JPH10242011A - 固体活性炭電極の製造方法 - Google Patents

固体活性炭電極の製造方法

Info

Publication number
JPH10242011A
JPH10242011A JP9046013A JP4601397A JPH10242011A JP H10242011 A JPH10242011 A JP H10242011A JP 9046013 A JP9046013 A JP 9046013A JP 4601397 A JP4601397 A JP 4601397A JP H10242011 A JPH10242011 A JP H10242011A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated carbon
temperature
heat treatment
thermosetting resin
carbon electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9046013A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinobu Takagi
忍 高木
Takasumi Shimizu
孝純 清水
Yukari Kibi
ゆかり 吉備
Takayuki Saito
貴之 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
NEC Corp
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd, NEC Corp filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP9046013A priority Critical patent/JPH10242011A/ja
Publication of JPH10242011A publication Critical patent/JPH10242011A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】十分に高い機械的強度が得られる固体活性炭の
製造方法を提供する。 【解決手段】成形体を熱処理する熱処理工程中の急速昇
温工程(すなわち脱バインダー工程)において、300(℃
/hr)以上の所定の昇温速度で昇温させられることによ
り、活性炭電極が製造される。そのため、熱処理の昇温
過程における昇温速度が十分に速くされていることか
ら、フェノール樹脂の過剰分が速やかに分解除去されて
十分に高い機械的強度が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体活性炭電極の
製造方法に関し、特に熱処理工程の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】活性炭粉末を高い比表面積を保ったまま
所定形状に固形化させた固体活性炭が知られている。例
えば特公平7−91449号公報等に記載されている大
容量電気二重層コンデンサの電極を構成する固形状の活
性炭電極(以下、固体活性炭電極という)等がそれであ
る。この固体活性炭電極は活性炭とカーボンの複合体で
あって、例えば、活性炭粉末に熱硬化性樹脂を混合して
所望の形状に成形した後、例えば炉内ガスを窒素ガスに
置換した非酸化性雰囲気下、所定温度で熱処理してその
熱硬化性樹脂を炭化(カーボン化)させることによって
製造される。これにより、活性炭粉末がその比表面積を
大きく減じられることなく、カーボンによって相互に結
合させられた固体活性炭電極が得られるのである。
【0003】なお、上記の電気二重層コンデンサは、一
対の電極を構成する導電体と電解質溶液との界面にそれ
ぞれ符号の異なる一対の電荷層(すなわち電気二重層)
が生じることを利用したものであり、急速充電が可能で
あると共に充放電に伴う寿命劣化が生じ得ないという特
徴を有している。そのため、例えば、電池または商用交
流電源を直流に変換した電源と並列に電気二重層コンデ
ンサを接続し、電源の瞬断時に電気二重層コンデンサに
蓄積された電荷により種々の部品のバックアップをする
という形で使用されている。近年、このような電気二重
層コンデンサを大容量且つ大電流放電可能とすることに
