JPH10209717A - 集中定数型サーキュレータ - Google Patents
集中定数型サーキュレータInfo
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- JPH10209717A JPH10209717A JP1048197A JP1048197A JPH10209717A JP H10209717 A JPH10209717 A JP H10209717A JP 1048197 A JP1048197 A JP 1048197A JP 1048197 A JP1048197 A JP 1048197A JP H10209717 A JPH10209717 A JP H10209717A
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- Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 小型・薄型で温度安定な集中定数型サーキュ
レータを得る。 【構成】 本発明の集中定数型サーキュレータは、強磁
性金属のケース、該ケースのお互いに対抗する二つの内
面にそれぞれ内接するフェライト磁石とガーネット、該
フェライト磁石により直流磁界が一方から印加された該
ガーネット、該ガーネットを囲むように設けられた3組
の中心導体、該中心導体の個々の一方は地導体である共
通部分に接続され、個々の他方が入出力端子となり、か
つ該入出力端子と地導体の間にそれぞれ負荷容量を接続
した構造において、−35℃〜+85℃の温度範囲にお
いて、前記ガーネットの飽和磁化4πMsの温度係数が
−1900〜−2300[ppm/℃]の範囲にあり、
かつ前記負荷容量の容量値の温度係数が+150〜+3
50[ppm/℃]の範囲にあることを特徴としてい
る。
レータを得る。 【構成】 本発明の集中定数型サーキュレータは、強磁
性金属のケース、該ケースのお互いに対抗する二つの内
面にそれぞれ内接するフェライト磁石とガーネット、該
フェライト磁石により直流磁界が一方から印加された該
ガーネット、該ガーネットを囲むように設けられた3組
の中心導体、該中心導体の個々の一方は地導体である共
通部分に接続され、個々の他方が入出力端子となり、か
つ該入出力端子と地導体の間にそれぞれ負荷容量を接続
した構造において、−35℃〜+85℃の温度範囲にお
いて、前記ガーネットの飽和磁化4πMsの温度係数が
−1900〜−2300[ppm/℃]の範囲にあり、
かつ前記負荷容量の容量値の温度係数が+150〜+3
50[ppm/℃]の範囲にあることを特徴としてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガーネットを用いたマ
イクロ波非相反素子である小型・薄型集中定数型サーキ
ュレータの温度安定化に関する。
イクロ波非相反素子である小型・薄型集中定数型サーキ
ュレータの温度安定化に関する。
【0002】
【従来技術】近年、IC、トランジスター等の半導体素
子、積層チップコンデンサー、積層チップインダクタ、
チップ抵抗等の受動部品の小型化にともない、これらを
表面実装したマイクロ波装置の小型・薄型化が急速に進
行している。このような動きの中で、マイクロ波装置を
構成する上できわめて重要なマイクロ波非相反素子であ
る集中定数型サーキュレータ・アイソレータの小型化・
薄型化が望まれている。
子、積層チップコンデンサー、積層チップインダクタ、
チップ抵抗等の受動部品の小型化にともない、これらを
表面実装したマイクロ波装置の小型・薄型化が急速に進
行している。このような動きの中で、マイクロ波装置を
構成する上できわめて重要なマイクロ波非相反素子であ
る集中定数型サーキュレータ・アイソレータの小型化・
薄型化が望まれている。
【0003】このような市場のニーズに対応し、集中定
数型サーキュレータ・アイソレータを小型化しようとす
ると必然的に挿入損失が増え、同時に反射損失や逆方向
損失が劣化するという問題があった。とりわけ挿入損失
は携帯電話の蓄電池の寿命に直接影響を与え、その低減
が強く望まれている。
数型サーキュレータ・アイソレータを小型化しようとす
ると必然的に挿入損失が増え、同時に反射損失や逆方向
損失が劣化するという問題があった。とりわけ挿入損失
は携帯電話の蓄電池の寿命に直接影響を与え、その低減
