JPH10248098A - 音響処理装置 - Google Patents

音響処理装置

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JPH10248098A
JPH10248098A JP9048998A JP4899897A JPH10248098A JP H10248098 A JPH10248098 A JP H10248098A JP 9048998 A JP9048998 A JP 9048998A JP 4899897 A JP4899897 A JP 4899897A JP H10248098 A JPH10248098 A JP H10248098A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイムアライメントのためのリスニングポイ
ントの設定操作が非常に簡易に実行できるようにし、タ
イムアライメント機能が手軽かつ有効に利用できるよう
にする。 【解決手段】 表示手段に複数のスピーカユニットによ
り形成される音響空間に対応する画像を表示させるとと
もに、その音響空間の表示画面上で、ポインタPの移動
操作により設定された位置リスニングポイントとする。
そしてこのリスニングポイントと各スピーカユニットの
間の距離情報の算出結果から、音響処理手段での各チャ
ンネルの音声信号に与えるべき遅延時間を設定制御する
ようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のスピーカユ
ニットを有するオーディオシステムなどに採用できる音
響処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2チャンネルオーディオステレオシステ
ムでは、L、Rの2チャンネルのスピーカからの音波が
同一タイミングで聞こえるようにするため、各スピーカ
をリスニングポイントから等距離となる位置に配置する
ことが好ましいとされる。これと同様の理由で、2チャ
ンネル、4チャンネル、6チャンネルなどの車載用オー
ディオシステムでも、リスニングポイントから各スピー
カまでの距離が等距離となるようにすることが好まし
い。しかしながら、自動車内では、リスニングポイント
としては、運転席、助手席、後部座席左右などが考えら
れるとともにスピーカの設置位置も車種などに応じて限
定されてしまう。車載用のオーディオシステムでは例え
ば運転席前面のコンソールの左右に高域用のスピーカが
配置され、また後部座席後方左右に低域用のスピーカが
配置されることが多い。また6チャンネルの場合は例え
ば運転席側及び助手席側のドアに中域用のスピーカが設
置される。なお、本明細書では、「チャンネル」とは、
異なる位置に配置されるスピーカユニットのそれぞれに
対応する音声信号供給系を意味することとしている。
【0003】このようなスピーカ配置状況では、車室内
のどの席でも、全スピーカから均等な距離とはならな
い。このためチャンネル毎に音声信号に遅延時間を設定
してスピーカ出力時間を調整することですることで、リ
スニングポイントにおいて擬似的に全スピーカから等距
離で音波が届くようにすることで理想的なリスニング状
態となるようにする機能(タイムアライメント機能)が
搭載されているものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このタイムアライメン
ト機能では、リスニングポイントと各スピーカとの間の
距離に基づいて、各スピーカへ供給される音声信号に所
要の遅延時間を与えるものである。リスニングポイント
からの距離が異なる2つのスピーカについて簡単に説明
する。リスニングポイントからの距離が異なる2つのス
ピーカが存在する場合、近い方のスピーカからの音波の
方がリスニングポイントに早く到達することになる。そ
こで近い方のスピーカとリスニングポイントの距離DN
と、遠い方のスピーカとリスニングポイントの距離DF
の差(DF−DN)を算出すると、この差は音波到達時
間差に相当する距離差となり、この距離差に相当する時
間だけ、近い方のスピーカへ供給する音声信号に遅延を
与えれば、リスニングポイントでは擬似的に両スピーカ
から同タイミングの音波が同時に到達することになる。
つまりスピーカやリスニングポイントの実際の位置関係
に関わらず、理想的なリスニング環境を得ることができ
る。
【0005】ところが、このような機能を生かすために
は、ユーザーは各スピーカの位置、リスニングポイント