よって、例えば電気自動車の回生エネルギー蓄積用デバ
イスや、自動車のセルモータ駆動、太陽電池電圧のレベ
リング等に利用することが考えられている。上記の固体
活性炭電極は、大きな比表面積を有すると共に特に加圧
することなく活性炭粉末相互の電気的接触が得られるた
め、電気二重層コンデンサの寸法を比較的小さく保った
まま静電容量および放電電流値が高められることから、
このような用途にも好適に用いられるのである。
【0004】因みに、電気二重層コンデンサの静電容量
は電気二重層に蓄えられる電荷量により決定され、電極
の表面積が大きいほど大きな静電容量が得られるため、
従来から高い導電性と高い比表面積とを有する活性炭が
電極材料として用いられている。しかしながら、粉末或
いは繊維状の活性炭がそのまま金属ケース等に収納され
た従来の電気二重層コンデンサにおいては、粉末或いは
繊維相互の電気的接触を得るために加圧が必要であっ
た。そのため、大きな静電容量を得るためには、活性炭
量を多くして表面積を大きくすると共にその活性炭の電
気的接触を一層確実にするために加圧力を高くすること
が必要となって金属ケースが極めて大きくなる。したが
って、実用的な大きさの電気二重層コンデンサとしては
せいぜい数F程度の静電容量しか得られず、前述のよう
なメモリバックアップ用に用途が限定されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、固体活性炭
を電極として用いた電気二重層コンデンサにおいては、
実効的内部抵抗を低くするために、固体活性炭電極の厚
さが可及的に薄くされた、例えば数(mm)程度以下、好適
には1 (mm)以下の薄板状にされている。そのため、製造
工程における取扱中に、或いは使用中の振動や衝撃等に
起因する破損を抑制するために、固体活性炭電極は可及
的に高い機械的強度を有することが望まれ、少なくとも
50(kgf/cm2) 以上の抗折強さが必要と考えられている。
しかしながら、前記従来の製造方法で製造された活性炭
電極の抗折強度は、例えば、日本粉末冶金工業会規格 J
PMA P 10-1992 に規定される『抗折強さによる金属圧粉
体の強さ測定方法』に準拠した測定方法において10〜14
(kgf/cm2) 程度に過ぎず、十分ではないという問題があ
った。
【0006】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的とするところは、十分に高い
機械的強度が得られる固体活性炭電極の製造方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明の要旨とするところは、活性炭粉末
が熱硬化性樹脂によって結合された成形体を非酸化性雰
囲気下で熱処理することにより、その熱硬化性樹脂を炭
化して固体活性炭電極を得る熱処理工程を含む固体活性
炭電極の製造方法であって、(a) 前記熱処理工程は、30
0(℃/hr)以上の所定の昇温速度で昇温する急速昇温工程
を含むことにある。
【0008】
【第1発明の効果】このようにすれば、成形体を熱処理
する熱処理工程中の急速昇温工程において、300(℃/hr)
以上の所定の昇温速度で昇温させられることにより、固
体活性炭電極が製造される。そのため、熱処理の昇温過
程における昇温速度が十分に速くされていることから、
熱硬化性樹脂の過剰分が速やかに分解除去されて十分に
高い機械的強度が得られる。なお、急速昇温工程は、熱
処理の昇温過程の一部で実施されてもよいが、昇温過程
の全体で実施されてもよい。因みに、熱硬化性樹脂は、
固体活性炭電極中において活性炭粉末相互を結合するた
めに必要なカーボン(炭素)量に対応する量よりも極め
て多い量が所望形状の成形体を得る目的で添加されるこ
とから、固体活性炭電極の比表面積を十分に高く保つた
めには、熱処理の過程において過剰の熱硬化性樹脂を可
及的に多く分解除去することが必要であると考えられ
る。
【0009】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明の要旨とするところは、活性炭
粉末が熱硬化性樹脂によって結合された成形体を非酸化
性雰囲気下で熱処理することにより、その熱硬化性樹脂
を炭化して固体活性炭電極を得る熱処理工程を含む固体
活性炭電極の製造方法であって、(a) 前記熱処理工程
