JPH10238010A - ハーフプレキャスト床版及びこれを用いた床構造 - Google Patents

ハーフプレキャスト床版及びこれを用いた床構造

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JPH10238010A
JPH10238010A JP9045628A JP4562897A JPH10238010A JP H10238010 A JPH10238010 A JP H10238010A JP 9045628 A JP9045628 A JP 9045628A JP 4562897 A JP4562897 A JP 4562897A JP H10238010 A JPH10238010 A JP H10238010A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 RC床の施工に用いられるハーフプレキャス
ト床版の低コスト化を実現する。 【解決手段】 プレキャストコンクリート版10に部分
的に打ち込まれる打込材20の主要素に鋼板21を用い
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレキャストコン
クリート工法のみならず在来工法や鉄骨構造などと組み
合わせて使用されるプレキャスト版に関し、詳しくは、
一般的な床,バルコニー床,廊下床等の施工に使用され
る型枠兼用のハーフプレキャスト床版に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建築現場においては、一定品質の
確保、工期短縮、コストダウン等を目的とした現場作業
の合理化・システム化を進める様々な工法が導入されて
おり、その一つの工法としてプレキャスト工法がある。
かかるプレキャスト工法の最も大きな特徴は構造部材を
予め工場生産することであり、量産化による省力化やコ
スト面において大きなメリットがある。
【0003】プレキャスト工法では特に床及び壁のプレ
キャスト化が進んでおり、中でも床は躯体工事の中で最
も広い作業範囲を有しており、非常に多くの種類の無支
保工・無型枠のプレキャスト床版が開発実用化されてい
る。
【0004】プレキャスト床版を構造断面とする場合に
は、プレキャスト接合面における一体化確保のための接
合方法が品質確保のための重要なポイントとなる。例え
ば、床版全体をプレキャスト化したフルプレキャスト床
版を用いる場合には、床版相互の接合部がルーズである
と床剛性や強度が十分に確保できないとともに、遮音・
防水・耐火などに対する十分な性能を確保することが難
しくなる。このため、近年、特に集合住宅等ではハーフ
プレキャスト床板が盛んに用いられるようになった。
【0005】ハーフプレキャスト床版とは部材断面の一
部をプレキャスト化した床版であり、プレキャストコン
クリート版に部分的に打込材を打ち込んだ構造を有する
ものである。かかるハーフプレキャスト床版は、現場に
おいて梁間等に据付けた後、残りの断面に配筋し、コン
クリートを打設してスラブとして一体化されるもので、
大重量且つ構造的な一体性の確保が難しいというフルプ
レキャスト床版の短所を補うとともに、施工的な納まり
に関しても優れるものである。
【0006】図12に従来から一般的に用いられている
ハーフプレキャスト床版を示す。なお、図12(a)は
斜視図、図12(b)は図12(a)中のA−A’面に
おける断面図、図12(c)は図12(a)中のB−
B’面における断面図である。
【0007】図12に示したように従来のハーフプレキ
ャスト床版は、プレキャストコンクリート版101内
に、スラブの上端筋となる鉄筋102と下端筋となる鉄
筋103とをトラス筋104に溶接したものを打ち込ん
で構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のハーフプレキャスト床版に打込材として用いられて
いるトラス筋は、多数の鉄筋を複雑に折り曲げ加工し、
これらを溶接してトラス状に組み上げて作製するため、
加工工数が非常に多く、量産化による省力化やコスト面
におけるメリットには限界があった。
【0009】本発明の主たる目的は、上記事情に鑑み、
さらなる省力化や低コスト化を可能にする新規なハーフ
プレキャスト床版を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく成
された本発明の構成は以下の通りである。
