JPH10229838A - 緑茶粉末を含有する着色麺類 - Google Patents

緑茶粉末を含有する着色麺類

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JPH10229838A
JPH10229838A JP9051142A JP5114297A JPH10229838A JP H10229838 A JPH10229838 A JP H10229838A JP 9051142 A JP9051142 A JP 9051142A JP 5114297 A JP5114297 A JP 5114297A JP H10229838 A JPH10229838 A JP H10229838A
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noodles
powder
colored
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green tea
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JP9051142A
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Kentarou Irie
謙太朗 入江
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Nisshin Seifun Group Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製麺後、茹上げ後、解凍後などに時間が経っ
ても、また乾燥処理、茹処理、冷凍処理などを施して
も、変色、褪色、風味の低下が少なくて、緑茶に由来す
る鮮やかな緑色と良好な香りを有し、しかも酸味などの
異味、えぐみ、異臭がなくて、色調、風味、食感および
食味にも優れる、高品質の緑茶入りの着色麺類、そのた
めの着色麺類用穀粉組成物、及び該着色麺類の製造方法
を提供すること。 【解決手段】 ハンターの色差式によるLab表色系に
おける色調の指数aが、−10.0以下の緑茶粉末を含
有する、本発明の着色麺類、該着色麺類用穀粉組成物お
よび該着色麺類の製造法により、上記の課題が解決され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緑茶粉末を含有す
る着色麺類、該着色麺類用の穀粉組成物、および該着色
麺類の製造方法に関するものであり、本発明の着色麺類
は、麺類を製造してから時間が経っても、また乾燥処
理、茹処理、冷凍処理などを施しても、変色、褪色、風
味の低下などが少なくて、緑茶粉末に由来する鮮やかな
緑色を保っており、しかも緑茶本来の良好な香りを有
し、且つ酸味などの異味、えぐみ、異臭がなく、色調、
風味、食感および食味に優れている。
【0002】
【従来の技術】茶蕎麦などの抹茶を含有する着色麺類
は、麺類中に添加された抹茶に由来する鮮やかな緑色と
良好な風味を有している。しかしながら、抹茶で着色さ
れた麺類の緑色および風味は不安定であって、時間の経
過、茹で処理、乾燥処理などに伴って、灰緑色に変色し
たり褪色し易く、しかも抹茶の風味も失われ易く、製造
直後のような鮮やかな緑色および良好な風味を保ちにく
い。
【0003】抹茶を含有する着色麺類の色調の保持など
を目的とする従来技術としては、茶そばにリン酸二ナト
リウム及び/またはリン酸三ナトリウムを添加したもの
(特開平3−45354号公報)、麹酸、L−アルコル
ビン酸および炭酸水素ナトリウムを茶ソバの変色・褪色
防止剤として用いたもの(特開平7−16370号公
報)などが知られている。しかしながら、これらの従来
技術では、リン酸のナトリウム塩、麹酸、L−アスコル
ビン酸、炭酸水素ナトリウムなどの添加剤を用いている
ことにより、茶蕎麦の色調が自然な緑色にならなかった
