JPH10211A - 眼内レンズ - Google Patents

眼内レンズ

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JPH10211A
JPH10211A JP15650696A JP15650696A JPH10211A JP H10211 A JPH10211 A JP H10211A JP 15650696 A JP15650696 A JP 15650696A JP 15650696 A JP15650696 A JP 15650696A JP H10211 A JPH10211 A JP H10211A
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loop
intraocular lens
optical unit
capsule
cross
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JP15650696A
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Okifumi Nishi
興史 西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 眼内レンズ装着後の後発白内障の発症を抑制
する。 【解決する手段】眼内レンズ3は、光学部31と該光学部
の外周に突設され眼の水晶体嚢を突っ張って光学部を位
置決めするループ32とからなる。ループの断面形状は、
角のある不連続な輪郭形状である。空の水晶体嚢に眼内
レンズを装着すると、レンズのループ32が水晶体嚢の赤
道部内面を突っ張るため、水晶体嚢はループの角張り部
に沿う様に屈曲する。前嚢内面に存在する上皮細胞は、
上記水晶体嚢の屈曲部によって後嚢側への遊走が阻止さ
れる。従って、後発白内障の発症を効果的に予防でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、水晶体嚢内の核を除去
した後、水晶体嚢に装着する眼内レンズに係り、眼内レ
ンズ装着後の後発白内障の発症を抑制できる眼内レンズ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】白内障
は、図1に示す眼の水晶体(1)に曇りが生じ、光や像が
水晶体(1)を通過して網膜(2)に到達することを妨げる
眼病である。眼内レンズは、曇りが生じた水晶体の代用
として開発された。
【0003】図4〜図6に示す如く、眼内レンズ(3)は
円形凸レンズ状の光学部(31)と、該光学部の外周に突設
された弾性体ループ(32)とからなる。図4の眼内レンズ
(3)の弾性体ループ(32)は、光学部(31)の外周の一箇所
から突出して途中で光学部(31)の外周に沿う様に左右に
分岐したオープンサーキュラーループである。図5の眼
内レンズの弾性体ループ(32)は、光学部の直径線上の両
端から、一対の略半円状のループ片(32a)(32a)を互いに
光学部の外周に沿う様に点対称に延ばして形成されてい
る。図6の眼内レンズの弾性体ループ(32)は、無端状リ
ング体に形成され、光学部(31)と同心に配置して、ステ
ー(33)(33)によって光学部(31)と一体に繋がっている。
【0004】眼内レンズ(3)の装着は、先ず水晶体(1)
のカプセルである嚢(11)に対し、角膜(4)側である前部
中央を切開して、図2に示す嚢内部の水晶体核(12)及び
皮質線維細胞(13)を摘出し、眼内レンズ用鉗子によって
眼内レンズ(3)の弾性体ループ(32)を光学部(31)側に引
き寄せながら、空の水晶体嚢内に挿入する。嚢内でルー
プ(32)の引き寄せを解除して、ループの弾性復帰力によ
り、水晶体嚢の最大径である赤道部(14)を突っ張らせ
て、光学部(31)を水晶体嚢(11)の中央部に位置決め保持
するのである。
【0005】水晶体(1)の嚢外摘出術を行なっても、図
2に示す赤道部(14)より前側の前嚢(11a)の内面に存在
する上皮細胞(15)は摘出しきれずに常に残ってしまう。
上記上皮細胞(15)は、水晶体嚢(11)の赤道部(14)近傍で
特に発育が活発である。後発白内障は、嚢外摘出した後
に、前嚢(11a)の内側に残った上皮細胞(15)が、赤道部