が強く望まれている。
【0004】図6(a)(b)は、中心導体が編み目状となっ
た集中定数型サーキュレータの上面図と概略構造断面図
である。3組の中心導体1a,1b,1cは円板状ガーネッ
ト2の上に配されている。中心導体の一方は入出力端子
となり、他方は共通部3につながり、接地(この
場合は地導体6)されている。4は絶縁シートで各中心
導体が交差部で短絡しないように設けられている。負荷
容量Cは各端子と共通部3(地導体6)の間に接続さ
れ、サーキュレータの動作周波数を決める。所望のイン
ピーダンスでサーキュレータ動作を実現するために、ガ
ーネットに外部磁界5が印加される。また、アイソレー
タとするためには、図中の点線で示すようにエネルギー
吸収抵抗Roが端子と共通部3(地導体6)の間に接
続される。
た集中定数型サーキュレータの上面図と概略構造断面図
である。3組の中心導体1a,1b,1cは円板状ガーネッ
ト2の上に配されている。中心導体の一方は入出力端子
となり、他方は共通部3につながり、接地(この
場合は地導体6)されている。4は絶縁シートで各中心
導体が交差部で短絡しないように設けられている。負荷
容量Cは各端子と共通部3(地導体6)の間に接続さ
れ、サーキュレータの動作周波数を決める。所望のイン
ピーダンスでサーキュレータ動作を実現するために、ガ
ーネットに外部磁界5が印加される。また、アイソレー
タとするためには、図中の点線で示すようにエネルギー
吸収抵抗Roが端子と共通部3(地導体6)の間に接
続される。
【0005】次に集中定数型サーキュレータを低挿入損
失化してゆく場合の従来技術の背景となっている考え方
について述べる。挿入損失の原因は、1)電気的損失
2)磁気的損失3)不整合損失に分けられる。1)は中
心導体や地導体の電気抵抗Rによるジュール損と負荷容
量の誘電損失tanδによるものである。2)はガーネッ
トの磁気的損失である。これは、ガーネットの材料定数
である強磁性共鳴半値幅ΔHによるものであるが、実際
は直流磁界の不均一性の影響を受ける場合が多い。3)
はサーキュレータのインピーダンスが50Ωでないため
に入力端子で反射する反射損失と密閉ケースでないため
に外部に漏れる輻射損失である。従って、低挿入損失化
の方向は明かである。できるだけ電気抵抗R、tanδ、
ΔHの小さい材料と部品を用いることである。また、磁
気回路的には均一な磁界分布を実現することである。輻
射損失を低減するためには、金属製の密閉ケースに近い
ものを用いればよい。このケースは通常磁気回路も兼用
するので強磁性金属ケース(鉄)が用いられる。そのた
めケース構造は同時に磁界の均一性とも関係する。
失化してゆく場合の従来技術の背景となっている考え方
について述べる。挿入損失の原因は、1)電気的損失
2)磁気的損失3)不整合損失に分けられる。1)は中
心導体や地導体の電気抵抗Rによるジュール損と負荷容
量の誘電損失tanδによるものである。2)はガーネッ
トの磁気的損失である。これは、ガーネットの材料定数
である強磁性共鳴半値幅ΔHによるものであるが、実際
は直流磁界の不均一性の影響を受ける場合が多い。3)
はサーキュレータのインピーダンスが50Ωでないため
に入力端子で反射する反射損失と密閉ケースでないため
に外部に漏れる輻射損失である。従って、低挿入損失化
の方向は明かである。できるだけ電気抵抗R、tanδ、
ΔHの小さい材料と部品を用いることである。また、磁
気回路的には均一な磁界分布を実現することである。輻
射損失を低減するためには、金属製の密閉ケースに近い
ものを用いればよい。このケースは通常磁気回路も兼用
するので強磁性金属ケース(鉄)が用いられる。そのた
めケース構造は同時に磁界の均一性とも関係する。
【0006】さて、挿入損失に関して実用上はもう一つ
大きな問題がある。それは室温で最適状態でサーキュレ
ータ特性を実現したとしても、温度が変化するとガーネ
ットの飽和磁化4πMsも永久磁石による直流磁界も変
化する。また、負荷容量も温度変化する。このため、低
温および高温では入力インピーダンスが大きくずれて、
挿入損失が増加する。この場合は反射損失の増大に相当
する。従って、これらの温度変化するパラメータをうま
く組み合わせて、サーキュレータの温度安定化を図るこ
とが実用上きわめて重要である。特に、この温度安定化
は最近のサーキュレータ・アイソレータの小型・薄型化
