JPH10236825A - 製錬ダストからのヒ酸カルシウムの製造方法 - Google Patents
製錬ダストからのヒ酸カルシウムの製造方法Info
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- JPH10236825A JPH10236825A JP9046285A JP4628597A JPH10236825A JP H10236825 A JPH10236825 A JP H10236825A JP 9046285 A JP9046285 A JP 9046285A JP 4628597 A JP4628597 A JP 4628597A JP H10236825 A JPH10236825 A JP H10236825A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヒ素を含む製錬ダストからヒ酸カルシウムを
安全かつ低コストで製造する方法を提供する。 【解決手段】 硫酸水溶液中に含まれるヒ素を溶媒抽出
法により分離回収する方法において、中性抽出溶媒によ
りヒ素を分離抽出し、前記溶媒に塩基性カルシウム塩を
添加することによってヒ酸カルシウムを合成して、前記
溶媒からヒ素を逆抽出するヒ酸カルシウムの製造方法で
ある。
安全かつ低コストで製造する方法を提供する。 【解決手段】 硫酸水溶液中に含まれるヒ素を溶媒抽出
法により分離回収する方法において、中性抽出溶媒によ
りヒ素を分離抽出し、前記溶媒に塩基性カルシウム塩を
添加することによってヒ酸カルシウムを合成して、前記
溶媒からヒ素を逆抽出するヒ酸カルシウムの製造方法で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒ素を含む製錬ダ
ストからヒ酸カルシウムを製造する方法に関する、更に
詳細には、非鉄製錬プロセスで発生するダスト中に含ま
れるヒ素を溶媒により分離抽出しヒ酸カルシウムを製造
する方法に関する。
ストからヒ酸カルシウムを製造する方法に関する、更に
詳細には、非鉄製錬プロセスで発生するダスト中に含ま
れるヒ素を溶媒により分離抽出しヒ酸カルシウムを製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】銅、亜鉛等の非鉄製錬工程において発生
する製錬ダストは、銅、亜鉛等の有価物とともにヒ素を
含むことを大きな特徴としている。一方、近年ヒ素はガ
リウムヒ素(GaAs)、インジウムヒ素(InAs)
等の化合物半導体、AsSe等の光半導体の材料として
広く使用されその需要が高まっている。
する製錬ダストは、銅、亜鉛等の有価物とともにヒ素を
含むことを大きな特徴としている。一方、近年ヒ素はガ
リウムヒ素(GaAs)、インジウムヒ素(InAs)
等の化合物半導体、AsSe等の光半導体の材料として
広く使用されその需要が高まっている。
【0003】これらの製錬ダストからヒ素を分離回収し
てヒ酸カルシウムを製造する公知の方法としては、製錬
ダストを硫酸浸出して得た浸出液に硫化剤を添加し、有
価物とヒ素を共に硫化物と化し、しかる後に強硫酸もし
くは強アルカリの存在下でヒ素を選択的に酸化浸出し、
この浸出液に消石灰を添加することによりヒ酸カルシウ
ムを得る方法が知られている(特開昭57−16091
4号公報等)。また、同様にアルカリの添加によりpH
5〜8に制御して空気酸化によりヒ素を浸出し、消石灰
を添加してヒ酸カルシウムを沈殿させる工程を含む方法
が開示されている(特開昭54ー160590号公
報)。
てヒ酸カルシウムを製造する公知の方法としては、製錬
ダストを硫酸浸出して得た浸出液に硫化剤を添加し、有
価物とヒ素を共に硫化物と化し、しかる後に強硫酸もし
くは強アルカリの存在下でヒ素を選択的に酸化浸出し、
この浸出液に消石灰を添加することによりヒ酸カルシウ
ムを得る方法が知られている(特開昭57−16091
4号公報等)。また、同様にアルカリの添加によりpH
5〜8に制御して空気酸化によりヒ素を浸出し、消石灰
を添加してヒ酸カルシウムを沈殿させる工程を含む方法
が開示されている(特開昭54ー160590号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記方法等で
は硫化剤として水硫化ソーダや硫化水素ガスを必要とす
