JPH10245720A - 分割型複合繊維及びそれを用いた布帛 - Google Patents

分割型複合繊維及びそれを用いた布帛

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JPH10245720A
JPH10245720A JP9063788A JP6378897A JPH10245720A JP H10245720 A JPH10245720 A JP H10245720A JP 9063788 A JP9063788 A JP 9063788A JP 6378897 A JP6378897 A JP 6378897A JP H10245720 A JPH10245720 A JP H10245720A
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fiber
thermoplastic resin
splittable conjugate
resin
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JP9063788A
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Mitsutoshi Yoshizaki
光敏 吉崎
Yuji Nakajima
裕司 中嶌
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性、加工性が良好な研磨材砥粒を含む熱
可塑性樹脂からなる分割型複合繊維および、この分割型
複合繊維からなる精密研磨に適した均一で地合のよい布
帛、成形体を提供することである。 【解決手段】 研磨材砥粒を含有する熱可塑性樹脂
(A)からなる第1成分と、前記熱可塑性樹脂(A)と
は異成分で構成された熱可塑性樹脂(B)からなる第2
成分との複合繊維であって、該複合繊維の断面は、熱可
塑性樹脂(B)からなる第2成分によって第1成分が島
に区分され、かつ第2成分は、繊維表面への露出率が9
5%以上を占めていることを特徴とする分割型複合繊
維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0010】
【発明の属する技術分野】本発明は、分割型複合繊維に
関し、特に金属,合成樹脂,木材,石材等の表面研磨及
び洗浄等に用いるのに適した布帛に関する。さらに詳し
くは、より高度な精密研磨等にも適した分割型複合繊維
及び、該繊維を用いた研磨用布帛に関するものである。
【0011】
【従来の技術】従来から、金属,合成樹脂,木材,石材
等の表面研磨及び洗浄等には、合成繊維からなる不織布
の表面に、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂等の熱硬化性樹脂とアランダム等の研磨材砥粒とを混
合した混合物を噴霧、浸漬法等の方法で付着させた研磨
布が使用されてきた。
【0012】精密研磨においては、浮遊砥粒、ラップ
液、ラップクロスを用いるラッピングあるいはポリッシ
ング研磨法等が用いられてきたが、砥粒研磨効率が悪
く、かつ、研磨材砥粒とラップ液濃度を均一に長時間維
持し難い等の欠点があった。また、研磨布を精密研磨に
用いる場合には、繊度を出来るだけ細くした極細繊維か
らなる不織布ウエブに研磨材砥粒を混入し、熱硬化性樹
脂等の結合剤にて固定する方法が考えられる。この場
合、地合のよい均一なウエブが必要となるが、極細繊維
を使用することでカード通過性が不良となり、均一なウ
エブを得ることが難しい。なおかつ、不織布の表面に、
研磨材砥粒を均一に固定させることも難しいといった欠
点もあった。
【0013】このような点に鑑み、これまで研磨材砥粒
を添加した分割繊維からなる不織布化の試みが報告され
てきた。例えば、特開平3−55155号公報には、研
磨材砥粒を含む水溶性PVA系樹脂と熱可塑性樹脂から
なる分割型複合繊維を不織布に加工し、これにフェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹
脂、または研磨材砥粒を混合した熱硬化性樹脂で不織布
を固着した研磨布が開示されている。しかし、得られた
研磨布は、研磨布を構成している分割型複合繊維の繊維
表面の約50%を覆う樹脂表面に研磨材砥粒が露出して
いるため、該分割型複合繊維をウエブ化するときに研磨
材砥粒によってカード機内の金属が著しく磨耗させら
れ、加工機を損傷すること、および得られたウエブの地
合も不良となる等の欠点があることが知られている。ま
た、水溶性樹脂成分が繊維中に添加されているので、不
織布を熱硬化性樹脂で固着した後でないと、水分の存在
する使用環境下ではPVA系樹脂が溶解してしまい、研
磨材として十分に性能を発揮できないといった大きな欠
点もあった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生産
性、加工性が良好な研磨材砥粒を含む熱可塑性樹脂から
なる分割型複合繊維および、精密研磨に適した均一で地
合のよい布帛を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決すべく鋭意研究を重ねた結果、研磨材砥粒を含有する
熱可塑性樹脂(A)からなる第1成分と、前記熱可塑性
樹脂(A)とは異なる成分で構成された熱可塑性樹脂
(B)からなる第2成分との複合繊維であって、該複合
繊維の断面は、熱可塑性樹脂(B)からなる第2成分に
よって第1成分が島に区分され、かつ第2成分は、繊維
表面への露出率の95%以上を占めている分割型複合繊
維を用いることで、製造工程を通じて研磨材砥粒が繊維
の表面へほとんど露出しない滑らかな繊維表面を持つス
テープル、フィラメントが得られ、かつ、カード機、織