【0011】即ち、本発明第1は、鉄筋コンクリート部
材断面の一部をプレキャスト化したハーフプレキャスト
床版であって、プレキャストコンクリート版に部分的に
打ち込まれる打込材の主要素として鋼板を用いたことを
特徴とするハーフプレキャスト床版に関する。
【0012】また、本発明第2は、上記本発明第1のハ
ーフプレキャスト床版を用いて施工された床構造に関す
る。
【0013】本発明のハーフプレキャスト床版では、打
込材の主要素として、従来の鉄筋に代えて鋼板を用いた
ことにより、打込材の加工を単純化できるとともに、組
立工数を削減でき、量産化による更なる省力化や低コス
ト化を実現し得るものである。
【0014】また、本発明のハーフプレキャスト床版
は、型枠兼用の床版であり、型枠サポートの合理化、若
しくは工法によってはノンサポート化も可能であるた
め、施工の合理化・省力化が図れる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面を参照して説明するが、言うまでもなく本発明はこれ
らの形態例に限定されるものではない。
【0016】図1は、本発明のハーフプレキャスト床版
(以下、「ハーフ床版」と記す)の代表的な例を示す斜
視図である。本発明のハーフ床版は、プレキャストコン
クリート版10に鋼板21を主要素とする打込材20を
部分的(その一部が外部に突出した状態を意味する)に
打ち込こんで構成される。
【0017】打込材20の主要素である鋼板21は、主
としてハーフ床版と現場打ちコンクリートとの一体性を
確保するための部材でありさほど高い強度は要求される
ものではなく、一般に、現場に据え付けられた後のこの
上での配筋組みやコンクリート打ちの際に作業員の歩行
によって変形しない程度の剛性を有していれば良い。従
って、鋼板21としては、その加工形状によっても異な
るが、通常は1.0mm乃至2.0mm程度の厚さのも
のが用いられる。
【0018】図1のハーフ床版に用いている打込材20
は、図2に示されるように2枚の鋼板21を三角形状に
組み上げ、その各頂部に鉄筋22a,22b,22cを
溶接したものを一単位とし、これを複数並列に配置した
状態で、下端に複数の鉄筋22dを溶接して一体化した
ものである。ここで上記構成単位の寸法及び配列ピッチ
は、床強度に見合った寸法及びピッチに適宜設計される
ものである。なお、図2中にはプレキャストコンクリー
ト版10を2点鎖線で示してある。
【0019】前述のように、ハーフ床版の上面には現場
においてコンクリートが打設される。この際、図1及び
図2に示した例のように打込材20の主要素である鋼板
21によって特に長い半閉空間が形成される場合には、
かかる空間部分にコンクリートを充填することが困難に
なることもある。
【0020】このため、鋼板21には、開口部23(図
2参照)若しくは切欠部を設けておくことが好ましい。
すなわち、少なくともその一部がプレキャストコンクリ
ート版10から露出するような位置に開口部23を設け
ておくことにより、かかる開口部23がコンクリートの
流路となり、コンクリートの充填をスムーズに行うこと
ができる。また、ハーフ床版を製造する際のコンクリー
トの流動性も考慮すると、開口部23はプレキャストコ
ンクリート版10内から外部に跨がって、若しくはプレ
キャストコンクリート版10の内外に独立して形成する
ことが好ましい。
【0021】また、上記のように鉄板21に開口部23
若しくは切欠部を設けることにより、ハーフ床板全体の
重量が軽量化され、運搬や現場における据付工事が容易
になるメリットもある。
【0022】本発明のハーフ床版に用いられる打込材2
0の構成単位の別の例を図3乃至図10を用いて説明す
る。なお、これらの図においてもプレキャストコンクリ
ート版10を2点鎖線で示してある。
【0023】図3及び図4は、図2に示したものと同様
に、開口部23を形成した2枚の鋼板21を組み合わせ
てその上下端に鉄筋22a,22bを溶接したものを一
単位とし、これを複数並列に配置した状態で、下端に複
数の鉄筋22dを溶接して一体化したものである。な
お、図3は図2と同様に鋼板21の曲げ加工をしないも
の、図4は鋼板21の曲げ加工を行うものである。
【0024】図5乃至図7は、開口部23を形成した1
枚の鋼板21を長尺方向に沿って折り曲げ加工し、その
下端に鉄筋22b,22cを溶接したものを一単位と
し、上記と同様にして一体化したものである。なお、図
5は鋼板21の1回曲げ、図6は2回曲げ、図7は3回
曲げによって曲げ加工を行っている。