ることから毒性の強い硫化水素に対する安全対策が必要
であり、また難溶性の硫化物の浸出に高温と長時間を要
するなど非常にコストがかかることがさけられない。
は硫化剤として水硫化ソーダや硫化水素ガスを必要とす
ることから毒性の強い硫化水素に対する安全対策が必要
であり、また難溶性の硫化物の浸出に高温と長時間を要
するなど非常にコストがかかることがさけられない。
【0005】一方、製錬ダストの硫酸浸出液に直接溶媒
抽出法を適用する方法も原理上考えられる。本方法は、
互いに溶け合わない2種の溶媒中への溶質の種類による
分配の違いを利用する分離方法である。分離しようとす
る溶質は通常水溶液中に含まれるので、抽出剤としては
水に溶け合わない有機溶媒を用いる。更に、有機溶媒に
溶けた溶質を水を使用して再抽出することによって回収
するものである。本方法を開示したものとして、銅電解
液を対象とした特開昭60−258432号公報を挙げ
ることができる。
抽出法を適用する方法も原理上考えられる。本方法は、
互いに溶け合わない2種の溶媒中への溶質の種類による
分配の違いを利用する分離方法である。分離しようとす
る溶質は通常水溶液中に含まれるので、抽出剤としては
水に溶け合わない有機溶媒を用いる。更に、有機溶媒に
溶けた溶質を水を使用して再抽出することによって回収
するものである。本方法を開示したものとして、銅電解
液を対象とした特開昭60−258432号公報を挙げ
ることができる。
【0006】しかし、取り扱い液量が多いことから適正
抽出条件の設定に難点があり、また分配比の限界からヒ
素の完全回収は望むべくもなく、実用的な方法とは考え
られていない。
抽出条件の設定に難点があり、また分配比の限界からヒ
素の完全回収は望むべくもなく、実用的な方法とは考え
られていない。
【0007】本発明は、上記両方法の欠点を解決したも
ので、その目的はヒ素を含む製錬ダストからヒ酸カルシ
ウムを安全かつ低コストで製造する方法を提供すること
であり、両方法の長所を取り入れたものである。
ので、その目的はヒ素を含む製錬ダストからヒ酸カルシ
ウムを安全かつ低コストで製造する方法を提供すること
であり、両方法の長所を取り入れたものである。
【0008】また、ヒ素の回収を目的としたヒ酸カルシ
ウムの品位を向上させることのできる製造方法を提供す
ることであり、通常の溶媒抽出法の欠点を改良するもの
である。
ウムの品位を向上させることのできる製造方法を提供す
ることであり、通常の溶媒抽出法の欠点を改良するもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、硫酸水溶液中に含まれ
るヒ素を溶媒抽出法により分離回収する方法において、
中性抽出溶媒によりヒ素を分離抽出し、前記溶媒に塩基
性カルシウム塩を添加することによってヒ酸カルシウム
を合成して、前記溶媒からヒ素を逆抽出するヒ酸カルシ
ウムの製造方法である。これによって硫化物を経由する
必要が回避されることと、溶媒から直接ヒ酸カルシウム
の形でヒ素を回収することができるようになることか
ら、安全かつ低コストで製錬ダストからヒ酸カルシウム
を得ることが可能になった。
めに、請求項1に記載の発明は、硫酸水溶液中に含まれ
るヒ素を溶媒抽出法により分離回収する方法において、
中性抽出溶媒によりヒ素を分離抽出し、前記溶媒に塩基
性カルシウム塩を添加することによってヒ酸カルシウム
を合成して、前記溶媒からヒ素を逆抽出するヒ酸カルシ
ウムの製造方法である。これによって硫化物を経由する
必要が回避されることと、溶媒から直接ヒ酸カルシウム
の形でヒ素を回収することができるようになることか
ら、安全かつ低コストで製錬ダストからヒ酸カルシウム
を得ることが可能になった。
【0010】塩基性カルシウム塩は、ヒ素抽出後の溶媒
に直接添加するが、少量の水を利用してミルク状にして
添加する方式でも良い。水による通常の逆抽出では、多
量の水が必要となり、工程全体での水のバランスの保持
が困難になる等の問題が派生する。
に直接添加するが、少量の水を利用してミルク状にして
添加する方式でも良い。水による通常の逆抽出では、多
量の水が必要となり、工程全体での水のバランスの保持
が困難になる等の問題が派生する。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、前記請求
項1に記載のヒ酸カルシウムの製造方法において、前記