の位置等、もしくはリスニングポジションから各スピー
カまでの距離を音速で割った遅延時間などの情報を機器
に入力しておかなければならない。スピーカの位置につ
いては通常固定であるため、初期設定時などに入力する
のみでよいが、リスニングポイントについては使用に際
して変更されることが多い。例えば運転席をリスニング
ポイントと設定した場合は、そのタイムアライメント効
果は助手席や後部座席では得られず、例えば助手席でタ
イムアライメント効果を得る場合は新たに助手席の位置
に関するパラメータを入力しなければならないことにな
り、その設定操作が非常に面倒なものとなる。そしてこ
のような面倒によって、タイムアライメント機能が有効
に利用されないといった問題が生ずる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、複数のリスニングポイントが考えられる場
合でも、その各リスニングポイントの設定操作が非常に
簡易に実行できるようにし、タイムアライメント機能が
手軽かつ有効に利用できるようにすることを目的とす
る。
【0007】このために、表示手段に複数のスピーカユ
ニットにより形成される音響空間に対応する画像を表示
させるとともに、その音響空間の表示画面上で、操作手
段によるポインタ移動操作に応じた位置にポインタ画像
を表示させることのできる表示制御手段と、ポインタ画
像の表示位置に応じた音響空間内の位置をリスニングポ
イントとし、このリスニングポイントと各スピーカユニ
ットの間の距離情報の算出結果から、音響処理手段での
各チャンネルの音声信号に与えるべき遅延時間を設定制
御する遅延制御手段とを備えるようにする。つまりリス
ニングポイントの設定を画面上の操作で可能とし、特に
リスニングポイント位置やスピーカまでの距離などの値
を入力する必要をなくす。例えば遅延制御手段が、音響
空間に相当する座標と、該音響空間における各スピーカ
ユニットの位置を座標値として保持していることで、画
面上でユーザーが指示したリスニングポイントを座標値
で把握でき、座標計算により距離及びそれに応じた遅延
時間を算出できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図1から図6により、本発
明の実施の形態としての一例を説明する。この例は車載
用の6チャンネルステレオオーディオシステムに搭載さ
れる音響処理装置であるとする。説明は次の順序で行
う。 1.音響処理装置の構成 2.初期設定 3.タイムアライメント調整
【0009】1.音響処理装置の構成 図1はL/R各3ウエイの6チャンネルステレオオーデ
ィオシステムに搭載される実施の形態の音響処理装置の
ブロック図である。この音響処理装置には例えばCDプ
レーヤ等からのユニットから音声信号SINが入力され、
その音声信号SINを6チャンネルのスピーカユニットに
供給するためのデジタルプリアンプユニット(クロスオ
ーバーネットワーク)としての処理を行うものである。
音声信号SINは音響処理装置のプリアンプユニット2に
入力され、パワーアンプとしての増幅処理や6チャンネ
ル信号(周波数帯域毎の3ウエイ信号)への変換が行わ
れる。またこのプリアンプユニット2にはタイムアライ
メントのための遅延機能を備えている。プリアンプユニ
ット2からは6チャンネルの各スピーカに供給する6チ
ャンネルの音声信号が出力される。本例での6チャンネ
ルの信号とは、L、Rの各チャンネルの信号がそれぞれ
高域、中域、低域に分けられるため、Lチャンネル高域
成分である音声信号SHL、Lチャンネル中域成分であ
る音声信号SML、Lチャンネル低域成分である音声信
号SLL、Rチャンネル高域成分である音声信号SH
R、Rチャンネル中域成分である音声信号SMR、Rチ
ャンネル低域成分である音声信号SLRとなる。
【0010】音声信号SHLは、例えば図4に示すよう
に自動車内のフロントコンソール左側に設置されている
高域左スピーカHLに供給される。音声信号SMLは、
例えば助手席側ドアに設置されている中域左スピーカM
Lに供給される。音声信号SLLは、例えば後部座席後
方左側に設置されている低域左スピーカLLに供給され
る。音声信号SHRは、例えば自動車内のフロントコン
ソール右側に設置されている高域右スピーカHRに供給
される。音声信号SMRは、例えば運転席側ドアに設置
されている中域右スピーカMRに供給される。音声信号
SLRは、例えば後部座席後方右側に設置されている低
域右スピーカLRに供給される。
