JPH1025517A - Fe−Ni合金板の製造方法 - Google Patents
Fe−Ni合金板の製造方法Info
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- JPH1025517A JPH1025517A JP7314897A JP7314897A JPH1025517A JP H1025517 A JPH1025517 A JP H1025517A JP 7314897 A JP7314897 A JP 7314897A JP 7314897 A JP7314897 A JP 7314897A JP H1025517 A JPH1025517 A JP H1025517A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 残留磁束密度や保磁力が小さい、高磁界域で
磁化が飽和しない、磁歪が小さい、キューリー点が高
い、及び加工が容易であるなどの要求を満たすFe−N
i合金板の製造方法を提供する。 【解決手段】 Ni:38%〜52%、C:0.10%
以下、Si:0.5%以下、Mn:0.1〜2.0%を
含み、残部Fe及びその他不可避的不純物からなるFe
−Ni系合金を加工率80%以上で冷間圧延し、その後
結晶粒径が30μm以上となるよう焼鈍することによ
り、圧延面において(200)面が配向した結晶粒が3
5%以上であり、且つ(111)面が配向した結晶粒が
20%以下である集合組織を形成する。
磁化が飽和しない、磁歪が小さい、キューリー点が高
い、及び加工が容易であるなどの要求を満たすFe−N
i合金板の製造方法を提供する。 【解決手段】 Ni:38%〜52%、C:0.10%
以下、Si:0.5%以下、Mn:0.1〜2.0%を
含み、残部Fe及びその他不可避的不純物からなるFe
−Ni系合金を加工率80%以上で冷間圧延し、その後
結晶粒径が30μm以上となるよう焼鈍することによ
り、圧延面において(200)面が配向した結晶粒が3
5%以上であり、且つ(111)面が配向した結晶粒が
20%以下である集合組織を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Fe−Ni合金板
の製造方法に関するものであり、さらに詳しく述べるな
らば、特に陰極線管表示装置の偏向ヨークを構成する磁
極片として用いられ、優れた偏向特性を有するように集
合組織を制御した強磁性材料の製造方法を提供すること
にある。
の製造方法に関するものであり、さらに詳しく述べるな
らば、特に陰極線管表示装置の偏向ヨークを構成する磁
極片として用いられ、優れた偏向特性を有するように集
合組織を制御した強磁性材料の製造方法を提供すること
にある。
【0002】
【従来の技術】上述した偏向ヨーク部品には、画面中
心の色ズレが小さいこと、画面周辺の色ズレが小さい
こと、うなり音が小さいことなどが要求される。従来
は、陰極線管の偏向ヨーク用の磁極片材料には純鉄やケ
イ素鋼板などが使用されていたが、それぞれが面中心部
のズレが大きい、うなり音が大きいなどの欠点があり、
要求を充分満足するものはなかった。このような状況を
打破するべく本出願人のうち1名は特開平7−2543
77号公報において特定の飽和磁気歪みを有するFe−
Ni合金を偏向ヨーク部品として使用することを提案し
た。なお、Fe−Al合金は、ケイ素鋼板と同様にうな
り音が大きく、加工性が劣るため、偏向ヨーク用の磁極
片材料には適していない。
心の色ズレが小さいこと、画面周辺の色ズレが小さい
こと、うなり音が小さいことなどが要求される。従来
は、陰極線管の偏向ヨーク用の磁極片材料には純鉄やケ
イ素鋼板などが使用されていたが、それぞれが面中心部
のズレが大きい、うなり音が大きいなどの欠点があり、
要求を充分満足するものはなかった。このような状況を
打破するべく本出願人のうち1名は特開平7−2543
77号公報において特定の飽和磁気歪みを有するFe−
Ni合金を偏向ヨーク部品として使用することを提案し
た。なお、Fe−Al合金は、ケイ素鋼板と同様にうな
り音が大きく、加工性が劣るため、偏向ヨーク用の磁極
片材料には適していない。