(14)近傍で活発に発育して赤道部(14)より後嚢(11b)側
に延び(以下、これを専門的に「遊走」と呼ぶ)、図3
に示す如く、後嚢(11b)上で細胞が群集し、この群集
した細胞(15a)が曇って光や像が網膜に到達するのを
妨げる眼病である。
【0006】多数の臨床例から、水晶体嚢内の摘出後、
眼内レンズ(3)を装着した場合と、しない場合では、装
着した方が後発白内障の発症は少ないことが知られてい
る。これは、眼内レンズに上皮細胞(15)の遊走を妨げる
何らかの作用があると考えられる。出願人は、次のa〜
cの3つの臨床事実に着目し、眼内レンズの形状に工夫
を施すことにより、後発白内障の発症を更に抑制できる
のではないかと着想した。
【0007】a.細胞の培養において、図11に示す様
に、底壁(61)と周壁(62)の交差部が角ばった培養器(6)
と、図12に示す様に、底壁(71)と周壁(72)が丸く連続
した培養器(7)を用いて培養を行なった場合を比べる
と、図11の培養器では、細胞(15b)は底壁(61)の外
周迄は遊走するが、周壁(62)を登って遊走することはな
い。図12の培養器(7)では、底壁(71)から周壁(72)を
登って細胞は活発に遊走する。培養器の形状の違いによ
る上記現象の理由は解明されていないが、細胞が遊走す
るには、隣合う細胞どうしの結合が不可欠であり、図1
1の培養器(6)の様に底壁(61)と周壁(62)とが角張って
いると、この角張り部で細胞の結合が弱められのではな
いかと推論される。
【0008】b.正常な水晶体(1)では、上皮細胞(15)
が後嚢(11b)側に遊走することはないのは、水晶体嚢内
に充満する水晶体皮質線維細胞(13)が上皮細胞(15)を包
囲しており、この包囲が上皮細胞(15)の遊走を抑制して
いると仮定し、兎の眼で、嚢外摘出後、水晶体嚢にシリ
コンを充填して経過を観察した。上皮細胞(15)はシリコ
ンに包囲されているにも拘らず後嚢側に遊走した。
【0009】c.出願人は、水晶体嚢内に眼内レンズを
装着した状況の患者において、水晶体嚢ごと水晶体後方
の硝子体(5)内に落ち込む(専門的には、「脱臼」と呼
ぶ)極めて稀な症例の摘出手技を経験した。そして、こ
の水晶体嚢の病理組織所見を報告した(臨床眼科 第4
9巻第8号 別冊1995年8月15日発行)。
【0010】眼内レンズ(3)の光学部(31)は、図13に
示す如く、前面が凸で後面が平の平凸レンズ、ループ(3
2)は図4に示すオープンサーキュラーループ、ループの
断面形状は図13に示す如く円形である。病理組織像で
は、図13に示す如く、水晶体嚢(11)は、平凸光学部(3
1)のエッジ(31a)に沿う様に屈曲し、上皮細胞(15)の遊
走は、ループ(32)では抑制されず、平凸光学部(31)のエ
ッジ部(31a)との対応位置で阻止されていた。
【0011】出願人は、ループ(32)の断面形状を工夫す
ることにより、上皮細胞(15)の後嚢(11b)への遊走をル
ープ(32)で阻止できることを案出した。以下ループの断
面形状に特徴のある眼内レンズを明らかにする。
【0012】
【課題を解決する手段】本発明の眼内レンズは、光学部
と該光学部の外周に突設され眼の水晶体嚢を突っ張って
光学部を位置決めするループとからなり、ループの断面
形状は、角のある不連続な輪郭形状であることを特徴と
する。
【0013】
【作用及び効果】嚢外摘出後、空の水晶体嚢に眼内レン
ズを装着すると、レンズのループが水晶体嚢の赤道部内
面を突っ張るため、水晶体嚢はループの角張り部に沿う
様に屈曲する。ループは、赤道部の周方向の大部分に接
しており、水晶体嚢は赤道部において、ほぼ全周に亘っ
て不連続な屈曲部が生じる。前嚢内面に存在する上皮細
胞は、上記水晶体嚢の屈曲部によって後嚢側への遊走が
阻止される。従って、後発白内障の発症を効果的に予防
できる。
【0014】
【実施例】本発明は、図4乃至図6に示す如く、円板状
の光学部(31)と該光学部の外周に突設された弾性体ルー
プ(32)とからなる公知の眼内レンズ(3)の全てに対し
て、実施できる。図4の場合、ループ(32)は、光学部(3
1)の外周の一箇所から突出して途中で光学部(31)の外周
に沿う様に左右に分岐した一対のループ片(32a)(32a)を
有するオープンサーキュラーループであり、ループ片(3