硫酸水溶液が、製錬ダストの硫酸浸出液を酸化・中和処
理して回収した中和滓を硫酸溶解して得られたものであ
る。前記硫酸水溶液は、製錬ダストの硫酸浸出液を中和
処理して回収した中和滓を硫酸溶解後、酸化処理して得
られたものでも良い。
項1に記載のヒ酸カルシウムの製造方法において、前記
硫酸水溶液が、製錬ダストの硫酸浸出液を酸化・中和処
理して回収した中和滓を硫酸溶解して得られたものであ
る。前記硫酸水溶液は、製錬ダストの硫酸浸出液を中和
処理して回収した中和滓を硫酸溶解後、酸化処理して得
られたものでも良い。
【0012】製錬ダストとは、銅、亜鉛等の非鉄製錬に
おいて自溶炉、転炉及び焙焼炉等に空気等を送風する際
に発生するダスト(煤灰)をいう。これによりヒ素は中
和滓の形で浸出系から取り出され、その後硫酸溶解の際
に適正な抽出条件を容易に設定することが可能になっ
た。浸出には酸性溶媒が用いられる。特に、硫酸が好ま
しい。化学的に安定であり、浸出速度が速く、かつ製錬
の中で製造、再生が可能だからである。
おいて自溶炉、転炉及び焙焼炉等に空気等を送風する際
に発生するダスト(煤灰)をいう。これによりヒ素は中
和滓の形で浸出系から取り出され、その後硫酸溶解の際
に適正な抽出条件を容易に設定することが可能になっ
た。浸出には酸性溶媒が用いられる。特に、硫酸が好ま
しい。化学的に安定であり、浸出速度が速く、かつ製錬
の中で製造、再生が可能だからである。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、前記ヒ酸
カルシウムの製造方法において、前記中性抽出溶媒とし
て、TBP、DBBPを使用するものである。ヒ酸のよ
うに中性のイオン対に抽出剤が配位し溶媒和を形成する
ことにより抽出が起こるからである。中性抽出溶媒とし
ては、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ブチルス
ルホン酸 ブチル エステル(BPDBE)、酸化トリ
オクチル フォスフィン(TOPO)等を挙げることが
できる。特に、TBP、DBBPが好ましい。ヒ素の抽
出性能が良く、しかも経済的に優れているためだからで
ある。
カルシウムの製造方法において、前記中性抽出溶媒とし
て、TBP、DBBPを使用するものである。ヒ酸のよ
うに中性のイオン対に抽出剤が配位し溶媒和を形成する
ことにより抽出が起こるからである。中性抽出溶媒とし
ては、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ブチルス
ルホン酸 ブチル エステル(BPDBE)、酸化トリ
オクチル フォスフィン(TOPO)等を挙げることが
できる。特に、TBP、DBBPが好ましい。ヒ素の抽
出性能が良く、しかも経済的に優れているためだからで
ある。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、前記ヒ酸
カルシウムの製造方法おいて、前記塩基性カルシウム塩
は、消石灰、生石灰、炭酸カルシウムからなる群より選
択されたものを使用する。ヒ酸と反応して沈殿物を作る
物質としては、亜鉛塩、アルミニウム塩、コバルト塩等
が挙げられる。特に、好ましくは塩基性カルシウム塩が
よく、更には消石灰、生石灰、炭酸カルシウムがよい。
安定なヒ素のカルシウム塩を製造するのに好都合であ
り、しかも安価なためである。
カルシウムの製造方法おいて、前記塩基性カルシウム塩
は、消石灰、生石灰、炭酸カルシウムからなる群より選
択されたものを使用する。ヒ酸と反応して沈殿物を作る
物質としては、亜鉛塩、アルミニウム塩、コバルト塩等
が挙げられる。特に、好ましくは塩基性カルシウム塩が
よく、更には消石灰、生石灰、炭酸カルシウムがよい。
安定なヒ素のカルシウム塩を製造するのに好都合であ
り、しかも安価なためである。
【0015】この時の反応式は以下によって表すことが
できる。 3Ca2++2AsO4 3+=Ca3(AsO4 )2
できる。 3Ca2++2AsO4 3+=Ca3(AsO4 )2
【0016】本願発明の製造方法を実施する際に、抽出
剤の粘度、分相性、分散性又は抽出剤濃度の調整のため
に希釈剤で希釈される。希釈剤は無極性の炭化水素等
で、一般的には鉱油留分が用いられる。更に、抽出操作
で分相不良、有機塩の析出等の問題が生ずる場合に改質
剤が使用される。改質剤は系に不活性で極性の強いもの
