JPH10236141A - ビスカスヒータ - Google Patents

ビスカスヒータ

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JPH10236141A
JPH10236141A JP9042316A JP4231697A JPH10236141A JP H10236141 A JPH10236141 A JP H10236141A JP 9042316 A JP9042316 A JP 9042316A JP 4231697 A JP4231697 A JP 4231697A JP H10236141 A JPH10236141 A JP H10236141A
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heat
flow passage
viscous heater
viscous
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Takahiro Moroi
隆宏 諸井
Takashi Ban
孝志 伴
Hidefumi Mori
英文 森
Takanori Okabe
孝徳 岡部
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24VCOLLECTION, PRODUCTION OR USE OF HEAT NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F24V40/00Production or use of heat resulting from internal friction of moving fluids or from friction between fluids and moving bodies

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビスカスヒータにおいて、その放熱室内流通路
での循環水の流通状況を改善し熱交換効率を高める。 【解決手段】ハウジング1内に区画プレート5を介して
発熱室と隣接する放熱室としてのウォータジャケット8
を設ける。このウォータジャケット8内に同心円弧状の
ガイド壁5a,5c,5d,5e を形成し、入水ポート10から出
水ポート11に到る複数の環状流通路P1,P2,P3
を設定する。入水ポート10から各流通路P1,P2,
P3の始端部にいたる入口領域A1に分配手段としての
突起部41を設ける。この突起部41の作用により、入
水ポート10を経て流入する循環水の一部が最も外側の
流通路P3に効果的に配分される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジング内に発
熱室及び放熱室を区画し、粘性流体を収容した発熱室内
でロータを回転させて粘性流体の剪断作用に基づく熱を
発生させ、その熱を放熱室を流通する循環流体に熱交換
するビスカスヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】車載用の補助熱源として、車両のエンジ
ンの駆動力を利用するビスカスヒータが注目されてい
る。例えば、特開平2−246823号公報は、ラジエ
ターを経由するエンジン冷却水の循環回路とは別に、該
エンジン冷却水を循環流体とする車室暖房用の温水循環
回路を構築し、その途中にビスカスヒータ(熱発生器)
及びヒータ放熱器を配してなる車両用暖房装置を開示す
る。
【0003】そのビスカスヒータによれば、前部及び後
部ハウジングが対設された状態で相互に連結され、その
内部には発熱室と、該発熱室を包囲する受熱室(ウォー
タジャケット)とが形成されている。前記ハウジングに
は軸受装置を介して駆動軸が回動可能に支承されてお
り、この駆動軸の一端には発熱室内で一体回動可能にロ
ータが固定されている。発熱室内には粘性流体(例えば
シリコーンオイル)が入れられ、相対向するロータの外
壁部と発熱室の内壁面との間隙にもいきわたらせてい
る。
【0004】前部ハウジングには入水口及び出水口が形