は、真空排気しつつ150(℃/hr)以上の所定の昇温速度で
昇温する急速昇温工程を含むことにある。
【0010】
【第2発明の効果】このようにすれば、成形体を熱処理
する熱処理工程中の急速昇温工程において、真空排気し
つつ150(℃/hr)以上の所定の昇温速度で昇温させられる
ことにより、固体活性炭電極が製造される。そのため、
真空排気によって熱硬化性樹脂の分解ガスが強制的に排
気されることから、その熱硬化性樹脂の分解ガスが成形
体表面近傍に滞留することが抑制されてその分解が促進
されて、強度低下の原因となる炭化不十分な部分が除去
されて焼き締まるため、十分に高い機械的強度が得られ
る。なお、急速昇温工程は、熱処理の昇温過程の一部で
実施されてもよいが、昇温過程の全体で実施されてもよ
い。
【0011】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記第1発明お
よび第2発明の固体活性炭電極の製造方法において、前
記急速昇温工程は、前記熱硬化性樹脂の熱分解が進行す
る温度範囲において前記所定の昇温速度で昇温するもの
である。このようにすれば、熱硬化性樹脂の熱分解温度
範囲で急速昇温させられることから、酸化による焼け細
りが抑制されるため、一層高い機械的強度が得られる。
なお、熱硬化性樹脂の熱分解が進行する温度範囲は、熱
硬化性樹脂の種類によって異なるが、例えば、フェノー
ル樹脂の場合には450 〜550(℃) 程度であり、急速昇温
工程は、少なくともこれを含む温度範囲、例えば400 〜
600(℃) 程度の範囲で実施されることが望ましい。
【0012】また、好適には、前記成形体は、前記活性
炭粉末および前記熱硬化性樹脂を所定形状に成形するた
めの有機成形助剤を更に含み、前記急速昇温工程は、そ
れら有機成形助剤および熱硬化性樹脂の熱分解が進行す
る温度範囲において前記所定の昇温速度で昇温するもの
である。このようにすれば、有機成形助剤および熱硬化
性樹脂の熱分解温度範囲で急速昇温させられることか
ら、一層高い機械的強度が得られる。なお、有機成形助
剤の熱分解が進行する温度範囲は、熱硬化性樹脂と同様
に種類によって異なるが、例えばメチルセルロース(M
C)、ポリビニルアルコール(PVA)やアクリル樹脂
等を主成分とするものの場合には、300(℃) 以下であ
る。したがって、例えば、熱硬化性樹脂としてフェノー
ル樹脂が用いられ、有機成形助剤としてMC、PVAや
アクリル樹脂等を主成分とするものが用いられる場合に
は、急速昇温工程は少なくとも200 〜600(℃) 程度の範
囲で実施されることが望ましい。
【0013】また、好適には、前記急速昇温工程におけ
る昇温速度は、900(℃/hr)以下とされる。このようにす
れば、昇温速度が速過ぎないことから、熱硬化性樹脂の
分解成分が十分に消散させられた後に、残存物が炭化し
て成形体が硬化させられるため、分解ガスの残留に起因
すると考えられる膨れや割れが発生することが抑制され
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例におい
て、各部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
【0015】図1は、本発明の一実施例の固体活性炭電
極の製造方法によって製造された活性炭電極10を用い
た電気二重層コンデンサ12の断面構造を模式的に示す
図である。このコンデンサ12は、全体が箱型を成し
て、平板状の一対の活性炭電極10,10、それら一対
の活性炭電極10,10に挟まれたセパレータ14、活
性炭電極10,10の外側に順に設けられた一対の集電
体16,16、一対の端子板18,18、一対の固定板
20,20と、活性炭電極10,10の側面側に備えら
れて集電体16,16を支持するガスケット22、およ
びガスケット22の両面に備えられて固定板20,20
を支持する一対の支持体24,24を備えたものであ
り、集電体16,16およびガスケット22により囲ま
れた内部には、例えば、電解液として 30(wt%) の硫酸
水溶液が注入されている。
【0016】上記一対の活性炭電極10,10は、例え
ば厚みが 1(mm)程度とされたものであり、活性炭が炭素
組織により結合させられた多孔質の活性炭−炭素複合体
である。また、上記セパレータ14は、例えば厚みが0.