【0003】ところで、Fe−Ni系合金の磁歪は、
(200)と(111)の磁歪定数(λ200 、λ111 )
が知られており、単結晶の磁歪はλ200 と、λ111 の和
によって示される。多結晶のFe−Ni系合金の飽和磁
歪定数はλS =0.4×λ200 +0.6×λ111 で表さ
れる。
(200)と(111)の磁歪定数(λ200 、λ111 )
が知られており、単結晶の磁歪はλ200 と、λ111 の和
によって示される。多結晶のFe−Ni系合金の飽和磁
歪定数はλS =0.4×λ200 +0.6×λ111 で表さ
れる。
【0004】Fe−Ni合金、Fe−Si合金、純鉄に
ついては図1(表1)に示すような磁歪が知られてい
る。表1に示した42%Ni−Fe,45%Ni−F
e,50%Ni−Fe合金の磁歪は、多結晶の飽和磁歪
定数λS は10×10-6を超える大きな値であるが、単
結晶(200)面の磁歪λ200 は小さな値であるので、
結晶方位を制御して圧延面に(200)面を集合させる
と、磁極片の長手方向の磁歪を低く抑え、偏向ヨークを
励磁・動作時のうなり音の低減を図ることができる。
ついては図1(表1)に示すような磁歪が知られてい
る。表1に示した42%Ni−Fe,45%Ni−F
e,50%Ni−Fe合金の磁歪は、多結晶の飽和磁歪
定数λS は10×10-6を超える大きな値であるが、単
結晶(200)面の磁歪λ200 は小さな値であるので、
結晶方位を制御して圧延面に(200)面を集合させる
と、磁極片の長手方向の磁歪を低く抑え、偏向ヨークを
励磁・動作時のうなり音の低減を図ることができる。
【0005】一方、3.5Si−Fe合金のλ111 は小
さいが、λ200 は大きいために多結晶での磁歪は大き
い。また、6.5Si−Feは磁歪は小さいが加工が困
難である。
さいが、λ200 は大きいために多結晶での磁歪は大き
い。また、6.5Si−Feは磁歪は小さいが加工が困
難である。
【0006】Fe−Ni合金の製造方法に関する特開平
7−126753号公報によると、30〜85%Ni−
Fe合金の熱間圧延板を全圧下率が30%以上で最終冷
間圧延し、続いて900〜1200℃の温度域で磁性焼
鈍して平均結晶粒径を100μm以上に制御することに
よって透磁率が例えばμmax =約7×104 と高く、磁
気ヘッドや磁気シールドとして適した軟磁性材料を得る
方法が提案されている。なお、この公報で実施例に示さ
れた最大の冷間圧延圧下率は75%である。この発明に
おいては、粒界に蓄積された歪みエネルギーを磁性焼鈍
過程において解放させるとともに二次再結晶を起こさ
せ、平均結晶粒径を大きくすることにより高い透磁率を
得ている。
7−126753号公報によると、30〜85%Ni−
Fe合金の熱間圧延板を全圧下率が30%以上で最終冷
間圧延し、続いて900〜1200℃の温度域で磁性焼
鈍して平均結晶粒径を100μm以上に制御することに
よって透磁率が例えばμmax =約7×104 と高く、磁
気ヘッドや磁気シールドとして適した軟磁性材料を得る
方法が提案されている。なお、この公報で実施例に示さ
れた最大の冷間圧延圧下率は75%である。この発明に
おいては、粒界に蓄積された歪みエネルギーを磁性焼鈍
過程において解放させるとともに二次再結晶を起こさ
せ、平均結晶粒径を大きくすることにより高い透磁率を
得ている。
【0007】また、本出願人の特公昭61−23864
号公報によるとFe−Ni合金を、鍛造、熱間圧延、冷
間圧延、焼鈍、冷間圧延、焼鈍、冷間圧延(加工率90
%超)の工程により加工して厚さが0.13mmのシャ
ドウマスク用素材を得ている。この工程により、成分偏
析に起因するすじむらが消失するが、集合組織を制御す
るための最終焼鈍は行われていない。
号公報によるとFe−Ni合金を、鍛造、熱間圧延、冷
間圧延、焼鈍、冷間圧延、焼鈍、冷間圧延(加工率90
%超)の工程により加工して厚さが0.13mmのシャ
ドウマスク用素材を得ている。この工程により、成分偏
析に起因するすじむらが消失するが、集合組織を制御す
るための最終焼鈍は行われていない。
【0008】ところで、約83%Ni−Fe合金はλs
≒0となることはよく知られているが、この近傍の組成
をもつNi−Fe合金は、飽和磁束密度BS が低く、イ
