JPH10221815A - 写真フイルムカートリッジ - Google Patents

写真フイルムカートリッジ

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Publication number
JPH10221815A
JPH10221815A JP2247597A JP2247597A JPH10221815A JP H10221815 A JPH10221815 A JP H10221815A JP 2247597 A JP2247597 A JP 2247597A JP 2247597 A JP2247597 A JP 2247597A JP H10221815 A JPH10221815 A JP H10221815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
acid
photographic film
nylon
styrene
Prior art date
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Pending
Application number
JP2247597A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Mochizuki
正 望月
Mototada Yasui
元忠 安井
Masahiro Enomoto
雅洋 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2247597A priority Critical patent/JPH10221815A/ja
Publication of JPH10221815A publication Critical patent/JPH10221815A/ja
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真フイルムカートリッジの構成部品である
ディスクの樹脂素材を検討することにより、摩耗適性に
優れ、耐久性、給送力がともに高く、写真フイルム給送
時の騒音を低減した写真フイルムカートリッジを提供す
る。 【解決手段】 写真フイルムカートリッジ10のスプー
ル15の両端部に取り付けられる一対のディスク22,
23は、二硫化モリブデンを0.5〜7重量%、シリコ
ンオイルを0.5〜3重量%、各々含有するナイロン変
性ポリフェニルエーテルで射出成型により形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真フイルムをロー
ル状に収納した、写真フイルムカートリッジに関するも
のであり、更に詳しくは、スプールの両端に固定もしく
は回動自在に取り付けられたディスクの材質に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】最近、カメラへの写真フイルムカートリ
ッジの装填簡易化、現像所での作業効率の向上、写真フ
イルムカートリッジの取扱い性の向上等を目的として、
例えば、米国特許第4634306号明細書、同第48
32275号明細書、同第5296887号明細書、特
開平2−18545号公報、特開平3−37645号公
報、特開平4−320258号公報等に、写真フイルム
をその先端までもスプールに巻き付けてカートリッジ本
体に収納しておき、これをカメラに装着してスプールを
回転させたときにカートリッジ本体に設けられた開口か
ら、写真フイルムが外部に送り出されるようにした写真
フイルムカートリッジが提案されている。
【0003】これらに記載された写真フイルムカートリ
ッジは、いずれも樹脂の成型品として作ったカートリッ
ジ本体やスプール、さらにはスプールの両端に固着ある
いは回動自在に取り付けたディスクの構造に工夫が施さ
れ、スプールを回転したときに写真フイルムがカートリ
ッジ本体内で巻き緩まないようにしてスプールの回転を
写真フイルムに伝達している。
【0004】上述した一対のディスクは、互いに対向し
合った内面で写真フイルムの両側縁を挟み付けたり、あ
るいは各々のディスクの外周縁に互いに向かい合う方向
にわずかに突出させた舌片状のリップで写真フイルムロ
ールの最外周を包み込むことによって写真フイルムの巻
き緩みを防いでいる。そして、カートリッジ本体には、
開口の奥に先端分離爪と側面規制用リブとが一体に設け
られており、先端分離爪によって写真フイルムの先端を
すくい上げることで、写真フイルムが一対のディスクを
互いに離れる方向に部分的に変形させながら、写真フイ
ルムの先端がディスクの間から開口に向かって容易に移
動できるようにしている。
【0005】カートリッジ本体の側面内壁には、ディス
クを側面から規制する側面リブが設けられている。この
側面リブの位置により、ディスクの変形量と写真フイル
ムの変形量とが異なり、特にフイルム通路側の側面リブ
間の間隔が、粉の発生や給送力、或いは耐久性に影響を
与える。このリブ間隔が広いと、写真フイルムを挟み込
む力が小さくなり、耐久性は向上するが給送力は低下す
る。また、リブ間隔が狭いと、写真フイルムを強く挟み
込んで、給送力は向上するが耐久性は低下することにな
る。
【0006】上述した写真フイルムカートリッジのディ
スクは、これまでは成型性を考慮し、ハイインパクトポ
リスチレン(HIPS)樹脂や高密度ポリエチレン樹脂
の成型品として得ていた。このようなディスクの材質や
成型方法に関しては、例えば、特開平4−251841
号公報や、特開平6−148808号公報においては、
ポリエチレン系樹脂シートを真空、又は圧空成型により
熱成型し、この成型後に打抜きによりディスクを形成す
ることが記載されている。
【0007】ところが、写真フイルムカートリッジのデ
ィスクは、上述した側面リブと常に強く擦れ合っている
ため消耗が甚だしく、さらに写真フイルムの端面とディ
スクとが押し付けられて擦れ合っており、前述の樹脂で
ディスクを成型したのでは耐久性の点で実用的でないこ
とが分かった。
【0008】さらに、写真フイルムの送り出しや巻き込
み時には、その内面が常時写真フイルムの端面と擦れて
摩耗しやすく、摩耗によって粉を発生させ、写真フイル
ムと一緒にカートリッジから送り出されて、カメラを汚
染し、画像に写し込まれることがあった。また、このよ
うな粉により、写真フイルムを傷つけたり、カブリを発
生させたりすることがあった。
【0009】また、写真フイルムの給送力を上げるに
は、ディスクで写真フイルムを挟み込んで、樋状カール
を付ける必要がある。ディスクが柔軟になると樋状カー
ルは小さくなり、給送力が低下する。また、ディスクが
硬くなると樋状カールは大きくなり、カートリッジのフ
イルム通路やカメラ、フイルム観察装置の圧板等と接触
し、キズや粉を発生させる。また、ディスクと写真フイ
ルムが強く接触することになるので、給送耐久性が悪化
する原因となったり、不快なノイズを発生させる原因と
もなる。一方、写真フイルムの柔軟度も、ディスクと同
じ事が言えるが、写真フイルムでは、使用する支持体の
種類、厚さ、感光材料の種類等によって異なり、さら
に、温度、湿度によっても大きく変化する。
【0010】さらに、このようなディスクは写真フイル
ムカートリッジをコンパクトにするために肉厚を薄めに
しておくのが好ましいが、高温度環境下では熱変形しや
すい。例えば真夏の自動車内等では、車内温度が80℃
程度まで上がることもあり、こうした場合、これまでの
ような樹脂素材で作ったディスクでは、熱変形して所期
の機能が得られないことがあった。
【0011】このような背景から、本出願人において
も、上述したようなディスクの耐久性等の問題点を解決
するために、例えば特願平5−49662号では、ディ
スクを構成する素材として、スチレンと合成ゴムの共重
合体と、変性ポリフェニレンエーテル樹脂とを3対7か
ら8対2の範囲で混合した混合樹脂を用いた写真フイル
ムカートリッジが提案されている。また、特開平8−1
46562号公報においては、設備費や材料費のコスト
ダウンを図り、寸法精度を向上させる手段として、ポリ
アセタール、オレフィン変性ポリフェニルエーテル、或
いは、ナイロン変性ポリフェニルエーテルを用いて、デ
ィスクを射出成型することが記載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな写真フイルムカートリッジの使用形態として想定さ
れる、現像した写真フイルムを上述したようなカートリ
ッジに巻き込んでユーザーに返却するシステムにおいて
は、撮影した写真画像をディスプレイ装置等で観察する
ことが多いため、何回も反復して写真フイルムをカート
リッジから出し入れすることも充分考えられる。そし
て、このような使用形態を考慮すると、前述したよう
な、スチレンと合成ゴムの共重合体と、変性ポリフェニ
レンエーテル樹脂との混合比率を変更しただけでは、多
回数の給送に充分耐えうる材料とは言えず、更に耐久性
の高いディスク材料が要求されている。
【0013】例えば、特開平8−146562号公報に
記載されているような、3種類の樹脂で各々成型したデ
ィスクを用いた写真フイルムカートリッジでは、写真フ
イルムの引き出し、巻き戻しを100回反復して行った
結果、前記3種類の樹脂のディスクを用いた3種類の写
真フイルムカートリッジの間で、フイルムに平滑性を出
すために取り付けられた板、及び撮影情報等を記録する
ための磁気ヘッドに付着する、写真フイルムの削れ粉等
の汚れの付き方に差異があることが見出された。
【0014】また、上述したようなディスクを用いた写
真フイルムカートリッジは、写真フイルムの送り出し、
又は巻き戻し時に、写真フイルムとディスクとの摺動に
より不快な擦れ音が発生し、非常に耳障りであるという
問題も生じている。更に、このようなディスクは、厚み
が非常に薄く、軽量であるため、成型機のシリンダー、
ホットランナー部での樹脂滞留時間が長いと、樹脂の熱
劣化により成型品の強度が著しく低下してしまうという
問題もある。
【0015】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
で、写真フイルムカートリッジの構成部品であるディス
クの樹脂素材を検討することにより、摩耗適性に優れ、
耐久性、給送力がともに高く、写真フイルム給送時の騒
音を低減した写真フイルムカートリッジを提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、本発明の写真フイルムカートリッジにおい
ては、カートリッジ本体に回動自在に収納されたスプー
ルの両端に固定もしくは回動自在に取り付けられ、スプ
ールに巻き付けられた写真フイルムロールの側縁または
写真フイルムロールの最外周に接して写真フイルムロー
ルの巻き緩みを防ぐディスクを、二硫化モリブデンを
0.5〜7重量%、シリコンオイルを0.5〜3重量
%、各々含有するナイロン変性ポリフェニルエーテルで
射出成型により形成したものである。
【0017】請求項2においては、前記ディスクを形成
する前記ナイロン変性ポリフェニルエーテルを、荷重1
0Kg、280℃でメルトインデクサーに投入してから
5分後のメルトインデックスの値に対して、荷重10K
g、280℃でメルトインデクサーに投入してから30
分後のメルトインデックスの値が1.2倍以下であり、
かつ、前記5分後のメルトインデックスの値が100g
/10分であるものとしたものである。また、請求項3
においては、前記ナイロン変性ポリフェニルエーテルを
構成しているナイロンを、脂肪族ナイロンとしたもので
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】まず最初に、本発明の写真フイル
ムカートリッジの構成を説明する。図1は、写真フイル
ムカートリッジを示す外観斜視図であり、図2は、その
分解斜視図である。写真フイルムカートリッジ10は、
本出願人等から提案された「AdvancedPhoto System 」
に対応したものであり、樹脂製のカートリッジ本体13
と、このカートリッジ本体13に回動自在に軸着される
スプール15と、1撮影コマに2個の割合でパーフォレ
ーション14bが設けられ、スプール15に一端が係止
されて巻き付けられる写真フイルム14とから構成され
る。
【0019】カートリッジ本体13は、略半円筒形状を
した上ケース11と下ケース12とから構成され、これ
らは熱可塑性樹脂により射出成形されている。上ケース
11及び下ケース12には、それぞれ突出したポート部
11b,12bが形成されており、上ケース11と下ケ
ース12とを組み合わせたときに、ポート部11b,1
2bの合わせ目に写真フイルム14を出入りさせるため
のフイルム通路17が形成される。この上・下ケース1
1,12は、両者が組み合わされた後に係合部に超音波
溶着が施され一体になる。
【0020】フイルム通路17には、ここからの入光を
防止するための蓋部材18が軸着され、また、フイルム
通路17の奥には、写真フイルム14の先端を分離する
たの分離爪19とが設けられている。蓋部材18は、両
端部にそれぞれキー溝18a,18bが形成されてお
り、カメラに装填された際にキー溝18a,18bに係
合するカメラ側の開閉用駆動軸の回動によってフイルム
通路17を塞ぐ閉じ位置と、写真フイルム14の出入り
を許容する開き位置との間で回動される。
【0021】スプール15は、スプール軸21の両端部
に一対のリップ付きのディスク22,23を取り付け、
これらディスク22,23の外側にデータディスク24
と使用表示部材25とを取り付けて構成され、スプール
軸21の両端部をカートリッジ本体13の側面に露呈す
るように収納される。データディスク24には、このデ
ータディスク24と相似形状をしたバーコードラベル2
6が貼り付けられ、使用表示部材25にはギヤ27が一
体に形成されている。データディスク24および使用表
示部材25は、スプール軸21と一体に回転するように
取り付けられる。
【0022】スプール軸21には写真フイルム14の後
端14aを係止するためのスリット28が形成されてお
り、両端部にカギ穴状のキー溝29a,29bが設けら
れている。キー溝29a,29bには、写真フイルムカ
ートリッジ10がカメラに装填された際にカメラ側の駆
動軸が係合し、この駆動軸の回転によってスプール軸2
1が回動される。
【0023】一対のディスク22,23は断面が薄肉カ
ップ状となっており、スプール軸21に取り付けられた
際に各々の開口縁部22a,23aが互いに向き合っ
て、これらの間に巻回される写真フイルム14の両側縁
を包み込む(図3(A)参照)。開口縁部22a,23
aは、スプール軸21の回転を最外周に巻回された写真
フイルム14にまで伝達させるとともに、写真フイルム
14の巻き緩みを防止している。
【0024】ディスク23には、所定ピッチで穴31が
形成されている。これらの穴31には、スプール軸21
がフイルム送り出し方向(図中時計方向)に回転した際
に使用表示部材25のラチェット爪32が係合する。こ
れにより、スプール軸21の回転がディスク23に伝達
され、ディスク23がスプール軸21と一体に回転す
る。また、スプール軸21がフイルム巻き取り方向(図
中反時計方向)に回転した際には使用表示部材25のラ
チェット爪32が穴31を乗り越え、スプール軸21の
回転はディスク23に伝達されない。
【0025】データディスク24に貼り付けられるバー
コードラベル26には、バーコード26aが印刷されて
いる。バーコード26aは、様々な情報、例えば収納す
る写真フイルム14の種類や感度等を表している。この
情報は、スプール軸21がフイルム送り出し方向に回転
された際に、上ケース11の一側面に形成された開口3
5を介してカメラ側に設けた読取りセンサによって読み
取られ、露出値の算出や、収納された写真フイルムの露
光枚数のカウント等に用いられる。
【0026】カートリッジ本体13の内部には、使用表
示部材25のギヤ27と噛み合うようにスプールロック
38が収納されている。このスプールロック38は、蓋
部材18が閉じ位置にあるときにギヤ27に係合してス
プール軸21の回転ロックを行い、不用意な写真フイル
ム14の送り出しを防止し、また、蓋部材18が開き位
置にあるときにはギヤ27との係合を解除する。
【0027】カートリッジ本体13から写真フイルム1
4を送り出す際には、スプール15をフイルム送り出し
方向に回転させる。スプール15がフイルム送り出し方
向に回転されると、写真フイルム14の先端は、分離爪
19に接触して内側に巻回された部分から分離される。
引続きスプール15が回転されると、分離された写真フ