り、薬品臭、酸味、エグ味、異味などが生じ易く、さら
に生地の性状が不良なものとなり易く、そのため色調、
風味、食感、食味などの点で充分に満足のゆく麺類が得
られにくい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抹茶
などの緑茶に由来する鮮やかな緑色と風味を有し、薬品
臭や酸味などの異味、えぐみ、異臭などがなくて、色
調、風味、食感および食味に優れ、しかもそのような鮮
やかな緑色、並びに良好な風味、食感および食味が、製
麺後に時間が経過しても、茹で処理後に時間が経って
も、さらには製麺時の乾燥処理、茹で処理などを行って
も、失われずに長時間に亙って保たれ得る、緑茶を含有
する着色麺類、その製造方法、およびそれに用いる着色
麺類用穀粉組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者が検討を重ねたところ、麺類に、JIS Z8
730(1982)「色差表示方法」の“6.3.2 ハ
ンターの色差式による色差”の項に従って求めたLab
表色系における色調の指数aが−10.0以下の緑茶粉
末を添加すると、緑茶に由来する鮮やかな緑色と良好な
香りを有し、薬品臭、酸味、などの異味、えぐみがな
く、異臭がせず、色調、風味、食感および食味に優れ、
製麺後に時間が経っても、茹で処理後に時間が経って
も、さらには製麺時の乾燥処理、茹で処理などを行って
も、その鮮やかな緑色、良好な風味、食感および食味が
失われない、高品質の着色麺類が得られることを見出し
て本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、ハンターの色差式に
よるLab表色系における色調の指数aが−10.0以
下の緑茶粉末を含有することを特徴とする着色麺類であ
る。
【0007】そして、本発明は、ハンターの色差式によ
るLab表色系における色調の指数aが−10.0以下
の緑茶粉末を含有することを特徴とする着色麺類用穀粉
組成物である。
【0008】さらに、本発明は、着色麺類用の穀粉原料
にハンターの色差式によるLab表色系における色調の
指数aが−10.0以下の緑茶粉末を添加して麺生地を
調製し、常法にしたがって麺を製造することを特徴とす
る着色麺類の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明においては、緑茶粉末として、ハンターの
色差式によるLab表色系における色調の指数a、すな
わち、JIS Z 8730(1982)「色差表示方
法」の“6.3.2 ハンターの色差式による色差”の項
に従って求めたLab表色系における色調の指数a(以
下これを単に「指数a」ということがある)が−10.
0以下の緑茶粉末を使用する。指数aが−10.0以下
の緑茶粉末を使用することによって、リン酸ナトリウム
塩やその他の変色・褪色防止用添加剤を用いない場合で
あっても、鮮やかな緑色を有し、且つ緑茶に由来する良
好な風味を有し、しかも薬品臭、酸味、エグ味、異味な
どがなくて食感および食味にも優れ、製麺後に時間が経
っても、茹で処理後に時間が経っても、さらには製麺時
の乾燥処理、茹で処理などを行っても、その鮮やかな緑
色、良好な風味、食感および食味が失われない、高品質
の着色麺類を得ることができる。本発明において、緑茶
粉末として指数aが−12.0以下の緑茶粉末を使用す
ると上記した特性が一層優れたものとなるので好まし
い。指数aが−10.0よりも大きい緑茶粉末を使用す
る場合には、製麺後や茹処理後などに時間が経過する
と、また乾燥処理や茹処理などを施すと、着色麺類に変
色、褪色が生じて鮮やかな緑色が失われて灰緑色とな
り、しかも着色麺類に特有の風味が失われる。
【0010】本発明では、指数aが−10.0以下の緑
茶粉末であればいずれの緑茶粉末も使用可能であり、緑
茶粉末の種類や製造方法などは特に制限されないが、具
