JPH10230964A - 離型機能を有する包装材料 - Google Patents

離型機能を有する包装材料

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JPH10230964A
JPH10230964A JP9033526A JP3352697A JPH10230964A JP H10230964 A JPH10230964 A JP H10230964A JP 9033526 A JP9033526 A JP 9033526A JP 3352697 A JP3352697 A JP 3352697A JP H10230964 A JPH10230964 A JP H10230964A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種粘着性物品を、物品から剥離可能な状態
で直接包装することができる離型機能を有する包装材料
において、包装材料をシール加工する際のシール加工面
が離型剤層表面であっても十分なシール強度を有するシ
ール加工が可能な離型機能を有する包装材料を提供す
る。 【解決手段】 延伸可能な基材の表面に離型剤層を形成
させた包装材料であって、前記離型剤層は包装材料が延
伸されたときに亀裂を生じるものであり、包装材料が延
伸された後の離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率
が10〜80%、あるいは包装材料のシール加工部にお
ける亀裂部の面積率が10%以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種粘着性物品
を、物品から剥離可能な状態で、直接包装することがで
きる離型機能を有する包装材料に関し、さらに詳しくは
離型剤層表面でのシール加工(接着加工)が可能な離型
機能を有する包装材料に関する。
【0002】
【従来の技術】各種物品に接着機能を付加するための簡
便な手段として、粘着剤が利用されることが多い。例え
ば生理用ナプキン(以下、ナプキンと称す。)は、使用
時のずれを防止するために、その表面に粘着剤層が形成
されている。このようなナプキンは通常、粘着剤層を剥
離紙で保護した後、ナプキン全体をプラスチックフィル
ム等の包装材料で個別に密封包装している。この場合、
ナプキンを包装した後の包装材料の開口部はヒートシー
ル方式やプレスシール方式等の各種のシール加工によっ
て密封されている。一方、最近では、粘着剤付きナプキ
ンを、その粘着剤層を剥離紙で保護することなく、表面
に離型機能を有する包装材料で直接包装する方式が主流
になってきている。そして、離型機能を有する包装材料
としては、プラスチックフィルム等からなる基材の表面
にシリコーン系等の各種離型剤を塗布した構成のものが
一般的に使用されている。かかる離型機能を有する包装
材料を使用した場合、粘着剤層を保護するための剥離紙
が不要となるので、ナプキン使用時のゴミの発生が少な
くなったり、経済的にも有利となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基材表
面に離型剤層を形成させた包装材料の場合、かかる包装
材料をシール加工しようとすると、加工面が離型剤を塗
布した面(離型剤層表面)であると十分な密封保持性を
有するシール加工は不可能であった。また、十分な密封
保持性を有するシール加工を達成するために、離型剤を
粘着剤層と接する部分のみとなるように基材に塗布し、
シール加工面には離型剤を塗布しない包装材料も提案さ
れている。しかしながらこの様な包装材料は、離型剤を
パターン状に塗布する必要があるため、離型剤をパター
ン状に塗布する必要のないものに比較してその製造工程
が複雑化したり、製品歩留り等の点からコスト高になる
という問題があった。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、基材表面に離型剤層を形
成させた離型機能を有する包装材料において、シール加
工面が離型剤層表面であっても十分な接着強度を有する
シール加工が可能な離型機能を有する包装材料を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するために鋭意研究した結果、延伸可能な基材
の表面に離型剤層を形成させて包装材料を作製するとと