と相まって、いよいよ複雑な問題を技術者に提起してい
る。
大きな問題がある。それは室温で最適状態でサーキュレ
ータ特性を実現したとしても、温度が変化するとガーネ
ットの飽和磁化4πMsも永久磁石による直流磁界も変
化する。また、負荷容量も温度変化する。このため、低
温および高温では入力インピーダンスが大きくずれて、
挿入損失が増加する。この場合は反射損失の増大に相当
する。従って、これらの温度変化するパラメータをうま
く組み合わせて、サーキュレータの温度安定化を図るこ
とが実用上きわめて重要である。特に、この温度安定化
は最近のサーキュレータ・アイソレータの小型・薄型化
と相まって、いよいよ複雑な問題を技術者に提起してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の一例の構造
を図4に示す。この従来例は、双磁石方式の磁気回路を
用いた10mm角7mm厚みのアイソレータである。強
磁性金属ケース8としては0.4mm厚みのニッケルメ
ッキの鉄板が用いられている。また、永久磁石としては
上下に二つのフェライト磁石7a、7bを用いており、
残留磁束密度の温度係数は−2000[ppm/℃]で
ある。負荷容量の温度係数αcは±0[ppm/℃]で
ある。また、ガーネット2の4πMsの温度変化は直線
的でその温度係数αfは−2000[ppm/℃]であ
る。このガーネット2は、非磁性の導電体のアース台1
0上に固定されている。尚、中心導体は、このガーネッ
ト2を囲うように配置され、その上面で互いに絶縁され
て3組の中心導体が重ね合わされ、下面で共通部につな
がり、アース台10で接地される。また、各中心導体の
入出力端部に負荷容量が接続される。この中心導体及び
負荷容量は便宜上図示してない。
を図4に示す。この従来例は、双磁石方式の磁気回路を
用いた10mm角7mm厚みのアイソレータである。強
磁性金属ケース8としては0.4mm厚みのニッケルメ
ッキの鉄板が用いられている。また、永久磁石としては
上下に二つのフェライト磁石7a、7bを用いており、
残留磁束密度の温度係数は−2000[ppm/℃]で
ある。負荷容量の温度係数αcは±0[ppm/℃]で
ある。また、ガーネット2の4πMsの温度変化は直線
的でその温度係数αfは−2000[ppm/℃]であ
る。このガーネット2は、非磁性の導電体のアース台1
0上に固定されている。尚、中心導体は、このガーネッ
ト2を囲うように配置され、その上面で互いに絶縁され
て3組の中心導体が重ね合わされ、下面で共通部につな
がり、アース台10で接地される。また、各中心導体の
入出力端部に負荷容量が接続される。この中心導体及び
負荷容量は便宜上図示してない。
【0008】この従来例の構造において、中心周波数が
940MHzにある集中定数型サーキュレータの温度特
性を図2に示す。S11は反射損失、S21は挿入損
失、S12は逆方向損失である。実線は+25[℃]、
細かい点線は−35[℃]、粗い点線は+85[℃]の
場合である。図2に示すように、温度が変化しても、反
射損失、挿入損失、逆方向損失は絶対値が変化するもの
のその中心周波数はほとんど動かない。これより双磁石
方式の磁気回路を用いた場合の従来例のアイソレータは
良好な温度特性を有することが分かる。なお、逆方向損
失の中心周波数が挿入損失と反射損失の中心周波数より
高周波側になっているのは、実際のアイソレータの構造
が対象性のよい構造でないためである。
940MHzにある集中定数型サーキュレータの温度特
性を図2に示す。S11は反射損失、S21は挿入損
失、S12は逆方向損失である。実線は+25[℃]、
細かい点線は−35[℃]、粗い点線は+85[℃]の
場合である。図2に示すように、温度が変化しても、反
射損失、挿入損失、逆方向損失は絶対値が変化するもの
のその中心周波数はほとんど動かない。これより双磁石
方式の磁気回路を用いた場合の従来例のアイソレータは
良好な温度特性を有することが分かる。なお、逆方向損
失の中心周波数が挿入損失と反射損失の中心周波数より
高周波側になっているのは、実際のアイソレータの構造
が対象性のよい構造でないためである。
【0009】次に、従来技術の別の例の断面構造を図5
に示す。この従来例は、単磁石方式の磁気回路を用いた
7mm角2mm厚みの薄型アイソレータである。この従
来例では、強磁性金属ケース8としては0.2mm厚み