イルム14の先端がディスク22,23の開口縁部22
a,23aの間に入り込み、厚みが薄くて柔軟性を有す
るディスク22,23が写真フイルム14の両側縁によ
って外側に押し広げられる(図3(B)参照)。
【0028】これにより、写真フイルム14の先端は、
ディスク22,23の開口縁部22a,23aによる包
み込みから開放され、フイルム通路17を通ってカート
リッジ本体13の外部に送り出される。この際、写真フ
イルム14の両側縁とディスク22,23とが常に摺接
しているが、ディスク22,23の柔軟性が高いので、
写真フイルム14の送り出し力によってディスク22,
23が外側に撓み、両者間の摩擦抵抗が抑えられ、写真
フイルム14の送り出しが低トルクで行われる。
【0029】また、スプール15がフイルム巻き取り方
向に回転するときには、ディスク22,23は、ともに
スプール軸21と一体に回転することはない。したがっ
て、写真フイルム14を巻き取る際には、ディスク2
2,23の開口縁部22a,23aが写真フイルム14
との間で滑りを生じさせて写真フイルム14の巻き緩み
を防止する。
【0030】本発明の写真フイルムカートリッジ10の
ディスク22,23を構成する樹脂材料としては、ナイ
ロン変性ポリフェニルエーテルが用いられる。本発明に
用いられるナイロン変性ポリフェニルエーテルは、ブレ
ンド、更に相溶化剤、若しくはリアクティブプロセッシ
ングによりアロイ化されたものである。
【0031】このようなナイロン変性ポリフェニルエー
テルの組成比は、ナイロンが30〜70重量%、ポリフ
ェニルエーテル(PPE)が20〜60重量%、熱可塑
性エラストマーが0〜20重量%であり、好ましくは、
ナイロンが40〜65重量%、ポリフェニルエーテル
(PPE)が25〜55重量%、熱可塑性エラストマー
が3〜15重量%であり、特に好ましくは、ナイロンが
45〜60重量%、ポリフェニルエーテル(PPE)が
30〜50重量%、熱可塑性エラストマーが5〜13重
量%である。このような組成からなるナイロン変性ポリ
フェニルエーテルに、更に、二硫化モリブデンが0.5
〜7重量%、シリコンオイルが0.5〜3重量%添加さ
れる。
【0032】成型性の観点から、ナイロン変性ポリフェ
ニルエーテルを構成するナイロンの種類ととしては、6
−ナイロン、66−ナイロン、46−ナイロン、11−
ナイロン、12−ナイロン等の脂肪族ナイロンが好まし
い。特に、これら脂肪族ナイロンの中でも、融点が低
く、ナイロンの分解点の温度と融点との差が大きく、成
型条件が幅広く設定できる12−ナイロンが好ましい。
ナイロンは、吸水により物性、寸法が変化するが、12
−ナイロンは吸水性が低く、この点からも好ましい。
【0033】ナイロン変性ポリフェニルエーテルを構成
する熱可塑性エラストマーとしては、エチレンプロピレ
ン系ゴム、スチレンブタジエン系ゴムが好ましい。な
お、これらナイロン、及び熱可塑性エラストマーは、熱
安定性を良好に保つために、低分子量成分の含有量が少
ないことが望ましい。
【0034】ナイロン変性ポリフェニルエーテルに添加
される二硫化モリブデンは、粒径が1〜15μmが好ま
しい。粒径が1μmよりも小さいと、写真フイルムの引
き出し、巻き戻し時の摺動による粉の発生を低減する効
果がない。また、粒径が15μmよりも大きいと、ウェ
ルド部が脆くなり、成型品の強度が低下する。また、二
硫化モリブデンの分散性を向上させるために、シラン系
カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミ
ニウム系カップリング剤等で表面処理を行うと、ベース
樹脂の耐衝撃性を向上させることができ、効果的であ
る。このようなカップリング剤は、樹脂全体の熱安定性
を保つ上からも、熱安定性に優れたものを用いることが
望ましい。
【0035】ナイロン変性ポリフェニルエーテルに添加
されるシリコーンオイルの添加量は、0.5〜3重量
%、好ましくは1〜3重量%である。添加量が3重量%
を越えると、成型品のウェルド強度が低下し、落下等に
よりディスクに割れが生じる。また、添加量が0.5重
量%よりも少ないと、写真フイルムの巻取り時の騒音の
低減効果が見られない。このようなシリコーンオイル
は、耐熱性のあるものが望ましい。また、熱分解を抑え
るために、熱安定剤を添加したシリコーンオイル、及
び、熱安定性の悪い低分子量分を取り除いたシリコーン
オイルを使用することが望ましい。
【0036】また、本発明の写真フイルムカートリッジ
10のディスク22,23の成型に用いられるナイロン
変性ポリフェニルエーテルの物理的性質は、荷重10K
g、280℃でメルトインデクサーに投入してから5分
後のメルトインデックスの値に対して、荷重10Kg、
280℃でメルトインデクサーに投入してから30分後
のメルトインデックスの値が1.2倍以下であり、か
つ、前記5分後のメルトインデックスの値が100g/
10分であるものが用いられる。
【0037】一方、上ケース11と下ケース12とから
なるカートリッジ本体13は、熱可塑性樹脂を用いるの
が好ましく、この熱可塑性樹脂に遮光性を付与するため
の遮光性物質と、繊維状充填材とを混練した熱可塑性樹
脂組成物を用いるのが好ましい。また必要に応じて、滑
剤,帯電防止剤,防滴剤,難燃剤,紫外線吸収剤,金属
劣化防止剤,相溶化剤,熱可塑性エラストマー,無機あ
るいは有機顔料,加工助剤,酸化防止剤,核剤,可塑剤
等、その他各種の添加剤を樹脂に含有させてもよい。
【0038】カートリッジ本体13の樹脂材料に用いら
れる熱可塑性樹脂としては、特に好ましいものとして、
ポリエチレン,ポリプロピレン,スチレン樹脂,ABS
樹脂,アクリロニトリル−スチレン系樹脂,AAS(A
SA)樹脂,AES樹脂(耐侯性,耐衝撃性樹脂)シン
ジオタクチックポリスチレン,シングルサイト触媒を用
いて重合製造したポリエチレン,及びシングルサイト触
媒を用いて重合製造したポリプロピレン等が挙げられ
る。
【0039】その他の熱可塑性樹脂としては、塩化ビニ
ル樹脂,ポリビニルアルコール,アクリル樹脂,塩化ビ
ニリデン樹脂,繊維素誘導体樹脂,熱可塑性ポリウレタ
ン,ポリビニルブチラール,ポリ−4−メチルペンテン
−1,ポリブテン−1等が挙げられる。
【0040】上述した熱可塑性樹脂の中で特に好ましい
ものとして、ローコストであり、かつ物理強度が大き
く、剛性や耐熱性や耐摩耗性が優れ、写真性が良好で射
出成形性も優れた高密度ポリエチレンは、分子量が50
000〜400000、好ましくは100000〜40
0000、特に好ましくは120000〜300000
である。また、密度は0.941(g/cm3 )以上、
好ましくは0.950(g/cm3 )以上である。分子
量が50000未満では、得られる成形物の耐摩耗性が
不充分となり、分子量が400000を越えると成形が
困難になったり、良好な外観が得られにくいために好ま
しくない。
【0041】このような高密度ポリエチレンは、その性
能を損なわない範囲内で他のモノマー、例えばプロピレ
ン,ブテン−1,ペンテン,4−メチルペンテン−1,
ヘキセン,オクテン,デセン等のα−オレフィン類,ブ
タジエン,イソプレン等のジエン類,シクロペンテン,
シクロヘキセン,シクロペンタジエン等のシクロオレフ
ィン類,メチルアクリレート,エチルアクリレート,ブ
チルアクリレート等のアクリレート類が共重合されてい
てもよい。
【0042】上述したもの以外にも、本発明で特に好ま
しい熱可塑性樹脂は、各種の特性(物理強度、剛性、耐
熱性、耐摩耗性等)が優れ、特に高温下において安定な
熱可塑性樹脂であれば、どの様なものでもよく、限定さ
れるものではない。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、
ポリブチレンナフタレート(PBN)等の芳香族ジカル
ボン酸とジオール、またはオキシカルボン酸などからな
る芳香族ポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン6−
6、ナイロン6−10、ナイロン12、ナイロン46等
のポリアミド系樹脂、エチレン、プロピレン、ブテン等
を主成分とするオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリ
スチレン−アクリロニトリル、ABS等のスチレン樹
脂、ポリカーボネート、ポリフェニレノキシド、ポリア
ルキルアクリレート、ポリアセタール、ポリサルホン、
ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリエー
テルケトン、フッ素樹脂等を挙げることができる。ま
た、これらの熱可塑性樹脂は、2種類以上の任意の樹脂
を混合して使用することもできる。
【0043】各種の特性(物理強度、剛性、耐熱性、耐
摩耗性等)が優れており、写真性が良好で射出成形性も
優れたポリカーボネート樹脂、又はポリカーボネート樹
脂と他の熱可塑性樹脂との混合物において用いることの
できるPC樹脂としては、特に制限があるものではな
く、芳香族フェノール系化合物とホスゲン又は炭酸ジエ
ステルを反応させて製造される樹脂など、従来から公知
のPC樹脂を広く使用することができる。また、本発明
には、分岐を有するPC樹脂も使用することができる。
【0044】PC樹脂は単独でも、若しくは1種または
2種以上の他の樹脂と混合して用いることができる。か
かるPC樹脂と混合して用いることができる樹脂として
は、PC樹脂と混合可能な樹脂であれば特に制限はな
く、例えば、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリスチレン
系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスルホン
系樹脂、ポリフェニレンサルフィド系樹脂等を挙げるこ
とができる。
【0045】熱可塑性樹脂の成分として使用される芳香
族ポリカーボネート樹脂は、通常エンジニアリング樹脂
として使用される樹脂であり、二価フェノールとカーボ
ネート前駆体を反応させることにより得られる芳香族ポ
リカーボネート樹脂である。
【0046】上述したような二価フェノールの代表的な
ものとしては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン(通称、ビスフェノールAと言
う),ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン,1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン,1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン,2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)
プロパン,2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
ブロモフェニル)プロパン,2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロパン,ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)エーテル,4,4−ジヒドロキシジフ
ェニル,ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイ
ト,およびビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等
が挙げられる。
【0047】上述したような各種の二価フェノールの中
でも、特に好ましいものとして、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)アルカンであり、中でも、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパンが特に好ましい。カー
ボネート前駆体としては、カルボニルハライド,カーボ
ネートエステル,又は、ハロホルメート等が使用され、
具体的には、例えば、ホスゲン,ジフェニルカーボネー
ト,又は二価フェノールのジハロホルメート等が挙げら
れる。
【0048】上述したような各種の二価フェノールとカ
ーボネート前駆体とを反応させて芳香族ポリカーボネー
ト樹脂を製造するにあたり、二価フェノールは単独、ま
たは2種類以上を使用することができ、必要に応じて触
媒,分子量調節剤,酸化防止剤等を使用することができ
る。また、芳香族ポリカーボネート樹脂は、3官能以上
の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネ
ート樹脂であっても、2種類以上の芳香族ポリカーボネ
ート樹脂の混合物であってもよい。
【0049】熱可塑性樹脂の内、エンジニアリングプラ
スチックであるポリアミド樹脂としては、半結晶性樹脂
と非結晶性樹脂とを含み、一般にナイロン樹脂と言われ
ているものを使用することができる。なお、ポリアミド
樹脂は、ラクタムの開環重合反応で得られるポリアミ
ド、炭素数4〜12の飽和ジカルボン酸と、炭素数4〜
12のジアミンとを等モル量で縮合重合させることによ
って得られるポリアミド等が挙げられる。これらは、過
剰にジアミン又はジカルボン酸を用いて、ポリアミドの
末端がカルボキシル基よりアミン基が過剰になるように
しても良いし、また、その反対であっても良い。
【0050】具体的には、ポリカプロラクタム(6ナイ
ロン),ポリラウリンラクタム(12ナイロン),ポリ
−11−アミノ−ウンデカン酸(11ナイロン),ビス
(p−アミノシクロヘキシル)メタンドデカノアミド,
ポリヘキサメチレンアジパミド(6,6ナイロン),ポ
リメタキシリレンアジパミド(MXD−6ナイロン),
ポリヘキサメチレンアセラミド(6,9ナイロン),及
び、ポリヘキサメチレンドデカノアミド(6,12ナイ
ロン)などが挙げられる。また、上述したような各重合
体の2種類以上の共重合体、または、これら重合体の2
種類以上のブレンド物であっても良い。
【0051】また、ポリスチレン系樹脂としては、例え
ば、一般用のポリスチレン,耐衝撃性ポリスチレン,ス
チレン−アクリロニトリル樹脂,スチレン−アクリロニ
トリル−ブタジエン樹脂,AES樹脂,スチレン−メタ
クリル酸メチル−アクリロニトリル樹脂,アクリロニト
リル−アクリルゴム−スチレン樹脂,スチレン−ブタジ
エンブロック共重合体,スチレン−無水マレイン酸共重
合体等が挙げられる。
【0052】ポリエチレン系樹脂としては、例えば、高
密度ポリエチレン樹脂(HDPE),低密度ポリエチレ
ン樹脂(LDPE),線状低密度ポリエチレン樹脂,エ
チレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−プロピレン共
重合体,エチレン−アクリル酸エステル共重合体,エチ
レン−グリシジル(メタ)アクリレート等を挙げること
ができる。
【0053】ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、
ポリプロピレン樹脂,プロピレン−酢酸ビニル共重合
体,プロピレン−塩化ビニル共重合体等を挙げることが
できる。また、ポリアミド系樹脂としては、例えば、ア
ミノカルボン酸化合物単独、或いは、ジカルボン酸化合
物とジアミン化合物とからなる縮重合体,α−カプロラ
クタム,またはω−カプロラクタムを閉環重合して得ら
れるを挙げることができる。
【0054】ポリエーテル系樹脂としては、例えば、ポ
リフェニレンエーテル(共)重合体,ポリエーテルイミ
ド重合体等を挙げることができる。ポリスルホン酸系樹
脂としては、例えば、ポリスルホン,ポリエーテルスル
ホン等を挙げることができる。
【0055】エンジニアリングプラスチックの1つであ
る、ポリフェニレンエーテル系樹脂の単独重合体の代表
例としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレン)エーテル,ポリ(2−メチル−6−エチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル,ポリ(2,6−ジ
エチル−1,4−フェニレン)エーテル,ポリ(2−エ
チル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテ
ル,ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニ
レン)エーテル,ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−