2a)(32a)の先端部に、眼内レンズ用鉗子の先端が嵌まる
孔(32b)が開設されている。眼内レンズ(3)は、ポリメ
チールメタアクリレート(PMMA)にて一体成形されてい
る。
【0015】実施例の光学部(31)は、眼の角膜(4)側が
凸で、硝子体(5)側が平な平凸レンズである。各ループ
片(32a)(32a)は、眼内レンズ用鉗子の両先端をループ片
(32a)(32a)の孔(32b)(32b)に嵌めて、ループ片(32a)(32
a)を光学部(31)の外周に近づく様に変形させた時、両ル
ープ片(32a)(32a)で光学部(31)のほぼ全周を包囲する様
な長さを有している。
【0016】本発明は、ループ(32)の断面形状は、水晶
体嚢に接する外側面に角のある不連続な輪郭部形状であ
ることを特徴とする。図7の眼内レンズ(3)は、ループ
片(32a)(32a)の断面形状は光学部(31)側である内側面が
丸く膨らんでいるが、上下に角(34)がある。図8の眼内
レンズ(3)は、ループ片(32a)の断面形状は、外側の上
下に角(34)があり、内側が光学部(31)の平らな
面に沿う矩形である。図9はの眼内レンズ(3)は、ルー
プ片(32a)の断面形状は、外側の上下に角(34)があり、
光学部(31)側の内面中央部に綾線が向いた三角形であ
る。図10は、図9とは対称的にループ片(32a)の断面
形状は、外側面の中央部に綾線があり、上下に角(34)を
有する。図14 は、断面略U字状のループ片(32a)を示
しており、内外2つの壁部(35)(36)は高さが異なり、外
側の壁部(35)は内側の壁部(36)よりも高く形成されてい
る。2つの壁部(35)(36)の下端は底壁(37)に直角に繋が
っている。ループ片(32a)は溝(38)の開口面を上皮細胞
側に向けてセットされる。
【0017】上記各ループ片(32a)(32a)の断面形状
は、ループ片(32a)(32a)の分岐部から、孔(32b)を
有する扁平部(32c)に達するまでの間Lは一様であっ
て、扁平部(32c)は、水晶体嚢(11)を内側から突張る際
に、水晶体嚢(11)に当たる外側面は、弾性体ループ片(3
2a)の外側面と同じ形状であって、ループ片と一様に連
続している。
【0018】然して、嚢内除去を施した、空の水晶体嚢
(11)に、眼内レンズ(3)を装着する際の手技は、眼内レ
ンズ用鉗子によって眼内レンズ(3)のループ片(32a)(32
a)を光学部(31)側に引き寄せながら、空の水晶体嚢内に
挿入し、嚢内でループ片(32a)(32a)の引き寄せを解除し
て、ループ片(32a)(32a)の弾性復帰力により、水晶体嚢
の最大径である赤道部(14)を突っ張らせて、光学部(31)
を水晶体嚢(11)の中央部に位置決め保持させる。
【0019】空の水晶体嚢(11)は、ループ片(32a)(32a)
の突っ張りにより、眼内レンズ(3)挿入前より一層扁平
となり、図7、図8、図9の各実施例では、ループ片(3
2a)(32a)の外側面の上下の角部に沿って角張る。図10
の実施例では、水晶体嚢(11)はループ片(32a)の外側面
の上下端、及び中央部の角(34)に沿って角張る。嚢外摘
出によっても除去しきれない上皮細胞(15)が、後嚢(11
b)側に遊走しようとしても、上記ループ片(32a)(32a)の
角部に対応して水晶体嚢(11)自体が赤道部(14)近傍でほ
ぼ全周に亘って角張るため、上皮細胞(15)の後嚢(11b)
側への遊走を抑制できる。従って、上皮細胞(15)の後嚢
(11b)側への遊走に起因する後発白内障の発症を防止で
きる。
【0020】図14の実施例では、万一、上皮細胞が外
側の壁部(35)の内面を遊走しても、該壁部(35)と底壁(3
7)の直角の繋がり部、更には底壁(37)と内側の壁部(36)
との直角の繋がり部によって遊走が阻止される。本発明
の実施に際し、図5に示す様に、光学部(31)の直径線上
の両端から、一対のループ片(32a)(32a)が互いに光学部
(31)の外周に沿う様に回転対称に延びて弾性体ループ(3
2)を構成した眼内レンズ(3)に実施可能である。
【0021】又、本発明は、図6に示す様に、光学部(3
1)の外側に光学部(31)と同心に無端状リング体(32e)に
形成した弾性体ループ(32)を配置し、光学部(31)の直径