もに、前記離型剤層は包装材料が延伸されたときに亀裂
を生じるものであり、さらに、包装材料が延伸された後
の離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率を特定範囲
とすることにより上記問題点の解決を図ることができる
ことを見い出し本発明に至ったものでる。
【0006】即ち本発明は、延伸可能な基材の表面に離
型剤層を形成させた包装材料であって、前記離型剤層は
包装材料が延伸されたときに亀裂を生じるものであり、
包装材料が延伸された後の離型剤層単位表面積当りの亀
裂部の面積率が10〜80%であることを特徴とするも
のである。(請求項1)また、本発明の包装材料は、シ
ール加工部における離型剤層単位表面積当りの亀裂部の
面積率が10%以上であることを特徴とするものであ
る。(請求項2)さらに本発明は、前記請求項1または
2に記載の離型機能を有する包装材料を粘着性物品の個
別包装材料として使用したものに関する。(請求項3)
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の離型機能を有する包装材料(以
下、単に包装材料という。)の延伸処理前の状態を示す
断面図であり、基材1の片面全面に離型剤層2が形成さ
れて包装材料を構成している。
【0008】本発明において、基材表面に形成される離
型剤層は、基材表面に離型剤を塗布し、硬化または乾燥
処理を施した直後においては、例えば図1の如く、基材
表面の略全面に連続的な離型剤皮膜を形成している。そ
の後、前記構成からなる包装材料を延伸処理することに
よって、離型剤層は亀裂を生じて不連続化する。本発明
において包装材料を延伸処理したときに離型剤層に生じ
る亀裂とは、通常、延伸処理後の包装材料の離型剤層表
面を走査型電子顕微鏡(SEM)で、拡大倍率100〜
1000倍にて観察することにより確認することができ
る程度の微細な亀裂のことをいう。そして、離型剤層に
亀裂が生じた部分(亀裂部)は、下地である基材表面が
露出していたり、あるいは、その部分だけ離型剤の塗布
量が他の部分に比較して少なくなるように形成されてい
る。本発明の包装材料は、離型剤層に生じた亀裂部によ
って離型剤層表面をシール加工面にすることが可能とな
る。図2に、本発明の包装材料を延伸処理(100%延
伸)した後の離型剤層表面をSEMにて観察した時の電
子顕微鏡写真(拡大倍率300倍)を示す。図2の包装
材料の場合、包装材料の延伸方向に対してほぼ垂直方向
に無数の亀裂部が離型剤層に生じていることがわかる。
【0009】本発明の包装材料は、上述の如く包装材料
を延伸処理した際に離型剤層に亀裂が生じることが必要
であり、さらに、包装材料の離型剤層表面におけるシー
ル加工性と離型機能の両立という観点からは、後述する
方法にて測定される、包装材料が延伸された後の離型剤
層単位表面積当りの亀裂部の面積率が10〜80%、好
ましくは30〜70%であることが必要である。離型剤
層亀裂部の面積率が10%よりも低くなると、包装材料
の離型剤層表面をシール加工する際のシール強度(接着
強度)が不十分となり、包装材料としての密封保持性が
悪くなる。また、亀裂部の面積率が80%よりも高くな
ると離型機能が低下し、粘着性物品を包装材料からスム
ーズに剥離することができなくなる。
【0010】なお、本発明において離型剤層単位表面積
当りの亀裂部の面積率とは、包装材料を延伸した後の離
型剤層表面のSi−Kα線強度を電子線マイクロアナラ
イザーを使用して測定し、得られたカラーマピング像を
画像解析処理して求めたものである。
【0011】以下、本発明における離型剤層単位表面積
当りの亀裂部の面積率の測定方法をさらに詳細に説明す
る。 1)延伸処理後の包装材料離型剤層表面のSi−Kα線
強度を電子線マイクロアナライザー(EPM−810、
島津製作所株式会社製)にて測定し、Si−Kα線強度
カラーマッピング像を得る。電子線マイクロアナライザ
ーの分析条件は以下の通り、 ・加速電圧:15kV、試料電流:10nA ・ビームスキャン:100μm×140μm、ビーム
径:1μmφ 2)得られたSi−Kα線強度カラーマッピング像の単
位表面積(100μm×100μm)を画像処理装置
(Image Command 5098型番TMN−1528−01、日本アビオ
ニクス株式会社)にて画像解析処理を行い、亀裂部の面