ンダクタンスが高磁界域で低下するため、偏向ヨーク用
の磁極材料として最適とは言えない。一方、30%Ni
−Fe,36%Ni−Feはキューリー点が低く、偏向
ヨークの使用温度域(約100〜200℃)で飽和磁束
密度BS が低下し、強磁性材としての特性が失われてし
まうため、偏向ヨーク用の磁極片材料には適さない。し
たがって、偏向ヨークとして適するFe−Ni合金組成
はNi含有量が36%を超えかつ80%未満に制限され
る。さらに磁歪の観点からはλ200 が小さくなるNi=
40〜50%の組成域が好ましい。
≒0となることはよく知られているが、この近傍の組成
をもつNi−Fe合金は、飽和磁束密度BS が低く、イ
ンダクタンスが高磁界域で低下するため、偏向ヨーク用
の磁極材料として最適とは言えない。一方、30%Ni
−Fe,36%Ni−Feはキューリー点が低く、偏向
ヨークの使用温度域(約100〜200℃)で飽和磁束
密度BS が低下し、強磁性材としての特性が失われてし
まうため、偏向ヨーク用の磁極片材料には適さない。し
たがって、偏向ヨークとして適するFe−Ni合金組成
はNi含有量が36%を超えかつ80%未満に制限され
る。さらに磁歪の観点からはλ200 が小さくなるNi=
40〜50%の組成域が好ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した技
術の現状に鑑み、上記した好ましい組成(約40%Ni
〜約50%Ni)をもつFe−Ni合金圧延板の集合組
織を偏向ヨークに要求される低磁歪特性が得られるよう
に制御する方法を提供することを目的とする。
術の現状に鑑み、上記した好ましい組成(約40%Ni
〜約50%Ni)をもつFe−Ni合金圧延板の集合組
織を偏向ヨークに要求される低磁歪特性が得られるよう
に制御する方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るFe−Ni
合金板の製造方法は、Ni:38%〜52%(重量%、
以下同じ)、C:0.10%以下、Si:0.5%以
下、Mn:0.1〜2.0%を含み、残部Fe及びその
他不可避的不純物からなるFe−Ni系合金を溶解し鋳
造したインゴットを熱間圧延し、得られた板材を冷間圧
延することによるFe−Ni合金板の製造方法におい
て、加工率80%以上で冷間圧延を行い、所定の板厚と
された冷間圧延板を結晶粒径が30μm以上となるよう
焼鈍することにより、圧延面において(200)面が配
向した結晶粒が35%以上であり、且つ(111)面が
配向した結晶粒が20%以下である集合組織を形成する
ことを特徴とする。
合金板の製造方法は、Ni:38%〜52%(重量%、
以下同じ)、C:0.10%以下、Si:0.5%以
下、Mn:0.1〜2.0%を含み、残部Fe及びその
他不可避的不純物からなるFe−Ni系合金を溶解し鋳
造したインゴットを熱間圧延し、得られた板材を冷間圧
延することによるFe−Ni合金板の製造方法におい
て、加工率80%以上で冷間圧延を行い、所定の板厚と
された冷間圧延板を結晶粒径が30μm以上となるよう
焼鈍することにより、圧延面において(200)面が配
向した結晶粒が35%以上であり、且つ(111)面が
配向した結晶粒が20%以下である集合組織を形成する
ことを特徴とする。
【0011】以下本発明のFe−Ni合金の組成限定理
由を説明する。陰極線管の偏向ヨーク用の磁極片材料の
各種要求特性を満足するFe−Ni系合金においてNi
含有量が38%〜52%の範囲で色ズレが小さく、使用
温度域で安定して動作し、また加工性にも優れている。
具体的に述べると、Ni含有量が38%未満になるとキ
ューリー点が200℃以下となるため、偏向ヨークの使
用温度域(約100〜200℃)で飽和磁束密度Bs が
低下し、軟磁性材としての特性が失われてしまう。また
Niが52%を超えると磁歪が大きく、結晶方位を調整
しても磁歪の低減が困難なため、使用中のうなり音が要
求を満足できない。よってNi含有量は38〜52%と
する。
由を説明する。陰極線管の偏向ヨーク用の磁極片材料の
各種要求特性を満足するFe−Ni系合金においてNi
含有量が38%〜52%の範囲で色ズレが小さく、使用