で、例えば、高級アルコール等が用いられる。本発明で
は、これらを適宜選択して使用することが可能である。
剤の粘度、分相性、分散性又は抽出剤濃度の調整のため
に希釈剤で希釈される。希釈剤は無極性の炭化水素等
で、一般的には鉱油留分が用いられる。更に、抽出操作
で分相不良、有機塩の析出等の問題が生ずる場合に改質
剤が使用される。改質剤は系に不活性で極性の強いもの
で、例えば、高級アルコール等が用いられる。本発明で
は、これらを適宜選択して使用することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
説明する。図1又は図2は、銅製錬の転炉ダストを処理
してヒ酸カルシウムを製造する具体的方法である。
説明する。図1又は図2は、銅製錬の転炉ダストを処理
してヒ酸カルシウムを製造する具体的方法である。
【0018】図1に一例として示した方法は、転炉ダス
トに含まれるヒ素は含ヒ素中和滓として除去回収される
流れを示している。転炉により発生した製錬ダストを硫
酸と共に浸出槽に入れる。浸出は、ダスト中の目的金属
であるヒ素を溶媒である硫酸によって溶かしだし、その
溶媒に不溶な不純物を浸出滓として排除する操作であ
る。浸出溶媒には硫酸を用いた。浸出装置は通常タイプ
の大気圧下での攪拌機付浸出装置を用いた。この他の浸
出装置であるデベロ型、ドル型、またオートクレーブ等
を適宜選択することができる。次に含ヒ素硫酸水溶液に
炭酸カルシウムを添加してpH調整を行った。この際生
じた石膏を排除し、更にヒ素の酸化浸出を促進するため
にエアレーションのために空気、純酸素等を吹き込むこ
とができる。また、酸化剤としてはこの他に過酸化水
素、過マンガン酸カリウム等を挙げることができる。酸
化処理した含ヒ素硫酸水溶液に炭酸カルシウム、消石灰
を添加してヒ酸塩を沈殿させて、固液分離して回収し
た。これによって、含ヒ素中和滓を得た。さらに分離し
た液に消石灰を添加して更に亜鉛等を回収して、同様に
中和滓を得た。処理のための、液温度、炭酸カルシウム
等の添加量は不純物をできるだけ含まないように選択す
ることができる。固液分離装置として、セットラーを用
いた。その他に、シックナーを使用することができる。
トに含まれるヒ素は含ヒ素中和滓として除去回収される
流れを示している。転炉により発生した製錬ダストを硫
酸と共に浸出槽に入れる。浸出は、ダスト中の目的金属
であるヒ素を溶媒である硫酸によって溶かしだし、その
溶媒に不溶な不純物を浸出滓として排除する操作であ
る。浸出溶媒には硫酸を用いた。浸出装置は通常タイプ
の大気圧下での攪拌機付浸出装置を用いた。この他の浸
出装置であるデベロ型、ドル型、またオートクレーブ等
を適宜選択することができる。次に含ヒ素硫酸水溶液に
炭酸カルシウムを添加してpH調整を行った。この際生
じた石膏を排除し、更にヒ素の酸化浸出を促進するため
にエアレーションのために空気、純酸素等を吹き込むこ
とができる。また、酸化剤としてはこの他に過酸化水
素、過マンガン酸カリウム等を挙げることができる。酸
化処理した含ヒ素硫酸水溶液に炭酸カルシウム、消石灰
を添加してヒ酸塩を沈殿させて、固液分離して回収し
た。これによって、含ヒ素中和滓を得た。さらに分離し
た液に消石灰を添加して更に亜鉛等を回収して、同様に
中和滓を得た。処理のための、液温度、炭酸カルシウム
等の添加量は不純物をできるだけ含まないように選択す
ることができる。固液分離装置として、セットラーを用
いた。その他に、シックナーを使用することができる。
【0019】上記回収された含ヒ素中和滓は図2に示し
たように硫酸浸出され溶媒抽出工程に供した。本発明で
は、ヒ素は中和滓の形で一旦系外に抜き出されることに
なるので、遊離硫酸濃度やヒ素濃度は溶媒抽出に好都合
な値に任意に設定できる。本実施例では遊離硫酸濃度を
350g/L、ヒ素濃度は15g/Lとした。硫酸浸出
によって、中和滓による石膏を排除してから溶媒抽出工
程に供した。溶媒抽出としては60%TBP(リン酸ト
リブチル)を使用し、装置はミキサーセトラーを使用し
た。この他に塔型、遠心分離型などを用いることもでき
る。その他の抽出条件は表1に示した値を採用した。
たように硫酸浸出され溶媒抽出工程に供した。本発明で
は、ヒ素は中和滓の形で一旦系外に抜き出されることに
なるので、遊離硫酸濃度やヒ素濃度は溶媒抽出に好都合