体例としては指数aが−10.0以下である、抹茶粉
末、玉露粉末、煎茶粉末などを挙げることができ、本発
明では、それらを単独で使用しても、または2種以上を
併用してもよい。そのうちでも、指数aが−10.0以
下の抹茶粉末および玉露粉末が色調および風味の点から
好ましく、指数aが−10.0以下の抹茶粉末が色調、
風味、コストなどの点からより好ましい。また、緑茶粉
末の粒度などは特に制限されず、穀粉原料中に均一に混
合し得る粒度であればいずれでもよいが、一般には、そ
の粒径が1〜100μm程度のものが、穀粉原料と均一
混合性、得られる着色麺類における色調などの点から好
ましく用いられる。
【0011】指数aが−10.0以下の緑茶粉末の使用
量は、麺類の種類、麺類の太さなどに応じて調節し得る
が、一般には、着色麺類の製造に用いる穀粉類の合計重
量に基づいて、1〜10重量%であることが好ましく、
1〜4重量%であることがより好ましい。該緑茶粉末の
使用量が前記した1重量%よりも少ないと、鮮やかな緑
色および緑茶の風味に優れる着色麺類が得られにくくな
り、しかも製麺後または茹処理後に時間が経過すると、
また製麺時の乾燥処理、茹処理などによって鮮やかな緑
色とその特有の風味を保ち得る着色麺類が得られにくく
なる。一方、緑茶粉末の使用量が前記した10重量%よ
りも多いと、着色麺類の緑色がくどくなり且つ茶の風味
が強くなり過ぎて蕎麦本来の風味や食感、食味が失われ
易くなり、しかもコストが高くなる。
【0012】本発明では麺類の種類は特に制限されず、
例えば、蕎麦(茶蕎麦)、そうめん、冷麦、うどん、中
華麺類、麺皮類、パスタ類などのいずれであってもよ
く、そのうちでも蕎麦(茶蕎麦)、そうめん、冷麦、う
どんに適している。また、本発明の麺類は、生麺類、乾
燥麺類、半乾燥麺類、茹麺類、蒸麺類、冷凍麺類などの
いずれの形態であってもよい。
【0013】本発明では、着色麺類用の穀粉原料とし
て、麺類の種類などに応じて従来から用いられている穀
粉類のいずれもが使用でき、例えば小麦粉、蕎麦粉、未
加工澱粉類、加工澱粉類、米粉、大麦粉、大豆粉などを
挙げることができる。そのうちでも、例えば、茶蕎麦を
製造する場合は、穀粉原料として、蕎麦粉と小麦粉を
3:7〜10:0の重量割合で使用し、必要に応じて澱
粉類などを使用するのが好ましく、それによって製麺性
が良好になり、しかも得られる着色麺類の食感、食味、
風味などが良好なものとなる。その際の小麦粉として
は、強力粉、中力粉、薄力粉のいずれもが使用できる
が、強力粉が好ましく用いられる。また、例えば、そう
めん、冷麦またはうどんを製造する場合は、小麦粉を主
として用い、これに必要に応じて澱粉類、米粉、大麦
粉、大豆粉などの他の穀粉類の1種または2種以上を併
用すればよい。
【0014】また、本発明では、上記した指数aが−1
0.0以下の緑茶粉末および穀粉原料と共に、麺類の種
類などに応じて、従来から用いられている副原料や添加
剤、例えば、食塩、卵または卵粉末、山芋または山芋
粉、じねんじょ、布のり、縮合リン酸塩などの保水剤、
乳化剤、かん水(かん粉)、蛋白強化剤、アミノ酸など
の栄養強化剤、ビタミン類、ミネラル類、保存性向上剤
などの1種または2種以上を必要に応じて、適宜使用し
てもよい。
【0015】本発明では、上記した指数aが−10.0
以下の緑茶粉末および穀粉原料と共に、必要に応じて乾
燥粉末の形態にした上記の副原料や添加剤の1種または
2種を用いて、予め着色麺類用穀粉組成物を調製してお
くことができる。この着色麺類用穀粉組成物は、変質や
腐敗などを生ずることがなく、長期保存が可能であり、
そのままで保存、流通、販売することができる。この着
色麺類用穀粉組成物を用いる場合は、麺類の製造時に緑
茶粉末、穀粉原料および必要に応じて用いられる他の成
分を改めて混合するという手間を要せずに、該着色麺類
用穀粉組成物を用いることにより、本発明の着色麺類を
極めて簡単に製造することができる。