温度域で安定して動作し、また加工性にも優れている。
具体的に述べると、Ni含有量が38%未満になるとキ
ューリー点が200℃以下となるため、偏向ヨークの使
用温度域(約100〜200℃)で飽和磁束密度Bs が
低下し、軟磁性材としての特性が失われてしまう。また
Niが52%を超えると磁歪が大きく、結晶方位を調整
しても磁歪の低減が困難なため、使用中のうなり音が要
求を満足できない。よってNi含有量は38〜52%と
する。
【0012】C:Cが0.1%を超えると鉄炭化物の生
成が著しく、合金の硬さが著しく増大するため、プレス
形成性が困難となる、よってCは、0.1%以下とす
る。 Si:Siは脱酸目的で添加するが、0.5%を超えて
含有すると合金の硬さが著しく増大するため、プレス形
成が困難となる。よってSiは、0.5%以下とする。 Mn:Mnは脱酸目的及び熱間加工性を付与するために
添加するが、0.1%より少ないと脱酸効果が不充分で
あり、また熱間加工性に劣る。Mnを2.0%を超えて
含有すると合金の硬さを増し、充分なプレス形成性が得
られない。よってMn含有量は、0.1〜2.0%とす
る。
成が著しく、合金の硬さが著しく増大するため、プレス
形成性が困難となる、よってCは、0.1%以下とす
る。 Si:Siは脱酸目的で添加するが、0.5%を超えて
含有すると合金の硬さが著しく増大するため、プレス形
成が困難となる。よってSiは、0.5%以下とする。 Mn:Mnは脱酸目的及び熱間加工性を付与するために
添加するが、0.1%より少ないと脱酸効果が不充分で
あり、また熱間加工性に劣る。Mnを2.0%を超えて
含有すると合金の硬さを増し、充分なプレス形成性が得
られない。よってMn含有量は、0.1〜2.0%とす
る。
【0013】上記した組成を有するFe−Ni系合金を
溶解し、適当な形状に鋳造した後、熱間圧延によって板
材を得る。熱間圧延の温度は700〜1200℃が好ま
しい。
溶解し、適当な形状に鋳造した後、熱間圧延によって板
材を得る。熱間圧延の温度は700〜1200℃が好ま
しい。
【0014】続いて熱間圧延板を直接80%以上の加工
率で冷間圧延をするか、あるいは厚さを落とすための加
工・焼鈍などを適宜行い最終の冷間圧延として80%以
上の加工率で冷間圧延を行い所定の板厚とし、その後結
晶粒径が30μm以上、好ましくは50μm以上になる
よう焼鈍を行うことにりより、圧延面に(200)面が
35%以上望ましくは80%以上集合し、かつ少なくと
も圧延板において(111)面が20%以下の集合組織
を形成する。ここで、冷間圧延の加工率が80%を下回
りかつ/または焼鈍後の結晶粒径が30μmであると所
期の集合組織が得られない。
率で冷間圧延をするか、あるいは厚さを落とすための加
工・焼鈍などを適宜行い最終の冷間圧延として80%以
上の加工率で冷間圧延を行い所定の板厚とし、その後結
晶粒径が30μm以上、好ましくは50μm以上になる
よう焼鈍を行うことにりより、圧延面に(200)面が
35%以上望ましくは80%以上集合し、かつ少なくと
も圧延板において(111)面が20%以下の集合組織
を形成する。ここで、冷間圧延の加工率が80%を下回
りかつ/または焼鈍後の結晶粒径が30μmであると所
期の集合組織が得られない。
【0015】厚さが1mm以下の板では断面全体が上記
した集合組織を有する。圧延面に(200)面の結晶粒
が多く、(111)面の結晶粒が少ないFe−Ni合金
圧延板を偏向ヨークとし、圧延板に直交する方向に励磁
すると、磁束の方向が磁歪が最も小さい方向になるか
ら、偏向ヨークのうなり音が小さくなる。また圧延面に
平行に励磁しても(111)面内の磁歪は発生しないか
ら、やはり偏向ヨークのうなり音は小さくなる。
した集合組織を有する。圧延面に(200)面の結晶粒
が多く、(111)面の結晶粒が少ないFe−Ni合金
圧延板を偏向ヨークとし、圧延板に直交する方向に励磁
すると、磁束の方向が磁歪が最も小さい方向になるか
ら、偏向ヨークのうなり音が小さくなる。また圧延面に
平行に励磁しても(111)面内の磁歪は発生しないか
ら、やはり偏向ヨークのうなり音は小さくなる。
【0016】上記した冷間圧延は1パスもしくは数パス