1,4−フェニレン)エーテル,ポリ(2−エチル−6
−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル,ポリ
(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル,ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル,ポリ(2−エチル
−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル等
のホモポリマーを挙げることができる。
【0056】ポリフェニレンエーテル共重合体の代表例
としては、例えば、2,6−ジメチルフェノールと2,
3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、又は、o
−クレゾールとの共重合体、或いは、2,3,6−トリ
メチルフェノール及びo−クレゾールとの共重合体等、
ポリフェニレンエーテル構造を主体とするポリフェニレ
ンエーテル共重合体を含む。
【0057】次に、カートリッジ本体13を構成する熱
可塑性樹脂に遮光性を付与するための遮光性物質の代表
的な例を以下に示す。 1.無機化合物 A.酸化物; シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタ
ン、酸化鉄(鉄黒)、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸
化アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフ
ェライト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アル
ミナ繊維等 B.水酸化物; 水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、塩基性炭酸マグネシウム等 C.炭酸塩; 炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ド
ロマイト、ドーソナイト等 D.(亜)硫酸塩; 硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム等 E.ケイ酸塩; タルク、クレー、マイカ、アスベス
ト、ガラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ
酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト等 F.炭素; カーボンブラック、グラファイト、炭素繊
維、炭素中空球等 G.その他; 鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、硫
化モリブデン、ポロン繊維、炭化ケイ素繊維、黄銅繊
維、チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ホウ酸
亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸
ナトリウム、アルミニウムペースト、タルク等
【0058】2.有機化合物 木粉(松、樫、ノコギリクズなど)、殻繊維(アーモン
ド、ピーナッツ、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、マ
カダミアナッツ、モミ殻など)、木綿、ジュート、紙細
片、セロハン片、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、
デンプン(変性デンプン、表面処理デンプンも含む)、
芳香族ポリアミド繊維等
【0059】これら遮光性物質の中で、写真性に悪影響
を及ぼすことが少なく、150°C以上でも熱に安定で
あり、不透明化する無機化合物が好ましく、特に、耐熱
性、耐光性が優れ比較的不活性な物質である、光吸収性
のカーボンブラックと窒化チタンとグラファイト、及び
鉄黒が好ましい。
【0060】カーボンブラックの原料による分類例をあ
げるとガスブラック、ファーネスブラック、チャンネル
ブラック、アントラブラック、アセチレンブラック、ケ
ッチェチェンカーボンブラック、サーマルブラック、ラ
ンプブラック、油煙、松煙、アニマルブラック、ベジタ
ブルブラック等がある。
【0061】好ましいカーボンブラックの市販品の代表
例としては、例えば、三菱化学製のカーボンブラック♯
20(B),♯30(B),♯33(B),♯40(B),♯41(B),♯44(B),♯45
(B),♯50, ♯55, ♯100,♯600,♯950, ♯1000, ♯2200
(B),♯2200(B),♯2400(B),MA8,MA11,MA100 等
が挙げられる。
【0062】海外の製品としては、例えばキャボット社
のBlack Pearls 2,46,70,71,
74,80,81,607等、Regal 300,3
30,400,660,991,SRF−S等、Vul
can 3,6等、Sterling 10,SO,
V,S,FT−FF,MT−FF等を挙げることができ
る。
【0063】さらにアシュランドケミカル社のUnited
R,BB,15, 102, 3001, 3004, 3006, 3007, 3008, 3
009, 3011, 3012,XC−3016, XC−3017, 3020等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0064】これらの内、遮光性、コスト、物性向上の
目的ではファーネスカーボンブラックが好ましく、高価
であるが帯電防止効果を有する遮光性物質としてはアセ
チレンカーボンブラック、変性副生カーボンブラックで
あるケッチェンカーボンブラックが好ましい。必要によ
り前者と後者を必要特性に従ってミックスすることも好
ましい。遮光生物質を熱可塑生樹脂に配合する形態を大
別すると下記のようになる。 (1)均一着色ペレット状(カラーコンパウンドと言わ
れる最も一般的に用いられているもの) (2)分散生粉末状(ドライカラーとも呼ばれる、種々
の表面処理剤で処理し、さらに分散助剤を加えて微粒子
状に粉砕した粉末状のもの) (3)ペースト状(可塑剤等に分散させたもの) (4)液状(リキッドカラーとも呼ばれる界面活性剤等
に分散した液状のもの) (5)マスターバッチペレット状(遮光性物質を着色し
ようとするプラスチック中に高濃度に分散したもの) (6)潤性粒粉末状(遮光性物質をプラスチック中に高
濃度に分散させたのち、粒粉末状に加工したもの) (7)乾燥粉末状(普通の無処理の乾燥粉末状のもの)
【0065】これらの内でも、特に写真感光材料にカブ
リを発生させることなく、感光度の増減の発生が少な
く、遮光能力が大きいという点で、カーボンブラックが
好ましい。カーボンブラックの次に好ましい遮光性物質
は、屈折率が1.50以上の無機顔料と各種の金属粉末、金
属フレーク、金属ペースト、金属繊維及び炭素繊維であ
る。好ましい屈折率が1.50以上の無機顔料と金属粉末の
代表例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。なお、( )内の数字は屈折率を示す。
【0066】屈折率が1.50以上の無機顔料としては、例
えば、ルチル型酸化チタン(2.75)、炭化ケイ素(2.6
7) 、アナターゼ型酸化チタン(2.52) 、酸化亜鉛(2.3
7)、酸化アンチモン(2.35)、鉛白(2.09)、亜鉛華
(2.02)、リトポン(1.84)、ジルコン(1.80)、コラ
ンダム(1.77)、スピネール(1.73)、アパタイト(1.
64)、バライト粉(1.64)、硫酸バリウム(1.64)、マ
グネサイト(1.62)、ドロマイト(1.59)、炭酸カルシ
ウム(1.58)、タルク(1.58)、硫酸カルシウム(1.5
6)、無水ケイ酸(1.55)、石英粉(1.54)、水酸化マ
グネシウム(1.54)、塩酸性炭酸マグネシウム(1.5
2)、アルミナ(1.50)等がある。特に好ましいもの
は、屈折率が1.56以上、最も好ましいものは1.60以上の
遮光性物質である。
【0067】屈折率が1.50未満のケイ酸カルシウム(1.
46)、ケイ藻土(1.45)、含水ケイ酸(1.44)等は遮光
能力が小さいので多量の添加が必要で遮光性物質として
の使用は好ましくない。また、最近の海外旅行ブームに
より、空港での手荷物検査においてX線を用いた検査機
にISO感度が 400以上の高感度写真フイルムを通過さ
せるとX線によりカブリが発生しやすくなる。これを防
止するために比重が 3.1以上、好ましくは 3.4以上の遮
光性物質を用いることが好ましい。比重が 3.1以上、好
ましくは 3.4以上、特に好ましくは 4.0以上の遮光性以
外にX線遮断性を有する遮光性物質の形態は以下に代表
例を例示したものに限定されず、いかなる形態、例えば
顔料、粉末、フレーク、ウィスカー、ファイバー等であ
ってよい。
【0068】比重が 3.1以上の遮光性物質としては、例
えば、炭化ケイ素、硫酸バリウム、二硫化モリブデン、
酸化鉛(鉛白)、酸化鉄、酸化チタン、酸化マグネシウ
ム、チタン酸バリウム、銅粉末、鉄粉末、黄銅粉末、ニ
ッケル粉末、銀粉末、鉛粉末、鋼粉末、亜鉛粉末、タン
グステンウィスカー、窒化ケイ素ウィスカー、銅ウィス
カー、鉄ウィスカー、ニッケルウィスカー、クロムウィ
スカー、ステンレス粉およびウィスカー、マグネサイ
ト、アパタイト、スピネール、コランダム、ジルコン、
三酸化アンチモン、炭酸バリウム、亜鉛華、酸化クロミ
ニウム,錫粉およびこれらの混合物等がある。
【0069】特にX線遮断性を付与するのに好ましい遮
光性物質はジルコン、コランダム、硫酸バリウム、塩化
バリウム、チタン酸バリウム、鉛粉末、酸化鉛、亜鉛粉
末、亜鉛華、錫粉末、ステンレス粉末、ステンレスウィ
スカー、酸化鉄、タングステンウィスカー、ニッケルウ
ィスカーである。ISO感度が 400以上の超高感度写真
感光材料用射出成形品として特に好ましい遮光性物質は
屈折率が1.50以上、比重が 3.1以上であり、最も好まし
いのは屈折率が1.56以上、比重が 3.4以上の遮光性物質
である。
【0070】熱可塑性樹脂に混練される遮光性物質は、
射出成型時における流動性を適正に保つために、粒子の
アスペクト比が3以下の粉末状遮光性物質が好ましいこ
のような、アスペクト比が3以下の粉末状遮光性物質を
以下に示す。
【0071】アスペクト比が3以下の粉末状遮光性物質
の代表例 カーボンブラック,溶融シリカ,結晶シリカ,石英粉
末,ガラスビーズ,ガラス粉,硅酸カルシウム,硅酸ア
ルミニウム,カオリン,タルク,クレー,硅藻土,ウォ
ラストナイトのような硅酸塩,酸化鉄,鉄黒,酸化チタ
ン,酸化亜鉛,アルミナのような金属の酸化物,炭酸カ
ルシウム,炭酸マグネシウムのような金属の炭酸塩,硫
酸カルシウム,硫酸バリウムのような金属の硫酸塩,そ
の他、炭化硅素,窒化硼素,各種金属粉末。
【0072】熱可塑性樹脂にX線遮断性を持たせる場合
に、樹脂に混練することができる遮光性物質の含有量
は、3〜80重量%、好ましくは7〜70重量%、より好ま
しくは10〜60重量%、最も好ましくは20〜50重量%であ
る。5重量%未満ではX線遮蔽効果がほとんどなく、80
重量%を越えると製造が困難であり、且つ物理強度や射
出成形性に欠け実用化困難である。
【0073】ブリードアウトしやすい滑剤や酸化防止剤
や有機造核剤を吸着させたり、脱臭剤、芳香剤、脱酸素
剤等を吸着させる効果を有する吸油性無機顔料の代表例
としては亜鉛華(52)、アスベスチン(50)、クレー
(51)、酸化チタン(56)、カオリン(60)、タルク
(60)、カーボンブラック(60以上)、活性炭等があ
る。( )内の数字は吸油量(JIS K 6221の吸油
量A法で測定。単位ml/100g)を示す。
【0074】金属粉末(金属ペーストも含む)の代表例
としては、アルミニウム粉末、アルミニウムペースト、
銅粉末、ステンレス粉末、鉄粉末、ニッケル粉末、黄銅
粉末、銀粉末、錫粉末、亜鉛粉末、スチール粉末等があ
る。
【0075】アルミニウム粉末は、本発明ではアルミニ
ウム粉末及びアルミニウムペーストを含めた意味であ
り、アルミニウム粉末の表面を表面被覆物質で被覆した
ものと、アルミニウムペーストより低揮発物質を除去し
たものを熱可塑性樹脂に混練したものが好ましい。
【0076】カートリッジ本体13に用いられる熱可塑
性樹脂組成物においては、このアルミニウムペーストと
各種芳香族モノビニル樹脂(ポリスチレン樹脂、ゴム含
有ポリスチレン樹脂等)、ポリオレフィン熱可塑性樹脂
(各種ポリプロピレン樹脂、各種ポリエチレン樹脂、酸
変性樹脂、EVE樹脂、EEA樹脂、EAA樹脂等)、
低分子量のポリオレフィン樹脂、パラフィンワックス、
粘度付与剤、金属石けん等の分散剤等を加熱混練し、低
揮発物質(主として悪臭が強いミネラルスピリット、ホ
ワイトスピリット)を真空ポンプ等で除去した揮発物質
の含有量が3%以下、好ましくは1%以下、特に好まし
くは 0.5%以下のものをアルミニウムペーストコンパウ
ンド樹脂、アルミニウムペーストマスターバッチ樹脂と
して使用することが好ましい。
【0077】またアルミニウム粉末とは、溶融アルミニ
ウムをアトマイズ法、粒化法、回転円盤滴下法、蒸発法
等により粉末状にしたものの外、アルミニウム箔をボー
ルミル法やスタンプミル法等で粉砕してフレーク状にし
たものを含む。アルミニウム粉末単体では不安定なので
アルミニウム粉末表面を不活性にする各種の公知の表面
被覆処理が施される。
【0078】遮光性物質の樹脂中への分散性向上、樹脂
流動性向上、写真感光材料に摩擦カブリや圧力カブリ、
擦り傷等を発生させるミクログリットの発生防止、写真
性に有害な揮発性物質の発生を防止、吸湿度低下、ダイ
リップ汚れ防止等のためにその表面を表面被覆物質で被
覆することが好ましい。表面被覆物質の代表例を以下に
示す。
【0079】(1) カップリング剤 1.アジドシラン類を含むカップリング剤被覆(特開昭
62− 32125号公報等に開示) 2.シラン系カップリング剤被覆(アミノシラン等) 3.チタネート系カップリング剤被覆 (2) シリカを沈着させ、つづいてアルミナを沈着被覆 (3) ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩被覆 (4) ステアリン酸ソーダ、ステアリン酸カリウム、オキ
シ・エチレンドデシル・アミン等の界面活性剤被覆
【0080】(5) バリウムイオンの過剰量の存在下に硫
化バリウム水溶液と硫酸水溶液とを反応させ、平均粒子
径 0.1〜 2.5μmの硫酸バリウムを生成させ、この水ス
ラリーにケイ酸アルカリ水曜液を加えて硫酸バリウムの
表面にケイ酸バリウムを生成させ、次いでスラリーに鉱
酸を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカに分解して
硫酸バリウム表面に沈着させ被覆。 (6) 金属水和酸化物(チタン、アルミニウム、セリウ
ム、亜鉛、鉄、コバルト又はケイ素の水酸化物の1種又
は2種以上)及び金属酸化物(チタン、アルミニウム、
セリウム、亜鉛、鉄、コバルト又はケイ素の酸化物の1
種及び2種)、または前述した金属水和酸化物又は金属
酸化物の一方のみからなる組成物で表面被覆。
【0081】(7) 分子内にアジリジン基、オキサゾリン
基及びN−ヒドロキシアルキルアミド基よりなる群から
選択される1種又は2種以上の反応基を有する重合体を
被覆 (8) ポリオキシアルキレンアミン化合物を表面被覆 (9) セリウムカチオン、選択された酸アニオン及びアル
ミナで表面被覆 (10) 置換基にα−ヒドロキシカルボン酸残基を有する
アルコキシタン誘導体で表面被覆。 (11) ポリテトラフルオロエチレンで表面被覆 (12) ポリジメチルシロキサン又はシリコン変性体で表
面被覆 (13) リン酸エステル化合物で表面被覆 (14) 2〜4価アルコールで表面被覆
【0082】(15) オレフィンワックス(ポリエチレン
ワックス、ポリプロピレンワックス)で表面被覆。 (16) 含水酸化アルミニウムを表面被覆 (17) シリカ又は亜鉛化合物(塩化亜鉛、水酸化亜鉛、
酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、クエン酸亜
鉛等の1種又は2種以上組み合わせたもの)で表面被
覆。 (18) ポリヒドロキシ飽和炭化水素で表面被覆 (19) 界面活性剤(カチオン系、ノニオン系、両性イオ