【0025】図8は、開口部23を形成した1枚の鋼板
21を短尺方向に沿って折り曲げ加工し、その下端に鉄
筋22b,22cを溶接したものを一単位とし、上記と
同様にして一体化したものである。なお、この場合には
鋼板21の曲げ加工の工数が多くなるが、鋼板21への
穴開け加工の工数を減らすことができる。
【0026】図9は、1枚の鋼板21を短尺方向に沿っ
て曲げ加工することにより上記の開口部を有するものと
同様の機能を果たす形状とし、その下端に鉄筋22b,
22cを溶接したものを一単位とし、上記と同様にして
一体化したものである。このような構成によれば、鋼板
21への穴開け加工が不要となる(但し、曲げの加工の
工数が増えることになる。)。
【0027】図10は、開口部の代わりに切欠部24を
形成した2枚の鋼板21を組み合わせてその上下端に鉄
筋22a,22bを溶接したものを一単位とし、上記と
同様にして一体化したものである。
【0028】以上例示したように、打込材20を構成す
る鋼板21としては、前述のように作業員の歩行によっ
て変形しない程度の剛性を有していれば様々な形状のも
のを適用することができるものである。
【0029】本発明のハーフ床版において、打込材20
の上部の鉄筋22aはスラブの上端筋となるものであ
り、下部の鉄筋22b,22c,22dはスラブの下端
筋となるものである。これらの中でスラブの下端筋とな
る2方向の鉄筋(22b,22c,22d)はプレキャ
ストコンクリート版10内に予め設けられる。このた
め、本発明のハーフ床版に係るプレキャストコンクリー
ト版10の厚みは、通常60mm乃至100mm程度と
なる。
【0030】一方、スラブの上端筋となる鉄筋は必ずし
も予め一体化して設けられるものではなく、施工現場の
要求に応じて適宜設計される。すなわち、上端筋の付加
に伴うハーフ床版の重量増加による運搬・据付工事の困
難性等によるデメリットと、現場における上端筋の配筋
工事の簡略化等によるメリットを比較検討して決めるこ
とができる。
【0031】なお、図2乃至図4の例では1方向の上端
筋(鉄筋22a)のみを設け、図5乃至図10の例では
上端筋を全く設けていないが、上述のように施工現場の
要求に応じてこれらのものに対しても上端筋となる2方
向の鉄筋を予め一体化して設けておくこともできる。
【0032】本発明のハーフ床版は、一般的な床部分に
施工されるものに限らず、集合住宅等における廊下部分
に施工される廊下床版やバルコニー部分に施工されるバ
ルコニー床版としても用いることができるものである。
また、廊下部分やバルコニー部分は現場での作業効率が
特に悪い部位であるため、本発明のハーフ床版に手摺と
なる立ち上がり部を予め一体化しておくことにより、外
部足場等の仮設資材を削減できるとともに、全体の生産
性の向上を図ることもできる。また、本発明のハーフ床
版には、必要に応じて小梁を一体化して形成しておくこ
ともできる。
【0033】次に、本発明のハーフ床版を用いて施工さ
れる床構造の一例について図11を用いて説明する。
【0034】本発明の床構造を施工に際しては、先ず本
発明のハーフ床版Aを梁(ハーフプレキャスト梁,プレ
キャスト梁,鉄骨梁であっても構わない)51間に据付
け、必要に応じて適宜サポート等(不図示)を設置す
る。次に、上端筋を一体化していないハーフ床版を用い
る場合には上端筋52a,52bを配筋し、さらに梁及
び隣接するハーフ床版等の鉄筋と連結する連結筋53を
配筋した後、床の残りの断面にコンクリート54を打設
する。
【0035】以上のようにして施工される本発明の床構
造は、プレキャストコンクリート版10と現場打ちコン
クリート54の一体構造であり、更には現場打ちコンク
リート54によって柱及び梁等とも一体的に施工するこ
とができるため、十分な剛性と耐力や遮音性能の確保が
可能となる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果を奏する。 (1)ハーフプレキャスト床版の打込材の主要素として
鋼板を用いたことにより、打込材の形状設計の自由度が
増し、打込材の加工を単純化できるとともに、組立工数
を削減でき、低コスト化が実現される。 (2)床の施工に際し、型枠サポートの合理化、若しく
はハーフプレキャスト床版の構造及び工法によってはノ
ンサポート化も可能であるため、施工の合理化・省力化
が図れる。 (3)本発明のハーフプレキャスト床版を用いた床構造
では、容易に且つ確実に柱及び梁と一体的に施工するこ