【0011】プリアンプユニット2での処理は、制御部
1の制御に基づいて実行される。制御部1はマイクロコ
ンピュータにより構成される。ROM5、不揮発性メモ
リ6には、プログラム、設定データ、処理係数等が記憶
され、制御部1はこれらの情報を用いて必要な制御動作
を実行する。制御部1は、さらに操作部3を用いたユー
ザー操作の監視及び操作に応じた処理や、表示部4に対
する表示制御等を行うことになる。操作部3には、例え
ばメニューキー、モード設定キー、数値入力キー、エン
ターキー、ポインタ移動キーなどが用意され、後述する
初期設定動作やタイムアライメント調整動作に関してユ
ーザーが行うべき操作入力が可能とされる。
【0012】表示部4に対して制御部1は、オーディオ
システムのパワーアンプユニットとして必要な表示の
他、後述するタイムアライメント調整の際のリスニング
ポイント設定のための表示を行う。
【0013】プリアンプユニット2の内部構成を図2に
示す。音声信号SINはプリアンプユニット2においてま
ずA/D変換器21においてデジタルデータに変換され
る。そしてデジタル音声データとしてDSP22(DIGI
TAL SIGNAL PROCESSER)に供給される。DSP22は音
声信号に対してクロスオーバーネットワークとしての処
理等の必要なフィルタ処理、イコライジング処理等を施
す。またこれらの必要な演算処理を施したデータについ
て、D−RAM23を用いてタイムアライメント等のた
めのチャンネル毎の遅延処理を行う。即ちD−RAM2
3での書込、読出タイミングを調整することで、各チャ
ンネルの音声信号に対して制御部1から指示された所要
の遅延時間を与える。制御部1からは例えば遅延量がサ
ンプル数として与えられ、D−RAM23への書込タイ
ミングそのサンプル数に相当するサンプルクロックタイ
ミングだけ読出タイミングを遅らせることになる。
【0014】各チャンネルについてのデジタル音声信号
はそれぞれD/A変換器24〜29においてアナログ音
声信号とされ、音量調整部30でパワーアンプユニット
としての増幅及び音量調節処理が施される。そしてプリ
アンプユニット2から出力される各チャンネルの音声信
号SHL、SML、SLL、SHR、SMR、SLR
が、6つのスピーカユニットに供給されることになる。
【0015】2.初期設定 このような音響処理装置においてタイムアライメント機
能のために行われる初期設定動作について説明する。タ
イムアライメント機能は、前述したように複数の各スピ
ーカユニットから実際には等距離とはならないリスニン
グポイントで、擬似的に等距離での理想的なリスニング
環境を形成するために、チャンネル毎の音声信号に対し
てそれぞれ所要の遅延を与え、同一タイミングの各チャ
ンネルの音声(音波)が同時的にリスニングポイントに
到達するようにする機能である。
【0016】この機能を実現するためには各スピーカユ
ニットからリスニングポイントまでの距離の差がわから
なければならないが、本例ではこのために制御部1があ
らかじめ車室内に相当する空間の座標と各スピーカユニ
ットの位置に相当する座標値を記憶するようにしてい
る。この記憶設定のための作業として初期設定動作が行
われる。
【0017】即ち初期設定としてはユーザーが車室内の
空間の縦及び横のサイズを入力し、制御部1はそのサイ
ズの車室空間をxy座標系とするとともに、例えば6チ
ャンネルシステムの場合は、ユーザーが6つのスピーカ
の位置を入力して制御部1が各スピーカの位置を座標値
として保持する処理となる。図4は車室内のイメージを
示しているが、初期設定としては、ここに示すのx,y
のサイズ及び各スピーカユニットHL、ML、LL、H
R、MR、LRの位置を入力し、制御部が各スピーカユ
ニットのxy座標系での座標値として、図5に示すよう
に、 スピーカユニットHLの位置=(HLx,HLy) スピーカユニットMLの位置=(MLx,MLy) スピーカユニットLLの位置=(LLx,LLy) スピーカユニットHRの位置=(HRx,HRy) スピーカユニットMRの位置=(MRx,MRy) スピーカユニットLRの位置=(LRx,LRy) という値を把握することになる。
【0018】この初期設定のためのユーザーの操作方式
は各種考えられるが、ここでは3種類の初期設定操作例
を述べておく。
【0019】まず第1の初期設定方式としては、ユーザ
ーの操作が最も簡単となる方式である。車室内の空間の
サイズは車種によって決まっている。また、そのスピー
カ搭載位置もほとんどの場合は固定である(つまり車種