機等の加工機内の金属の磨耗、損傷を起こさずに、布帛
を得ることができ、しかも、この分割型複合繊維は、熱
可塑性樹脂から構成されているため、水の存在下でも樹
脂が溶解せず、高圧水流処理を行うことにより容易に繊
維の分割ができ、かつ、分割処理で得られる布帛は、研
磨性に著しく優れることを確認し、所期の目的を達成で
きることを知り、本発明を完成するに至った。
【0016】本発明は前記課題を解決するために以下の
構成を有する。 (1) 研磨材砥粒を含有する熱可塑性樹脂(A)から
なる第1成分と、前記熱可塑性樹脂(A)とは、異成分
で構成された熱可塑性樹脂(B)からなる第2成分との
複合繊維であって、該複合繊維の断面は、熱可塑性樹脂
(B)からなる第2成分によって第1成分が島に区分さ
れ、かつ第2成分の繊維表面への露出率が、95%以上
を占めていることを特徴とする分割型複合繊維。 (2) 複合繊維が中空繊維である(1)項に記載の分
割型複合繊維。 (3) 第1成分の島が、鞘芯型複合繊維であって、該
鞘成分である第1(1)成分は研磨材砥粒を含有する熱
可塑性樹脂(A)が配され、該芯成分である第1(2)
成分は、熱可塑性樹脂(C)(但し、(C)は(A)以
外の樹脂である)が配されている(1)若しくは(2)
項の何れかに記載の分割型複合繊維。 (4) 繊維横断面における島成分が、放射型に配され
た(1)乃至(3)項の何れかに記載の分割型複合繊
維。 (5) 繊維横断面における島成分の複合形態が、並列
状に配された(1)若しくは(3)項の何れかに記載の
分割型複合繊維。 (6) 研磨材砥粒が、アランダム、カーボランダム、
水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、ダイヤモン
ド、ガラス粉からなる群から選ばれた少なくとも一種の
研磨材砥粒であり、かつ、分割型複合繊維の第1成分に
対して3〜60重量%練り込み添加されている(1)乃
至(5)項の何れかに記載の分割型複合繊維。 (7) (1)乃至(6)項の何れかに記載の分割型複
合繊維を分割して得られる極細繊維。 (8) (7)項に記載の極細繊維を用いた布帛。 (9) 布帛が、不織布、編物、織物から選ばれた少な
くとも一種である(8)項に記載の布帛。 (10) (8)若しくは(9)項の何れかに記載の布
帛を用いた研磨布。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳細に説明する。
本発明の分割型複合繊維に用いられる樹脂としては、ポ
リオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂及びポリアミ
ド系樹脂を例示することができる。該複合繊維が第1成
分と第2成分との2成分より構成される場合、第1成分
を構成している熱可塑性樹脂(A)と第2成分を構成し
ている熱可塑性樹脂(B)の組み合わせとしては以下の
樹脂の組み合わせが考えられる。即ち、上記3種の樹脂
の異種間の組み合わせ、あるいは同種の樹脂であっても
ポリマー構造の異なる物の組み合わせを例示することが
できる。ここで、本発明の複合繊維が第1成分と第2成
分の2成分からなる場合、即ち、その断面が図1、2、
3の場合、第2成分である熱可塑性樹脂(B)が第1成
分である熱可塑性樹脂(A)よりも低い融点を持つ組み
合わせからなる複合繊維を分割後、不織布に加工すると
きには、両樹脂の融点の中間域の温度で熱処理すると、
熱可塑性樹脂(A)からなる繊維は、熱変形を起こさ
ず、繊維表面に露出した研磨材砥粒を繊維に保持したま
ま、接着剤の後添加,付着なしに熱可塑性樹脂(B)に
より接着され、布帛,成形体とすることができる。逆
に、第1成分である熱可塑性樹脂(A)が第2成分であ
る熱可塑性樹脂(B)よりも低い融点を持つ組み合わせ
で繊維化を行った場合には、熱エンボス機を用いること
で、熱可塑性樹脂(A)からなる繊維の融点よりも低い
温度で熱圧着を行え、熱可塑性樹脂(A)からなる繊維
の熱変形を抑え、布帛,成形体とすることができる。
【0018】本発明の分割型複合繊維が第1成分が第1
(1)成分、第1(2)成分からなる複合繊維であり、
更に、これと第2成分が複合繊維を形成し、第1成分が
第2成分中に島を構成している場合、即ちその断面が図
4で示される場合、第1(1)成分を構成している熱可
塑性樹脂(A)と第2成分を構成している熱可塑性樹脂
(B)および第1(2)成分を構成している熱可塑性樹
脂(C)の組み合わせにおいては、第1(1)成分と、
第2成分とは互いに境界を接しており、両者は異なる樹
脂である必要がある。これに対して第2成分と第1
(2)成分とは同一樹脂であっても、異なる樹脂であっ
ても構わない。同一樹脂である場合2成分系になる。さ
らに、第1(1)成分と、第1(2)成分が異成分であ
る必要がある。同一成分であると、第1成分が複合繊維
とならないからである。
【0019】これらの組み合わせの具体例としては、例
えば第1(1)成分である熱可塑性樹脂(A)をポリオ
レフィン系樹脂とした場合、第2成分である熱可塑性樹
脂(B)及び第1(2)成分である熱可塑性樹脂(C)
の組み合わせとしては、熱可塑性樹脂(A)と異種のポ
リオレフィン系樹脂(B)とポリエステル系樹脂
(C)、熱可塑性樹脂(A)と異種のポリオレフィン系
樹脂(B)とポリアミド系樹脂(C)、熱可塑性樹脂
(A)とは異種である同一(B、C)若しくは互いに異
なる(B、C)ポリオレフィン系樹脂同士、同一(B、
C)若しくは互いに異なる(B、C)ポリエステル系樹
脂同士、同一(B、C)若しくは互いに異なる(B、
C)ポリアミド系樹脂同士、熱可塑性樹脂(A)とは異
種のポリオレフィン系樹脂(B)と(A)と同一のポリ
オレフィン系樹脂(C)の組合せを例示できる。
【0020】また、第1(1)成分を構成している熱可