1 〜0.2(mm) 程度で活性炭電極10よりも面積がやや大
きくされたガラス繊維から成るものであり、活性炭電極
10,10相互の接触による電気的短絡を防止すると共
に、前記電解液が自由に流通可能となるように多孔質に
形成されている。
【0017】また、前記集電体16,16は、例えばカ
ーボンを含む導電性ゴムから成る例えば厚み0.1 〜0.2
(mm) 程度の導電性シートであり、周縁部において前記
ガスケット22および支持体24,24に挟まれること
によって、セル間の隔壁となっている。すなわち、バイ
ポーラ電極構造となっている。
【0018】また、集電体16,16の外側に備えられ
た端子板18,18は、例えば厚みが 0.2(mm)程度で活
性炭電極10,10と同様な面積のアルミニウム製平板
であり、この端子板18,18に設けられた図示しない
一対の端子に電圧を印加することにより、集電体16,
16を介して活性炭電極10,10に電力が供給される
ようになっている。また、固定板20、ガスケット2
2、支持体24,24は、何れも射出成形可能な樹脂か
ら成るものである。
【0019】上記の電気二重層コンデンサ12は、以下
のように組み立てられる。すなわち、先ず、各上記の構
成部材を順に積層し、その際、ガスケット22および支
持体24,24の間に、耐硫酸性の接着剤を塗り込んで
固着する。次いで、端子板18,18を両面から集電体
16,16に圧着した後、固定板20,20を例えば4
か所においてボルトおよびナット26によって両面から
固定する。最後に、例えばガスケット22に設けられて
いる図示しない注入孔から前記電解液を所定量注入して
封止することにより、電気二重層コンデンサ12が得ら
れる。
【0020】以上のように構成された電気二重層コンデ
ンサ12は、図2に模式的に示すように、電圧が印加さ
れると多数の活性炭粒子28の表面に電解質溶液中のプ
ラス或いはマイナスのイオン(すなわち、 H+ 或いはSO
4 2- )がそれぞれ吸着され、電気二重層が形成されるこ
とによって充電が行われる。このとき、活性炭電極10
は、後述の熱硬化性樹脂に由来する図示しない炭素組織
によって、活性炭粒子28が相互に結合されて構成され
ていることから、上記のイオンは炭素組織および活性炭
粒子28によって形成された隙間(流路)を通って移動
することとなる。
【0021】ところで、上記の活性炭電極10は、例え
ば、図3に示される工程に従って製造される。先ず、工
程1の第1混合工程において、例えば粒径が5 〜30 (μ
m)程度で BET法によって測定した比表面積が700 〜2000
(m2/g)程度の活性炭粉末を 70(wt%) 程度と、例えば粒
径が10〜50 (μm)程度のフェノール樹脂粉末を 30(wt
%) 程度、その混合物100(wt%) に対する割合で60 (wt
%) 程度の水、および、例えばMC、PVAやアクリル
樹脂等を主成分とする成形バインダーを混合物100(wt
%) に対する割合で60 (wt%) 程度混合する。なお、こ
れらの混合工程は、何れも例えば乾式混合機等で行わ
れ、これにより、原料および添加物が均一に混合され
る。なお、上記のフェノール樹脂の添加量は、活性炭と
カーボン(炭素)の複合材料を構成するために必要とさ
れる量(活性炭電極10の十分な機械的強度を得るため
に必要な量)であり、下記の工程3の押出成形工程にお
いて所望の成形体を得るために必要な成形性を考慮して
決定されたものである。本実施例においては、上記のフ
ェノール樹脂が熱硬化性樹脂に、成形バインダーが有機
成形助剤にそれぞれ相当する。
【0022】次いで、工程2の混練工程においては、例
えばニーダーを用いて上記の混合物を混練することによ
り、成形に適した可塑性が与えられる。そして、工程3
の押出成形工程において、その混練物を押出成形機によ
って例えば幅100 (mm)程度、厚さ1(mm) 程度のシート状
の成形体に連続成形する。押出成形されたシート状成形
体は、工程4の乾燥工程において例えば100(℃) の熱風
で乾燥される。
【0023】そして、工程5および6の脱バインダー工
程および熱処理工程においては、例えばシート状成形体
を所定のセッタ上に載置した状態で、例えばボックス炉
内で、N2 ガス気流中或いは真空雰囲気下、300(℃/hr)
以上の十分に速い昇温速度で昇温しつつ脱脂(脱バイン
ダー)し、更に900(℃) ×2 時間程度の熱処理を連続的
に実施する。すなわち、炉内で例えば図4(a) に示され
るヒートプロファイルで熱処理を実施するが、このプロ
ファイルにおいて、脱バインダー工程を実施する期間H
H が急速昇温工程に対応し、期間HK が熱処理工程に対
