JPH10221144A - マイクロヒータ及びその製造方法 - Google Patents

マイクロヒータ及びその製造方法

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JPH10221144A
JPH10221144A JP9034447A JP3444797A JPH10221144A JP H10221144 A JPH10221144 A JP H10221144A JP 9034447 A JP9034447 A JP 9034447A JP 3444797 A JP3444797 A JP 3444797A JP H10221144 A JPH10221144 A JP H10221144A
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JP
Japan
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heater
substrate
film
thin
crystal silicon
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Application number
JP9034447A
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English (en)
Inventor
Masakazu Shiiki
正和 椎木
Toshihiko Omi
俊彦 近江
Fumihiko Sato
文彦 佐藤
Kenichi Nakamura
健一 中村
Norihiro Konda
徳大 根田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Omron Corp
Tokyo Gas Co Ltd
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒータ線に内部応力が加わらず、歪みのない
検出精度の高いマイクロヒータを提供すること 【解決手段】 上面が開口する凹部10aを有するシリ
コン基板10の上面に、ヒータ線14,引出線15を取
り付ける。この時各線の下面には酸化膜12が形成され
ており、基板との絶縁は図れている。また、ヒータ線は
凹部に対向する位置に設けられ、基板に対して片持ち支
持される。ヒータ線は単結晶シリコンから構成されてお
り、シリコン基板に係る酸化膜を介して単結晶シリコン
を接合するため、内部応力が発生しない。なお、ヒータ
前,引出線15の表面は酸化膜からなる保護膜16で被
覆されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周囲環境により薄
膜ヒータ(検知部)の温度が変化するのを電気信号の変
化として検出し、ガスや液体などの流量,流速,湿度等
の物理量を測定するために用いられるマイクロヒータ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来のマイクロヒータの一例を
示している。同図に示すように、所定位置に上下に貫通
する開口部を有する平面矩形状の基板1の上面にシート
状の誘電体膜2が形成され、この誘電体膜2により開口
部が覆われ、下方が開口した凹部1aとなる。また、こ
の誘電体膜2の内部に多結晶シリコン薄膜からなるヒー
タ線3が内蔵されている。
【0003】係る構成のフローセンサでは、ヒータ線3
に通電するとそのヒータ線3が発熱する。一方、センサ
周辺に流体の流れが存在すると、ヒータ線3に発生して
いる熱が奪われ、ヒータ線3の抵抗値が変化する。ヒー
タ線3の抵抗の温度係数は既知であるので、抵抗値の変
化から温度の変化を求めることができ、その温度変化
(奪われた熱量)から流速等を求めるようになってい
る。なお、ヒータ線3の両端は、幅広の端子電極3aと
なり、その端子電極3aの部分の上方には、酸化膜が形
成されず露出し、外部装置と接続可能となっている。な
お、この端子電極3aの露出面に所定の金属を成膜して
電極パッドを形成する。
【0004】なお、図示の例ではヒータ線の熱の変化
(抵抗値の変化)を直接測定するようになっているが、