成され、前記受熱室は入水口を介してエンジン冷却水を
取り入れると共に、出水口からエンジン冷却水を放出し
ている。即ち、該受熱室は前記温水循環回路の一部を構
成している。この温水循環回路の途中にはエンジンを駆
動源とするウォータポンプが設けられ、このウォータポ
ンプの作動に基づき、エンジン冷却水が温水循環回路を
定常的に循環する。そして、電磁クラッチ等を介してエ
ンジンの駆動力がビスカスヒータの駆動軸に伝達される
と、駆動軸と共にロータが発熱室内で回転し、ロータ外
壁部と発熱室内壁面との間に介在される粘性流体が剪断
されて流体摩擦に基づく熱を発生する。発熱室で発生し
た熱は、ハウジング壁(発熱室の外周壁を含む)を介し
て前記受熱室内を流れるエンジン冷却水に熱交換され、
その加熱水はヒータ放熱器に供給されて車室内の暖房に
供される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかるビスカスヒータ
では、駆動軸付近のロータ中心部よりも、駆動軸から離
れたロータの外周部ほど粘性流体の剪断速度が大きくな
るため、ロータ中心部よりもむしろロータ外周部におい
て粘性流体の温度がより高くなる。それ故、ロータ外周
部に近接した発熱室の外周壁を直接取り囲んでいる受熱
室の外周領域において十分な熱交換が行われることが、
エンジン冷却水を効率的に加熱するためには必要不可欠
となる。
【0006】ところが、前記従来のビスカスヒータにあ
っては、受熱室の内部には、単にエンジン冷却水を収容
・流通できればよいという程度の認識で無造作に冷却水
の収容・流通空間が確保されているにすぎず、ハウジン
グ壁を介して発熱室から受熱室に伝達される熱を効率的
に冷却水に伝える工夫が何等なされていない。このた
め、肝心要の受熱室の外周領域の一部(特に受熱室内部
の上部領域)に冷却水が行き渡らずに空気が滞留し、熱
交換に貢献しないデッドスペースを生じさせてしまうと
いう欠点があった。
【0007】本発明の目的は、ビスカスヒータにおける
循環流体の流通路内で、循環流体の行き渡らない又は行
き渡り難い領域が生ずる事態を防止して熱交換効率を高
めることができるビスカスヒータを提供することにあ
る。特に、循環流体の流通抵抗を増大させることなく効
率的な熱交換を行い得るビスカスヒータを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ハウジング内に発熱室及び放熱室を区画し、粘性流
体を収容した発熱室内でロータを回転させて粘性流体の
剪断作用に基づく熱を発生させ、その熱を放熱室を流通
する循環流体に熱交換するビスカスヒータであって、前
記放熱室の入口から取り入れた循環流体をその出口に到
らせるように当該放熱室内に設けられた流通路と、前記
流通路の全体に循環流体を分配すべく前記放熱室の入口
領域に設けられた分配手段とを備えたことをその要旨と
する。
【0009】この構成によれば、放熱室の入口領域に設
けられた分配手段によって、放熱室の入口から取り入れ
られた循環流体が流通路の全体に行き渡る。このため、
流通路の全体を万遍なく循環流体で満たしつつ、取り入
れた循環流体が放熱室の入口から出口に順次送られる。
従って、放熱室内の流通路は所期の伝熱機能を発揮して
粘性流体から循環流体への効率的な熱交換が達成され
る。
【0010】請求項2の発明は、前記流通路は、前記ロ
ータの回転軸芯の周りを巡るように経路設定されている
ことを特徴とする。ロータが円盤形の場合、回転軸芯付
近のロータ中心部よりも当該回転軸芯から離れたロータ
の外周部ほど粘性流体の剪断速度が大きくなるため、ロ
ータ中心部よりもむしろロータ外周部において粘性流体
の発熱が盛んとなる。故に、ロータ外周部に近接した発
熱室の区画壁を直接取り囲む放熱室の外周領域において
十分な熱交換を行うことが大切となる。この点、請求項
2の発明によれば、流通路はロータの回転軸芯の周りを
巡るように経路設定されているので、発熱の盛んなロー
タ外周部からの受熱効率を高めることができる。
【0011】請求項3の発明は、請求項2に記載のビス
カスヒータにおいて、前記分配手段は、前記放熱室に取
り入れた循環流体を前記流通路の外周側寄りに配分可能
