JPH10226752A - 摺動材料の製造方法 - Google Patents
摺動材料の製造方法Info
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- JPH10226752A JPH10226752A JP34782497A JP34782497A JPH10226752A JP H10226752 A JPH10226752 A JP H10226752A JP 34782497 A JP34782497 A JP 34782497A JP 34782497 A JP34782497 A JP 34782497A JP H10226752 A JPH10226752 A JP H10226752A
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- weight
- sliding
- resin
- polyimide
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 四弗化エチレン樹脂と、ポリイミド樹脂の基
質結合成分からなるすべり軸受において、ポリイミド樹
脂の一部に副成分として少量のグラファイト等を含有さ
せた従来材は耐摩耗性が不充分であった。多孔金属体に
加圧成型により含浸するポリイミド系樹脂中に少量のグ
ラファイト等を副成分として添加した従来材は摩擦係数
および耐摩耗性が不充分であった。これらの欠点を解消
し、境界潤滑および混合潤滑条件下で使用できる摺動材
料の製造法を提供する。 【解決手段】 30%を越え60重量%以下のグラファ
イトと、1%以上ないし30重量%以下の四弗化ポリエ
チレン、MoS2 、およびBNの少なくとも1種からな
る固体潤滑剤と、残部10%以上ないし69%未満のポ
リイミドおよびポリアミドイミドの少なくとも1種の樹
脂成分からなる摺動材料を樹脂成分の溶剤とともに裏金
の粗面化部に含浸させる。
質結合成分からなるすべり軸受において、ポリイミド樹
脂の一部に副成分として少量のグラファイト等を含有さ
せた従来材は耐摩耗性が不充分であった。多孔金属体に
加圧成型により含浸するポリイミド系樹脂中に少量のグ
ラファイト等を副成分として添加した従来材は摩擦係数
および耐摩耗性が不充分であった。これらの欠点を解消
し、境界潤滑および混合潤滑条件下で使用できる摺動材
料の製造法を提供する。 【解決手段】 30%を越え60重量%以下のグラファ
イトと、1%以上ないし30重量%以下の四弗化ポリエ
チレン、MoS2 、およびBNの少なくとも1種からな
る固体潤滑剤と、残部10%以上ないし69%未満のポ
リイミドおよびポリアミドイミドの少なくとも1種の樹
脂成分からなる摺動材料を樹脂成分の溶剤とともに裏金
の粗面化部に含浸させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摺動材料の製造方
法に関するものであり、さらに詳しく述べるならば主成
分としてクラファイト成分と、ポリイミド、ポリアミド
イミドの少なくとも1種の樹脂成分とを含む樹脂を裏金
の粗面化部に含浸させる裏金付摺動材料の製造方法に関
するものである。
法に関するものであり、さらに詳しく述べるならば主成
分としてクラファイト成分と、ポリイミド、ポリアミド
イミドの少なくとも1種の樹脂成分とを含む樹脂を裏金
の粗面化部に含浸させる裏金付摺動材料の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭52−44871号のよう
に、四弗化エチレン樹脂と、ポリイミド樹脂の基質結合
成分からなるすべり軸受において、ポリイミド樹脂の一
部に副成分として少量のグラファイト等を含有させたも
のが知られているが、耐摩耗性が不充分であった。
に、四弗化エチレン樹脂と、ポリイミド樹脂の基質結合
成分からなるすべり軸受において、ポリイミド樹脂の一
部に副成分として少量のグラファイト等を含有させたも
のが知られているが、耐摩耗性が不充分であった。
【0003】同様に、特開昭55−106230号のよ
うに、多孔金属体に加圧成型により含浸するポリイミド
系樹脂中に少量のグラファイト等を副成分として添加す
るものが知られているが、摩擦係数および耐摩耗性の点
で不充分であった。
うに、多孔金属体に加圧成型により含浸するポリイミド
系樹脂中に少量のグラファイト等を副成分として添加す
るものが知られているが、摩擦係数および耐摩耗性の点
で不充分であった。
【0004】一方、従来一般的に使用されているカーボ
ン(Gr)系の摺動材料は、フェノール樹脂を結合剤と
し、熱圧縮成形されているものが知られているが、フェ
ノール樹脂は耐熱性が低く、高速条件或いは潤滑条件が
非常に厳しいと、発熱により樹脂が分解してしまう場合
がある。
ン(Gr)系の摺動材料は、フェノール樹脂を結合剤と
し、熱圧縮成形されているものが知られているが、フェ
ノール樹脂は耐熱性が低く、高速条件或いは潤滑条件が
非常に厳しいと、発熱により樹脂が分解してしまう場合
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の、実質的に樹脂
を主体とする摺動材料は耐摩耗性などの摺動特性が劣っ
ており、使用環境の雰囲気温度には配慮があるものの、
特に、境界潤滑および混合潤滑といった過酷な条件下で
の使用にはきわめて不満足であった。一方、カーボン系
の摺動材料も、境界潤滑および混合潤滑条件の摺動では
耐焼付性、耐摩耗性、低摩擦性などの性能が不充分であ
った。
を主体とする摺動材料は耐摩耗性などの摺動特性が劣っ