積率を測定する。この時、 Si−Kα線強度が40cps
以下の部分を亀裂部、 Si−Kα線強度が40cpsより
も強い部分を離型剤層として画像解析を行い、亀裂部の
面積率を求める。
【0012】本発明の包装材料は、基材表面に離型剤層
を形成させた後、包装材料を延伸処理することにより、
離型剤層に亀裂部を形成させるため、基材自体が延伸可
能な材料から構成されている必要がある。本発明でいう
延伸可能な基材とは、上述の如く離型剤層に亀裂部を形
成させるための延伸処理に追従する延伸性を有し、さら
に延伸処理後においても包装材料として十分な機械的強
度を有するものであれば、その材料、構成等は特に限定
されるものではない。また本発明の包装材料は、離型剤
層に亀裂部を形成させた後、シール加工されるため、基
材自体がヒートシール方式やプレスシール方式等でのシ
ール加工性を有している必要がある。
【0013】本発明の包装材料に使用される基材は、上
記の特性を満足するものであれば特に限定されるもので
はないが、例えば、ポリオレフィン系の熱可塑性樹脂を
主成分とするプラスチックフィルムからなることが好ま
しい。かかる、ポリオレフィン系の熱可塑性樹脂として
は、例えば、ポリエチレン、ポリブテン、ポリヘキセ
ン、ポリオクテンなどの単独あるいは混合物を用いるこ
とができるが、特にポリエチレンが好ましく用いられ
る。このポリエチレンとしては、超低密度、低密度、線
状低密度、中密度、高密度の単独品又はブレンド品のい
ずれのものも使用でき、特に好ましくは、線状低密度ポ
リエチレン及び/又は低密度ポリエチレンの含有量が1
5重量%以上もの、あるいは、高密度ポリエチレンの含
有量が80重量%以下のものである。また必要に応じ
て、超低密度、低密度ポリエチレンよりも融点が高い材
料を添加して、耐熱性を向上させることもできる。かか
る材料としては、融点が185℃以下、好ましくは11
0℃〜180℃のものである。また、例えばスチレン
系、ポリオレフィン系、ポリエステル系等のエラストマ
ー成分を、好ましくは40重量%以下で添加して、しな
やかさを向上させることもできる。
【0014】ここで熱可塑性プラスチックフィルムを構
成するポリマーの具体例としては、例えば、超低密度、
低密度、線状低密度、中密度、高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)
アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリ
ル酸エチル共重合体、ポリエチレン−プロピレン共重合
体、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマ
ー、ポリイソブチレン、ブチルゴムより選択される単独
あるいは2種以上の複合樹脂からなる。ここでオレフィ
ン系エラストマーとしては、エチレン−プロピレンゴム
(EPT)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EP
DM)、エチレン−プロピレン系やエチレン−ブテン系
のエラストマーなど、スチレン系エラストマーとして
は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体
(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体(SBS)など、もしくはこれらの水添物が挙
げられる。
【0015】本発明においては、上記のように基材が単
層構造のものでも良いが、例えば、少なくとも2層以上
から構成され、一層の片側もしくは両側に、該層に比べ
融点が5℃以上低いヒートシール層を有することが、ヒ
ートシールが簡便かつ確実に行えるという点で好まし
い。即ち、ヒートシールする際、単層では熱が強いと基
材に穴があくおそれがあり、そのコントロールが難しい
が、2層以上では専用のヒートシール層があるため、ヒ
ートシールの条件を容易に出し得るという効果がある。
かかる基材として例えば、ヒートシール層として、低密
度ポリエチレン(融点100℃)からなる層と、高密度
ポリエチレン(融点120℃)等からなる2層以上の基
材などを挙げることができる。この場合、離型剤層はヒ
ートシール層である低密度ポリエチレン側に設けられ
る。さらに本発明の基材としては、熱可塑性プラスチッ
クフィルムと不織布、織布との積層体も好ましい。