例えば特開平7−58346号公報に開示されたよう
に、ヒータ線に近接して検出抵抗体を形成し、その検出
抵抗の抵抗値の変化から所定の物理量を測定するように
したものもある。そして、その検出抵抗体も多結晶シリ
コンから構成され、ヒータ線と同時にパターン形成され
る。
【0005】また、上記した各構成のマイクロヒータを
製造するには、平板状のシリコン基板を用意し、その表
面に酸化膜を成膜する。さらに、その酸化膜の表面に多
結晶シリコン薄膜をパターン形成し、その後表面に酸化
膜をさらに積層形成する。これにより、多結晶シリコン
薄膜がヒータ線3や端子電極3a等を構成することにな
り、また、上下に配置された酸化膜により、ヒータ線3
等を挟み込んだ誘電体膜2が形成される。
【0006】この後、シリコン基板1の下面所定位置、
つまり、ヒータ線形成領域をエッチングして除去し、凹
部1aを形成する。この凹部1aを介して酸化膜2が露
出する。また、係るエッチングは、マスクを施したシリ
コン基板1を所定のエッチング液内に浸漬することによ
り、マスクされずに露出されたシリコン基板部分をウエ
ットエッチングして除去するようになっている。
【0007】このようにして製造されたマイクロヒータ
は、ヒータ線3の下方にシリコン基板1が存在せず空間
(凹部1a)となっているので、シリコン基板1との間
の熱絶縁が良好となる。また、シリコン基板1の体積が
小さくなり、熱容量も小さくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のマイクロヒータでは、以下に示す問題があっ
た。すなわち、ヒータ線を含む検知部は、シリコン基板
上に成膜した酸化膜等の絶縁体膜2(薄膜)と、それに
成膜された薄膜の多結晶シリコンであるので、係る薄膜
にはその成膜時に大きな内部応力が生じる。その結果、
最終的にシリコン基板1の下面所定位置が除去された凹
部1aが形成されると、その凹部1aに対向する誘電体
膜2の部分は内部応力により反りが生じてしまうという
問題がある。さらに、このように反りを生じると、誘電
体膜2の内部に存在するヒータ線3も反りを生じる。す
ると、ヒータ線3は多結晶シリコン薄膜であるので、係
る多結晶シリコン薄膜が受ける歪みにより抵抗値が変わ
る。そして、反りの程度は、発生した内部応力の大きさ
や、使用時の外部環境によって変化するので、検出精度
が低下する。
【0009】また、製造プロセスに着目すると、誘電体
膜2やヒータ線3,端子電極3aを形成後にシリコン基
板1をエッチングして凹部1aを形成するため、エッチ
ング液に接触する端子電極3a上に形成した電極パッド
は、エッチング液に対して耐性を有する金属で形成する
必要がある。そして、一般にシリコン用のエッチング液
はアルカリ性水溶液(KOH等)であるので、電極パッ
ドは通常は金等の貴金属を用いて形成している。したが
って、コスト高を招く。
【0010】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、薄膜ヒータ(ヒータ線)等の検知部分に、製造時に
内部応力が加わるのを可及的に抑制し、機械的に強く製
造時或いは使用時に検知部分等が破損することを抑制
し、また、検出精度が高いマイクロヒータを提供するこ
とにある。製造プロセスが容易で、安価に製造できる構
造となるマイクロヒータを提供することも目的とする。
そして、上記各目的を達成するために適した製造方法を
提供することもさらに目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明では、薄膜ヒータと、前記薄膜ヒータの
端部を支持する基板とを備え、前記薄膜ヒータの周囲に
は空間が存在してなるマイクロヒータ(請求項1)や、
薄膜ヒータと、抵抗検出用の薄膜抵抗体と、前記薄膜ヒ
ータ及び前記薄膜抵抗体の端部を支持する基板とを備
え、前記薄膜ヒータ及び前記薄膜抵抗体の周囲には空間
が存在してなるマイクロヒータ(請求項2)を前提と
し、前記薄膜ヒータ及びまたは前記薄膜抵抗体を単結晶
シリコンから構成するとともに、その単結晶シリコンを
前記基板に対して電気的に絶縁状態で接合するようにし
た。
【0012】薄膜ヒータ等を単結晶シリコンで形成する
ようにしたため、従来のようにシリコン基板上に誘電体