な位置に位置決めされていることをその要旨とする。
【0012】一般に、放熱室内にその入口から出口に到
る循環流体の流通路をロータの回転軸芯の周りを巡るよ
うに設けても、当該周巡する流通路の外周側寄り領域の
全てに循環流体が行き渡るとは限らない。この点、請求
項3の発明によれば、放熱室の入口領域における分配手
段の位置を調節することで、取り入れた循環流体を流通
路の外周側寄りに配分することができ、周巡する流通路
の全体を万遍なく循環流体で満たすことができる。
【0013】請求項4の発明は、請求項2に記載のビス
カスヒータにおいて、前記分配手段は前記入口領域を区
画する放熱室の入口開口部の内側端と外側端との中間に
位置決めされていることをその要旨とする。
【0014】この構成によれば、ロータの回転軸芯の周
りを巡るように経路設定された流通路の内周側寄り及び
外周側寄りの双方へ、取り入れた循環流体がバランス良
く分配される。
【0015】請求項5の発明は、請求項2に記載のビス
カスヒータにおいて、前記分配手段は前記放熱室に取り
入れた循環流体を前記流通路の外周側寄りに配分するガ
イド面を有していることを特徴とする。
【0016】この構成によれば、分配手段のガイド面の
ガイド作用により、放熱室に取り入れた循環流体が流通
路の外周側寄りに積極的に配分される。このため、循環
流体の行き渡りが不十分となりがちな流通路の外周側寄
り領域にも、循環流体が供給され、流通路全体の熱交換
効率が改善される。
【0017】請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれ
か一項に記載のビスカスヒータにおいて、前記流通路は
前記放熱室内において同心円弧状に設けられた複数のガ
イド壁によって形成されていることを特徴とする。
【0018】この構成によれば、放熱室内を各ガイド壁
に沿った複数の流通路に区画することができ、かつ、各
々の流通路においてその始端から終端にわたりほぼ均一
な流通断面積を持たせることができる。従って、循環流
体が放熱室を円滑かつ迅速に通過するように流れが制御
される。循環流体の流れが円滑化・迅速化されると、放
熱室内の循環流体と発熱室内の粘性流体との間で十分な
温度勾配が保たれ、優れた熱交換効率が維持される。
【0019】請求項7の発明は、請求項6に記載のビス
カスヒータにおいて、前記放熱室内における複数の流通
路の各幅は、前記放熱室の外周側ほど広くなるように設
定されていることを特徴とする。
【0020】この場合には、放熱室の中心域にある流通
路に比して外周域の流通路ほど経路長が長いという事情
にもかかわらず、各流通路を流れる循環流体の流速が均
斉化される。従って、放熱室と発熱室とを区画するハウ
ジング壁の全面にわたって、循環流体との熱交換が万遍
なく遂行される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両の暖房装置に
組み込まれるビスカスヒータに具体化した一実施形態を
図1〜図4を参照しつつ説明する。
【0022】図1に示すように、ビスカスヒータの外郭
は前部ハウジング本体1及び後部ハウジング本体2によ
って構成されている。前部ハウジング本体1は、前方
(図示左方)に向かって突出した中空筒状のボス部1a
と、該ボス部1aの基端部から後方に向かって大きく碗
形状に延在した円筒部1bとを有している。後部ハウジ
ング本体2は、前記円筒部1bの開口側を覆う蓋形状と
されている。前部ハウジング1と後部ハウジング本体2
とは、前部ハウジング1の円筒部1b内に一対の区画部
材としての前部区画プレート5及び後部区画プレート6
を内装しつつ、複数本のボルト3によって締結されてい
る。
【0023】前部区画プレート5と後部区画プレート6
とはそれぞれ、その外周部に環状のリム部5a,6aを
有している。これらリム部5a,6aを相互連結される
両ハウジング本体1,2の対向壁面間に狭着することに
より、両ハウジング本体1,2内に両区画プレート5,
6が移動不能に収納されている。このように、ビスカス
ヒータのハウジングは、前部ハウジング本体1、後部ハ