で80%以上の加工率に到達するように行う。複数パス
の冷間圧延の中間では加工性を回復するが再結晶を起こ
さない程度の条件で焼鈍を行うことができる。冷間圧延
後に行う焼鈍は通常800℃以上の温度が好ましい。
で80%以上の加工率に到達するように行う。複数パス
の冷間圧延の中間では加工性を回復するが再結晶を起こ
さない程度の条件で焼鈍を行うことができる。冷間圧延
後に行う焼鈍は通常800℃以上の温度が好ましい。
【0017】一般に、偏向ヨーク用磁極片用材料の要求
品質について説明すると以下の5項目がある。 画面中心部の色ズレを小さくするためには、磁極片の
残留磁束密度や保磁力が小さいこと。 画面周辺部の色ズレを小さくするためには、高磁界域
で磁化が飽和しないこと、さらにインダンクタンスが高
く、高磁界域で低下しないこと。 うなり音を小さくするためには、磁界の変動によって
材料が伸縮しないこと、つまり磁歪が小さいこと。 磁極片材料が強磁性材としての特性を安定して発揮す
るために磁気変態温度(キューリー点)が駆動温度域よ
りも高いこと。 最後に加工が容易で部品形状への形成が容易なことが
要求される。
品質について説明すると以下の5項目がある。 画面中心部の色ズレを小さくするためには、磁極片の
残留磁束密度や保磁力が小さいこと。 画面周辺部の色ズレを小さくするためには、高磁界域
で磁化が飽和しないこと、さらにインダンクタンスが高
く、高磁界域で低下しないこと。 うなり音を小さくするためには、磁界の変動によって
材料が伸縮しないこと、つまり磁歪が小さいこと。 磁極片材料が強磁性材としての特性を安定して発揮す
るために磁気変態温度(キューリー点)が駆動温度域よ
りも高いこと。 最後に加工が容易で部品形状への形成が容易なことが
要求される。
【0018】
【実施例】図2(表2)に組成を示すFe−Ni系合金
及びFe−Si系合金を溶解、鋳造、鍛造、熱間圧延板
材(厚さ2〜6mm)を得た。次にこの熱間圧延によっ
て得た板材を表2に示した加工率30〜95%の冷間加
工と焼鈍の繰返しによって厚さ0.3mmの板材とした
のち、同じく表2に示した700〜1100℃の温度で
焼鈍した。表中加工率が80%以上でありかつ焼鈍温度
が1000℃以上の圧延材(No.1〜3)が本発明の
実施例であり、その他は比較例もしくは参考例である。
最終焼鈍後、X線回折強度比、結晶粒径を測定し、かつ
上記〜の特性を評価した結果を図2(表2)に示
す。
及びFe−Si系合金を溶解、鋳造、鍛造、熱間圧延板
材(厚さ2〜6mm)を得た。次にこの熱間圧延によっ
て得た板材を表2に示した加工率30〜95%の冷間加
工と焼鈍の繰返しによって厚さ0.3mmの板材とした
のち、同じく表2に示した700〜1100℃の温度で
焼鈍した。表中加工率が80%以上でありかつ焼鈍温度
が1000℃以上の圧延材(No.1〜3)が本発明の
実施例であり、その他は比較例もしくは参考例である。
最終焼鈍後、X線回折強度比、結晶粒径を測定し、かつ
上記〜の特性を評価した結果を図2(表2)に示
す。
【0019】なお〜の特性の評価は下記の基準を満
たすものを合格(○)、満たさないものを不合格(×)
とした。 画面中心部の色ズレが小さい−保磁力:HC ≦25A
/m 画面周辺部の色ズレが小さい−飽和磁束密度:BS ≧
0.7T うなり音が小さい−磁歪定数:λ≦±7×10-5 磁極片材料が軟磁性材としての特性を安定して発揮す
る−キューリー点:TC ≧200℃) 加工が容易で部品形状への形成が容易である。
たすものを合格(○)、満たさないものを不合格(×)
とした。 画面中心部の色ズレが小さい−保磁力:HC ≦25A
/m 画面周辺部の色ズレが小さい−飽和磁束密度:BS ≧
0.7T うなり音が小さい−磁歪定数:λ≦±7×10-5 磁極片材料が軟磁性材としての特性を安定して発揮す
る−キューリー点:TC ≧200℃) 加工が容易で部品形状への形成が容易である。
【0020】また(111)面及び(200)面の回折
強度比(R)は以下の式により求めた。 R(111) =I(111) /Itotal ×100(%) R(200) =I(200) /Itotal ×100(%) 但し、Iは回折強度、Itotal =I(111) +I(200) +