塑性(A)をポリエステル系樹脂とした場合、第2成分
を構成している熱可塑性樹脂(B)と第1(2)成分を
構成している熱可塑性樹脂(C)の組み合わせは、熱可
塑性樹脂(A)と異種である同一(B、C)若しくは異
なる(B、C)ポリエステル系樹脂同士、熱可塑性樹脂
(A)と異種のポリエステル系樹脂(B)とポリオレフ
ィン系樹脂(C)、熱可塑性樹脂(A)と異種のポリエ
ステル系樹脂(B)とポリアミド系樹脂(C)、同一
(B、C)若しくは異なる(B、C)ポリオレフィン系
樹脂同士、同一(B、C)若しくは異なる(B、C)ポ
リアミド系樹脂同士の組合せを例示できる。また、第1
(1)成分を構成している熱可塑性樹脂(A)をポリア
ミド系樹脂とした場合、第2成分を構成している熱可塑
性樹脂(B)と第1(2)成分を構成している熱可塑性
樹脂(C)の組み合わせは、熱可塑性樹脂(A)と異種
である同一(B、C)若しくは異なる(B、C)ポリア
ミド系樹脂、熱可塑性樹脂(A)と異種のポリアミド系
樹脂(B)とポリオレフィン系樹脂(C)、熱可塑性樹
脂(A)と異種のポリアミド系樹脂(B)とポリエステ
ル系樹脂(C)、同一(B、C)若しくは異なる(B、
C)ポリオレフィン系樹脂同士、同一(B、C)若しく
は異なる(B、C)ポリエステル系樹脂同士の組合せを
例示できる。
【0021】ポリオレフィン系樹脂とは、エチレンの単
独重合体、プロピレンの単独重合体、エチレンまたはプ
ロピレンを主体とする他のα−オレフィンとの二元系,
三元系共重合体等が例示でき、さらに通常のチーグラー
ナッタ触媒から重合された、これらポリオレフィン系樹
脂だけでなく、メタロセンとアルミノキサンを組合せて
なる触媒から重合された、これらポリオレフィン系樹
脂、あるいは高圧法のポリエチレン、それらの共重合体
も例示することができる。ポリエステル系樹脂とはポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリ(エチレンテレフタレートーcoーエチレンイソ
フタレート)、ポリーεーカプロラクトーン等の熱可塑
性ポリエステルを例示することができる。ポリアミド系
樹脂としては6,6ーナイロン、6,10ーナイロン、
6ーナイロン等を例示することができる。さらに、例え
ば異種のポリオレフィン系樹脂とはポリプロピレンとポ
リエチレン等のように異種のポリマーの場合だけではな
くプロピレンの重合体とプロピレンの重合体のような同
種の樹脂であっても、一方が単独重合体でもう一方が共
重合体の場合、あるいはコモノマーの種類が異なる共重
合体同士の場合などは異種の熱可塑性樹脂として用いる
ことができる。
【0022】これらの組合せにより、研磨材砥粒を含有
した熱可塑性樹脂(A)と、熱可塑性樹脂(B)を準備
し、図1〜3に例示するように放射状(図1)、中空放
射状(図2)あるいは並列状(図3)に配して複合紡糸
をすることで、本発明で用いる分割型複合繊維が得られ
る。これらの内で図2で示した中空繊維は分割しやすく
てこの用途では好ましい形態である。さらに必要によ
り、熱可塑性樹脂(C)を準備し、図4に例示するよう
に第1及び第2成分を放射状に配して複合紡糸をするこ
とで、図1〜3に例示した構造の分割型複合繊維から得
られる研磨材に比べ、少量の研磨材砥粒の添加によっ
て、効率よく優れた研磨性能を有する繊維を得ることが
できる。また図2に示す中空繊維の第1成分をこの様な
複合繊維とすることができる。
【0023】本発明の分割型複合繊維は、研磨材砥粒を
第1成分に練り込み、研磨材砥粒を第2成分には無添加
とし、第2成分が繊維表面を殆ど覆うことにより、繊維
長さ方向の表面に研磨材砥粒が殆ど露出しないため、繊
維生産機および加工機に損傷を与えずに、布帛加工,編
織加工に優れ、好ましい。しかし、繊維生産機および加
工機を損傷を与えない程度ならば、第2成分に研磨材砥
粒を添加してもさしつかえない。また、繊維表面へ第1
成分が一部露出している場合でも、露出度が第1成分の
繊維横断面円周の5%未満、つまり第2成分が横断面円
周の95%以上を占めていれば、繊維生産機および加工
機の研磨劣化がほとんど起こらず、なおかつ、この場合
には、第1成分と第2成分との界面が繊維表面に現れる
ので分割しやすくなり好ましい。
【0024】なお、断面形態は、前記例示した丸断面に
限定されるものではなく、楕円形,三角形,四角形,多
角形,異形,中空等でも使用可能である。要は、第1成
分(若しくは第1(1)成分)に含有された研磨材砥粒
が、研磨材砥粒未添加の第2成分によって、紡糸、延
伸、加工に経る工程において、各装置の金属部への損傷
を与えることなく、分割処理を容易になし得るものであ
れば、特に形状には限定されるものではない。本発明で
用いられる分割型複合繊維に添加される研磨材砥粒とし
ては、アランダム、カーボランダム、水酸化アルミニウ
ム、酸化アルミニウム、ダイヤモンド、ガラス粉等が単
独で、あるいは混合物として使用することができる。こ
れらの研磨材砥粒は純粋なものを用いてもよいが、工業
的にはコストアップにつながるので、本発明の目的を損
なわない限り、不純物がふくまれたものを用いても何ら
差し障りがない。
【0025】本発明の目的を達成するのに必要な研磨材
砥粒の練り込み添加量は、第1成分(若しくは第1
(1)成分)に対して3〜60重量%が好ましい。特に
10〜50重量%のものがより好ましい。研磨材砥粒が
3重量%未満の場合は、十分な研磨性が得られ難く、6
0重量%を超えた場合には、溶融紡糸工程での曳糸性が
著しく不良となり操業性が低下する原因になりやすい傾
向がある。特に好ましい範囲は、曳糸性,研磨性ともに
バランスがよい、15〜45重量%の範囲である。
【0026】複合繊維が2成分よりなる場合、複合成分
同士の重量比率(第1成分の重量と第2成分の重量の
比)は、3/7〜7/3とすることができるが、より好