【0016】また、本発明では、上記した着色麺類用穀
粉組成物を予め調製しておかずに、着色麺類の製造時
に、指数aが−10.0以下の緑茶粉末、穀粉原料およ
び必要に応じて他の成分を任意の順序で混合して(例え
ば逐次にまたは同時に混合して)麺生地をつくり、その
麺生地を用いて着色麺類を製造してもよい。
【0017】本発明では、着色麺類の製麺方法、製麺条
件、製麺装置なども特に制限されず、麺類の種類や形態
などに応じて適宜選択して行えばよい。例えば、本発明
の着色麺類は、機械製麺法により製造しても、手延べ製
麺法などの人手で製造しても、機械と人手の両方を併用
して行ってもよい。また、着色麺類が茹麺類や冷凍麺類
である場合は、その茹処理方法や条件、冷凍方法や冷凍
条件なども、麺類の種類などに応じて、従来から採用さ
れているのと同様の方法および条件で行うことができ
る。
【0018】着色麺類を製造する際の加水率は、製造を
目的とする着色麺類の種類や形態などに応じて調節する
ことができる。着色麺類が生麺類、茹麺類または冷凍麺
類の場合は、それらの麺類の製造に際して通常採用され
ている加水率よりも高い加水率にして多加水麺類を製造
するのが好ましい。そしてそれによって、生麺類の場合
は通常よりも多目の水分が生麺類中に含まれていること
によってその緑色が一層鮮やかなものとなる。また、茹
麺類およびそれを冷凍してなる冷凍麺類では、茹で時間
が短くて済むことから、茹処理時の加熱による変色、褪
色、風味の低減が抑制されて、色調および風味に一層優
れる着色麺類を得ることができる。
【0019】例えば、生茶蕎麦、茹茶蕎麦、冷凍茶蕎麦
を製造する場合は、その加水率を、茶蕎麦用穀粉原料の
合計重量に基づいて、20〜55重量%、好ましくは3
0〜45重量%、より好ましくは40〜45重量%にし
て麺生地を調製すると、緑色がより鮮やかで且つ緑茶の
風味に一層優れる茶蕎麦を得ることができる。また、例
えば、生うどん、茹うどん、茹冷麦、茹そうめん、冷凍
うどん、冷凍冷麦、冷凍そうめんなどの場合は、その加
水率を、それらの麺類用穀粉原料の合計重量に基づい
て、30〜55重量%、好ましくは35〜50重量%に
して麺生地を調製すると、緑色がより鮮やかで且つ緑茶
の風味に一層優れるそれらの麺類を得ることができる。
【0020】また、着色麺類が乾燥麺類または半乾燥麺
類である場合は、麺類の種類などに応じて、通常の乾燥
麺類または半乾燥麺類で採用されているのと同様の加水
率で生地を調製しておくと、乾燥に要する時間が長くな
り過ぎず、乾燥時の熱による変色、褪色および風味の低
下を抑制することができる。
【0021】そして、本発明の着色麺類は、麺線または
麺皮の全体が緑茶によって緑色に着色された麺類であっ
ても、または麺線または麺皮の一部が緑茶によって緑色
に着色されている麺類であってもよい。麺線または麺皮
の一部が緑茶によって着色されている麺類である場合
は、例えば、麺線の横断面で見たときに、緑茶によって
着色された層と着色されていない層が並列状態に積層し
ている2層または3層以上の多層麺、緑茶によって着色
された層と着色されていない層とが環状になっている多
層麺(例えば麺線の中心または外周が緑色に着色されて
いてそれ以外の部分が着色されていない麺)、麺線の外
周に沿って長さ方向に筋状に緑色の着色部分のある麺な
どを挙げることができる。
【0022】
【実施例】以下に例を挙げて本発明を具体的に説明する
が、本発明はそれにより何ら限定されない。以下の実施
例および比較例で用いた緑茶粉末の指数a、並びに実施
例および比較例で得られた麺の指数aは次のようにして
求めた。
【0023】[緑茶粉末の指数a]緑茶粉末(試料)
を、色差計(日本電色株式会社製「色差計ND−100
1DP」)のセルに入れて、温度20℃にて、D65また
はCを標準光として、その刺激値XおよびYを測定し、
それにより得られた刺激値XおよびYを用いて、JIS
Z 8730(1982)「色差表示方法」の“6.3.