ており、使用環境の雰囲気温度には配慮があるものの、
特に、境界潤滑および混合潤滑といった過酷な条件下で
の使用にはきわめて不満足であった。一方、カーボン系
の摺動材料も、境界潤滑および混合潤滑条件の摺動では
耐焼付性、耐摩耗性、低摩擦性などの性能が不充分であ
った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ポリイミド
およびポリアミドイミドの耐熱性を利用した摺動材料の
組成を鋭意研究し、主成分として、上記ポリイミド、ポ
リアミドイミドの少なくとも1種の樹脂成分の他に、グ
ラファイトを比較的多量に添加するとともに、副成分と
して少量の四弗化ポリエチレン、MoS2 、およびBN
の少なくとも一種を固体潤滑剤として含有させることに
より、境界潤滑および混合潤滑条件の摺動で、耐焼付
性、耐摩耗性、低摩耗性などの性能をバランスよく優れ
たものとすることを見出した。
およびポリアミドイミドの耐熱性を利用した摺動材料の
組成を鋭意研究し、主成分として、上記ポリイミド、ポ
リアミドイミドの少なくとも1種の樹脂成分の他に、グ
ラファイトを比較的多量に添加するとともに、副成分と
して少量の四弗化ポリエチレン、MoS2 、およびBN
の少なくとも一種を固体潤滑剤として含有させることに
より、境界潤滑および混合潤滑条件の摺動で、耐焼付
性、耐摩耗性、低摩耗性などの性能をバランスよく優れ
たものとすることを見出した。
【0007】すなわち、本願の発明に係る裏金付摺動材
料の製造方法は、第1に、30重量%を越え60重量%
以下のグラファイトと、1重量%以上ないし30重量%
以下の四弗化ポリエチレン、MoS2 およびBNの少な
くとも1種からなる固体潤滑剤と、残部10重量%以上
ないし69重量%未満のポリイミドおよびポリアミドイ
ミドの少なくとも1種の樹脂成分からなる摺動材料を樹
脂成分の溶剤とともに裏金の粗面化部に含浸させること
を特徴とする。そして、第2に、30重量%を越え60
重量%以下のグラファイトと、1重量%以上ないし30
重量%以下の四弗化ポリエチレン、MoS2 およびBN
の少なくとも1種からなる固体潤滑剤と、残部10重量
%以上ないし69重量%未満のポリイミドおよびポリア
ミドイミドの少なくとも1種の樹脂成分からなる材料組
成物の100容量%に対し、オイルの使用量を0.1容
量%ないし10容量%とした摺動材料を樹脂成分の溶剤
とともに裏金の粗面化部に含浸させることを特徴とす
る。
料の製造方法は、第1に、30重量%を越え60重量%
以下のグラファイトと、1重量%以上ないし30重量%
以下の四弗化ポリエチレン、MoS2 およびBNの少な
くとも1種からなる固体潤滑剤と、残部10重量%以上
ないし69重量%未満のポリイミドおよびポリアミドイ
ミドの少なくとも1種の樹脂成分からなる摺動材料を樹
脂成分の溶剤とともに裏金の粗面化部に含浸させること
を特徴とする。そして、第2に、30重量%を越え60
重量%以下のグラファイトと、1重量%以上ないし30
重量%以下の四弗化ポリエチレン、MoS2 およびBN
の少なくとも1種からなる固体潤滑剤と、残部10重量
%以上ないし69重量%未満のポリイミドおよびポリア
ミドイミドの少なくとも1種の樹脂成分からなる材料組
成物の100容量%に対し、オイルの使用量を0.1容
量%ないし10容量%とした摺動材料を樹脂成分の溶剤
とともに裏金の粗面化部に含浸させることを特徴とす
る。
【0008】本願発明の摺動材料を、バイメタル摺動材
料として使用する場合は、裏金は、優れた強度を利用し
て耐荷重性を高めまた摺動層を薄くし、優れた熱伝導率
を利用して摺動層の熱を逃すことにより耐焼付性を高め
るために使用される。裏金には、通常鋼板が使用される
が、鋼板以外にもアルミニウム系合金もしくは銅系合金
も使用することができる。裏金の表面部には樹脂とグラ
ファイトを主成分とする摺動層の接合強度を高めるため
の粗面化部を設ける。裏金の表面に形成される粗面化部
は、銅もしくは銅系合金の粉末焼結層、鉄または鉄系合
金の粉末焼結層、金属もしくはセラミックの溶射層など
を裏金表面に設ける方法によってもよく、またショット
ブラスト、エッチングなどにより裏金自体の表面に微細
な凹凸を形成する方法によってもよい。バイメタルの場
合、裏金上に被着され摺動層となる摺動材料の組成につ
いて、以下説明する。
料として使用する場合は、裏金は、優れた強度を利用し
て耐荷重性を高めまた摺動層を薄くし、優れた熱伝導率
を利用して摺動層の熱を逃すことにより耐焼付性を高め
るために使用される。裏金には、通常鋼板が使用される
が、鋼板以外にもアルミニウム系合金もしくは銅系合金
も使用することができる。裏金の表面部には樹脂とグラ
ファイトを主成分とする摺動層の接合強度を高めるため
の粗面化部を設ける。裏金の表面に形成される粗面化部
は、銅もしくは銅系合金の粉末焼結層、鉄または鉄系合
金の粉末焼結層、金属もしくはセラミックの溶射層など
を裏金表面に設ける方法によってもよく、またショット
ブラスト、エッチングなどにより裏金自体の表面に微細
な凹凸を形成する方法によってもよい。バイメタルの場
合、裏金上に被着され摺動層となる摺動材料の組成につ
いて、以下説明する。
【0009】グラファイトは、ポリイミドもしくはポリ
アミドイミドにより結合された状態で、主として優れた
摩擦特性を摺動材料に付与するために使用する。グラフ
ァイトは人造もしくは天然グラファイトの何れでもよ
く、粒形状は粒状もしくは扁平状の何れでもよい。この
うち、扁平状の人造グラファイトを採用するのがよい。
耐摩耗性の面から、グラファイトの粒径は250μm以
