JPH10233074A - ディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板 - Google Patents
ディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板Info
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- JPH10233074A JPH10233074A JP3656997A JP3656997A JPH10233074A JP H10233074 A JPH10233074 A JP H10233074A JP 3656997 A JP3656997 A JP 3656997A JP 3656997 A JP3656997 A JP 3656997A JP H10233074 A JPH10233074 A JP H10233074A
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Landscapes
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軽量であると共に、帯電しにくく、ほこり及
びチリの付着が防止されると共に、表面に疵が付きにく
く、更に曲げ加工性が優れており、UVインキ印刷性が
優れたディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウ
ム合金板を提供する。 【解決手段】 記録用ディスクを収納するケースに設け
た記録ヘッド用窓部を開閉ディスクシャッタに使用され
るディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合
金板において、シャッタ外面5a側となるアルミニウム
又はアルミニウム合金板の表面上にクロメート皮膜第1
層が形成され、この第1層の上に、粒径0.5乃至10
μmのワックスを分散させた鉛筆硬度5H以上の樹脂皮
膜第2層が形成されている。また、シャッタ内面5b側
となるアルミニウム又はアルミニウム合金板の表面上に
クロメート皮膜第3層が形成され、この第3層の上に鉛
筆硬度3乃至5Hの樹脂皮膜第4層が形成されている。
びチリの付着が防止されると共に、表面に疵が付きにく
く、更に曲げ加工性が優れており、UVインキ印刷性が
優れたディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウ
ム合金板を提供する。 【解決手段】 記録用ディスクを収納するケースに設け
た記録ヘッド用窓部を開閉ディスクシャッタに使用され
るディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合
金板において、シャッタ外面5a側となるアルミニウム
又はアルミニウム合金板の表面上にクロメート皮膜第1
層が形成され、この第1層の上に、粒径0.5乃至10
μmのワックスを分散させた鉛筆硬度5H以上の樹脂皮
膜第2層が形成されている。また、シャッタ内面5b側
となるアルミニウム又はアルミニウム合金板の表面上に
クロメート皮膜第3層が形成され、この第3層の上に鉛
筆硬度3乃至5Hの樹脂皮膜第4層が形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフレキシブル(フロ
ッピー)ディスク等の磁気ディスク並びにMOディスク
及びミニディスク等の光ディスクのケースに設けられる
ディスクシャッタ用の材料であるディスクシャッタ用ア
ルミニウム又はアルミニウム合金板に関し、特に耐疵付
き性及び曲げ加工性が優れたディスクシャッタ用アルミ
ニウム又はアルミニウム合金板に関する。
ッピー)ディスク等の磁気ディスク並びにMOディスク
及びミニディスク等の光ディスクのケースに設けられる
ディスクシャッタ用の材料であるディスクシャッタ用ア
ルミニウム又はアルミニウム合金板に関し、特に耐疵付
き性及び曲げ加工性が優れたディスクシャッタ用アルミ
ニウム又はアルミニウム合金板に関する。
【0002】
【従来の技術】フレキシブルディスク等の磁気ディスク
並びにMOディスク及びミニディスク等の光ディスク等
は、ケース内に磁気ディスク媒体又は光ディスク媒体が
収納されており、このケースには磁気ヘッド又は光学ヘ
ッドを挿入して前記磁気ディスク媒体又は光ディスク媒
体に対する読み書きをするための窓として、開口部が設
けられている。そして、ケースには、開口部を開閉する
ためのディスクシャッタが設けられている。
並びにMOディスク及びミニディスク等の光ディスク等
は、ケース内に磁気ディスク媒体又は光ディスク媒体が
収納されており、このケースには磁気ヘッド又は光学ヘ
ッドを挿入して前記磁気ディスク媒体又は光ディスク媒
体に対する読み書きをするための窓として、開口部が設
けられている。そして、ケースには、開口部を開閉する
ためのディスクシャッタが設けられている。
【0003】図3は記録用磁気ディスク媒体2が収納さ
れたフロッピーディスク(以下、FDという)1を示す
正面図である。FD1においては、収納ケース3間に磁
気ディスク媒体2が収納されており、その一辺部中央に
は磁気ヘッド挿入用の窓(図示せず)が設けられてい
る。そして、この窓には、開閉用のシャッタ4が設けら
れている。
れたフロッピーディスク(以下、FDという)1を示す
正面図である。FD1においては、収納ケース3間に磁
気ディスク媒体2が収納されており、その一辺部中央に
は磁気ヘッド挿入用の窓(図示せず)が設けられてい
る。そして、この窓には、開閉用のシャッタ4が設けら
れている。
【0004】このディスクシャッタ4は断面がコ字状の
板材であり、1対の対向面でケース3を挟持するように
収納ケース3に装着される。このシャッタ4はケース3
に設けられたガイド溝により案内されてスライドするこ
とにより、ケース3の窓部を開閉する。従来、このディ
スクシャッタ用板材としては、ステンレス鋼並びにポリ
スチレン及びABS等の合成樹脂で作られている。
板材であり、1対の対向面でケース3を挟持するように
収納ケース3に装着される。このシャッタ4はケース3
に設けられたガイド溝により案内されてスライドするこ
とにより、ケース3の窓部を開閉する。従来、このディ
スクシャッタ用板材としては、ステンレス鋼並びにポリ
スチレン及びABS等の合成樹脂で作られている。
【0005】而して、このディスクシャッタ4に要求さ
れる機能は、必要な時に開閉して磁気ヘッドによる磁気
ディスク媒体2への読み書きを可能とすると共に、磁性
面を保護することにある。また、ディスクシャッタ4は
ケース3上で案内されてスライド移動するため、軽量で
あると共に剛性があることも必要である。
れる機能は、必要な時に開閉して磁気ヘッドによる磁気
ディスク媒体2への読み書きを可能とすると共に、磁性
面を保護することにある。また、ディスクシャッタ4は
ケース3上で案内されてスライド移動するため、軽量で