膜を成膜し、さらにその上に多結晶シリコン薄膜を形成
するのと異なり、単結晶シリコンを設ける接合時や薄膜
ヒータ等をパターン形成する際に内部応力が発生しない
か、してもわずかとなる。よって、歪みや撓みを生じな
いので、抵抗値も所望の設計通りとなり、破損等もしな
い。
【0013】そして、上記構成は、例えば前記基板が単
結晶シリコンから構成されるとともに、その基板を構成
する単結晶シリコンの結晶方向と、前記薄膜ヒータと前
記薄膜抵抗体のうち少なくとも一方を構成する単結晶シ
リコンの結晶方向とが一致するようにすることができる
(請求項3)。そして、その場合の具体的な結晶方向と
しては、例えば前記基板が矩形状からなり、その基板の
各辺の方向と、前記薄膜ヒータ及び前記薄膜抵抗体の配
置方向とが、<110>方向に平行に形成することがで
きる(請求項4)。このように構成すると、通常の半導
体製造工程・半導体製造装置で製造でき、大量生産が可
能で、低価格となり、さらに信頼性も増す。
【0014】また、本発明に係る製造方法では、接合面
の所定位置に開口部を形成した基板と、単結晶シリコン
基板を、絶縁体膜を挟んで加熱接合して一体化する。次
いで、前記単結晶シリコン基板の接合面と反対側の表面
を所定量除去することにより所望の膜厚の単結晶シリコ
ン薄膜を形成する。その後、前記単結晶シリコン薄膜に
対してパターニングを行い、前記開口部に対向する位置
に単結晶シリコン薄膜からなる薄膜ヒータを形成する工
程を含むようにした(請求項5)。
【0015】これにより、上記した請求項1〜4に示す
構造のもの(請求項2のものを製造するには、薄膜抵抗
体の製造工程も必要)を容易に製造できる。また、単結
晶シリコン基板を接合する際には、すでに基板の接合面
に開口部が形成されている。そして、その後に薄膜ヒー
タや薄膜抵抗体をパターニングするので、それに連続す
る電極パットを製造した後には、エッチング液に浸漬す
る工程がない。よって、電極パッドはアルミ等の安価な
ものを用いて製造できる。
【0016】*請求項に記載の用語と実施の形態との関
係 「薄膜ヒータ」は、実施の形態では「ヒータ線14」に
対応する。「薄膜抵抗体」は、実施の形態では「検出抵
抗線22」に対応する。「基板」は、実施の形態では
「シリコン基板10」に対応する。そして、実施の形態
では単結晶シリコン基板を用いたが、必ずしも係る材料
で構成しなくても良い。但し、単結晶シリコン基板を用
いることにより、簡単な半導体製造プロセスでマイクロ
ヒータを製造できるようになる。
【0017】「単結晶シリコンを前記基板に対して電気
的に絶縁状態で接合する」構成は、実施の形態では「酸
化膜12を介在させる」ことにより実現している。これ
は基板がシリコン基板であるためで、基板自体(少なく
とも薄膜ヒータ等が接触する部位)が絶縁性を有するも
のであれば、酸化膜12等の別途の絶縁膜は必須ではな
い。但し、接合面側になにもないと、凹部10a等の空
間に位置する部分で薄膜ヒータ等の下面が露出すること
になるので、その場合であっても何等かの保護膜を形成
するのが好ましい。
【0018】薄膜ヒータ等の周囲に確保される空間は、
基板との間の熱絶縁を図るためのもので、実施の形態で
は、シリコン基板表面に形成された凹部10aにより実
現されている。但し、このように有底の凹部である必要
はなく、上下に貫通した貫通孔でも良い。さらには、基
板の側縁から薄膜ヒータ等が外方に突出するようになっ
ていても良い。
【0019】請求項5に記載の方法の発明における開口
部は、少なくとも接合面側で開口していれば、その奥側
はどの様になっていても良い。つまりは、有底の凹部で
も良く、底の無い貫通孔でも良い。さらには、その開口
部の面積・形状も任意である。
【0020】また、「絶縁体膜を挟んで」を実現するた
め、実施の形態では、単結晶シリコン基板の接合側表面
に絶縁膜(酸化膜12)を成膜するようにしているが、
本発明はこれに限ることはない。さらに、所定膜厚の単
結晶シリコン薄膜に成膜する工程としては、エッチング
や研磨することにより行える。また、エッチングする場
合には、予め単結晶シリコン薄膜の接合側にエッチスト
ップ層を形成しておき、電気化学エッチング等により単
結晶シリコン薄膜表面側よりエッチングすると、選択エ
ッチングによりエッチストップ層でエッチングが止ま