のニッケルメッキの鉄板が用いられている。永久磁石と
しては1個のフェライト磁石7を用いており、残留磁束
密度の温度係数は−2000[ppm/℃]である。負
荷容量の温度係数αcは±0[ppm/℃]である。ま
た、ガーネットの4πMsの温度変化は直線的でその温
度係数αfは−2000[ppm/℃]である。尚、中
心導体は、このガーネット2を囲うように配置され、そ
の上面で互いに絶縁されて3組の中心導体が重ね合わさ
れ、下面で共通部につながり、ケース8で接地される。
また、各中心導体の入出力端部に負荷容量が接続され
る。この中心導体及び負荷容量は便宜上図示してない。
に示す。この従来例は、単磁石方式の磁気回路を用いた
7mm角2mm厚みの薄型アイソレータである。この従
来例では、強磁性金属ケース8としては0.2mm厚み
のニッケルメッキの鉄板が用いられている。永久磁石と
しては1個のフェライト磁石7を用いており、残留磁束
密度の温度係数は−2000[ppm/℃]である。負
荷容量の温度係数αcは±0[ppm/℃]である。ま
た、ガーネットの4πMsの温度変化は直線的でその温
度係数αfは−2000[ppm/℃]である。尚、中
心導体は、このガーネット2を囲うように配置され、そ
の上面で互いに絶縁されて3組の中心導体が重ね合わさ
れ、下面で共通部につながり、ケース8で接地される。
また、各中心導体の入出力端部に負荷容量が接続され
る。この中心導体及び負荷容量は便宜上図示してない。
【0010】この図5の従来例の温度特性図を図3に示
す。この図3に示すように、中心周波数の温度に対する
動きは図2の従来例と比較して極めて大きい。特に高温
側において特性が大きくずれる。
す。この図3に示すように、中心周波数の温度に対する
動きは図2の従来例と比較して極めて大きい。特に高温
側において特性が大きくずれる。
【0011】このように、近年小型薄型化の要求が強い
中、図5に示すような単磁石方式の集中定数型サーキュ
レータが主流となっている。しかし、上記したように、
この単磁石方式の集中定数型サーキュレータは、その温
度特性が良くないという問題点を抱えていた。
中、図5に示すような単磁石方式の集中定数型サーキュ
レータが主流となっている。しかし、上記したように、
この単磁石方式の集中定数型サーキュレータは、その温
度特性が良くないという問題点を抱えていた。
【0012】本発明は、前述の従来技術の問題点を鑑
み、集中定数型サーキュレータの基本特性を考察するこ
とにより、各種パラメータの新しい組み合わせ方法によ
り、小型化しても挿入損失の温度特性が劣化しない集中
定数型サーキュレータを提供するものである。
み、集中定数型サーキュレータの基本特性を考察するこ
とにより、各種パラメータの新しい組み合わせ方法によ
り、小型化しても挿入損失の温度特性が劣化しない集中
定数型サーキュレータを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガーネット上
に互いに絶縁状態で配置された3組の中心導体、該中心
導体の各々の一方は地導体に接続され、各々の他方が入
出力端子となり、かつ該入出力端子と地導体の間にそれ
ぞれ負荷容量を接続し、前記ガーネットに一方から直流
磁界を印加する永久磁石を備え、これらを強磁性金属の
ケースに収納してなる集中定数型サーキュレータにおい
て、−35℃〜+85℃の温度範囲において、前記ガー
ネットの飽和磁化4πMsの温度係数αfが−1900
〜−2300[ppm/℃]の範囲にあり、かつ前記負
荷容量の容量値の温度係数αcが+150〜+350
[ppm/℃]の範囲にあることを特徴とする集中定数
型サーキュレータである。
に互いに絶縁状態で配置された3組の中心導体、該中心
導体の各々の一方は地導体に接続され、各々の他方が入
出力端子となり、かつ該入出力端子と地導体の間にそれ
ぞれ負荷容量を接続し、前記ガーネットに一方から直流
磁界を印加する永久磁石を備え、これらを強磁性金属の
ケースに収納してなる集中定数型サーキュレータにおい
て、−35℃〜+85℃の温度範囲において、前記ガー
ネットの飽和磁化4πMsの温度係数αfが−1900
〜−2300[ppm/℃]の範囲にあり、かつ前記負
荷容量の容量値の温度係数αcが+150〜+350
[ppm/℃]の範囲にあることを特徴とする集中定数
型サーキュレータである。