ウジング本体2、前部区画プレート5及び後部区画プレ
ート6から構成される。また、前部区画プレート5の後
端側はそのリム部5aに対して凹んだ形状となってお
り、両区画プレート5,6の相互接合によって両者間に
は発熱室7が形成される。
【0024】前部区画プレート5は、その前端側におい
て、その中央部に形成された支持筒部5bと、当該支持
筒部5bの外側に沿って周方向に延びる同心円弧状に形
成された複数のフィン5c,5d,5eとを有してい
る。前部区画プレート5は、支持筒部5bの一部が前部
ハウジング本体1の内壁部と密接するように、前部ハウ
ジング本体1内に嵌め込まれている。この結果、前部ハ
ウジング本体1の内壁部と前部区画プレート5の本体部
との間には、発熱室7の前側に隣接する放熱室としての
円環状の前部ウォータジャケット8が区画される。
【0025】図2に示すように、この前部ウォータジャ
ケット8内において、前記同心円弧状のフィン5c,5
d,5e及びリム部5aの間には、複数の流通路P1,
P2,P3(本実施形態では三通路)が区画形成されて
おり、各フィン5c,5d,5e及びリム部5aは、循
環流体としての循環水の流れをガイドする同心円弧状の
ガイド壁として機能する。尚、各流通路P1,P2,P
3の幅W1,W2,W3は、外周側ほど広くなるように
設定されている(W1<W2<W3)。
【0026】また、図1に示すように、後部区画プレー
ト6は、その後端側において、その中央部に形成された
筒部6bと、当該筒部6bの外側に沿って周方向にのび
る同心円弧状に形成された複数のフィン6c,6dとを
有している。後部区画プレート6が前部区画プレート5
と共に前部ハウジング本体1内に嵌め込まれた状態で
は、後部区画プレート6の筒部6bが後部ハウジング本
体2の環状壁2aと密接する。この結果、後部ハウジン
グ本体2と後部区画プレート6の本体部との間には、発
熱室7の後側に隣接する放熱室としての円環状の後部ウ
ォータジャケット9、及び、筒部6b内側に位置する貯
留室としての副オイル室16が区画形成される。
【0027】後部ウォータジャケット9内において、前
記リム部6a、フィン6c,6d及び筒部6bの間に
は、前部区画プレート5における前部ウォータジャケッ
ト8の場合と同様に、複数の流通路(本実施形態では三
通路)が区画形成される。そして、リム部6a、フィン
6c,6d及び筒部6bは、循環流体としての循環水の
流れをガイドする同心円弧状のガイド壁として機能す
る。後部ウォータジャケット9内に設定された各流通路
の幅も、前記同様、外周側ほど広くなるように設定され
ている。
【0028】フィン5d,5e,6c,6dの各頂縁部
と前後ハウジング本体1,2の各内壁面との間には僅か
な間隙が存在し、各頂縁部と各内壁面とは非接触となっ
ている。これは、フィン5d,5e,6c,6dの加工
精度が低い場合に各フィンの頂縁部がハウジング本体
1,2の内壁面に当接することで発熱室7の内部形状を
変形させるおそれがあるためである。また、フィン5
d,5e,6c,6dの頂縁部が前後ハウジング本体
1,2の内壁面に接触していると、発熱室7内で生じた
熱がフィン5d,5e,6c,6dを介して前後ハウジ
ング本体1,2に逃げてしまうので、これを回避して循
環水への伝熱ロスを小さくするためである。
【0029】図2に示すように、前部ハウジング本体1
の側壁部には、入水ポート10及び出水ポート11が縦
に並んで形成されている。また、各区画プレート5,6
はその径方向に水平に延びる直壁4(図2では前部区画
プレート5のみ図示)を有している。この直壁4は、ウ
ォータジャケット8(又は9)内に設定された各環状流
通路P1,P2,P3を横断する方向に延びており、各
流通路の始端部(下側端)と終端部(上側端)とのほぼ
中間に位置している。そして、流通路P1,P2,P3
の各始端部と直壁4の下側面との間の空間及び第1ポー
ト10によって、放熱室の入口領域A1が構成される。
また、流通路P1,P2,P3の各終端部と直壁4の上
側面との間の空間及び第2ポート11によって、放熱室
の出口領域A2が構成される。
【0030】入水及び出水ポート10,11のそれぞれ