る。よって、エッチストップ層の膜厚は、薄膜ヒータ等
の膜厚に設定しておくことにより、高精度の寸法出しを
行える。
【0021】
【発明の実施の形態】図2は、本発明に係るマイクロヒ
ータの一実施の形態を示している。同図に示すように、
矩形状のシリコン基板10の上面に酸化膜12を設け、
その酸化膜12の上面には、所定パターンの単結晶シリ
コン薄膜からなる適宜折れ曲がった線状にパターニング
されたヒータ線14と、そのヒータ線14の両端に連続
する引出線15が接合配置されている。さらに、そのヒ
ータ線14,引出線15の上を覆うようにして酸化膜か
らなる保護膜16が被覆形成されている。これにより、
ヒータ線14と引出線15は、その下面に酸化膜12が
配置されるとともに上面並びに側面に保護膜(酸化膜)
16が配置されるため、その全周囲が酸化膜で被覆され
ることになる。
【0022】また、ヒータ線14に対向するシリコン基
板10の上面には、凹部10aが形成され、ヒータ線1
4の下方とシリコン基板10との間に所定の空間を生じ
させ、熱絶縁を得るようになっている。さらに本例で
は、ヒータ線14は、引出線15に連続する両端のみで
凹部10aの周縁に接し、それ以外の部分では凹部10
aの周囲に接することなく空中に位置されている。つま
り、ヒータ線14は、シリコン基板10に対して片持ち
支持されている。これにより、図1に示す従来のもので
は凹部1aの全周囲に誘電体膜2が接続され、ヒータ線
3に発生した熱が誘電体膜2を介してシリコン基板1に
熱拡散(伝達)して生じる損失がある程度あったが、そ
れに比べて本例ではシリコン基板10との接触面積が非
常に少ないので、熱拡散による損失・測定精度の低下が
可及的に抑制できる。
【0023】そして、ヒータ線14を単結晶シリコン薄
膜で形成しているので、製造時に反りが生じないため、
内部応力もなく、機械的強度が高くなる。よって、本例
のように片持ち支持状でも強度的に問題がない。また、
反らないので、従来の多結晶シリコンの問題であった反
り量に伴う抵抗値の変化もなく、高精度な測定が可能と
なる。
【0024】ヒータ線14に接続された引出線15は、
本形態ではともに単結晶シリコンで形成しているので同
時にパターン形成でき、その形状は、ヒータ線14より
も幅広にしている。これにより、同一材料で同時に形成
しても、引出線15の部分の抵抗値を、ヒータ線14の
部分の抵抗値よりも極めて小さくすることができ、流体
の流れ(流速)に伴う抵抗値の変化量を大きくできて検
出感度を高くすることができる。
【0025】一例を示すと、ヒータ線14の線幅を10
μm,膜厚3μm,全長を1600μmとし、ヒーター
の抵抗率を約0.002Ω・cmとすると、ヒータ線1
4部分の抵抗値が1kΩになる。これに対し、引出線1
5の線幅は800μmとすると、膜厚はヒータ線14と
等しいので仮に同じ長さでも引出線15の抵抗値はヒー
タ線14の抵抗値の1/80となり、しかも、図から明
らかなように、引出線15は直線状であり、ヒータ線1
4の全長よりも短くすることができる。これにより、両
者の抵抗値は一桁以上異なり引出線15の抵抗値を無視
できる。なお、パターン形状(線幅と長さ)を適宜変更
することにより、ヒータ線14及び引出線15の部分の
抵抗値を任意のものに設定することができる。
【0026】ヒータ線14と反対側の引出線15の端部
15aの上方には、保護膜16が形成されず、その露出
面に電極パッド20が形成される。この電極パッド20
は、後述するように凹部10aの形成後に製造すること
ができるために、アルミ等を用いることができ、従来品
で用いられる貴金属に比べて安価に製造できる。そし
て、この電極パッド20を介して外部装置と電気的に接
続可能となる。よって、この電極パッド20,20間に
所定の電流を通電することによりヒータ線14を発熱さ
せ、その状態で電極パッド20,20間の抵抗値を求め
ることによりヒータ線14上を流れる流体の流量・流速
を検出するようになる。
【0027】また、ヒータ線14,引出線15を構成す
る単結晶シリコン薄膜は、所定の不純物をドーピングし
たものでもよい。この時、ドーピングする量や材質を適
宜に設定することにより、各線14,15の抵抗値を任
意のものに設定できる。これにより、図3に示すよう
