JPH10254094A - 写真感光材料包装用射出成形品 - Google Patents

写真感光材料包装用射出成形品

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JPH10254094A
JPH10254094A JP7084397A JP7084397A JPH10254094A JP H10254094 A JPH10254094 A JP H10254094A JP 7084397 A JP7084397 A JP 7084397A JP 7084397 A JP7084397 A JP 7084397A JP H10254094 A JPH10254094 A JP H10254094A
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JP
Japan
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resin
photographic
injection
light
weight
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Withdrawn
Application number
JP7084397A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsuo Akao
睦男 赤尾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/982,516 priority patent/US6013723A/en
Publication of JPH10254094A publication Critical patent/JPH10254094A/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】安価で写真感光材料の写真性に悪影響(カブリ
や増感等)を与えることなしに、写真感光材料包装用射
出成形品として必要な種々の特性を全て確保可能な、写
真感光材料包装用射出成形品を提供する。 【解決手段】ジルコニウム系、チタニウム系、ハフニウ
ム系及びバナジウム系のメタロセン錯体のうちの1種以
上を含むシングルサイト触媒を用いて重合製造した分子
量分布が1.1〜5の狭分子量分布熱可塑性樹脂を30
重量%以上と、滑剤及びハイドロタルサイト類化合物の
うちの1種以上を0.01〜10重量%と、酸化防止剤
の1種以上を0.001〜1.0重量%とを少くとも含
有する熱可塑性樹脂組成物を射出成形して成る写真感光
材料包装用射出成形品2。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真感光材料包装
用射出成形品に関する。さらに詳しくは、写真感光材料
包装用射出成形品として必要な相反する特性も含めた、
例えば、耐油性、耐有機溶剤性、耐吸湿性、防湿性、寸
法安定性、表面硬度及び物理強度がそれぞれ高く、無
味、無臭、無毒である等の各種特性を兼ね備えた安価で
写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすことがない写真
感光材料包装用射出成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、写真感光材料包装用射出成形品に
用いられる樹脂は、特開平1−312538号公報、特
開平6−313948号公報、特公平2−38939号
公報、特公平6−29953号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スチレンモノマーのみ
を重合した一般用ポリスチレン樹脂(以後、GPPS樹
脂と表示する)であるホモポリスチレン樹脂は、成形品
の寸法安定性、透明性、表面硬度がいずれも高いという
点で優れており、安価なので食品等の透明容器に大量に
用いられている。
【0004】しかし、GPPS樹脂は、耐油性、耐有機
溶剤性、耐候性、耐熱性が不十分で且つ帯電しやすく、
耐破壊強度(物理強度)が劣る等の欠点を有する。その
ために、写真感光材料包装用射出成形品として完全遮光
性を必要とされるカーボンブラック等の遮光性物質を含
む遮光性の射出成形品では、ブタジェンゴム等の合成ゴ
ム等をスチレンモノマーにグラフト共重合したゴム含有
ポリスチレン樹脂(一般にハイインパクトポリスチレン
樹脂又は耐衝撃性ポリスチレン樹脂と呼ばれている。以
後、HIPS樹脂と表示する)を使用している(特開平
1−312538号公報)。
【0005】しかし、HIPS樹脂には、合成ゴムが含
有されているため写真感光材料の写真性に悪影響(カブ
リや増感)を及ぼすので、ゴム状物質(合成ゴム等)の
含有量を1〜12重量%に制限して用いる必要がある
(特開平6−313948号公報)。そのため、かかる
HIPS樹脂は、GPPS樹脂の有する欠点の解消はな
お不十分である。
【0006】また、射出成形品の寸法安定性はポリスチ
レン樹脂程必要としないが、防湿性、透明性、剛性、外
観、成形サイクル、衝撃強度全てが優れていることを必
須とする写真フィルムパトローネ用容器本体には、高い
メルトインデックス(16〜80g/10分)のプロピ
レン単位の含有率が70重量%以上を含むポリプロピレ
ン系樹脂が用いられてきた(特公平2−38939号公
報)。しかし、高サイクルで10ケ以上の多数ケ取りの
金型を用いて射出成形すると、金型での位置により同一
キャビティーで同一コア寸法では、射出成形品の寸法が
異なってしまうという問題点が判明した。
【0007】さらにまた、射出成形品の寸法安定性はポ
リスチレン樹脂程必要としないが、防湿性、適当な剛
性、成形サイクル、衝撃強度、写真フィルムパトローネ
用容器本体との嵌合密封性の全てが優れていることを必
須とする写真フィルムパトローネ用容器キャップには、
高メルトインデックス(7〜40g/10分)の高圧法
分岐状低密度ポリエチレン樹脂(以後、LDPE樹脂と
表示する)が用いられてきた(特公平6−29953号
公報)。
【0008】しかし、この樹脂もまた、高サイクルで1
0ケ以上の多数ケ取りの金型を用いて射出成形すると、
金型での位置により同一キャビティーで同一コア寸法で
は射出成形品の寸法が異なってしまうという問題点が判
明した。この結果、容器本体との嵌合密封性が不良にな
り、防湿性が悪化し、嵌合強度が小さくなり、手から落
下すると容器キャップがはずれ物流工程中でも重量物で
圧縮されると簡単に容器キャップがはずれ、防湿性が確
保できないだけでなく、写真フィルムパトローネの保護
もできなくなることが判明した。そのため、成形サイク
ルを長くし、冷却を完全に行ってから金型から取り出す
ようにする必要があるので、効率良く製造することがで
きないから生産性がなお不十分である。
【0009】従来の写真感光材料包装用射出成形品は、
上記のように種々の問題点を包含するものであった。従
って本発明は、以上の問題点を改善し、安価で写真感光
材料の写真性に悪影響を与えない、写真感光材料包装用
射出成形品として必要な種々の特性を全て確保可能な、
写真感光材料包装用射出成形品を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来技
術の問題点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、特定の触媒の
存在下において重合製造して得られ特定範囲に狭い分子
量分布を有する熱可塑性樹脂と特定の添加剤とをそれぞ
れ特定量で含有する熱可塑性樹脂組成物を、射出成形し
て得られた射出成形品は、写真感光材料の写真性に悪影
響(カブリや増・減感、発色異常、濃度ムラ等の発生)
を与えることなしに、写真感光材料包装用射出成形品に
要求される諸特性を同時に具備することを見出し本発明
を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明によれば、上記目的は、ジル
コニウム系、チタニウム系、ハフニウム系及びバナジウ
ム系のメタロセン錯体のうちの1種以上を含むシングル
サイト触媒を用いて重合製造した分子量分布が1.1〜
5の狭分子量分布熱可塑性樹脂を30重量%以上と、滑
剤及びハイドロタルサイト類化合物のうちの1種以上を
0.01〜10重量%と、酸化防止剤の1種以上を0.
001〜1.0重量%とを少くとも含有する熱可塑性樹
脂組成物を射出成形して成る写真感光材料包装用射出成
形品により達成することができる。
【0012】前記狭分子量分布熱可塑性樹脂は、射出成
形の際に寸法変化が少ないという利点を有するが、射出
成形機から押し出す際の抵抗が大きいので、迅速に押し
出しにくいから、熱劣化や変質をおこしやすい。そのた
め、かかる狭分子量分布熱可塑性樹脂に、滑剤及びハイ
ドロタルサイト類化合物のうちの1種以上を添加するこ
とにより、射出成形機から押し出す際の抵抗を小さくし
迅速に押し出して熱劣化を防止すると共に、酸化防止剤
を添加することにより必要以上の過剰な加熱により酸化
して前記熱可塑性樹脂組成物が熱劣化により変質するこ
とを防止することができる。
【0013】前記狭分子量分布熱可塑性樹脂は、ポリオ
レフィン樹脂であること、また、メルトフローレート
(MFR)が3〜100g/10分、融点が90℃以上
であることは、それぞれ好ましい。前記狭分子量分布熱
可塑性樹脂中の残留ジルコニウム、チタニウム、ハフニ
ウム、バナジウム残留量が50ppm以下であることが
写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすことが少ないの
で好ましい。さらに、前記狭分子量分布熱可塑性樹脂
は、溶媒を使用しない気相法製造プロセスで重合温度4
0〜100℃、重合圧力5〜50kg/cm2で製造さ
れたものであることが、写真感光材料の写真性に悪影響
を及ぼすことが少なく、且つ省エネルギーで製造コスト
が安価であるので好ましい。なお、本発明において数値
範囲の記載は、両端値のみならず、その中に含まれる全
ての任意の中間値を含むものとする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の写真感光材料包装用射出
成形品は、特定の組成の熱可塑性樹脂組成物を射出成形
して得られるものである。
【0015】この熱可塑性樹脂組成物は、分子量分布の
範囲が狭い狭分子量分布熱可塑性樹脂を含有する。狭分
子量分布熱可塑性樹脂は、ジルコニウム系、チタニウム
系、ハフニウム系及びバナジウム系のメタロセン錯体の
うちの1種以上を含むシングルサイト触媒を用いて重合
製造して得られた熱可塑性樹脂であり、その分子量分布
は1.1〜5である。本発明の写真感光材料包装用射出
成形品の30重量%以上は、前記シングルサイト触媒を
用いて重合製造した分子量分布が1.5〜5の狭分子量
分布熱可塑性樹脂で形成されている。
【0016】〔狭分子量分布熱可塑性樹脂〕本発明で
“シングルサイト触媒”と言うのは、従来の活性点の性
質が不均一な“マルチサイト触媒”とは異なる、活性点
が均一な触媒のことを言い、略同一の分子量(分子量分
布、組成分布が狭い)の熱可塑性樹脂を製造するのに最
適な触媒を言う。特に共重合体樹脂の場合は、本発明に
おける“シングルサイト触媒”を用いて製造すると、活
性点の性質が均一であるので、どの分子成分にも均等に
コモノマーが導入され、分子量分布、組成分布の小さい
(狭い)狙った分子量、組成のポリマーを、低分子量・
低密度等の不要な成分を含まない熱可塑性樹脂となり、
物理強度の大きい、ブロッキング防止性が優れたものと
なる。チーグラー触媒に代表される従来の“マルチサイ
ト触媒”では不要な副生成物を減少させるために重合系
の比較的均一な溶液法製造プロセスを選択する必要があ
った。これに対して“シングルサイト触媒は触媒自体の
活性点の性質が均一なので、溶媒(写真感光材料の写真
性に悪影響を及ぼすものあり)を使用しない気相法製造
プロセスで、低分子量・低密度等の不要な成分を含まな
い熱可塑性樹脂を得ることが可能になった。
【0017】シングルサイト触媒の代表的なものは、1
980年にドイツのHamburg大学のKamins
ky教授により高活性なポリエチレン樹脂重合触媒とし
て発見された触媒であり、下記に示すような二塩化ジル
コノセンに代表されるメタロセン化合物と、メチルアル
ミノキサンに代表される助触媒から成る触媒系であり、
一般に有機溶媒に可溶であり、単一種の触媒活性点を持
つ触媒である。
【0018】
【化1】
【0019】本発明では、分子量分布が1.1〜5であ
る熱可塑性樹脂を安価に製造可能なシングルサイト触媒
を用いて重合したものであれば上記の式に示すものに限
定されるものではなく、例えば現在までに公知になって
いる各種のシングルサイト触媒や今後開発されるシング
ルサイト触媒も、写真感光材料の写真性に悪影響を与え
ることなく、且つ写真感光材料包装用射出成形品として
必要な特性を確保できる熱可塑性樹脂を重合可能であれ
ば使用可能であることは言うまでもない。
【0020】シングルサイト触媒の代表的な代表例は、
特開昭58−19309号公報、特開昭59−9529
2号公報、特開昭60−35006号公報、特開昭60
−35007号公報、特開昭60−35008号公報等
に開示されている。本発明で特に好ましい代表的な内容
を以下に開示するが、本発明は、これらに限定されない
ことは言うまでもない。
【0021】好ましいシングルサイト触媒を構成する金
属メタロセン系遷移金属化合物としては、ジルコニウ
ム、ハフニウム、チタニウム、バナジウムに、シクロペ
ンタジェニル基、インデニル基、テトラヒドロインデニ
ル基、フルオニル基及びこれらの置換基が1〜2結合し
ているか、あるいは、これらのうちの二つの基が共有結
合で架橋したものが結合しており、他に水素原子、酸素
原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アル
コキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボニル
基、シリル基、ルイス塩基、ケイ素原子を含む置換基、
不飽和炭化水素などの配位子を有するものが挙げられ
る。
【0022】本発明で分子量分布とは、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー法(以後、GPC法と表示す
る)で測定した重量平均分子量(以後、Mwと表示す
る)と数平均分子量(以後、Mnと表示する)の比Mw
/Mnのことを言う。具体的には、ウオーターズ社製1
50−c(カラム;東ソー社製GMH−XLHT 8m
mφ×30cm×3本、溶媒;1,2,4−トリクロロ
ベンゼン、温度;135℃、流量;10ml/分)を用
いるGPC法によりMw及びMnを測定し、Mw/Mn
を算出した値を分子量分布と言う。
【0023】本発明では優れた射出成形性、射出成形品
の寸法安定性、物理強度、外観、重合適性、コスト等を
確保する点から、熱可塑性樹脂の分子量分布(Mw/M
n)を1.1〜5、好ましくは1.2〜4.5、特に好
ましくは1.3〜4.0、最も好ましくは1.5〜3.
5のものを厳選して使用している。
【0024】本発明では上記優れた写真感光材料包装用
射出成形品としての特性を確保するために、このシング
ルサイト触媒を用いて重合し分子量分布を限定した狭分
子量分布熱可塑性樹脂を、写真感光材料包装用射出成形
品中に30重量%以上、好ましくは40重量%以上、特
に好ましくは50〜99.9重量%、最も好ましくは6
0〜99.9重量%含有している。
【0025】遮光性物質を含有させて完全遮光性を確保
すること及び寸法精度を常に維持することを必須とする
ような用途(例えば写真フィルム用スプール、アドバン
ストフォトシステム(以後APSと表示)等に用いる樹
脂製写真フィルムパトローネ、レンズ付きフィルムユニ
ット、インスタントフィルムユニット、シートフィルム
パック、カメラ、シートフィルムホルダ等の着色射出成
形品)の場合、このシングルサイト触媒を用いて重合製
造した分子量分布を限定した狭分子量分布熱可塑性樹脂
の写真感光材料包装用射出成形品中の含有量は、30重
量%以上、好ましくは40重量%以上、特に好ましくは
50〜99.5重量%、最も好ましくは60〜99重量
%である。
【0026】狭分子量分布熱可塑性樹脂の種類は、好ま
しくはポリオレフィン樹脂であり、より好ましくはエチ
レン−αオレフィン共重合体樹脂と各種ポリプロピレン
樹脂であり、特に好ましくは結晶性樹脂となるシンジオ
タクチックポリスチレン樹脂である。前記狭分子量分布
熱可塑性樹脂は、好ましくは、メルトフローレートが3
〜100g/10分である。
【0027】また、好ましいポリオレフィン樹脂は、ホ
モポリエチレン樹脂及び炭素数が3〜20個のαオレフ
ィンを0.01〜30重量%、好ましくは炭素数が3〜
13個のαオレフィンを0.05〜20重量%含むエチ
レン−αオレフィン共重合体樹脂のうちの1種以上であ
って、メルトフローレート[ASTM D−1238−
88のE条件で測定、E条件:温度190℃、ピストン
荷重2.16kg]が3〜100g/10分のものであ
る。
【0028】また、他の好ましいポリオレフィン樹脂
は、ホモポリプロピレン樹脂及びプロピレン−αオレフ
ィン共重合体樹脂のうちの1種以上であって、メルトフ
ローレート[ASTM D−1238−88のL条件で
測定、L条件:温度230℃、ピストン荷重2.16k
g]が3〜100g/10分のものである。
【0029】本発明に用いられるシングルサイト触媒を
用いて重合製造した分子量分布が1.1〜5の狭分子量
分布熱可塑性樹脂のメルトフローレート(測定条件は樹
脂の種類により異なり、本発明では次の表1に記載の測
定条件による値である。)は、ショートショット発生防
止、ウェルドライン発生防止、外観向上、成形サイクル
短縮、射出成形品の寸法安定性確保の点から3〜100
g/10分、好ましくは5〜80g/10分、特に好ま
しくは10〜60g/10分、最も好ましくは15〜5
0g/10分である。
【0030】
【表1】
【0031】特に、熱容量がポリスチレン樹脂の2倍前
後と大きいポリオレフィン樹脂の場合は、分子量分布が
小さいことも重なり上記優れた性能を確保する為にAS
TMD−1238のE条件で測定したメルトフローレー
トが大きな熱可塑性樹脂を用いることが好ましく、メル
トフローレートは好ましくは10〜80g/10分、特
に好ましくは15〜70g/10分、最も好ましくは2
0〜60g/10分である。
【0032】ホモポリエチレン樹脂及び/又はエチレン
−αオレフィン共重合体樹脂の場合であって、柔軟性、
容器本体との嵌合・密封性を必須とする写真フィルムパ
トローネ用容器キャップに用いる場合の密度は0.85
〜0.940g/cm3、好ましくは0.89〜0.9
35g/cm3、特に好ましくは0.90〜0.93g
/cm3、最も好ましくは0.91〜0.928g/c
3である。
【0033】またパーキンエルマー社製DSC(示差走
査熱量計)を用い、室温より10℃/分の昇温速度で2
00℃まで加熱後その温度で2分間保持し、次に10℃
/分の降温速度で40℃まで冷却後その温度で2分間保
持し、引続き10℃/分の昇温速度で200℃まで加熱
した時観察される単独あるいは複数の吸熱ピークの内最
も吸熱量の大きなピークのピーク位置を与える温度(以
後、融点と表示する)が、90℃以上、好ましくは10
0℃以上、特に好ましくは105℃以上、最も好ましく
は110℃以上のポリオレフィン樹脂とシンジオタクチ
ックポリスチレン樹脂である。これは、特に屋外でカー
ボンブラックや金属粉末等により完全遮光性を確保する
ことを必須とする用途の写真感光材料包装用射出成形品
にとっては写真感光材料の品質維持のために必須であ
る。また寸法精度を必須とする写真感光材料包装用射出
成形品にとっては必須の特性である。このような特性を
必要とする代表例としてはカメラ、スプール、APS用
パトローネ、レンズ付きフィルムユニット、シートフィ
ルムホルダ、シートフィルムパック等がある。
【0034】しかし、ポリオレフィン樹脂の一つである
ポリエチレン系樹脂を用いた剛度や耐熱性、耐摩耗性、
耐油性、耐溶剤性をより必要とする用途の場合(例え
ば、写真フィルムパトローネ用容器本体、APSフィル
ムに用いる樹脂製写真フィルム用パトローネ、カメラ、
スプール、レンズ付きフィルムユニット、シートフィル
ムホルダ、シートフィルムパック、インスタントフィル
ムユニット、明室装填用マガジン等)の密度は、0.9
41〜0.985g/cm3、好ましくは0.945〜
0.980g/cm3、特に好ましくは0.950〜
0.975g/cm3、最も好ましくは0.955〜
0.970g/cm3である。屋外の太陽光下でも使用
されこれらの射出成形品に用いるポリエチレン系樹脂の
前記のDSCにより測定した融点は、耐熱性の点から1
10℃以上、好ましくは115℃以上、特に好ましくは
120℃以上、最も好ましくは125℃以上である。
【0035】特に本発明の“シングルサイト触媒”を用
いて重合製造した炭素数が3〜20個のαオレフィンを
0.01〜30重量%含有するエチレン−αオレフィン
共重合体樹脂は、従来のチーグラー触媒に代表される
“マルチサイト触媒”を用いたエチレン・αオレフィン
共重合体樹脂とは溶融ポリマーが冷却され結晶化する過
程が異なる。即ち、“マルチサイト触媒”を用いたエチ
レン−αオレフィン共重合体樹脂では、高密度の成分が
まず、結晶化し、それが結晶核になって成長するため
に、ラメラの厚さは高密度の成分によって決まり厚くな
るため透明性が低下する。
【0036】これに対して“シングルサイト触媒”を用
いたエチレン−αオレフィン共重合体樹脂は高密度の成
分を含まない均一な密度の成分だけで構成されているの
で、結晶核が均一に生成し、均一に成長するので、ラメ
ラの厚みが薄くなるので透明性が向上する。従って透明
な写真フィルム用容器本体として最適である。従来の
“マルチサイト触媒”を用いたエチレン−αオレフィン
共重合体樹脂品のASTM D−1003で測定したヘ
イズは1/2以下となる。特に各種造核剤を0.001
〜10重量%添加するとヘイズは1/3となり好まし
い。
【0037】ジルコニウム系、チタニウム系、ハフニウ
ム系及びバナジウム系のメタロセン錯体の代表例として
は以下のものがあるが本発明はこれらに限定されるもの
ではない。ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
モノクロリドモノハイドライド、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムモノブロミドモノハイドライド、
ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコニウムハイ
ドライド、ビス(シクロペンタジエニル)エチルジルコ
ニウムハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)シ
クロヘキシルジルコニウムハイドライド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)フェニルジルコニウムハイドライド、
ビス(シクロペンタジエニル)ベンジルジルコニウムハ
イドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ネオペンチ
ルジルコニウムハイドライド、
【0038】ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジブロマイド、ビス(シクロペンタジエニル)メ
チルジルコニウムモノクロライド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)エチルジルコニウムモノクロライド、ビス