ン系)で表面被覆 (20) 有機金属キレート化合物(特にβ−ジチトンキレ
ート化合物が写真性、分散性向上等が優れているので好
ましい。)で表面被覆、等。
【0083】上記遮光性物質の表面被覆物質として写真
感光材料の写真特性(カブリ発生、感度異常、発色異常
等)に悪影響が少なく、遮光性物質の分散性向上、ブツ
の発生減少、樹脂の流動性向上等の効果が優れた(1) 、
(3) 、(12)、(15)、(16)、(18)、(19)、(20)が特に好ま
しい。その他表面被覆効果以外の効果を有する各種帯電
防止剤、滑剤、防滴剤も好ましい。
【0084】カートリッジ本体13を構成する熱可塑性
樹脂には、着色用遮光性物質を添加して半透明又は不透
明に着色してもよい。これにより遮光性が向上し、剛性
が大きくなり、また射出成形性が改良され、樹脂の着色
故障やブツが目立たなくなり、外観が美しくなり、商品
価値が上がるので好ましい。さらに半透明または透明で
ある容器内の写真感光材料の種類の識別に利用できるの
で好ましい。着色用遮光性物質としては染料、着色顔
料、白色顔料、金属粉末、金属繊維、金属フレーク、カ
ーボンブラック等がある。
【0085】次に色別の着色用遮光性物質の代表例をあ
げる。 黒色; カーボンブラック、鉄黒(四三酸化鉄)、黒鉛
(グラファイト)、ミネラルブラック、アニリンブラッ
ク等 白色; 酸化チタン、炭酸カルシウム、雲母、亜鉛華、
クレー、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アンチモン
白、鉛白、リトポン、ケイ酸マグネシウム等 黄色; チタンイエロー、黄色酸化鉄、クロムイエロ
ー、クロムチタニウムイエロー、ジスアゾ顔料、バット
顔料、キノフタレン顔料、イソインドリノン、ジンクイ
エロー、カドミウムイエロー、黄土、ピグメントイエロ
ーL、ハンザイエロー3G等
【0086】赤色; ベンガラ、ジスアゾ顔料、ベルレ
ン顔料、モノアゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、カドミウ
ムレッド、ボンレッド2B、カーミン6B、ピラゾロン
レッド、レーキレッドC、鉛丹、パーマネントレッド4
R等 青色; コバルトブルー、群青、紺青、フタロシアニン
ブルー、シアニンブルー、インダンスレンブルー、イン
ジゴ、シアニンブルー等 緑色; 酸化クロムグリーン、チタニウムグリーン、ジ
ンクグリーン、エメラルドグリーン、コバルトグリー
ン、ピグメントグリーン、フタロシアニングリーン、シ
アニングリーン等 銀色; アルミニウム粉、アルミニウムペースト、スズ
粉 があるが、特にカーボンブラックが安価で樹脂の斑点状
着色故障やブツ(異物状の固まり)が目立たない、遮光
能力が優れる、写真性が良好である、酸化防止相乗効果
を有する等の点で好ましい。包装体やカートリッジ本体
等にカラー印刷を施す場合は外観、印刷の彩光等の点か
ら白色、灰色、黄色または銀色に着色することが好まし
い。
【0087】カートリッジ本体13を構成する熱可塑性
樹脂に混練することができる滑剤の代表的なものを以下
に例示する。 (1)脂肪酸アミド系滑剤 (飽和脂肪酸アミド系滑剤) ベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッドKN(日本化
成)等。 ステアリン酸アミド系滑剤;アーマイドHT(ライオ
ン油脂)、アルフローS−10(日本油脂)、脂肪酸ア
マミッドAP−1(日本化成)、アマイドS・アマイド
T(日東化学)、ニュートロン−2(日本精化)等。 (ヒドロキシステアリン酸アミド系滑剤) パルミチン酸アミド系滑剤;ニュートロンS−18
(日本精化)、アマイドP(日東化学)等。 ラウリン酸アミド系滑剤;アーマイドC(ライオン・
アクゾ)、ダイヤミッド(日本化成)等。 (不飽和脂肪酸アミド系滑剤) エルカ酸アミド系滑剤;アルフローP−10(日本油
脂)、ニュートロン−S(日本精化)、LUBROL
(I・C・I)、ダイヤミッドL−200(日本化成)
等。 オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップCP(ライ
オン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニュート
ロンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化学)、
ダイヤミッドO−200・ダイヤミッドG−200(日
本化成)、アルフローE−10(日本油脂)、脂肪酸ア
マイドO(花王)等。 (ビス脂肪酸アミド系滑剤) メチレンビスベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッド
NKビス(日本化成)等。 メチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;ダイヤミッ
ド200ビス(日本化成)、アーモワックス(ライオン
・アクゾ)、ビスアマイド(日東化学)等。 メチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;ルブロンO
(日本化成)等。 エチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アーモスリ
ップEBS(ライオン・アクゾ)等。 ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アマ
イド65(川研ファインケミカル)等。 ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;アマイ
ド60(川研ファインケミカル)等。
【0088】(2)非イオン界面活性剤系滑剤;エレク
トロストリッパーTS−2、エレクトロストリッパーT
S−3(花王石鹸)等。 (3)炭酸水素系滑剤;流動パラフィン、天然パラフィ
ン、マイクロワックス、合成パラフィン、ポリエチレン
ワックス(数平均分子量が10000以下、好ましくは
8000以下、特に好ましくは6000以下)、ポリプ
ロピレンワックス(数平均分子量が10000以下、好
ましくは8000以下、特に好ましくは6000以
下)、塩素化炭化水素、フルオロカルボン等。 (4)脂肪酸系滑剤;高級脂肪酸(C12以上が好まし
く、具体的にはカブロン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、エルカ酸、パルミチン酸等)、オキシ脂肪酸等。
【0089】(5)エステル系滑剤;脂肪酸の低級アル
コールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂
肪酸のポリグリコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコー
ルエステル等。 (6)アルコール系滑剤;多価アルコール、ポリグリコ
ール、ポリグリセロール等。 (7)金属石鹸;ラウリン酸、ステアリン酸、コハク
酸、ステアリル乳酸、安息香酸、ヒドロキシステアリン
酸、乳酸、フタル酸、リシノール酸、ナフテン酸、オレ
イン酸、パルミチン酸、エルカ酸等の高級脂肪酸とリチ
ウム,ナトリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロ
ンチウム,バリウム,亜鉛,カドミウム,アルミニウ
ム,スズ,鉛等の金属との化合物があげられ、好ましい
ものはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム等で
ある。 (8)モンタン酸エステル部分鹸化物 (9)シリコーン系滑剤;各種グレードのジメチルポリ
シロキサン及びその変性物(信越シリコーン、東レシリ
コーン)、特に各種シリコーンオイルが樹脂流動性の向
上、滑性の向上等の効果を発揮させるだけでなく、遮光
性物質と併用すると、遮光性物質の分散性の向上、樹脂
を白濁させてヘイズ(ASTM D−1003)を大き
くさせる結果、着色力の向上、遮光性の向上等の予想外
の効果を発揮するので好ましい。
【0090】上述したように、滑性の向上の他に、遮光
性向上、着色性向上の効果もある、写真感光材料の写真
性に悪影響を及ぼさないシリコーン系滑剤について、以
下に更に詳述する。
【0091】各種グレードのジメチルポリシロキサン、
及びその変性物(信越シリコーン、東レシリコーン)及
び、ポリメチルフェニルシロキサン、カルボキシル変性
シリコーン、オレフィン変性シリコーン、ポリエチレン
グリコールやポリプロピレングリコールで変成したポリ
エーテル変性シリコーン、オレフィン/ポリエーテル変
性シリコーン、アミド変性シリコーン、ポリジメチルシ
ロキサン、アミノ変性シリコーン、カルボキシル変性シ
リコーン、α−メチルスチレン変性シリコーン、エポキ
シ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アルコール
変性シリコーン等変性されたシロキサン結合を含有した
シリコーン系オイルである。
【0092】該シリコーン系オイル中、写真感光材料の
写真性に悪影響を与えることが少なく、滑性効果の大き
い、特に写真感光材料用射出成形品に適用した場合に好
ましいものはオレフィン変性シリコーン、アミド変性シ
リコーン、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性
シリコーン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコー
ン、カルボキシル変性シリコーンである。
【0093】該シリコーン系オイルは、加熱状態での成
形材料、例えば樹脂フイルムの摩擦係数を改良し、自動
包装機による熱板シール中に生じる摺動抵抗を低下さ
せ、皺の発生を防止することにより、美しい外観と高度
な密封性と被包装体にたるみがない密着性とを有する性
能を保持した写真感光材料用射出成型品を得ることが出
来る。又摺動による光沢の低下を防止して、美しいシー
ル部を得ることが出来る。
【0094】シリコーン系滑剤は、単独で用いても2種
類以上で用いても、また、他の滑剤や可塑剤と併用して
もよい。このようなシリコーン系オイル添加の効果は、
以下の通りである。 (1)樹脂の流動性を向上し、スクリューのモーター不
可を小さくし、メルトフラクチャー発生を防止する。 (2)ブリードアウトして白粉状になる脂肪酸アミド等
の滑剤を添加しなくとも滑性を十分確保できる。
【0095】カートリッジ本体13に用いられる熱可塑
性樹脂には、ポリオレフィン樹脂やオレフィン系熱可塑
性エラストマー等の熱可塑性樹脂の熱劣化防止、写真性
の向上等の目的により、酸化防止剤を1種類以上添加す
ることが好ましい。酸化防止剤、及びラジカル捕獲剤の
1種類以上を添加することにより、熱可塑性樹脂、滑
剤、脂肪酸、有機造核剤、界面滑性剤等の添加剤の熱劣
化や熱分解を防止し、熱可塑性樹脂組成物の流動性が著
しく変化したり、ブツ(異物状の固まり)が発生するの
を防止することができる。また、写真感光材料の写真性
に悪影響を及ぼす熱分解物資(アルデヒド等)の発生を
防止することができる。
【0096】このような酸化防止物質には、酸化防止
剤、ラジカル捕獲剤、酸化防止相乗効果剤がある。以下
に、酸化防止物質の代表的なものを例示する。 (イ)フェノール系酸化防止剤;ビタミンE(トコフェ
ロール)、トコフェロール類二量体(α−トコフェロー
ル、β−トコフェロール、5,7−ジメチルトコール
等)、6−tert−ブチル−3−メチルフェニール誘
導体、2・6−ジ−tert−ブチル−Pクレゾール−
tert−ブチルフェノール、2・2’−メチレンビス
−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4・4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m
−クレゾール)、4・4’−チオビス(6−tert−
ブチル−m−クレゾール)、4・4−ジヒドロキシジフ
ェニルシクロヘキサン、アルキル化ビスフェノール、ス
チレン化フェノール、2・6−ジ−tert−ブチル−
4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3’
・5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピネート、2・2’−メチレンビス(4−メ
チル−6−tert−ブチルフェノール)、4・4’−
チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニー
ル)、4・4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール)、ステアリル−β(3・5
−ジ−4−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート、1・1・3−トリス(2−メチル−4ヒドロキ
シ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1・3・
5トリメチル−2・4・6−トリス(3・5−ジ−te
rt−ブチル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テト
ラキス〔メチレン−3(3’・5’−ジ−tert−ブ
チル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メ
タン等。
【0097】(ロ)ケトンアミン縮合系酸化防止剤;6
−エトキシ−2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒド
ロキノリン、2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒド
ロキノリンの重合物、トリメチルジヒドロキノリン誘導
体等。
【0098】(ハ)アリルアミン系酸化防止剤;フェニ
ル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−ナフチル
アミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−P−フェ
ニレンジアミン、N・N’−ジフェニル−P−フェニレ
ンジアミン、N・N’−ジ−β−ナフチル−P−フェニ
レンジアミン、N−(3’−ヒドロキシブチリデン)−
1−ナフチルアミン等。
【0099】(ニ)イミダゾール系酸化防止剤;2−メ
ルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトペンゾイ
ミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンゾイミ
ダゾール等。
【0100】(ホ)ホスファイト系酸化防止剤;アルキ
ル化アリルホスファイト、トリス(モノ及び/又はジノ
ニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタ
ンテトライルビス(2・6−ジ−tert−ブチル−4
−メチルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシ
ルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファ
イント亜リン酸ソーダ、トリ(ノニルフェニル)フォス
ファイト、2・2−メチレンビス(4・6−ジ−ter
t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス
(2・4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイ
ト、トリフェニルフォスファイト等。
【0101】(へ)チオ尿素系酸化防止剤;チオ尿素誘
導体、1・3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−
チオ尿素等。
【0102】(ト)その他空気酸化に有用な酸化防止
剤;チオジプロビオン酸ジラウリル等。
【0103】添加することが好ましいヒンダートフェノ
ール系酸化防止剤の代表例を以下に示す。1,3,5−
トリメチル2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラ
キス〔メチレン−3−(3’.5’−ジ−tert−ブ
チル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メ
タン、オクタデシル−3,5−ジ−tert一ブチル−