下が、また結晶性は、X線で測定したd(002 )面間隔
で3.50オングストローム以下が、好ましい。かかる
面間隔のグラファイトはへき開しやすく、片状もしくは
鱗状粒子の平坦な主面が摺動材料表面に配列されるの
で、表面におけるグラファイトの面積が大になり、摩擦
係数低減に有利である。グラファイトの使用量は30%
を越え60%以下(以下、百分率は特記しない限り、重
量%である)である。このように、比較的多量に添加す
ることは、グラファイト自体のへき開性を考慮すると耐
摩耗性が低下すると思われていたが、本願発明の成分組
合せと範囲においては、逆に耐摩耗性の向上を図ること
ができる。これは、摺動表面で発生する摺動熱を内部に
放熱することと、グラファイト自体の低摩擦性が相まっ
て、可及的に他の成分の摩耗を防止し、これによってグ
ラファイトの摩耗も防止していると考えられる。このグ
ラファイトの使用量は30%以下では摺動材料の摩耗量
が多くなり、一方60%を越えると樹脂による結合力あ
るいは裏金と摺動層との結合力が弱まり、この結果摩耗
量が多くなってしまう。より好ましい使用量は40ない
し60%である。
アミドイミドにより結合された状態で、主として優れた
摩擦特性を摺動材料に付与するために使用する。グラフ
ァイトは人造もしくは天然グラファイトの何れでもよ
く、粒形状は粒状もしくは扁平状の何れでもよい。この
うち、扁平状の人造グラファイトを採用するのがよい。
耐摩耗性の面から、グラファイトの粒径は250μm以
下が、また結晶性は、X線で測定したd(002 )面間隔
で3.50オングストローム以下が、好ましい。かかる
面間隔のグラファイトはへき開しやすく、片状もしくは
鱗状粒子の平坦な主面が摺動材料表面に配列されるの
で、表面におけるグラファイトの面積が大になり、摩擦
係数低減に有利である。グラファイトの使用量は30%
を越え60%以下(以下、百分率は特記しない限り、重
量%である)である。このように、比較的多量に添加す
ることは、グラファイト自体のへき開性を考慮すると耐
摩耗性が低下すると思われていたが、本願発明の成分組
合せと範囲においては、逆に耐摩耗性の向上を図ること
ができる。これは、摺動表面で発生する摺動熱を内部に
放熱することと、グラファイト自体の低摩擦性が相まっ
て、可及的に他の成分の摩耗を防止し、これによってグ
ラファイトの摩耗も防止していると考えられる。このグ
ラファイトの使用量は30%以下では摺動材料の摩耗量
が多くなり、一方60%を越えると樹脂による結合力あ
るいは裏金と摺動層との結合力が弱まり、この結果摩耗
量が多くなってしまう。より好ましい使用量は40ない
し60%である。
【0010】次に、ポリイミドおよびポリイミドアミド
は、その耐熱性が優れた樹脂であることを利用して摺動
材料に耐焼付性を付与するために使用される。また、こ
れらの樹脂は、比較的可撓性がある性質を利用して、耐
荷重性を高めるために使用され、さらに、その曲げ加工
ができる性質を利用して、バイメタル材のハウジングへ
の変形固定を可能にする。ポリイミドとしては、液状も
しくは固体粉末状のポリエステルイミド、芳香族ポリイ
ミド、ポリエーテルイミド、ビスマレイミドなどを使用
することができる。ポリイミドおよびポリイミドアミド
の使用量は10%以上ないし69%未満である。この使
用量が10%未満では摺動材料成分の結合力が弱く、摺
動材料の摩耗が多くなる。一方、この使用量が69%を
越えると、摺動材料の摩擦係数が増大し、やはり摺動材
料の摩耗が多くなる。
は、その耐熱性が優れた樹脂であることを利用して摺動
材料に耐焼付性を付与するために使用される。また、こ
れらの樹脂は、比較的可撓性がある性質を利用して、耐
荷重性を高めるために使用され、さらに、その曲げ加工
ができる性質を利用して、バイメタル材のハウジングへ
の変形固定を可能にする。ポリイミドとしては、液状も
しくは固体粉末状のポリエステルイミド、芳香族ポリイ
ミド、ポリエーテルイミド、ビスマレイミドなどを使用
することができる。ポリイミドおよびポリイミドアミド
の使用量は10%以上ないし69%未満である。この使
用量が10%未満では摺動材料成分の結合力が弱く、摺
動材料の摩耗が多くなる。一方、この使用量が69%を
越えると、摺動材料の摩擦係数が増大し、やはり摺動材
料の摩耗が多くなる。
【0011】さらに、四弗化ポリエチレン(PTP
E)、MoS2 およびBNの少なくとも1種からなる固
体潤滑剤は、上記した組成の摺動層の潤滑性を良好にす
るために副成分として含有させてある。この固体潤滑剤
の使用量は1%以上ないし30%以下である。この使用
量が1%未満では、その効果が不充分であり、30%を
越えると、強度の低下、耐熱性不足等の欠点が現われ
る。好ましい使用量は2〜25%である。より好ましい
使用量は5〜20%である。
E)、MoS2 およびBNの少なくとも1種からなる固
体潤滑剤は、上記した組成の摺動層の潤滑性を良好にす
るために副成分として含有させてある。この固体潤滑剤
の使用量は1%以上ないし30%以下である。この使用
量が1%未満では、その効果が不充分であり、30%を
越えると、強度の低下、耐熱性不足等の欠点が現われ
る。好ましい使用量は2〜25%である。より好ましい
使用量は5〜20%である。
【0012】このように、本願発明の副成分は、1%以
上ないし30%以下の四弗化ポリエチレン、MoS2 、
およびBNの少なくとも1種からなる固体潤滑剤であ
り、本願発明の主成分は、30%を越え60%以下のグ
ラファイト成分と、10%以上ないし69%未満のポリ
イミドおよびポリアミドイミドの少なくとも1種からな