に、ヒータ線部分14′の比抵抗値R1 と、引出線部分
15′の比抵抗値R2 とした場合に、R2 <R1 にする
ことができる。このように、比抵抗値自体が部分的に異
なるので、上記したパターン形状による調整を併せて行
うことにより、小型化を図りつつ精度よく所望の抵抗値
に設定することができる。なお、この図3に示した実施
の形態の構造並びに作用効果は、ドーピングにより比抵
抗値を調整するようにしたこと以外は、図2に示す実施
の形態と同様であるので、同一符号を付しその詳細な説
明を省略する。
【0028】一方、上記した2つの例では、いずれもヒ
ータ線をシリコン基板10に対して片持ち支持状に取付
けたが、本発明はこれに限ることはなく、図4に示すよ
うに、凹部10aの対辺でヒータ線14を支持するよう
にしてもよい。つまり、上記した例では、図4中で示
す部分のみでシリコン基板10に支持されるようにした
が、この例では反対側ので示す部分でも酸化膜12を
介してシリコン基板10に接続されて支持されるように
している。さらにこの例ではで示すヒータ線14の中
央折り返し部位も酸化膜12を介してシリコン基板10
に接続されて支持されるようにしている。このようにす
ることにより、機械的強度がより高くなる。なお、接触
部位が増すにつれてヒータ線14で発生した熱がシリコ
ン基板10側に放熱される率が高くなる(それでも従来
のものに比べれば十分少ない)。よって、強度と熱絶縁
性を考慮し、仕様に応じて適宜の構造にすればよい。な
お、その他の構成並びに作用効果は、上記した各実施の
形態と同様であるので、同一符号を付しその詳細な説明
を省略する。
【0029】また、上記した各実施の形態では、ヒータ
線14の抵抗値の変化に基づいてその周囲に流体の流速
を求めるようにしたが、本発明はこれに限ることはな
く、例えば図5に示すように、ヒータ線14に近接して
検出抵抗線22を設けた構造をとっても良い。この検出
抵抗線22も構造はヒータ線14と同様に単結晶シリコ
ンからなり、その下面には酸化膜が位置され、上面は保
護膜16で形成される。そして、ヒータ線14,検出抵
抗線22は、ともに凹部10aの上方に位置され、その
大部分はシリコン基板10と所定の空間をおいて非接触
となり所望の熱絶縁性が確保できる。
【0030】この構成のマイクロヒータは、特開平7−
58346号公報に開示されたものと同様の測定原理を
有し、ヒータ線14に通電することにより発熱させ、そ
の熱により検出抵抗線22も加熱させる。その状態でヒ
ーター線14,検出抵抗線22の上方に測定対象の流体
を流す。すると、検出抵抗線22の熱が奪われて抵抗値
が変化するので、その検出抵抗線22に接続された電極
パッド20′を介して検出抵抗線22の抵抗値を検出す
ることにより、その流体の物理量等を求めることができ
る。
【0031】なお、図示の例では、ヒータ線14はシリ
コン基板10に両持ち支持され、検出抵抗線22がシリ
コン基板10に片持ち支持されるようにしたが、ヒータ
線を片持ち支持にしたり、検出抵抗線22を両持ち支持
するようにしてももちろんよい。
【0032】次に、上記した単結晶シリコンを用いたヒ
ータ線等を有するマイクロヒータの製造方法の実施の形
態について説明すると、例えば図6,図7に示す方法に
より実現できる。
【0033】すなわち、まず図6(A)に示すように、
シリコン基板10の表面所定位置に凹部10aを形成し
た第1基板と、同図(B)に示すように、単結晶シリコ
ン基板24の表面に酸化膜12を形成した第2基板とを
用意する。なお、第1基板における凹部10aは、フォ
トリソグラフィ技術により所定領域をマスクした状態で
エッチングすることにより製造できる。また、第2基板
は、単結晶シリコン基板24の表面を熱酸化させること
により製造できる。いずれも通常の半導体製造プロセス
で容易に行える。
【0034】次いで、第1基板の凹部10a側と、第2
基板の酸化膜12側を対向させ、両基板の相対位置合わ
せをしつつ張り合わせ、約1000℃で加熱接合し、両
基板を一体化する(同図(C)参照)。次に、第2基板
側の単結晶シリコン基板24の表面を研磨或いはエッチ
ングして除去し、ヒータ線14や引出線15の膜厚に等
しい厚さからなる単結晶シリコン薄膜24′を形成する
(同図(D)参照)。そして、この所望の厚さに制御す