4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート、2,2’,2’
−トリス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチルイソシア
ヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル
−3−ヒドロキシ−2,6−ジ−メチルベンジル〕イソ
シアヌレート、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル)4,4’−ビフェニレンジ亜リン酸エス
テル、4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−
O−クレゾール)、2,2’−チオビス−(6−ter
t−ブチル−4−メチルフェノール)、トリス−(2−
メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニ
ル)ブタン、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル
−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチ
レン−ビス−(2,6−ジ−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4’ブチリデンビス−(3−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシ・メチ
ル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール:2,6
−ジ−tert−4−n−ブチルフェノール、2,6−
ビス(2’−ハイドロキシ−3’−tert−ブチル−
5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、4,
4’−メチレン−ビス−(6−tert−ブチル−O−
クレゾール)、4,4’−ブチリデンービス(6−te
rt−ブチル−m−クレゾール)、3・9−ビス〔1・
1−ジメチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エ
チル〕2,4・8,l0−テトラオキサスピロ〔5,
5〕ウンデカン等が挙げられる。
【0104】上述したような酸化防止剤の中でも、融点
が100℃以上、好ましくは120℃以上のものが好ま
しい。また、燐系酸化防止剤と併用することが効果的で
ある。更にまた、燐系酸化防止剤の少なくとも1種と、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の少なくとも1種
と、含水複塩化合物の少なくとも1種の合計3種類以上
を併用することが特に好ましい。
【0105】上記ビタミンE(トコフェロール)、トコ
フェロール類二量体(α−トコフェロール、β−トコフ
ェロール、5,7−ジメチルトコール等)は、優れた酸
化防止作用の他に、成型品を黄色に着色させてカーボン
ブラック等の遮光性物質と併用すると、遮光能力をカー
ボンブラック等の遮光性物質の単独添加の場合よりも向
上させ、かつ、分散性も向上させることができる。
【0106】このため、遮光性物質の添加量を10%以
上減少させても、カーボンブラック等の遮光性物質の単
独添加の場合と同等の遮光性を有する射出成型品を得る
ことが可能になる。この結果、写真性の悪化防止、物理
強度の向上、外観向上、材料費減少等の効果が発揮され
る。
【0107】特に好ましい酸化防止剤はフェノール系の
酸化防止剤であり、市販品としては例えば、チバガイギ
ー社のイルガノックス各種(代表例としてはIrega
nox 1010やIreganox 1076等)と
住友化学(株)のSumilizer BH−T、Su
milizer BH−76、SumilizerWX
−R、Sumilizer BP−101等である。ま
た、2・6−ジ−ヒブチル−p−クレゾール(BH
T)、低揮発性の高分子量フェノール型酸化防止剤(商
品名Ireganox 1010、Ireganox
1076、TopanolCA、Ionox 330
等)、ジウラリルチオジブロピオネート、ジステアリル
チオプロピオネート、ジアルキルフォスフェート等の1
種以上、特に2種以上併用するのが効果的である。
【0108】2種以上の酸化防止剤の組み合わせとして
は、例えは、ヒンダードフェノール系酸化防止剤とペン
タエリスリトールホスファイト化合物系酸化防止剤との
組みあわせ、ヒンダードフェノール系酸化防止剤とジ有
機ペンタエリスリトールジホスファイト化合物系酸化防
止剤との組み合わせ、ヒンダードフェノール系酸化防止
剤と亜リン酸エステル系酸化防止剤との組み合わせ等、
アルキル置換モノフェノール系酸化防止剤、及びアルキ
ル置換多価フェノール系酸化防止剤、及び有機ホスファ
イト化合物系酸化防止剤、及び有機亜リン酸エステル系
酸化防止剤、もしくは、このいずれか、もしくは2種類
以上組み合わせから選択されたものがある。これらのな
かでヒンダード系酸化防止剤が熱劣化しやすいステアリ
ン酸亜鉛の熱劣化を防止することができ、ブツの発生を
大幅に減少させることかできるのみならず、写真感光材
料の写真性を良化させることができるため特に好まし
い。
【0109】特に、遊離基連鎖停止剤の代表例である融
点が100℃以上、好ましくは120℃以上の前記ヒン
ダートフェノール系酸化防止剤の少なくとも1種と、過
酸化物分解剤である燐系酸化防止剤の少なくとも1種と
を併用して用いることが写真性を悪化させずに樹脂や添
加剤の熱劣化防止効果を高めることができるので好まし
い。
【0110】熱可塑性樹脂中に含有させるのに最も好ま
しい酸化防止剤としては、例えば、各種のヒンダードフ
ェノール系酸化防止剤、より具体的にはテトラキス〔メ
チレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕メタン、n−オクタデシ
ル−3−(4’−ヒドロキシ−3’5’−ジ−t−ブチ
ルフェノール)プロピオネート、トリス−(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)ホスファイト、1,3,5−ト
リス−(2−ブチル−4ーヒドロキシ−5−ジ−t−ブ
チル)ブタン等がある。
【0111】熱可塑性樹脂中に含有させると好ましいラ
ジカル捕獲剤としては、例えば、1・1−ジフェニル−
2−ピクリルヒドラジル、1.3.5−トリフェニルフ
ェルダジル、2・2,6・6−テトラメチル−4−ピペ
リドン−1−オキシル、N−(3−N−オキシアニリノ
−1・3−ジメチルブチリデン)−アニリンオキシド、
塩化第二鉄などのような高原子価金属塩、ジフェニルピ
クリルヒドラジン、ジブチルピクリルヒドラジン、ジフ
ェニルアミン、ハイドロキノン、t−ブチルカテコ−
ル、ジチオベンゾイルジスルフィドp.p’−ジトリル
トリスルフィド、ベンゾキノン誘導体、ニトロ化合物、
およびニトロソ化合物などを挙げることができる。
【0112】これらのうちでも、ハイドロキノンを用い
ることは特に好ましい。また、上記のラジカル捕獲剤は
単独で用いてもよく、あるいは数種類を併用することも
できる。さらに各種の酸化防止剤や酸化防止相乗効果剤
や、老化防止剤の1種以上とを併用することも好まし
い。
【0113】酸化防止相乗効果剤は、上記酸化防止剤や
ラジカル捕獲剤やハイドロタルサイト類化合物の1種以
上と併用することにより、樹脂や低分子量の添加剤(滑
剤や帯電防止剤や有機造核剤や防滴剤や相溶化剤等)の
熱劣化や熱分解を防止し、物理強度の低下や樹脂の流動
性が著しく変化したり、金型のゲート詰まりやショート
ショットやブツが発生するのを防止できる。さらに写真
感光材料に悪影響を及ぼす熱分解物質(アルデヒド等)
の発生を防止する。このような作用をする酸化防止相乗
効果剤としてはリン酸、クエン酸、リン酸化合物、クエ
ン酸化合物等がある。特にリン酸金属塩とクエン酸金属
塩が好ましい。
【0114】また、熱可塑性樹脂中に含有させることに
より、触媒残渣を中和したり、塩酸等のハロゲン化合物
を吸収して写真性に悪影響を及ぼす物質を無害化した
り、樹脂焼け故障等を防止したりするハイドロタルサイ
ト類化合物、及び脂肪酸金属塩を添加することが好まし
い。ハイドロタルサイト類化合物は、表面被覆物質で処
理して利用するのが、分散性を向上させるので好まし
い。表面被覆する事により、樹脂に対する分散性ないし
親和性が一層向上し、射出成形適性、物理強度等も向上
する。
【0115】このような表面被覆物質の例として特に好
ましいのは、例えば、ラウリル酸ソーダ、ラウリル酸カ
リウム、オレイン酸ソーダ、オレイン酸カリウム、オレ
イン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸ソーダ、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カリウ
ム、パルチミン酸ソーダ、パルチミン酸カリウム、カプ
リン酸ソーダ、カプリン酸カリウム、ミリスチン酸ソー
ダ、ミリスチン酸カリウム、リノール酸ソーダ、リノー
ル酸カリウムなどのような高級脂肪酸の金属塩類を例示
することができる。
【0116】また、ラウリル酸、パルチミン酸、オレイ
ン酸、ステアリン酸、カプリン酸、ミリスチン酸、リノ
ール酸などに代表される高級脂肪酸類;ドデシルベンゼ
ンスルホン酸カルシウム、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム等の有機スルホン酸金属塩類;イソプロピル
トリイメステアロイルチタネート、イソプロピルトリス
(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトラ
イソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネー
ト、ビニルトリエトキシシラン、ガンマメタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、ガンマグリシドオキシ
プロピルトリメトキシシランなどのようなカップリング
剤類、高級脂肪酸アミド類、高級脂肪酸エステル類、シ
リコーン類、ワックス類の各種滑剤などを例示すること
ができる。
【0117】これら表面被覆物質による表面被覆は、例
えば、温水にハイドロタルサイト類化合物を懸濁した状
態のところに、攪拌下に、高級脂肪酸のアルカリ金属塩
の水溶液を加えることにより、或いは、ハイドロタルサ
イト類化合物粉末をヘンシェルミキサー等の混合機によ
り攪拌下、高級脂肪酸の溶液とか、カップリング剤の希
釈液を滴下することにより行うことができる。
【0118】さらにハイドロタルサイト類化合物の分散
をより良好にするために例えば高級脂肪酸や脂肪酸アミ
ド系滑剤やシリコーンオイルやソルビタンモノステアレ
ートのようなソルビタン脂肪酸エステルやグリセリンモ
ノステアレートのようなグリセリン脂肪酸エステルなど
の1種以上を分散剤として添加してもよい。
【0119】ハイドロタルサイト類化合物と併用するこ
とにより、写真性の悪化防止、射出成形の安定性、射出
成形機や金型の防蝕(防錆とも言う)効果が向上し、射
出成形品の着色や、樹脂劣化を防止するほか、透明度を
向上させ、物理強度低下を防止し、樹脂焼けによるブツ
の発生や着色故障の発生を防止する作用等が相乗的に向
上する。フェノール系酸化防止剤や燐(ホスファイト)
系酸化防止剤及び脂肪酸金属塩から成る群より選択され
た1種以上の安定剤と併用することが写真感光材料の写
真性悪化がほとんどなく、射出成形機や金型の防蝕(防
錆とも言う)効果及び酸化防止効果が大きくなるので特
に好ましい。
【0120】ハイドロタルサイト類化合物と併用するこ
とが好ましく、且つハイドロタルサイト類化合物と同様
の優れた効果を発揮するだけでなく、さらに滑剤及び遮
光性物質の分散性としての効果を発揮する脂肪酸金属塩
(金属石けんとも言う)について説明する。
【0121】脂肪酸金属塩の代表例としては、ラウリン
酸、ステアリン酸、コハク酸、ステアリル乳酸、乳酸、
フタル酸、安息香酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノ
ール酸、ナフテン酸、オレイン酸、パルチミン酸、エル
カ酸等の高級脂肪酸と、リチウム,ナトリウム,マグネ
シウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウム,ス
ズ,カドミウム,アルミニウム,亜鉛,鉛等の金属との
化合物が挙げられ、好ましいものとしては、ステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸カルシウ
ム、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム等が挙げ
られる。
【0122】また、熱可塑性樹脂中には、無機造核剤及
び有機造核剤の1種又は2種以上を添加することができ
る。無機造核剤及び有機造核剤の1種又は2種以上を添
加することにより、表面硬度や剛性やアイゾット衝撃強
度や耐摩耗性等を改善することができる。また、結晶性
樹脂のポリオレフィン樹脂、特にホモポリエチレン樹
脂、エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂、プロピレ
ン−α−オレフィン共重合体樹脂に添加した場合は、上
記特性以外に透明性、射出成形性(サイクル短縮、成形
故障減少)を改善できる。
【0123】有機造核剤としては、カルボン酸、ジカル
ボン酸、これらの塩及び無水物、芳香族スルホン酸の塩
及びエステル、芳香族ホスフィン酸、芳香族ホスホン
酸、芳香族カルボン酸、その他のアルミニウム塩、芳香
族リン酸金属塩、炭素数8〜30のアルキルアルコール、
多価アルコールとアルデヒドの縮合物、並びにアルキル
アミンなどである。
【0124】なお、カルボン酸類は、その誘導体を含め
て総称するもので、代表例をあげるとアクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、シトラ
コン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸、
(エンドシス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エ
ン−2,3−ジカルボン酸)、無水マレイン酸、無水シ
トラコン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、メタ
クリル酸ブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル
酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モ
ノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマ
ル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、
イタコン酸ジエチルエステル、アクリル酸アミド、メタ
クリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジア
ミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、マレイン酸
−N,N−ジエチルアミド、マレイン酸−N−モノブチ
ルアミド、マレイン酸−N,N−ジブチルアミド、フマ
ル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、スマル酸−N−モ
ノエチルアミド、フマル酸−N,N−ジエチルアミド、
フマル酸−N−モノブチルアミド、フマル酸−N,N−
ジエチルアミド、フマル酸−N−ものブチルアミド、フ
マル酸−N,N−ジブチルアミド、マレイミド、マレイ
ン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マタクリル酸カ
リウム、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸亜鉛、アル
リル酸マグネシウム、アクリル酸カルシウム、メタクリ
ル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カ
リウム、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミ
ド、塩化マレニル、グリシジンマレエート、マレイン酸
