形態に係る走査型光学顕微鏡の全
体構成図である。
体構成図である。
【図8】図7とは異なる状態での第5の実施の形態の全
体構成図である。
体構成図である。
【図9】第5の実施の形態における取得画像情報の並び
を示す図である。
を示す図である。
【図10】第6の実施の形態に係る走査型光学顕微鏡の
全体構成図である。
全体構成図である。
【図11】図10とは異なる状態での第6の実施の形態
の全体構成図である。
の全体構成図である。
【図12】図10,図11とは異なる状態での第6の実
施の形態の全体構成図である。
施の形態の全体構成図である。
【図13】励起ダイクロイックミラーの透過特性を示す
図である。
図である。
【図14】第7の実施の形態に係る走査型光学顕微鏡の
全体構成図である。
全体構成図である。
【図15】図14とは異なる状態での第7の実施の形態
の全体構成図である。
の全体構成図である。
【図16】第8の実施の形態に係る走査型光学顕微鏡の
全体構成図である。
全体構成図である。
【図17】図16とは異なる状態での第8の実施の形態
の全体構成図である。
の全体構成図である。
【図18】従来の走査型光学顕微鏡のスキャンヘッド部
の構成図である。
の構成図である。
【図19】各フィルタブロックの特性図である。
1…クリプトンアルゴンレーザ 2…ビームエキスパンダ 3…ミラー 4…励起フィルタユニット 4a,4d…励起フィルタ 4b…空穴 4c…反射ミラー 6…励起ダイクロイックミラー 7…走査光学系 8…ミラー 11…対物レンズ 12…標本 16…共焦点ピンホール 17、18…光検出器 100…コンピュータ 101…モニタ 102…モータ
Claims (3)
- 【請求項1】 光源からの光ビームを標本に照射し走査
機構によって前記標本を前記光ビームで走査する走査型
光学顕微鏡において、 前記光源から前記標本に至る光路の途中で2種以上の励
起波長の中から1種づつ波長を選択する波長選択手段
と、 前記2種以上の励起波長で夫々励起される各蛍光を個別
に検出すべく設けられた複数の検出器と、 前記標本から発した蛍光をその励起波長に対応した検出
器へ導くように前記波長選択手段の波長選択動作に連動
して光路を選択する光路選択手段と、 前記走査機構による走査に同期して1フレーム走査、1
ライン走査又は1画素受光中に前記波長選択手段による
選択励起波長及び前記光路選択手段による選択光路を切
換える手段とを具備したことを特徴とする走査型光学顕
微鏡。 - 【請求項2】 請求項1記載の走査型光学顕微鏡におい
て、 前記波長選択手段及び前記光路選択手段は、前記光源か
ら前記標本に至る光路と前記標本から発した蛍光の通過
する蛍光光路とを同時に遮る回転板を配置し、当該回転
板において光源から標本に至る光路が遮られる部分を含
む同一円上に各々波長帯域の異なる励起波長が通過する
励起フィルターを設け、前記回転板において前記蛍光光
路が遮られる部分を含む同一円上であって前記各励起フ
ィルターが光路上に配置されたときに蛍光光路を遮る各
々の位置にそのとき光路上に配置された励起フィルター
に対応した検出器へ蛍光を導く反射ミラー又は空穴を設
けてなることを特徴とする走査型光学顕微鏡。 - 【請求項3】 請求項1記載の走査型光学顕微鏡におい
て、 前記波長選択手段は、各々波長帯域の異なる励起波長が
通過する複数の励起フィルターと、前記光源側から入射
する光ビームを偏向させていずれかの励起フィルターへ
入射する偏向素子とを含んでなり、 前記光路選択手段は、前記標本から入射する蛍光をその
励起波長に対応した検出器へ導くように偏向させる偏向
素子を含むことを特徴とする走査型光学顕微鏡。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9009520A JPH10206745A (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 走査型光学顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9009520A JPH10206745A (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 走査型光学顕微鏡 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10206745A true JPH10206745A (ja) | 1998-08-07 |
Family
ID=11722550
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9009520A Pending JPH10206745A (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 走査型光学顕微鏡 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10206745A (ja) |
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