な値に任意に設定できる。本実施例では遊離硫酸濃度を
350g/L、ヒ素濃度は15g/Lとした。硫酸浸出
によって、中和滓による石膏を排除してから溶媒抽出工
程に供した。溶媒抽出としては60%TBP(リン酸ト
リブチル)を使用し、装置はミキサーセトラーを使用し
た。この他に塔型、遠心分離型などを用いることもでき
る。その他の抽出条件は表1に示した値を採用した。
【0020】
【表1】 希釈剤としてMTF−120を抽出溶媒全体に対して3
5%添加した。同時に、分相防止剤としてドバノールを
5%添加した。この他に2−エチルヘキサノール等を添
加しても良い。抽出と逆抽出の間にスクラビング工程を
1段設けて、抽出された不純物の除去を行った。また、
抽出後液中のヒ素を消石灰の直接添加により逆抽出し、
ヒ酸カルシウムとして固定した。一方、再生したTBP
は、沈降分離法によりヒ酸カルシウムをのぞいた後に、
再度抽出に供した。このヒ酸カルシウムの製造中の各工
程でのO/A比は、表1に示すとうりである。
5%添加した。同時に、分相防止剤としてドバノールを
5%添加した。この他に2−エチルヘキサノール等を添
加しても良い。抽出と逆抽出の間にスクラビング工程を
1段設けて、抽出された不純物の除去を行った。また、
抽出後液中のヒ素を消石灰の直接添加により逆抽出し、
ヒ酸カルシウムとして固定した。一方、再生したTBP
は、沈降分離法によりヒ酸カルシウムをのぞいた後に、
再度抽出に供した。このヒ酸カルシウムの製造中の各工
程でのO/A比は、表1に示すとうりである。
【0021】また、回収したヒ酸カルシウムの品位のデ
ータは表2に示す。 (比較例)本発明によらない場合の例を図3に示した。
含ヒ素中和滓は硫酸で浸出され、ヒ素、銅等の成分は浸
出される。なお、この時の含ヒ素中和滓は実施例と同様
の方法で製造した。その後、ヒ素、銅は硫化により硫化
物として回収されるが、硫化には高価かつ有毒性の硫化
水素ガス(H2S)や水硫化ソーダ(NaSH)が必要
になる。また、この硫化物の浸出には高価な苛性ソーダ
(NaOH)が必要であり、また高温(60〜90℃)
下で長時間を要することから、蒸気等の熱エネルギーの
コストがかさむことは避けられない。さらに、空気等に
よるエアレーション工程を付加する必要がある。その反
応を促進するためである。浸出液中のヒ素は更に消石灰
を添加してヒ酸カルシウムが合成されることとなる。浸
出装置、固液分離は実施例と同様に行った。
ータは表2に示す。 (比較例)本発明によらない場合の例を図3に示した。
含ヒ素中和滓は硫酸で浸出され、ヒ素、銅等の成分は浸
出される。なお、この時の含ヒ素中和滓は実施例と同様
の方法で製造した。その後、ヒ素、銅は硫化により硫化
物として回収されるが、硫化には高価かつ有毒性の硫化
水素ガス(H2S)や水硫化ソーダ(NaSH)が必要
になる。また、この硫化物の浸出には高価な苛性ソーダ
(NaOH)が必要であり、また高温(60〜90℃)
下で長時間を要することから、蒸気等の熱エネルギーの
コストがかさむことは避けられない。さらに、空気等に
よるエアレーション工程を付加する必要がある。その反
応を促進するためである。浸出液中のヒ素は更に消石灰
を添加してヒ酸カルシウムが合成されることとなる。浸
出装置、固液分離は実施例と同様に行った。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば製
錬ダストからヒ酸カルシウムを製造する方法において、
硫化物を経由する必要がないことと、溶媒から直接ヒ酸
カルシウムの形でヒ素を回収することができるようにな
ることから、安全かつ低コストで製錬ダストからヒ酸カ
ルシウムの製造が可能になった。
錬ダストからヒ酸カルシウムを製造する方法において、
硫化物を経由する必要がないことと、溶媒から直接ヒ酸
カルシウムの形でヒ素を回収することができるようにな
ることから、安全かつ低コストで製錬ダストからヒ酸カ
ルシウムの製造が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】製錬ダストからヒ素を中和滓の形で分離する方
法を示す図である。
法を示す図である。
【図2】回収した中和滓の硫酸浸出液から、溶媒抽出法
により直接ヒ酸カルシウムを製造する方法を示す図であ
る。
により直接ヒ酸カルシウムを製造する方法を示す図であ
る。
【図3】中和滓の硫酸浸出液から、硫化物を経由してヒ