(シクロペンタジエニル)シクロヘキシルジルコニウム
モノクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)フェニ
ルジルコニウムモノクロライド、ビス(シクロペンタジ
エニル)ベンジルジルコニウムモノクロライド、
【0039】ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジベンジル、ビス(シクロペンタジエニル)メトキ
シジルコニウムクロライド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)エトキシジルコニウムクロライド、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ブトキシジルコニウムクロライド、ビス
(シクロペンタジエニル)メチルジルコニウムエトキシ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)エチルジルコニウム
エトキシド、ビス(シクロペンタジエニル)フェニルジ
ルコニウムエトキシド、ビス(シクロペンタジエニル)
エトキシジルコニウム、ビス(シクロペンタジエニル)
ブトキシジルコニウム、
【0040】ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライド、ビ
ス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメチル
クロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジメチル、ビス(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメチルクロライ
ド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジメチル、ビス(ノルマル−ブチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ノルマル
−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメチルク
ロライド、
【0041】ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム
ジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウ
ムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウ
ムメチルクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)チ
タニウムジメチル、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジフェニル、ビス(メチルシクロペンタ
ジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)チタニウムメチルクロライド、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジメチル、
【0042】ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシク
ロペンタジエニル)チタニウムジフェニル、ビス(ペン
タメチルシクロペンタジエニル)チタニウムメチルクロ
ライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チ
タニウムジメチル、ビス(ノルマル−ブチルシクロペン
タジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(ノルマル
−ブチルシクロペンタジエニル)チタニウムジフェニ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロラ
イド、メチレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ハ
フニウムジクロライド、メチレンビス(ブチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(メチル
シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス
(ブチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライ
ド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロライド、ビス(インデニル)ジルコニウムジ
クロライド、等がある。
【0043】これらの中で最も好ましいのはジルコニウ
ム系のメタロセン錯体である(写真性が良好)。重合は
溶液、スラリーまたは気相法等が可能であるが、写真感
光材料の写真性に悪影響を及ぼす触媒残渣が少ない熱可
塑性樹脂の製造が可能で、且つエネルギー使用量が少な
い気相法が本発明では最も好ましい。本発明の狭分子量
分布熱可塑性樹脂中のジルコニウム、チタニウム、ハフ
ニウム、バナジウム残留量は写真感光材料の写真性への
悪影響防止の観点から50ppm以下が好ましく、さら
に好ましくは40ppm以下、特に好ましくは30pp
m以下、最も好ましくは20ppm以下である。必要な
ら各種アルコールでこれらの成分を抽出して減量するこ
とが写真性を良化させる観点からは好ましい(コストア
ップにはなる)。
【0044】〔狭分子量分布熱可塑性樹脂以外の樹脂〕
本発明の写真感光材料包装用射出成形品中には、本発明
に必須のシングルサイト触媒を用いて重合した分子量分
布が1.1〜5の狭分子量分布熱可塑性樹脂の他に使用
目的に応じて各種の熱可塑性樹脂を含有することができ
る。
【0045】例えば、GPPS樹脂、HIPS樹脂、高
圧法により製造された長鎖分岐を有するホモポリエチレ
ン樹脂(以後、LDPE樹脂と表示する)、従来の重合
触媒を用いて重合した高密度ホモポリエチレン樹脂(以
後、HDPE樹脂と表示する)、中密度ホモポリエチレ
ン樹脂(以後、MDPE樹脂と表示する)、ホモポリプ
ロピレン樹脂やプロピレン−αオレフィン共重合体樹脂
(以後まとめて単に、PP樹脂と表示する)、各種密度
のエチレン−αオレフィン共重合体樹脂(以後まとめ
て、L−LDPE樹脂と表示)等の各種エチレン共重合
体樹脂、各種熱可塑性エラストマー、各種酸変性熱可塑
性樹脂、各種ポリアミド樹脂(各種ナイロン樹脂とも言
う、以後まとめて単に、PA樹脂と表示する)、ポリエ
チレン−テレフタレート樹脂(以後、PETと表示す
る)、ポリエチレン・ナフタレート樹脂(以後、PEN
樹脂と表示する)、アクリルニトリル・ブタジェン・ス
チレン三元共重合体樹脂(以後、ABS樹脂と表示す
る)、ポリカーボネート樹脂(以後、PC樹脂と表示す
る)である。
【0046】本発明では、特に各種のポリオレフィン樹
脂と各種の熱可塑性エラストマー及び各種の相溶化樹脂
が安価であり、写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす
ことがなく、且つ本発明のシングルサイト触媒を用いて
重合製造した分子量分布が1.1〜5の熱可塑性樹脂と
併用した時に相溶性が優れ、射出成形性や滑剤添加効果
を発揮する点で好ましい。本発明に特に好ましい各種の
ポリオレフィン樹脂と各種の熱可塑性エラストマー及び
各種の相溶化樹脂の具体的代表例を以下に示す。なお、
以下の熱可塑性樹脂が前記特定のシングルサイト触媒を
用いて重合製造したものであって前記特定の分子量分布
を有する場合は、狭分子量分布熱可塑性樹脂として使用
することができる。
【0047】(I)各種のポリオレフィン樹脂の代表例 高密度ホモポリエチレン樹脂、中密度ホモポリエチレン
樹脂、低密度ホモポリエチレン樹脂、ホモポリプロピレ
ン樹脂、プロピレン・αオレフィン共重合体樹脂、各種
エチレン共重合体樹脂等がある。
【0048】(1−1)各種エチレン共重合体樹脂の代
表例を以下に示す。 (1)エチレン−酢酸ビニル共重合体(略号、「EV
A」)樹脂 (2)エチレン−プロピレン共重合体樹脂 (3)エチレン−1−ブテン共重合体樹脂 (4)エチレン−ブタジエン共重合体樹脂
【0049】(5)エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂 (6)エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(略号、
「EMM」)樹脂 (7)エチレン−アクリル酸メチル共重合体(略号、
「EMA」)樹脂 (8)エチレン−アクリル酸エチル共重合体(略号、
「EEA」)樹脂 (9)エチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂
【0050】(10)エチレン−アクリル酸共重合体
(略号、「EAA」)樹脂 (11)アイオノマー樹脂(エチレンと不飽和酸との共
重合物を亜鉛などの金属で架橋した樹脂) (12)エチレン−αオレフィン共重合体(略号、「L
−LDPE」)樹脂 (13)エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合
体樹脂等
【0051】(1−2)L−LDPE樹脂の詳細につい
て以下に示す。L−LDPE(inear ow
ensity olythylene)樹脂は、
第3のポリエチレン樹脂と称され、中・低密度、高密
度、両ポリエチレン樹脂の利点を併せもつ省エネルギ
ー、省資源という時代の要請に合致する低コスト、高強
度の樹脂である。この樹脂はエチレンと炭素数が3〜2
0個、好ましくは3〜13個、より好ましくは4〜10
個のα−オレフィンを共重合させたコポリマーで線状の
直鎖に短分岐をもった構造のポリエチレン系樹脂であ
る。L−LDPE樹脂の重合触媒としては公知の各種の
ものが使用でき、例えば“マルチサイト触媒”や“シン
グルサイト触媒”等がある。本発明では“シングルサイ
ト触媒”が物理強度、写真感光材料の写真性に及ぼす悪
影響の防止等の点で特に好ましい。
【0052】物理強度やコストの点で好ましいα−オレ
フィンとしてはブテン−1、ペンテン−1、オクテン−
1、ヘキセン−1,4−メチル−ペンテン−1、ヘプテ
ン−1,3−メチル−ペンテン−1、4,4−ジメチル
−ペンテン−1、ヘプセン−1、ノネン−1、ウンデセ
ン−1、ドデセン−1、デセン−1等が用いられる。本
発明で好ましいのはαオレフィンがブテン−1、ヘキセ
ン−1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1であ
り、これらαオレフィンの含有量が0.01〜30重量
%、好ましくは0.05〜20重量%のL−LDPE樹
脂であり、特に好ましいのはαオレフィンがブテン−
1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン
−1であり、これらαオレフィン含有量が0.1〜15
重量%のL−LDPE樹脂であり、最も好ましいのは、
“シングルサイト触媒”を用いて気相法製造プロセスで
重合した、αオレフィンがブテン−1とヘキセン−1で
あり、ブテン−1またはヘキセン−1含有量が0.1〜
10重量%のL−LDPE樹脂である。
【0053】マルチサイト触媒を用いて重合製造した市
販のL−LDPE樹脂の具体例を以下に示す。エチレン
・ブテン−1共重合体樹脂:GレジンとNUC−FLX
(UCC社)、ダウレックス(ダウケミカル社)、スク
レアー(デュポンカナダ社)、マーレックス(フィリッ
プス社)、スタミレックス(DSM社)、エクセレンV
L(住友化学)、ネオゼックス(三井石油化学)、三菱
ポリエチ−LL(三菱油化)、日石リニレックス(日本
石油化学)、NUCポリエチレン−LL(日本ユニカ
ー)、出光ポリエチレンL(出光石油化学)等、エチレ
ン・ヘキセン−1共重合体樹脂:TUFLIN(UCC
社)、TUFTHENE(日本ユニカー)等、エチレン
・4メチルペンテン−1共重合体樹脂:ウルトゼックス
(三井石油化学)等、エチレン・オクテン−1共重合体
樹脂:スタミレックス(DSM社)、ダウレックス(ダ
ウケミカル社)、スクレアー(デュポンカナダ社)、M
ORETEC(出光石油化学)等。シングルサイト触媒
(代表例はメタロセン触媒)で重合製造したL−LDP
E樹脂としてはエボリュー(三井石油化学)、カーネル
(三菱化学)、EXACT及びEXXPOLTM(エクソ
ンケミカル社)、AFFINITYTM及びエンゲージ
(ダウケミカル社)等がある。
【0054】物理強度向上と射出成形性のバランスの点
から特に好ましいのは、MFR(ASTM D−123
8−88のE条件、温度190℃、試験荷重2.16k
gfで測定)が2〜80g/10分、好ましくは5〜5
0g/10分、密度(JISK−6760で測定)が
0.890〜0.985g/cm3、好ましくは0.9
00〜0.980g/10分、そしてα−オレフィンの
炭素数が3〜12個のL−LDPE樹脂である。
【0055】(1−3)酸変性ポリオレフィン樹脂の詳
細について以下に示す。本発明のシングルサイト触媒を
用いて重合製造した分子量分布が1.1〜5の熱可塑性
樹脂との相溶性が優れ、リサイクル適性、遮光性物質の
分散性も良好にする樹脂であり、ポリオレフィン樹脂と
不飽和カルボン酸類とをグラフト変性した変性ポリオレ
フィン樹脂をいい、例えばグラフト変性ポリエチレン樹
脂、グラフト変性ポリプロピレン樹脂、グラフト変性エ
チレン共重合体樹脂(EVA樹脂、EEA樹脂、L−L
DPE樹脂、EMA樹脂等)等がある。
【0056】不飽和カルボン酸類は、その誘導体も含め
て総称するもので、代表例をあげるとアクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、シトラ
コン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸、
(エンドシス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エ
ン−2,3−ジカルボン酸)、無水マレイン酸、無水シ
トラコン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、メタ
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル
酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モ
ノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマ
ル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、
イタコン酸ジエチルエステル、アクリル酸アミド、メタ
クリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジア
ミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、マレイン酸
−N,N−ジエチルアミド、マレイン酸−N−モノブチ
ルアミド、マレイン酸−N,N−ジブチルアミド、フマ
ル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、フマル酸−N−モ
ノエチルアミド、フマル酸−N,N−ジエチルアミド、
フマル酸−N−モノブチルアミド、フマル酸−N,N−
ジエチルアミド、フマル酸−N−モノブチルアミド、フ
マル酸−N,N−ジブチルアミド、マレイミド、マレイ
ン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マタクリル酸カ
リウム、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸亜鉛、アク
リル酸マグネシウム、アクリル酸カルシウム、メタクリ
ル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カ
リウム、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミ
ド、塩化マレニル、グリシジルマレエート、マレイン酸
ジプロピル、アコニチン酸無水物、ソルビン酸等をあげ
ることができ、相互の混合使用も可能である。なかでも
アクリル酸、マイレン酸、無水マレイン酸、ナジック酸
が好ましく、無水マレイン酸が特に好ましい。
【0057】変性ポリオレフィン樹脂における不飽和カ
ルボン酸類をグラフト変性させる方法は特に限定されな
い。例えば、溶融状態で反応させる特公昭43−274
21号公報等に開示の方法や、溶液状態で反応させる特
公昭44−15422号公報等に開示の方法や、スラリ
ー状態で反応させる特公昭43−18144号公報等に
開示の方法や、気相状態で反応させる特公昭50−77
493号公報等に開示の方法等がある。これらの方法の
中で押出機を用いる溶融混練法が操作上簡便で、かつ安
価な方法なので好ましい。
【0058】不飽和カルボン酸類の使用量は、相溶性確
保のためポリオレフィン樹脂ベースポリマー(各種ポリ
エチレン樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、各種ポリオレ
フィン共重合体樹脂、ポリブテン−1樹脂、ポリ−4−
メチルペンテン−1、ポリオレフィンエラストマー等及
びこれらのうちの2種以上の混合樹脂)100重量部に
対して0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜2
0重量部、より好ましくは0.1〜10重量部、特に好
ましくは0.2〜5重量部である。
【0059】ポリオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸類
との反応を促進するために有機過酸化物等が用いられ
る。有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオ
キサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブ
チロニトリル、ジクミルパーオキサイド、α,α′ビス
(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチル−ハイ
ドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、1,3ビス(t−ブチルパーオキシイソプロ
ピル)ベンゼン、キュメンハイドロパーオキサイド、ジ
−t−ブチル−ジパーオキシフタレート、t−ブチルパ
ーオキシマレイン酸、イソプロピルパーカーボネート等
の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ
化合物、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物等があ
る。
【0060】これらは1種または2種以上の組合せで使
用してもよい。特に好ましいのは、分解温度が170℃
〜200℃の間にあるジ−t−ブチルパーオキサイド、
ジ−クミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、1,
3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼ
ンである。これらの過酸化物の添加量は特に限定されな
いが、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して0.0
05〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部であ
る。
【0061】市販の酸変性ポリオレフィン樹脂の代表例
を以下に示す。 (1)日本石油化学KK “Nポリマー” (2)三井石油化学工業KK “ADMER” (3)昭和電工KK “ER RESIN” (4)三菱化成工業KK “NOVATEC−AP” (5)三菱油化KK “MODIC” (6)日本ユニカーKK “NUC−ACE” (7)宇部興産KK “UBE BOND” (8)東ソーKK “メルセンM” (9)住友化学工業KK “ホルダイン” (10)三井・デュポンケミカルKK“CMPS”等 (11)エクソン社 “デクソン” (12)東亜燃料工業KK “HAシリーズ” (13)三井東圧化学KK “MITSUI LONPLY”等
【0062】L−LDPE樹脂製造プロセスの特徴の概
略を以下に示す。 (1) 気相法 重合に必要なエネルギー量が小さいと発表されている。
品質上はコモノマーに、揮発しやすい単一成分を用いな
ければならないとされており、溶液法に比べ制約を受け
る。最近は、コモノマーの選択、分子量分布のコントロ
ール幅も広くなりつつある模様である。特にシングルサ
イト触媒を用いた場合は、コモノマーの制限もなく分子
量分布も自由にコントロール可能であり、重合製造コス
トも小さく、触媒残渣も少なく、写真感光材料の写真性
に悪影響を及ぼすこともなく最も好ましい製造プロセス
である。
【0063】(2) スラリー法 溶媒を用いる液相重合法は、スラリー法と溶液法に分け
られる。スラリー法は、溶媒を用いるがスラリー(異相
系)であるので、反応容器内の溶液は粘度が低いことか
ら、比較的コンパクトな設備で生産することができ、溶
媒の除去が容易であるなどの利点がある。一方、低密度
化については、低分子量低密度ポリマーが溶媒に溶け込
み、溶液が高粘度になったり、ポリマーが膨潤しで塊状
化するため、密度が0.930g/cm3以下のL−L
DPE生産は制限を受ける。
【0064】(3) 溶液法 溶液法の重合は溶液中で行われる。溶液状態を維持する
ため高温で反応が行われる。品質面では、低密度化の許
容範囲が広く、且つC6以上のαオレフィン(4メチル
ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−
1等)とエチレンの重合に最適の製造プロセスである。
またαオレフィン含有率の大きいL−LDPE樹脂の製
造プロセスとしても最適である。
【0065】(4) 改良高圧法 従来の高圧法プロセスをそのまま利用しながらマルチサ
イト触媒の代表例のチーグラー系触媒やシングルサイト
触媒の代表例のメタロセン触媒等により高温高圧でL−
LDPE樹脂を得るものでランニングコストは上記
(1)〜(3)より高価である。高圧転換法とも呼ばれ
る。
【0066】(II)各種の熱可塑性エラストマーの代
表例 熱可塑性エラストマー(略号、「TPE」)は、大別す
るとスチレン系(略号、「SBC」)、エステル系(略
号、「TPEE」)、オレフィン系(略号、「TP
O」)、塩化ビニル系(略号、「TPVC」)、アミド
系(略号、「TPAE」)、結晶性1、2ポリブタジェ
ン系(略号、「RB」)、アイオノマー系、フッ素系
(略号、「F−TPE」)、ウレタン系(略号、「TP
U」)、イソプレン系など各種の化学構造のものがあ
る。市販の代表的なTPEを以下に示す。
【0067】 Uniroyal TPR E.I. du Pont de Nemours TPN or Somel B.F.Goodrich Chemical Telcar. Estane Exxon Chemical Vistaflex Esso Chemical Vistalon Hercules Pro-fax Allied Chemical ET Ren Plastics Ren flex Monsanto Santoprene Naamloze Vennootschap DSM Keltan-TP International Synthetic Rubber Uneprene Montedison Dutral TP 住友化学工業 エスプレン EPR(または住友TPE) 三井石油化学工業 ミラストマー 日本合成ゴム JSR-サーモラン