あると共に剛性があることも必要である。
【0006】この軽量化のために、従来、アルミニウム
製のディスクシャッタ用板材が提案されている。また、
このディスクシャッタ4は摺動部材であるために、開閉
動作によりケース3を傷めた場合には、ディスク2に有
害な削り粉が発生してしまう。そこで、この削り粉の発
生を防止するために、合成樹脂をコーティングしたディ
スクシャッタが提案されている(特開平3−73479
号公報及び特開平6−346178号公報)。更に、耐
摩耗性の向上及び塑性変形の防止のために、アルミニウ
ム合金材の表面に表面硬化コーティングを設けたディス
クシャッタも公知である(特開平6−68638号公
報)。更に、ディスクシャッタを着色するために、表面
に陽極酸化皮膜を設けたものが提案されている(特開平
6−111516号公報及び特開平6−162710号
公報)。
製のディスクシャッタ用板材が提案されている。また、
このディスクシャッタ4は摺動部材であるために、開閉
動作によりケース3を傷めた場合には、ディスク2に有
害な削り粉が発生してしまう。そこで、この削り粉の発
生を防止するために、合成樹脂をコーティングしたディ
スクシャッタが提案されている(特開平3−73479
号公報及び特開平6−346178号公報)。更に、耐
摩耗性の向上及び塑性変形の防止のために、アルミニウ
ム合金材の表面に表面硬化コーティングを設けたディス
クシャッタも公知である(特開平6−68638号公
報)。更に、ディスクシャッタを着色するために、表面
に陽極酸化皮膜を設けたものが提案されている(特開平
6−111516号公報及び特開平6−162710号
公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来のディスクシャッタ4は、以下に示すような問題
点がある。先ず、ステンレス鋼製のディスクシャッタは
重いという欠点を有し、更に表面を手で触れた場合に指
紋が付き易く外観を害するという欠点を有する。
の従来のディスクシャッタ4は、以下に示すような問題
点がある。先ず、ステンレス鋼製のディスクシャッタは
重いという欠点を有し、更に表面を手で触れた場合に指
紋が付き易く外観を害するという欠点を有する。
【0008】また、ポリスチレン及びABS等の合成樹
脂製のものは、帯電しやすいという難点があり、またほ
こり及びチリが付着しやすいため、磁性面にとって有害
である。
脂製のものは、帯電しやすいという難点があり、またほ
こり及びチリが付着しやすいため、磁性面にとって有害
である。
【0009】更に、ディスクシャッタ4はその表面にメ
ーカー名及び品種等をUV硬化法により印刷して表示す
るのであるが、合成樹脂製ディスクシャッタはUVイン
キが密着しにくいという欠点がある。このUVインキの
密着性を向上させるためには、合成樹脂製ディスクシャ
ッタに前処理としてコロナ放電等の表面改質処理を施す
必要がある。従って、製造コストが高くなるという問題
点がある。
ーカー名及び品種等をUV硬化法により印刷して表示す
るのであるが、合成樹脂製ディスクシャッタはUVイン
キが密着しにくいという欠点がある。このUVインキの
密着性を向上させるためには、合成樹脂製ディスクシャ
ッタに前処理としてコロナ放電等の表面改質処理を施す
必要がある。従って、製造コストが高くなるという問題
点がある。
【0010】更にまた、従来のアルミニウム合金板の表
面に合成樹脂のみをコーティングしたディスクシャッタ
は、潤滑性が低く、且つ皮膜が軟らかいため、表面に疵
が付きやすく、磁性面にとって有害なゴミが出やすくな
ると共に、疵の発生によりディスクシャッタの外観を著
しく損なう。
面に合成樹脂のみをコーティングしたディスクシャッタ
は、潤滑性が低く、且つ皮膜が軟らかいため、表面に疵
が付きやすく、磁性面にとって有害なゴミが出やすくな
ると共に、疵の発生によりディスクシャッタの外観を著
しく損なう。
【0011】そして、従来のアルミニウム合金板の表面
に合成樹脂のみをコーティングしたディスクシャッタ
は、90°曲げ加工を施してコ字状の形状にしたとき、
その内側の面における90°曲げ加工部において、皮膜
にクラックが入り、更に皮膜が剥離した場合は、磁性面
にとって有害なゴミが出てしまう。
に合成樹脂のみをコーティングしたディスクシャッタ
は、90°曲げ加工を施してコ字状の形状にしたとき、
その内側の面における90°曲げ加工部において、皮膜
にクラックが入り、更に皮膜が剥離した場合は、磁性面
にとって有害なゴミが出てしまう。
【0012】また、アルミニウム合金板の表面を陽極酸
化処理したディスクシャッタは、コ字状の形状にするた
め90°曲げ加工を施すと、その内面の90°曲げ部で
皮膜にクラックが入り、更に皮膜が剥離することによ
り、磁性面にとって有害なゴミが出やすくなる。更に、
陽極酸化処理したディスクシャッタはその表面に干渉色
が出やすく、外観上劣るものである。更にまた、陽極酸
化処理には、安定した電流の供給及び十分な処理時間が
必要であるため、製造コストが高くなるという問題点も
ある。
化処理したディスクシャッタは、コ字状の形状にするた
め90°曲げ加工を施すと、その内面の90°曲げ部で
皮膜にクラックが入り、更に皮膜が剥離することによ
り、磁性面にとって有害なゴミが出やすくなる。更に、
陽極酸化処理したディスクシャッタはその表面に干渉色
が出やすく、外観上劣るものである。更にまた、陽極酸
化処理には、安定した電流の供給及び十分な処理時間が
必要であるため、製造コストが高くなるという問題点も
ある。
【0013】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、軽量であると共に、帯電しにくく、ほこり
及びチリの付着が防止されると共に、表面に疵が付きに
くく、更に曲げ加工性が優れており、UVインキ印刷性
が優れたディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニ
ウム合金板を提供することを目的とする。
のであって、軽量であると共に、帯電しにくく、ほこり
及びチリの付着が防止されると共に、表面に疵が付きに
くく、更に曲げ加工性が優れており、UVインキ印刷性
が優れたディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニ
ウム合金板を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るディスクシ
ャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板は、記録
用ディスクを収納するケースに設けた記録ヘッド用窓部
を開閉する断面コ字型シャッタに使用されるディスクシ
ャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板におい
て、シャッタ外面側のアルミニウム又はアルミニウム合
金板の表面上に形成されたクロメート皮膜第1層と、こ