【0016】また本発明においては、上記ポリマーをブ
レンドとすることにより、基材の表面を梨地面もしくは
エンボス面の如く荒らすこともでき、これにより外観上
の光沢がなくなり包装材料としての高級感を出すことが
できる、又、動摩擦係数が小さくなることでラインの走
行性を向上させることができるという効果が得られる。
かかるブレンドにより、相溶性の良くないもの同士の場
合、溶解時の界面張力の差により互いに分離する形で混
合され、表面状態ではそのため均一混合が得られず、平
滑にならず面が荒れてくるため、その表面が梨地面もし
くはエンボス面となると考えられる。この面の粗さは、
通常0.2〜30μm、好ましくは2〜5μmである
が、後述するロール等でエンボスもしくは梨地を形成す
る場合は、フィルムの1/2の厚さ以内とすることが好
ましい。また異なる特性のポリマーをブレンドすること
により、互いの長所のみを具備するようなブレンドが可
能となり、新しい機能、例えば柔らかさと腰の良さとの
両立などの機能を有するポリマーを得ることができると
いう効果がある。また、上記の如く比較的柔らかいポリ
マーやエラストマーをブレンドすることにより、包装材
料を粘着性物品から剥離する際、その剥離音を小さくで
き、他人にその使用を気づかれないという効果もある。
【0017】さらに積極的な梨地面もしくはエンボス面
の形成方法としては、上記ポリマーブレンド法以外に、
そのフィルム製造時の例えばTダイ押出後に接触するロ
ール面によって形成させることもできる。本発明におい
てエンボス面を形成する場合は、後者の方法がより好ま
しい。
【0018】また、本発明の基材としては、少なくとも
2層以上から構成される多層熱可塑性プラスチックフィ
ルムの少なくとも片面を、前記ポリマーブレンドからな
る梨地面もしくはエンボス面とすることもできる。この
ように多層とすることにより、ポリマーブレンドのよう
に、個々の層のポリマーフィルムの特性を複合化でき、
新しい機能付加、例えば前記のヒートシール性や引き裂
き強度の向上と風合いの良さとの両立などの機能付加が
可能となるという利点がある。
【0019】本発明の基材の他の具体的態様としては、
例えば熱可塑性プラスチックフィルムの少なくとも片面
を、例えばフィルム厚さの1/2程度以下の表面粗さ
(Ra)を有する梨地面もしくはエンボス面とし、他面
に離型剤層を設けることもでき、かかる構造により、触
ったときのやわらかさ、見た目の高級感、ラインの走行
性改良(動摩擦係数の減少)などの効果がある。また他
の態様としては、熱可塑性プラスチックフィルムの少な
くとも片面が、フィルム厚さの1/2以下の表面粗さ
(Ra)を有する梨地面もしくはエンボス面であり、該
面上に離型剤層を設けることもできる。
【0020】この場合、離型処理された梨地面もしくは
エンボス面の静摩擦係数が1.5未満、好ましくは0.
2〜1.0、動摩擦係数が1.2未満、好ましくは0.
1〜1.0であるのが望ましい。この範囲とすることに
より、ラインでの走行性を良くすることができ、ロール
との接触時にシワ、蛇行、切断などが発生しにくいとい
う効果がある。
【0021】基材の厚さは、特に限定されず、通常1m
m以下であるが、ソフト性、しなやかさの点からは10
〜50μm、特に20〜40μmが好ましい。
【0022】また本発明においては、基材のライン上の
搬送の点から、ある程度の強度が必要で、通常、基材の
MD方向の引っ張り強度が300gf/10mm以上、特に3
00〜1000gf/10mm、TD方向の引っ張り強度が2
00gf/10mm以上、特に300〜1000gf/10mmが
好ましい。
【0023】本発明において離型剤層を構成する材料
は、前述したように、包装材料を延伸処理した際に離型
剤層に亀裂を生じさせて、かかる亀裂部の面積率を特定
範囲に調整する事ができるものであれば特に限定される
ものではなく、かかる特性を満足する離型機能を有す材
料を適宜選択して使用することができる。
【0024】離型剤層を構成する材料としては、例えば
熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型等のシリコーン
系離型剤やフッ素系離型剤、あるいは長鎖アルキル系離
型剤(一般的に、炭素数12以上の長鎖アルキルアクリ
レートの重合物や、長鎖アルキルアクリレートと他のビ
ニルモノマーとの共重合物、あるいはポリビニルアルコ
