JPH10259433A - 高強度を有する微粒炭化タングステン基超硬合金の製造方法 - Google Patents
高強度を有する微粒炭化タングステン基超硬合金の製造方法Info
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- JPH10259433A JPH10259433A JP8273299A JP27329996A JPH10259433A JP H10259433 A JPH10259433 A JP H10259433A JP 8273299 A JP8273299 A JP 8273299A JP 27329996 A JP27329996 A JP 27329996A JP H10259433 A JPH10259433 A JP H10259433A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 高強度を有する微粒炭化タングステン基超硬
合金を製造する。 【解決手段】 WC粉末、酸化コバルト粉末、炭素粉
末、Cr3 C2粉末、Cr2 O3 粉末、VC粉末、およ
びV2 O5 粉末を重量%で、酸化コバルト粉末:6〜3
0%、炭素粉末:0.5〜4%、必要に応してCr3 C
2 粉末、Cr2 O3 粉末、VC粉末、およびV2O5 粉
末のうち1種以上:0.2〜3%、残りWC粉末を混合
した後、還元性または不活性ガス雰囲気中で還元処理し
て、Co:5〜20%、必要に応じてCrおよび/また
はV:0.1〜2%を含有し、残りがWCと不可避不純
物からなる組成を有し、かつWC粉末の表面上にCoま
たはCo−Crおよび/またはV合金が分散分布した状
態で融着してなるWC/Co複合粉末、またはWC/C
o−Crおよび/またはV合金複合粉末を形成し、これ
から通常の粉末冶金法にて微粒WC基超硬合金を製造す
る。
合金を製造する。 【解決手段】 WC粉末、酸化コバルト粉末、炭素粉
末、Cr3 C2粉末、Cr2 O3 粉末、VC粉末、およ
びV2 O5 粉末を重量%で、酸化コバルト粉末:6〜3
0%、炭素粉末:0.5〜4%、必要に応してCr3 C
2 粉末、Cr2 O3 粉末、VC粉末、およびV2O5 粉
末のうち1種以上:0.2〜3%、残りWC粉末を混合
した後、還元性または不活性ガス雰囲気中で還元処理し
て、Co:5〜20%、必要に応じてCrおよび/また
はV:0.1〜2%を含有し、残りがWCと不可避不純
物からなる組成を有し、かつWC粉末の表面上にCoま
たはCo−Crおよび/またはV合金が分散分布した状
態で融着してなるWC/Co複合粉末、またはWC/C
o−Crおよび/またはV合金複合粉末を形成し、これ
から通常の粉末冶金法にて微粒WC基超硬合金を製造す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、結合相形成成分
としてのCoが組織全体に亘って分散性よく分布し、こ
れによって高強度を具備するようになる微粒炭化タング
ステン基超硬合金(以下、微粒超硬合金と云う)の製造
方法に関するものである。
としてのCoが組織全体に亘って分散性よく分布し、こ
れによって高強度を具備するようになる微粒炭化タング
ステン基超硬合金(以下、微粒超硬合金と云う)の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、超硬合金が、基本的に原
料粉末として、所定の粒度を有する炭化タングステン
(以下、WCで示す)粉末およびCo粉末を用い、これ
ら原料粉末を所定の配合組成に配合し、混合した後、通
常の粉末冶金法にて焼結することにより製造され、この
結果の超硬合金が、重量%で(以下、%は重量%を示
す)、 Co:5〜20%、 を含有し、残りがWCと不可避不純物からなる組成を有
することも広く知られており、また、これらの超硬合金
が切削工具や耐摩耗工具などとして実用に供されている
ことも良く知られることである。さらに、特に靭性が要
求されるエンドミルやミニチュアドリルなどの切削工具
や、相対的に小形にして複雑な形状の耐摩耗工具などの
製造には上記原料粉末として0.3〜1μm未満の平均
粒径を有するWC粉末を用いて製造される微粒超硬合金
が適用されていることも知られている。
料粉末として、所定の粒度を有する炭化タングステン
(以下、WCで示す)粉末およびCo粉末を用い、これ
ら原料粉末を所定の配合組成に配合し、混合した後、通
常の粉末冶金法にて焼結することにより製造され、この