の第1層の上に形成され粒径0.5乃至10μmのワッ
クスを分散させた鉛筆硬度5H以上の樹脂皮膜第2層
と、シャッタ内面側のアルミニウム又はアルミニウム合
金板の表面に形成されたクロメート皮膜第3層と、この
第3層の上に形成され鉛筆硬度3H乃至5Hの樹脂皮膜
第4層とを有することを特徴とする。
ャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板は、記録
用ディスクを収納するケースに設けた記録ヘッド用窓部
を開閉する断面コ字型シャッタに使用されるディスクシ
ャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板におい
て、シャッタ外面側のアルミニウム又はアルミニウム合
金板の表面上に形成されたクロメート皮膜第1層と、こ
の第1層の上に形成され粒径0.5乃至10μmのワッ
クスを分散させた鉛筆硬度5H以上の樹脂皮膜第2層
と、シャッタ内面側のアルミニウム又はアルミニウム合
金板の表面に形成されたクロメート皮膜第3層と、この
第3層の上に形成され鉛筆硬度3H乃至5Hの樹脂皮膜
第4層とを有することを特徴とする。
【0015】この場合に、樹脂皮膜第2層は、0.5乃
至20μmの膜厚を有することが好ましい。また、樹脂
皮膜第4層は、1μm以下の膜厚を有することが好まし
い。更に、樹脂皮膜第2層に分散させるワックスはその
量が皮膜重量に対して0.5乃至10重量%であること
が好ましく、その種類が高分子PEワックス、PTEF
ワックス及びフッ素系ワックスからなる群から選択され
た1種の球状分散型ワックスであることが好ましい。更
にまた、クロメート皮膜第1層及び前記クロメート皮膜
第3層が塗布型クロメート処理又はリン酸クロメート処
理によるものであり、その付着量がCr量で5乃至30
mg/m2であることが好ましい。
至20μmの膜厚を有することが好ましい。また、樹脂
皮膜第4層は、1μm以下の膜厚を有することが好まし
い。更に、樹脂皮膜第2層に分散させるワックスはその
量が皮膜重量に対して0.5乃至10重量%であること
が好ましく、その種類が高分子PEワックス、PTEF
ワックス及びフッ素系ワックスからなる群から選択され
た1種の球状分散型ワックスであることが好ましい。更
にまた、クロメート皮膜第1層及び前記クロメート皮膜
第3層が塗布型クロメート処理又はリン酸クロメート処
理によるものであり、その付着量がCr量で5乃至30
mg/m2であることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
添付の図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例
に係るアルミニウム又はアルミニウム合金板が使用され
たディスクシャッタ5を示す斜視図、図2は同じく横断
面図である。このシャッタ5は図3に示すFD用のもの
である。図1及び図2に示すように、シャッタ5はアル
ミニウム又はアルミニウム合金板を2辺で90°曲げ加
工し、断面コ字状に形成されている。このシャッタ5に
は磁気ヘッド挿入用の開口部5cが設けられており、シ
ャッタ5が摺動してケースに設けた窓に開口部5cが整
合すると、内部の磁気ディスク媒体が露出するようにな
っている。
添付の図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例
に係るアルミニウム又はアルミニウム合金板が使用され
たディスクシャッタ5を示す斜視図、図2は同じく横断
面図である。このシャッタ5は図3に示すFD用のもの
である。図1及び図2に示すように、シャッタ5はアル
ミニウム又はアルミニウム合金板を2辺で90°曲げ加
工し、断面コ字状に形成されている。このシャッタ5に
は磁気ヘッド挿入用の開口部5cが設けられており、シ
ャッタ5が摺動してケースに設けた窓に開口部5cが整
合すると、内部の磁気ディスク媒体が露出するようにな
っている。
【0017】而して、本実施例のアルミニウム又はアル
ミニウム合金板は、シャッタ5の外面5aとなる表面上
に、第1層としてクロメート皮膜が形成され、このクロ
メート皮膜の上に第2層として粒径0.5乃至10μm
のワックスを分散させた鉛筆硬度5H以上の樹脂皮膜が
形成されている。
ミニウム合金板は、シャッタ5の外面5aとなる表面上
に、第1層としてクロメート皮膜が形成され、このクロ
メート皮膜の上に第2層として粒径0.5乃至10μm
のワックスを分散させた鉛筆硬度5H以上の樹脂皮膜が
形成されている。
【0018】このように、第2層として鉛筆硬度5H以
上の樹脂皮膜を設けているので、その表面硬度が硬く、
且つこの第2層には粒径0.5乃至10μmのワックス
を分散させているので、潤滑性が高く、疵が付きにくい
ため、ディスクシャッタの外観も優れている。また、第
1層としてクロメート皮膜を設けているため、第2層の
樹脂皮膜と基材であるアルミニウム又はアルミニウム合
金板との密着性が優れており、使用の過程で磁性面にと
って有害なゴミが出にくい。
上の樹脂皮膜を設けているので、その表面硬度が硬く、
且つこの第2層には粒径0.5乃至10μmのワックス
を分散させているので、潤滑性が高く、疵が付きにくい
ため、ディスクシャッタの外観も優れている。また、第
1層としてクロメート皮膜を設けているため、第2層の
樹脂皮膜と基材であるアルミニウム又はアルミニウム合
金板との密着性が優れており、使用の過程で磁性面にと
って有害なゴミが出にくい。
【0019】而して、第2層に分散させたワックスの粒
径を0.5乃至10μmにすることにより、高い潤滑性
が得られ、且つUV硬化法により印刷されるUVインキ
の密着性も向上する。このワックスは皮膜表面で粒子状
に分散されるので、例えば、本実施例のアルミニウム又
はアルミニウム合金板と加工金型のような硬質な異物と
が接した場合に、ワックス粒子により樹脂皮膜第2層の
マトリックスの樹脂及びその基材であるアルミニウム又
はアルミニウム合金板と、加工金型等の硬質な異物とが
直接接触することが回避され、且つワックス自体の潤滑
効果により、疵の発生が防止される。しかし、ワックス
の粒径が0.5μm未満であれば、皮膜の樹脂成分及び
アルミニウム又はアルミニウム合金板と硬質な異物とが
接触しやすくなり、疵の防止効果が損なわれる。一方、
UVインキは樹脂皮膜の基板となる樹脂成分との化学結
合により樹脂皮膜の表面に密着するのであるが、ワック
スの粒径が10μmを超えると、このワックスにより前
記化学結合が阻害されるため、UVインキの密着性が低
下する。従って、ワックスの粒径は0.5乃至10μm
にする。
径を0.5乃至10μmにすることにより、高い潤滑性
が得られ、且つUV硬化法により印刷されるUVインキ
の密着性も向上する。このワックスは皮膜表面で粒子状
に分散されるので、例えば、本実施例のアルミニウム又
はアルミニウム合金板と加工金型のような硬質な異物と
が接した場合に、ワックス粒子により樹脂皮膜第2層の
マトリックスの樹脂及びその基材であるアルミニウム又