酸カルシウムを製造する従来法を示す図である。
酸カルシウムを製造する従来法を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 硫酸水溶液中に含まれるヒ素を溶媒抽出
法により分離回収する方法において、 中性抽出溶媒によりヒ素を分離抽出し、 前記溶媒に塩基性カルシウム塩を添加することによって
ヒ酸カルシウムを合成して、 前記溶媒からヒ素を逆抽出することを特徴とするヒ酸カ
ルシウムの製造方法。 - 【請求項2】 前記硫酸水溶液が、製錬ダストの硫酸抽
出液を酸化及び中和処理して回収した中和滓を硫酸溶解
して得られたものである請求項1記載のヒ酸カルシウム
の製造方法。 - 【請求項3】 前記中性抽出溶媒は、リン酸トリブチル
(TBP)、ジブチル ブチル フォスフォネイト(D
BBP)である請求項1又は請求項2記載のヒ酸カルシ
ウムの製造方法。 - 【請求項4】 前記塩基性カルシウム塩は、消石灰、生
石灰、炭酸カルシウムからなる群より選択されたもので
ある請求項3記載のヒ酸カルシウムの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9046285A JPH10236825A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 製錬ダストからのヒ酸カルシウムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9046285A JPH10236825A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 製錬ダストからのヒ酸カルシウムの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10236825A true JPH10236825A (ja) | 1998-09-08 |
Family
ID=12742958
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9046285A Pending JPH10236825A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 製錬ダストからのヒ酸カルシウムの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10236825A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010090420A (ja) * | 2008-10-06 | 2010-04-22 | Akita Univ | 非鉄製錬用の精鉱の砒素除去方法及び該方法より得られた非鉄製錬用の精鉱 |
| CN113860365A (zh) * | 2021-09-26 | 2021-12-31 | 云南锡业股份有限公司锡业分公司 | 一种用炼锡烟化炉处理含砷石膏渣的方法 |
| CN116855745A (zh) * | 2023-07-21 | 2023-10-10 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 一种利用转炉灰富集镓的方法 |
-
1997
- 1997-02-28 JP JP9046285A patent/JPH10236825A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010090420A (ja) * | 2008-10-06 | 2010-04-22 | Akita Univ | 非鉄製錬用の精鉱の砒素除去方法及び該方法より得られた非鉄製錬用の精鉱 |
| CN113860365A (zh) * | 2021-09-26 | 2021-12-31 | 云南锡业股份有限公司锡业分公司 | 一种用炼锡烟化炉处理含砷石膏渣的方法 |
| CN116855745A (zh) * | 2023-07-21 | 2023-10-10 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 一种利用转炉灰富集镓的方法 |
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