【0068】(2−1)代表的な主要TPEの分類と製
造メーカー及び商品名は、特開平8−118394号公
報に記載されている。
【0069】(2−2)スチレン系熱可塑性エラストマ
ーの詳細について以下に示す。本発明のシングルサイト
触媒を用いて重合製造した分子量分布が1.1〜5の狭
分子量分布熱可塑性樹脂や他の従来の各種熱可塑性樹脂
との相溶性が優れるだけでなく遮光性物質の分散性が優
れるスチレン系熱可塑性エラストマーを含む遮光性を有
する写真感光材料包装用射出成形品は、本発明には好ま
しい。
【0070】特に遮光性物質を高濃度に含有するマスタ
ーバッチ樹脂ペレット用にスチレン系熱可塑性エラスト
マーを用いると分散性、物理強度、外観の優れた射出成
形故障の発生が少ない着色した写真感光材料包装用射出
成形品を得ることができるので好ましい。
【0071】マスターバッチ樹脂ペレットの樹脂組成物
がスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する場合、希
釈用樹脂組成物が結晶性樹脂(ポリオレフィン系樹脂、
ポリアセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂、シンジオタ
クチックポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹
脂、線状ポリエステル系樹脂等)または非結晶性樹脂
(ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ
ビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、メタ
クリル酸系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等)のいずれであっ
てもあるいは両樹脂の混入したものであっても、さらに
はリサイクル樹脂が混入されても良好に相溶化した射出
成形用着色樹脂組成物となる。
【0072】ここでスチレン系熱可塑性エラストマーと
は、スチレン系モノマー(ハードセグメント)と、スチ
レン系モノマーと共重合しうるモノオレフィンまたはジ
オレフィン等の他のモノマー(ソフトセグメント)との
ランダム、ブロック、グラフト等の共重合体(特に好ま
しくはブロック共重合体)、及びこれらの共重合体の水
素添加物である。
【0073】ここでスチレン系モノマーとしては例え
ば、スチレン、α−クロロスチレン、2,4−ジクロロ
スチレン、p−メトキシスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−ジビニルベンゼン、p
−(クロロメトキシ)−スチレン、α−メチルスチレ
ン、o−メチル−α−メチルスチレン、m−メチル−α
−メチルスチレン、p−メチル−α−メチルスチレン、
p−メトキシ−α−メチルスチレン等が挙げられる。こ
れらのなかではスチレンが特に好ましい。
【0074】ジオレフィンとしては例えばジシクロペン
タジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエ
ン、メチルノルボルネン等の非共役ジエン、またはブタ
ジエン、イソプレン等の共役ジエンが挙げられる。これ
らのなかではブタジエンが特に好ましい。またモノオレ
フィンとしては例えばエチレンの他、プロピレン、ブテ
ン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メ
チルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセ
ン−1等の炭素数3以上のα−オレフィンが挙げられ
る。これらのなかではエチレン、プロピレンが特に好ま
しい。
【0075】ブロック共重合体の構造としてはソフトセ
グメントの両端にハードセグメントが結合するいわゆる
ABA型、両ブロックの繰り返し構造を有するマルチブ
ロック型、両ブロックが放射状に結合したラジアルブロ
ック型がある。使用温度領域においてはポリスチレンブ
ロックがガラス状態のドメインを形成してセグメント中
に数十nmの大きさで分散し、ソフトセグメントを拘束
することによって物理的架橋点を形成する。
【0076】かかるスチレン系熱可塑性エラストマーは
上記の適当なモノマーを周知の適当な方法、例えばアニ
オンリビング重合法や、バッチ塊状重合法、連続塊状重
合法、懸濁重合法、連続溶液重合法、乳化重合法等のラ
ジカル重合法によって共重合することにより得ることが
できる。かかる重合方法のなかではアニオンリビング重
合が特に好ましく、ジエン系ポリマーのミクロ構造を規
制するため開始剤には有機リチウム化合物が一般的に用
いられる。また重合法には両成分を逐次的に重合する方
法(逐次重合法)と逐次重合の後カップリング反応で分
子を結合する方法があり、ラジアルブロック型は多官能
カップリング剤を用いる後者の方法で製造される。
【0077】スチレン系モノマーと共重合しうるモノオ
レフィンまたはジオレフィン等の該他のモノマーの、ス
チレン系モノマー中の含有量は1〜12重量%、好まし
くは1.5〜10重量%、特に好ましくは2〜8重量%
の任意の量である。スチレン系モノマーと共重合しうる
モノオレフィンまたはジオレフィン等の該他のモノマー
の、スチレン系モノマー中の含有量が1〜12重量%で
あれば、例えば0℃以下の条件下で用いられることの多
い写真フィルム用スプール、写真フィルム用パトロー
ネ、インスタントフィルムユニット、カメラボディー、
写真フィルム用カートリッジ、写真フィルム用マガジ
ン、レンズ付き写真フィルムユニット等が落下時の強度
不足を防止でき、また耐摩耗性に優れ、さらに感光材料
を3か月以上の長期間密封状態で保存される場合でも、
経時でカブリが増加したり部分的に感度が上昇したりす
ることを防止することができる。
【0078】かかるスチレン系熱可塑性エラストマーの
具体例としては例えばスチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体樹脂及びその水素添加物であるスチレ
ン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂及びその水素添
加物であるスチレン−エチレン−ブチレンブロック共重
合体樹脂、スチレン−イソプレン共重合体樹脂及びその
水素添加物であるスチレン−エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体樹脂、スチレン−イソプレン−スチレンブ
ロック共重合体樹脂及びその水素添加物であるスチレン
−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体樹
脂等である。かかるスチレン系熱可塑性エラストマーの
なかでスチレン−ブタジエン共重合体樹脂及びその水素
添加物が特に好ましい。
【0079】代表的なスチレン系熱可塑性エラストマー
の商品名と製造会社名を以下に示す。Kraton(ま
たはCaliflex TR)、Kraton G(ま
たはElexar)(Shell Chemical)、Solpre
ne T(Phillips Petroleum)、Europrene
SOL T(ANIC)、Solprene T(Petroc
him)、タフプレン(旭化成)、ソルプレン T、アサ
プレン T(日本エラストマー)、クリアレン(電気化
学)、JSR、SBR(日本合成ゴム)等。
【0080】また上記スチレン系熱可塑性エラストマー
の代わりに、あるいはスチレン系熱可塑性エラストマー
とともに、上記スチレン系熱可塑性エラストマーを変性
させたものを用いてもよい。スチレン系熱可塑性エラス
トマーを変性させるにはどのような方法を用いてもよい
が、例えば不飽和カルボン酸またはその誘導体を変性剤
として変性させることができる。
【0081】不飽和カルボン酸、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、エンド−ビシクロ〔2.
2.1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸(エン
ディック酸)、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸等
の不飽和モノあるいはジカルボン酸、またはその誘導
体、例えば酸、ハライド、アミド、イミド、無水物、エ
ステル等が挙げられる。誘導体の具体例としては、塩化
マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、エンディック
酸無水物、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、無
水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジ
メチル等が挙げられる。これら変性剤は単独で、あるい
は2種以上併用することもできる。
【0082】上記変性剤としての不飽和カルボン酸また
はその誘導体の含有量はスチレン系熱可塑性エラストマ
ーの種類によっても異なり一概には言えないが、一般に
はスチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対し
て略0.1〜15重量部程度、好ましくは略0.1〜1
0重量部の任意の量である。変性スチレン系熱可塑性エ
ラストマーは、上記の原料スチレン系熱可塑性エラスト
マーと不飽和カルボン酸またはその誘導体を溶液法また
は溶融混練法等の既知の変性法を利用して共重合するこ
とにより得ることができる。
【0083】(III)各種の相溶化樹脂の代表例 相溶化樹脂とは、同種でも特性の異なる熱可塑性樹脂、
2種以上の熱可塑性樹脂、リサイクル熱可塑性樹脂とバ
ージン熱可塑性樹脂、遮光性物質を高濃度に配合したマ
スターバッチ熱可塑性樹脂と希釈用熱可塑性樹脂又はこ
れらを組み合せた樹脂のように、単一の熱可塑性樹脂に
はない新しい性質、性能を発現しようとする際、相溶化
を達成できる樹脂である。
【0084】相溶化樹脂の本発明の熱可塑性樹脂組成物
中への配合量は、2〜45重量%が好ましく、3.5〜
40重量%がより好ましく、5〜35重量%が最も好ま
しい。配合量が2重量%未満であると、物理強度の向
上、外観の向上及び相溶性の向上を効果的に達成するこ
とができない。また、配合量が45重量%を越えると、
写真感光材料に悪影響を及ぼす恐れがあり、また、高価
であるためコストが高くなり、経済的に実用化困難にな
るものである。
【0085】相溶化樹脂には、非反応型相溶化樹脂と反
応型相溶化樹脂とがある。相溶化樹脂の具体的な代表例
を以下に示す。 (a)非反応型相溶化樹脂の代表例 スチレン・エチレン・ブタジエンブロック共重合体樹脂 ポリエチレン・ポリスチレングラフト共重合体樹脂 ポリエチレン・ポリメチルメタクリレートグラフト共重
合体樹脂 ポリエチレン・ポリメチルメタクリレートブロック共重
合体樹脂
【0086】エチレン・プロピレン・ジエン共重合体樹
脂 エチレン・プロピレン共重合体樹脂 ポリスチレン・低密度ホモポリエチレングラフト共重合
体樹脂 ポリスチレン・高密度ホモポリエチレングラフト共重合
体樹脂 水添スチレン・ブタジエン共重合体樹脂 スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体樹
脂 スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂
【0087】塩素化ポリエチレン樹脂 ポリプロピレン・ポリアミドグラフト共重合体樹脂 ポリプロピレン・エチレン・プロピレン・ジエン共重合
体樹脂 ポリスチレン・ポリアクリル酸エチルグラフト共重合体
樹脂 ポリスチレン・ポリブタジエングラフト共重合体樹脂 ポリスチレン・ポリメチルメタクリレートブロック共重
合体樹脂等
【0088】(b)反応型相溶化樹脂の代表例 無水マレイン酸化エチレン・プロピレン共重合体樹脂 無水マレイン酸化スチレングラフト共重合体樹脂 無水マレイン酸化スチレン・ブタジエン・スチレン共重
合体樹脂 無水マレイン酸化スチレン・エチレン・ブタジエン・ス
チレン共重合体樹脂 エチレン・グリシジルメタクリレート共重合体樹脂 エチレン・グリシジルメタクリレート・スチレングラフ
ト共重合体樹脂 エチレン・グリシジルメタクリレート・メチルメタクリ
レートグラフト共重合体樹脂 無水マレイン酸グラフトポリプロピレン共重合体樹脂等
【0089】内外の市販相溶化樹脂の代表例を示す。 Kroton G(組成:水添SBS、水添SEBS及
びマレイン化物、Shell) Royaltuf(組成:EPDM・スチレングラフト
共重合体樹脂、マレイン化EPDM、EPDM・アクリ
ロニトリル共重合体樹脂、Uniroyal) Modiper(モディパー)(組成:各種2種の樹脂
のブロック又はグラフト共重合体樹脂、日本油脂)
【0090】Paraloid(組成:マレイン化EP
DM、コア・シェルタイプのブロック共重合体樹脂、R
ohm and Haas) Reseda(レゼダ)(組成:スチレン・メチルメタ
クリレートグラフト共重合体樹脂、東亜合成) ボンドファースト(組成:エチレン・メタクリル酸グリ
シジル共重合体樹脂、住友化学) EXXelor(組成:マレイン化EPDM、EXXo
n Chem)
【0091】タフテック(組成:SBS、SEBSとそ
のマレイン化物、旭化成) Bennet(組成:EVA・EPDM・ポリオレフィ
ングラフト共重合体樹脂、High Tech Pla
stics) Dylark(組成:スチレン・無水マレイン酸共重合
体樹脂、ARCO) レクスパール(組成:エチレン・メタクリル酸グリシジ
ル共重合体樹脂、日本石油化学)
【0092】VMX(組成:EVA50部にスチレン5
0部を含浸重合、三菱油化) (SBS …スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体
樹脂の略号、 SEBS…スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン
共重合体樹脂の略号、 EPDM…エチレンプロピレン・ジエン共重合体樹脂の
略号、 EVA …エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂の略号)
【0093】本発明の写真感光材料包装用射出成形品
は、滑剤及びハイドロタルサイト類化合物のうちの1種
以上を0.01〜10重量%含有する。 〔滑剤〕市販の代表的滑剤名と製造メーカー名を以下に
記載する。
【0094】(1)脂肪酸アミド系滑剤: [飽和脂肪酸アミド系滑剤] (a)ベヘニン酸アミド系滑剤:ダイヤミッドKN(日本
化成)等。 (b)ステアリン酸アミド系滑剤:アーマイドHT(ライ
オン油脂)、アルフローS−10(日本油脂)、脂肪酸
アマイドS(花王)、ダイヤミッド200(日本化
成)、ダイヤミッドAP−1(日本化成)、アマイドS
・アマイドT(日東化学)、ニュートロン−2(日本精
化)等。
【0095】[ヒドロキシステアリン酸アミド系滑剤] (a)パルミチン酸アミド系滑剤:ニュートロンS−18
(日本精化)、アマイドP(日東化学)等。 (b)ラウリン酸アミド系滑剤:アーマイドC(ライオン
・アクゾ)、ダイヤミッド(日本化成)等。
【0096】[不飽和脂肪酸アミド系滑剤] (a)エルカ酸アミド系滑剤:アルフローP−10(日本
油脂)、ニュートロン−S(日本精化)、LUBROL
(I・C・I)、ダイヤミッドL−200(日本化成)
等。 (b)オレイン酸アミド系滑剤:アーモスリップCP(ラ
イオン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニュー
トロンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化
学)、ダイヤミッドO−200、ダイヤミッドG−20
0(日本化成)、アルフローE−10(日本油脂)、脂
肪酸アマイドO(花王)等。
【0097】[ビス脂肪酸アミド系滑剤] (a)メチレンビスベヘニン酸アミド系滑剤:ダイヤミッ
ドNKビス(日本化成)等。 (b)メチレンビスステアリン酸アミド系滑剤:ダイヤミ
ッド200ビス(日本化成)、アーモワックス(ライオ
ン・アクゾ)、ビスアマイド(日東化学)等。 (c)メチレンビスオレイン酸アミド系滑剤:ルブロンO
(日本化成)等。 (d)エチレンビスステアリン酸アミド系滑剤:アーモス
リップEBS(ライオン・アクゾ)等。 (e)ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド系滑剤:ア
マイド65(川研ファインケミカル)等。 (f)ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド系滑剤:アマ
イド60(川研ファインケミカル)等。
【0098】(2)非イオン界面活性剤系滑剤:エレク
トロストリッパーTS−2、エレクトロストリッパーT
S−3(花王石鹸)等。 (3)炭化水素系滑剤:流動パラフィン、天然パラフィ
ン、マイクロワックス、合成パラフィン、ポリエチレン
ワックス(数平均分子量が10,000以下、好ましく
は8,000以下、特に6,000以下が好まし
い。)、ポリプロピレンワックス(数平均分子量が1
0,000以下、好ましくは8,000以下、特に6,
000以下が好ましい。)、塩素化炭化水素、フルオロ
カルボン等。
【0099】(4)脂肪酸系滑剤:高級脂肪酸(C12
上が好ましい。具体的にはカプロン酸、ステアリン酸、
オレイン酸、エルカ酸、パルミチン酸等)、オキシ脂肪
酸等。 (5)エステル系滑剤:脂肪酸の低級アルコールエステ
ル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグ
リコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコールエステル
等。 (6)アルコール系滑剤:多価アルコール、ポリグリコ
ール、ポリグリセロール等。
【0100】(7)脂肪酸金属塩系滑剤(金属石け
ん):カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、コハク酸、ベヘニン
酸、ベヘン酸、リノール酸、ステアリル乳酸、乳酸、フ
タル酸、安息香酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノー
ル酸、ナフテン酸、オレイン酸、エルシン酸、パルミチ
ン酸、モンタン酸、エルカ酸等の炭素数が6〜50個、
好ましくは10〜40個、特に好ましくは10〜30個
の脂肪酸とLi、Na、Mg、Ca、Sr、Ba、Z
n、Cd、Al、Sn、Pb、Cd等の金属との化合物
が挙げられ、好ましいものはステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、オレ
イン酸マグネシウム等である。
【0101】(8)モンタン酸エステル部分鹸化物系滑
剤: (9)シリコーン系滑剤:各種グレードのジメチルポリ
シロキサン及びその変性物(信越シリコーン、東レシリ
コーン)、特に各種シリコーンオイルが樹脂流動性向
上、滑性向上等の効果を発揮させるだけでなく、物理強
度向上、耐摩耗性向上、遮光性物質と併用すると遮光性
物質の分散性向上、樹脂組成物を白濁させヘイズ(AS
TM D−1003)を大きくさせる結果、着色能力向
上、遮光性向上等予想外の効果を発揮するので好まし
い。
【0102】上記シリコーンオイルは、常温(25℃)
における粘度が一般に50〜100,000センチスト
ークス、1,000〜60,000センチストークスの
範囲のものが好ましく、より好ましくは5,000〜3
0,000センチストークスの高粘度のものがよい。5
0センチストークス未満では写真性に悪影響を及ぼす低
分子量の物質が多くなったり、ブリードアウトが激しく
実用化困難であり、100,000センチストークスを
こえると製造が非常に困難になり高価になると共に粘度
が高すぎて取扱いが困難であり実用化不可である。
【0103】シリコーン及びシリコーン変性物の具体例
としては、ポリメチルフェニルシロキサン、オレフィン
変性シリコーン、アミド変性シリコーン、ポリジメチル
シロキサン、アミノ変性シリコーン、カルボキシル変性
シリコーン、αメチルスチレン変性シリコーン、ポリエ
チレングリコールやポリプロピレングリコールで変性し
たポリエーテル変性シリコーン、オレフィン/ポリエー
テル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アミノ
変性シリコーン、アルコール変性シリコーン等変性され
たシロキサン結合を含有したシリコーンオイルである。
【0104】該シリコーンオイル中、写真感光材料の写
真性に悪影響を与えることが少なく、滑性効果の大き
い、特に写真感光材料包装用射出成形品に適用した場合
に好ましいものはオレフィン変性シリコーン、アミド変
性シリコーン、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル
変性シリコーン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコ
ーンである。
【0105】該シリコーンオイルを含有させることによ
り、加熱・溶融状態での射出成形用熱可塑性樹脂組成物
の摩擦係数をより一層改良し、射出成形機から押し出す
際の抵抗をより一層低下させ、より一層迅速に押し出す
ことができるから、樹脂の熱劣化を緩和することがで
き、また、物理強度、耐摩耗性、滑性が優れた、美しい
外観を有する性能を保持した射出成形品を得ることがで
きる。さらに、写真感光材料包装用射出成形品におい
て、遮光性を向上できるので遮光能力アップの結果、遮
光性物質添加量を削減することが可能になり物理強度向
上と射出成形性向上と外観向上等多くの特性を向上でき
る。
【0106】シリコーンオイル添加の効果は、以下の通
りである。 (1)繊維状充填状、非繊維状遮光性物質、顔料を併用
するだけでこれらの表面を被覆して分散性を向上させ
る。 (2)樹脂の分散性を向上し、射出成形機のスクリュー
のモーター負荷を小さくし、メルトフラクチャー発生を
防止する。 (3)ブリードアウトして白粉状になる脂肪酸アミド等
の滑剤を添加しなくとも滑性を十分確保できる。またブ
リードアウトして白粉状になる滑剤や酸化防止剤と併用
すると白粉状になるのを防止できる。
【0107】(4)加熱状態での射出成形品の摩擦係数
を小さくし、写真フィルムによる摩耗を少なくし、巻き
上げトルクを小さくする。 (5)遮光性物質と併用すると、熱可塑性樹脂を白濁さ
せ、ヘイズを大きくする結果、着色力を向上させ遮光能
力を20%以上向上でき、物性を低下させる遮光性物質
の添加量を20%以上減量しても遮光性を確保できる。
このシリコーンオイルと結晶の核となって結晶を成長さ
せ、透明性や耐衝撃性、剛性、硬度、寸法安定性などを
向上させる優れた働きをする造核剤を併用することが好
ましい。
【0108】滑剤の添加量は種類によって異なり、本発
明の写真感光材料包装用射出成形品に最も適した滑剤の
中でも、脂肪酸金属塩等のように樹脂中のハロゲン化合
物を中和して写真感光材料の写真性能維持を主目的とし
た滑性効果が小さい滑剤の場合は、0.01〜10重量
%、好ましくは0.03〜5重量%、特に好ましくは
0.05〜3重量%、最も好ましくは0.09〜1.5
重量%である。脂肪酸アミド系滑剤及びビス脂肪酸アミ
ド系滑剤等のように滑性効果が大きく、ブリードアウト
しやすく、写真感光材料に影響を与える滑剤の場合は、
滑剤の添加量は0.005〜5重量%、好ましくは0.