とができ、十分な剛性と耐力や遮音性能を有する床構造
が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハーフプレキャスト床版の一例を示す
斜視図である。
【図2】本発明のハーフプレキャスト床版に用いられる
打込材の一構成例を説明するための図である。
【図3】本発明のハーフプレキャスト床版に用いられる
打込材の別の構成例を説明するための図である。
【図4】本発明のハーフプレキャスト床版に用いられる
打込材の別の構成例を説明するための図である。
【図5】本発明のハーフプレキャスト床版に用いられる
打込材の別の構成例を説明するための図である。
【図6】本発明のハーフプレキャスト床版に用いられる
打込材の別の構成例を説明するための図である。
【図7】本発明のハーフプレキャスト床版に用いられる
打込材の別の構成例を説明するための図である。
【図8】本発明のハーフプレキャスト床版に用いられる
打込材の別の構成例を説明するための図である。
【図9】本発明のハーフプレキャスト床版に用いられる
打込材の別の構成例を説明するための図である。
【図10】本発明のハーフプレキャスト床版に用いられ
る打込材の別の構成例を説明するための図である。
【図11】本発明のハーフプレキャスト床版を用いて施
工される床構造を説明するための図である。
【図12】従来のハーフプレキャスト床版を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
10 プレキャストコンクリート版 20 打込材 21 鉄板 22a 上端筋 22b,22c,22d 下端筋 23 開口部 24 切欠部 51 梁 52a,52b 上端筋 53 連結筋 54 現場打ちコンクリート A ハーフ床版

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋コンクリート部材断面の一部をプレ
    キャスト化したハーフプレキャスト床版であって、プレ
    キャストコンクリート版に部分的に打ち込まれる打込材
    の主要素に鋼板を用いたことを特徴とするハーフプレキ
    ャスト床版。
  2. 【請求項2】 前記鋼板に開口部若しくは切欠部が設け
    られていることを特徴とする請求項1に記載のハーフプ
    レキャスト床版。
  3. 【請求項3】 前記鋼板に設けられている開口部若しく
    は切欠部の少なくとも一部がプレキャストコンクリート
    版から露出していることを特徴とする請求項2に記載の
    ハーフプレキャスト床版。
  4. 【請求項4】 前記鋼板の上端部に鉄筋が溶接されてい
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハ
    ーフプレキャスト床版。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のハーフ
    プレキャスト床版を用いて施工された床構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104878876A (zh) * 2015-05-19 2015-09-02 华南理工大学 一种角钢优化的超高性能混凝土盖板及其制备方法
WO2016183607A1 (en) * 2015-05-18 2016-11-24 Conrock Australia Pty Ltd Ultimate (eco) floor system
JP2019052507A (ja) * 2017-09-19 2019-04-04 株式会社大林組 コンクリート製埋設型枠及びコンクリート製埋設型枠と後打ちコンクリートとの一体化方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016183607A1 (en) * 2015-05-18 2016-11-24 Conrock Australia Pty Ltd Ultimate (eco) floor system
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JP2019052507A (ja) * 2017-09-19 2019-04-04 株式会社大林組 コンクリート製埋設型枠及びコンクリート製埋設型枠と後打ちコンクリートとの一体化方法

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