るのは、エッチングの場合には例えば時間制御により行
える。研磨の場合には、例えば研磨工程と膜厚測定工程
を繰り返し行うことにより精度良く行える。もちろんこ
れ以外の膜厚制御でも構わない。
【0035】次に、必要に応じて単結晶シリコン薄膜2
4′に対して不純物としてのリンを拡散させ、所望の比
抵抗値にする。そして、単結晶シリコン薄膜に対してド
ライエッチングを行い、ヒータ線14,引出線15のパ
ターンに加工する(図7(A)参照)。次いで、単結晶
シリコン薄膜(ヒータ線14,引出線15)の表面に酸
化膜16を成膜し(同図(B)参照)、その後引出線1
5の端部15aに対向する酸化膜を除去して端部15a
を露出させるとともに、その露出面にアルミを成膜して
電極パッド20を形成する(同図(C)参照)。なお、
パターニングは、上記したようにドライエッチングに限
ることはなく、異方性エッチング等でも良い。
【0036】なお、上記した工程は、実際にはシリコン
ウエハ上に複数のヒータ要素を形成したものを用いて行
い、最終的に所定部位をカットして、同時に複数のマイ
クロヒータを製造することになる。この時、上記した第
1基板と第2基板とを接合する際に、図8に示すよう
に、シリコン基板10と単結晶シリコン基板24の結晶
方向(結晶方位)を一致させるようにするのが好まし
い。
【0037】さらに、一致させる際の結晶方向として
は、図9に示すようにシリコン基板10の各辺の方向
と、ヒータ線14及び検出抵抗線15の配置方向とが、
<110>方向に平行になるようにすることである。
【0038】また、別の製造方法としては、図6に示す
工程に替えて図9に示すような工程をとることができ
る。つまり、図10(A)に示すようにシリコン基板1
0の所定位置に凹部10aを設けて第1基板を形成す
る。それとは別工程で同図(B)に示すように、単結晶
シリコン基板24の表面にエッチストップ層24aを形
成する。このエッチストップ層24aの膜厚は、ヒータ
線14や引出線15の膜厚に一致させている。もちろ
ん、エッチストップ層24aも単結晶シリコンからなる
導電層である。次いで、エッチストップ層24aの上面
に酸化膜12を形成し、これが第2基板となる(同図
(C))。
【0039】そして、上記と同様に、第1,第2基板を
所定の位置関係で張り合わせて加熱接合して一体化する
(同図(D))。次いで、所定厚さの単結晶シリコンの
成膜工程に移行するが、本例では、同図(B)の工程で
エッチストップ層24aを設けていたため、比較的時間
制御をラフに電気化学エッチング等を行っても、エッチ
ングにより除去されるのは表面の単結晶シリコン基板部
分で、エッチストップ層24aは、除去されない。よっ
て、簡単な処理で所望の膜厚を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るマイクロヒ
ータ及びその製造方法では、薄膜ヒータ(ヒータ線)等
の検知部分を単結晶シリコンで形成するようにし、係る
ヒータ線等を基板に接合する(接合の際には所定パター
ンに形成されていなくても可)ようにしたので、製造時
に単結晶シリコン薄膜に内部応力が加わるのを可及的に
抑制できる。よって、機械的に強く製造時或いは使用時
に検知部分等が破損することが防止できる。また、内部
応力がないため歪みを生じないので、歪みに基づく抵抗
値の変化もなく、設計通りのマイクロヒータを製造で
き、製品間でのばらつきが少なく検出精度を高くするこ
とができる。また、外部装置との接続を図る部分の電極
パッド等は基板に対するエッチング処理の後に製造する
ことができるので、製造プロセスが容易で、安価に製造
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を示す図である。
【図2】(A)は本発明に係るマイクロヒータの一実施
の形態を示す平面図である。(B)は同図(A)におけ
るB−B線矢視断面図である。(C)は同図(A)にお
けるC−C線矢視断面図である。
【図3】本発明に係るマイクロヒータの別の実施の形態
を示す図である。
【図4】(A)は本発明に係るマイクロヒータのさらに
別の実施の形態を示す平面図である。(B)は、同図
(A)におけるB−B線矢視断面図である。