ましくは4/6〜6/4である。複合繊維が3成分より
なる場合、複合繊維同士の重量比率(第2成分の重量
と、第1(1),第1(2)成分の合計量の重量比)
は、3/7〜7/3とすることができるが、より好まし
くは4/6〜6/4である。ここで、さらに第1(1)
成分と第1(2)成分の重量比は、3/7〜7/3とす
ることができるが、4/6〜6/4がより好ましい。ま
た、分割型複合繊維には、用途に合わせて他の機能性を
付与する添加剤、例えば、着色剤、難燃剤、安定剤、親
水剤等を選択し、本発明の目的を阻害しない範囲内で適
宜配合することができる。
【0027】本発明に用いられる研磨材砥粒は、押出機
に設けられているサイドフィーダーより導入して溶融押
出と共に混練添加してもよいし、あらかじめ熱可塑性樹
脂と所定量の研磨材砥粒を練り込んだコンパウンドある
いはマスターバッチのような形態で添加してもよい。こ
のように混練する場合には、通常、二次凝集を抑制し分
散性をよくするため、適宜の分散剤が用いられている。
本発明の分割型複合繊維から不織布を製造するのに用い
られる単糸繊度には特に限定はないが、良好な曳糸性と
分割後に細繊度の繊維を得るために、単糸繊度は0.5
〜30デニール、好ましくは0.5〜10デニールであ
る。分割型複合繊維は25mm当たり10〜17個の捲
縮を有することが好ましい。捲縮数が25mm当たり1
0個より少ないと繊維間の交絡が弱く、また捲縮数が2
5mm当たり17個より多いと繊維間の交絡が強くなり
すぎ、いずれも均一なウエブの作製が困難となるので好
ましくない。捲縮は紡糸時に発生する自然捲縮であって
も良く、クリンパーを用いて付与した機械捲縮でも良
い。
【0028】本発明の分割型複合繊維は、繊維横断面に
おいて、研磨材砥粒を含有する熱可塑性樹脂からなる第
1成分が、熱可塑性樹脂からなる第2成分によって2つ
以上に区切られることにより、長繊維のまま、あるいは
ウエブおよび布帛とし、これを高圧水流処理することに
より繊維間に交絡を発生させると共に繊維の分割を行な
い、極細繊維とすることができる。得られた極細繊維の
デニールが1デニール以下、好ましくは0.01〜1デ
ニール、特に、0.01〜0.2デニールであると、精
密研磨が優れるので好ましいことから、分割前の複合繊
維の第1成分が、第2成分によって、6つ以上に区切ら
れているのが好ましく、より好ましくは8つ以上、最も
好ましくは、10以上である。なお、分割度合いを表示
する分割率は、50〜100%がよく、より好ましくは
70〜100%、最も好ましくは80〜100分割され
ていることである。得られた極細繊維の表面には、研磨
材砥粒の一部分が露出し、残りの部分が繊維内部に固定
されているため、研磨を行っている最中での研磨材砥粒
の脱落がほとんどなく、好ましい。
【0029】本発明の分割型複合繊維の分割前に不織
布、織物、編物等の布帛とし、この後、高圧水流によっ
て、極細繊維とすることができる。この方法を用いるこ
とで、通常の加工機を用い、特別な生産ラインを設けず
に加工を行えるが、特別にラインを設けることで、極細
繊維とした後に、布帛とすることも可能である。分割型
複合繊維は、スパンボンド法、メルトブロー法などによ
り得られる長繊維ウエブとして用いることもできるが、
繊維が不織布の流れ方向によりよく配向した不織布を得
るには、トウウエブの形で用いることが最も好ましい。
捲縮を与えられた長繊維トウの場合には分繊ガイドなど
により分繊してトウウエブとする。分割型複合繊維がフ
ィラメントの場合は、編織物に用いることができる。
【0030】また、分割型複合繊維が短繊維の場合は、
カードまたはランダムウエバーに通して、ランダムウエ
ブ、パラレルウエブあるいはクロスラップウエブなどの
繊維ウエブとして使用することができるが、繊維がより
配向しているパラレルウエブが好ましい。分割型複合繊
維の繊維長は、20mm以上であることが必要で、繊維
を不織布の流れ方向に配向させるためには30〜150
mmが好ましく、より好ましくはカード通過性をも考慮
すると50〜130mmである。
【0031】長繊維、短繊維いずれの場合にも、ウエブ
の目付けは10〜300g/m2程度が好ましい。ウエ
ブの目付けが10g/m2未満であると繊維間の接触度
合いが少なく、高圧水流処理により地合むらができ、さ
らに得られる不織布は充分な研磨性を発現しにくくな
る。また、目付が300g/m2より大きいとウエブを
高圧水流が通過しにくく、繊維の分割が不十分となりや
すい。目付が300g/m2より大きい製品が必要とな
る場合には、一般に用いられているように別途に用意し
た熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂を用いて、布帛同士
を接着させる方法をとってもよいが、加工工程が増加し
てしまうため、生産性が低下する。本発明の分割型複合
繊維を用いた場合には、分割後でも熱により自己融着を
行えるので、コストおよび生産性に優れている。ウエブ
には、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて他
の繊維を混合して用いることもできる。この他の繊維と
しては、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、
アクリルなどの合成繊維、綿、羊毛、麻などの天然繊
維、レーヨン、キュプラ、アセテートなどの再生繊維、
半合成繊維である。また混合する繊維は、短繊維、長繊
維のどちらであってもよい。
【0032】このウエブを50〜200メッシュ程度の
金網等の支持体上に載せ、上方から高圧水流を噴射し
て、繊維の分割(細繊化)と交絡の発生を行う。効率の
良い繊維の分割と交絡の発生、及び不織布の地合を良好
に保つため、高圧水流を噴射するためのノズル径は0.