応する。したがって、本実施例においては、昇温工程の
全体が急速昇温工程から構成される。これにより、フェ
ノール樹脂の一部が炭化されると共にその過剰分が十分
に消散させられて、固体活性炭電極すなわち活性炭電極
10が得られる。なお、本実施例においては、上記の脱
バインダー工程および熱処理工程が請求の範囲でいう
「熱処理工程」に対応する。
【0024】ここで、下記の表1は、上記の脱バインダ
ー工程の条件を種々変更して試験した結果を示すもので
ある。表において、「比較例」は従来の熱処理条件およ
び対比のために実施した比較例を、「実施例」は本実施
例をそれぞれ示す。また、焼成炉欄において、「ボック
ス」はバッチ式のボックス炉を、「連続炉」は例えばメ
ッシュベルト等によって一方向に沿って搬送する過程で
熱処理を行う形式の連続炉をそれぞれ示す。また、雰囲
気欄の「N2 」は窒素ガス気流中で熱処理したものであ
り、「真空」は真空排気しつつ熱処理したものである。
また、「HH 」は図4(a) のプロファイルにおける昇温
工程すなわち脱バインダー工程の時間であるが、No.2の
比較例については、図4(b) のプロファイルで熱処理を
実施しており、HH1〜HH3の各期間を欄外に示す時間と
した。最高温度TK および保持時間HK は何れも900
(℃) および2 時間である。したがって、HH =9(hr)
は昇温速度が100(℃/hr)であることを意味し、他の昇温
工程の時間HH =3 、2 、1 、0.5(hr) についても、同
様にそれぞれ昇温速度が300 、450 、900 、1800 (℃/h
r)であることを意味する。なお、抗折強度は前記JPMA P
10-1992に規定される方法で測定したものであり、静電
容量は、例えば0.9(V)で30分定電圧充電後、 0.45(V)に
なるまで0.1(A) 程度の電流値で定電流放電した場合の
静電容量を、C=(i・△t)/△V〔但し、静電容量
をC(F) 、放電電流をi(A) 、電圧降下に要した時間を
△t(sec) 、電圧降下を△V(V) とする〕によって求め
たものである。
【0025】 [表1] No. 焼成炉 雰囲気 HH (hr) 抗折強度 静電容量 1.比較例 ボックス N2 9 24(kgf/cm2) 184(F) 2.比較例 ボックス N2 ※ 24 186 3.実施例 ボックス N2 3 56 191 4.実施例 連続炉 N2 1 92 203 5.実施例 連続炉 N2 0.5 116 213 6.比較例 ボックス 真空 9 44 198 7.実施例 ボックス 真空 3 80 212 8.実施例 ボックス 真空 2 126 217 ※HH1=0.67、HH2=4 、HH3=1
【0026】上記表から明らかなように、N2 ガス雰囲
気下、真空雰囲気下の何れにおいても、昇温時間が3 時
間以下、すなわち昇温速度が300(℃/hr)以上のときに、
抗折強度が50(kgf/cm2) 以上となって十分な機械的強度
を有する活性炭電極10が得られる。これに対して、従
来の昇温速度が100(℃/hr)程度の熱処理条件の場合に
は、N2 ガス雰囲気下で24(kgf/cm2) 程度、真空雰囲気
下でも44(kgf/cm2) 程度と実用的な機械的強度が得られ
ないのである。なお、比較例のNo.2においては、期間H
H1およびHH3において300(℃/hr)の昇温速度とされてい
るが、一方、200(℃) から600(℃) まで昇温する期間H
H2では100(℃/hr)の昇温速度とされている。そのため、
その200 〜600(℃) の範囲の昇温速度が従来と同様遅い
ことから、機械的強度が全く改善されないのである。す
なわち、N2 ガス雰囲気の場合に本実施例において機械
的強度を向上させるためには、少なくとも200 〜600
(℃) の範囲で300(℃) 以上の昇温速度で昇温させる必
要がある。この温度範囲は、フェノール樹脂の熱分解が
進行する温度範囲(400〜600[℃] 程度) と、成形バイン
ダーの熱分解が進行する温度範囲(300 [℃] 程度) とを
含む温度範囲であり、このような熱分解が進行する温度
範囲で急速昇温させられることにより、活性炭電極10
の機械的強度が高められるのである。
【0027】図5は、上記表1の試験結果において昇温
速度と抗折強度との関係を示すグラフである。図に示さ
れるように、N2 ガス雰囲気下、真空雰囲気下の何れも
昇温速度を高めるに従って抗折強度が向上する傾向にあ
るが、同様な昇温速度では真空中の方が高い抗折強度が
得られる。一般に、熱処理の脱バインダー工程(工程
5)においては、成形体中に含まれるフェノール樹脂や
成形バインダーが熱分解させられ、炉内で分解ガスが発
生するが、その分解ガスの排出が十分でないと、成形体