I(220) +I(311) である。
強度比(R)は以下の式により求めた。 R(111) =I(111) /Itotal ×100(%) R(200) =I(200) /Itotal ×100(%) 但し、Iは回折強度、Itotal =I(111) +I(200) +
I(220) +I(311) である。
【0021】表2中で参考例として示した3.5%Si
−Fe(No.10,12)は、(200)面の配向度
が高いが、磁歪が大きく使用中のうなり音が大きいた
め、偏向ヨーク用の磁極片材料として最適とは言えな
い。同じく参考例として6.5%Si−Fe(No.1
1,13)は、その材質が脆いため、磁極片への加工が
難しいので偏向ヨーク用の磁極片材料としては最適とは
言えない。比較例のNo.4,5,6は、偏向ヨーク用
の磁極片材料として適したNi含有量38%〜52%を
有し、かつ結晶粒も大きいが、(200)面の配向度が
小さく通常の結晶方位を有するために、磁歪が大きく、
使用中うなり音が大きいたい。比較例のNo.14〜1
6は、偏向ヨーク用の磁極片材料として適したNi含有
量42%を有するが、結晶粒が小さいために(200)
面の配向度が小さくなり、その結果磁歪が大きく、使用
中うなり音が大きい。比較例7、8は極めて高い(20
0)面配向度を有するが、Ni含有量が低いためにキュ
リー点が低いために強磁性材として安定した特性を有し
ない。比較例9はNi含有量が高いが飽和磁束密度Bs
が低いために、インダクタンスが高磁界域で低下するの
で偏向ヨーク用の磁極片材料としては適していない。
−Fe(No.10,12)は、(200)面の配向度
が高いが、磁歪が大きく使用中のうなり音が大きいた
め、偏向ヨーク用の磁極片材料として最適とは言えな
い。同じく参考例として6.5%Si−Fe(No.1
1,13)は、その材質が脆いため、磁極片への加工が
難しいので偏向ヨーク用の磁極片材料としては最適とは
言えない。比較例のNo.4,5,6は、偏向ヨーク用
の磁極片材料として適したNi含有量38%〜52%を
有し、かつ結晶粒も大きいが、(200)面の配向度が
小さく通常の結晶方位を有するために、磁歪が大きく、
使用中うなり音が大きいたい。比較例のNo.14〜1
6は、偏向ヨーク用の磁極片材料として適したNi含有
量42%を有するが、結晶粒が小さいために(200)
面の配向度が小さくなり、その結果磁歪が大きく、使用
中うなり音が大きい。比較例7、8は極めて高い(20
0)面配向度を有するが、Ni含有量が低いためにキュ
リー点が低いために強磁性材として安定した特性を有し
ない。比較例9はNi含有量が高いが飽和磁束密度Bs
が低いために、インダクタンスが高磁界域で低下するの
で偏向ヨーク用の磁極片材料としては適していない。
【0022】これに対して本発明実施例に相当するN
o.1〜3はすべての性能が優れているために、色ズ
レ、うなり音が小さく、使用温度域で安定して動作し、
加工性に優れた陰極線管の偏向ヨーク用の磁極片材料を
提供することができる。
o.1〜3はすべての性能が優れているために、色ズ
レ、うなり音が小さく、使用温度域で安定して動作し、
加工性に優れた陰極線管の偏向ヨーク用の磁極片材料を
提供することができる。
【図1】Fe−Ni系合金、Fe−Si系合金の磁歪を
示す図表(表1)である。
示す図表(表1)である。
【図2】実施例、比較例及び参考例の圧延加工率、焼鈍
温度及び特性を示す図表(表2)である。
温度及び特性を示す図表(表2)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22F 1/00 623 8719−4K C22F 1/00 623 660 8719−4K 660C 661 8719−4K 661Z 685 8719−4K 685 694 8719−4K 694A
Claims (2)
- 【請求項1】 Ni:38%〜52%(重量%、以下同
じ)、C:0.10%以下、Si:0.5%以下、M
n:0.1〜2.0%を含み、残部Fe及びその他不可
避的不純物からなるFe−Ni系合金を溶解し鋳造した
インゴットを熱間圧延し、得られた板材を冷間圧延する
ことによるFe−Ni合金板の製造方法において、加工