る樹脂成分とからなり、主成分の合計の範囲が70%か
ら99%とする。すなわち、上記固体潤滑剤とグラファ
イトの添加量に対し、ポリイミドおよびポリアミドイミ
ドの少なくとも1種からなる樹脂成分を残部となるよう
に配合させればよい。
上ないし30%以下の四弗化ポリエチレン、MoS2 、
およびBNの少なくとも1種からなる固体潤滑剤であ
り、本願発明の主成分は、30%を越え60%以下のグ
ラファイト成分と、10%以上ないし69%未満のポリ
イミドおよびポリアミドイミドの少なくとも1種からな
る樹脂成分とからなり、主成分の合計の範囲が70%か
ら99%とする。すなわち、上記固体潤滑剤とグラファ
イトの添加量に対し、ポリイミドおよびポリアミドイミ
ドの少なくとも1種からなる樹脂成分を残部となるよう
に配合させればよい。
【0013】さらに、シリコン油、機械油、タービン
油、鉱物油などの少なくとも1種からなるオイルを上記
固体潤滑剤とともに使用することができる。オイルの使
用量は、グラファイト−固体潤滑剤−ポリイミドおよび
ポリアミドイミドの少なくとも1種の前記材料組成物の
100容量%に対し、0.1容量%ないし10容量%と
する。このオイルは、所定量をあらかじめグラファイト
に吸着あるいは含有させこれを配合するか、上記材料組
成物に含浸させるようにするとよい。なお、本願の摺動
材料ではグラファイト量が多いので、オイルはその大部
分をグラファイトに吸着あるいは含有(以下、代表して
含有と称する)せしめられる。あるいは、配合させるオ
イルのうちグラファイトに含有される量を相対的に少な
くし、組成物から滲み出やすいようにすると、材料強度
や耐摩耗性の点ではグラファイトに含有せしめたものに
比べ若干低下するものの、潤滑性を向上することができ
る。オイルの使用量が0.1容量%未満では、添加の効
果が不充分であり、10容量%を越えると、強度の低
下、耐熱性の不足等の欠点が現われる。好ましい使用量
は1〜10容量%、より好ましくは2〜5容量%であ
る。配合されるオイルをグラファイトに含有させる割合
は、特に耐摩耗性や材料強度を重視する場合は全オイル
の70〜100%、好ましくは90〜98%、特に潤滑
性を重視する場合は全オイルの30〜80%、好ましく
は40〜70%、より好ましくは50〜60%とすると
よい。なお、この含有の割合は、オイルの使用量の大小
による。すなわち、オイルの使用量が、2〜5容量%で
は上記割合が好ましく、5〜10容量%では含有させる
割合を多くするとよい。
油、鉱物油などの少なくとも1種からなるオイルを上記
固体潤滑剤とともに使用することができる。オイルの使
用量は、グラファイト−固体潤滑剤−ポリイミドおよび
ポリアミドイミドの少なくとも1種の前記材料組成物の
100容量%に対し、0.1容量%ないし10容量%と
する。このオイルは、所定量をあらかじめグラファイト
に吸着あるいは含有させこれを配合するか、上記材料組
成物に含浸させるようにするとよい。なお、本願の摺動
材料ではグラファイト量が多いので、オイルはその大部
分をグラファイトに吸着あるいは含有(以下、代表して
含有と称する)せしめられる。あるいは、配合させるオ
イルのうちグラファイトに含有される量を相対的に少な
くし、組成物から滲み出やすいようにすると、材料強度
や耐摩耗性の点ではグラファイトに含有せしめたものに
比べ若干低下するものの、潤滑性を向上することができ
る。オイルの使用量が0.1容量%未満では、添加の効
果が不充分であり、10容量%を越えると、強度の低
下、耐熱性の不足等の欠点が現われる。好ましい使用量
は1〜10容量%、より好ましくは2〜5容量%であ
る。配合されるオイルをグラファイトに含有させる割合
は、特に耐摩耗性や材料強度を重視する場合は全オイル
の70〜100%、好ましくは90〜98%、特に潤滑
性を重視する場合は全オイルの30〜80%、好ましく
は40〜70%、より好ましくは50〜60%とすると
よい。なお、この含有の割合は、オイルの使用量の大小
による。すなわち、オイルの使用量が、2〜5容量%で
は上記割合が好ましく、5〜10容量%では含有させる
割合を多くするとよい。
【0014】ところで、特開昭55−106230号公
報は、海綿状多孔金属体の空隙部にポリイミド系樹脂を
主成分とし、四弗化エチレン樹脂粉末、石英粉末、Mo
S2粉末、黒鉛粉末、炭素短繊維などを副成分として構
成した組成物を充填することを特徴とする摺動材料を提
案している。この提案より、ポリイミド樹脂の耐熱性不
足を解消するための手段として、この樹脂を充填する多
孔金属体に着目し、その多孔率および孔径を特定してい
る。この公報による摺動層組成はポリイミドおよびポリ
アミドイミドと、グラファイトと、四弗化エチレン樹脂
およびMoS2 を成分とする点では本発明のものと共通
であるが、グラファイトは副成分として少量添加するも
のであり、本発明が特長とするポリイミドおよびポリア
ミドイミドとともに主成分としてグラファイトを比較的
多量に添加することにより耐摩耗性等を向上させる点に
ついては開示がない。
報は、海綿状多孔金属体の空隙部にポリイミド系樹脂を
主成分とし、四弗化エチレン樹脂粉末、石英粉末、Mo
S2粉末、黒鉛粉末、炭素短繊維などを副成分として構
成した組成物を充填することを特徴とする摺動材料を提
案している。この提案より、ポリイミド樹脂の耐熱性不
足を解消するための手段として、この樹脂を充填する多
孔金属体に着目し、その多孔率および孔径を特定してい
る。この公報による摺動層組成はポリイミドおよびポリ
アミドイミドと、グラファイトと、四弗化エチレン樹脂
およびMoS2 を成分とする点では本発明のものと共通