01〜1重量%、特に好ましくは0.03〜0.5重量
%、最も好ましくは0.05〜0.3重量%である。
【0109】〔ハイドロタルサイト類化合物〕本発明の
写真感光材料包装用射出成形品中には触媒残渣を中和し
たり、塩酸等のハロゲン化合物を吸収して写真性に悪影
響を及ぼす物質を無害化したり、樹脂焼け故障等を防止
したりするために以下に代表されるハイドロタルサイト
類化合物を少なくとも0.001〜5.0重量%、好ま
しくは0.005〜4.0重量%、特に好ましくは0.
01〜3.0重量%、最も好ましくは0.02〜2.0
重量%添加することができる。特に脂肪酸金属塩と併用
すると分散性を向上でき、写真感光材料の写真性を良化
し、ブツ(異物状の固り)の発生を減少できる。
【0110】0.001重量%未満では添加効果が発揮
されず混練経費増となるだけであり、5重量%を超えて
も増量添加効果がなく、ブツの発生やコストアップとな
る。ハイドロタルサイト類化合物は、一般式が Mxy(OH)2x+3y-2z(A)z・aH2O [MはMg、Ca又はZn、RはAl又はCr又はF
e、AはCO3又はHPO4、x、y、z、aは正数]で
示される複塩である。代表例を具体的に示すと、Mg6
Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg8Al2(OH)
20CO3・5H2O、Mg5Al2(OH)14CO3・4H2
O、Mg10Al2(OH)22(CO32・4H2O、Mg
6Al2(OH)16HPO4・4H2O、Ca6Al2(O
H)16CO3・4H2O、Zn6Al2(OH)16CO3
4H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2
等がある。
【0111】または一般式が M(1-x)・Alx・(OH)2・Xx/n・mH2O [ただし式中、Mはアルカリ土類金属およびZnを示
す。Xはn価のアニオンを示す。そして、xおよびm,
nは下記式の条件を満足する。 0<x<0.5 0≦m≦2 n=1〜4の整数 で表わされる屈折率(Larsenの油浸法で測定)が
1.40〜1.60、好ましくは1.45〜1.55の
範囲であるハイドロタルサイト類化合物である。
【0112】上記式においてXで表わされるn価のアニ
オンの例としては、Cl-、Br-、I-、NO3 -、Cl
4 -、SO4 2-、CO3 2-、SiO3 2-、HPO4 2-、HB
3 2-、PO4 3-、Fe(CN)6 3-、Fe(CN)4 4-
CH3COC-、C64(OH)COO-である。好まし
い具体例を以下に示す。 Mg0.7Al0.3(OH)2(CO30.15・0.54H2
O Mg0.67Al0.33(OH)2(CO30.165・0.5H2
O Mg0.67Al0.33(OH)2(CO30.165・0.2H2
O Mg0.6Al0.4(OH)2(CO30.2・0.42H2O Mg0.75Al0.25(OH)2(CO30.125・0.63
2O Mg0.83Al0.17(OH)2(CO30.085・0.4H2
O等
【0113】これらのハイドロタルサイト類化合物は、
天然物であっても、合成品であってもよい。これらのハ
イドロタルサイト類化合物は、マグネシウム、アルミニ
ウム等を主成分としており、写真感光材料の写真性に悪
影響を及ぼしたり、射出成形機に用いられている金属の
発錆の原因と考えられる塩素イオン等のハロゲン化イオ
ンを吸着したり反応して無害化する能力に優れている。
さらに熱可塑性樹脂組成物中のモノマーや各種添加剤中
の揮発性物質等写真性に悪影響を及ぼす物質を吸着固定
するものと推定される。ハイドロタルサイト類化合物の
具体的な合成方法としては、特公昭46−2280号公
報及び特公昭50−30039号公報等に開示されてい
る公知の方法も使用できる。
【0114】本発明では特に上記のハイドロタルサイト
類化合物が好ましく、その結晶構造、結晶粒子径に制限
されることなく使用可能である。ハイドロタルサイト類
化合物の天然品としては、ハイドロタルク石、スチヒタ
イト、パイロオーライト等がある。これらのハイドロタ
ルサイト類化合物は単独で使用しても、2種以上混合し
て使用してもよい。後述する各種酸化防止剤や各種脂肪
酸金属塩と併用することが相乗効果が発揮されるので特
に好ましい。
【0115】ハイドロタルサイト類化合物の平均2次粒
子径は、射出成形性、物理強度、外観等を特に向上させ
るためには20μm以下、好ましくは10μm以下、特
に好ましくは5μm以下、BET比表面積が50m2
g以下、好ましくは40m2/g以下、特に30m2/g
以下が好ましい。本発明においてハイドロタルサイト類
化合物は表面被覆物質で処理して利用するのが好まし
い。表面被覆する事により、射出成形用の熱可塑性樹脂
組成物に対する分散性ないし親和性が一層向上し、射出
成形適性、物理強度、外観等も向上する。
【0116】このような表面被覆物質の例としては、後
述の遮光性物質の表面被覆物質(1)〜(20)等を用
いることができるが特に好ましいのは、例えば、ラウリ
ル酸ソーダ、ラウリル酸カリウム、オレイン酸ソーダ、
オレイン酸カリウム、オレイン酸カルシウム、ステアリ
ン酸マグネシウム、ステアリン酸ソーダ、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カリウム、パルミチン酸ソーダ、パ
ルミチン酸カリウム、カプリン酸ソーダ、カプリン酸カ
リウム、ミリスチン酸ソーダ、ミリスチン酸カリウム、
リノール酸ソーダ、リノール酸カリウムなどのような高
級脂肪酸の金属塩類;ラウリル酸、パルミチン酸、オレ
イン酸、ステアリン酸、カプリン酸、ミリスチン酸、リ
ノール酸などの如き高級脂肪酸類;ドデシルベンゼンス
ルホン酸カルシウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム等の有機スルホン酸金属塩類:イソプロピルトリ
イソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジ
オクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソ
プロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、
ビニルトリエトキシシラン、ガンマメタクリルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン、ガンマグリシドオキシプロ
ピルトリメトキシシランなどのようなカップリング剤
類、高級脂肪酸アミド類、高級脂肪酸エステル類、シリ
コーン類、ワックス類の各種滑剤などを例示することが
できる。
【0117】これら表面被覆物質による表面被覆は、た
とえば、温水にハイドロタルサイト類化合物を懸濁した
状態のところに、攪拌下に、高級脂肪酸のアルカリ金属
塩の水溶液を加える事により、或いは、ハイドロタルサ
イト類化合物粉末をヘンシェルミキサー等の混合機によ
り攪拌下、高級脂肪酸の溶液とか、カップリング剤の希
釈液を滴下することにより行うことができる。これら表
面被覆物質の量は適宜に選択変更できるが、ハイドロタ
ルサイト類化合物に対して、約0.01〜50重量%、
好ましくは0.05〜35重量%、特に好ましくは0.
1〜20重量%、最も好ましくは0.5〜10重量%程
度が適当である。
【0118】さらに本発明の主旨を損なわない限りは少
量の他の金属酸化物等の不純物を含んでもよい。さらに
ハイドロタルサイト類化合物の分散をより良好にするた
めに例えば高級脂肪酸や脂肪酸金属塩や脂肪酸アミド系
滑剤やシリコーンオイルやソルビタンモノステアレート
のようなソルビタン脂肪酸エステルやグリセリンモノス
テアレートなどのようなグリセリン脂肪酸エステルなど
の1種以上を分散剤として熱可塑性樹脂組成物に合計量
0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜8重量
%、特に好ましくは0.08〜5重量%、最も好ましく
は0.1〜3重量%添加してもよい。
【0119】ハイドロタルサイト類化合物と併用するこ
とにより、写真性の悪化防止、加工安定性、成形機の防
蝕効果が向上し、射出成形品の着色故障や、樹脂劣化を
防止し、物理強度低下を防止し、樹脂焼けによるブツの
発生や着色故障の発生を防止する作用等を相乗的に向上
する。フェノール系酸化防止剤や燐(ホスファイト)系
酸化防止剤及び脂肪酸金属塩から成る群より選択された
1種以上の安定剤と併用することが写真感光材料の写真
性悪化がほとんどなく、樹脂劣化がほとんどなく、酸化
防止効果が大きくなるので特に好ましい。
【0120】この場合、写真感光材料の写真性能に悪影
響を及ぼさないようにするためには以下のようにするこ
とが好ましい。 (1) フェノール系酸化防止剤を0.0005〜0.5
重量%、好ましくは0.001〜0.4重量%、特に好
ましくは0.002〜0.3重量%添加する。 (2) 燐系酸化防止剤を0.0005〜0.5重量%、
好ましくは0.001〜0.4重量%、特に好ましくは
0.002〜0.1重量%添加する。 (3) ハイドロタルサイト類化合物及び/又は脂肪酸金
属塩(金属石けん)を0.001〜5重量%、好ましく
は0.005〜4重量%、特に好ましくは0.01〜3
重量%添加する。且つ(1)+(2)+(3)の合計含有量が
0.0015〜6重量%、好ましくは0.002〜5重
量%、特に好ましくは0.003〜4重量%、最も好ま
しくは0.005〜3重量%写真感光材料包装用射出成
形品中に含まれるようにする。いずれにしても樹脂劣化
を防止できる最少量添加することが写真性能を悪化させ
ず、物理強度や耐熱性を劣化させず、ブリードアウトを
抑制し、外観を向上し、コストアップを抑制する点から
も好ましい。
【0121】ハイドロタルサイト類化合物と併用するこ
とが好ましく、且つハイドロタルサイト類化合物と同様
の優れた効果を発揮するだけでなく、さらに滑剤及び遮
光性物質の分散剤としての効果も発揮する脂肪酸金属塩
(金属石けんとも言う)について説明する。脂肪酸金属
塩の代表例としては、ラウリン酸、ステアリン酸、コハ
ク酸、ステアリル乳酸、乳酸、フタル酸、安息香酸、ヒ
ドロキシステアリン酸、リシノール酸、ナフテン酸、オ
レイン酸、パルミチン酸、エルカ酸等の高級脂肪酸とL
i、Na、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、A
l、Sn、Pb、Cd、等の金属との化合物が挙げら
れ、好ましいものは、ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステア
リン酸亜鉛、オレイン酸カルシウム、オレイン酸亜鉛、
オレイン酸マグネシウム等である。市販されている代表
的な脂肪酸金属塩の名称と分子式と状態と融点を以下に
示す。
【0122】
【表2】
【0123】〔酸化防止剤〕本発明の写真感光材料包装
用射出成形品中には、熱可塑性樹脂、滑剤、脂肪酸、有
機造核剤、界面活性剤等の添加剤の熱劣化や熱分解を防
止し、熱可塑性樹脂組成物の流動性が著しく変化した
り、ブツ(異物状の固まり)が発生するのを防止した
り、写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす熱分解物質
(アルデヒド等)の発生を防止するために酸化防止剤の
1種以上を0.001〜1.0重量%、好ましくは0.
005〜0.7重量%、特に好ましくは0.01〜0.
5重量%、最も好ましくは0.02〜0.3重量%添加
する。
【0124】添加量が0.001重量%未満であると添
加効果がなく混練経費増になるだけである。1.0重量
%を越えると、酸化・還元作用を利用している写真感光
材料の写真性に悪影響を及ぼすと共に射出成形品の表面
にブリード・アウトして外観を悪化させる。また金型表
面にプレートアウトして射出成形品の外観を悪化させ
る。さらにまた発煙や悪臭が多くなり射出成形現場の環
境を悪化させる。
【0125】酸化防止剤の代表例を以下に示す。 (イ)フェノール系酸化防止剤 6−t−ブチル−3−メチルフェニール誘導体、2・6
−ジ−t−ブチル−pクレゾール、2・2′−メチレン
ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4
・4′−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾ
ール)、4・4′−チオビス(6−t−ブチル−m−ク
レゾール)、4・4−ジヒドロキシジフェニルシクロヘ
キサン、アルキル化ビスフェノール、スチレン化フェノ
ール、2・6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、n−オクタデシル−3−(3′・5′−ジ−t−ブ
チル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピネート、2・
2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、4・4′−チオビス(3−メチル−6−t−
ブチルフェニール)、4・4′−ブチリデンビス(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−β
(3・5−ジ−4−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、1・1・3−トリス(2−メチル−4
ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1・3
・5トリメチル−2・4・6−トリス(3・5−ジ−t
−ブチル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキ
ス[メチレン−3(3′・5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等。
【0126】(ロ)ケトンアミン縮合系酸化防止剤 6−エトキシ−2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒ
ドロキノリン、2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒ
ドロキノリンの重合物、トリメチルジヒドロキノリン誘
導体等。 (ハ)アリルアミン系酸化防止剤 フェニル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−ナ
フチルアミン、N−フェニル−N′−イソプロピル−p
−フェニレンジアミン、N・N′−ジフェニル−p−フ
ェニレンジアミン、N・N′−ジ−β−ナフチル−p−
フェニレンジアミン、N−(3′−ヒドロキシブチリデ
ン)−1−ナフチルアミン等。
【0127】(ニ)イミダゾール系酸化防止剤 2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベ
ンゾイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベン
ゾイミダゾール等。 (ホ)ホスファイト系酸化防止剤 アルキルアリルホスファイト、ジフェニルイソデシルフ
ォスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト
亜リン酸ソーダ、トリノニルフェニルフォスファイト、
トリフェニルフォスファイト等。
【0128】(ヘ)チオ尿素系酸化防止剤 チオ尿素誘導体、1・3−ビス(ジメチルアミノプロピ
ル)−2−チオ尿素等。 (ト)その他空気酸化に有用な酸化防止剤 チオジプロピオン酸ジラウリル等。
【0129】以上の酸化防止剤の中では、フェノール系
酸化防止剤とホスファイト系酸化防止剤が好ましい。ま
た、フェノール系酸化防止剤の中では、ブリードアウト
が少なく、成形加工時の高温にも耐え、発煙が少ない、
写真感光材料の写真性に悪影響を与えることが少ない分
子量が350以上のものが好ましく、例えば、各種のヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤、より具体的にはテト
ラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,
3,5−トリス−(2−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
ジ−t−ブチル)ブタン等がある。
【0130】代表的な市販酸化防止剤を以下に示す。 (1)フェノール系酸化防止剤;SUMILIZER
BHT(住友)、IRGANOX 1076(チバガイ
ギー)、MARK AO−50(アデカ・アーガス)、
SUMILIZER BP−76(住友)、TOMIN
OX SS(吉富)、IRGANOX 565(チバガ
イギー)、NONOX WSP(ICI)、SANTO
NOX(Monsanto)、SUMILIZER W
X R(住友)、ANTAGECRYSTAL(川
口)、IRGANOX 1035(チバガイギー)、A
NTAGE W−400(川口)、NOCLIZER
NS−6(大内新興)、IRGANOX 1425 W
L(チバガイギー)、MARKAO−80(アデカ・ア
ーガス)、SUMILIZER GA−80(住友)、
TOPANOL CA(ICI)、MARK AO−3
0(アデカ・アーガス)、MARK AO−20(アデ
カ・アーガス)、IRGANOX 3114(チバガイ
キー)、MARK AO−330(アデカ・アーガ
ス)、IRGANOX1330(チバガイギー)、CY
ANOX 1790(ACC)、IRGANOX 10
10(チバガイギー)、MARK AO−60(アデカ
・アーガス):SUMILIZER BP−101(住
友)、TOMINOX TT(吉富)等
【0131】(2)燐(ホスファイト)系酸化防止剤;
IRGAFOS 168(チバガイギー)、MARK
2112(アデカ・アーガス)、WESTON 618
(ボルグワーナー)、MARK PEP−8(アデカ・
アーガス)、ULTRANOX626(ボルグ・ワーナ
ー)、MARK PFP−24G(アデカ・アーガ
ス)、MARK PEP−36(アデカ・アーガス)、
HCA(三光)等
【0132】(3)チオエーテル系酸化防止剤;DLT
DP“YOSHITOMI”(吉富)、SUMILIZ
ER TPL(住友)、ANTIOX L(日油)、D
MTD“YOSHITOMI”(吉富)、SUMILI
ZER TPM(住友)、ANTIOX M(日油)、
DSTP“YOSHITOMI”(吉富)、SUMIL
IZER TPS(住友)、ANTIOX S(日
油)、SEENOX 412S(シプロ)、MARK
AO−412S(アデカ・アーガス)、SUMILIZ
ER TP−D(住友)、MARK AO−23(アデ
カ・アーガス)、SANDS TAB P−EPQ(サ
ンド)、IRGAFOS P−EPQ FF(チバガイ
ギー)、IRGANOX 1222(チバガイギー)、
MARK 329K(アデカ・アーガス)、WESTO
N399(ボルグ・ワーナー)、MARK 260(ア
デカ・アーガス)、MARK 522A(アデカ・アー
ガス)等
【0133】(4)金属不活性化剤 NAUGARD XL−1(ユニロイヤル)、MARK
CDA−1(アデカ・アーガス)、MARK CDA
−6(アデカ・アーガス)、IRGANOXMD−10
24(チバガイギー)、CUNOX(三井東圧)等
【0134】特に好ましい酸化防止剤はフェノール系の
酸化防止剤であり、市販品としてはチバガイギー社のイ
ルガノックス各種(代表例としてはIreganox
1010やIreganox 1076等)と住友化学
(株)のSumilizerBH T、Sumiliz
er BH−76、Sumilizer WX−R、S
umilizer BP−101等である。また、2・
6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、低揮
発性の高分子量フェノール型酸化防止剤(商品名Ire
ganox 1010、Ireganox 1076、
Topanol CA、Ionox 330等)、ジラ
ウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオプロピ
オネート、ジアルキルフォスファイト等の1種以上、特
に2種以上併用するのが効果的である。
【0135】フェノール系酸化防止剤と燐系酸化防止剤
をカーボンブラックと併用すると酸化防止効果が特に発
揮されるので好ましい。その他プラスチック・データ・
ハンドブック(KK工業調査会発行)の794〜799
ページに開示された各種酸化防止剤やプラスチック添加
剤データー集(KK化学工業社)の327〜329ペー
ジに開示された各種酸化防止剤やPLASTICS A
GE ENCYCLOPEDIA進歩編 1986(K
Kプラスチック・エージ)の211〜212ページに開
示された各種酸化防止剤等写真感光材料の写真性に悪影