はアルミニウム合金板と、加工金型等の硬質な異物とが
直接接触することが回避され、且つワックス自体の潤滑
効果により、疵の発生が防止される。しかし、ワックス
の粒径が0.5μm未満であれば、皮膜の樹脂成分及び
アルミニウム又はアルミニウム合金板と硬質な異物とが
接触しやすくなり、疵の防止効果が損なわれる。一方、
UVインキは樹脂皮膜の基板となる樹脂成分との化学結
合により樹脂皮膜の表面に密着するのであるが、ワック
スの粒径が10μmを超えると、このワックスにより前
記化学結合が阻害されるため、UVインキの密着性が低
下する。従って、ワックスの粒径は0.5乃至10μm
にする。
【0020】更にまた、第2層の樹脂皮膜表面の鉛筆硬
度については5H未満であると、上記ワックスの効果が
適正であっても、第2層の樹脂皮膜表面が軟らかいた
め、硬質な異物と接した場合に疵がつきやすくなる。従
って、第2層として形成される樹脂皮膜表面の鉛筆硬度
は5H以上にする。
度については5H未満であると、上記ワックスの効果が
適正であっても、第2層の樹脂皮膜表面が軟らかいた
め、硬質な異物と接した場合に疵がつきやすくなる。従
って、第2層として形成される樹脂皮膜表面の鉛筆硬度
は5H以上にする。
【0021】ディスクシャッタ5の内面5bとなるアル
ミニウム又はアルミニウム合金板の表面上には、第3層
としてクロメート皮膜が形成され、第4層として鉛筆硬
度3H乃至5Hの樹脂皮膜が形成されている。この第4
層の樹脂皮膜は鉛筆硬度が3H乃至5Hと第4層より低
く、適度の柔軟性を有するため、90°曲げ加工を施し
た場合に、その内面の90°曲げ部5dで樹脂皮膜はア
ルミニウム又はアルミニウム合金板の加工変形に追従
し、皮膜に割れ及びシワ等が入りにくい。また、第3層
としてクロメート皮膜を設けているので、第4層の樹脂
皮膜とアルミニウム又はアルミニウム合金板との密着性
が優れており、磁性面にとって有害なゴミが出にくい。
しかし、樹脂皮膜の鉛筆硬度が5Hより高くなると皮膜
の柔軟性が失われ、90°曲げ加工を施した場合に、樹
脂皮膜が加工変形に追従できず、内面の90°曲げ部5
dにおいて皮膜に割れ及びシワ等が発生しやすくなる。
そして、皮膜が剥離することにより、磁性面にとって有
害なゴミが出やすくなる。一方、樹脂皮膜の鉛筆硬度が
3Hより低くなると、曲げ加工性には悪影響はないもの
の皮膜の表面硬度が低いため、記録用磁気ディスクの使
用時にディスクシャッタ5と合成樹脂製の収納ケース3
との摺動によりディスクシャッタ5の内面5bに疵が入
りやすくなり、磁性面にとって有害なゴミが発生しやす
くなる。従って、第4層として形成される樹脂皮膜の鉛
筆硬度は3乃至5Hにする。
ミニウム又はアルミニウム合金板の表面上には、第3層
としてクロメート皮膜が形成され、第4層として鉛筆硬
度3H乃至5Hの樹脂皮膜が形成されている。この第4
層の樹脂皮膜は鉛筆硬度が3H乃至5Hと第4層より低
く、適度の柔軟性を有するため、90°曲げ加工を施し
た場合に、その内面の90°曲げ部5dで樹脂皮膜はア
ルミニウム又はアルミニウム合金板の加工変形に追従
し、皮膜に割れ及びシワ等が入りにくい。また、第3層
としてクロメート皮膜を設けているので、第4層の樹脂
皮膜とアルミニウム又はアルミニウム合金板との密着性
が優れており、磁性面にとって有害なゴミが出にくい。
しかし、樹脂皮膜の鉛筆硬度が5Hより高くなると皮膜
の柔軟性が失われ、90°曲げ加工を施した場合に、樹
脂皮膜が加工変形に追従できず、内面の90°曲げ部5
dにおいて皮膜に割れ及びシワ等が発生しやすくなる。
そして、皮膜が剥離することにより、磁性面にとって有
害なゴミが出やすくなる。一方、樹脂皮膜の鉛筆硬度が
3Hより低くなると、曲げ加工性には悪影響はないもの
の皮膜の表面硬度が低いため、記録用磁気ディスクの使
用時にディスクシャッタ5と合成樹脂製の収納ケース3
との摺動によりディスクシャッタ5の内面5bに疵が入
りやすくなり、磁性面にとって有害なゴミが発生しやす
くなる。従って、第4層として形成される樹脂皮膜の鉛
筆硬度は3乃至5Hにする。
【0022】次に、樹脂皮膜第2層及び第4層の厚さに
ついて説明する。ディスクシャッタ5の外面5aとなる
第2層の樹脂皮膜の膜厚は0.5乃至20μmであるこ
とが好ましい。膜厚が0.5μmより薄くなると、皮膜
中にワックスが固定されにくくなり、更に硬質な異物と
接した場合に基材であるアルミニウム又はアルミニウム
合金と異物とが直接接触しやすくなるため、疵が入りや
すくなる。一方、膜厚が20μmより厚くなると、製造
コストが上昇すると共に、打ち抜きプレス加工時に発生
するアルミニウム又はアルミニウム合金の摩耗粉と皮膜
樹脂成分とが加工プレス油に混入し、加工プレス油がヘ
ドロ状となり、金型のクリアランスを目詰まりさせる。
また、皮膜表面に粒子状ワックスが分散されにくくな
り、疵が入りやすくなる。従って、第2層として形成さ
れる樹脂皮膜の膜厚は0.5乃至20μmにすることが
好ましい。
ついて説明する。ディスクシャッタ5の外面5aとなる
第2層の樹脂皮膜の膜厚は0.5乃至20μmであるこ
とが好ましい。膜厚が0.5μmより薄くなると、皮膜
中にワックスが固定されにくくなり、更に硬質な異物と
接した場合に基材であるアルミニウム又はアルミニウム
合金と異物とが直接接触しやすくなるため、疵が入りや
すくなる。一方、膜厚が20μmより厚くなると、製造
コストが上昇すると共に、打ち抜きプレス加工時に発生
するアルミニウム又はアルミニウム合金の摩耗粉と皮膜
樹脂成分とが加工プレス油に混入し、加工プレス油がヘ
ドロ状となり、金型のクリアランスを目詰まりさせる。
また、皮膜表面に粒子状ワックスが分散されにくくな
り、疵が入りやすくなる。従って、第2層として形成さ
れる樹脂皮膜の膜厚は0.5乃至20μmにすることが
好ましい。
【0023】また、ディスクシャッタ5の内面5bとな
るアルミニウム又はアルミニウム合金板の表面上に、第
4層として形成される樹脂皮膜の膜厚は1μm以下であ
ることが好ましい。しかし、膜厚が1μmより厚くなる
と、製造コストが高くなると共に、90°曲げ加工によ
り、内面の90°曲げ部5dにおいて皮膜にシワが発生
しやすくなり、これにより皮膜が剥離すると磁性面にと
って有害なゴミが発生する。従って、第4層として形成
される樹脂皮膜の膜厚は1μm以下にすることが好まし
い。
るアルミニウム又はアルミニウム合金板の表面上に、第
4層として形成される樹脂皮膜の膜厚は1μm以下であ
ることが好ましい。しかし、膜厚が1μmより厚くなる
と、製造コストが高くなると共に、90°曲げ加工によ
り、内面の90°曲げ部5dにおいて皮膜にシワが発生
しやすくなり、これにより皮膜が剥離すると磁性面にと
って有害なゴミが発生する。従って、第4層として形成
される樹脂皮膜の膜厚は1μm以下にすることが好まし
い。
【0024】更に、第2層の樹脂皮膜に分散させるワッ
クスの量は、皮膜重量に対して0.5乃至10重量%と