2 ハンターの色差式による色差”の項に従って、下記
の数式により、緑茶粉末の指数a(クロマティクネス
指数a)を求めた。
【0024】
【数1】 指数a=17.5(1.02X−Y)/Y1/2
【0025】[麺の指数a]色彩色差計(ミノルタカメ
ラ株式会社製「色彩色差計CR−100」)のヘッドを
麺の表面に当てて、その刺激値XおよびYを測定し、そ
れにより得られた刺激値XおよびYを用いて、JIS
Z 8730(1982)「色差表示方法」の“6.3.
2 ハンターの色差式による色差”の項に従って、上記
の数式により、麺の指数a(クロマティクネス指数
a)を求めた。
【0026】《実施例1》 (1) 蕎麦粉(さらしな粉)(石森製粉株式会社製
「上A」)30重量部、強力小麦粉70重量部(日清製
粉株式会社製「ミリオン」)および上記した方法で測定
した指数aが−12.0の抹茶粉末4重量部をミキサー
に入れ、これに水33重量部を加えながら撹拌混合(高
速撹拌100rpmで5分間、次に低速撹拌50rpm
で10分間)して蕎麦生地を調製した(加水率33重量
%)。 (2) 上記(1)で得られた蕎麦生地を製麺ロールで
整形して、厚さ約1.4mmの麺帯にした後、No.2
0の切刃を用いて麺線に切り出して生茶蕎麦を製造し
た。 (3) 上記(2)で得られた生茶蕎麦の製造直後、並
びに室温(25℃)で2時間、4時間および6時間放置
したときの指数aを上記した方法で測定したところ、下
記の表2に示すとおりであった。
【0027】(4) 上記(2)で得られた製造直後の
生茶蕎麦を充分量の沸騰水中で1分30秒間茹でて、茹
で歩留り250%に茹で上げて茹麺にした後、5℃の冷
水中に浸して冷却し、水切りしてざるに盛った。その茹
上げ直後(茹上げ後に冷却して水切りした直後)、室温
で2時間および4時間放置したときの指数aを上記した
方法で測定した。また、5名のパネラーにより、その色
調を下記の表1に示す評価基準にしたがって目視によっ
て官能評価してもらってその平均値を採ったところ、下
記の表2に示すとおりであった。さらに、茹上げ後に冷
却、水切りした茶蕎麦を5名のパネラーにより食しても
らって、抹茶の香り、および異味と異臭の有無の評価を
下記の表1に示す評価基準にしたがって評価し、その平
均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであっ
た。なお、本明細書でいう麺の茹で歩留りは、下記の数
式に基づいて求められるものをいう。
【0028】
【数2】 茹で歩留り(%)=(A/B)×100 式中、A=生麺100gを茹上げて水切りした後の茹麺
の重量(g) B=茹上げ前の生麺100g中の麺類用穀粉原料の合計
重量(g)
【0029】《実施例2》 (1) 実施例1において、指数aが−12.0の抹茶
粉末の添加量を4重量部から3重量部に変えた以外は、
実施例1と全く同様にして、生茶蕎麦の製造および茹麺
の製造を行った。 (2) 上記(1)で得られた生茶蕎麦の指数aの測
定、並びに茹麺の指数aの測定と、パネラーによる色
調、抹茶の香り、異味と異臭の有無の評価を、実施例1
と同様にして行ったところ、下記の表2に示すとおりで
あった。
【0030】《実施例3》 (1) 上記した方法で測定した指数aが−10.0の
抹茶粉末を用いた以外は実施例1と全く同様にして、生
茶蕎麦の製造および茹麺の製造を行った。 (2) 上記(1)で得られた生茶蕎麦の指数aの測