結果の超硬合金が、重量%で(以下、%は重量%を示
す)、 Co:5〜20%、 を含有し、残りがWCと不可避不純物からなる組成を有
することも広く知られており、また、これらの超硬合金
が切削工具や耐摩耗工具などとして実用に供されている
ことも良く知られることである。さらに、特に靭性が要
求されるエンドミルやミニチュアドリルなどの切削工具
や、相対的に小形にして複雑な形状の耐摩耗工具などの
製造には上記原料粉末として0.3〜1μm未満の平均
粒径を有するWC粉末を用いて製造される微粒超硬合金
が適用されていることも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の切削加工
や塑性加工などの高速化および高精密化はめざましく、
これに伴い、これらに用いられる超硬合金、特に微粒超
硬合金製の切削工具や耐摩耗工具などには、さらに一段
の強度向上が求められているのが現状である。
や塑性加工などの高速化および高精密化はめざましく、
これに伴い、これらに用いられる超硬合金、特に微粒超
硬合金製の切削工具や耐摩耗工具などには、さらに一段
の強度向上が求められているのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、高強度を有する微粒超硬合金を
製造すべく、特に上記の従来微粒超硬合金の製造に着目
し研究を行った結果、上記の従来微粒超硬合金の製造に
おける基本的にWC粉末とCo粉末からなる混合粉末に
代わって、予め所定の割合に配合した、0.3〜1μm
未満の平均粒径を有するWC粉末と、いずれも0.1〜
0.8μmの平均粒径を有するが、前記WC粉末の平均
粒径に比して相対的に細粒の酸化コバルト(以下、Co
x Oy で示す)粉末と炭素粉末、さらに必要に応じてC
rの炭化物(以下、Cr3 C2 で示す)粉末および酸化
物(以下、Cr2 O3 で示す)粉末と、Vの炭化物(以
下、VCで示す)粉末および酸化物(以下、V2 O5 で
示す)粉末のうちの1種以上からなる混合粉末に還元性
または不活性ガス雰囲気中で還元処理を施すことにより
得られたWC/Co複合粉末、またはWC/Co−Cr
および/またはV合金複合粉末、すなわちWC粉末の表
面上にCoまたはCo−Crおよび/またはV合金が分
散分布した状態で融着してなるWC/Co複合粉末、ま
たはWC/Co−Crおよび/またはV合金複合粉末を
原料粉末として用い、これら原料粉末から通常の粉末冶
金法にて焼結して微粒超硬合金を製造すると、製造され
た微粒超硬合金は、特に結合相形成成分としてのCoが
組織全体に亘って分散性よく分布するようになることか
ら、上記の従来方法によって製造された微粒超硬合金に
比して一段と高強度を具備するようになるという研究結
果を得たのである。
上述のような観点から、高強度を有する微粒超硬合金を
製造すべく、特に上記の従来微粒超硬合金の製造に着目
し研究を行った結果、上記の従来微粒超硬合金の製造に
おける基本的にWC粉末とCo粉末からなる混合粉末に
代わって、予め所定の割合に配合した、0.3〜1μm
未満の平均粒径を有するWC粉末と、いずれも0.1〜
0.8μmの平均粒径を有するが、前記WC粉末の平均
粒径に比して相対的に細粒の酸化コバルト(以下、Co
x Oy で示す)粉末と炭素粉末、さらに必要に応じてC
rの炭化物(以下、Cr3 C2 で示す)粉末および酸化
物(以下、Cr2 O3 で示す)粉末と、Vの炭化物(以
下、VCで示す)粉末および酸化物(以下、V2 O5 で
示す)粉末のうちの1種以上からなる混合粉末に還元性
または不活性ガス雰囲気中で還元処理を施すことにより
得られたWC/Co複合粉末、またはWC/Co−Cr
および/またはV合金複合粉末、すなわちWC粉末の表
面上にCoまたはCo−Crおよび/またはV合金が分
散分布した状態で融着してなるWC/Co複合粉末、ま
たはWC/Co−Crおよび/またはV合金複合粉末を
原料粉末として用い、これら原料粉末から通常の粉末冶
金法にて焼結して微粒超硬合金を製造すると、製造され
た微粒超硬合金は、特に結合相形成成分としてのCoが
組織全体に亘って分散性よく分布するようになることか
ら、上記の従来方法によって製造された微粒超硬合金に
比して一段と高強度を具備するようになるという研究結
果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、原料粉末として、0.3〜1μm
未満の平均粒径を有するWC粉末、いずれも0.1〜