【0014】また本発明では、高さ3mm以下の薄型構
造において好適であり、特に高さ2mm以下の超薄型構
造において、有益である。また本発明は、10mm角以
下の小型のサーキュレータにおいて、好適である。
造において好適であり、特に高さ2mm以下の超薄型構
造において、有益である。また本発明は、10mm角以
下の小型のサーキュレータにおいて、好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の各種パラメータの温度係
数の新しい組み合わせ方法を用いれば、小型・薄型化を
図りながら温度特性が良好な集中定数型サーキュレータ
を構成することができる。
数の新しい組み合わせ方法を用いれば、小型・薄型化を
図りながら温度特性が良好な集中定数型サーキュレータ
を構成することができる。
【0016】本発明の主眼は、集中定数型サーキュレー
タの磁気回路の形式、ガーネットの温度係数、負荷容量
の温度係数の新しいの組み合わせ方法を提供することで
ある。
タの磁気回路の形式、ガーネットの温度係数、負荷容量
の温度係数の新しいの組み合わせ方法を提供することで
ある。
【0017】本発明に係る一実施例として、図5に示す
単磁石方式の磁気回路を用い、7mm角2mm厚みの薄
型アイソレータを構成した場合の温度特性について述べ
る。強磁性金属ケースとしては0.2mm厚みのニッケ
ルメッキの鉄板が用いられている。永久磁石としてはフ
ェライト磁石7を用いており、残留磁束密度の温度係数
は−2000[ppm/℃]である。また、ガーネット
の4πMsの温度変化は直線的でその温度係数αfは−
2000[ppm/℃]である。以上のパラメータの温
度係数は上記従来例と全く同じである。異なる点は、負
荷容量の温度係数αcを+200[ppm/℃]とした
ことである。
単磁石方式の磁気回路を用い、7mm角2mm厚みの薄
型アイソレータを構成した場合の温度特性について述べ
る。強磁性金属ケースとしては0.2mm厚みのニッケ
ルメッキの鉄板が用いられている。永久磁石としてはフ
ェライト磁石7を用いており、残留磁束密度の温度係数
は−2000[ppm/℃]である。また、ガーネット
の4πMsの温度変化は直線的でその温度係数αfは−
2000[ppm/℃]である。以上のパラメータの温
度係数は上記従来例と全く同じである。異なる点は、負
荷容量の温度係数αcを+200[ppm/℃]とした
ことである。
【0018】図1は、この実施例の温度特性図である。
図1に示すように、中心周波数の温度に対する動きは図
3に示す従来例と比較して極めて小さい。また、中心周
波数のずれは図4に示す従来構造の例(図2に示す温度
特性)に近いが、反射損失、逆方向損失の絶対値の劣化
は図4に示す従来構造の例(図2に示す温度特性)に比
較すると格段に小さくなっているのが分かる。
図1に示すように、中心周波数の温度に対する動きは図
3に示す従来例と比較して極めて小さい。また、中心周
波数のずれは図4に示す従来構造の例(図2に示す温度
特性)に近いが、反射損失、逆方向損失の絶対値の劣化
は図4に示す従来構造の例(図2に示す温度特性)に比
較すると格段に小さくなっているのが分かる。
【0019】次に、なぜ本発明の実施例が良好な温度特
性を得ているのか。つまり、単磁石方式の磁気回路を用
いた場合、αc=+200[ppm/℃]の温度係数を
有する負荷容量を用いたときに良好な温度特性が得られ
たかについて述べる。
性を得ているのか。つまり、単磁石方式の磁気回路を用
いた場合、αc=+200[ppm/℃]の温度係数を
有する負荷容量を用いたときに良好な温度特性が得られ
たかについて述べる。
【0020】温度補償の方法は文献(武田、川島;「V
HF帯集中定数型サーキュレータの温度特性の改良」信
学論vol.J67-B,No.12(1984))にも記述されているよう
に、中心周波数を温度に対して動かないようにするため
には、飽和磁化4πMsの温度変化と全く同じように外
部磁界の温度変化を実現させなければならない。
HF帯集中定数型サーキュレータの温度特性の改良」信
学論vol.J67-B,No.12(1984))にも記述されているよう
に、中心周波数を温度に対して動かないようにするため
には、飽和磁化4πMsの温度変化と全く同じように外
部磁界の温度変化を実現させなければならない。
【0021】図4に示すように、従来技術の双磁石方式