には、車両に設けられた暖房回路の配管(図示略)との
接続のための継手管30A,30Bが取り付けられてい
る。継手管30A,30Bの各々は、各ポート10,1
1に適合する嵌合基端部30aと、各ポートの開口端に
設けられた座繰孔に着座する鍔部30bと、前記暖房回
路配管と接続される頚部としての先端部30cとを有し
ている。図2及び図3に示すように、両継手管30A,
30Bは、それぞれの鍔部30bと係合する遊離形フラ
ンジ31及び当該フランジ31を前部ハウジング本体1
に螺着するためのフランジ締結ボルト32を用いて、前
部ハウジング本体1の側壁部分に固定されている。尚、
各継手管30A,30Bの嵌合基端部30aと、各ポー
ト10,11の内周壁との間には、Oリング33が設け
られている。
【0031】更に、図2及び図4に示すように、前部及
び後部区画プレート5,6の各々には、その対応するウ
ォータジャケット(放熱室)8,9の入口領域A1及び
出口領域A2において突起部41,42がそれぞれ形成
されている。
【0032】前部区画プレート5に形成された二つの突
起部41,42に注目して更に詳細に説明すると、出口
側突起部42は、前部区画プレート5の本体平板部より
リム部5aと同方向に突設され、リム部5aとほぼ同じ
高さを有している。リム部5aの出口領域A2側端部と
直壁4との間には放熱室8の出口開口部が形成される。
出口側突起部42は、リム部5aの出口領域A2側端部
と直壁4の上側面とのほぼ中間に位置決めされており、
放熱室8の出口開口部の中央に位置して補強リブとして
の役目を果たしている。
【0033】入口側突起部41は、前部区画プレート5
の本体平板部よりリム部5aと同方向に突設され、リム
部5aとほぼ同じ高さを有している。リム部5aの入口
領域A1側端部と直壁4との間には放熱室8の入口開口
部が形成される。入口側突起部41は、リム部5aの入
口領域A1側端部(入口開口部の外側端)と直壁4の下
側面(入口開口部の内側端)とのほぼ中間に位置決めさ
れており、放熱室8の入口開口部の中央に位置して補強
リブとしての役目を果たしている。また、放熱室8の入
口領域A1に存在する入口側突起部41は、流通路の全
体に循環流体を分配する分配手段としての機能を有して
いる。分配手段としての機能とも関連して、入口側突起
部41の入水ポート10に面した側面部には特に丸みが
付与されている。
【0034】尚、前部区画プレート5に形成された二つ
の突起部41,42について説明したが、後部区画プレ
ート6の二つの突起部41,42も同様に形成されてお
り、同様の作用及び機能を発揮する。
【0035】図1に示すように、前部ハウジング本体1
及び前部区画プレート5には、軸受け12及びシール付
き軸受け13を介して駆動軸14が回動可能に支承され
ている。シール付き軸受け13は、前部区画プレート5
の支持筒部5bの内周面と、駆動軸14の外周面との間
に介在され、発熱室7の前方を封止している。
【0036】駆動軸14の後端部(内端部)には、発熱
室7内に収容される円板形のロータ15が一体回転可能
に圧入固定されている。また、後部区画プレート6の筒
部6bと後部ハウジング本体2の後端壁とによって囲ま
れる領域には、貯留室としての副オイル室16が提供さ
れている。発熱室7と副オイル室16とは、後部区画プ
レート6に形成された複数の孔6e(一つのみ図示)及
び後部区画プレート6の前面に半径方向に延びるように
形成された溝6fを介して相互に連通されている。そし
て、発熱室7と副オイル室16はハウジング内におい
て、液密な内部空間を構成している。この内部空間に
は、粘性流体としてのシリコーンオイルが所要量入れら
れる。シリコーンオイルの量は、その常温時充填率が発
熱室7と副オイル室16とによって形成される内部空間
内の自由体積に対して5〜8割となるように決められて
いる。かかる充填量にもかかわらず、ロータ15の回転
時にはシリコーンオイルの伸張粘性のために、シリコー
ンオイルが孔6eを介して副オイル室16から引き出さ
れて発熱室7の内壁面とロータ15の外面との間の微少
なクリアランスの全体に万遍なくいきわたる。
【0037】駆動軸14の前端部(外端部)にはボルト