によってきまっている)。そこで、あらかじめROM5
や不揮発性メモリ6などに車種(メーカー名、車名、年
式)のデータに対応させてテーブル形式でxyサイズ及
び各スピーカ位置の座標値を記憶しておく。
【0020】初期設定動作が開始された場合は、制御部
1は表示部4に車種データの一覧表示を行い、ユーザー
に対して選択操作を促す。このとき、例えばメーカー名
選択画面、車名選択画面、年式選択画面とメニュー階層
式に表示を進めてユーザーの選択を順次促すようにする
とよい。このような選択メニュー表示に対してユーザー
が操作部3による選択操作を行うことで、制御部1には
当該オーディオシステムが搭載された車の車種がわか
り、従って車種に対応してテーブルデータを参照するこ
とで、車室サイズx、y及び各スピーカユニットの座標
値が把握できる。
【0021】制御部1はそのxy値及びスピーカユニッ
ト位置の座標を例えば不揮発性メモリ6の所定領域に記
憶する(もしくは選択された車種情報、又はデータテー
ブル上のナンバ又はアドレスを記憶するなどでもよ
い)。このような動作によって制御部1には図4のよう
な配置状態が座標として把握できることになり、初期設
定を終了する。
【0022】第2の初期設定方式とは、スピーカユニッ
トの位置はユーザー自身が入力するものである。車室内
の空間のサイズは車種によって決まっているが、スピー
カ搭載位置はユーザー自身が変更したり新たに追加する
ことができる。そこで、車室空間としてのx、y値につ
いては、上記第1の方式と同様に、ROM5などに各種
の車種に対応して記憶しておき、メニュー選択方式でユ
ーザーが車種を選択することで、制御部1がx、y値を
把握できるようにする。
【0023】続いて表示部1に各スピーカユニットにつ
いての位置を入力すべき表示を行い、ユーザーはそれに
応じて実際に計測した数値を入力する。計測に際しては
例えば特定の計測起点ポイントを(取扱説明書などで)
ユーザーに指示しておく。例えば車室内の前方右端など
として、ユーザーはその起点位置からスピーカ位置まで
のx、y軸上のサイズを実測し、その値を入力する。各
スピーカユニットに対して実測値が入力されてくること
に伴って制御部1はそれを不揮発性メモリ6に記憶して
いく。このような動作によって制御部1には図4のよう
な配置状態が座標として把握できることになり、初期設
定を終了する。
【0024】第3の初期設定方式としては、車室空間と
してのx,y値とスピーカ位置を全てユーザーが計測
し、計測値を入力するものである。つまりまず車室空間
としての縦、横のサイズを計測してそれを入力し、続い
て上記第2の初期設定方式のように各スピーカユニット
についての位置を計測して入力していく。制御部1は、
車室空間としてのx、y値及び各スピーカユニットに対
して実測値が入力されてくることに伴って、それを不揮
発性メモリ6に記憶していく。このような動作によって
制御部1には図4のような配置状態が座標として把握で
きることになり、初期設定を終了する。なお、例えば自
動車のカタログなどに車室空間のサイズが記載されてい
れば、ユーザーは、実際に計測しなくても、もちろんそ
の記載されているサイズをx、yサイズとして入力すれ
ばよい。
【0025】3.タイムアライメント調整 次に実際にタイムアライメント機能を実施するためのリ
スニングポイントの設定、もしくは設定されていたリス
ニングポイントの変更の際に行われるタイムアライメン
ト調整動作について説明する。このタイムアライメント
調整動作の際の制御部1の処理を図3に示す。
【0026】制御部1はステップF100での操作部3
の操作を監視しているが、ユーザーが行った操作がタイ
ムアライメント調整を実行すべき操作であった場合はス
テップF101からF102に進み、表示部4にタイム
アライメント調整用の画像を表示させる。この調整用の
画像とは、例えば図4のように車室内の座席やスピーカ
位置の配置イメージを表す画像である。この調整用画像
としての画像データは、車種に対応してそれぞれROM
5などに記憶しておき、上記した初期設定で入力された
車種に応じて画像データを選択して表示させるようにし
てもよいし、さらにユーザーの車室空間やスピーカユニ
ットの位置の実測値の入力に応じて生成される座標を元
に、座席等のイメージの画像を加えて制御部1が生成す
るようにしてもよい。また、特に実際の車室内の状況と
はサイズや配置的に一致しなくても、車種等に関わらず
固定の画像データを用意しておいて表示させてもよい