響を及ぼさない種類と添加量を選択して用いることが可
能である。
【0136】2種以上の酸化防止剤の組み合わせとして
は、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤とペン
タエリスリトールホスファイト化合物系酸化防止剤との
組み合わせ、ヒンダードフェノール系酸化防止剤とジ有
機ペンタエリスリトールジホスファイト化合物系酸化防
止剤との組み合わせ、ヒンダードフェノール系酸化防止
剤と亜リン酸エステル系酸化防止剤との組み合わせ等、
さらには、アルキル置換モノフェノール系酸化防止剤、
アルキル置換多価フェノール系酸化防止剤、有機ホスフ
ァイト化合物系酸化防止剤及び有機亜リン酸エステル系
酸化防止剤の中から2種以上選択された組み合せがあ
る。
【0137】これらのなかでヒンダードフェノール系酸
化防止剤が触媒残渣を中和して写真性悪化を防止したり
金型の防錆効果を有するが熱劣化しやすいステアリン酸
亜鉛の熱劣化を防止することができ、ブツの発生を大幅
に減少させることができるのみならず、熱可塑性樹脂中
の低分子量成分や添加剤の熱分解を防止してホルマリン
等の発生を防止して写真感光材料の写真性を良化させる
ことができるため特に好ましい。
【0138】〔写真感光材料包装用射出成形品〕本発明
の写真感光材料包装用射出成形品としては、写真ディス
クフィルム用カートリッジ、写真フィルム用スプ−ル、
レンズ付き写真フィルムユニット、写真フィルムパトロ
ーネ用容器、遮光容器、APSフィルム用の樹脂製の写
真フィルム用パトローネ、シート状またはロール状写真
感光材料の明室装填用遮光マガジン、巻芯、リール、写
真フィルム用ケース、写真フィルム用カートリッジ、イ
ンスタント写真フィルム用パック、シート状写真フィル
ム用ホルダ、シート状写真フィルム用パック、写真フィ
ルム撮影用カメラ、カットフィルム用パック、写真感光
材料現像処理機等、完全遮光性や写真性を確保すること
を必須とする各種の写真感光材料包装用射出成形品に適
用できる。
【0139】写真感光材料包装用射出成形品としては、
写真フィルムパトローネ用容器、あるいは写真フィルム
撮影関連完全遮光性成形品(カメラやレンズ付フィルム
ユニット、K−16フィルム用カートリッジ等)が好適
である。上記各射出成形品についてのより詳細な内容
は、特開平8−118394号公報(42頁82欄37
行以下)において指摘されている特許公報等の文献に記
載されている。
【0140】〔上記以外の添加剤〕本発明の写真感光材
料包装用射出成形品は、必要に応じて上記以外の各種の
添加剤の1種以上を写真感光材料の写真性に著しい悪影
響を及ぼさず使用可能な範囲で且つ本発明の効果を損な
わない範囲で含有することができる。上記以外の各種の
添加剤の1種以上は、本発明における射出成形用の前記
特定の熱可塑性樹脂組成物に添加して含有させることが
できる。かかる添加剤としては、例えば、特開平6−6
7356号公報、特開平8−118394号公報に記載
のものを挙げることができる。以下、かかる添加剤の主
なものについてより詳細に説明する。
【0141】(遮光性物質)本発明の写真感光材料包装
用射出成形品は、遮光性を必要とする場合は、1種以上
の遮光性物質を例えば0.1〜60重量%含有すること
ができる。本発明の射出成形品に含有させることができ
る遮光性物質の代表例を以下に示す。 (1)無機化合物 A.酸化物…シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタ
ン、酸化鉄(鉄黒)、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸
化アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフ
ェライト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アル
ミナ繊維等 B.水酸化物…水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム
【0142】C.炭酸塩…炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、ドロマイト、ドーソナイト等 D.(亜)硫酸塩…硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫
酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム等 E.ケイ酸塩…タルク、クレー、マイカ、アスベスト、
ガラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カ
ルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト等 F.炭素…カーボンブラック、グラファイト、炭素繊
維、炭素中空球等 G.その他…鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、硫化
モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、黄銅繊維、
チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ホウ酸亜
鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナ
トリウム、アルミニウムペースト、タルク等
【0143】(2)有機化合物 木粉(松、樫、ノコギリクズなど)、穀繊維(アーモン
ド、ピーナッツ、モミ殻など)、木綿、ジュート、紙細
片、セロハン片、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、
デンプン(変性デンプン、表面処理デンプンも含む)、
芳香族ポリアミド繊維等 これらの遮光性物質の中で、写真性に悪影響を及ぼすこ
とが少なく、150℃以上でも熱に安定で不透明化する
無機化合物が好ましく、特に、耐熱性、耐光性が優れ比
較的不活性な物質であるので、光吸収性のカーボンブラ
ックと窒化チタンとグラファイト及び鉄黒が好ましい。
【0144】カーボンブラックの原料による分類例をあ
げるとガスブラック、ファーネスブラック、チャンネル
ブラック、アントラセンブラック、アセチレンブラッ
ク、ケッチェンカーボンブラック、サーマルブラック、
ランプブラック、油煙、松煙、アニマルブラック、ベジ
タブルブラック等がある。好ましいカーボンブラックの
市販品の代表例としては、例えば特開平8−11839
4号公報(17頁32欄20行以下)に記載のものがあ
る。
【0145】本発明では遮光性、コスト、物性向上の目
的ではファーネスカーボンブラックが好ましく、高価で
あるが帯電防止効果を有する遮光性物質としてはアセチ
レンカーボンブラック、変性副生カーボンブラックであ
るケッチェンカーボンブラックが好ましい。必要により
前者と後者を必要特性に従ってミックスすることも好ま
しい。遮光性物質を射出成形用の熱可塑性樹脂組成物に
配合する形態としては、例えば特開平8−118394
号公報(20頁38欄3行以下)に記載のものがある。
【0146】遮光性物質を熱可塑性樹脂に配合する形態
は上記のように種々あるが、マスターバッチ法がコス
ト、自動化適性、作業場の汚染防止等の点で好ましい。
特公昭40−26196号公報では有機溶媒に溶解した
重合体の溶液中にカーボンブラックを分散せしめて、重
合体−カーボンブラックのマスターバッチをつくる方法
を、特公昭43−10362号公報にはカーボンブラッ
クをポリエチレンに分散してマスターバッチをつくる方
法を述べている。本発明者も特開昭63−186740
号公報で遮光性物質を特定エチレン・エチルアクリレー
ト共重合体樹脂に分散した着色マスターバッチ用樹脂組
成物を開示している。
【0147】本発明の写真感光材料包装用射出成形品と
して使用する上で写真感光材料にカブリや発色異常や感
度異常等を発生させることが少なく、安価で、遮光能力
が大きく、熱可塑性樹脂組成物に添加した場合でもカー
ボンブラックの固り(ブツ)が発生しにくい点で、カー
ボンブラックの中でも特にpH(JIS K 6221
で測定)が6.0〜9.0、平均粒子径(電子顕微鏡法
で測定)が10〜120mμ(nm)、特に10〜80
mμ(nm)のものが好ましく、これらの中でも特に揮
発成分(JIS K 6221で測定)が2.0%以
下、DBP吸油量(JIS K 6221の吸油量A法
で測定)が50ml/100g以上のファーネスカーボ
ンブラックが遮光性向上と分散性向上、物理特性低下の
少ない点で好ましい。高価であるが鉄分、アルデヒドや
硫黄分やシアン化合物等の写真感光材料の写真性に悪影
響を及ぼす不純物が少なく写真性が良好で、分散性、導
電性が特に優れているアセチレンブラックは特に好まし
い。
【0148】また、写真感光材料包装用射出成形品中の
ASTM D 1619−60の測定方法による硫黄成分
は0.9%以下、好ましくは0.7%以下、特に好まし
くは0.5%以下にしないと、カブリ増加や感度異常、
発色異常等の写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす。
特に直接写真感光材料の写真性に大きく悪影響を及ぼす
遊離硫黄成分(各試料を液体窒素で冷却固化後粉砕し、
この粉砕した試料100gをソックスレー抽出器に入れ
クロロホルムで60℃8時間抽出冷却後、全容を100
mlとする。この溶液10mlを高速液体クロマトグラ
フに注入し、イオウを定量する。高速液体クロマトグラ
フ分離条件は、カラム;ODSシリカカラム(4.6φ
×150mm)、分離液;重量比はメタノール95と水
5(酢酸とトリエチルアミンをそれぞれ0.1%含
む)、流速;1ml/分、検出波長;254nm、定量
は絶対検量線法によって行う。)は0.1%以下、好ま
しくは0.05%以下、特に好ましくは0.01%以
下、最も好ましくは0.005%以下であり、写真性を
悪化させるシアン化合物含有量(4−ピリジンカルボン
酸・ピラゾロン吸光分析法にて定量したシアン化水素量
を遮光性物質の重量に対するppm単位に換算した値)
が20ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好
ましくは5ppm以下であり、ヨウ素吸着量(JIS
K 6221で測定)が20mg/g以上、好ましくは
30mg/g以上、特に好ましくは50mg/g以上、
最も好ましくは80mg/g以上で、かつジブチルフタ
レート(DBP)吸油量(JIS K 6221のA法
で測定)が50ml/100g以上、好ましくは60m
g/100g以上、特に好ましくは70ml/100g
以上、最も好ましくは100ml/100g以上のカー
ボンブラックである。
【0149】カーボンブラックの次に好ましい遮光性物
質はLarsenの油浸法で測定した屈折率が1.50
以上(特に好ましいものは、屈折率が1.56以上、最
も好ましいものは1.60以上)の無機顔料と各種の金
属粉末、金属フレーク、金属ペースト、金属繊維及び炭
素繊維である。好ましい屈折率が1.50以上の無機顔
料と金属粉末の代表例は、特開平8−118394号公
報(18頁34欄33行以下)に記載のものがあるが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0150】屈折率が1.50未満のケイ酸カルシウム
(1.46)、ケイ藻土(1.45)、含水ケイ酸
(1.44)等は遮光能力が小さいので多量の添加が必
要であるから遮光性物質としての使用は好ましくない。
また、最近の海外旅行ブームにより空港での手荷物検査
でX線を用いた検査機にISO感度が400以上の高感
度写真フイルムを通過させるとX線によりカブリが発生
しやすくなる。これを防止するために比重が3.1以
上、好ましくは3.4以上の遮光性物質を用いることが
好ましい。比重が3.1以上、好ましくは3.4以上、
特に好ましくは4.0以上の遮光性以外にX線遮断性を
有する遮光性物質の形態は以下に代表例を例示したもの
に限定されず、いかなる形態、例えば顔料、粉末、フレ
ーク、ウィスカー、ファイバー等であってもよい。
【0151】比重が3.1以上の遮光性物質としては、
特開平8−118394号公報(19頁35欄14行以
下)に記載のものがある。
【0152】特にX線遮断性を付与するのに好ましい遮
光性物質はジルコン、コランダム、硫酸バリウム、塩化
バリウム、チタン酸バリウム、鉛粉末、酸化鉛、亜鉛粉
末、亜鉛華、錫粉末、ステンレス粉末、ステンレスウィ
スカー、酸化鉄、タングステンウィスカー、ニッケルウ
ィスカーである。ISO感度が400以上の超高感度写
真感光材料包装用射出成形品として特に好ましい遮光性
物質は屈折率が1.50以上、比重が3.1以上であ
り、最も好ましいのは屈折率が1.56以上、比重が
3.4以上の遮光性物質である。X線遮断性を付与する
ためのこれらの遮光性物質の含有量は厚さや樹脂や遮光
性物質の種類によって変化する。
【0153】代表的な遮光性物質の屈折率及び比重は、
特開平8−118394号公報(19頁の表6)に記載
されている。
【0154】X線遮断性を付与するためには、上記のX
線を遮断する性質を有する遮光性物質を用いることが好
ましい。かかるX線遮断性遮光性物質の含有量は、好ま
しくは5〜80重量%、より好ましくは10〜70重量
%、最も好ましくは20〜60重量%である。5重量%
未満ではX線遮断効果がほとんどなく、80重量%を超
えると製造が困難であり、且つ物理強度が不足して実用
化困難である。以上前述の各種の遮光性物質は、成形故
障(銀条、ショートショット、樹脂焼け、ウエルドライ
ン等の発生)発生を減少させ、写真感光材料に悪影響を
与えず、射出成形性を悪化させないために、100℃、
5時間での乾燥減量が好ましくは2.0重量%以下、よ
り好ましくは1.0重量%以下、特に好ましくは0.5
重量%以下、最も好ましくは0.3重量%以下の状態に
して使用する。このような乾燥減量にするためには50
℃では3時間以上の乾燥が必要であり、70℃でも1時
間以上の乾燥が必要である。加熱と真空乾燥を併用する
と乾燥時間を短縮することができる。遮光性物質を含む
樹脂ペレットでは、ポリスチレン樹脂を50重量%以上
含む場合は70℃でも2時間以上の乾燥が必要である。
【0155】ブリードアウトしやすい滑剤や酸化防止剤
や有機造核剤を吸着させたり、脱臭剤、芳香剤、脱酸素
剤等を吸着させる効果を有する吸油性無機顔料の代表例
としては亜鉛華(52)、アスベスチン(50)、クレ
ー(51)、酸化チタン(56)、カオリン(60)、
タルク(60)、カーボンブラック(60以上)、活性
炭等がある。( )内の数字は吸油量(JIS K 6
221の吸油量A法で測定。単位ml/100g)を示
す。
【0156】金属粉末(金属ペーストも含む)の代表例
としては、アルミニウム粉末、アルミニウムペースト、
銅粉末、ステンレス粉末、鉄粉末、ニッケル粉末、黄銅
粉末、銀粉末、錫粉末、亜鉛粉末、スチール粉末等があ
る。アルミニウム粉末は、本発明ではアルミニウム粉末
及びアルミニウムペーストを含めた意味であり、アルミ
ニウム粉末の表面を表面被覆物質で被覆したものと、ア
ルミニウムペーストより低揮発物質を除去したものを熱
可塑性樹脂に混練したものが好ましい。
【0157】均一分散性、射出成形性、写真性、遮光能
力、外観の優れた、臭いの少ないアルミニウム粉末とす
るには、平均粒径が0.3〜50μm、好ましくは0.
5〜45μm、特に好ましくは0.8〜40μm、平均
厚さが0.03〜0.5μm、好ましくは0.05〜
0.4μm、特に好ましくは0.08〜0.35μm、
脂肪酸含有量が5重量%以下、好ましくは4重量%以
下、特に好ましくは3重量%以下のアルミニウム粉末で
ある。
【0158】アルミニウムペーストは、ボールミル法、
スタンプミル法、又はアトマイズ法等の公知の方法でア
ルミニウム粉末を作るときに、ミネラルスピリットと少
量のステアリン酸又はオレイン酸等の高級脂肪酸の存在
のもとにペースト状に作ったものである。本発明ではこ
のアルミニウムペーストと各種芳香族モノビニル樹脂
(ポリスチレン樹脂、ゴム含有ポリスチレン樹脂等)、
ポリオレフィン熱可塑性樹脂(各種ポリプロピレン樹
脂、各種ポリエチレン樹脂、酸変性樹脂、EVE樹脂、
EEA樹脂、EAA樹脂等)、低分子量のポリオレフィ
ン樹脂、パラフィンワックス、粘着付与剤、金属石けん
等の分散剤等を加熱混練し、低揮発物質(主として悪臭
が強いミネラルスピリット、ホワイトスピリット)を真
空ポンプ等で除去した揮発物質の含有量が3重量%以
下、好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.5重
量%以下、特に好ましくは0.1重量%以下、最も好ま
しくは0.05重量%以下のものをアルミニウムペース
トコンパウンド樹脂、アルミニウムペーストマスターバ
ッチ樹脂として使用することが好ましい。
【0159】特にアルミニウムペーストマスターバッチ
樹脂として使用するのが写真感光材料への悪影響や悪臭
をなくすために好ましい。例えばアルミニウムペースト
含有率40重量%のマスターバッチ樹脂中のミネラルス
ピリット含有率が1.0重量%であっても、これを写真
感光材料包装用射出成形品中でのアルミニウムペースト
濃度を2重量%にしようとすると、アルミニウムペース
トマスターバッチ1重量部に対してナチュラル樹脂19
重量部を混練することになり、射出成形品中には射出成
形中にミネラルスピリットが加熱によりガスとして除去
される分もあるのでミネラルスピリット含有量は0.0
5重量%以下になる。この結果、写真感光材料への悪影
響もなくなる上、悪臭も低減される。
【0160】またアルミニウム粉末には、溶融アルミニ
ウムをアトマイズ法、粒化法、回転円盤滴下法、蒸発法
等により粉末状にしたものの外、アルミニウム箔をボー
ルミル法やスタンプミル法等で粉砕してフレーク状にし
たものを含む。アルミニウム粉末単体では不安定なので
アルミニウム粉末表面を不活性にする各種の公知の表面
被覆処理が施される。特に所定の厚さ(5〜20μm、
好ましくは6〜15μm、特に好ましくは7〜10μ
m)に圧延したアルミニウム箔をシュレッダー等で切断
し、焼き鈍しするとともに脂肪酸を除去し、しかる後こ
の切断したアルミニウム箔片に対して5重量%以下の炭
素数が8以上の脂肪酸(化合物を含む)を添加してボー
ルミル、スタンプミル、振動ミルおよびアトライターか
ら選んだ粉砕機の1つ以上を用いて平均粒径0.3〜5
0μm、平均厚さ0.03〜0.5μmで、脂肪酸含有
量が5重量%以下、好ましくは3重量%以下、より好ま
しくは1重量%以下としたアルミニウム粉末が本発明で
は分散性、写真性、光沢が優れ臭いが少ないので特に好
ましい。
【0161】本発明の写真感光材料包装用射出成形品と
して実用化するには品質確保、物理強度確保、写真性能
確保、射出成形性、経済性から射出成形品中の遮光性物
質の好ましい合計含有量はX線遮断性を付与する特別の
場合を除いては0.1〜60重量%であるが、遮光性物
質の遮光能力により含有量は変化する。遮光能力の優れ
たカーボンブラック、酸化チタン及びアルミニウム粉末
の遮光層中の合計含有量は、0.01〜60重量%、
0.05〜40重量%が好ましく、0.1〜20重量%
がより好ましく、0.2〜10重量%が最も好ましい。
含有量が0.01重量%未満であると、写真感光材料包
装用射出成形品の厚さを大きくしないと遮光能力が不足
し光カブリを発生する。このため写真感光材料包装用射
出成形品の射出成形速度が遅くなり(冷却時間が長くな
るため)、樹脂使用量が多くなるため高価になり実用化
困難である。含有量が60重量%を超えると、分散性が
悪化し、ミクログリッド(凝集不純物)の発生が多くな
り、写真感光材料に圧力カブリや擦り傷を発生させた
り、高温・長時間乾燥をしないと写真感光材料包装用射
出成形品中の水分量が、カーボンブラックに吸着した水
分増加により多くなり、写真感光材料の写真性能に悪影
響(カブリの発生、感度異常、発色異常等)を及ぼす。
さらに、高価で、写真感光材料包装用射出成形品の射出
成形性悪化(発泡、銀条、ピンホール、ショートショッ
ト等の発生)や物理強度の低下となりX線遮光性を付与
する特別の場合を除き実用化困難である。
【0162】遮光性物質(カーボンブラック、アルミニ
ウム粉末、屈折率が1.50以上の無機顔料、比重が
3.4以上の無機顔料、吸油量が50ml/100g以
上の無機顔料が特に好ましい)の樹脂中への分散性向
上、樹脂流動性向上、写真感光材料に摩擦カブリや圧力
カブリ、擦り傷等を発生させるミクログリッドの発生防
止、写真性に有害な揮発性物質の発生を防止、吸湿度低
下、射出成形機の汚れ防止等のためにその表面を表面被
覆物質で被覆することが好ましい。表面被覆物質の代表
例を以下に示す。
【0163】(1)カップリング剤 (1)アジドシラン類を含むカップリング剤被覆(特開昭