17によってプーリ18が固着されている。プーリ18
はその外周部に巻き掛けられるVベルト(図示略)を介
して、外部駆動源としての車両エンジンと駆動連結され
る。従って、プーリ18を介するエンジンの駆動力によ
って駆動軸14と共にロータ15が一体回転される。こ
れに伴い、シリコーンオイルが発熱室7の内壁面とロー
タ15の外面との間隙において剪断されて発熱する。発
熱室7で生じた熱は、各区画プレート5,6を介して前
部ウォータジャケット8及び後部ウォータジャケット9
を流れる循環水に伝達されて熱交換される。加熱された
循環水は、暖房回路(図示略)を介して車室内の暖房等
に供される。
【0038】本実施形態のビスカスヒータは、図2に示
すように、各区画プレート5,6が地面に対してほぼ垂
直に立ち、入水ポート10が下側となり出水ポート11
が上側となると共に両者が水平に側方を向くように、車
両のエンジンルーム内に配置固定される。各継手管30
A,30Bは、車両のエンジンによって駆動されるウォ
ータポンプを備えた暖房回路の配管に接続されるが、そ
の際、下側の継手管30Aから循環水(具体的にはエン
ジン冷却水)を導入し、上側の継手管30Bより循環水
を導出することができるように接続される。
【0039】従って、下側の継手管30Aから導入され
た循環水は、入水ポート10を含む入口領域A1を経由
して各流通路P1,P2,P3の始端側に導かれる。こ
の際、突起部41の作用により継手管30A及び入水ポ
ート10をほぼ水平に直進してきた循環水の流れが上下
に分断され、最も外周側寄りの流通路P3の始端に向か
う流れが積極的に作り出される。このため、最も外周側
寄りにあって最大の通路幅W3を有する流通路P3に対
しても、循環水が十分に分配供給される。
【0040】各流通路P1,P2,P3内において、循
環水は、当該流通路の始端から各経路の最低位に一旦下
り、そこから最高位に向かって上昇した後に該最高位よ
りも低い位置にある流通路の終端に達する。その後、循
環水は出水ポート11を経由して上側の継手管30Bか
ら暖房回路配管へ導出される。
【0041】また、本実施形態によれば、放熱室内に同
心円弧状のガイド壁(5a,5c,5d,5e等)を設けること
で、放熱室内に複数の流通路P1,P2,P3が設定さ
れ、しかも、各流通路はその始端から終端に到るまでほ
ぼ均一な流通断面積を持つにいたる。例えば、流通路P
2(その幅はW2)を構成する二つのフィン5d,5e
の高さをhとすれば、当該流通路P2はその始端から終
端に到るまでのいずれの部位においても、h・W2の流
通断面積を持つ。これに加えて、相対的に低い位置にあ
る入水ポート10から循環水を取り入れると共に相対的
に高い位置にある出水ポート11より循環水を放出する
という流水方向の特定によって、各円環状の流通路を流
れる循環水は、当該流通路における最低位から最高位に
向かう一方向へ流される。このような、放熱室内におけ
る絶妙の流通経路設定と、その流通経路における循環水
流通方向の特定との相乗的作用により、エンジン駆動時
においては常に、流通路P1,P2,P3は各々の始端
から終端にいたるまで満水状態を維持することができ
る。
【0042】本実施形態の有利な効果について以下に列
挙する。 (イ)放熱室たるウォータジャケット8,9の入口領域
A1に設けられた入口側突起部41の作用により、外部
から提供される循環水を最も外周側寄りの流通路P3に
対して十分に分配供給することができる。このため、外
周側寄りの流通路P3での流速を内周側寄りの流通路P
1,P2での流速よりも相対的に大きくすることがで
き、外周側寄り流通路P3の経路長の方が内周側寄り流
通路P1,P2の経路長よりも長いという事情にもかか
わらず、各流通路ごとの熱伝達効率のバランスを図るこ
とができる。特に、最も外側の流通路P3での流量は他
の流通路P1,P2での流量に比して大きくなっている
ため、発熱の最も著しいロータ15の外周付近での熱交
換を効果的に行うことができる。
【0043】ちなみに、図1〜図4に示すビスカスヒー
タにおいて、その入口領域A1に突起部41を設けた場
合と突起部41を設けない場合とで循環水の各流通路P