線上の両端に突設したステー(33)(33)によって光学部(3
1)とリング体(32e)とを一体に繋いでいる眼内レンズ
(3)にも実施可能である。
【0022】更に、本発明の実施に際し、弾性体ループ
(32)の突出方向の形状は限定されず、要は、水晶体嚢(1
1)を内側から突っ張る際に水晶体嚢(11)に当たるループ
(32)の断面形状の外側面の上端、下端、中間部の少なく
とも何れかに角(34)があり、この角張りがループの長手
方向に連続していれば、前記の効果を奏することができ
る。更に当該分野の専門家であれば発明の精神及び範囲
から逸脱することなく、発明に変更及び改良を加えるこ
とができるのは勿論であり、その様な変更及び改良は、
添付の請求の範囲に規定された発明の範囲に含まれるも
のと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】眼球の断面図であり、眼球に対する水晶体の位
置関係を示している。
【図2】正常な水晶体の断面図である。
【図3】水晶体嚢の断面図であって、上皮細胞が後嚢へ
遊走し群集した状態を示している。
【図4】線対称のループを有する眼内レンズの正面図で
ある。
【図5】回転対称のループを有する眼内レンズの正面図
である。
【図6】リング状ループを有する眼内レンズの正面図で
ある。
【図7】図4の眼内レンズに本発明を実施したA−A線
に沿う断面図であり、ループの断面形状が半円状である
ことを示している。
【図8】眼内レンズの第2実施例の断面図である。
【図9】眼内レンズの第3実施例の断面図である。
【図10】眼内レンズの第4実施例の断面図である。
【図11】底壁と周壁の交差部が角張っている培養器で
上皮細胞を培養したときの断面図である。
【図12】底壁と周壁が丸く連続している培養器で上皮
細胞を培養したときの断面図である。
【図13】眼内レンズを装着した水晶体嚢の拡大断面図
であって、光学部のエッジ部で上皮細胞の遊走が阻止さ
れている状態を示している。
【図14】眼内レンズの第5実施例の断面図である。
【符号の説明】
(1) 水晶体 (3) 眼内レンズ (31) 光学部 (32) 弾性体ループ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学部と、該光学部の外周に突設され眼
    の水晶体嚢を内側から突っ張って光学部を水晶体嚢内に
    位置決めするループとからなる眼内レンズにおいて、ル
    ープの断面形状は、水晶体嚢に接する外側面に角のある
    不連続な輪郭形状である眼内レンズ。
  2. 【請求項2】 ループは、光学部の外周の一箇所から突
    出して、途中で光学部の両側に一対のループ片として分
    岐している請求項1に記載の眼内レンズ。
  3. 【請求項3】 ループは、光学部の直径線上の両端か
    ら、互いに光学部の外周に沿う様に一対のループ片を点
    対称に延ばしている請求項1に記載の眼内レンズ。
  4. 【請求項4】 ループは、光学部の外側に光学部と同心
    に無端状リング体のループを配置し、ステーによって光
    学部とリング体を一体に繋いでいる請求項1に記載の眼
    内レンズ。
  5. 【請求項5】 ループの断面形状が、光学部側が丸く膨
    らみ、外側の上下に角を有する半円状である請求項1乃
    至請求項4の何れかに記載の眼内レンズ。
  6. 【請求項6】 ループの断面形状が矩形である請求項1
    乃至請求項4の何れかに記載の眼内レンズ。
  7. 【請求項7】 ループの断面形状が、綾線を内側又は外
    側に向け、上下部に角を有する三角形である請求項1乃
    至請求項4の何れかに記載の眼内レンズ。
  8. 【請求項8】 ループの断面形状が略U字状を成し、ル
    ープの外側の壁部(35)は内側の壁部(36)よりも高く形成
    され、内、外2つの壁部(35)(36)の下端は底壁(37)に角
    ばって繋がっている請求項1乃至請求項4の何れかに記
    載の眼内レンズ。
JP15650696A 1996-06-18 1996-06-18 眼内レンズ Pending JPH10211A (ja)

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