であるが、グラファイトは副成分として少量添加するも
のであり、本発明が特長とするポリイミドおよびポリア
ミドイミドとともに主成分としてグラファイトを比較的
多量に添加することにより耐摩耗性等を向上させる点に
ついては開示がない。
【0015】以下、本発明に係る摺動材料の製造方法に
ついて具体的に説明する。まず、バイメタル摺動材料の
場合は、裏金の表面の片側を粗面化する。ここで粗面化
方法は特に制限はないが、裏金と粗面化方法の好ましい
組み合せは次のとおりである:鋼板−銅系粉末焼結、金
属・セラミック溶射:アルミニウム合金板−エッチング
(陽極酸化を含む)、ショットブラスト:銅合金板−エ
ッチング、ショットブラスト、焼結の場合は、所望の厚
さの焼結層が得られるように粒径が80〜150μmの
粉末を裏金上に散布積層した後粉末の融点より低温で粉
末どうしが結合する温度に加熱する。ショットブラスト
の場合は、カットワイア、焼成アルミナ、ガラスビーズ
等の鋭利な角部を有する粒を高速で裏金に噴射する。エ
ッチングの場合は、銅については濃塩酸、アルミニウム
については苛性ソーダなどの選択エッチングが可能なエ
ッチャントを使用して裏金に微細な凹凸を形成する。
ついて具体的に説明する。まず、バイメタル摺動材料の
場合は、裏金の表面の片側を粗面化する。ここで粗面化
方法は特に制限はないが、裏金と粗面化方法の好ましい
組み合せは次のとおりである:鋼板−銅系粉末焼結、金
属・セラミック溶射:アルミニウム合金板−エッチング
(陽極酸化を含む)、ショットブラスト:銅合金板−エ
ッチング、ショットブラスト、焼結の場合は、所望の厚
さの焼結層が得られるように粒径が80〜150μmの
粉末を裏金上に散布積層した後粉末の融点より低温で粉
末どうしが結合する温度に加熱する。ショットブラスト
の場合は、カットワイア、焼成アルミナ、ガラスビーズ
等の鋭利な角部を有する粒を高速で裏金に噴射する。エ
ッチングの場合は、銅については濃塩酸、アルミニウム
については苛性ソーダなどの選択エッチングが可能なエ
ッチャントを使用して裏金に微細な凹凸を形成する。
【0016】続いて、摺動層成分を、粗面化された凹凸
部に含浸させるとともに凹凸部の上面に摺動層接層とし
て配置する。そのためには摺動層成分を適当な分散液、
例えばジエチルアセトアミドとともに裏金上に塗布す
る。なお、この塗布等の段階ではポリイミドおよびポリ
アミドイミド等の樹脂成分は溶剤を含有していることが
多い。この溶剤は分散液とともに次の乾燥段階で蒸発せ
しめられる。乾燥は樹脂の種類により温度が異なるが、
一般に60〜120℃の温度で行なわれる。この段階で
摺動層の厚さは20〜100μmとなる。続いて、上下
のロール間を裏金を通過せしめることにより摺動層成分
を裏金に強固に保持せしめる。さらに高温で焼成を行な
って樹脂を硬化させる。この焼成は樹脂の種類により温
度が異なるが、一般に150〜300℃の温度で行なわ
れる。次に摺動層付の裏金を所定形状に成形する。ブシ
ュ等に使用する場合は摺動層が内側になるように裏金を
円形に曲げ加工し、その後、ハウジングに裏金を圧入し
て、最後に内面切削を行ない所定寸法に摺動層を仕上げ
ることが一般的である。ポリイミドおよびポリアミドイ
ミドは、四弗化ポリエチレンと異なり厚く塗布できるた
め、仕上代をとっても充分な摺動層を残すことができ
る。摺動層が100〜300μmと厚い場合あるいは成
形の内径寸法が小さい場合は、上記工程の中で焼成と成
形の前後を入れ替えることにより、乾燥後の柔軟な状態
の摺動層付き裏金を曲げ加工し、その後焼成を行なって
摺動層の割れを防止する必要がある。
部に含浸させるとともに凹凸部の上面に摺動層接層とし
て配置する。そのためには摺動層成分を適当な分散液、
例えばジエチルアセトアミドとともに裏金上に塗布す
る。なお、この塗布等の段階ではポリイミドおよびポリ
アミドイミド等の樹脂成分は溶剤を含有していることが
多い。この溶剤は分散液とともに次の乾燥段階で蒸発せ
しめられる。乾燥は樹脂の種類により温度が異なるが、
一般に60〜120℃の温度で行なわれる。この段階で
摺動層の厚さは20〜100μmとなる。続いて、上下
のロール間を裏金を通過せしめることにより摺動層成分
を裏金に強固に保持せしめる。さらに高温で焼成を行な
って樹脂を硬化させる。この焼成は樹脂の種類により温
度が異なるが、一般に150〜300℃の温度で行なわ
れる。次に摺動層付の裏金を所定形状に成形する。ブシ
ュ等に使用する場合は摺動層が内側になるように裏金を
円形に曲げ加工し、その後、ハウジングに裏金を圧入し
て、最後に内面切削を行ない所定寸法に摺動層を仕上げ
ることが一般的である。ポリイミドおよびポリアミドイ
ミドは、四弗化ポリエチレンと異なり厚く塗布できるた
め、仕上代をとっても充分な摺動層を残すことができ
る。摺動層が100〜300μmと厚い場合あるいは成
形の内径寸法が小さい場合は、上記工程の中で焼成と成
形の前後を入れ替えることにより、乾燥後の柔軟な状態
の摺動層付き裏金を曲げ加工し、その後焼成を行なって
摺動層の割れを防止する必要がある。
【0017】
【作用】グラファイトを結合するポリイミドおよびポリ
アミドイミドはそれ自体耐熱性が優れているが、これに
摩擦特性が優れたグラファイトを比較的多量に混合する
ことにより、放熱性の改善がなされることとなり、副成
分として配合される特定の固体潤滑剤との相乗作用によ
り、耐熱性、摩擦特性、耐摩耗性、耐焼付性などを優れ
たものにすることができる。ポリイミドおよびポリアミ
ドイミドはそれ自体可とう性が優れているので、かかる
樹脂を結合剤として比較的多量のグラファイトを結合す