定、並びに茹麺の指数aの測定、およびパネラーによる
色調、抹茶の香り、異味と異臭の有無の評価を、実施例
1と同様にして行ったところ、下記の表2に示すとおり
であった。
【0031】《比較例1》 (1) 上記した方法で測定した指数aが−8.0の抹
茶粉末を用いた以外は実施例1と全く同様にして、生茶
蕎麦の製造および茹麺の製造を行った。 (2) 上記(1)で得られた生茶蕎麦の指数aの測
定、並びに茹麺の指数aの測定、およびパネラーによる
色調、抹茶の香り、異味と異臭の有無の評価を、実施例
1と同様にして行ったところ、下記の表2に示すとおり
であった。
【0032】《比較例2》 (1) 指数aが−8.0の抹茶粉末4重量部とともに
クチナシ色素(理研ビタミン株式会社製「リケカラーG
−1」)0.25重量部を用いた以外は比較例1と全く
同様にして、生茶蕎麦の製造および茹麺の製造を行っ
た。なお、この比較例2では、茹上げ直後の麺の指数a
が、実施例2および実施例3と同じになるようにするた
めに、上記のように、指数aが−8.0の抹茶粉末と共
にクチナシ色素を用いた。 (2) 上記(1)で得られた生茶蕎麦の指数aの測
定、並びに茹麺の指数aの測定、およびパネラーによる
色調、抹茶の香り、異味と異臭の有無の評価を、実施例
1と同様にして行ったところ、下記の表2に示すとおり
であった。
【0033】また、上記の実施例1〜3および比較例1
〜2で得られた茹上げ直後の茶蕎麦を20名のパネラー
に食してもらい、最もおいしいと答えた人数を調べたと
ころ、下記の表2に示すとおりであった。
【0034】
【表1】 [色調、香り、味の評価基準] 麺の色調: 3点:抹茶本来の鮮やかな緑色がでており、色調が良好である。 2点:緑色がややくすんでおり、抹茶本来の緑色とやや異なる。 1点:灰緑色への変色、褪色が生じており、抹茶本来の緑色とは掛け 離れた不良な色調である。 茹麺における抹茶の香り: 3点:抹茶に由来する自然な芳香がある。 2点:抹茶の香りがあるが、やや弱い。 1点:抹茶の香りがあまりしない。 茹麺における異味及び異臭の有無: 3点:異味、えぐみ、いやな香りなどが全く感じられない。 2点:異味およびえぐみがやや感じられる。 1点:抹茶に由来しない、異味、えぐみ、薬品臭がある。
【0035】
【表2】
【0036】上記の表2の結果から、指数aが−10.
0以下の抹茶粉末を含有する実施例1〜実施例3の茶蕎
麦は、その製造直後は勿論のこと、製造後に時間が経過
しても、また茹上げ後に時間が経過しても、抹茶に由来
する良好な緑色を呈しており、しかも抹茶に由来する良
好な香りを有し、しかも異味、えぐみ、いやな香り(異
臭)がしないこと、特に指数aが−12.0である抹茶
粉末を含有する実施例1の茶蕎麦は、色調、香り、食味
並びにそれらの耐久性(経時保持性)に一層優れている
ことがわかる。それに対して、指数aが−8.0であっ
て、−10.0よりも大きい抹茶粉末を含有する比較例
1および比較例2の茶蕎麦は、実施例の茶蕎麦に比べ
て、色調、香り、食味が劣っており、しかも時間の経過
に伴って、色調、香り、食味が一層劣ったものになるこ
とがわかる。
【0037】より具体的には、実施例1、実施例3およ
び比較例1では穀粉類100重量部に対して抹茶粉末の
添加量を4重量部に揃えて試験を行ったが、指数aが−
8.0の抹茶粉末を添加した比較例1の茶蕎麦では指数