することが好ましい。樹脂皮膜にワックスを分散させる
ことにより皮膜表面の潤滑性が向上し、疵がはいりにく
くなる。しかし、ワックスの量が0.5%未満である
と、潤滑性の向上効果が不十分となり、疵が入りやすく
なる。一方、ワックスは樹脂皮膜表面の濡れ性を劣化さ
せるため、ワックスの量が10%より多くなると、UV
インキの密着性が劣化する。従って、ワックスの量は皮
膜重量に対して0.5乃至10重量%にすることが好ま
しい。
クスの量は、皮膜重量に対して0.5乃至10重量%と
することが好ましい。樹脂皮膜にワックスを分散させる
ことにより皮膜表面の潤滑性が向上し、疵がはいりにく
くなる。しかし、ワックスの量が0.5%未満である
と、潤滑性の向上効果が不十分となり、疵が入りやすく
なる。一方、ワックスは樹脂皮膜表面の濡れ性を劣化さ
せるため、ワックスの量が10%より多くなると、UV
インキの密着性が劣化する。従って、ワックスの量は皮
膜重量に対して0.5乃至10重量%にすることが好ま
しい。
【0025】そして、第2層の樹脂皮膜に分散させるワ
ックスの種類は高分子PEワックス、PTEFワックス
又はフッ素系ワックスからなる球状分散型ワックスの群
から選択された1種であることが好ましい。高分子PE
ワックスはその直鎖状の分子配合により高い潤滑性を有
し、PTEFワックス及びフッ素系ワックスはそのワッ
クスに含まれるフッ素の極性が高いことにより高い潤滑
性を有するため、疵が入りにくくなる。また、分散型ワ
ックスの形状は球状であるため、その形状効果によって
も潤滑性が向上し、疵が入りにくくなる。一方、ラノリ
ン等の動物性油脂系ワックス及び通常のパラフィン系ワ
ックスは球状に分散しにくく、且つ分子配合及び極性の
点で前記ワックスに劣るため、潤滑性が劣り、疵が入り
やすくなる。従って、ワックスの種類は高分子PEワッ
クス、PTEFワックス又はフッ素系ワックスからなる
球状分散型ワックスの群から選択された1種にすること
が好ましい。
ックスの種類は高分子PEワックス、PTEFワックス
又はフッ素系ワックスからなる球状分散型ワックスの群
から選択された1種であることが好ましい。高分子PE
ワックスはその直鎖状の分子配合により高い潤滑性を有
し、PTEFワックス及びフッ素系ワックスはそのワッ
クスに含まれるフッ素の極性が高いことにより高い潤滑
性を有するため、疵が入りにくくなる。また、分散型ワ
ックスの形状は球状であるため、その形状効果によって
も潤滑性が向上し、疵が入りにくくなる。一方、ラノリ
ン等の動物性油脂系ワックス及び通常のパラフィン系ワ
ックスは球状に分散しにくく、且つ分子配合及び極性の
点で前記ワックスに劣るため、潤滑性が劣り、疵が入り
やすくなる。従って、ワックスの種類は高分子PEワッ
クス、PTEFワックス又はフッ素系ワックスからなる
球状分散型ワックスの群から選択された1種にすること
が好ましい。
【0026】ディスクシャッタ5の外面5a側の第1層
クロメート皮膜、及び内面5b側の第3層クロメート皮
膜は、その膜厚(付着量)がCr量で5乃至30mg/
m2であることが好ましい。クロメート皮膜の膜厚がC
r量で5mg/m2より少なくなると、アルミニウム又
はアルミニウム合金板上のクロメート皮膜が不均一とな
り、第2層及び第4層として形成される樹脂皮膜との密
着性が不十分となるため、皮膜が剥離しやすくなる。一
方、クロメート皮膜の付着量がCr量で30mg/m2
よりも多くなると、90°曲げ加工により、クロメート
皮膜自体に割れが生じやすくなり、磁性面に有害なゴミ
が発生する。従って、クロメート皮膜の膜厚はCr量で
5乃至30mg/m2にすることが好ましい。
クロメート皮膜、及び内面5b側の第3層クロメート皮
膜は、その膜厚(付着量)がCr量で5乃至30mg/
m2であることが好ましい。クロメート皮膜の膜厚がC
r量で5mg/m2より少なくなると、アルミニウム又
はアルミニウム合金板上のクロメート皮膜が不均一とな
り、第2層及び第4層として形成される樹脂皮膜との密
着性が不十分となるため、皮膜が剥離しやすくなる。一
方、クロメート皮膜の付着量がCr量で30mg/m2
よりも多くなると、90°曲げ加工により、クロメート
皮膜自体に割れが生じやすくなり、磁性面に有害なゴミ
が発生する。従って、クロメート皮膜の膜厚はCr量で
5乃至30mg/m2にすることが好ましい。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その比較例
と比較して説明する。素材としては、アルミニウム合金
5182−H38の板材(板厚0.185mm)を使用
した。このアルミニウム合金板をアルカリ脱脂し、水洗
及び乾燥した後、その両面に夫々第1層及び第3層とし
て、リン酸クロメート処理又は塗布型クロメート処理を
施してクロメート皮膜を形成した。その後、第2層及び
第4層の樹脂皮膜の所定の皮膜組成からなる樹脂を塗布
した後、乾燥させることにより樹脂皮膜を形成させた。
と比較して説明する。素材としては、アルミニウム合金
5182−H38の板材(板厚0.185mm)を使用
した。このアルミニウム合金板をアルカリ脱脂し、水洗
及び乾燥した後、その両面に夫々第1層及び第3層とし
て、リン酸クロメート処理又は塗布型クロメート処理を
施してクロメート皮膜を形成した。その後、第2層及び
第4層の樹脂皮膜の所定の皮膜組成からなる樹脂を塗布
した後、乾燥させることにより樹脂皮膜を形成させた。
【0028】このようにして作製された種々のディスク
シャッタ用アルミニウム合金板について、クロメート皮
膜の第1層及び第3層の膜厚(Cr量)、並びに樹脂皮
膜の第2層及び第4層の表面硬度及び膜厚、並びに樹脂
皮膜の第2層表面の動摩擦係数を測定すると共に、第2
層及び第4層の耐疵付き性、及び第4層の曲げ加工性及
び第2層のUVインキの密着性を評価した。これらの測
定方法及び評価方法について以下に示す。
シャッタ用アルミニウム合金板について、クロメート皮
膜の第1層及び第3層の膜厚(Cr量)、並びに樹脂皮
膜の第2層及び第4層の表面硬度及び膜厚、並びに樹脂
皮膜の第2層表面の動摩擦係数を測定すると共に、第2
層及び第4層の耐疵付き性、及び第4層の曲げ加工性及
び第2層のUVインキの密着性を評価した。これらの測
定方法及び評価方法について以下に示す。
【0029】皮膜硬度は、JIS K5400の鉛筆硬
度試験により求めた。また、動摩擦係数はバウデン式付
着滑り試験機により3/16インチ鋼球を使用して、荷
重1000gf、摺動速度4mm/秒の条件で摺動させ
ることにより測定した。
度試験により求めた。また、動摩擦係数はバウデン式付
着滑り試験機により3/16インチ鋼球を使用して、荷
重1000gf、摺動速度4mm/秒の条件で摺動させ
ることにより測定した。
【0030】更に、ディスクシャッタ外面のアルミニウ
ム合金板の耐疵付き性は、動摩擦係数を求める試験に供
試した試験板の摺動箇所の外観を観察することにより求
めた。その評価基準は、皮膜表面に全く疵の発生のなか