率80%以上で冷間圧延を行い、所定の板厚とされた冷
間圧延板を結晶粒径が30μm以上となるよう焼鈍する
ことにより、圧延面において(200)面が配向した結
晶粒が35%以上であり、且つ(111)面が配向した
結晶粒が20%以下である集合組織を形成することを特
徴とするFe−Ni合金板の製造方法。 - 【請求項2】 結晶粒径が50μm以上になるよう焼鈍
する請求項1記載のFe−Ni合金板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7314897A JPH1025517A (ja) | 1996-03-27 | 1997-03-26 | Fe−Ni合金板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8-72492 | 1996-03-27 | ||
| JP7249296 | 1996-03-27 | ||
| JP7314897A JPH1025517A (ja) | 1996-03-27 | 1997-03-26 | Fe−Ni合金板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1025517A true JPH1025517A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=26413629
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7314897A Pending JPH1025517A (ja) | 1996-03-27 | 1997-03-26 | Fe−Ni合金板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1025517A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002029847A1 (en) * | 2000-09-29 | 2002-04-11 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Cathode ray tube |
| JP2011089170A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Jfe Steel Corp | モータコア |
| JP2019537248A (ja) * | 2016-09-30 | 2019-12-19 | アペラム | カットアンドスタックタイプトランス用のトランスコアおよびそれを備えるトランス |
-
1997
- 1997-03-26 JP JP7314897A patent/JPH1025517A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002029847A1 (en) * | 2000-09-29 | 2002-04-11 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Cathode ray tube |
| US6995503B2 (en) | 2000-09-29 | 2006-02-07 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Cathode ray tube tension mask made of magnetostrictive material with compensation for terrestrial magnetism |
| JP2011089170A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Jfe Steel Corp | モータコア |
| JP2019537248A (ja) * | 2016-09-30 | 2019-12-19 | アペラム | カットアンドスタックタイプトランス用のトランスコアおよびそれを備えるトランス |
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