(スピーカ位置は必ずしも表示しなくてもよい)。
【0027】この調整用の車室内の画像上には、さらに
ポインタPとしてのキャラクタ画像を表示させる。この
ポインタPは操作部3のポインタ移動操作により、調整
用画像上で任意の位置に移動させることができるように
する。ただし画面上でのポインタPの移動可能位置をリ
スニングポイントとなりうる場所、つまり各座席の位置
などに限定してもよい。
【0028】制御部1は、ステップF103、F104
で操作部3でのポインタ移動操作やエンター操作を監視
している。ユーザーがポインタPの移動操作を行った場
合は、ステップF103からステップF105に進み、
その移動操作量及び移動操作方向から、新たにポインタ
Pを表示させるべき座標位置を算出し、ステップF10
6でポインタPの移動が行われた状態の画像データを表
示部に送信する。例えば図4の表示状態からユーザーが
ポインタPを運転席側に移動させるようなポインタ移動
操作を行った場合は、図5のようにポインタPが運転席
側に表示されることになる。
【0029】ユーザーが、運転席の位置をリスニングポ
イントとして設定した場合は、この図5の状態でエンタ
ー操作を行う。すると制御部1の処理はステップF10
4からF107に進み、その時点のポインタ表示位置に
相当する座標値、即ち車室空間内のxy座標系における
ポインタ座標値(Px,Py)を、選択されたリスニン
グポイントとして確定する。
【0030】そして、ステップF108で、このリスニ
ングポイント(Px,Py)から、各スピーカユニット
HL、ML、LL、HR、MR、LRまでのそれぞれの
距離を算出する。つまり図5における距離dHL、dM
L、dLL、dHR、dMR、dLRを算出する。上記
したように各スピーカユニットHL、ML、LL、H
R、MR、LRの位置に相当する座標値を、HL=(H
Lx,HLy)、ML=(MLx,MLy)、LL=
(LLx,LLy)、HR=(HRx,HRy)、MR
=(MRx,MRy)、LR=(LRx,LRy)とす
ると、距離dHL、dML、dLL、dHR、dMR、
dLR(絶対値としての距離)は、それぞれ次の(数
1)のようにして求めることができる。
【0031】
【数1】
【0032】次に、ステップF109で、各チャンネル
の音声信号に与えるべき遅延時間としての遅延サンプル
数SPを求める。スピーカユニットHLのチャンネルの
音声信号SHLに与える遅延サンプル数をSPHL、ス
ピーカユニットMLのチャンネルの音声信号SMLに与
える遅延サンプル数をSPML、スピーカユニットLL
のチャンネルの音声信号SLLに与える遅延サンプル数
をSPLL、スピーカユニットHRのチャンネルの音声
信号SHRに与える遅延サンプル数をSPHR、スピー
カユニットMRのチャンネルの音声信号SMRに与える
遅延サンプル数をSPMR、スピーカユニットLRのチ
ャンネルの音声信号SLRに与える遅延サンプル数をS
PLRとする。
【0033】これらの各チャンネルについての遅延サン
プル数SPHL、SPML、SPLL、SPHR、SP
MR、SPLRを算出するためには、まずステップF1
08で算出された距離dHL、dML、dLL、dH
R、dMR、dLRの中での最大値を検索する。
【0034】算出された6つの距離の中の最大値をdM
AXとし、サンプル数を求めたいチャンネルの距離をd
dとすると、この(dMAX−dd)の値、つまり最長
距離のチャンネルとの間の距離の差を、音声信号データ
1サンプルあたりの音速で割算すれば、タイムアライメ
ントのためにそのチャンネルについて遅延させるべき遅
延サンプル数SPが求められる。例えば音速=330m
/秒、A/D変換器21でのサンプリング周波数をFs
とすると、遅延サンプル数SPは、
【数2】 として求められる。
【0035】図5の例の場合で具体的にいえば、スピー
カユニットLLまでの距離dLLが最長距離となるた
め、最大値dMAX=dLLとなる。そして、スピーカ
ユニットHL、ML、LL、HR、MR、LRのそれぞ
れについての遅延サンプル数SPHL、SPML、SP
LL、SPHR、SPMR、SPLRは、次のように計
算される。
【0036】
【数3】
【0037】このようにして算出された各チャンネルの
遅延サンプル数がステップF110でDSP22にセッ
トされ、DSP22は各チャンネルの音声信号について
セットされた遅延サンプル数に応じて各チャンネルの信
号を遅延させて出力する。これによりタイムアライメン
ト調整が終了し、図5の例でいえば、それ以降は運転席