表面に滞留して熱分解の進行を妨げることが考えられ
る。この分解ガスの排出効率が高い程熱分解が速やかに
進行することとなるため、真空中で熱処理する場合の方
が高い抗折強度が得られるのである。そして、このこと
に起因して、図に示されるように、真空中で熱処理する
場合の方が昇温速度を高めることによる向上効果が著し
く現れる。なお、図から明らかなように、真空中で熱処
理を行う場合には、実用上必要な抗折強度(50[kgf/c
m2] 以上)を得るための最低の昇温速度は、150(℃/hr)
程度となる。
【0028】なお、表には示していないが、昇温速度が
1800 (℃/hr)と極めて速いNo.5は、必ずしも良好な活性
炭電極10が得られず、膨れや割れが発生する場合もあ
る。これは、昇温速度が速過ぎてフェノール樹脂の分解
ガスが十分に消散させられないうちに成形体表面が炭化
硬化させられ、発生した分解ガスが内部に残存するため
と考えられる。したがって、分解ガスの抜け易さは成形
体の厚さによって異なると考えられることから、昇温速
度はその厚さ毎に決定される上限を有するといえる。例
えば、本実施例のように厚さが1 (mm)程度の場合には、
昇温速度は900(℃/hr)程度以下が望ましい。
【0029】また、前記表1に示されるように、本実施
例によれば静電容量も僅かであるが向上する。実施例の
活性炭電極10は、従来の熱処理条件で熱処理する場合
よりも焼成時に収縮が僅かに進む傾向にあるが、重量も
軽くなり、密度は従来と同様である。しかしながら、こ
の収縮および重量変化は専らフェノール樹脂の分解およ
び消散が進行するためと考えられ、これに伴って活性炭
電極10中にそのフェノール樹脂が炭化して生成される
カーボンが形成するマクロ孔の割合が小さくされて、比
表面積が向上し、静電容量が高められると考えられる。
【0030】以上説明したように、本実施例のうちNo.3
〜5 によれば、成形体を熱処理する工程5および6の熱
処理工程中の急速昇温工程(すなわち工程5の脱バイン
ダー工程)において、300(℃/hr)以上の所定の昇温速度
で昇温させられることにより、活性炭電極10が製造さ
れる。そのため、熱処理の昇温過程における昇温速度が
十分に速くされていることから、フェノール樹脂の過剰
分が速やかに分解除去されて十分に高い機械的強度が得
られる。
【0031】また、本実施例のうちNo.7、8 において
は、成形体を熱処理する熱処理工程中の急速昇温工程に
おいて、真空排気しつつ150(℃/hr)以上の所定の昇温速
度で昇温させられることにより、活性炭電極10が製造
される。そのため、真空排気によってフェノール樹脂の
分解ガスが強制的に排気されることから、そのフェノー
ル樹脂の分解ガスが成形体表面近傍に滞留することが抑
制されてその分解が促進され、強度低下の原因となる炭
化不十分な部分が除去されて焼き締まるため、十分に高
い機械的強度が得られる。
【0032】また、本実施例においては、前記急速昇温
工程は、フェノール樹脂の熱分解が進行する温度範囲に
おいて300(℃/hr)程度以上(窒素ガス気流中で熱処理す
る場合)、或いは150(℃/hr)程度以上(真空中で熱処理
する場合)の昇温速度で昇温するものである。このよう
にすれば、フェノール樹脂の熱分解温度範囲で急速昇温
させられることから、一層高い機械的強度が得られる。
【0033】また、本実施例においては、前記成形体
は、活性炭粉末およびフェノール樹脂を所定形状に成形
するための成形バインダーを更に含み、前記急速昇温工
程は、それら成形バインダーおよびフェノール樹脂の熱
分解が進行する温度範囲において300(℃/hr)程度以上
(窒素ガス気流中で熱処理する場合)、或いは150(℃/h
r)程度以上(真空中で熱処理する場合)の昇温速度で昇
温するものである。このようにすれば、成形バインダー
およびフェノール樹脂の熱分解温度範囲で急速昇温させ
られることから、酸化による焼け細りが抑制されるた
め、一層高い機械的強度が得られる。
【0034】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施さ
れる。
【0035】例えば、実施例においては、非酸化性ガス
として窒素ガスが用いられていたが、アルゴン、ヘリウ
ムやネオン等の不活性ガス気流中で熱処理を行ってもよ
い。
【0036】また、実施例においては、粒径が5 〜30
(μm)程度、比表面積が700 〜2000(m 2/g)程度の活性炭
粉末を用いて活性炭電極10を作製したが、用いられる
活性炭粉末の大きさは、例えば、比表面積が数百(m2/g)
程度〜数千(m2/g)程度の範囲で適宜変更される。