ることにより、耐荷重性が優れたものとなり、高荷重領
域までの使用が可能になった。
アミドイミドはそれ自体耐熱性が優れているが、これに
摩擦特性が優れたグラファイトを比較的多量に混合する
ことにより、放熱性の改善がなされることとなり、副成
分として配合される特定の固体潤滑剤との相乗作用によ
り、耐熱性、摩擦特性、耐摩耗性、耐焼付性などを優れ
たものにすることができる。ポリイミドおよびポリアミ
ドイミドはそれ自体可とう性が優れているので、かかる
樹脂を結合剤として比較的多量のグラファイトを結合す
ることにより、耐荷重性が優れたものとなり、高荷重領
域までの使用が可能になった。
【0018】ポリイミドおよびポリアミドイミドは耐熱
性が非常に優れた樹脂であるため、強度が強く高温下で
流動を起さないという性質を有し、樹脂の中では耐摩耗
性に優れているが、摩擦特性に劣っており、このため、
特に摺動条件が過酷な場合には、摺動表面の局部的な摺
動熱で摩耗が進行しやすいが、これと比較的多量のグラ
ファイトを組合せ、主成分とすると、グラファイトの放
熱性により、局部的な摺動熱を摺動表面下へと伝熱し、
グラファイトの比較的良好な摩擦特性とも複合作用し、
一層優れた耐摩耗性を実現する。このグラファイトによ
る放熱等での摩耗防止の作用をより詳しく述べると、グ
ラファイトの放熱により、添加されている樹脂の高温で
の強度低下や摺動表面での局部的な樹脂の熱分解を防止
するとともに、補助的にグラファイト自体の低摩擦性を
有効に引き出し、摺動表面でのグラファイトの面積量と
も相まって、摺動熱の発生自体を抑えることができる。
これにより相乗的に他の成分、特に樹脂成分の摩耗進行
を防止し、この樹脂成分で保持されているグラファイト
等の成分の脱落摩耗等をも防止でき、グラファイトの保
持力を効果的に維持できるため放熱効果等も維持できる
こととなる。しかも、本発明の摺動材料では、このグラ
ファイトが比較的多量に添加されていることにより、使
用初期に発生する初期摩耗において、グラファイトのご
く一部が相手軸の表面に移着し易くなり、一旦移着した
グラファイトは一種の保護膜として作用することとな
り、その後の摺動材料の摩耗が進行するのを妨げること
となり、一層耐摩耗性の向上に寄与する。このことは相
手軸の摩耗防止をも期待できることとなる。そして特定
の固体潤滑剤の添加によって、境界潤滑および混合潤滑
条件下ですぐれた性能を達成する。さらに、オイルを適
正量配合すると、潤滑性等がさらに向上する。
性が非常に優れた樹脂であるため、強度が強く高温下で
流動を起さないという性質を有し、樹脂の中では耐摩耗
性に優れているが、摩擦特性に劣っており、このため、
特に摺動条件が過酷な場合には、摺動表面の局部的な摺
動熱で摩耗が進行しやすいが、これと比較的多量のグラ
ファイトを組合せ、主成分とすると、グラファイトの放
熱性により、局部的な摺動熱を摺動表面下へと伝熱し、
グラファイトの比較的良好な摩擦特性とも複合作用し、
一層優れた耐摩耗性を実現する。このグラファイトによ
る放熱等での摩耗防止の作用をより詳しく述べると、グ
ラファイトの放熱により、添加されている樹脂の高温で
の強度低下や摺動表面での局部的な樹脂の熱分解を防止
するとともに、補助的にグラファイト自体の低摩擦性を
有効に引き出し、摺動表面でのグラファイトの面積量と
も相まって、摺動熱の発生自体を抑えることができる。
これにより相乗的に他の成分、特に樹脂成分の摩耗進行
を防止し、この樹脂成分で保持されているグラファイト
等の成分の脱落摩耗等をも防止でき、グラファイトの保
持力を効果的に維持できるため放熱効果等も維持できる
こととなる。しかも、本発明の摺動材料では、このグラ
ファイトが比較的多量に添加されていることにより、使
用初期に発生する初期摩耗において、グラファイトのご
く一部が相手軸の表面に移着し易くなり、一旦移着した
グラファイトは一種の保護膜として作用することとな
り、その後の摺動材料の摩耗が進行するのを妨げること
となり、一層耐摩耗性の向上に寄与する。このことは相
手軸の摩耗防止をも期待できることとなる。そして特定
の固体潤滑剤の添加によって、境界潤滑および混合潤滑
条件下ですぐれた性能を達成する。さらに、オイルを適
正量配合すると、潤滑性等がさらに向上する。
【0019】
【実施例】以下、さらに実施例により本発明を説明す
る。図1(表1)に示す組成の摺動層を調製すべく、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、グラファイト(面間隔d
(200 )=3.4オングストローム,最大粒径70μ
m、粉末粒度−200メッシュ)、および、PTFE、
MoS2 ,BNを予め用意した。さらに、オイル(シリ
コン油)を予め用意した。一方、裏金として140mm
×1.5mmの普通鋼板を、またその上に形成する粗面
化部用の青銅粉末(Sn10%含有、+80、−150
メッシュ)を、それぞれ用意した。裏金を脱脂後、青銅
粉末を裏金面積cm2 当り0.05〜0.1g裏金上に
配置しその後830〜850℃で焼成を行なって粗面化
部を形成した。粗面化部の厚さは約150μmであり、
青銅の比重に基づいて計算した気孔率は40〜80%で
あった。
る。図1(表1)に示す組成の摺動層を調製すべく、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、グラファイト(面間隔d
(200 )=3.4オングストローム,最大粒径70μ
m、粉末粒度−200メッシュ)、および、PTFE、
MoS2 ,BNを予め用意した。さらに、オイル(シリ
コン油)を予め用意した。一方、裏金として140mm