ールに長鎖アルキルイソシアネートなどの長鎖アルキル
成分を反応させて得られる反応物を言う。)等の公知の
離型剤の中から上述した特性を満足するものを適宜選択
して使用することができる。中でも基材が熱可塑性プラ
スチックフィルムから構成される場合には、離型剤層形
成時に加熱処理が不要である紫外線硬化型や電子線硬化
型のシリコーン系離型処理剤を使用することが好まし
い。
【0025】基材表面に形成する離型剤層の厚さは、特
に限定されるものではないが、通常、0.05〜4.0
μmが好ましく、0.3〜1.5μmがより好ましい。
【0026】本発明において、離型剤は基材の片面また
は両面のいずれにも塗布することができる。また、離型
剤は基材の全面に塗布したり、一部分にのみ塗布するこ
ともできる。
【0027】基材に離型剤を塗布する方法としては、特
に限定されるものではなく、例えば多本ロール方式やオ
フセット・グラビアロール方式等の適宜な塗工装置を使
用することができる。
【0028】本発明の包装材料は、基材の表面に離型剤
を塗布し、乾燥あるいは各種の硬化処理(例えば、紫外
線照射や電子線照射等)を行い、離型剤層を形成させた
後、包装材料を延伸処理することにより、離型剤層に亀
裂部を形成させる。かかる延伸処理方法は、特に限定さ
れるものではなく、通常のプラスチックフィルムの延伸
処理に利用されている、テンター延伸法、ロール延伸法
等の公知の延伸処理方法を適宜選択して利用することが
できる。延伸条件についても、特に限定されるものでは
なく、延伸処理によって形成される離型剤層亀裂部の面
積率が本発明において規定する特定範囲を満足するよう
に、基材の種類に応じて延伸処理条件を設定することが
できる。
【0029】本発明の包装材料は、上述の如く、シール
加工前に予め包装材料を延伸しておくこともできるが、
例えば、延伸されていない包装材料で粘着性物品を包装
した後、シール加工部のみに延伸処理を行い離型剤層に
亀裂部を形成することができる。この時、シール加工部
における離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率は1
0%以上、好ましくは15%〜95%であることが必要
である。シール加工部における離型剤層単位表面積当り
の亀裂部の面積率が10%よりも低くなると、シール加
工部の接着強度が不十分となり、包装材料としての密封
保持性が悪くなる。なお、ここでシール加工部における
離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率とは、シール
加工部の離型剤層表面Si−Kα線強度を、前述と同様
の条件にて測定し、得られたカラーマッピング像を、前
述と同様の条件にて画像解析処理して求めたものであ
る。
【0030】シール加工部の離型剤層に亀裂を形成させ
る場合、亀裂を形成させるための延伸処理をシール加工
時に行うこともできる。すなわち本発明の包装材料は、
シール加工時に包装材料に対し付加される外力を離型剤
層に亀裂を生じさせるために利用することができる。こ
の場合のシール加工方法としては特に限定されるもので
はないが、例えば回転速度が異なった状態で接触してい
る2本のロール間(少なくとも一方のロールはヒートシ
ールのための加熱ロールである)に包装材料のシール加
工部(包装材料同士が重なり合っている部分)を通過さ
せ、包装材料の延伸とシール加工を同時に行うことがで
きる。この場合、ロール間の剪断力を利用することによ
り、包装材料の離型剤層に亀裂を生じさせることができ
る。また、表面に凸部(突起部)を形成させたヒートシ
ールバーを有するヒートシール機を使用することによ
り、包装材料の延伸とシール加工を同時に行うことがで
きる。この場合、ヒートシール加工時において、包装材
料がヒートシールバーの凸部にて引き伸ばされることに
より、包装材料の離型剤層に亀裂を生じさせることがで
きる。上記以外にも、シール加工時において、包装材料
に対しその離型剤層に亀裂を生じさせるための外力を付
加することができる場合には、延伸処理をシール加工と
同時に行うことができる。従って、この場合には予め包
装材料を延伸しておく必要が無いのでシール加工の生産
性をより向上させることが可能となる。
【0031】図3は、本発明の包装材料をヒートシール
加工した後、シール加工部を剥がし、その離型剤層表面
をSEMにて観察した時の電子顕微鏡写真(図3.a:
拡大倍率100倍、図3.b:拡大倍率300倍)を示
す。図3の包装材料の場合、ヒートシール加工時に包装
材料が延伸と同様の作用(包装材料が引き伸ばされてい
る)を受け、シール加工部の離型剤層にのみ無数の亀裂
部が生じていることがわかる。
【0032】本発明の包装材料は、予め包装材料を延伸
処理した状態、すなわち離型剤層に亀裂部を形成させて
シール加工が可能な状態で提供することもできるし、例
えば、上記の如く、延伸を行っていない状態で包装材料
を提供し、かかる包装材料で粘着性物品を包装した後、
延伸処理をシール加工時に行い、離型剤層に亀裂部を形
成することもできる。
【0033】図4は、本発明の包装材料を粘着剤付きナ
プキンの個別包装材料(個装シート)として使用したと
きの概略を示す拡大断面図である。ナプキンBは延伸処
理を行っていない状態の包装材料Aで包装された後、包
装材料の離型剤層表面同士からなるシール加工部Cだけ
に延伸処理を行って、離型剤層に亀裂部を形成させてシ
ール加工を行っている。
【0034】本発明において、延伸処理後の包装材料を
シール加工する方法としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、ヒートシール(熱接着)法やプレスシ
ール法を利用することができる。本発明の包装材料は、
亀裂部を形成させた離型剤層表面をシール加工面とする
ものである。かかる亀裂部においては、下地となる基材
層が露出していたり、離型剤の塗布量が少なくなってい
るため、離型剤層表面をシール加工面としても実用上十
分なシール強度(接着強度)を得ることができる。な
お、本発明において、包装材料のシール加工面は、包装
材料の離型剤層表面同士で形成されていても良いし、離
型剤層表面と基材表面(例えば、離型剤層を形成した面
の反対面)で形成されていても良い。
【0035】本発明において、シール加工後における内
容物の密封保持性の点からは、シール加工部分の接着力
を表すシール強度が、2g/25mm以上で、上限が基材の
破断強度以下、好ましくはシール強度が、5g/25mm〜
1000g/25mmであることが望ましい。ここで、基材
の破断強度とは、シール強度を測定する際、シール部分
より剥離せずに、基材が破れる場合の強度を指し、シー
ル部分の接着強度が非常に強い状態をいう。シール強度
が2g/25mmよりも小さくなるとシール加工部分が容易
に剥離するようになり、内容物の密封保持性が悪くなる
傾向がある。
【0036】本発明の包装材料は、図4に示した粘着剤
付き生理用ナプキンの個別包装材料として使用する以外
にも、例えば粘着剤付きカイロ等、各種の粘着性物品を
剥離紙を使用することなく直接包装するための包装材料
として使用することができる。
【0037】
【実施例】以下に具体的実施例を挙げて本発明を説明す
るが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0038】(参考例1)厚さ30μmの低密度ポリエ
チレンフィルムの片面全面に、カチオン重合型の紫外線
硬化型シリコーン離型剤(TPR6500、東芝シリコ
ーン株式会社製)100重量部と光開始剤(UV−93
10C、東芝シリコーン株式会社製)2重量部にて調整
した離型剤を厚さ0.7μmとなるように塗布し、UV
光を照射して離型剤層を形成させて延伸処理前の包装材
料を作製した。
【0039】(参考例2)厚さ30μmの低密度ポリエ
チレンフィルムの片面全面に、付加反応型熱硬化型シリ
コーン離型剤100重量部と白金系硬化触媒2重量部に
て調整した離型剤を厚さ0.3μmとなるように塗布
し、熱風乾燥機中にて離型剤層を形成させて延伸処理前
の包装材料を作製した。
【0040】(実施例1)参考例1にて得られた延伸処
理前の包装材料(25mm幅×100mm長さ)を基材
の流れ方向(MD方向)に対し100%延伸させた。こ
の時、延伸処理は引張試験機を利用して引張速度50mm
/minで行った。延伸処理後、離型剤層表面をSEMで
観察(拡大倍率300倍)したところ離型剤層に亀裂が
発生していることが観察された。また延伸処理後におけ
る離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率は15%で
あった。
【0041】(実施例2)参考例1にて得られた延伸処
理前の包装材料(25mm幅×100mm長さ)を実施