aの上昇(褪色)が速やかに進行し、しかも色調の官能
評価の点数が4時間後に1.0点と極めて低くなり、色
調の低下が大きいのに対して、指数aが−12.0およ
び−10.0の抹茶粉末をそれぞれ用いている実施例1
および実施例3では、時間が経っても指数aの上昇(褪
色)が小さく、且つ色調の官能評価の点数が高く、良好
な色調が保たれていた。
【0038】また、実施例2、実施例3および比較例2
では茹上直後の指数aが−9.6になるように揃えて試
験を行ったものであるが、茹上直後の色調が実施例2お
よび実施例3と同じになるようにするために指数aが−
8.0の抹茶粉末と共にクチナシ色素を用いている比較
例2の茶蕎麦では、茹上直後から抹茶の香りが大きく損
なわれており、しかも異味、異臭がし、美味しいと回答
したパネラーはわずかに1名であった。
【0039】《実施例4》 (1) 実施例1の(1)および(2)と全く同様にし
て、指数aが−12.0の抹茶粉末を含有する生茶蕎麦
を製造した。 (2) 上記(1)で得られた生茶蕎麦を、実施例1の
(4)と同様にして茹で歩留り220%に茹上げた後、
温度5℃の冷水で冷却し、専用トレーに100gずつ玉
取りし、−20℃に急速冷凍して、冷凍茶蕎麦を製造し
た。 (3) 上記(2)で得られた冷凍茶蕎麦を−20℃の
冷凍庫に5日間冷凍保存した後、冷凍庫より取り出し
て、温度99℃の熱湯中に入れて手早く解凍した後(1
個の玉取り冷凍茶蕎麦の解凍時間;約25秒)、5℃の
冷水に浸して冷却し、冷水より取り出して水切りした。 (4) 上記(3)で解凍後、冷却し水切りした解凍茶
蕎麦の水切り直後、および室温(25℃)で2時間およ
び4時間放置したときの指数aの測定、および色調の官
能評価を実施例1と同様にして行ったところ、下記の表
3に示すとおりであった。
【0040】《実施例5》 (1) 抹茶粉末として、実施例2で用いたのと同じ指
数aが−10.0のものを用いた以外は、実施例1の
(1)および(2)と全く同様にして生茶蕎麦を製造し
た。 (2) 上記(1)で得られた生茶蕎麦を、実施例4の
(2)と同様にして、茹上げ、冷却、冷凍して、冷凍茶
蕎麦を製造した。 (3) 上記(2)で得られた冷凍茶蕎麦を−20℃の
冷凍庫5日間冷凍保存した後、冷凍庫より取り出して、
実施例4の(3)と同様にして解凍、冷却、水切りし
た。 (4) 解凍茶蕎麦の水切り直後、および室温(25
℃)で2時間および4時間放置したときの指数aの測
定、および色調の官能評価を実施例1と同様にして行っ
たところ、下記の表3に示すとおりであった。
【0041】《比較例3》 (1) 抹茶粉末として、比較例1で用いたのと同じ指
数aが−8.0のものを用いた以外は、実施例1の
(1)および(2)と全く同様にして生茶蕎麦を製造し
た。 (2) 上記(1)で得られた生茶蕎麦を、実施例4の
(2)と同様にして茹上げ、冷却、冷凍して、冷凍茶蕎
麦を製造した。 (3) 上記(2)で得られた冷凍茶蕎麦を−20℃の
冷凍庫に5日間冷凍保存した後、冷凍庫より取り出し
て、実施例4の(3)と同様にして解凍、冷却、水切り
した。 (4) 解凍茶蕎麦の水切り直後、および室温(25
℃)で2時間および4時間放置したときの指数aの測
定、および色調の官能評価を実施例1と同様にして行っ
たところ、下記の表3に示すとおりであった。
【0042】
【表3】
【0043】上記の表3の結果から、指数aが−10.