62−32125号公報等に開示) (2)シラン系カップリング剤被覆(アミノシラン等) (3)チタネート系カップリング剤被覆 (2)シリカを沈着させ、つづいてアルミナを沈着被覆
【0164】(3)ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金
属塩被覆 (4)ステアリン酸ソーダ、ステアリン酸カリウム、オ
キシ・エチレンドデシル・アミン等の界面活性剤被覆 (5)バリウムイオンの過剰量の存在下に硫化バリウム
水溶液と硫酸水溶液とを反応させ、平均粒子径0.1〜
2.5μmの硫酸バリウムを生成させ、この水スラリー
にケイ酸アルカリ水溶液を加えて硫酸バリウムの表面に
ケイ酸バリウムを生成させ、次いでスラリーに鉱酸を加
え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカに分解して硫酸バ
リウム表面に沈着させ被覆
【0165】(6)金属水和酸化物(チタン、アルミニ
ウム、セリウム、亜鉛、鉄、コバルト又はケイ素の水和
酸化物の1種又は2種以上)及び/又は金属酸化物(チ
タン、アルミニウム、セリウム、亜鉛、鉄、コバルト又
はケイ素の酸化物の1種及び2種以上)のみからなる組
成物で表面被覆 (7)分子内にアジリジン基、オキサゾリン基及びN−
ヒドロキシアルキルアミド基よりなる群から選択される
1種又は2種以上の反応基を有する重合体を被覆 (8)ポリオキシアルキレンアミン化合物を表面被覆
【0166】(9)セリウムカチオン、選択された酸ア
ニオン及びアルミナで表面被覆 (10)置換基にα−ヒドロキシカルボン酸残基を有す
るアルコキシチタン誘導体で表面被覆 (11)ポリテトラフルオロエチレンで表面被覆 (12)ポリジメチルシロキサン又はシリコーン変性体
で表面被覆 (13)リン酸エステル化合物で表面被覆 (14)2〜4価アルコールで表面被覆 (15)オレフィンワックス(ポリエチレンワックス、
ポリプロピレンワックス)で表面被覆
【0167】(16)含水酸化アルミニウムを表面被覆 (17)シリカ又は亜鉛化合物(塩化亜鉛、水酸化亜
鉛、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、クエン
酸亜鉛等の1種又は2種以上組み合わせたもの)で表面
被覆 (18)ポリヒドロキシ飽和炭化水素で表面被覆 (19)界面活性剤(カチオン系、ノニオン系、両性イ
オン系)で表面被覆 (20)有機金属キレート化合物(特にβ−ジケトンキ
レート化合物が写真性、分散性向上等が優れているので
好ましい。)で表面被覆、等。
【0168】上記遮光性物質の表面被覆物質として写真
感光材料の写真特性にカブリ発生等の悪影響が少なく、
遮光性物質の分散性向上、ブツの発生減少、樹脂の流動
性向上等の効果が優れた(1)、(3)、(12)、
(14)、(15)、(16)、(18)、(19)等
の他に有機金属キレート化合物、各種帯電防止剤、滑
剤、防滴剤が好ましい。特に、炭素数が20〜40の脂
肪族モノカルボン酸と炭素数が20〜40の脂肪族1価
アルコールとのエステル0.001〜5重量%、好まし
くは0.005〜3重量%、より好ましくは0.01〜
1重量%、特に好ましくは0.02〜0.5重量%を本
発明の熱可塑性樹脂組成物中に添加することにより、上
記問題点の防止効果を発揮できる。特に、写真感光材料
の写真性に及ぼす悪影響を減少させるだけでなくモータ
ー負荷を小さくし、遮光性物質の分散性を向上させ、射
出成形性を向上し射出成形品の外観を優れたものにす
る。
【0169】本発明に用いられるエステルとしては、炭
素数が20〜40、好ましくは25〜35の脂肪族モノ
カルボン酸と炭素数が20〜40、好ましくは25〜3
5の脂肪族1価アルコールのエステルである。上記モノ
カルボン酸の例としては、モンタン酸、メリシン酸、セ
ロチン酸、ブリシン酸、ラクセル酸等が挙げられる。1
価アルコールの例としては、モンチルアルコール、メリ
シルアルコール、ラクシルアルコール、セリルアルコー
ル、ブリシルアルコール等が挙げられる。
【0170】これらは、射出成形時の熱可塑性樹脂組成
物の流動性を向上させると共に、均一混練を達成せしめ
るので前記遮光性物質の表面被覆物質としても非常に優
れている。さらに、後記無機及び/又は有機造核剤の分
散剤として表面被覆に用いると飛散防止、悪臭の発生防
止、ブリードアウト防止、均一分散性向上、樹脂流動性
向上等種々の優れた効果を発揮する。
【0171】これらの遮光性物質の表面被覆物質の表面
被覆量は、カーボンブラック、酸化チタン又はアルミニ
ウム粉末等の遮光性物質100重量部に対して、0.0
01〜50重量部、好ましくは0.005〜40重量
部、より好ましくは0.01〜30重量部、最も好まし
くは0.05〜20重量部である。被覆量が0.001
重量部未満では被覆効果がほとんど発揮されない。被覆
量が50重量部を超えると経時でブリードアウトの発生
が多くなるとともに樹脂とスクリューとのスリップが発
生して吐出量が変動する結果、厚さのバラツキが大きく
なり実用化困難である。
【0172】上記合計遮光性物質中の全硫黄量(AST
M D−1619)は1.0%以下、好ましくは0.8
%以下、特に好ましくは0.5%以下であり、遊離硫黄
分は150ppm以下、好ましくは50ppm以下、特
に好ましくは30ppm以下であり、ASTM D−1
506による灰分量は0.5%以下、好ましくは0.4
%以下、特に好ましくは0.3%以下であり、アルデヒ
ド化合物含有量は0.2%以下、好ましくは0.1%以
下、特に好ましくは0.05%以下に抑えないと写真性
に悪影響を及ぼすので注意が必要である。
【0173】さらに、シアン化合物も写真感光材料の写
真性能に悪影響を及ぼすので4−ピリジンカルボン酸・
ピラゾロン吸光分析法にて定量したシアン化水素量を遮
光性物質の重量に対するppm単位に換算した値が20
ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好ましく
は5ppm以下の遮光性物質である。本発明では着色用
遮光性物質を射出成形用の熱可塑性樹脂組成物中に添加
して半透明又は不透明に着色してもよい。これにより剛
性が大きくなり、また射出成形性が改良され、樹脂の着
色故障やブツが目立たなくなり、商品価値が上がるので
好ましい。さらに写真フィルム用容器の場合(写真フィ
ルムパトローネ用容器本体や容器キャップ等)容器内の
写真感光材料の種類の識別に色を利用できるので好まし
い。着色用遮光性物質としては染料、着色顔料、白色顔
料、金属粉末、金属繊維、金属フレーク、カーボンブラ
ック等がある。
【0174】次に色別の着色用遮光性物質の代表例をあ
げる。 白色…酸化チタン、炭酸カルシウム、雲母、亜鉛華、ク
レー、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ケイ酸マグネシ
ウム等 黄色…チタンイエロー、黄色酸化鉄、クロムチタニウム
イエロー、ジスアゾ顔料、バット顔料、キノフタレン顔
料、イソインドリノン等
【0175】赤色…ベンガラ、ジスアゾ顔料、ベルレン
顔料、モノアゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料等 青色…コバルトブルー、群青、シアニンブルー等 緑色…酸化クロムグリーン、チタニウムグリーン、シア
ニングリーン等 黒色…カーボンブラック、アニリンブラック、黒色酸化
鉄(鉄黒)等 銀色…アルミニウム粉、アルミニウムペースト、スズ粉
【0176】以上のとおりであるが特にカーボンブラッ
クが安価で、写真感光材料の写真性に対する悪影響が少
なく、樹脂の斑点状着色故障やブツ(異物状の固り)が
目立たない、酸化防止相乗効果を有する等の点で好まし
い。射出成形品にカラー印刷を施す場合は白色ないし銀
色に着色することが好ましい。
【0177】(造核剤)本発明の写真感光材料包装用射
出成形品は、好ましくは、1種以上の造核剤を0.00
1〜10重量%含有することが好ましい。造核剤には、
有機造核剤と無機造核剤があり、これらの2種以上の混
合物を含有させることができる。造核剤は、射出成形品
の剛性向上、アイゾット衝撃強度向上、糸ヒキやゲート
残り等の発生減少、耐摩耗性向上、結晶化速度向上、成
形サイクル短縮等多くの効果を有する。特に透明射出成
形品では透明性向上、成形サイクル短縮、遮光性物質含
有射出成形品の場合では遮光性物質の分散性を向上させ
る効果も有する。
【0178】造核剤としては、例えば、特開平6−67
356号公報(10頁17欄19行以下)に記載のもの
を用いることができる。また、結晶性樹脂のポリオレフ
ィン樹脂、特に、ホモポリエチレン樹脂、エチレン−α
オレフィン共重合体樹脂、プロピレン−αオレフィン共
重合体樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物中に無機造核
剤及び有機造核剤のうちの1種以上を添加した場合は、
透明性、剛性、耐摩耗性、成形性(サイクル短縮、成形
故障減少)を改善できる。
【0179】無機造核剤及び有機造核剤の1種又は2種
以上の合計含有量は、0.001〜10重量%が好まし
く、0.005〜8重量%がより好ましく、0.01〜
5重量%が特に好ましく、0.05〜2重量%が最も好
ましい。合計含有量が0.001重量%未満であると、
添加効果がなく、混練経費増となるだけである。また、
合計含有量が10重量%を超えると、増量効果がなく、
コストアップになるだけである。さらに、有機造核剤の
場合は、成形時の発煙が多くなり、悪臭となったり、熱
劣化により黒褐色の着色故障となったり、経時により成
形品の表面にブリードアウトして外観を悪化させるだけ
でなく、白粉となって写真感光材料の感光層に付着して
現像阻害を起こす問題を発生するようになる。
【0180】本発明に好適に使用できる有機造核剤とし
ては、カルボン酸、ジカルボン酸、これらの塩及び無水
物、芳香族スルホン酸の塩及びエステル、芳香族ホスフ
ィン酸、芳香族ホスホン酸、芳香族カルボン酸、その他
のアルミニウム塩、芳香族リン酸金属塩、炭素数8〜3
0のアルキルアルコール、多価アルコールとアルデヒド
の縮合物、並びにアルキルアミン、例えばp−t−ブチ
ル安息香酸アルミニウム、1,2,3,4−ジベンジリ
デンソルビトールなどである。また、有機造核剤の中で
特に好ましいベンジリデンソルビトール化合物の代表例
を以下に示す。なお、ベンジリデンソルビトール化合物
は、特開昭62−145242号公報(4頁左下欄17
行以下)に記載のものを用いることができる。
【0181】有機造核剤の中で特に好ましいソルビトー
ル化合物の代表例を以下に示す。 di−(o−methylbenzylidene)s
orbitol o−methylbenzylidene−p−met
hylbenzylidenesorbitol di−(m−methylbenzylidene)s
orbitol m−methylbenzylidene−o−met
hylbenzylidenesorbitol
【0182】di−(p−methylbenzyli
dene)sorbitol m−methylbenzylidene−p−met
hylbenzylidenesorbitol 1・3−heptanylidenesorbitol 1・3,2・4−diheptanylideneso
rbitol 1・3,2・4−di(3−nonyl−3−pent
enylidene)sorbitol
【0183】1・3−cyclohexanecarb
ylidenesorbitol 1・3,2・4−dicyclohexanecarb
ylidenesorbitol 1・3,2・4−di(p−methylcycloh
exanecarbylidene)sorbitol 及びこれらの芳香族炭化水素群(Aromatic h
ybrocarbongroups)又は誘導体(de
rivatives)
【0184】1・3−benzylidenesorb
itol 1・3,2・4−dibenzylidene−o−s
orbitol 1・3,2・4−di(m−methylbenzyl
idene)sorbitol 1・3,2・4−di(p−methylbenzyl
idene)sorbitol 1・3,2・4−di(p−hexylbenzyli
dene)sorbitol
【0185】1・3,2・4−di(l−naphth
alenecarbylidene)sorbitol 1・3,2・4−di(phenylacetylid
ene)sorbitol 1・3・2・4−di(methylbenzylid
ene)sorbitol 1・3・2・4−di(ethylbenzylide
ne)sorbitol 1・3・2・4−di(propylbenzylid
ene)sorbitol
【0186】1・3・2・4−di(methoxyb
enzylidene)sorbitol 1・3・2・4−di(ethoxybenzylid
ene)sorbitol 1・3・2・4−di(p−methylbenzyl
idene)sorbitol 1・3・2・4−di(p−chlorbenzyli
dene)sorbitol
【0187】1・3・2・4−di(p−methox
ybenzylidene)sorbitol 1・3・2・4−di(alkilbenzylide
ne)sorbitol 1・3・2・4−bis(methylbenzyli
dene)sorbitol aluminumbenzoate、等。
【0188】これらのベンジリデンソルビトール化合物
の中で写真性に悪影響が少なく、造核効果が大きいので
本発明に最も好ましい有機造核剤は、分子量が350〜
500、融点が180〜270℃、好ましくは200〜
260℃、特に好ましくは210〜250℃の1.3−
2,4−ジ(4−メチルベンジリデン)ソルビトール
(化2の式参照)、ビス(P−メチルベンジリデン)ソ
ルビトール(化3の式参照)、ビス(P−エチルベンジ
リデン)ソルビトール(化4の式参照)であり下記の式
で表される。
【0189】市販品としては新日本理化(株)のゲルオ
ールMD(商品名)やゲルオールDH(商品名)及び三
井東圧化学(株)のNC−4(商品名)等である。融点
が180℃未満では熱劣化により熱分解しやすく写真感
光材料の写真性に悪影響を及ぼすアルデヒド化合物が発
生し、悪臭の発生も多くなる。一方融点が270℃を越
えると造核効果を発揮させるために樹脂温度を高くする
必要があり、樹脂や添加剤の熱劣化が大きくなる。
【0190】
【化2】
【0191】
【化3】
【0192】
【化4】
【0193】上記の有機造核剤中でも本発明に特に好ま
しい上記ジベンジリデンソルビトール化合物を本発明の
シングルサイト触媒を用いて重合製造した分子量分布が
1.1〜5のポリオレフィン樹脂、例えばホモポリプロ
ピレン樹脂、プロピレン・αオレフィン共重合体樹脂の
ポリプロピレン系樹脂、低密度ホモポリエチレン樹脂、
高密度ホモポリエチレン樹脂、直鎖状ポリエチレン(エ
チレン・αオレフィン共重合体)樹脂およびエチレン・
プロピレン共重合体樹脂のポリエチレン系樹脂に添加す
る。
【0194】特に結晶化度が高い結晶性ポリオレフィン
系樹脂が好ましく、有機造核剤の添加効果が効果的に発
揮されるので結晶化度は50%以上、好ましくは70%
以上、特に好ましくは80%以上、最も好ましくは90
%以上のポリオレフィン系樹脂である。これらの本発明
の熱可塑性樹脂組成物にブレンドすることが好ましいマ
ルチサイト触媒を用いて重合製造したポリオレフィン系
樹脂の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は
寸法精度確保と物理強度確保と射出成形性確保のバラン
スの点で1.5〜20、好ましくは2〜15、特に好ま
しくは2.5〜12であり、最も好ましくは3〜10で
ある。有機造核剤の添加効果は、分子量分布が小さい程
発揮される。ここで分子量分布とは既述の狭分子量分布
熱可塑性樹脂についての説明における段落[0022]
に明記したGPC法により測定された重量平均分子量/
数平均分子量より求める。分子量分布が1.5未満では
物理強度は非常に優れ、射出成形品では寸法精度が優れ
るが樹脂の流動性が悪く成形性が悪化すると共に重合が
困難で高価になる。分子量分布が20を超えるとこの逆
になり本発明の射出成形品用としてはいずれも実用化困
難である。
【0195】本発明の熱可塑性樹脂組成物に、上記のジ
−置換ベンジリデンソルビトール化合物を含ませること
により、物理強度、剛性、耐ブリードアウト性、無臭
性、透明性、写真性、射出成形性、寸法精度、耐摩耗性
等の優れた糸ヒキやゲート残り等の成形故障が少なく、
成形サイクルが短縮可能な写真感光材料包装用射出成形
品を提供することができる。
【0196】最も好ましい上記の有機造核剤が上記の優
れた効果を奏する理由は必ずしも明らかでないが、従来
のジベンジリデンソルビトール化合物の製造原料である
ベンズアルデヒド及び上記のジベンジリデンソルビトー
ル誘導体の製造原料であるp置換ベンズアルデヒド等の
ベンズアルデヒド誘導体には臭気があって、共に精製後
も不可避的にジベンジリデンソルビトール化合物(誘導
体)に微量残留して写真感光材料包装用射出成形品の悪
臭の原因となること、及びジベンジリデンソルビトール
化合物が射出成形時の加熱により若干分解を起こして悪
臭の原因となることが考えられる。写真感光材料の写真
性に悪影響を及ぼすのも上記悪臭の原因となっている還
元剤のアルデヒド化合物の存在によるものと考えられ
る。従って本発明の写真感光材料包装用射出成形品中の
残留アルデヒド化合物量を1000ppm以下、好まし
くは500ppm以下、より好ましくは250ppm以
下、特に好ましくは100ppm以下、最も好ましくは
50ppm以下になるようにする。
【0197】各種の有機造核剤は、単独で用いても各種
の無機造核剤との併用、有機造核剤の2種以上を併用す
ることもできる。また、有機及び/又は無機造核剤の表
面を飛散防止、分散性向上、造核効果向上等の目的で各
種の脂肪酸、脂肪酸化合物やシリコーン等の滑剤、カッ
プリング剤、可塑剤、界面活性剤等の分散剤や湿潤剤等
で被覆することができる。特に好ましいのは高級脂肪酸
と高級脂肪酸化合物(好ましいのは高級脂肪酸金属塩)
と可塑剤の1種以上で表面被覆したジベンジリデンソル
ビトール化合物である。
【0198】無機造核剤としては例えば、タルク、クレ
ー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト等の粘土
類、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭化水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化
マグネシウム、水酸化バリウム、等の無機塩、酸化ナト
リウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミ
ナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属塩化物等が
挙げられる。
【0199】(酸化防止相乗効果剤)酸化防止剤の効果
を相乗的に高めるために酸化防止相乗効果剤を、0.0
015〜11重量%、好ましくは0.002〜10重量
%、特に好ましくは0.003〜9重量%、最も好まし
くは0.005〜8重量%の含有率で写真感光材料用射
出成形品中に含まれるようにすることができる。いずれ
にしても樹脂劣化を防止できる最少量添加することが写
真性能を悪化させず、コストアップを抑制する点からも
好ましい。
【0200】上記酸化防止相乗効果剤は、上記酸化防止
剤やラジカル捕獲剤やハイドロタルサイト類化合物の1
種以上と併用することにより、樹脂や低分子量の添加剤
(滑剤や帯電防止剤や有機造核剤や防滴剤や相溶化剤
等)の熱劣化や熱分解を防止し、物理強度の低下や樹脂
の流動性が著しく変化したり、ブツが発生するのを防止
できる。さらに写真感光材料に悪影響を及ぼす熱分解物
質(アルデヒド化合物等)の発生を防止する。このよう
な作用をする酸化防止相乗効果剤としてはリン酸、クエ
ン酸、リン酸化合物、ク工ン酸化合物等がある。特にリ
ン酸金属塩とクエン酸金属塩が好ましい。
【0201】(紫外線吸収剤)本発明では酸化防止剤や
ラジカル捕獲剤や酸化防止相乗効果剤や老化防止剤と同
様、光シングルサイト触媒を用いて重合製造した分子量
分布が1.1〜5の各種ポリオレフィン樹脂やホモポリ
スチレン樹脂やゴム含有芳香族ビニル樹脂等の熱可塑性
樹脂に対して光化学的に有害な紫外線を吸着し、光劣化
を防止すると共に遮光能力を向上したり着色剤(遮光性
物質の中でも特に本発明で好ましい)の退色等を防止す
る目的で写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすことが
少ない各種の紫外線吸収剤を用いることが好ましい。紫