において、擬似的に全スピーカユニットが等距離にある
状態が実現されることになる。即ちリスニングポイント
まで最長距離となるスピーカユニットLLのチャンネル
の信号SLLについては遅延時間はゼロとされるが、他
の各チャンネルについては、そのスピーカユニットから
リスニングポイントまでの距離dHL、dML、dH
R、dMR、dLRのそれぞれが、距離dLLより短い
分に相当する遅延時間が与えられ、6チャンネルにおい
て同一タイミングの音声は同一タイミングで運転席に座
っているユーザーに届くことになる。
【0038】このようにタイムアライメント調整が行わ
れた後、ユーザーが設定を変更したい場合、つまりリス
ニングポイントを代えたい場合も、図3の処理による同
一の操作で可能となる。即ちタイムアライメント調整モ
ードとすると画面には図5のような画像が表示される
が、この表示をみながらポインタPを所望の位置に移動
させる。例えば図6のように後部座席左側に移動させ
る。この状態でエンター操作を行うと、ステップF10
7以降の処理により、後部座席左側をリスニングポイン
トとした場合の、各チャンネルの音声信号に与えるべき
遅延時間が算出される。即ち図6に示すリスニングポイ
ントから各スピーカユニットまでの距離dHL、dM
L、dLL、dHR、dMR、dLRが算出され、その
中での最大値が検索される。そして最長距離のチャンネ
ルとの間の距離の差を、音声信号データ1サンプルあた
りの音速で割算することで各チャンネルについて遅延さ
せるべき遅延サンプル数SPが求められ、DSP22に
セットされることになる。以降、後部座席左側で、擬似
的に全スピーカユニットが等距離にある状態が実現され
ることになる。
【0039】以上のように、タイムアライメントのため
のリスニングポイントの設定操作は、ユーザーは表示部
4の画面を見ながら、リスニングポイントとして設定し
たい位置にポインタを移動させ、エンター操作を行うだ
けでよく、リスニングポイント設定や変更に際して面倒
な操作はいっさい必要ない。例えばユーザーがリスニン
グポイント設定のために自分の座る位置とスピーカとの
距離を実測して入力したり、変更に際して計測及び入力
をやり直すといった必要はない。また例えば運転席上に
設定されているリスニングポイントを、同じ運転席上で
はあるがわずかに右側に寄せたいなどというような微調
整に際しても、同様に画面上のポインタ移動で実現でき
る。さらにこのように簡単にリスニングポイントの設定
変更が可能であることから、車内に複数の人が乗ってい
るときに、順番に最適なリスニング環境を提供するとい
った操作も容易となる。
【0040】なお、図3の処理では、タイムアライメン
ト調整を行う毎に、ステップF108、F109の演算
が行われる毎になるが、例えば過去に設定されたリスニ
ングポイントについてはそのリスニングポイントの座標
値(Px、Py)とともに、遅延サンプル数SPHL、
SPML、SPLL、SPHR、SPMR、SPLRを
不揮発性メモリ6に記憶しておき、その後、タイムアラ
イメント調整においてステップF107で確定された座
標値として同一の座標値が記憶されていた場合は、それ
に対応して記憶されている遅延サンプル数を読み出して
DSP22にセットするようにしてもよい。
【0041】また、上記例はリスニングポイントと各ス
ピーカユニットの距離を2次元的に計算して遅延サンプ
ル数を算出する方式であるが、実際には車室空間は3次
元空間であり、スピーカユニットとユーザーの耳の位置
までの高さ方向の距離も、各スピーカ毎に異なる場合が
ある。そこで、距離計算を3次元的に行うようにしても
よい。例えば初期設定時にパラメータとしてx、y軸と
直交するz軸サイズについても入力し、また操作部3に
3次元ポインティングデバイスを用意する。そして表示
部4で3次元的な画像を表示させるなどしてタイムアラ
イメント調整時にリスニングポイントとしてポインタの
移動で高さ方向の位置設定もできるようにすればよい。
【0042】また、上記例では再生周波数帯域をL、R
それぞれ3チャンネルに分けるマルチウエイスピーカシ
ステムとしての、6チャンネルオーディオシステムの例
で説明したが、マルチウエイか否かに限らず、スピーカ
ユニット数としての2チャンネル、4チャンネル等の複
数チャンネルのオーディオシステムで本発明は全く同様
に適用できることはいうまでもない。さらに、車載用の
オーディオシステムのみならず、特定の音響空間内で使
用するオーディオシステムであれば本発明を適用でき