01〜0.5mmの範囲、ノズル間隔は、0.1〜1.
5mmが好ましい。水圧は、10〜250kgf/cm
2の範囲で用いることが好ましい。加工速度は、5〜2
0m/分の範囲で用いることが可能である。水圧が低い
と十分な極細繊維化、交絡が得られない。また水圧が必
要以上に高いと不織布の地合が乱れたり、破損したりし
て好ましくない。ウエブへの高圧水流の噴射を、水圧を
順次圧力を上げながら多段階に行うことにより、地合を
阻害することがなく、十分に交絡させることができる。
またノズル径および/またはノズル間隔を順次小さくし
たり、後段ではノズルとウエブの間に40〜100メッ
シュの金網を挿入して高圧水流を散乱させること、ある
いは最終段の水圧を下げることにより、地合の改良を行
うことが可能である。
【0033】高圧水流は、ウエブの片面のみでなく両面
に噴射することもできる。また、高圧水流を噴射して繊
維を交絡させたウエブを積層し、これに更に高圧水流を
噴射してウエブ間に交絡発生させることもできる。この
ように高圧水流処理をしたウエブから、吸引あるいはプ
レスなどの方法で水分を取り除いた後、エアードライヤ
ー、エアースルードライヤー、サクションバンドドライ
ヤー等を用いて乾燥することにより、本発明の研磨布が
得られる。
【0034】本発明の研磨布について説明する。研磨材
砥粒を繊維の内部に添加した繊維からなるウエブ,織
物,編物を高圧水流処理等で分割し、得られた布帛を単
層のままで用いるか、あるいはラップ状に積層して接着
成形して用い、得られた布帛及び布帛積層物を研磨布と
した。この単層状あるいはラップ状のものは、普通のグ
ラインダのように堅くなく可撓性を持っていることか
ら、一般には弾性研磨砥石と呼ばれている。本発明の研
磨布は使用中において、研磨材砥粒が繊維の構成樹脂に
固着保持されて繊維表面に部分的に露出しているため、
研磨時には砥粒粒子の脱落がほとんどなく、かつ、研磨
布に弾性があるため、研磨対象物に無理な圧力を与える
ことが少ない。これは、高速度の研磨条件下で使用した
場合にも適当な緩衝作用として有効に働き、仕上面の精
度を荒らすことなく研磨できる。なお研磨布に弾性があ
るため曲面や、ある程度の凸凹面の研磨仕上げができる
ので、ラッピングをも兼ねることができる。
【0035】次に本発明の研磨布の研磨性を上げるため
には、研磨中に、研磨布を冷却させることが有効であ
る。これは研磨により生ずる摩擦発熱によって不織布を
構成する熱可塑性樹脂からなる繊維の再溶融を防止する
ためである。冷却方法としては、一般的に水冷法が使わ
れるが、この方法に限定される物ではない。また、熱可
塑性樹脂からなる繊維であるため、水中における研磨に
も利用できる。上記の研磨布以外の本発明の繊維及び布
帛を用いた繊維成形物としては、研磨ロッド、サンドペ
ーパーおよび台所たわし等の家庭用品が例示できる。ま
たジオテキスタイル分野などにおいても表面摩擦抵抗が
高い成形研磨材が有用であり、本発明の繊維を利用でき
る。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によって具
体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるもの
ではない。なお、実施例、比較例における用語の定義と
物性の評価並びに、布帛性能等の評価は以下に示す方法
で行った。 (1)目付け 布帛1m2当たりの重量(g)。 (2)捲縮数 JIS L 1015 の方法に基づいて測定した(単
位:山/25mm)。 (3)分割率 分割処理後の繊維束をワックスにて包埋し、ミクロトー
ムで繊維軸に対して直角にスライスして試料片を得る。
これを顕微鏡で観察し、繊維の断面像を画像処理して、
分割された極細繊維の総断面積(S)と未分割の分割型
複合繊維の総断面積(s)を測定し、以下の式で算出し
た。 分割率%={S/(S+s)}×100
【0037】(4)露出率 繊維束をワックスにて包埋し、ミクロトームで繊維軸に
対して直角にスライスして試料片を得る。これを顕微鏡
で観察し、繊維の断面像を画像処理して、分割型複合繊
維の円周長(X)と第1成分の繊維円周上に露出した総
長さ(Y)を測定し、以下の式で算出した。 第2成分の繊維表面への露出率(%)=(X−Y)/X
×100 (5)繊維加工性 フィラー無添加繊維と比較して、紡糸,延伸中のトラブ
ルがあるかどうかを目視により評価した。 ○:問題なし。 △:やや問題あり。 ×:加工に問題があり、生産が難しい。 (6)カード通過性 各工程を目視により評価した。 ○:落綿またはネップの発生がほとんどなくウエブ切れ
を起こさない。 △:落綿またはネップがやや発生する。 ×:落綿またはネップが多発、またはウエブ切れを起こ
す。
【0038】(7)編織加工性 各工程を目視により評価した。 ○:織機のガイドの研磨がなく、生産に問題がない。 △:織機のガイドの研磨がややある。 ×:織機のガイドの研磨が著しい。 (8)研磨性 研磨布ホイールを作製し、ステンレス鋼板を湿式研磨
し、評価を行った。 ◎:研磨材砥粒の脱落がほとんどなく、極めて良好な研
磨鏡面が得られた。 ○:研磨材砥粒の脱落がほとんどなく、良好な研磨鏡面
が得られた。 △:研磨材砥粒の脱落がわずかにあるが、均一な研磨鏡
面が得られた。 ×:不均一な研磨鏡面となった。 (9)総合判定:繊維加工性、編織加工性、カード通過