外線吸収剤としては、特開平8−118394号公報
(32頁62欄4行以下)に記載のものを用いることが
できる。写真感光材料の写真性に悪影響(被りや感度異
常や発色異常等)を少なくするために本発明に最適な紫
外線吸収剤は蛍光性が全くないかあるいはほとんどない
有機化合物である。
【0202】代表例としては、(1)サリチル酸エステル
系紫外線吸収剤、(2)ヒドロキシベンゾフェノン系紫外
線吸収剤、(3)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、(4)
シアノアクリレート系紫外線吸収剤、(5)その他があ
る。本発明で特に好ましい代表例としては、(2)として
は2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−オクトキシベンゾフェノン、(3)としては2−ヒドロ
キシフェニルベンゾトリアゾール、(5)としてはジメチ
ル−p−メトキシベンジリジンマロネートがある。この
紫外線吸収剤の配合量は、各種ポリオレフィン樹脂やホ
モポリスチレン樹脂やポリアミド樹脂やゴム含有芳香族
ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂100重量部に対して、好
ましくは0.01〜10重量部の範囲とする。より好ま
しい範囲は0.05〜5重量部であり、特に好ましい範
囲は0.1から3重量部である。
【0203】なお、これらの紫外線吸収剤はその2種以
上を組み合わせて使用してもよい。0.01重量部未満
であると、添加効果がほとんど発揮されずに、混練経費
増となるだけである。また、添加量が10重量部を越え
ると、増量効果がほとんどなく、材料費が増加するうえ
にブリードアウトがはげしくなり写真感光材料の写真性
能に悪影響を及ぼすようになるので実用化困難である。
【0204】(老化防止剤)本発明では、酸化防止剤や
ラジカル捕獲剤や酸化防止相乗効果剤と同様、シングル
サイト触媒を用いて重合製造した分子量分布が1.1〜
5の各種ポリオレフィン樹脂やホモポリスチレン樹脂や
ゴム含有芳香族ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂の劣化を防
止する老化防止剤を用いることが好ましい。
【0205】代表例はフェニル−β−ナフチルアミンな
どのナフチルアミン系、N−N’−ジフェニルエチレン
ジアミンなどのジフェニルアミン系、N,N’−ジフェ
ニル−p−フェニレンジアミンなどのp−フェニレンジ
アミン系、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−
1,2−ジヒドロキナリンなどのヒドロキノン誘導体、
2,6−ジ−第三−ブチル−4−メチルフェノールなど
モノフェノール系、2,2’−メチレン−ビス−(4−
エチル−6−t−ブチルフェノール)などのポリフェノ
ール系、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−
メチルフェノール)などのチオビスフェノール系、2−
メルカプトベンズイミダゾールなどが例示されるが、こ
れらはそれぞれの特性に応じて任意に配合される。
【0206】この老化防止剤の配合量は各種ポリオレフ
イン樹脂やゴム含有芳香族ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂
100重量部に対して0.01重量部以下では充分な老
化防止効果を与えず、10重量部以上とすると写真感光
材料の写真性に悪影響を及ぼしたり、本発明の熱可塑性
樹脂組成物に加硫障害や著しいブルーミング(bloo
ming)が発生するので、0.01〜10重量部の範
囲とする必要があるが、好ましい範囲は0.05〜5重
量部であり、特に好ましい範囲は0.1〜3重量部であ
り、最も好ましい範囲は0.1〜1重量部である。
【0207】(界面活性剤)本発明の写真感光材料包装
用射出成形品中には、界面活性剤を含有させることが好
ましい。界面活性剤の添加により、ハイドロタルサイト
類化合物や遮光性物質や造核剤の分散性及び成形性を良
化し、滑剤のブルーミングによる白粉発生を防止し、防
滴性を向上し、帯電防止性をより一層確保することがで
きる。かかる界面活性剤としては、特開平6−6735
6号公報(9頁16欄26行以下)に記載のものを用い
ることができる。
【0208】(脱臭剤及び芳香剤)本発明の写真感光材
料包装用射出成形品中には、脱臭剤や芳香剤を含有させ
ることができる。脱臭剤としては、特開平8−1183
94号公報(37頁71欄2行以下)に記載のものを用
いることができる。芳香剤としては、特開平8−118
394号公報(38頁74欄5行以下)に記載のものを
用いることができる。
【0209】(その他の各種添加剤)また、本発明のシ
ングルサイト触媒で重合製造した分子量分布が1.1〜
5の熱可塑性樹脂30重量%以上を含む熱可塑性樹脂組
成物には、その他の各種添加剤を添加することができ
る。この添加剤の詳細については改訂増補「最新顔料便
覧」(昭和52年1月10日、(株)誠文堂新光社発
行)や1994年版「新化学インデックス」(1993
年7月23日,化学工業日報社発行)や「12394の
化学商品」(1994年1月26日、化学工業日報社発
行)や「プラスチック データ ハンドブック」(19
84年4月5日,(株)工業調査会発行)や「実用プラ
スチック用語辞典第三版」((株)プラスチック・エー
ジ発行)等各種文献に記載された配合剤(添加剤)の中
から写真感光材料に悪影響を及ぼさないように種類や添
加量や他の配合剤との組み合わせによる無害化反応等を
利用したり、樹脂組成を検討することによりほとんどの
配合剤が本発明の写真感光材料用射出成形品にも利用可
能である。代表例としては、特開平8−118394号
公報(42頁81欄29行以下)に記載のものがあるが
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0210】なお、本発明において写真感光材料の写真
性に悪影響を及ぼしたり、特定する前記熱可塑性樹脂組
成物を射出成形する時に銀条、発泡、ウエルドライン、
ショートショット等思わぬトラブルの原因となるので、
水分量[ISO 2053−76測定法(105℃±2
℃、1時間乾燥)](以後含水率と表示)を1.0重量
%以下、好ましくは0.7重量%以下、より好ましくは
0.5重量%以下、特に好ましくは0.3重量%以下、
最も好ましくは0.1重量%以下にする。カーボンブラ
ック等のように吸水しやすい物質を含む熱可塑性樹脂組
成物の場合は少なくとも70℃1時間以上、好ましくは
3時間以上、特に好ましくは5時間以上の乾燥をする。
特にホッパードライヤーを用いると作業性、経済性の点
からも有利である。真空乾燥やベント式押出機やベント
式射出成形機を用いると上記トラブルを完全に防止でき
る。
【0211】
【実施例】本発明の実施例の写真感光材料包装用射出成
形品の具体例を図面に基づいて説明する。図1は、本発
明の実施例に係る写真感光材料包装用射出成形品として
の写真フィルムパトローネ用容器蓋2の平面図である。
前記容器蓋2は、図2の写真フィルムパトローネ用容器
1の一部を構成するものであり、ゲート(射出成形時の
樹脂注入口)4を有している。
【0212】図2は、本発明の実施例に係る写真感光材
料包装用射出成形品としての写真フィルムパトローネ用
容器1全体の縦断面図である。前記写真フィルムパトロ
ーネ用容器1は、写真フィルムパトローネ用容器本体3
と写真フィルムパトローネ用容器蓋2から成る。前記容
器本体3も、本発明の実施例に係る写真感光材料包装用
射出成形品である。なお、円Cで囲まれた部分は、前記
容器本体3に前記容器蓋2が嵌合する際の容器本体嵌合
部の部分拡大図である。
【0213】図3の(A)及び(B)は、それぞれ、本
発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出成形品とし
ての写真フィルムパトローネ用容器の別の構成例を示す
容器本体と容器蓋体を含めた全体の縦断面図である。図
3の(A)の写真フィルムパトローネ用容器1aは、写
真フィルムパトローネ用容器本体3aと写真フィルムパ
トローネ用容器蓋2aから成る。前記容器本体3aは、
ゲート5aを有する。また、前記容器蓋2aは、ゲート
4aを有する。前記容器本体3aも前記容器蓋2aも、
本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出成形品で
ある。
【0214】図3の(B)の写真フィルムパトローネ用
容器1bは、写真フィルムパトローネ用容器本体3bと
写真フィルムパトローネ用容器蓋2bから成る。前記容
器本体3bは、ゲート5bを有する。また、前記容器蓋
2bは、ゲート4bを有する。前記容器本体3bも前記
容器蓋2bも、本発明の実施例に係る写真感光材料包装
用射出成形品である。
【0215】図4は、本発明の実施例に係る写真感光材
料包装用射出成形品としてのレンズ付きフィルムユニッ
トの分解斜視図である。このレンズ付きフィルムユニッ
ト6は、写真フィルム用パトローネ7aと、スプール8
aと、下部ケース9aと、上部ケース10aから成り、
これらの各々も本発明の実施例に係る写真感光材料包装
用射出成形品である。
【0216】図5は、本発明の実施例に係る写真感光材
料包装用射出成形品としての身蓋一体型の写真フィルム
用遮光ケースの断面図である。写真フィルム用遮光ケー
ス11は、写真フィルム用遮光ケース本体12aと、前
記遮光ケース本体12aに結合する写真フィルム用遮光
ケース蓋13aから成る。
【0217】図6は、本発明の実施例に係る写真感光材
料包装用射出成形品としての写真フィルム用カートリッ
ジの分解斜視図である。写真フィルム用カートリッジ1
4は、下部ケース15aと、上部ケース16aと、これ
らの中に収納されるスプール17aから成り、これら3
つの部材の各々も本発明の実施例に係る写真感光材料包
装用射出成形品である。
【0218】図7は、本発明の実施例に係る写真感光材
料包装用射出成形品としての遮光袋入りシート状写真フ
ィルム用ホルダの分解斜視図である。遮光袋入りシート
状写真フィルム用ホルダ18は、遮光袋入りシート状写
真フィルム用ホルダ本体18−1aを有するものであ
り、遮光袋入りシート状写真フィルム18−2aを内蔵
する。前記ホルダ本体18−1aも、本発明の実施例に
係る写真感光材料包装用射出成形品である。
【0219】図8は、本発明の実施例に係る写真感光材
料包装用射出成形品としての明室装填用のシート状写真
フィルムを複数枚遮光時に収納したフィルムパック及び
それに用いるパックホルダの分解斜視図である。図8に
示すように、フィルムパック19−2aは、シース91
にシートフイルム92を収納したシートフイルムユニッ
ト93を樹脂性のパック本体94に複数枚重ねて収納し
たもので、カメラに取り付けられるパックホルダ19−
1aに装填して使用される。パック本体94には、最上
層に積層されたシートフイルム92に露光を与えるため
の開口94aが形成されており、内部に開口94aを開
閉する引蓋96が設けられている。またパック本体94
内には、シートフイルムユニット93を背面側から開口
94aに向けて押圧するバネ部材(図示せず)が設けら
れている。
【0220】フィルムパック19−2aを前記パックホ
ルダ19−1aに装填し、前記パックホルダ19−1a
の蓋97を閉じると、パック本体94の開口94aが蓋
97に形成された露光開口97cから露呈する。フィル
ムパック19−2aの引蓋96を所定位置まで引くと、
最上層のシートフイルムユニット93が開口94aから
押し出され、蓋97の露光開口97cを塞ぐ露光位置に
移動する。そして、引蓋96を元の位置に戻すと、引蓋
96は最上層のシートフイルムユニット93と次のシー
トフイルムユニットとの間に挿入される。
【0221】この後、撮影操作を行ってから引蓋96を
引くと、前記パックホルダ19−1aの内側に設けられ
た中枠98がパック本体94を保持した状態で引き出さ
れる。このとき、露光済みのシートフイルムユニット9
3は露光位置に停止したままであるから、パック本体9
4が引き出されると、この露光済みシートフイルムユニ
ット93が蓋97の内壁に設けられた4個の板バネ99
によって前記パックホルダ19−1aの背面内壁に向か
って押しつけられる。
【0222】続いて引蓋96を元の位置に押し戻すと、
中枠98とともにパック本体94が前記パックホルダ1
9−1a内の元の位置に戻る。このとき露光済みのシー
トフイルムユニット93が、パック本体94の移動方向
に対して下側の側壁に形成された開口94bからパック
本体94内に入り込み、積層されたシートフイルムユニ
ット93の最下層に収納される。以上の操作を繰り返す
ことにより、パック本体94に収納されている全てのシ
ートフイルムユニット93を連続的に撮影することがで
きる。
【0223】上記のように使用されるフイルムパック1
9−2aは、シートフイルムユニット93が露光位置に
セットされる際、およびパック本体94の最下層に収納
される際に、引蓋96の表裏やパック本体94の開口9
4bとシートフイルムユニット93とが摺接する。した
がって、シートフイルムユニット93のパック本体94
からの送り出しや引き込みを容易にするために、シート
フイルムユニット93と引蓋96およびパック本体94
との摩擦抵抗を小さくするのが望ましい。そこで、この
フイルムパック19−2aに対しても本発明を適用し、
パック本体94や引蓋96や撮影枚数を表示するカウン
ター(図示せず)を本発明の写真感光材料包装用射出成
形品にすることができる。
【0224】図9は、本発明の実施例に係る写真感光材
料包装用射出成形品としての新写真システム(アドバン
ストフォトシステムとも言う、以後APSと表示)用写
真フィルムパトローネ本体を示す概略部分断面図であ
る。このAPS用写真フィルムパトローネ本体43は、
開口65を有する上ケース41と、下ケース42と、ス
プール45と、蓋部材48から成り(これらの各々も本
発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出成形品であ
り)、スプール45に巻き付けられた写真フィルム44
を内蔵している。
【0225】前記APS用写真フィルムパトローネ本体
の分解斜視図を図10に示す。写真フイルムパトローネ
40は、パトローネ本体43の内部に、写真フイルム4
4を巻き付けたスプール45を回動自在に収納して構成
されている。パトローネ本体43は、略半円筒形状をし
た上ケース41と下ケース42とから構成され、これら
は本発明で特定する熱可塑性樹脂組成物を射出成形して
成るものである。上・下ケース41,42には、それぞ
れ突出したポート部41b,42bが形成されており、
上ケース41と下ケース42とを組み合わせたときに、
ポート部41b,42bの合わせ目に写真フイルム44
を出入りさせるためのフイルム通路47が形成される。
この上・下ケース41,42には、両者が組み合わされ
た後に係合部に超音波溶着が施される。リサイクル適性
を向上させるためには、上・下ケース41、42を嵌合
する構造とすることが好ましい。
【0226】フイルム通路47には、ここからの入光を
防止するための蓋部材48と、これの奥に配置され、写
真フイルム44の先端を分離するための分離爪49とが
設けられている。蓋部材48は、両端部にそれぞれキー
溝48a,48bが形成されており、カメラに装填され
た際にキー溝48a,48bに係合するカメラ側の開閉
用駆動軸の回動によってフイルム通路47を塞ぐ閉じ位
置と、写真フイルム44の出入りを許容する開き位置と
の間で回動される。
【0227】スプール45は、スプール軸51の両端部
に一対のリップ付きフランジ52,53を取り付け、こ
れらフランジ52,53の外側にデータディスク54と
使用表示部材55とを取り付けて構成され、スプール軸
51の両端部をパトローネ本体43の側面に露呈させて
収納される。データディスク54には、このデータディ
スク54と相似形状をしたバーコードラベル56が貼り
付けられ、使用表示部材55にはギヤ57が一体に成形
されている。データディスク54および使用表示部材5
5は、スプール軸51と一体に回転するように取り付け
られる。
【0228】スプール軸51には写真フイルム44の後
端44aを係止するためのスリット58が形成されてお
り、両端部にカギ穴状のキー溝59a,59bが設けら
れている。キー溝59a,59bには、写真フイルムパ
トローネ40がカメラに装填された際にカメラ側の駆動
軸が係合し、この駆動軸の回転によってスプール軸51
が回動される。
【0229】一対のフランジ52,53は熱可塑性樹脂
からなり、各々厚みが0.5mmの極薄に形成されてい
る。フランジ52,53は断面が薄肉カップ状となって
おり、スプール軸51に取り付けられた際に各々の開口
縁部52a,53aが互いに向き合って、これらの間に
巻回される写真フイルム44の両側縁を包み込む。開口
縁部52a,53aは、スプール軸51の回転を最外周
に巻回された写真フイルム44にまで伝達させるととも
に、写真フイルム44の巻き緩みを防止している。
【0230】フランジ53には、所定ピッチで4個の穴
61が形成されている。これらの穴61には、スプール
軸51がフイルム送り出し方向(図中時計方向)に回転
した際に使用表示部材55のラチェット爪62が係合す
る。これにより、スプール軸51の回転がフランジ53
に伝達され、フランジ53がスプール軸51と一体に回
転する。また、スプール軸51がフイルム巻き取り方向
(図中反時計方向)に回転した際には使用表示部材55
のラチェット爪62が穴61を乗り越え、スプール軸5
1の回転はフランジ53に伝達されない。
【0231】データディスク54に貼り付けられるバー
コードラベル56には、バーコード56aが印刷されて
いる。バーコード56aは、様々な情報、例えば収納す
る写真フイルム44の種類や感度等を表している。この
情報は、スプール軸51がフイルム送り出し方向に回転
された際に、上ケース41の一側面に形成された開口6
5を介してカメラ側に設けた読取りセンサによって読み
取られ、露出値の算出や、収納された写真フイルムの露
光枚数のカウント等に用いられる。
【0232】パトローネ本体43の内部には、使用表示
部材55のギヤ57と噛み合うようにスプールロック6
8が収納されている。このスプールロック68は、蓋部
材48が閉じ位置にあるときにギヤ57に係合してスプ
ール軸51の回転ロックを行い、不用意な写真フイルム
44の送り出しを防止し、また、蓋部材48が開き位置
にあるときにはギヤ57との係合を解除する。
【0233】パトローネ本体43は、蓋部材48がフイ
ルム通路47を塞ぐ閉じ位置にあるときに、JISZ0
208の条件B(温度40℃、湿度90%RH)で測定
の透湿率が10g/m2・24時間以下、好ましくは5
g/m2・24時間以下、特に好ましくは1g/m2・2
4時間以下となるような防湿容器や防湿袋に収納された
状態に構成されていることが、長期間(1年以上)写真
性の劣化を防止できるので好ましい。
【0234】パトローネ本体43から写真フイルム44
を送り出す際には、スプール45をフイルム送り出し方
向に回転させる。スプール45がフイルム送り出し方向
に回転されると、写真フイルム44の先端は、分離爪4
9に接触して内側に巻回された部分から分離される。引
続きスプール45が回転されると、分離された写真フイ
ルム44の先端がフランジ52,53の開口縁部52
a,53aの間に入り込み、厚みが薄くて柔軟性を有す
るフランジ52,53が写真フイルム44の両側縁によ
って外側に押し広げられる。これにより、写真フイルム
44の先端は、フランジ52,53の開口縁部52a,
53aによる包み込みから開放され、フイルム通路47
を通ってパトローネ本体43の外部に送り出される。こ
の際、写真フイルム44の両側縁とフランジ52,53
とが常に摺接しているが、フランジ52,53の柔軟性
が高いので、写真フイルム44の送り出し力によってフ
ランジ52,53が外側に撓み、両者間の摩擦抵抗が抑
えられる。これにより、写真フイルム44の送り出しが
低トルクで行われる。
【0235】また、スプール45がフイルム巻き取り方
向に回転するときには、フランジ52,53は、ともに
スプール軸51と一体に回転することはない。したがっ
て、写真フイルム44を巻き取る際には、フランジ5
2,53の開口縁部52a,53aが写真フイルム44
との間で滑りを生じさせて写真フイルム44の巻き緩み
を防止する。
【0236】パトローネ本体43を構成している上・下
ケース41,42、スプール45のスプール軸51、お
よび蓋部材48は、本発明の写真感光材料包装用射出成
形品にすることが特に好ましい。図11は、本発明の実
施例に係る写真感光材料包装用射出成形品としての写真
フィルム用スプール5aの斜視図である。
【0237】[A:写真フィルムパトローネ用容器蓋
(キャップ)の実施例]図1の写真フィルムパトローネ