ったものを○、部分的に疵の発生のあったものを△、基
材であるアルミニウム合金材まで疵が到達したものを×
として示した。ディスクシャッタ内面のアルミニウム合
金板の耐疵付き性は、先ず上記の摩擦係数を測定した方
法と同等の試験であるが、荷重のみ200gfとして実
施し、その後試験板の摺動箇所の外観を観察することに
より求めた。その評価基準は、上記ディスクシャッタ外
面のアルミニウム合金板の耐疵付き性の評価と同様であ
る。
ム合金板の耐疵付き性は、動摩擦係数を求める試験に供
試した試験板の摺動箇所の外観を観察することにより求
めた。その評価基準は、皮膜表面に全く疵の発生のなか
ったものを○、部分的に疵の発生のあったものを△、基
材であるアルミニウム合金材まで疵が到達したものを×
として示した。ディスクシャッタ内面のアルミニウム合
金板の耐疵付き性は、先ず上記の摩擦係数を測定した方
法と同等の試験であるが、荷重のみ200gfとして実
施し、その後試験板の摺動箇所の外観を観察することに
より求めた。その評価基準は、上記ディスクシャッタ外
面のアルミニウム合金板の耐疵付き性の評価と同様であ
る。
【0031】更にまた、曲げ加工性は供試した材料を内
径0mmの条件で90°曲げ加工施し、90°曲げ部の
外観を観察することにより、皮膜に割れ又はシワが発生
しなかった場合を○、皮膜に微細な割れ又はシワが発生
するものの皮膜の剥離は認められなかった場合を△、皮
膜に割れ又はシワが発生すると共に、皮膜の剥離による
磁性面に有害なゴミである微粉末の発生が認められた場
合を×として示した。
径0mmの条件で90°曲げ加工施し、90°曲げ部の
外観を観察することにより、皮膜に割れ又はシワが発生
しなかった場合を○、皮膜に微細な割れ又はシワが発生
するものの皮膜の剥離は認められなかった場合を△、皮
膜に割れ又はシワが発生すると共に、皮膜の剥離による
磁性面に有害なゴミである微粉末の発生が認められた場
合を×として示した。
【0032】また、UVインキの密着性は、供試した材
料の表面にUVインキ(RIG BLACK No.1
0;セイコーアドバンス(株)製)をメッシュNo.2
70のシルクスクリーンを用いて、スクリーン印刷した
後、UV照射装置(アイグラフィック(株)製)中で1
20W/cm2×5秒の条件でUV硬化させ、印刷部に
クロスカットを入れ、その部分をセロハンテープでピー
ル剥離試験をした後、印刷部のインクの剥離状態を観察
することにより調査した。その結果の評価として、イン
クの剥離の全く無かったものを○、クロスカット周辺の
インクの剥離がクロスカット部から1mm以下であった
ものを△、剥離がクロスカット部から1mmより長い位
置まで到達したものを×として示した。
料の表面にUVインキ(RIG BLACK No.1
0;セイコーアドバンス(株)製)をメッシュNo.2
70のシルクスクリーンを用いて、スクリーン印刷した
後、UV照射装置(アイグラフィック(株)製)中で1
20W/cm2×5秒の条件でUV硬化させ、印刷部に
クロスカットを入れ、その部分をセロハンテープでピー
ル剥離試験をした後、印刷部のインクの剥離状態を観察
することにより調査した。その結果の評価として、イン
クの剥離の全く無かったものを○、クロスカット周辺の
インクの剥離がクロスカット部から1mm以下であった
ものを△、剥離がクロスカット部から1mmより長い位
置まで到達したものを×として示した。
【0033】各実施例及び比較例におけるクロメート皮
膜の組成及び膜厚は、アルミニウム合金板の表裏両面
(第1層及び第3層)で同一で下記表1に示すとおりで
ある。また、外面側樹脂皮膜第2層の組成、鉛筆硬度、
ワックス組成、ワックス粒径、ワックス量及び膜厚を下
記表2に示す。更に、内面側樹脂皮膜第4層の組成、鉛
筆硬度及び膜厚を下記表3に示す。更にまた、各実施例
及び比較例について得られた各特性の値及び評価結果を
下記表4に示す。
膜の組成及び膜厚は、アルミニウム合金板の表裏両面
(第1層及び第3層)で同一で下記表1に示すとおりで
ある。また、外面側樹脂皮膜第2層の組成、鉛筆硬度、
ワックス組成、ワックス粒径、ワックス量及び膜厚を下
記表2に示す。更に、内面側樹脂皮膜第4層の組成、鉛
筆硬度及び膜厚を下記表3に示す。更にまた、各実施例
及び比較例について得られた各特性の値及び評価結果を
下記表4に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【0036】
【0037】
【表2】
【0038】
【0039】
【0040】
【表3】
【0041】
【0042】
【0043】
【表4】
【0044】
【0045】
【0046】この表1乃至3から明らかなように、本発
明の実施例1乃至22は、アルミニウム合金板のディス
クシャッタ外面にクロメート皮膜が形成され、このクロ
メート皮膜の上に粒径0.5乃至10μmのワックスを
分散させた鉛筆硬度5H以上の樹脂皮膜が形成されると
共に、ディスクシャッタ内面側にクロメート皮膜が形成
され、このクロメート皮膜の上に鉛筆硬度3乃至5Hの
樹脂皮膜が形成されたものである。これらの実施例1乃
至22は表4から明らかなように、皮膜表面硬度が高
く、潤滑性にも優れ、且つ疵が付きにくかった。また、
曲げ加工性及びUVインキの密着性にも優れた結果が得
られた。
明の実施例1乃至22は、アルミニウム合金板のディス
クシャッタ外面にクロメート皮膜が形成され、このクロ
メート皮膜の上に粒径0.5乃至10μmのワックスを
分散させた鉛筆硬度5H以上の樹脂皮膜が形成されると
共に、ディスクシャッタ内面側にクロメート皮膜が形成
され、このクロメート皮膜の上に鉛筆硬度3乃至5Hの
樹脂皮膜が形成されたものである。これらの実施例1乃
至22は表4から明らかなように、皮膜表面硬度が高
く、潤滑性にも優れ、且つ疵が付きにくかった。また、
曲げ加工性及びUVインキの密着性にも優れた結果が得
られた。
【0047】特に、実施例1乃至実施例17はディスク
シャッタ外面のクロメート皮膜の組成、膜厚及びCr量
並びに樹皮皮膜に分散されたワックス量、ワックスの種
類と共に、ディスクシャッタ内面のクロメート皮膜の組
成及びCr量並びに樹皮皮膜の膜厚が本発明の好ましい
範囲内にあるので、全ての評価結果が実施例18乃至実
施例22に比して一層優れたものとなった。
シャッタ外面のクロメート皮膜の組成、膜厚及びCr量
並びに樹皮皮膜に分散されたワックス量、ワックスの種
類と共に、ディスクシャッタ内面のクロメート皮膜の組
成及びCr量並びに樹皮皮膜の膜厚が本発明の好ましい
範囲内にあるので、全ての評価結果が実施例18乃至実
施例22に比して一層優れたものとなった。
【0048】一方、比較例1、比較例2及び比較例4は
ディスクシャッタ外面の樹脂皮膜の鉛筆硬度が5H未満
のため、皮膜表面硬度が軟らかく疵が付きやすかった。
比較例3はディスクシャッタ外面及びディスクシャッタ
内面のいずれともクロメート皮膜が施されていないた
め、基材であるアルミニウム合金板と樹脂皮膜の密着性