例1と同様の方法にて、基材の流れ方向(MD方向)に
対し150%延伸させた。延伸処理後、離型剤層表面を
SEMで観察(拡大倍率300倍)したところ離型剤層
に亀裂が発生していることが観察された。また延伸処理
後における離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率は
50%であった。
【0042】(実施例3)参考例1にて得られた延伸処
理前の包装材料(25mm幅×100mm長さ)を実施
例1と同様の方法にて、基材の流れ方向(MD方向)に
対し200%延伸させた。延伸処理後、離型剤層表面を
SEMで観察(拡大倍率300倍)したところ離型剤層
に亀裂が発生していることが観察された。また延伸処理
後における離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率は
75%であった。
【0043】(実施例4)参考例1にて得られた延伸処
理前の包装材料の離型剤層表面同士を重ね合わせ、表面
に凸部を形成させたヒートシールバーを有するヒートシ
ール機にてヒートシール加工を行った。本実施例の場
合、ヒートシール加工時において、包装材料がヒートシ
ールバーの凸部にて引き伸ばされ、その部分の離型剤層
に亀裂が生じ、実用上十分なシール強度を有するヒート
シールが行われた。ヒートシール加工後、包装材料のシ
ール部分を剥がし、一方の包装材料のシール加工部にお
ける離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率を測定し
たところ面積率は53%であった。
【0044】(比較例1)参考例1にて得られた延伸処
理前の包装材料を延伸することなくそのまま使用した。
この時、離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率は0
%であった。
【0045】(比較例2)参考例1にて得られた延伸処
理前の包装材料(25mm幅×100mm長さ)を実施
例1と同様の方法にて、基材の流れ方向(MD方向)に
対し50%延伸させた。延伸処理後、離型剤層表面をS
EMで観察(拡大倍率300倍)したところ離型剤層に
亀裂が発生していることが観察された。また延伸処理後
における離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率は5
%であった。
【0046】(比較例3)参考例1にて得られた延伸処
理前の包装材料(25mm幅×100mm長さ)を実施
例1と同様の方法にて、基材の流れ方向(MD方向)に
対し300%延伸させた。延伸処理後、離型剤層表面を
SEMで観察(拡大倍率300倍)したところ離型剤層
に亀裂が発生していることが観察された。また延伸処理
後における離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率は
85%であった。
【0047】(比較例4)参考例2にて得られた延伸処
理前の包装材料(25mm幅×100mm長さ)を実施
例1と同様の方法にて、基材の流れ方向(MD方向)に
対し100%延伸させた。延伸処理後、離型剤層表面を
SEMで観察(拡大倍率300倍)したところ離型剤層
のいずれの部分にも亀裂は発生していなかった。
【0048】(比較例5)参考例2にて得られた延伸処
理前の包装材料の離型剤層表面同士を重ね合わせ、実施
例4と同様の方法にてヒートシール加工を行ったが、ヒ
ートシールは行われなかった。
【0049】実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた
サンプルについて以下の評価を行った。
【0050】〔ヒートシール強度〕各サンプルの離型剤
層表面同士を重ね合わせ、ヒートシール機(TP-701S H
EAT SEAL TESTER 、TESTER SANGYO CO. LTD )を利用し
て以下の条件でヒートシール加工を行った。ヒートシー
ル加工後、ヒートシール強度を引張試験機を利用して引
張速度300mm/min(T型剥離試験)で測定した。
なお、この評価で使用したヒートシール機のヒートシー
ルバーの表面形状はフラット形状であった。 ・ヒートシール温度:130℃ ・圧着時間:2秒 ・圧着条件:4kg/平方センチメートル ・圧着面積:10mm×30mm
【0051】〔剥離力〕サンプル(10mm幅)の離型