の磁気回路を用いたサーキュレータでは、この原則が成
り立つ。ここで、7a、7bはフェライト磁石、8は1
0mm角7mm厚みの強磁性金属ケースである。ガーネ
ット2は非磁性の導電体であるアース台10の上に固定
され二つのフェライト磁石7a、7bのほぼ中間に配さ
れる。この図4では簡単のため、図6に記載されている
中心導体1、絶縁シート4及び導電性共通部3が省略さ
れている。この場合には円板状ガーネット2の端部での
磁力線9の乱れはそれほど大きくなく、磁力線の方向が
ほとんど円板状ガーネットの主面に垂直である。磁力線
の水平成分はサーキュレータ動作に寄与しない。従っ
て、本実施例では、フェライト磁石によりガーネットに
作用する磁力のほとんどが垂直成分となるので、ガーネ
ットの中央部分での磁界強度の温度係数αmは、フェラ
イト磁石の残留磁束の温度係数とほぼ同じとなり、ガー
ネットの4πMsの温度係数αfとうまく整合がとれ
る。
の磁気回路を用いたサーキュレータでは、この原則が成
り立つ。ここで、7a、7bはフェライト磁石、8は1
0mm角7mm厚みの強磁性金属ケースである。ガーネ
ット2は非磁性の導電体であるアース台10の上に固定
され二つのフェライト磁石7a、7bのほぼ中間に配さ
れる。この図4では簡単のため、図6に記載されている
中心導体1、絶縁シート4及び導電性共通部3が省略さ
れている。この場合には円板状ガーネット2の端部での
磁力線9の乱れはそれほど大きくなく、磁力線の方向が
ほとんど円板状ガーネットの主面に垂直である。磁力線
の水平成分はサーキュレータ動作に寄与しない。従っ
て、本実施例では、フェライト磁石によりガーネットに
作用する磁力のほとんどが垂直成分となるので、ガーネ
ットの中央部分での磁界強度の温度係数αmは、フェラ
イト磁石の残留磁束の温度係数とほぼ同じとなり、ガー
ネットの4πMsの温度係数αfとうまく整合がとれ
る。
【0022】一方、図5に示すように、本発明の対象と
なった7mm角2mm高さの小型・薄型の磁気回路の中
では特殊な状況が発生する。すなわち、フェライト磁石
7がガーネット2と著しく近接すること、また、強磁性
金属ケースの厚みが薄いことなどから磁力線の水平成分
と漏洩磁束が大きくなる。特に、ガーネットの端の部分
を経由して側壁に漏れる磁束が大きくなる。
なった7mm角2mm高さの小型・薄型の磁気回路の中
では特殊な状況が発生する。すなわち、フェライト磁石
7がガーネット2と著しく近接すること、また、強磁性
金属ケースの厚みが薄いことなどから磁力線の水平成分
と漏洩磁束が大きくなる。特に、ガーネットの端の部分
を経由して側壁に漏れる磁束が大きくなる。
【0023】サーキュレータ動作に寄与する磁界成分
は、ガーネットの端部ではなく中央部分の垂直成分であ
る。中央部分の磁界強度は、4πMsの温度変化の影響
を強く受ける。すなわち、低温になり、4πMsが大き
くなるとガーネットの端の部分から側壁へ向かう磁束9
aが大きくなり、サーキュレータ動作に寄与しない磁力
線の水平成分が増える。この分、フェライト磁石の残留
磁束の温度増加分の中央に向かう成分を抑える作用があ
る。逆に、高温になり、4πMsが小さくなるとガーネ
ットの端の部分からの磁束9aが小さくなり、フェライ
ト磁石の残留磁束の温度減少分がそのまま中央磁界強度
の減少分となって現れない。
は、ガーネットの端部ではなく中央部分の垂直成分であ
る。中央部分の磁界強度は、4πMsの温度変化の影響
を強く受ける。すなわち、低温になり、4πMsが大き
くなるとガーネットの端の部分から側壁へ向かう磁束9
aが大きくなり、サーキュレータ動作に寄与しない磁力
線の水平成分が増える。この分、フェライト磁石の残留
磁束の温度増加分の中央に向かう成分を抑える作用があ
る。逆に、高温になり、4πMsが小さくなるとガーネ
ットの端の部分からの磁束9aが小さくなり、フェライ
ト磁石の残留磁束の温度減少分がそのまま中央磁界強度
の減少分となって現れない。
【0024】さらに、もう一つの作用は、小型・薄型に
なると、強磁性金属ケースからの外部への直接の漏洩磁
束も無視できなくなる。すなわち強磁性金属ケースは部
分的にはほとんど飽和している状態である。強磁性金属
ケース(鉄)の飽和磁化4πMsの温度係数はフェライ
ト磁石の残留磁束の温度係数の約1/10である。その
ため、低温になってもフェライト磁石の残留磁束の増加