る。例えば自宅内の部屋に設置したオーディオシステム
としても有用である。
【0043】ところで、このタイムアライメント調整時
のプリアンプユニット移動によるリスニングポイント設
定操作は、上述した初期設定操作にも応用することがで
きる。例えば上述したようにROMデータやユーザーの
数値入力により車室空間としてのx、y値が把握できた
ら、それに応じた図4のような車室イメージの画像を表
示部4に表示する。そしてスピーカ位置指定用のアイコ
ン・ポインタ等を使用して、その表示上でのポインタ移
動及びエンター操作により、各スピーカユニットの位置
を指定していく。そして制御部1はポインタで指定され
た座標位置をスピーカ位置として記憶していく。このよ
うにすれば、初期設定動作についてもより操作が簡易化
される。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明の音響処理装
置は、表示手段に複数のスピーカユニットにより形成さ
れる音響空間に対応する画像を表示させるとともに、そ
の音響空間の表示画面上で、ポインタ移動操作により設
定された位置リスニングポイントとする。そしてこのリ
スニングポイントと各スピーカユニットの間の距離情報
の算出結果から、音響処理手段での各チャンネルの音声
信号に与えるべき遅延時間を設定制御するようにしてい
る。これによってユーザーはリスニングポイントの設定
を画面上のポインタ操作で行うことができ、リスニング
ポイント位置やスピーカまでの距離などの値を入力する
必要はなくなるため、非常に容易かつ手軽にタイムアラ
イメント調整を行うことができるという効果がある。ま
たポインタ移動操作であることからリスニングポイント
の微調整なども簡易化され、これに伴ってタイムアライ
メント機能の有効利用を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の音響処理装置のブロック
図である。
【図2】実施の形態の音響処理装置のプリアンプユニッ
トのブロック図である。
【図3】実施の形態の音響処理装置のタイムアライメン
ト調整処理のフローチャートである。
【図4】実施の形態のタイムアライメント調整時の表示
動作の説明図である。
【図5】実施の形態のタイムアライメント調整動作の説
明図である。
【図6】実施の形態のタイムアライメント調整動作の説
明図である。
【符号の説明】
1 制御部、2 プリアンプユニット、3 操作部、4
表示部、5 ROM、6 不揮発性RAM、21 A
/D変換器、22 DSP 23 D−RAM、24〜
29 D/A変換器、30〜35 音量調整部、P ポ
インタ、HL高域左スピーカ、HR 高域右スピーカ、
ML 中域左スピーカ、MR 中域右スピーカ、LL
低域左スピーカ、LR 低域右スピーカ、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスピーカユニットに供給する各チ
    ャンネルの音声信号のそれぞれに対して少なくとも遅延
    処理を行うことのできる音響処理手段と、 表示手段と、 少なくともポインタ移動操作を行うことのできる操作手
    段と、 前記表示手段に、前記複数のスピーカユニットにより形
    成される音響空間に対応する画像を表示させるととも
    に、その音響空間の表示画面上で、前記操作手段による
    ポインタ移動操作に応じた位置にポインタ画像を表示さ
    せることのできる表示制御手段と、 前記ポインタ画像の表示位置に応じた音響空間内の位置
    をリスニングポイントとし、該リスニングポイントと各
    スピーカユニットの間の距離情報の算出結果から、前記
    音響処理手段での各チャンネルの音声信号に与えるべき
    遅延時間を設定制御する遅延制御手段と、 を備えたことを特徴とする音響処理装置。
  2. 【請求項2】 前記遅延制御手段は、音響空間に相当す
    る座標と、該音響空間における各スピーカユニットの位
    置を座標値として保持しており、リスニングポイントと
    される前記ポインタ画像の表示位置に対応した座標値
    と、各スピーカユニットについて保持されている座標値
    から、リスニングポイントと各スピーカユニットの間の
    距離情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の
    音響処理装置。
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