×1.5mmの普通鋼板を、またその上に形成する粗面
化部用の青銅粉末(Sn10%含有、+80、−150
メッシュ)を、それぞれ用意した。裏金を脱脂後、青銅
粉末を裏金面積cm2 当り0.05〜0.1g裏金上に
配置しその後830〜850℃で焼成を行なって粗面化
部を形成した。粗面化部の厚さは約150μmであり、
青銅の比重に基づいて計算した気孔率は40〜80%で
あった。
【0020】摺動層成分は溶剤とともに十分に混合した
後、粗面化部への含浸を行ない、100℃で乾燥し、続
いて冷間状態で圧下して摺動層成分を固め、最後に25
0℃で焼成を行ない、厚さが約80μmの摺動層を形成
して、バイメタル材試料とした。オイルを配合するもの
は、所定容量をグラファイトと混合し、グラファイトに
オイルの少なくとも一部を含有させた後、他の成分と溶
剤と混合を行ったもの(a)と、摺動層成分を混合した
後に、オイルを添加混合したもの(b)と、オイルの所
定量の一部を、グラファイトと混合・含有し、他の成分
と混合した後、オイルの残量を添加混合したもの(c)
を、それぞれ用意し、グラファイトへのオイルの配合割
合を変化させたものを用いた。さらに、オイルを含浸さ
せるため、所定材料を混合成形した後(軸受形状とした
後でも可)油中にて、加温または減圧下あるいは加温・
減圧下で所定時間おき、材料表面のグラファイトにオイ
ルを吸着させて含油した摺動材料を製造した。
後、粗面化部への含浸を行ない、100℃で乾燥し、続
いて冷間状態で圧下して摺動層成分を固め、最後に25
0℃で焼成を行ない、厚さが約80μmの摺動層を形成
して、バイメタル材試料とした。オイルを配合するもの
は、所定容量をグラファイトと混合し、グラファイトに
オイルの少なくとも一部を含有させた後、他の成分と溶
剤と混合を行ったもの(a)と、摺動層成分を混合した
後に、オイルを添加混合したもの(b)と、オイルの所
定量の一部を、グラファイトと混合・含有し、他の成分
と混合した後、オイルの残量を添加混合したもの(c)
を、それぞれ用意し、グラファイトへのオイルの配合割
合を変化させたものを用いた。さらに、オイルを含浸さ
せるため、所定材料を混合成形した後(軸受形状とした
後でも可)油中にて、加温または減圧下あるいは加温・
減圧下で所定時間おき、材料表面のグラファイトにオイ
ルを吸着させて含油した摺動材料を製造した。
【0021】円筒平板式摩擦摩耗試験機を用い摺動材料
供試料の平面を周速度が5m/secで回転するS55
C焼入材製試験軸に10kgの荷重で接触させ、試験軸
表面にオイル一滴塗布した後60分間、回転と接触を継
続させ摩擦係数(滑り距離1km以上ではほぼ一定にな
った)と摩耗量を調べた。
供試料の平面を周速度が5m/secで回転するS55
C焼入材製試験軸に10kgの荷重で接触させ、試験軸
表面にオイル一滴塗布した後60分間、回転と接触を継
続させ摩擦係数(滑り距離1km以上ではほぼ一定にな
った)と摩耗量を調べた。
【0022】バイメタル材の結果を図1(表1)に示
す。表中、PIはポリイミド、PAIはポリアミドイミ
ド、Grはグラファイトを、それぞれ、意味する。また
組成は、オイルについては、他の材料組成物を100容
量%とした時の容量百分率で示してある。なお、表中、
本発明でオイルを配合した摺動材料におけるグラファイ
トへのオイル配合割合は、95%のものを記載した。
す。表中、PIはポリイミド、PAIはポリアミドイミ
ド、Grはグラファイトを、それぞれ、意味する。また
組成は、オイルについては、他の材料組成物を100容
量%とした時の容量百分率で示してある。なお、表中、
本発明でオイルを配合した摺動材料におけるグラファイ
トへのオイル配合割合は、95%のものを記載した。
【0023】比較例21、22は、グラファイトを少量
と、PTFEを30%以上添加した例であり、耐摩耗性
に劣り、比較例23、24は、グラファイトを少量と、
PTFEおよびMoS2 を少量添加した例であり、摩擦
特性の悪いPI,PAIが多く、摺動熱によって進行す
る摩耗も発生するため、摩擦係数・耐摩耗性ともに劣
り、比較例25、26は、フェノール樹脂を使用した例
であり、PI,PAIと比較して耐熱性が低いために、
樹脂分解により耐摩耗性がかなり劣る。これに対し、本
発明の摺動材料は、耐摩耗性と摩擦係数がバランスよく
優れている。また、グラファイトに含有されるオイルの
割合を、本発明の材料について変化させ試験すると、表
中で用いた材料より配合割合を多くすると耐摩耗性が向
上し、割合を少なくすると摩擦係数の向上が達成でき、
何れの材料も比較材に対し耐摩耗性と摩擦係数がバラン
スよく優れていていることが判った。また、本発明でソ
リッド材の摺動材料を同様に試験すると、比較材のソリ
ッド材は勿論のこと、比較材のバイメタル材に対して
も、耐摩耗性と摩擦係数がバランスよく優れていてい
た。そして、本発明の同一組成のバイメタル材に対して
は、摩擦係数は実質的に同一であり、耐摩耗性は本発明
のバイメタル材のほうがわずかに優れる結果が得られ
た。
と、PTFEを30%以上添加した例であり、耐摩耗性
に劣り、比較例23、24は、グラファイトを少量と、
PTFEおよびMoS2 を少量添加した例であり、摩擦
特性の悪いPI,PAIが多く、摺動熱によって進行す
る摩耗も発生するため、摩擦係数・耐摩耗性ともに劣
り、比較例25、26は、フェノール樹脂を使用した例
であり、PI,PAIと比較して耐熱性が低いために、
樹脂分解により耐摩耗性がかなり劣る。これに対し、本
発明の摺動材料は、耐摩耗性と摩擦係数がバランスよく
優れている。また、グラファイトに含有されるオイルの