【0037】また、実施例においては、熱硬化性樹脂と
してフェノール樹脂を 30(wt%) 添加したが、添加する
熱硬化性樹脂の種類や量は、各工程の条件や使用装置、
目標とする活性炭電極10の焼結密度等に応じて適宜変
更される。例えば、尿素樹脂やメラミン樹脂等の他の熱
硬化性樹脂を用いてもよく、添加量は 30(wt%) よりも
多く、或いは少なくされてもよい。
【0038】また、実施例においては、成形工程におい
て押出成形によって所定形状の成形体を成形したが、成
形法は特に限定されない。例えば、冷間加圧成形、ホッ
トプレス等の熱間加圧成形、射出成形法、粉末圧延法、
ドクターブレード法等によって成形を行っても差し支え
ない。なお、プレス成形等による場合には、活性炭粉末
と熱硬化性樹脂との混合物を予め造粒することが望まし
く、成形性を高めるために添加される成形バインダーの
種類は成形方法や成形寸法等によって適宜変更される。
例えば、水だけで十分な可塑性を付与できて成形性に問
題がない場合には、成形バインダーは添加しなくともよ
い。
【0039】また、熱処理の際の最高保持温度TK は実
施例で示されるような900(℃) 程度に限られず、例えば
600(℃) 程度、或いは1000 (℃) 程度とされても良い。
すなわち、熱処理の際の温度は、活性炭が酸化させられ
ず且つ熱硬化性樹脂が十分に消散および炭化させられる
範囲で適宜変更される。
【0040】また、実施例においては、昇温工程の全体
が急速昇温工程に構成されていたが、一部だけが急速昇
温工程から構成されてもよい。なお、その場合には、用
いられている樹脂やバインダーの種類毎に決定される熱
分解温度に応じて急速昇温させる温度範囲が適宜設定さ
れる。
【0041】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の製造方法により製造された
活性炭電極が適用された電気二重層コンデンサの断面構
造を示す図である。
【図2】図1の電気二重層コンデンサの作動を説明する
ための模式図である。
【図3】図1の活性炭電極の製造方法を示す工程図であ
る。
【図4】(a) 、(b) は図3の工程4の熱処理工程におけ
るヒートプロファイルを示す図である。
【図5】図3の製造工程における昇温速度と抗折強度と
の関係を示す図である。
【符号の説明】 10:活性炭電極
フロントページの続き (72)発明者 吉備 ゆかり 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 齋藤 貴之 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭粉末が熱硬化性樹脂によって結合
    された成形体を非酸化性雰囲気下で熱処理することによ
    り、該熱硬化性樹脂を炭化して固体活性炭電極を得る熱
    処理工程を含む固体活性炭電極の製造方法であって、 前記熱処理工程は、300(℃/hr)以上の所定の昇温速度で
    昇温する急速昇温工程を含むことを特徴とする固体活性
    炭電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 活性炭粉末が熱硬化性樹脂によって結合
    された成形体を非酸化性雰囲気下で熱処理することによ
    り、該熱硬化性樹脂を炭化して固体活性炭電極を得る熱
    処理工程を含む固体活性炭電極の製造方法であって、 前記熱処理工程は、真空排気しつつ150(℃/hr)以上の所
    定の昇温速度で昇温する急速昇温工程を含むことを特徴
    とする固体活性炭電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記急速昇温工程は、前記熱硬化性樹脂
    の熱分解が進行する温度範囲において前記所定の昇温速
    度で昇温するものである請求項1または2の固体活性炭
    電極の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記成形体は、前記活性炭粉末および前
    記熱硬化性樹脂を所定形状に成形するための有機成形助
    剤を更に含み、前記急速昇温工程は、該有機成形助剤お
    よび該熱硬化性樹脂の熱分解が進行する温度範囲におい
    て前記所定の昇温速度で昇温するものである請求項1ま
    たは2の固体活性炭電極の製造方法。