ジプロピル、アコニチン酸無水物、ソルビン酸等を挙げ
ることができる。
【0125】有機造核剤の中で特に好ましいソルビトー
ル化合物の代表例を以下に示す。 di-(o-methylbenzylidene)sorbitol o-methylbenzylidene-p-methylbenzylidenesorbitol di-(o-methylbenzylidene)sorbitol m-methylbenzylidene-o-methylbenzylidenesorbitol di-(o-methylbenzylidene)sorbitolh m-methylbenzylidene-p-methylbenzylidenesorbitol 1・3-heptanylidenesorbitol 1・3,2・4-diheptanylidenesorbitol 1・3,2・4-di(3-nony1-3-pentenylidene)sorbito
l 1・3-cyclohexanecarbylidenesorbitol 1・3,2・4-dicyclohexanecarbylidenesorbitol 1・3,2・4-di(p-methylcyclohexanecarbylidene)s
orbitol Aromatic hybrocarbon groups or derivatives thereof 1・3-benzylidenesorbitol 1・3,2・4-dibenzylidene-D-sorbitol 1・3,2・4-di(m-methylbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(p-methylbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(p-hexylbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(l-naphthalenecarbylidene)sorbito
l 1・3,2・4-di(phenylacetylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(methylbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(ethylbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(propylbenzyledene)sorbitol 1・3,2・4-di(methoxybenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(ethoxybenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(P-methylbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(P-chlorbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(P-methoxybenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(alkilbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(methybenzylidene)sorbitol aluminumbenzoate、等
【0126】上記の有機造核剤中でも本発明に特に好ま
しい上記ジベンジリデンソルビトール化合物を添加する
ことが最適な樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、例え
ばホモポリプロピレン樹脂、プロピレン・α−オレフィ
ン共重合体(ブロックタイプ及びランダムタイプ)樹脂
等のポリプロピレン系樹脂、低密度ホモポリエチレン樹
脂、高密度ホモポリエチレン樹脂、直鎖状ポリエチレン
(エチレン・α−オレフィン共重合体)樹脂及びエチレ
ン・プロピレン共重合体樹脂等のポリオレフィン系樹脂
である。特に結晶化度が高い結晶性ポリオレフィン系樹
脂が好ましい。
【0127】なお、上述したポリオレフィン樹脂、及び
各種熱可塑性エラストマー、各種相溶化樹脂の具体的な
代表例を以下に示す。ポリオレフィン樹脂には、その代
表例として、高密度ホモポリエチレン樹脂、中密度ホモ
ポリエチレン樹脂、低密度ホモポリエチレン樹脂、ホモ
ポリプロピレン樹脂、プロピレン・α−オレフィン共重
合体樹脂、各種エチレン共重合体樹脂等がある。
【0128】各種のエチレン共重合体樹脂の代表例を示
す。 (1)エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EV
A」という)樹脂 (2)エチレン−プロピレン共重合体樹脂 (3)エチレン−1−ブテン共重合体樹脂 (4)エチレン−ブタジエン共重合体樹脂 (5)エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂 (6)エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(以下、
「EMMA」という)樹脂 (7)エチレン−アクリル酸メチル共重合体(以下、
「EMA」という)樹脂 (8)エチレン−アクリル酸エチル共重合体(以下、
「EEA」という)樹脂 (9)エチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂 (10)エチレン−アクリル酸共重合体(以下、「EA
A」という)樹脂 (11)アイオノマー樹脂(エチレンと不飽和酸との共
重合物を亜鉛等の金属で架橋した樹脂) (12)エチレン−α−オレフィン共重合体(以下、
「L−LDPE」という)樹脂 (13)エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共合体
樹脂等
【0129】上述したL−LDPE樹脂の詳細について
以下に示す。L−LDPE(Linear Low D
ensity Polyethylene)樹脂は、第
3のポリエチレン樹脂と称され、中・低密度、高密度、
両ポリエチレン樹脂の利点を併せもつ、省エネルギー、
省資源という時代に合致する低コスト、高強度の樹脂で
ある。この樹脂はエチレンと炭素数が3〜20、好まし
くは3〜13個、より好ましくは4〜10個、特に好ま
しくは5〜9個のα−オレフィンを共重合させたコポリ
マーで線状の直鎖に短分岐をもった構造のポリエチレン
系樹脂である。
【0130】物理強度やコストの点で好ましいα−オレ
フィンとしてはブテン−1、ペンテン−1、オクテン−
1、ヘキセン−1,4−メチル−ペンテン−1、ヘプテ
ン−1,3−メチル−ペンテン−1、4,4−ジメチル
−ペンテン−1、ヘプセン−1、ノネン−1、ウンデセ
ン−1、ドデセン−1、デセン−1等が用いられる。本
発明で、好ましいのは、α−オレフィンがブテン−1,
ヘキセン−1,4−メチルペンテン−1,オクテン−1
であり、これらのα−オレフィンの含有量が0.1〜1
5モル%のL−LDPE樹脂であり、最も好ましいの
は、α−オレフィンがブテン−1であり、ブテン−1含
有量が1〜8モル%のL−LDPE樹脂である。
【0131】従来の触媒で重合製造した市販のL−LD
PE樹脂の具体例を以下に示す。エチレン・ブテン−1
共合体樹脂:GレジンとNUC−FLX(UCC社)、
ダウレックス(ダウケミカル社)、スクレアー(デュポ
ンカナダ社)、マーレックス(フィリップス社)、スタ
ミレックス(DSM社)、エクセレンVL(住友化
学)、ネオゼックス(三井石油化学)、ユカロン−LL
(三菱油化)、日石リニレックス(日本石油化学)、N
UCポリエチレン−LL(日本ユニカー)、ニポロンム
(東ソー)、ショーレックスリニア(昭和電工)、宇部
ポリエチレンL(宇部興産)、出光ポリエチレンL(出
光石油化学)等、エチレン・ヘキセン−1共合体樹脂:
TUFLIN(UCC社)、TUFTHENE(日本ユ
ニカー)等、エチレン・4メチルペンテン−1共合体樹
脂:ウルトゼックス(三井石油化学)等、エチレン・オ
クテン−1共合体樹脂:スタミレックス(DSM社)、
ダウレックス(ダウケミカル社)、スクレアー(デュポ
ンカナダ社)、MORETEC(出光石油化学)等。
【0132】各種の熱可塑性エラストマーの代表例を以
下に述べる。熱可塑性エラストマー(以下、TREと表
示)は、大別するとスチレン系(以後SBCと表示)、
エステル系(以後TPEEと表示)、オレフィン系(以
後TPOと表示)、塩化ビニル系(以後TPVCと表
示)、アミド系(以後TPAEと表示)、結晶性1,2
ポリブタジエン系(以後RBと表示)、アイオノマー
系、フッ素系(以後F−TPEと表示)、ウレタン系
(以後TPUと表示)、イソプレン系など各種の化学構
造のものがある。
【0133】市販の代表的なTPEを以下に示す。TP
R(Uniroyal)、TPNor Somel
(E.I.du Pont de Nemours)、
Telcar.Estane(B.F.Goodric
h Chemical)、Vistaflex(Exx
on Chemical)、Visalon(Esso
Chemical)、Pro−fax(Hercule
s)、ET(Allied Chemical)、Re
n flex(Ren Plastics)、Sant
oprene(Monsanto)、Keltan−T
P(Naamloze Vennootschap D
SM)、Uneprene(Internationa
l Synthetic Rubber)、Dutra
l TP(Montedison)、Dutral T
P(Montedison)、エスプレンEPR(また
は住友TPE)(住友化学工業)、ミラストマー(三井
石油化学工業)、JSR−サーモラン(日本合成ゴム)
等。
【0134】スチレン系熱可塑性エラストマーの詳細に
ついて以下に示す。本発明の写真フイルムカートリッジ
10のカートリッジ13の成型に使用される熱可塑性樹
脂や他の従来の各種熱可塑性樹脂との相容性が優れるだ
けでなく、遮光性物質の分散性が優れるスチレン系熱可
塑性エラストマーを含む熱可塑性樹脂は好ましい。特に
遮光性物質を高濃度に含有するマスターバッチ樹脂ペレ
ット用にスチレン系熱可塑性エラストマーを用いると分
散性、物理強度、外観の優れた射出成形故障の発生が少
ない着色写真感光材料用射出成形品を得ることができる
ので好ましい。
【0135】マスターバッチ樹脂ペレットの樹脂組成物
がスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する場合、希
釈用樹脂組成物が結晶性樹脂(ポリオレフィン系樹脂、
ポリアセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン系樹脂、線状ポリエステル系樹脂等)または非
結晶性樹脂(ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、メタクリル酸系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等)のい
ずれかであっても、あるいは両樹脂の混合したものであ
っても、更にはリサイクル樹脂が混入されても良好に相
溶化した射出成形用着色樹脂組成物となる。
【0136】ここでスチレン系熱可塑性エラストマーと
は、スチレン系モノマー(ハードセグメント)と、スチ
レン系モノマーと共重合しうるモノオレフィンまたはジ
オレフィン等の他のモノマー(ソフトセグメント)との
ランダム、ブロック、グラフト等の共重合体(特に好ま
しくはブルック共重合体)、及びこれらの共重合体の水
素添加物である。
【0137】なお、スチレン系モノマーとしては例え
ば、スチレン、αークロロスチレン、2,4−ジクロロ
スチレン、p−メトキシスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−ジビニルベンゼン、p
−(クロロメトキシ)−スチレン、α−メチルスチレ
ン、o−メチル−α−メチルスチレン、m−メチル−α
−メチルスチレン、p−メチル−α−メチルスチレン、
p−メトキシ−α−メチルスチレン等が挙げられる。こ
れらの中では、スチレンが特に好ましく挙げられる。ジ
オレフィンとしては例えばジシクロペンタジエン、1,
4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチルノルボ
ルネン等の非共役ジエン、またはブタジエン、イソプレ
ン等の共役ジエンが挙げられる。これらのなかではブタ
ジエンが特に好ましい。
【0138】またモノオレフィンとしては例えばエチレ
ンの他、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、3−
メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン
−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数3以上のα
−オレフィンが挙げられる。これらのなかではエチレ
ン、プロピレンが特に好ましい。ブロック共重合体の構
造としてはソフトセグメントの両端にハードセグメント
が結合するいわゆるABA型、両ブロックの繰り返し構
造を有するマルチブロック型、両ブロックが放射状に結
合したラジアルブロック型がある。使用温度領域におい
てはポリスチレンブロックがガラス状態のドメインを形
成してセグメント中に数十nmの大きさで分散し、ソフ
トセグメントを拘束することによって物理的架橋点を形
成する。
【0139】かかるスチレン系熱可塑性エラストマーは
上記の適当なモノマーを周知の適当な方法、例えはアニ
オンリビング重合法や、バッチ塊状重合法、連続塊状重
合法、懸濁重合法、連続溶液重合法、乳化重合法等のラ
ジカル重合法によって共重合することにより得ることが
できる。かかる重合方法のなかではアニオンリビング重
合が特に好ましく、ジエン系ポリマーのミクロ構造を規
制するため開始剤には有機リチウム化合物が一般的に用
いられる。また重合法には両成分を逐次的に重合する方
法(逐次重合法)と逐次重合の後カップリング反応で分
子を結合する方法があり、ラジアルブロック型は多官能
カップリング剤を用いる後者の方法で製造される。
【0140】かかるスチレン系熱可塑性エラストマーの
具体例としては例えばスチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体樹脂及びその水素添加物であるスチレ
ン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂及びその水素添
加物であるスチレン−エチレン−ブチレンブロック共重
合体樹脂、スチレン−イソプレン共重合体樹脂及びその
水素添加物であるスチレン−エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体樹脂、スチレン−イソプレン−スチレンブ
ロック共重合体樹脂及びその水素添加物であるスチレン
−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体樹
脂等である。かかるスチレン系熱可塑性エラストマーの
なかでスチレン−ブタジエン共重合体樹脂及びその水素
添加物が特に好ましい。
【0141】代表的なスチレン系熱可塑性エラストマー
の商品名と製造会社名を以下に示す。Kraton(ま
たはCaliflex TR)、Kraton G(ま
たはElexar)(Shell Chemical) 、Solpre
ne T(Phillips Petroleum)、Europrene
SOL T(ANIC) 、Solprene T(Petroc
hi)、タフプレン(旭化成)、ソルプレン T、アサプ
レン T(日本エラストマー)、クリアレン(電気化
学)、JSR、SBR(日本合成ゴム)等。
【0142】また上記スチレン系熱可塑性エラストマー
の代わりに、あるいはスチレン系熱可塑性エラストマー
とともに、上記スチレン系熱可塑性エラストマーを変性
させたものを用いてもよい。スチレン系熱可塑性エラス
トマーを変性させるにはどのような方法を用いてもよい
が、例えば不飽和カルボン酸またはその誘導体を変性剤
として変性させることができる。
【0143】不飽和カルボン酸、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、エンドービシクロ〔2.