分をそのまま吸収できない。逆に、高温になると、フェ
ライト磁石の残留磁束の減少部分を充分に補うことがで
きる。
なると、強磁性金属ケースからの外部への直接の漏洩磁
束も無視できなくなる。すなわち強磁性金属ケースは部
分的にはほとんど飽和している状態である。強磁性金属
ケース(鉄)の飽和磁化4πMsの温度係数はフェライ
ト磁石の残留磁束の温度係数の約1/10である。その
ため、低温になってもフェライト磁石の残留磁束の増加
分をそのまま吸収できない。逆に、高温になると、フェ
ライト磁石の残留磁束の減少部分を充分に補うことがで
きる。
【0025】以上、二つの作用により、単磁石方式の磁
気回路を用いた小型・薄型化された強磁性金属ケースの
磁気回路では、見かけ上、ガーネットの中央部分の磁界
強度の温度変化は小さくなる。
気回路を用いた小型・薄型化された強磁性金属ケースの
磁気回路では、見かけ上、ガーネットの中央部分の磁界
強度の温度変化は小さくなる。
【0026】従って、サーキュレータに寄与するガーネ
ット中央部分の磁界強度の温度係数αmは、単磁石方式
の磁気回路を用いた小型・薄型のぎりぎりの構造設計で
は、見かけ上、フェライト磁石の残留磁束の温度係数−
2000[ppm/℃]よりその絶対値が小さくなる。
図3の結果を回路シミュレータで計算した結果、サーキ
ュレータ動作に寄与する磁界強度の温度係数はαm=−
1600[ppm/℃]であれば、実験事実をうまく説
明できることが分かった。この値は単磁石方式を用いた
10mm角以下の小型・薄型アイソレータではほとんど
変わらないことを確認した。
ット中央部分の磁界強度の温度係数αmは、単磁石方式
の磁気回路を用いた小型・薄型のぎりぎりの構造設計で
は、見かけ上、フェライト磁石の残留磁束の温度係数−
2000[ppm/℃]よりその絶対値が小さくなる。
図3の結果を回路シミュレータで計算した結果、サーキ
ュレータ動作に寄与する磁界強度の温度係数はαm=−
1600[ppm/℃]であれば、実験事実をうまく説
明できることが分かった。この値は単磁石方式を用いた
10mm角以下の小型・薄型アイソレータではほとんど
変わらないことを確認した。
【0027】この場合、中心周波数を動かないようにす
るためには、実験の結果、αc=+200[ppm/
℃]の温度係数の負荷容量を用いることが有効であるこ
とが分かった。この値は、フェライト磁石によるガーネ
ット中央部分の磁界強度の温度係数αmとガーネットの
4πMsの温度係数αfの差400[ppm/℃]に対
応するものである。補償するための負荷容量の正の温度
係数αcは、磁界強度の温度係数αmとガーネットの4
πMsの温度係数αfとの差の半分の値が望ましいこと
が実験的に分かった。
るためには、実験の結果、αc=+200[ppm/
℃]の温度係数の負荷容量を用いることが有効であるこ
とが分かった。この値は、フェライト磁石によるガーネ
ット中央部分の磁界強度の温度係数αmとガーネットの
4πMsの温度係数αfの差400[ppm/℃]に対
応するものである。補償するための負荷容量の正の温度
係数αcは、磁界強度の温度係数αmとガーネットの4
πMsの温度係数αfとの差の半分の値が望ましいこと
が実験的に分かった。
【0028】実際、4πMsが温度とともに単調に減少
する特性を有するガーネットの4πMsの温度係数αf
は−1900〜−2300[ppm/℃]の間で変化す
る。これを考慮すると、磁界強度の温度係数αm=−1
600[ppm/℃]との差はそれぞれ300〜700
[ppm/℃]となり、これに相当する変化を補償する
ための負荷容量の温度係数αcの範囲は+150〜+3
50[ppm/℃]となる。
する特性を有するガーネットの4πMsの温度係数αf
は−1900〜−2300[ppm/℃]の間で変化す
る。これを考慮すると、磁界強度の温度係数αm=−1
600[ppm/℃]との差はそれぞれ300〜700
[ppm/℃]となり、これに相当する変化を補償する
ための負荷容量の温度係数αcの範囲は+150〜+3
50[ppm/℃]となる。
【0029】このように単磁石方式の磁気回路を用いた
小型・薄型サーキュレータでは、正の温度係数を有する
負荷容量を使用すれば、ほとんど中心周波数が温度変化
しない性能のよいサーキュレータを実現できることが分
かった。
小型・薄型サーキュレータでは、正の温度係数を有する