0以下の抹茶粉末を含有する実施例4および実施例5の
冷凍茶蕎麦は、その解凍直後は勿論のこと、解凍後に時
間が経過しても、抹茶に由来する良好な緑色を有してい
ること、特に指数aが−12.0である抹茶粉末を含有
する実施例4の冷凍茶蕎麦は色調の耐久性(経時保持
性)に一層優れていることがわかる。それに対して、指
数aが−8.0であって、−10.0よりも大きい抹茶
粉末を含有する比較例3の冷凍茶蕎麦は、解凍直後はほ
ぼ良好な色調を有しているものの、短時間のうちにその
色調が不良になることがわかる。
【0044】
【発明の効果】ハンターの色差式によるLab表色系に
おける色調の指数aが−10.0以下の緑茶粉末を用い
る本発明による場合は、製麺直後、茹上げ直後、解凍直
後は勿論のこと、製麺後に、または茹上げ後に、或いは
解凍後に時間が経っても、さらには製麺時に乾燥処理を
施したり、茹処理、冷凍処理などを施しても、変色、褪
色が生じず、風味や食味の低下が少なくて、緑茶に由来
する鮮やかな緑色と、緑茶に由来する良好な香りを有
し、しかも酸味などの異味、えぐみ、異臭がなく、色
調、風味、食感、食味に優れる高品質の着色麺類を得る
ことができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンターの色差式によるLab表色系に
    おける色調の指数aが−10.0以下の緑茶粉末を含有
    することを特徴とする着色麺類。
  2. 【請求項2】 緑茶粉末が抹茶粉末、玉露粉末および煎
    茶粉末から選ばれる少なくとも1種の緑茶粉末である請
    求項1の着色麺類。
  3. 【請求項3】 着色麺類が、茶蕎麦、着色そうめん、着
    色冷麦または着色うどんである請求項1または2の着色
    麺類。
  4. 【請求項4】 ハンターの色差式によるLab表色系に
    おける色調の指数aが−10.0以下の緑茶粉末を含有
    することを特徴とする着色麺類用穀粉組成物。
  5. 【請求項5】 穀粉類の合計重量に基づいて、ハンター
    の色差式によるLab表色系における色調の指数aが−
    10.0以下の緑茶粉末を1〜10重量%の割合で含有
    する請求項4の着色麺類用穀粉組成物。
  6. 【請求項6】 緑茶粉末が抹茶粉末、玉露粉末および煎
    茶粉末から選ばれる少なくとも1種の緑茶粉末である請
    求項4または5の着色麺類用穀粉組成物。
  7. 【請求項7】 着色麺類用の穀粉原料にハンターの色差
    式によるLab表色系における色調の指数aが−10.
    0以下の緑茶粉末を添加して麺生地を調製し、常法にし
    たがって麺を製造することを特徴とする着色麺類の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 穀粉類の合計重量に基づいてハンターの
    色差式によるLab表色系における色調の指数aが−1
    0.0以下の緑茶粉末を1〜10重量%の割合で添加し
    て麺生地を調製する請求項7の製造方法。
  9. 【請求項9】 着色麺類用穀粉類の合計重量に基づいて
    20〜55重量%の加水率で麺生地を調製して、着色し
    た生麺、茹麺、冷凍麺または乾燥麺を製造する請求項7
    または8の製造方法。
  10. 【請求項10】 緑茶粉末が抹茶粉末、玉露粉末および
    煎茶粉末から選ばれる少なくとも1種の緑茶粉末である
    請求項7〜9のいずれか1項の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100400440B1 (ko) * 2001-03-14 2003-10-01 손옥태 녹차 분말 함유 호화면의 제조방법
KR100414016B1 (ko) * 2001-04-17 2004-01-07 김종덕 녹차 및 천연산물을 이용한 기능성 항산화 면식품류의제조방법
KR100438470B1 (ko) * 2002-02-21 2004-07-03 김홍열 녹차국수의 조성물과 녹차생면 및 녹차건면의 제조방법
JP2008271954A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Ezaki Glico Co Ltd 湯伸びが抑制された風味付け春雨とその製造方法

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