1,P2,P3への配分状況にいかなる差異が生じるか
につき、コンピュータを用いてシミュレーションを行っ
た。その結果、突起部41が存在しない場合には最も外
側の流通路P3への循環水の供給が不十分であるのに対
し、突起部41が存在する場合にはこのような問題を生
じないことが確認された。
【0044】(ロ)入口側突起部41の入水ポート10
に面した側面部に丸みを付与することで流水の円滑な分
断が実現される。このため、入口領域A1における突起
部41の形成にもかかわらず、循環水の通水抵抗を特に
増大させることがない。
【0045】(ハ)上述のようなウォータジャケット
8,9内における特別な流通路設定と循環水の流通方向
の特定とによって、各ウォータジャケット8,9内の全
体を常に循環水で満たすことができる。このため、各区
画プレート5,6の壁部を介しての粘性流体から循環水
への熱伝達が良くなり、熱交換効率が向上する。また、
このことは、熱保持による粘性流体の過加熱を回避し、
粘性流体の熱劣化を防止する。
【0046】(ニ)同心円弧状をなすガイド壁によって
形成される複数の流通路P1,P2,P3の各幅W1,
W2,W3は外周側ほど拡張されている。このため、内
周側流通路(P1)に比して外周側流通路(P3)の経
路長が長いという事情にもかかわらず、各流通路を流れ
る循環水の流速のバランスが図られる。従って、ウォー
タジャケット8,9を形成する両区画プレート5,6の
全壁面にわたって循環水との熱交換が万遍なく遂行され
る。特に、最も外側の流通路P3での流量は他の流通路
P1,P2での流量に比して大きくなるため、発熱の最
も著しいロータ15の外周付近での熱交換を効果的に行
うことができる。
【0047】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、次のような態様にて具体化することも可能
である。 (a)図5に示すように、分配手段としての入口側突起
部41を後方(フィン5cの方向)にやや延長すると共
に、その下側壁部にフィン5eに向かってやや湾曲した
ガイド面41aを形成すること。この構成によれば、最
も外側の流通路P3に対して、より効果的に循環流体
(循環水)を導くことができる。
【0048】(b)図6に示すように、分配手段として
の入口側突起部41の後端部をフィン5eの先端部にま
で延ばし、両者を一体化すること。この構成によれば、
入水ポート10に導入された循環流体(循環水)を更に
直接的に最も外側の流通路P3に導くことができる。
【0049】(c)図7に示すように、入口側突起部4
1を楔形ないし三角形状に形成すること。この場合、分
配手段としての入口側突起部41は、楔形ないし三角形
状の一鋭角を前方(入水ポート10の方向)に向けてお
り、水平方向に対して流通路P3側に傾斜したガイド面
41aを有している。この構成によれば、放熱室の入口
領域A1における突起部41の存在にもかかわらず、循
環水の通水抵抗を増大させずに最も外側の流通路P3へ
の循環水の分配を効果的に達成することができる。
【0050】(d)図7に示すように、出口側突起部4
2を楔形ないし三角形状に形成すること。この場合、出
口側突起部42は、楔形ないし三角形状の一鋭角を後方
(フィン5cの方向)に向けており、ほぼ水平方向に延
びるガイド面42aを有している。この構成によれば、
放熱室の出口領域A2に突起部42が存在していても循
環水の通水抵抗を増大させることなく、最も外側の流通
路P3からの循環水を円滑に出水ポート11側に導くこ
とができる。
【0051】(e)図2,4,5,6,7に示した出口
側突起部42は主として補強リブとしての役目を果たす
ものであるが、本発明に従うビスカスヒータの製品化に
あたっては、強度上特段の必要が生ずる場合は少ないの
で出口側突起部42に関しては省略されてもよい。出口
側突起部42の省略は、放熱室における通水抵抗を低減
する意味でむしろ好ましい場合もある。
【0052】(f)図1のビスカスヒータにおいて、プ
ーリ18と駆動軸14との間に電磁クラッチ機構を採用
し、車両エンジンの駆動力を必要に応じて駆動軸14に
選択的に伝達可能とすること。