2.1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸(エン
ディック酸)、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸等
の不飽和モノあるいはジカルボン酸、またはその誘導
体、例えば酸、ハライド、アミド、イミド、無水物、エ
ステル等が挙げられる。誘導体の具体例としては、塩化
マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、エンディック
酸無水物、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、無
水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジ
メチル等が挙げられる。
【0144】以下に各種の相溶化剤の代表例を示す。相
溶化剤とは、同種でも特性の異なる熱可塑性樹脂、リサ
イクル熱撮影可塑性樹脂とバージン熱可塑性樹脂、遮光
性樹脂を高濃度に配合したマスターバッチ熱可塑性樹脂
と希釈用熱過疎性樹脂又はこれらを組み合わせた樹脂の
ように、単一の熱可塑性樹脂にはない新しい性質、性能
を発現しようとする際、相溶化を達成できる物質であ
る。
【0145】相溶化剤には、非反応型相溶化剤と反応型
相溶化剤とがある。相溶化剤の具体的な代表例を以下に
示す。 〔非反応型相溶化剤の代表例〕 スチレン・エチレン・ブタジエンブロック共重合体樹脂 ポリエチレン・ポリスチレングラフト共重合体樹脂 ポリエチレン・ポリメチルメタクリレートグラフト共重
合体樹脂 ポリエチレン・ポリメチルメタクリレートブロック共重
合体樹脂 エチレン・プロピレン・ジエン共重合体樹脂 エチレン・プロピレン共重合体樹脂 ポリスチレン・低密度ホモポリエチレングラフト共重合
体樹脂 ポリスチレン・高密度ホモポリエチレングラフト共重合
体樹脂 水添スチレン・ブタジエン共重合体樹脂 スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体樹
脂 スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂 塩素化ポリエチレン樹脂 ポリプロピレン・ポリアミドグラフト共重合体樹脂 ポリプロピレン・エチレン・プロピレン・ジエン共重合
体樹脂 ポリスチレン・ポリアクリル酸エチルグラフト共重合体
樹脂 ポリスチレン・ポリブタジエングラフト共重合体樹脂 ポリスチレン・ポリメチルメタクリレートブロック共重
合体樹脂等
【0146】〔反応型相溶化剤の代表例〕 無水マレイン酸化エチレン・プロピレン共重合体樹脂 無水マレイン酸化スチレングラフト共重合体樹脂 無水マレイン酸化スチレン・ブタジエン・スチレン共重
合体樹脂 無水マレイン酸化スチレン・エチレン・ブタジエン・ス
チレン共重合体樹脂 エチレン・グリシジルメタクリレート共重合体樹脂 エチレン・グリシジルメタクリレート・スチレングラフ
ト共重合体樹脂 エチレン・グリシジルメタクリレート・メチルメタクリ
レートグラフト共重合体樹脂 無水マレイン酸グラフトポリプロピレン共重合体樹脂等
【0147】内外の市販相溶化剤の代表例を示す。 Kroton G(組成:水添SBS、水添SEBS及
びマレイン化物、Shell) Royaltuf(組成:EPDM・スチレングラフト
共重合体樹脂、マレイン化EPDM、EPDM・アクリ
ロニトリル共重合体樹脂、Uniroyal) Modiper(モディパー)(組成:各種2種の樹脂
のブロック又はグラフト共重合体樹脂、日本油脂) Paraloid(組成:マレイン化EPDM、コア・
シェルタイプのブロック共重合体樹脂、Rohm an
d Haas) Reseda(レゼダ)(組成:スチレン・メチルメタ
クリレートグラフト共重合体樹脂、東亜合成) ボンドファースト(組成:エチレン・メタクリル酸グリ
ニジル共重合体樹脂、住友化学) EXXelor(組成:マレイン化EPDM、EXXo
n Chem) タフテック(組成:SBS、SEBSとそのマレイン化
物、旭化成) Bennet(組成:EVA・EPDM・ポリオレフィ
ングラフト共重合体樹脂、High Tech Pla
stics) Dylark(組成:スチレン・無水マレイン酸共重合
体樹脂、ARCO) レクスパール(組成:エチレン・メタクリル酸グリシジ
ル共重合体樹脂、日本石油化学) VMX(組成:EVA50部にスチレン50部を含浸重
合、三菱油化) (SBS/スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体樹
脂の略号 SEBS/スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン
共重合体樹脂の略号 EPDM/エチレンプロピレン・ジエン共重合体樹脂の
略号 EVA/エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂の略号)
【0148】各種の有機造核剤は、単独で用いても各種
の無機造核剤との併用、有機造核剤の2種以上を併用す
ることもできる。また、有機造核剤及び無機造核剤、も
しくはこれらの一方の表面を各種の脂肪酸、脂肪酸化合
物やシリコーン等の滑剤、カップリング剤、可塑剤、界
面活性剤等の前記各種の遮光性物質の表面被覆剤等を含
む分散剤や湿潤剤等で被覆することができる。特に好ま
しいのは高級脂肪酸と高級脂肪酸化合物(好ましいのは
高級脂肪酸金属塩)と可塑剤の1種以上で表面被覆した
ジベンジリデンソルビトール化合物である。
【0149】無機造核剤の代表的なものとしては、例え
ば、タルク,クレー、マイカ、モンモリロナイト、べン
トナイト等の粘度類、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネ
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カ
ルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、等の
無機塩、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化マグネ
シウム、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の
金属塩化物等が挙げられる。
【0150】熱可塑性樹脂中には、ブロッキング防止剤
を好ましく添加することができる。ブロッキングが発生
すると、感光材料とのブロッキングを起こし、写真フイ
ルム14の感光層を損なったり、スタチックマークが発
生したり、感光材料の挿入性が低下したり、フイルムの
巻き戻しが困難になったりする。
【0151】特にブロッキング防止効果が大きくて感光
材料の写真性に悪影響を及ぼすことのない、ブロッキン
グ防止剤の代表的な例としては、非晶質ゼオライト,微
粉末のシリカ,天然または合成の二酸化硅素,クレー,
炭酸カルシウム,天然または合成のゼオライト,非晶質
化したアルミノ硅酸塩,無水非晶質アルミノシリケー
ト,チタンホワイト(二酸化チタン),ケイソウ土,非
晶質アルミノシリケートと微細な不定形シリカとの混合
物,ゼオライト粒子上に微細な炭酸カルシウムを沈積さ
せた複合微粉末,金属置換型結晶性アルミノ硅酸塩,金
属置換A型ゼオライト,アスベスト,硅酸ゲル,硅酸ア
ルミニウム,ヒドロキシソーダライト,カオリナイト,
タルク,酸化マグネシウム,繊維状マグネシウムオキシ
サルフェート(塩基性硫酸マグネシウム),合成硅酸ア
ルミニウムマグネシウム,弗化リチウム等を挙げること
ができる。
【0152】熱可塑性樹脂中に含有させることが好まし
い帯電防止性を確保するための界面活性剤の代表例を以
下に示す。 〔ノニオン系〕(=非イオン系) (1) アルキルアミン誘導体;T−B103(松本油
脂)、T−B104(松本油脂) アルキルアミド型 3級アミン(ラウリルアミン);アーモスタット400
(ライオン油脂) N,N−ビス(2−ヒドロキシエチルココアミン);ア
ーモスタット410(ライオン油脂) 3級アミン;ANTISTATIC273C、273、273E
(Fine Org.Chem ) N−hydoroxyhexadecyl −di−ethanol −amine ;Bel
g.P.654 ,049 N−hydoroxyoctadecyl −di−ethanol −amine ;(N
ational Dist.)