剤層表面に粘着テープ(商品名:F-140BK、日東電工株
式会社製)を2kgのローラーを1往復させて貼合わせ、
室温にて30分間放置した後、引張試験機を利用して引
張速度300mm/min(180°剥離)で粘着テープ
をサンプル(包装材料)側から剥離した時の剥離力を測
定した。
【0052】結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】表1から明らかなように、実施例1〜3の
包装材料は、延伸処理によって形成される離型剤層単位
表面積当りの亀裂部の面積率を、本発明において規定し
た特定範囲内に調整しているので、シール加工面が離型
剤層表面同士であっても十分なヒートシール強度を有し
ていると共に、該離型剤層は粘着テープに対する剥離性
も有していることがわかる。一方、比較例3の包装材料
は、亀裂部の面積率が本発明で規定する80%を超えて
いるので、粘着テープに対する剥離性が低下している。
また、比較例1、2、4の包装材料は、離型剤層に亀裂
部が形成されていなかったり、あるいは亀裂部が形成さ
れていてもその面積率が本発明で規定する10%よりも
低いために、ヒートシール加工ができなかったり、シー
ル強度が極めて小さくなっていることがわかる。
【0055】
【発明の効果】本発明における離型機能を有する包装材
料は、上記の如き構成を有することにより、離型剤層表
面をシール加工面とした場合でも十分な接着強度を有す
るシール加工が可能になると共に、該離型剤層は各種粘
着性物品に対して十分な剥離性を維持することができ
る。従って、本発明の包装材料を使用することにより、
シール加工部のみ離型剤を塗布しないといった、従来利
用されていた複雑な製造工程を経ることなく離型機能を
有する包装材料を作製することが可能となる。さらに本
発明の包装材料は、シール加工時において延伸処理と同
様の外力を包装材料に対し付加することができる場合に
は、離型剤層に亀裂部を形成する工程をシール加工と同
時に行うことができるため、予め包装材料を延伸してお
く必要がなく、シール加工の作業性をさらに向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の離型機能を有する包装材料を示す断
面図である。
【図2】 本発明の離型機能を有する包装材料を延伸処
理した後の、離型剤層表面をSEMにて観察した時の電
子顕微鏡写真(拡大倍率300倍)である。
【図3】 本発明の離型機能を有する包装材料をヒート
シール加工した後のシール加工部の離型剤層表面をSE
Mにて観察した時の電子顕微鏡写真(a:拡大倍率10
0倍、b:拡大倍率300倍)である。
【図4】 本発明の離型機能を有する包装材料を粘着剤
付き生理用ナプキンの個別包装材料として使用したとき
の概略を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2 離型剤層 3 粘着剤層 A 包装材料 B ナプキン C シール加工部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 83:00 B29L 9:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 延伸可能な基材の表面に離型剤層を形成
    させた包装材料であって、前記離型剤層は包装材料が延
    伸されたときに亀裂を生じるものであり、包装材料が延
    伸された後の離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率
    が10〜80%であることを特徴とする離型機能を有す
    る包装材料。
  2. 【請求項2】 延伸可能な基材の表面に離型剤層を形成
    させた包装材料において、前記包装材料のシール加工部
    における離型剤層単位表面積当りの亀裂部の面積率が1
    0%以上であることを特徴とする離型機能を有する包装
    材料。
  3. 【請求項3】 粘着性物品の個別包装材料として使用さ
    れる請求項1または2に記載の離型機能を有する包装材
    料。
  4. 【請求項4】 生理用ナプキンの個別包装材料として使
    用される請求項1または2に記載の離型機能を有する包
    装材料。
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