【図5】本発明に係るマイクロヒータのさらに別の実施
の形態を示す平面図である。
【図6】本発明に係るマイクロヒータの製造方法の一実
施の形態を示す工程図(その1)である。
【図7】本発明に係るマイクロヒータの製造方法の一実
施の形態を示す工程図(その2)である。
【図8】製造工程の途中の状態を示す図である。
【図9】本発明に係るマイクロヒータの他の実施の形態
を示す図である。
【図10】本発明に係るマイクロヒータの製造方法の他
の実施の形態を示す工程図の一部で、図6に対応する図
である。
【符号の説明】
10 シリコン基板 10a 凹部 12 酸化膜 14 ヒータ線 16 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 文彦 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 中村 健一 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内 (72)発明者 根田 徳大 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜ヒータと、 前記薄膜ヒータの端部を支持する基板とを備え、 前記薄膜ヒータの周囲には空間が存在してなるマイクロ
    ヒータにおいて、 前記薄膜ヒータが単結晶シリコンから構成されていると
    ともに、その単結晶シリコンを前記基板に対して電気的
    に絶縁状態で接合するようにしてなることを特徴とする
    マイクロヒータ。
  2. 【請求項2】 薄膜ヒータと、 抵抗検出用の薄膜抵抗体と、 前記薄膜ヒータ及び前記薄膜抵抗体の端部を支持する基
    板とを備え、 前記薄膜ヒータ及び前記薄膜抵抗体の周囲には空間が存
    在してなるマイクロヒータにおいて、 前記薄膜ヒータと前記薄膜抵抗体のうち少なくとも一方
    が単結晶シリコンから構成されているとともに、その単
    結晶シリコンを前記基板に対して電気的に絶縁状態で接
    合するようにしてなることを特徴とするマイクロヒー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記基板が単結晶シリコンから構成され
    るとともに、 その基板を構成する単結晶シリコンの結晶方向と、前記
    薄膜ヒータと前記薄膜抵抗体のうち少なくとも一方を構
    成する単結晶シリコンの結晶方向とが一致するようにし
    たことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロ
    ヒータ。
  4. 【請求項4】 前記基板が矩形状からなり、 その基板の各辺の方向と、前記薄膜ヒータ及び前記薄膜
    抵抗体の配置方向とが、<110>方向に平行に形成さ
    れていることを特徴とする請求項3に記載のマイクロヒ
    ータ。
  5. 【請求項5】 接合面側所定位置に開口部を形成した基
    板と、単結晶シリコン基板を、絶縁体膜を挟んで加熱接
    合して一体化し、 次いで、前記単結晶シリコン基板の接合面と反対側の表
    面を所定量除去することにより所望の膜厚の単結晶シリ
    コン薄膜を形成し、 前記単結晶シリコン薄膜に対してパターニングを行い、
    前記開口部に対向する位置に単結晶シリコン薄膜からな
    る薄膜ヒータを形成する工程を含むことを特徴とするマ
    イクロヒータの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030017151A (ko) * 2001-08-24 2003-03-03 재단법인 포항산업과학연구원 단열공동에 부착된 스트레인 게이지를 이용한 유동 벽전단응력 측정 센서
JP2011501126A (ja) * 2007-10-11 2011-01-06 メンシス インコーポレイテッド 半導体マイクロアネモメータ装置およびファブリケーション方法
CN103472097A (zh) * 2013-09-26 2013-12-25 中国矿业大学 一种可回收重复制备的微瓦斯传感器及其制备方法

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