【0153】(2) 脂肪酸アマイド誘導体;TB−115
(松下油脂)、エレガンP100(日本油脂)、エリー
クSM−2(吉村油化学) ヒドロキシステエリン酸アマイド シュウ酸−N,N’−ジステアリルアミドブチルエステ
ル:ヘキスト ポリオキシエチレンアルキルアミド
【0154】(3) エーテル型 ポリオキシエチレンアルキルエーテル RO(CH2 CH2 O)nH ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 特殊非イオン型;レジスタット104、PE100、1
16〜118(第一工業製薬)、レジスタットPE13
2、139、エレガンE115、ケミスタット113
(第一工業製薬)、ケミスタット1005(日本油
脂)、エリークBM−1(吉村油化学)、エレクトロス
トリッパーTS、TS2、3、5、EA、EA2、3
(花王石鹸)
【0155】(4) 多価アルコールエステル型 グリセリン脂肪酸エステル;ステアリン酸もしくはヒド
ロキシステアリン酸等のモノ、ジ、又はトリグラリセラ
イド、モノグリ(日本樟脳)、TB−123(松本油
脂)、レジスタット113(第一工業製薬) ゾルビタン脂肪酸エステル 特殊エステル;エリークBS−1(吉村油化学) 1−ヒドロキシエチル−2−ドデシルグリオキサゾリ
ン;ブリティシュ・セロファン
【0156】〔アニオン系〕 (1) スルホン酸類; アルキルスルホネート RSO3 Na アルキルベンゼンスルホネート アルキルサンフェート ROSO3 Na
【0157】(2) リン酸エステル型;アルキルホスフェ
ート
【0158】〔カチオン系〕 (1) アミド型カチオン;レジスタットPE300、40
1、402、406、411(第一工業製薬)
【0159】(2) 4級アンモニウム塩; 第4級アンモニウムクロライド 第4級アンモニウムサルフェート 第4級アンモニウムナイトレート カチミンCSM−9(吉村油化学)、CATANAC6
09(アメリカン・シアナミド)、デンノ314C(丸
菱油化)、アーモスタット300(ライオン油脂)、1
00V(アーマー)、エレクトロストリッパーES(花
王石鹸)、ケミスタット2009(日本油脂) Stearamido propyl−dimethyl−β−hydroxyethyl am
monium nitratc ;CATANAC・SN(アメリカン
・ジアナミド)
【0160】〔両性イオン系〕 (1) アルキルペタイン型;
【0161】(2) イミダゾリン型;レオスタット53、
532(ライオン油脂)、AMS 53.ライオン油
脂)、AMS303、313(ライオン油脂) アルキルイミダゾリン型
【0162】(3) 金属塩型; AMS 576(ライオン油脂) レオスタット826、923(ライオン油脂) (RNR’CH2 CH2 CH2 NCH2 COO)2 Mg {R≧C,R’=H又は(CH2 )mCOO−}(ライ
オン油脂) R=C3 〜C8 炭化水素、A=酸素又はイミノ基、M=
有機アミン又は金属
【0163】(4) アルキルアラニン型;
【0164】〔その他〕;レジスタット204、205
(第一工業製薬)、エレガン2E:100E(日本油
脂)、ケミスタット1002、1003、2010(日
本油脂)、エリーク51(吉村油化学)、ALROMI
ME RV−100(ガイギー)、また、プラスチック
データハンドブック(KK工業調査会1984年4月5
日発行)の776〜778ページに開示された各種帯電
防止剤等から写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼさな
い種類や添加量を選択して用いることが可能である。
【0165】以上の界面活性剤の中では、写真性及び人
身に与える悪影響が小さく、スタッチマーク防止効果が
大きいため、非イオン系界面活性剤が特に好ましい。
【0166】カートリッジ本体13を形成する熱可塑性
樹脂に含有されることが好ましい消臭剤、芳香剤の代表
例を以下に説明する。
【0167】消臭剤としては、有機カルボン酸、有機カ
ルボン酸と亜鉛化合物との混合物、及び有機カルボン酸
と亜鉛化合物とアルミニウム化合物との混合物等があ
る。
【0168】有機カルボン酸としては、脂肪族ポリカル
ボン酸、芳香族ポリカルボン酸及びこれら脂肪族、芳香
族ポリカルボン酸と多価アルコール化合物との反応生成
物で末端がカルボキシル基の酸性ポリエステル化合物等
がある。
【0169】脂肪族ポリカルボン酸としては、ジュウ
酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸、メチ
ルフマル酸、マレイン酸、メチルマレイン酸、イタコン
酸、アセチレン酸、リンゴ酸、メチルリンゴ酸、クエン
酸、イソクエン酸、メサコン酸、シトラコン酸等のジ又
はトリカルボン酸又はそれらの塩等があり、特に好まし
いものはクエン酸、フマル酸またはその塩である。
【0170】芳香族ポリカルボン酸としては、フタル
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸、ベンゼンヘキサトリカルボン酸、ナフタ
レンジカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタ
レンテトラカルボン酸、アゾベンゼンテトラカルボン酸
等の芳香族カルボン酸又はそれらの無水化合物等があ
り、特に好ましいのはベンゼントリカルボン酸とトリメ
リット酸である。
【0171】末端がカルボキシル基の酸性ポリエステル
化合物としては、フタル酸等のポリカルボン酸とエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール等の多価アルコー
ルとが反応した末端カルボキシル基のポリエステル、ポ
リカルボン酸で変性した酸性セルロース誘導体等があ
る。有機カルボン酸と混合して併用される亜鉛化合物と
しては、酸化亜鉛、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、リン酸亜鉛、
炭酸亜鉛類の無機亜鉛塩及びクエン酸亜鉛、フマル酸亜
鉛類等の有機亜鉛等がある。
【0172】芳香剤は、ライラック花製油、ジャスミ
ン、アビエス油、シナモン油、ラベンダー油、レモン油
等の天然香気成分、ゲラニオール、オイゲノール、n−
オクチルアルコール、カルビトール、シス−シャスモ
ン、レモンテルペン、メントン、サリチル酸メチル、メ
チルフェニルカルビノール、トリエチルサイトレート、
安息香酸ベンジル、シトラール、d−リネモン、ゲラニ
オール、エチルシナメイト、オクタノール、ベンジルベ
ンゾエート、アルキレングリコール、サリチル酸ベンジ
ル、リナロール、バニリン、クマリン、メチルナフチル
ケトン、ローズフェノン等の合成芳香気成分をマイクロ
カプセルの微粒子化やサイクロデキストリン、マルトシ
ルサイクロデキストリン、シクロデキストリン、ゼオラ
イト、デンプン、タルク等に包接して用いる。
【0173】熱可塑性樹脂には、酸化防止剤やラジカル
捕獲剤や酸化防止相乗効果剤や老化防止剤と同様、光劣
化を防止する紫外線吸収剤を用いることが好ましい。紫
外線吸収剤の代表例を以下に示す。
【0174】(1) サリチル酸化紫外線吸収剤 主要なものは次の通り。 Phenylsalicylate p-t-Butylphenylsalicylate p-Octylphenylsalicylate (2) ベンゾフェノン系紫外線吸収剤 主要なものは次の通り。 2,4-Dihydroxybenzophenone 2-Hydroxy-4-methoxybenzophenone 2-Hydroxy-4-octoxybenzophenone 2-Hydroxy-4-dodecyloxybenzophenone 2,2'-Dihydroxy-4-methoxybenzophenone 2,2'-Dihydroxy-4,4'-dimethoxybenzophenone 2-Hydroxy-4-methoxy-5-sulfobenzophenone (3) ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 主要なものは次の通り。 2-(2'-Hydroxy-5'-methylphenyl)benzotriazole 2-(2'-Hydroxy-5'-t-butylphenyl)benzotriazole 2-(2'-Hydroxy-3',5'-di-t-butylphenyl)benzotriazole 2-(2'-Hydroxy-3'-t-butyl-5'-methylphenyl)-5-chloro
benzotriazole 2-(2'-Hydroxy-3',5'-di-t-butylphenyl)-5-chlorobenz
otriazole 2-(2'-Hydroxy-3',5'-di-t-amylphenyl)benzotriazole 2-(2'-Hydroxy-4'-octoxyphenyl)benzotriazole 2-[2'-Hydroxy-3'-(3",4",5",6"-tetrahydrophthal im
idemethyl)-5'-methylphenyl]-benzotriazole 2,2-Methylene-bis [4-(1,1,3,3-tetramethylbutyl)-6
-(2H-benzotriazole-2-il)phenol] (4) シアノアクリレート系紫外線吸収剤 2-Ethylhexyl-2-cyano-3,3'-di-phenylacrylate Ethyl-2-cyano-3,3'-diphenylate
【0175】また、熱可塑性樹脂には、環境(熱、日
光、雨、オゾン、亜硫酸ガス等)及び時間の経過によっ
て外観(色、つや、ひび割れ等)、物理強度等が悪化す
る老化現象を防止する老化防止剤を用いることが好まし
い。
【0176】この様な老化防止剤の代表例はものを以下
に示す。 フェニル−β−ナフチルアミンなどのナフチルアミ
ン系 N−N’−ジフェニルエチレンジアミンなどのジフ
ェニルアミン系 N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミンな
どのp−フェニレンジアミン系 6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−
ジヒドロキナリンなどのヒドロキノン誘導体 2,6−ジ−第三−ブチル−4−メチルフェノール
などモノフェノール系 2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t
−ブチルフェノール)などのポリフェノール系 4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチ
ルフェノール)などのチオビスフェノール系 2−メルカプトベンズイミダゾールなど
【0177】なお、これらの老化防止剤は、それぞれの
必要特性や写真性に対する影響や老化防止効果に応じて
任意に配合される。
【0178】
【実施例】次に、本発明による範囲の組成の樹脂材料で
形成されたディスクを用いた写真フイルムカートリッ
ジ、および、比較対象としてそれ以外の範囲の組成の樹
脂材料で形成されたディスクを用いた写真フイルムカー
トリッジにおける、写真フイルムの巻取り音、削れ粉の
発生、落下耐久性、及びメルトインデックスの変化の試
験の実施例を以下に示す。
【0179】各種組成の樹脂材料で形成したディスクを
用いた写真フイルムカートリッジの試験結果を表1に示
す。なお、各試験項目の条件、及び各試験サンプルのデ
ィスクの樹脂組成等は、表の後に記す。
【0180】
【表1】 各試験サンプルに使用した写真フイルムは、「nexi
a」(商品名)A 40枚撮り(富士写真フィルム株式
会社製)を使用した。 (1) サンプル: 1〜11 12ナイロンを55重量%,ポリフェニルエー
テルを35重量%,エチレンプロピレンゴムを10重量
%とした組成のエチレン変性ポリフェニルエーテル。 12 66ナイロンを55重量%,ポリフェニルエー
テルを35重量%,エチレンプロピレンゴムを10重量
%とした組成のエチレン変性ポリフェニルエーテル。 13 6ナイロンを55重量%,ポリフェニルエーテ
ルを35重量%,エチレンプロピレンゴムを10重量%
とした組成のエチレン変性ポリフェニルエーテル。 14 46ナイロンを55重量%,ポリフェニルエー
テルを35重量%,エチレンプロピレンゴムを10重量
%とした組成のエチレン変性ポリフェニルエーテル。 15 芳香族ナイロンを55重量%,ポリフェニルエ
ーテルを35重量%,エチレンプロピレンゴムを10重
量%とした組成のエチレン変性ポリフェニルエーテル。 16 ポリプロピレンを55重量%,ポリフェニルエ
ーテルを40重量%,エチレンプロピレンゴムを5重量
%とした組成のエチレン変性ポリフェニルエーテル。 17 ポリアセタール100重量% (2) 二硫化モリブデン: ダウコーニング社製の
「モリコートZパウダー」(商品名)を使用した。(表
中の単位:重量%) (3) シリコーンオイル: 信越化学株式会社製の
「KF968 10000cs」を使用した。(表中の単位:重
量%) (4) フイルム巻取り音: 上述した各組成の樹脂を
用いて射出形成したディスクを使用して製造した写真フ
イルムカートリッジに、写真フイルムを全量巻き戻す動
作を行い、音量の最大値を測定した。(表中の単位:d
b) (5) 削れ粉の評価: 実際のカメラを模した装置を
使用し、上述した各組成の樹脂を用いて射出形成したデ
ィスクを使用して製造した写真フイルムカートリッジか
ら写真フイルムを全量引き出した後、巻き戻す動作を、
1つのカートリッジについて、1本の写真フイルムを1
0回、10本分の写真フイルムについて行った。そし
て、写真フイルムの平滑性を持たせるための板を試験後
に目視で確認し、削れ粉を確認することができなかった
ものを「○」、多少の削れ粉は確認されたが実用上支障
のないものを「●」、削れ粉が確認され実用上支障のあ
るものを「×」とした。 (6) 落下耐久性: 上述した各組成の樹脂を用いて
射出形成したディスクを使用して製造した写真フイルム
カートリッジに写真フイルムを全量巻き込んだ状態で、
−20℃で2時間放置した後に2mの高さから自由落下
させて、落下後のディスクの状態を観察した。そして、
サンプルとなる写真フイルムカートリッジ10個の内、
ディスクにクラック等の障害が生じた個数をカウントし
た。(表中の単位:個) (7) メルトインデックスの比: 電気炉の温度が2
80℃のメルトインデクサーに、各々のサンプルのディ
スクを構成する樹脂を投入し、5分後のメルトインデッ
クス値(MI5min )、及び30分後のメルトインデッ
クス値(MI30min )を測定し、その変化率(MI30mi
n /MI5min )の値を示した。
【0181】以上、表1に示したような結果から、12
ナイロンを55重量%,ポリフェニルエーテルを35重
量%,エチレンプロピレンゴムを10重量%とした組成
のエチレン変性ポリフェニルエーテルに、二硫化モリブ
デンを1〜7重量%,シリコーンオイルを0.5〜3重
量%の範囲で添加することが好適であることがわかる。
【0182】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
写真フイルムカートリッジによれば、カートリッジ本体
に回動自在に収納されたスプールの両端に固定もしくは
回動自在に取り付けられ、スプールに巻き付けられた写
真フイルムロールの側縁または写真フイルムロールの最
外周に接して写真フイルムロールの巻き緩みを防ぐディ
スクを、二硫化モリブデンを0.5〜7重量%、シリコ
ンオイルを0.5〜3重量%、各々含有するナイロン変
性ポリフェニルエーテルで射出成型により形成したの
で、摩耗適性に優れ、耐久性、給送力がともに高く、写
真フイルム給送時の騒音を低減した写真フイルムカート
リッジを提供すること可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した写真フイルムカートリッジの
外観斜視図である。
【図2】本発明を実施した写真フイルムカートリッジの
分解斜視図である。
【図3】図1のスプール、及びディスク付近の説明図で
ある。
【符号の説明】
10 写真フイルムカートリッジ 11 上ケース 12 下ケース 14 写真フイルム 22,23 ディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 71:00 B29L 31:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カートリッジ本体に回動自在に収納され
    たスプールを回動させることにより、スプールにロール
    状に巻きつけられた写真フイルムをその先端からカート
    リッジ本体の開口から外部に送り出す写真フイルムカー
    トリッジにおいて、 前記スプールの両端に固定もしくは回動自在に取り付け
    られ、スプールに巻き付けられた写真フイルムロールの
    側縁または写真フイルムロールの最外周に接して写真フ
    イルムロールの巻き緩みを防ぐディスクを、二硫化モリ
    ブデンを0.5〜7重量%、シリコンオイルを0.5〜
    3重量%、各々含有するナイロン変性ポリフェニルエー
    テルで射出成型により形成したことを特徴とする写真フ
    イルムカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記ディスクを形成する前記ナイロン変
    性ポリフェニルエーテルは、荷重10Kg、280℃で
    メルトインデクサーに投入してから5分後のメルトイン
    デックスの値に対して、荷重10Kg、280℃でメル
    トインデクサーに投入してから30分後のメルトインデ
    ックスの値が1.2倍以下であり、かつ、前記5分後の
    メルトインデックスの値が100g/10分であること
    を特徴とする請求項1記載の写真フイルムカートリッ
    ジ。
  3. 【請求項3】 前記ナイロン変性ポリフェニルエーテル
    を構成しているナイロンが、脂肪族ナイロンであること
    を特徴とする請求項1又は2記載の写真フイルムカート
    リッジ。
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