性および研磨性より総合的に判断して評価した。 ◎:本発明の目的を達成するうえで極めて良好。 ○:本発明の目的を達成するうえで良好。 △:本発明の目的は達成しているものの、やや劣る。 ×:本発明の目的に未到達である。
【0039】実施例1 MFRが30g/10分(230℃)のポリプロピレン
ホモポリマーに、研磨材砥粒として、平均粒径5μmの
酸化アルミニウムをポリプロピレンホモポリマーに対し
て10重量%練り込み添加した樹脂を第1成分とし、M
Iが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレン
を第2成分として、分割型複合繊維用紡糸口金て、第1
成分と第2成分の重量比が50/50、単糸繊度12デ
ニールの分割型複合繊維を紡糸し、図1の断面を有する
分割型複合繊維を得た。この分割型複合繊維に繊維仕上
剤として、アルキルフォスフェートK塩を0.4重量%
付着させ、100℃で6.0倍に延伸し、クリンパーで
捲縮数17山/25mmに捲縮加工を施した後、カット
して、単糸デニールが2.1デニール、繊維長51mm
の短繊維を得た。得られた短繊維をカード法によってパ
ラレルウエブとし、80メッシュの平織ネット上に置い
て、ノズル径0.1mm、ピッチ1mmのノズルプレー
トから、水圧20kgf/cm2で予備処理した後、8
0kgf/cm2の高水圧で3回分割処理し、次いでこ
の交絡したウエブを反転させ、同じノズルプレートから
80kgf/cm2の高水圧で3回分割処理した。乾燥
後、目付け204g/m2、分割率90%、極細繊維の
平均繊度が0.13デニールの研磨布を作製した。この
研磨布をさらにディスク型とし、金属製シャフトと一体
に積層圧縮し、研磨ホイールを形成した。評価結果は、
表1に示した。
【0040】実施例2 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、融点が256℃のポリエステルに、
研磨材砥粒として酸化アルミニウムをポリエステルに対
して6重量%練り込んだものを第1成分として用いた以
外は、実施例1と同様にして、目付け202g/m2
分割率91%、極細繊維の平均繊度が0.13デニール
の極細繊維不織布を得た。これを研磨布とし、さらにデ
ィスク型とし、金属製シャフトと一体に積層圧縮し、研
磨ホイールを形成した。評価結果は、表1に示した。
【0041】実施例3 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンホモポリマーに、研磨材砥粒とし
て酸化アルミニウムをポリプロピレンホモポリマーに対
して6重量%練り込み添加した樹脂を第1成分として、
第2図に示した構造の分割型複合繊維紡糸用口金を用い
て、第1成分と第2成分の重量比が50/50、単糸繊
度5デニールの分割型複合繊維を紡糸した。この分割型
複合繊維に繊維仕上剤として、アルキルフォスフェート
K塩を0.4重量%付着させ、100℃で5.5倍に延
伸し、クリンパーで捲縮数17山/インチに捲縮加工を
施した後、カットして、単糸繊度が1.0デニール、繊
維長51mmの短繊維を得た。得られた短繊維をカード
法によって、パラレルウエブとし、実施例1と同様にし
て、目付け200g/m2、分割率98%、極細繊維の
平均繊度が0.06デニールの極細繊維不織布を得た。
これを研磨布として、さらにディスク型とし、金属製シ
ャフトと一体に積層圧縮し、研磨ホイールを形成した。
評価結果は、表1に示した。
【0042】実施例4 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンホモポリマーに、研磨材砥粒とし
て酸化アルミニウムをポリプロピレンホモポリマーに対
して40重量%練り込み添加した樹脂を第1成分とし
て、第1図に示した構造の分割型複合繊維紡糸用口金を
用いて、第1成分と第2成分の重量比が50/50、単
糸繊度6デニールの分割型複合繊維を紡糸した。この分
割型複合繊維に繊維仕上剤として、アルキルフォスフェ
ートK塩を0.4重量%付着させ、100℃で3.0倍
に延伸し、クリンパーで捲縮数17山/インチに捲縮加
工を施した後、カットして、単糸繊度が2.0デニー
ル、繊維長51mmの短繊維を得た。得られた短繊維を
カード法によって、パラレルウエブとし、実施例1と同
様にして、目付け200g/m2、分割率85%、極細
繊維の平均繊度が0.12デニールの極細繊維不織布を
得た。これを研磨布として、さらにディスク型とし、金
属製シャフトと一体に積層圧縮し、研磨ホイールを形成
した。評価結果は、表1に示した。
【0043】実施例5 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンホモポリマーに、研磨材砥粒とし
て酸化アルミニウムとアランダムをポリプロピレンホモ
ポリマーに対して、それぞれ3重量%(計6重量%)練
り込み添加した樹脂を第1成分として、第2図に示した
構造の分割型複合繊維紡糸用口金を用いて、第1成分と
第2成分の重量比が50/50、単糸繊度3デニールの
分割型複合繊維を紡糸した。この分割型複合繊維に繊維
仕上剤として、アルキルフォスフェートK塩を0.4重
量%付着させ、100℃で5.0倍に延伸し、クリンパ
ーで捲縮数17山/インチに捲縮加工を施した後、カッ
トして、単糸繊度が0.6デニール、繊維長51mmの
短繊維を得た。得られた短繊維をカード法によって、パ
ラレルウエブとし、実施例1と同様にして、目付け20
0g/m2、分割率97%、極細繊維の平均繊度が0.