【0053】尚、本明細書で言う「粘性流体」とは、ロ
ータの剪断作用を受けて流体摩擦に基づく熱を発生する
あらゆる媒体を意味するものであり、高粘度の液体や半
流動体に限定されず、ましてやシリコーンオイルに限定
されるものではない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、各請求項に記載の
ビスカスヒータによれば、そのヒータにおける循環流体
の流通路内で、循環流体の行き渡らない又は行き渡り難
い領域が生ずる事態を未然に防止して熱交換効率を高め
ることができる。また、循環流体の流通抵抗を増大させ
ることなく効率的な熱交換を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビスカスヒータの縦断面図(図2のI−I線断
面)。
【図2】ビスカスヒータの横断面図(図1のII−II
線断面)。
【図3】継手管の取り付け状況を示す正面図。
【図4】図2のIV−IV線における放熱室開口部の状況を
示す図。
【図5】第1別例たるビスカスヒータの要部横断面図。
【図6】第2別例たるビスカスヒータの要部横断面図。
【図7】第3別例たるビスカスヒータの要部横断面図。
【符号の説明】
1…前部ハウジング本体、2…後部ハウジング本体、5
…前部区画プレート、6…後部区画プレート(1,2,
5,6は、ハウジングを構成する)、5a…リム部、5c,5
d,5e…フィン、6a…リム部、6b…筒部、6c,6d …フィン
(5a,5c,5d,5e,6a,6b,6c,6d は、同心円弧状のガイド壁
を構成する)、7…発熱室、8,9…放熱室としての前
部及び後部ウォータジャケット、10…入水ポート、1
1…出水ポート、15…ロータ、41…分配手段として
の入口側突起部、41a…ガイド面、A1…入口領域、
A2…出口領域、P1,P2,P3…流通路、W1,W
2,W3…幅。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡部 孝徳 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に発熱室及び放熱室を区画
    し、粘性流体を収容した発熱室内でロータを回転させて
    粘性流体の剪断作用に基づく熱を発生させ、その熱を放
    熱室を流通する循環流体に熱交換するビスカスヒータに
    おいて、 前記放熱室の入口から取り入れた循環流体をその出口に
    到らせるように当該放熱室内に設けられた流通路と、前
    記流通路の全体に循環流体を分配すべく前記放熱室の入
    口領域に設けられた分配手段とを備えたビスカスヒー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記流通路は、前記ロータの回転軸芯の
    周りを巡るように経路設定されている請求項1に記載の
    ビスカスヒータ。
  3. 【請求項3】 前記分配手段は、前記放熱室に取り入れ
    た循環流体を前記流通路の外周側寄りに配分可能な位置
    に位置決めされている請求項2に記載のビスカスヒー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記分配手段は、前記入口領域を区画す
    る放熱室の入口開口部の内側端と外側端との中間に位置
    決めされている請求項2に記載のビスカスヒータ。
  5. 【請求項5】 前記分配手段は、前記放熱室に取り入れ
    た循環流体を前記流通路の外周側寄りに配分するガイド
    面を有している請求項2に記載のビスカスヒータ。
  6. 【請求項6】 前記流通路は、前記放熱室内において同
    心円弧状に設けられた複数のガイド壁によって形成され
    ている請求項1〜5のいずれか一項に記載のビスカスヒ
    ータ。
  7. 【請求項7】 前記放熱室内における複数の流通路の各
    幅は、前記放熱室の外周側ほど広くなるように設定され
    ている請求項6に記載のビスカスヒータ。
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