用容器蓋を製造した。この容器蓋を製造するための射出
成形に用いた熱可塑性樹脂組成物(実施例1a〜6a、
比較例1a〜6a)を構成する表3記載のエチレン系樹
脂(LD1、LD2、L−L1、L−L2、M1、M
2、M3)は下記の樹脂である。これら各樹脂のメルト
フローレート(MFR)及び分子量分布(Mw/Mn)
と、射出成形に用いた各々の熱可塑性樹脂組成物の組成
内容と、得られた射出成形品の特性を表3及び表4に示
す。
【0238】射出成形品の特性の試験評価は以下の通り
である。 ◎;非常に優れる、○;優れる、●;実用限度、△;改
良必要、×;実用化不可 射出成形品の特性の試験方法は以下の通りである。 (A)射出成形性;成形サイクル、射出成形機のモータ
ー負荷、樹脂ペレットや射出成形品のブロッキング防止
性、成形品の搬送性等の総合適性より判断。 (B)透明度;ASTM D 1003に準ずる。 (C)寸法安定性;金属寸法との差(成形収縮、変形に
よる差)より判断。 (D)成形故障防止性;樹脂焼け、ショートショット、
バリ、ガス焼け等の射出成形故障の発生の多少により判
断。 (E)防湿性;図2に示す同一の容器本体に吸湿剤(シ
リカゲル)を5g入れて各試験品の蓋で密封した後、5
0℃、90%RHの恒温恒湿室に1月放置した時の吸湿
による重量増加より判断。 (F)その他の優れた特性;特に優れた特性を成形時ま
たは低温倉庫(10℃)に長時間(6カ月)保管後、常
温(20℃、60%RH)に取り出した時の状態から判
断。 (G)写真性;各試験品のISO感度400のフジカラ
ーネガ写真フィルムに対する写真性(カブリ、感度変
化、階調変化、発色変化)の影響程度によって判断。
【0239】
【表3】
【0240】
【表4】
【0241】LD1;従来の高圧ラジカル重合法のMF
Rが12g/10分、密度(ASTMD 1505)が
0.921g/cm3、分子量分布(Mw/Mn)が
8.2の分岐状低密度ホモポリエチレン樹脂(以後、L
DPE樹脂と表示する) LD2;従来の高圧ラジカル重合法のMFRが25g/
10分、密度が0.919g/cm3、分子量分布が
4.7の分岐状低密度ホモポリエチレン樹脂(以後、L
DPE樹脂と表示する) L−L1;従来のマルチサイト触媒を用いる重合法によ
り製造したMFRが10g/10分、密度が0.920
g/cm3、分子量分布が3.8のエチレン−ブテン−
1共重合体樹脂 L−L2;従来のマルチサイト触媒を用いる重合法によ
り製造したMFRが22g/10分、密度が0.919
g/cm3、分子量分布が3.2のエチレン−ブテン−
1共重合体樹脂
【0242】M1;本発明におけるビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロライドを含むジルコニウ
ム系のメタロセン錯体から成るシングルサイト触媒を用
いる重合法により製造したブテン−1の含有量が3モル
%、MFRが16g/10分、密度が0.920g/c
3のエチレン−ブテン−1共重合体樹脂でジルコニウ
ム残留量は20ppm以下である。 M2;本発明におけるM1と同一のシングルサイト触媒
を用いる重合法により製造したブテン−1の含有量が7
モル%、MFRが23g/10分、密度が0.915g
/cm3のエチレン−ブテン−1共重合体樹脂でジルコ
ニウム残留量は20ppm以下である。 M3;本発明におけるM1と同一のシングルサイト触媒
を用いる重合法により製造したMFRが35g/10
分、密度が0.922g/cm3の低密度ホモポリエチ
レン樹脂。 なお、M1、M2、M3とも助触媒としてアルミノオキ
サンを使用。
【0243】[B:写真フィルムパトローネ用容器本体
の実施例]図3の(A)の写真フィルムパトローネ用容
器本体を製造した。この容器本体の製造に用いた熱可塑
性樹脂組成物(実施例1b〜9b、比較例1b〜10
b)を構成する表5記載のエチレン系樹脂(LD3、L
D4、L−L3、L−L4、M4、M5、M6、M7、
及びプロピレン系樹脂M8、P1)は下記の樹脂であ
る。各樹脂の特性と、熱可塑性樹脂組成物の組成内容
と、得られた射出成形品の特性を表5〜表7に示す。
【0244】
【表5】
【0245】
【表6】
【0246】
【表7】
【0247】射出成形品の特性の試験評価は以下の通り
である。 ◎;非常に優れる、○;優れる、●;実用限度、△;改
良必要、×;実用化不可 射出成形品の特性の試験方法は以下の通りである。 (H)写真性;各試験品のISO感度400のフジカラ
ーネガ写真フィルムに対する写真性(カブリ、感度変
化、階調変化、発色変化)の影響程度により判断。 (I)透明度;白紙に太さ0.5mm,間隙2mmの黒
線で描いた平行線から容器本体31を遠ざけていった時
に、平行線として判別できなくなる距離から判断。距離
が大きい程透明度大である。 (J)成形故障防止性;樹脂焼け、ショートショット、
バリ、変形、ガス焼け等の射出成形故障の発生の多少に
より判断。 (K)外観;容器本体の外観を目視観察して着色故障、
つや、スリ傷等の発生程度により判断。
【0248】(L)射出成形性;成形サイクル、射出成
形機のモータ負荷、樹脂ペレットや射出成形品のブロッ
キング防止性、成形品の搬送性等の総合適正より判断。 (M)防湿性;図3(A)に相当する各試験品の容器本
体内に吸湿剤(シリカゲル)を5g入れて同一の蓋で密
封した後、50℃、90RHにした恒温恒湿室に1日放
置した時の吸湿による重量増加より判断。 (N)防滴性;写真フィルムパトローネを容器本体と容
器蓋で密封包装して10℃1ヶ月保管後30℃の部屋に
放置した時容器本体の側壁に付着した水滴の状態より判
断。 (O)帯電防止性;容器本体に射出成形時付着した塵の
量を目視検査して判断。なお、実施例(1b〜9b)と
比較例(1b〜10b)とを比較すると、(H)〜
(M)のすべての試験で、本発明の樹脂と添加剤とを効
果的に含んだ実施例(1b〜9b)が優れ、実用可能で
ある。比較例(1b〜10b)は実用化に際して数多く
の問題点がある。例えば、比較例1b、5b〜7bは試
験中に変形を生じて防湿性が悪化するので実用化が困難
であることがわかった。
【0249】LD3;従来のマルチサイト触媒を用いる
重合法により製造したMFRが10g/10分、密度
(ASTMD1505)が0.956g/cm3、分子
量分布(Mw/Mn、GPC法)が6.3の高密度ホモ
ポリエチレン樹脂(以後、HDPE樹脂と表示) LD4;従来のマルチサイト触媒を用いる重合法により
製造したMFRが10g/10分、密度(ASTMD1
505)が0.967g/cm3、分子量分布(Mw/
Mn、GPC法)が4.2の高密度ホモポリエチレン樹
脂(以後、HDPE樹脂と表示) L−L3;従来のマルチサイト触媒を用いる重合法によ
り製造したブテン−1の含有量が1.0モル%、MFR
が6g/10分、密度(ASTMD1505)が0.9
46g/cm3、分子量分布(Mw/Mn、GPC法)
が5.7のエチレン−ブテン−1共重合体樹脂 L−L4;従来のマルチサイト触媒を用いる重合法によ
り製造したブテン−1の含有量が1.8モル%、MFR
が10g/10分、密度(ASTMD1505)が0.
941g/cm3、分子量分布(Mw/Mn、GPC
法)が4.5のエチレン−ブテン−1共重合体樹脂 上記従来のマルチサイト触媒はチーグラー触媒(トリエ
チルアルミニウムと四塩化チタンとの混合触媒)を使
用。いずれも樹脂中のチタン残留量は35ppm以上で
ある。
【0250】M4;本発明におけるシングルサイト触媒
を用いる重合法により製造したブテン−1の含有量が
0.1モル%、MFRが22g/10分、密度(AST
MD1505)が0.956g/cm3、分子量分布
(Mw/Mn、GPC法)が3.2のエチレン−ブテン
−1共重合体樹脂 M5;本発明におけるシングルサイト触媒を用いる重合
法により製造したブテン−1の含有量が0.6モル%、
MFRが16g/10分、密度(ASTMD1505)
が0.950g/cm3、分子量分布(Mw/Mn、G
PC法)が2.7のエチレン−ブテン−1共重合体樹脂 M6;本発明におけるシングルサイト触媒を用いる重合
法により製造したMFRが18g/10分、密度(AS
TMD1505)が0.958g/cm3、分子量分布
(Mw/Mn、GPC法)が3.6の高密度ホモポリエ
チレン樹脂
【0251】M7;本発明におけるシングルサイト触媒
を用いる重合法により製造したMFRが28g/10
分、密度(ASTMD1505)が0.963g/cm
3、分子量分布(Mw/Mn、GPC法)が2.8の高
密度ホモポリエチレン樹脂 M8;本発明におけるシングルサイト触媒を用いる重合
法により製造したMFRが25g/10分、密度(AS
TMD1505)が0.89g/cm3、分子量分布
(Mw/Mn、GPC法)が3.6のプロピレン・エチ
レンランダム共重合体樹脂 M4〜M8はジルコニウム系のメタロセン錯体と助触媒
としてアルミノオキサンから成る触媒を使用。いずれの
樹脂中のジルコニウム残留量は20ppm以下である。 P1;従来のチーグラー・ナッタ触媒であるマルチサイ
ト触媒を用いる重合法により製造したMFRが12g/
10分、密度(ASTMD1505)が0.89g/c
3、分子量分布が5.8のプロピレン・エチレンラン
ダム共重合体樹脂樹脂中のチタン残留量は55ppmで
ある。
【0252】[C:樹脂製の写真フィルムパトローネの
実施例]図9、図10の樹脂製の写真フィルムパトロー
ネの上部ケース及び下部ケースを製造した。これらの製
造に用いた熱可塑性樹脂組成物(実施例1C〜7C、比
較例1C〜2C)を構成する表8記載のスチレン系樹脂
(PS1、PS2、M9、M10)は下記の樹脂であ
る。各樹脂の特性と、熱可塑性樹脂組成物の組成内容
と、得られた射出成形品の特性を表8に示す。
【0253】
【表8】
【0254】射出成形品の特性の試験評価は以下の通り
である。 ◎;非常に優れる、○;優れる、●;実用限度、△;改
良必要、×;実用化不可 表8に示す射出成形品の特性の試験方法を以下に示す。 (P)写真性;各試験のISO感度400のフジカラー
ネガ写真フィルムに対する写真性(カブリ、感度変化、
階調変化、発色変化)の影響程度により判断。 (Q)射出成形性;成形サイクル、射出成形機のモータ
負荷、樹脂ペレットや射出成形品のブロッキング防止
性、成形品の搬送性等の総合適性より判断。 (R)耐熱性;変形開始温度により判断。 (S)カーボンブラックの分散性;ミクロトームで切断
した薄肉片を電子顕微鏡で観察し判断。 (T)外観;つや、光沢ムラ、スリ傷、銀条、ウエルド
ライン、フローマーク等樹脂製写真フィルムパトローネ
の外観を目視観察により判断。 (U)耐化学薬品性;トルエン、キシレン、ベンゼン、
ガソリン、アセトンに23℃で7日間浸漬した後の表面
状態を目視観察により判断。 (V)遮光能力;厚さ50μmに圧延したシートを、光
透過性がISO感度400のカラーネガ写真フィルムに
重ね、密着後、8万ルクスの光を10分照射後、カラー
ネガ写真フィルムを現像し、その光カブリ程度により判
断。 (W)塵付着防止性;テトロン布で5回摩擦した後、タ
バコの吸殻から5cm離れた位置にした時に、樹脂製写
真フィルムパトローネに付着したタバコの吸殻の量を目
視観察により判断。 (X)リサイクル適性;5回繰り返しリサイクルした時
の物性低下及び外観悪化程度により判断。
【0255】PS1;従来のラジカル重合法により製造
したMFRが10g/10分、密度(JISK687
1)が1.05g/cm3、分子量分布(Mw/Mn、
GPC法)が2.2のホモポリスチレン樹脂(以後、G
PPSと表示する) PS2;従来のラジカル重合法により製造したブタジェ
ンゴム含有量が9重量%、MFRが6.5g/10分、
密度が1.05g/cm3、分子量分布(Mw/Mn、
GPC法)が2.2のスチレン・ブタジェン共重合体樹
脂(以後、HIPSと表示する) M9;本発明におけるシングルサイト触媒を用いる重合
法により製造したMFRが12g/10分、密度が1.
06g/cm3、分子量分布(Mw/Mn、GPC法)
が2.1のホモポリスチレン樹脂 M10;本発明におけるシングルサイト触媒を用いる重
合法により製造したブタジェンゴム含有量が9重量%、
MFRが11g/10分、密度が1.06g/cm3
分子量分布(Mw/Mn、GPC法)が1.8のスチレ
ン・ブタジェン共重合体樹脂
【0256】[D:レンズ付き写真フィルムユニットの
実施例]図4のレンズ付き写真フィルムユニットの上部
ケース及び下部ケースを製造した。この製造に用いた熱
可塑性樹脂組成物は表8記載の樹脂製の写真フィルムパ
トローネの実施例1C、比較例1Cに用いたスチレン系
樹脂組成物と同一である。試験結果も略同じであり、実
施例1Cは写真性、耐熱性、カーボンブラックの分散
性、外観、耐化学薬品性、遮光能力等レンズ付写真フィ
ルムユニットにとって必須の各特性が非常に優れてお
り、比較例1に比べ予想外の優れた特性を有するもので
あった。
【0257】
【発明の効果】請求項1〜3の写真感光材料包装用射出
成形品は、ジルコニウム系、チタニウム系、ハフニウム
系及びバナジウム系のメタロセン錯体のうちの1種以上
を含むシングルサイト触媒を用いて重合製造した分子量
分布が1.1〜5の狭分子量分布熱可塑性樹脂を30重
量%以上と、滑剤及びハイドロタルサイト類化合物のう
ちの1種以上を0.01〜10重量%と、酸化防止剤の
1種以上を0.001〜1.0重量%とを少くとも含有
する熱可塑性樹脂組成物を射出成形して成るので、安価
で写真感光材料の写真性に悪影響(カブリや増感等)を
与えることなしに、写真感光材料包装用射出成形品とし
て必要な種々の特性を全て確保することができるという
基本的な効果を奏することができる。
【0258】即ち、請求項1〜5の写真感光材料包装用
射出成形品は、安価で写真感光材料の写真性に悪影響を
与えることなしに、耐油性、耐有機溶剤性、耐候性、耐
熱性、帯電防止性、耐吸湿性、防湿性、寸法安定性、表
面硬度及び物理強度がそれぞれ高く、無味、無臭、無毒
である等の各種特性を同時に兼ね備えている。
【0259】請求項1〜3の写真感光材料包装用射出成
形品は、特に、寸法安定性に優れている。そのため、高
サイクルで10ケ以上の多数ケ取りの金型を用いて射出
成形する場合において、金型での位置により同一キャビ
ティーで同一コア寸法では、射出成形品の寸法が異なっ
てしまうという問題点を解消することができる。従っ
て、請求項1〜3の写真感光材料包装用射出成形品は、
成形サイクルを長くする必要がないので、冷却を完全に
行うことなく金型から取り出すことができるから、効率
良く製造することができ高い生産性を有する。
【0260】請求項2〜3の写真感光材料包装用射出成
形品は、上記基本的な効果がより一層顕著である。特に
ポリオレフィン樹脂と造核剤と滑剤とリン系酸化防止剤
を併用した場合は狭分子量分布効果が大で透明性が非常
に良化し、成形故障がほとんど発生しなくなり、成形サ
イクルが大幅に短縮される。これらの添加剤の熱劣化に
よる黄褐色のブツの発生もハイドロタルサイト類化合物
と併用すると完全に防止できるので昼夜・連続・無故障
成形が可能になり、インプラント化することにより予想
外の大幅なコストダウンが達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出
成形品としての写真フィルムパトローネ用容器の一部を
構成する容器蓋体の平面図である。
【図2】本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出
成形品としての図1の容器蓋体を含め写真フィルムパト
ローネ用容器全体の縦断面図である。
【図3】図3の(A)及び(B)は、それぞれ、本発明
の実施例に係る写真感光材料包装用射出成形品としての
写真フィルムパトローネ用容器の別の構成例を示す容器
本体と容器蓋体を含めた全体の縦断面図である。
【図4】本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出
成形品としてのレンズ付きフィルムユニットの分解斜視
図である。
【図5】本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出
成形品としての身蓋一体型の写真フィルム用遮光ケース
の断面図である。
【図6】本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出
成形品としての写真フィルム用カートリッジの分解斜視
図である。
【図7】本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出
成形品としての遮光袋入りシート状写真フィルム用ホル
ダの斜視図である。
【図8】本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出
成形品としてのフィルムパック及びパックホルダの斜視
図である。
【図9】本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射出
成形品としてのAPS用写真フィルムパトローネ本体を
示す概略部分断面図である。
【図10】本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射
出成形品としてのAPS用写真フィルムパトローネ本体
の分解斜視図である。
【図11】本発明の実施例に係る写真感光材料包装用射
出成形品としての写真フィルム用スプールの斜視図であ
る。
【符号の説明】
1,1a,1b 写真フィルムパトローネ用容器 2,2a,2b 写真フィルムパトローネ用容器蓋 3,3a,3b 写真フィルムパトローネ用容器本体 4,4a,4b 容器蓋のゲート(樹脂注入口) 5,5a,5b 容器本体のゲート(樹脂注入口) 6 レンズ付きフィルムユニット 7a 写真フィルム用パトローネ 8a スプール 9a 下部ケース 10a 上部ケース 11 写真フィルム用遮光ケース 12a 写真フィルム用遮光ケース本体 13a 写真フィルム用遮光ケース蓋 14 写真フィルム用カートリッジ 15a 下部ケース 16a 上部ケース 17a スプール 18 遮光袋入りシート状写真フィルム用ホルダ 18−1a 遮光袋入りシート状写真フィルム用ホルダ
本体 18−2a 遮光袋入りシート状写真フィルム 19 パック入りシート状写真フィルム用ホルダ 19−1a パックホルダ 19−2a フィルムパック 40 写真フィルムパトローネ 41 上ケース 42 下ケース 43 パトローネ本体 44 写真フィルム 45 スプール 47 フィルム通路 48 蓋部材 51 スプール軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジルコニウム系、チタニウム系、ハフニウ
    ム系及びバナジウム系のメタロセン錯体のうちの1種以
    上を含むシングルサイト触媒を用いて重合製造した分子
    量分布が1.1〜5の狭分子量分布熱可塑性樹脂を30
    重量%以上と、滑剤及びハイドロタルサイト類化合物の
    うちの1種以上を0.01〜10重量%と、酸化防止剤
    の1種以上を0.001〜1.0重量%とを少くとも含
    有する熱可塑性樹脂組成物を射出成形して成ることを特
    徴とする写真感光材料包装用射出成形品。
  2. 【請求項2】前記狭分子量分布熱可塑性樹脂は、ポリオ
    レフィン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の
    写真感光材料包装用射出成形品。
  3. 【請求項3】前記狭分子量分布熱可塑性樹脂は、メルト
    フローレートが3〜100g/10分、融点が90℃以
    上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の写真
    感光材料包装用射出成形品。
  4. 【請求項4】前記狭分子量分布熱可塑性樹脂中のジルコ
    ニウム、チタニウム、ハフニウム、バナジウム残留量が
    50ppm以下であることを特徴とする請求項3に記載
    の写真感光材料包装用射出成形品。
  5. 【請求項5】前記狭分子量分布熱可塑性樹脂は、溶媒を
    使用しない気相法製造プロセスで重合温度40〜100
    ℃、重合圧力5〜50kg/cm2で製造されたもので
    あることを特徴とする請求項4に記載の写真感光材料包
    装用射出成形品。
JP7084397A 1996-12-03 1997-03-07 写真感光材料包装用射出成形品 Withdrawn JPH10254094A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111433231A (zh) * 2017-12-01 2020-07-17 出光兴产株式会社 苯乙烯系树脂的制造方法和苯乙烯系树脂成形体

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