割合を、本発明の材料について変化させ試験すると、表
中で用いた材料より配合割合を多くすると耐摩耗性が向
上し、割合を少なくすると摩擦係数の向上が達成でき、
何れの材料も比較材に対し耐摩耗性と摩擦係数がバラン
スよく優れていていることが判った。また、本発明でソ
リッド材の摺動材料を同様に試験すると、比較材のソリ
ッド材は勿論のこと、比較材のバイメタル材に対して
も、耐摩耗性と摩擦係数がバランスよく優れていてい
た。そして、本発明の同一組成のバイメタル材に対して
は、摩擦係数は実質的に同一であり、耐摩耗性は本発明
のバイメタル材のほうがわずかに優れる結果が得られ
た。
【0024】
【発明の効果】本発明による耐焼付性、耐摩耗性および
摩擦特性がバランスよく優れた摺動材料が提供される。
本発明の摺動材料は、特にクーラー用コンプレッサ、ミ
ッション、ターボチャージャー、スーパーチャージャ
ー、ウォーターポンプ、エンジン等およびパワーステア
リングの各種軸受、シール部材の境界潤滑条件下あるい
は混合潤滑条件下で優れた性能を発揮する。
摩擦特性がバランスよく優れた摺動材料が提供される。
本発明の摺動材料は、特にクーラー用コンプレッサ、ミ
ッション、ターボチャージャー、スーパーチャージャ
ー、ウォーターポンプ、エンジン等およびパワーステア
リングの各種軸受、シール部材の境界潤滑条件下あるい
は混合潤滑条件下で優れた性能を発揮する。
【図1】 摺動材料の組成及び試験結果を示す図表(表
1)である。
1)である。
Claims (2)
- 【請求項1】 30重量%を越え60重量%以下のグラ
ファイトと、1重量%以上ないし30重量%以下の四弗
化ポリエチレン、MoS2 、およびBNの少なくとも1
種からなる固体潤滑剤と、残部10重量%以上ないし6
9重量%未満のポリイミドおよびポリアミドイミドの少
なくとも1種の樹脂成分からなる摺動材料を樹脂成分の
溶剤とともに裏金の粗面化部に含浸させることを特徴と
する裏金付摺動材料の製造方法。 - 【請求項2】 30重量%を越え60重量%以下のグラ
ファイトと、1重量%以上ないし30重量%以下の四弗
化ポリエチレン、MoS2 、およびBNの少なくとも1
種からなる固体潤滑剤と、残部10重量%以上ないし6
9重量%未満のポリイミドおよびポリアミドイミドの少
なくとも1種の樹脂成分からなる材料組成物の100容
量%に対し、オイルの使用量を0.1容量%ないし10
容量%とした摺動材料を樹脂成分の溶剤とともに裏金の
粗面化部に含浸させることを特徴とする裏金付摺動材料
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34782497A JPH10226752A (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | 摺動材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34782497A JPH10226752A (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | 摺動材料の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63334219A Division JP2916499B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | 摺動部材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10226752A true JPH10226752A (ja) | 1998-08-25 |
Family
ID=18392854
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34782497A Pending JPH10226752A (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | 摺動材料の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10226752A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007055338A1 (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-18 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | 樹脂成形材料 |
-
1997
- 1997-12-17 JP JP34782497A patent/JPH10226752A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007055338A1 (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-18 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | 樹脂成形材料 |
| US7772317B2 (en) | 2005-11-11 | 2010-08-10 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Resin molding material |
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