03デニールの極細繊維不織布を得た。これを研磨布と
して、さらにディスク型とし、金属製シャフトと一体に
積層圧縮し、不織布研磨ホイールを形成した。評価結果
は、表1に示した。
【0044】実施例6 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンホモポリマーに、研磨材砥粒とし
てカーボランダムをポリプロピレンホモポリマーに対し
て6重量%練り込み添加した樹脂を第1成分とした以外
は、実施例1と同様にして、目付け250g/m2、分
割率88%、極細繊維の平均繊度が0.13デニールの
極細繊維不織布を得て、これを用いて研磨ホイールを形
成した。評価結果は、表1に示した。
【0045】実施例7 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンホモポリマーに、研磨材砥粒とし
てダイヤモンドをポリプロピレンホモポリマーに対して
8重量%練り込み添加した樹脂を第1成分とした以外
は、実施例1と同様にして、目付け250g/m2、分
割率85%、極細繊維の平均繊度が0.12デニールの
極細繊維不織布を得て、これを用いて研磨ホイールを形
成した。評価結果は、表1に示した。
【0046】実施例8 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンホモポリマーに、研磨材砥粒とし
て酸化アルミニウムをポリプロピレンホモポリマーに対
して10重量%練り込み添加した樹脂を第1成分とし
て、第1図に示した構造の分割型複合繊維紡糸用口金を
用いて、第1成分と第2成分の重量比が50/50、単
糸繊度12デニールの分割型複合繊維を紡糸した。この
未延伸糸を、100℃で6.0倍に延伸し、クリンパー
で捲縮数17山/25mmに捲縮加工を施し、単糸繊度
が2デニール、トータルデニールが5万デニールの分割
型複合繊維トウとしてトウ缶に収缶した。この分割型複
合繊維トウを分繊ガイドで、トウウエブとし、実施例1
と同様にして目付け200g/m2、分割率91%、極
細繊維の平均繊度が0.13デニールの極細繊維不織布
を得た。この不織布を汎用のプラグマシンを使用して直
径1cmの棒状に巻き上げ、137℃の熱風乾燥機で熱
処理して研磨棒を作製した。これを用いて成形研磨材を
作製した。この成形研磨材を用い、金属製曲面の研磨を
行ったところ、良好な鏡界面が得られた。評価結果は、
表1に示した。
【0047】実施例9 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンホモポリマーに、研磨材砥粒とし
て酸化アルミニウムをポリプロピレンホモポリマーに対
して6重量%練り込み添加した樹脂を第1成分として、
第1図に示した構造の分割型複合繊維紡糸用口金を用い
て、第1成分と第2成分の重量比が50/50、単糸繊
度12デニールの分割型複合繊維を紡糸した。この未延
伸糸を、100℃で6.0倍に延伸し、クリンパーで捲
縮数17山/25mmに捲縮加工を施し、単糸繊度が2
デニール、繊維長51mmの短繊維とした。この短繊維
を通常の紡績により綿番手48/1の紡績糸を得た。こ
の紡績糸を用いて、経糸密度20本/インチ、緯糸密度
20本/インチの平織物生地を作製した。得られた織布
を用い実施例1と同様に分割し、分割率90%、極細繊
維の平均繊度が0.13デニールの布帛を得た。評価結
果は、表1に示した。
【0048】実施例10 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンに、研磨材砥粒として酸化アルミ
ニウムをポリプロピレンに対して3重量%練り込み添加
した樹脂を第1(1)成分として、融点が256℃のポ
リエステルを第1(2)成分として、第4図に示した構
造の分割型複合繊維紡糸用口金を用いて、第2成分と第
1(1)成分および第1(2)成分の重量比が50/2
5/25、単糸繊度6デニールの分割型複合繊維を紡糸
した。この分割型複合繊維に繊維仕上剤として、アルキ
ルフォスフェートK塩を0.4重量%付着させ、100
℃で3.0倍に延伸し、クリンパーで捲縮数17山/イ
ンチに捲縮加工を施した後、カットして、単糸繊度が
2.0デニール、繊維長51mmの短繊維を得た。得ら
れた短繊維をカード法によって、パラレルウエブとし、
実施例1と同様にして、目付け200g/m2、分割率
90%、極細繊維の平均繊度が0.11デニールの極細
繊維不織布を得た。これを研磨布として、さらにディス
ク型とし、金属製シャフトと一体に積層圧縮し、研磨ホ
イールを形成した。評価結果は、表1に示した。
【0049】実施例11 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンに、研磨材砥粒として酸化アルミ
ニウムをポリプロピレンに対して25重量%練り込み添
加した樹脂を第1(1)成分として、融点が256℃の
ポリエステルを第1(2)成分として、第4図に示した
構造の分割型複合繊維紡糸用口金を用いて、第2成分と
第1(1)成分および第1(2)成分の重量比が50/
25/25、単糸繊度6デニールの分割型複合繊維を紡
糸した。この分割型複合繊維に繊維仕上剤として、アル
キルフォスフェートK塩を0.4重量%付着させ、10
0℃で3.0倍に延伸し、クリンパーで捲縮数17山/
インチに捲縮加工を施した後、カットして、単糸繊度が
2.0デニール、繊維長51mmの短繊維を得た。得ら
れた短繊維をカード法によって、パラレルウエブとし、
実施例1と同様にして、目付け200g/m2、分割率
91%、極細繊維の平均繊度が0.11デニールの極細
繊維不織布を得た。これを研磨布として、さらにディス
ク型とし、金属製シャフトと一体に積層圧縮し、研磨ホ
イールを形成した。評価結果は、表1に示した。
【0050】比較例1 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンホモポリマーに、研磨材砥粒とし
て酸化アルミニウムをポリプロピレンホモポリマーに対
して1重量%練り込み添加した樹脂を第1成分とした以
外は、実施例1と同様にして、目付け200g/m2
分割率91%、極細繊維の平均繊度が0.1デニールの
極細繊維不織布を得て、これを用いて研磨ホイールを形
成した。評価結果は、表1に示した。
【0051】比較例2 MIが25g/10分(190℃)の高密度ポリエチレ