が不十分となり、疵が付きやすく、且つ90°曲げ部に
て皮膜の剥離による微粉末が発生し、磁性面に有害なゴ
ミが付着した。比較例5、比較例10及び比較例11は
ディスクシャッタ5外面5aの樹脂皮膜に分散させてい
るワックスの粒径が0.5μm未満であったため、十分
な潤滑性が得られず、疵付き防止効果も低下し、疵が付
きやすい結果となった。比較例9、比較例12及び比較
例13はディスクシャッタ外面の樹脂皮膜にワックスが
含まれていなかったため、潤滑性が悪くなった。また、
ワックスによる疵付き防止効果も得られなかったため、
疵が付きやすい結果になった。
ディスクシャッタ外面の樹脂皮膜の鉛筆硬度が5H未満
のため、皮膜表面硬度が軟らかく疵が付きやすかった。
比較例3はディスクシャッタ外面及びディスクシャッタ
内面のいずれともクロメート皮膜が施されていないた
め、基材であるアルミニウム合金板と樹脂皮膜の密着性
が不十分となり、疵が付きやすく、且つ90°曲げ部に
て皮膜の剥離による微粉末が発生し、磁性面に有害なゴ
ミが付着した。比較例5、比較例10及び比較例11は
ディスクシャッタ5外面5aの樹脂皮膜に分散させてい
るワックスの粒径が0.5μm未満であったため、十分
な潤滑性が得られず、疵付き防止効果も低下し、疵が付
きやすい結果となった。比較例9、比較例12及び比較
例13はディスクシャッタ外面の樹脂皮膜にワックスが
含まれていなかったため、潤滑性が悪くなった。また、
ワックスによる疵付き防止効果も得られなかったため、
疵が付きやすい結果になった。
【0049】比較例6はディスクシャッタ外面の樹脂皮
膜に分散させているワックスの粒径が20μmと大き
く、適正範囲10μmを超えるため、UVインキの密着
性が不十分となり、UVインキの印刷において不具合を
生じた。比較例7はディスクシャッタ内面の樹脂皮膜の
鉛筆硬度が3H未満であるため、ディスクシャッタと収
納ケースの摺動によって疵が発生しやすく、磁性面に有
害なゴミが付着しやすくなった。比較例8はディスクシ
ャッタ内面の樹脂皮膜の鉛筆硬度が5Hを超えたため、
皮膜に柔軟性が無く、90°曲げ加工を施した時に皮膜
が基材であるアルミニウム合金の加工変形に追従でき
ず、割れ又はシワを生じ、更にはその部分にて皮膜が剥
離し、磁性面に有害なゴミが発生した。
膜に分散させているワックスの粒径が20μmと大き
く、適正範囲10μmを超えるため、UVインキの密着
性が不十分となり、UVインキの印刷において不具合を
生じた。比較例7はディスクシャッタ内面の樹脂皮膜の
鉛筆硬度が3H未満であるため、ディスクシャッタと収
納ケースの摺動によって疵が発生しやすく、磁性面に有
害なゴミが付着しやすくなった。比較例8はディスクシ
ャッタ内面の樹脂皮膜の鉛筆硬度が5Hを超えたため、
皮膜に柔軟性が無く、90°曲げ加工を施した時に皮膜
が基材であるアルミニウム合金の加工変形に追従でき
ず、割れ又はシワを生じ、更にはその部分にて皮膜が剥
離し、磁性面に有害なゴミが発生した。
【0050】一方、比較例14は陽極酸化処理された皮
膜であるため、90°曲げ加工において曲げ内部にて皮
膜が割れ及び剥離が発生し、磁性面に有害なゴミが生じ
た。比較例15は無処理材であり、疵がはいりやすく、
更にはUVインキの密着性も悪かった。
膜であるため、90°曲げ加工において曲げ内部にて皮
膜が割れ及び剥離が発生し、磁性面に有害なゴミが生じ
た。比較例15は無処理材であり、疵がはいりやすく、
更にはUVインキの密着性も悪かった。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るディ
スクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板に
よれば、シャッタ外面側のアルミニウム又はアルミニウ
ム合金板の表面上に第1層のクロメート皮膜と、適切な
粒径のワックスが分散された適切な表面硬度を有する第
2層樹脂皮膜とが形成されていると共に、外面側となる
表面上には第3層クロメート皮膜と、適切な表面硬度の
第4層樹脂皮膜とが形成されているので、ディスクシャ
ッタ外面側の表面硬度が十分に高く、表面の潤滑性にも
優れていると共に、耐疵付き性が優れており、磁性面に
有害なほこり等が付着することを防止できる。また、デ
ィスクシャッタ内面側の皮膜は柔軟性を有し、適度な表
面硬度を有するので、90°曲げ部での皮膜の割れ及び
剥離による微粉末の発生を防止できると共に、ディスク
シャッタと収納ケースの摺動による疵の発生を回避でき
る。そして、ディスクシャッタ外面側の皮膜に分散され
るワックスの粒径及び量を適正化することにより、UV
インキの密着性が向上すると共に、記録用ディスク使用
時における印刷部の剥離を防止できる。
スクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板に
よれば、シャッタ外面側のアルミニウム又はアルミニウ
ム合金板の表面上に第1層のクロメート皮膜と、適切な
粒径のワックスが分散された適切な表面硬度を有する第
2層樹脂皮膜とが形成されていると共に、外面側となる
表面上には第3層クロメート皮膜と、適切な表面硬度の
第4層樹脂皮膜とが形成されているので、ディスクシャ
ッタ外面側の表面硬度が十分に高く、表面の潤滑性にも
優れていると共に、耐疵付き性が優れており、磁性面に
有害なほこり等が付着することを防止できる。また、デ
ィスクシャッタ内面側の皮膜は柔軟性を有し、適度な表
面硬度を有するので、90°曲げ部での皮膜の割れ及び
剥離による微粉末の発生を防止できると共に、ディスク
シャッタと収納ケースの摺動による疵の発生を回避でき
る。そして、ディスクシャッタ外面側の皮膜に分散され
るワックスの粒径及び量を適正化することにより、UV
インキの密着性が向上すると共に、記録用ディスク使用
時における印刷部の剥離を防止できる。
【0052】特に、ディスクシャッタ外面第2層におい
て所定膜厚の樹脂皮膜、所定量分散させたワックス及び
所定の種類のワックスを規定し、更にディスクシャッタ
内面第4層において所定膜厚の樹脂皮膜を規定すると共
に、ディスクシャッタ外面第1層及び内面第3層におい
て所定のCr量を規定することにより、潤滑性、耐疵付
き性、曲げ加工性及びUVインキの密着性はより一層優
れたものとなる。
て所定膜厚の樹脂皮膜、所定量分散させたワックス及び
所定の種類のワックスを規定し、更にディスクシャッタ
内面第4層において所定膜厚の樹脂皮膜を規定すると共
に、ディスクシャッタ外面第1層及び内面第3層におい
て所定のCr量を規定することにより、潤滑性、耐疵付
き性、曲げ加工性及びUVインキの密着性はより一層優
れたものとなる。
【図1】本発明の実施例に係るアルミニウム又はアルミ
ニウム合金板が使用されたディスクシャッタを示す斜視
図である。
ニウム合金板が使用されたディスクシャッタを示す斜視
図である。
【図2】同じくその横断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る記録用磁気ディスク媒体