負荷容量を使用すれば、ほとんど中心周波数が温度変化
しない性能のよいサーキュレータを実現できることが分
かった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、永久磁石の単磁石方式
の磁気回路、ガーネットの4πMsの温度係数、負荷容
量の温度係数の本発明の組み合わせにより、低損失で温
度安定な小型・薄型の集中定数型サーキュレータを得る
ことができ、マイクロ波製品において極めて有益であ
る。
の磁気回路、ガーネットの4πMsの温度係数、負荷容
量の温度係数の本発明の組み合わせにより、低損失で温
度安定な小型・薄型の集中定数型サーキュレータを得る
ことができ、マイクロ波製品において極めて有益であ
る。
【図1】本発明に係る一実施例の温度特性図である。
【図2】従来技術の一例の温度特性図である。
【図3】従来技術の別の例の温度特性図である。
【図4】従来技術の原理を説明する磁気回路図である。
【図5】本発明の原理を説明する磁気回路図である。
【図6】一般的な集中定数型サーキュレータ・アイソレ
ータの概略構造断面図である。
ータの概略構造断面図である。
1 中心導体 2 ガーネット 3 共通部・地導体 4 絶縁シート 5 外部磁界 6 地導体 7 フェライト磁石 8 強磁性金属ケース 9 磁力線 10 アース台
Claims (1)
- 【請求項1】 ガーネット上に互いに絶縁状態で配置さ
れた3組の中心導体、該中心導体の各々の一方は地導体
に接続され、各々の他方が入出力端子となり、かつ該入
出力端子と地導体の間にそれぞれ負荷容量を接続し、前
記ガーネットに一方から直流磁界を印加する永久磁石を
備え、これらを強磁性金属のケースに収納してなる集中
定数型サーキュレータにおいて、−35℃〜+85℃の
温度範囲において、前記ガーネットの飽和磁化4πMs
の温度係数αfが−1900〜−2300[ppm/
℃]の範囲にあり、かつ前記負荷容量の容量値の温度係
数αcが+150〜+350[ppm/℃]の範囲にあ
ることを特徴とする集中定数型サーキュレータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1048197A JPH10209717A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 集中定数型サーキュレータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1048197A JPH10209717A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 集中定数型サーキュレータ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10209717A true JPH10209717A (ja) | 1998-08-07 |
| JPH10209717A5 JPH10209717A5 (ja) | 2004-07-29 |
Family
ID=11751365
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1048197A Pending JPH10209717A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 集中定数型サーキュレータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10209717A (ja) |
-
1997
- 1997-01-23 JP JP1048197A patent/JPH10209717A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050526 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20050603 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A521 | Written amendment |
Effective date: 20050801 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051202 |