JP9046013A 1997-02-28 1997-02-28 固体活性炭電極の製造方法 Withdrawn JPH10242011A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9046013A JPH10242011A (ja) 1997-02-28 1997-02-28 固体活性炭電極の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9046013A JPH10242011A (ja) 1997-02-28 1997-02-28 固体活性炭電極の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10242011A true JPH10242011A (ja) 1998-09-11

Family

ID=12735184

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9046013A Withdrawn JPH10242011A (ja) 1997-02-28 1997-02-28 固体活性炭電極の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10242011A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6682667B1 (en) 2002-02-05 2004-01-27 Calgon Carbon Corporation Method for producing self-supporting activated carbon structures

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6682667B1 (en) 2002-02-05 2004-01-27 Calgon Carbon Corporation Method for producing self-supporting activated carbon structures

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0143178B1 (ko) 분극성전국
US11769870B2 (en) Carbon electrode structures for batteries
CN104488118A (zh) 导电构件、电极、二次电池、电容器以及导电构件和电极的制造方法
JP2010170854A (ja) 非水電解質電池用正極の製造方法、非水電解質電池用正極および非水電解質電池
JPH09289142A (ja) 活性炭電極およびその製造方法並びに電気二重層コンデンサ
US20040252442A1 (en) Polarizing electrode, manufacturing method thereof, and electric double-layer capacitor
KR101031227B1 (ko) 슈퍼커패시터용 고밀도 전극의 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 슈퍼커패시터 전극
JPH10242011A (ja) 固体活性炭電極の製造方法
JPH10242010A (ja) 活性炭電極の製造方法
JP2778425B2 (ja) 分極性電極とその製造方法及びそれを用いた電気二重層コンデンサ
JPH11135378A (ja) 固体活性炭電極の製造方法
JPH0936004A (ja) 活性炭電極の製造方法および電気二重層コンデンサ
JP2000243666A (ja) 分極性電極の製造方法
US12365590B2 (en) Monolithic and fractal carbon foams and methods of preparing and using same
JP2001185462A (ja) 固体活性炭電極の製造方法
JP3786551B2 (ja) 電気二重層コンデンサおよびその製造方法
JP2001130905A (ja) 固形状活性炭質構造体およびその製造方法並びに電気二重層コンデンサ用分極性電極
JP2001058807A (ja) ポリ塩化ビニリデン系樹脂粉末及び活性炭
JP4394209B2 (ja) 活性炭の製造方法
KR102422011B1 (ko) 그래핀 셀 및 제조방법
JP2773536B2 (ja) 分極性電極の製造方法
JPH11171523A (ja) 固体活性炭電極の製造方法
JPH0127967B2 (ja)
JPH0697003A (ja) 電極体、その製造法及び電気二重層キャパシタ
JPH11121295A (ja) 電気二重層コンデンサ、電極及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040906