ンを第2成分とし、MFRが30g/10分(230
℃)のポリプロピレンホモポリマーに、研磨材砥粒とし
て酸化アルミニウムをポリプロピレンホモポリマーに対
して70重量%練り込み添加した樹脂を第1成分とした
以外は、実施例1と同様にして、紡糸を行った。このと
き紡糸機内部の圧力が著しく上昇し、糸切れが多発した
ため、紡糸を中止し、繊維のサンプルは採取できなかっ
た。評価結果は、表1に示した。
【0052】比較例3 比較例1で得られたウエブを用いて、目標目付けを40
0g/m2に設定して高圧水流処理により、不織布加工
を施した。得られた不織布は、分割率40%、極細繊維
の平均繊度が0.3デニールとなり、比較例1と比較し
て、目付が厚かったため、ウエブを高圧水流が通過しに
くくなり、繊維の分割が不十分となってしまった。評価
結果は表1に示した。
【0053】比較例4 比較例1で得られたウエブを用いて、目標目付けを10
g/m2に設定して高圧水流処理により、不織布加工を
施した。得られた不織布は、分割率95%、極細繊維の
平均繊度が0.13デニールとなり、目付が薄いため、
得られた不織布の地合いが不良となっていた。評価結果
は、表1に示した。
【0054】比較例5 比較例1で得られた繊維を用いて、目付け40g/m2
のトウウエブとし、50kgf/cm2の高水圧にて不
織布加工を施した以外は実施例8と同様にして、成形研
磨材を作製した。評価結果は、表1に示した。
【0055】比較例6 研磨材砥粒として酸化アルミニウムをポリプロピレンホ
モポリマーに対して1重量%練り込み添加した以外は、
実施例9と同様な方法で、成形研磨材を作製した。 こ
の成形研磨材を用い、金属製曲面の研磨を行った。評価
結果は、表1に示した。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明は上記の如く構成したことによ
り、分割型複合繊維の状態では、研磨材砥粒を含む樹脂
成分が繊維の長さ方向の表面に5%以下しか露出しない
ため、繊維生産時および布帛加工時に、生産機、加工機
に磨耗が起こらず、安定して生産ができる。さらに、布
帛、成形加工後に高圧水流等を施すことによって、分割
型複合繊維が分割され、研磨材砥粒が繊維表面に露出し
た極細繊維が得られる。得られた布帛、成型物は地合が
よいものとなり、これを用いて作製された研磨材は、精
密研磨に適しているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分割型複合繊維の一例を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の分割型複合繊維の一例を示す断面図で
ある。
【図3】本発明の分割型複合繊維の一例を示す断面図で
ある。
【図4】本発明の分割型複合繊維の一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 第1成分(砥粒添加) 2 第2成分(砥粒無添加) 1(1) 第1(1)成分(砥粒添加) 1(2) 第1(2)成分 4 中空部分

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨材砥粒を含有する熱可塑性樹脂
    (A)からなる第1成分と、前記熱可塑性樹脂(A)と
    は、異成分で構成された熱可塑性樹脂(B)からなる第
    2成分との複合繊維であって、該複合繊維の断面は、熱
    可塑性樹脂(B)からなる第2成分によって第1成分が
    島に区分され、かつ第2成分の繊維表面への露出率が、
    95%以上を占めていることを特徴とする分割型複合繊
    維。
  2. 【請求項2】 複合繊維が中空繊維である請求項1に記
    載の分割型複合繊維。
  3. 【請求項3】 第1成分の島が、鞘芯型複合繊維であっ
    て、該鞘成分である第1(1)成分は研磨材砥粒を含有
    する熱可塑性樹脂(A)が配され、該芯成分である第1
    (2)成分は、熱可塑性樹脂(C)(但し、(C)は
    (A)以外の樹脂である)が配されている請求項1若し
    くは2の何れかに記載の分割型複合繊維。
  4. 【請求項4】 繊維横断面における島成分が、放射状に
    配された請求項1乃至3の何れかに記載の分割型複合繊
    維。
  5. 【請求項5】 繊維横断面における島成分が、並列状に
    配された請求項1若しくは3の何れかに記載の分割型複
    合繊維。
  6. 【請求項6】 研磨材砥粒が、アランダム、カーボラン
    ダム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、ダイヤ
    モンド、ガラス粉からなる群から選ばれた少なくとも一
    種の研磨材砥粒であり、かつ、分割型複合繊維の第1成
    分に対して3〜60重量%練り込み添加されている請求
    項1乃至5の何れかに記載の分割型複合繊維。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載の分割型
    複合繊維を分割して得られる極細繊維。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の極細繊維を用いた布
    帛。
  9. 【請求項9】 布帛が、不織布、編物、織物から選ばれ
    た少なくとも一種である請求項8に記載の布帛。
  10. 【請求項10】 請求項8若しくは9の何れかに記載の
    布帛を用いた研磨布。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006052721A1 (en) * 2004-11-05 2006-05-18 3M Innovative Properties Company Abrasive material comprising reactive inorganic endothermic compound
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WO2021229669A1 (ja) * 2020-05-12 2021-11-18 住友電気工業株式会社 樹脂成形体、タブリード及び電池
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