が収納されたフロッピーディスクを示す正面図である。
が収納されたフロッピーディスクを示す正面図である。
1;フロッピーディスク 2;記録用磁気ディスク媒体 3;ケース 4、5:ディスクシャッタ 5a;ディスクシャッタ外面 5b;ディスクシャッタ内面 5c;窓 5d;90°曲げ部
Claims (6)
- 【請求項1】 記録用ディスクを収納するケースに設け
た記録ヘッド用窓部を開閉する断面コ字型シャッタに使
用されるディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニ
ウム合金板において、シャッタ外面側のアルミニウム又
はアルミニウム合金板の表面上に形成されたクロメート
皮膜第1層と、この第1層の上に形成され粒径0.5乃
至10μmのワックスを分散させた鉛筆硬度5H以上の
樹脂皮膜第2層と、シャッタ内面側のアルミニウム又は
アルミニウム合金板の表面に形成されたクロメート皮膜
第3層と、この第3層の上に形成され鉛筆硬度3H乃至
5Hの樹脂皮膜第4層とを有することを特徴とするディ
スクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板。 - 【請求項2】 前記樹脂皮膜第2層は、0.5乃至20
μmの膜厚を有することを特徴とする請求項1に記載の
ディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金
板。 - 【請求項3】 前記樹脂皮膜第4層は、1μm以下の膜
厚を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のデ
ィスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金
板。 - 【請求項4】 前記樹脂皮膜第2層に分散させるワック
スの量は皮膜重量に対して0.5乃至10重量%である
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載
のディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合
金板。 - 【請求項5】 前記樹脂皮膜第2層に分散させるワック
スの種類は高分子PEワックス、PTEFワックス及び
フッ素系ワックスからなる球状分散型ワックスの群から
選択された1種であることを特徴とする請求項1乃至4
のいずれか1項に記載のディスクシャッタ用アルミニウ
ム又はアルミニウム合金板。 - 【請求項6】 前記クロメート皮膜第1層及び前記クロ
メート皮膜第3層が塗布型クロメート処理又はリン酸ク
ロメート処理によるものであり、その付着量がCr量で
5乃至30mg/m2であることを特徴とする請求項1
乃至5のいずれか1項に記載のディスクシャッタ用アル
ミニウム又はアルミニウム合金板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03656997A JP3476115B2 (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | ディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03656997A JP3476115B2 (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | ディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10233074A true JPH10233074A (ja) | 1998-09-02 |
| JP3476115B2 JP3476115B2 (ja) | 2003-12-10 |
Family
ID=12473407
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03656997A Expired - Fee Related JP3476115B2 (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | ディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3476115B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0502478B1 (de) * | 1991-03-06 | 1995-10-11 | Elpatronic Ag | Verfahren zum Widerstandsschweissen mit insbesondere wechselndem nichtsinusförmigem Schweisstrom und Anordnung zur Durchführung des Verfahrens |
| US6542459B2 (en) * | 1998-05-28 | 2003-04-01 | Tdk Corporation | Cartridge and manufacturing method thereof |
| US6816340B2 (en) * | 2001-03-14 | 2004-11-09 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Disk cartridge |
-
1997
- 1997-02-20 JP JP03656997A patent/JP3476115B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0502478B1 (de) * | 1991-03-06 | 1995-10-11 | Elpatronic Ag | Verfahren zum Widerstandsschweissen mit insbesondere wechselndem nichtsinusförmigem Schweisstrom und Anordnung zur Durchführung des Verfahrens |
| US6542459B2 (en) * | 1998-05-28 | 2003-04-01 | Tdk Corporation | Cartridge and manufacturing method thereof |
| US6816340B2 (en) * | 2001-03-14 | 2004-11-09 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Disk cartridge |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3476115B2 (ja) | 2003-12-10 |
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