0.8μmの平均粒径を有するが、前記WC粉末の平均
粒径に比して相対的に細粒のCox Oy 粉末、および炭
素粉末、さらに必要に応じてCr3 C2 粉末、Cr2 O
3 粉末、VC粉末、およびV2 O5 粉末を用い、これら
原料粉末を、 Cox Oy 粉末:3〜30%、 炭素粉末:0.5〜4%、 WC粉末:残り、 からなる配合組成、あるいは、 Cox Oy 粉末:6〜25%、 炭素粉末:0.5〜4%、 Cr3 C2 粉末、Cr2 O3 粉末、VC粉末、およびV
2 O5 粉末のうちの1種以上:0.2〜3%、 WC粉末:残り、 からなる配合組成に配合し、混合した後、還元性または
不活性ガス雰囲気中で還元処理して、 Co:5〜20%、 WCおよび不可避不純物:残り、 からなる組成を有し、かつWC粉末の表面上にCoが分
散分布した状態で融着してなるWC/Co複合粉末、あ
るいは、 Co:5〜20%、 Crおよび/またはV:0.1〜2%、 WCおよび不可避不純物:残り、 からなる組成を有し、かつWC粉末の表面上にCo−C
rおよび/またはV合金が分散分布した状態で融着して
なるWC/Co−Crおよび/またはV合金複合粉末、
を形成し、このWC/Co複合粉末、またはWC/Co
−Crおよび/またはV合金複合粉末から通常の粉末冶
金法にて、結合相形成成分としてのCoの組織上の分散
性にすぐれ、これによって高強度をもつようになる微粒
超硬合金を製造する方法に特徴を有するものである。
されたものであって、原料粉末として、0.3〜1μm
未満の平均粒径を有するWC粉末、いずれも0.1〜
0.8μmの平均粒径を有するが、前記WC粉末の平均
粒径に比して相対的に細粒のCox Oy 粉末、および炭
素粉末、さらに必要に応じてCr3 C2 粉末、Cr2 O
3 粉末、VC粉末、およびV2 O5 粉末を用い、これら
原料粉末を、 Cox Oy 粉末:3〜30%、 炭素粉末:0.5〜4%、 WC粉末:残り、 からなる配合組成、あるいは、 Cox Oy 粉末:6〜25%、 炭素粉末:0.5〜4%、 Cr3 C2 粉末、Cr2 O3 粉末、VC粉末、およびV
2 O5 粉末のうちの1種以上:0.2〜3%、 WC粉末:残り、 からなる配合組成に配合し、混合した後、還元性または
不活性ガス雰囲気中で還元処理して、 Co:5〜20%、 WCおよび不可避不純物:残り、 からなる組成を有し、かつWC粉末の表面上にCoが分
散分布した状態で融着してなるWC/Co複合粉末、あ
るいは、 Co:5〜20%、 Crおよび/またはV:0.1〜2%、 WCおよび不可避不純物:残り、 からなる組成を有し、かつWC粉末の表面上にCo−C
rおよび/またはV合金が分散分布した状態で融着して
なるWC/Co−Crおよび/またはV合金複合粉末、
を形成し、このWC/Co複合粉末、またはWC/Co
−Crおよび/またはV合金複合粉末から通常の粉末冶
金法にて、結合相形成成分としてのCoの組織上の分散
性にすぐれ、これによって高強度をもつようになる微粒
超硬合金を製造する方法に特徴を有するものである。
【0006】つぎに、この発明の方法において、製造条
件を上記の通りに限定した理由を説明する。 (a)原料粉末の平均粒径 WC粉末の平均粒径を0.3〜1μm未満としたのは、
その平均粒径が0.3μm未満では、製造された微粒超
硬合金の耐クリープ変形性が急激に低下し、すきとり摩
耗が進行するようになり、一方その平均粒径が1μm以
上になると、製造された微粒超硬合金の靭性および硬さ
が低下するようになるという理由によるものである。ま
た、Cox Oy 粉末の平均粒径を0.1〜0.8μmと
したのは、その平均粒径を0.1μm未満にしても還元
反応上効果は現れず、むしろ細粉化の面で経済的でな
く、一方その平均粒径が0.8μmを越えると、未還元
Cox Oy が存在するようになり、この結果微粒超硬合
金中に巣が発生し、所望の高強度を確保することができ
なくなるという理由からである。さらに、炭素粉末の平
均粒径は還元性の面から定めたものであり、0.1〜
0.8μmの平均粒径をを有するCox Oy 粉末の還元
には同様の粒度の炭素粉末を用いるのがよく、なぜなら
その平均粒径が0.1μm未満では還元反応が強力で、
残留炭素の存在は避けられず、一方その平均粒径が0.
8μmを越えると、逆に還元反応が緩慢となり、Cox
Oy が残留するようになるからである。さらに、またC
r3 C2 粉末、Cr2 O3 粉末、VC粉末、およびV2
O5 粉末は、還元処理で結合相形成成分であるCo中に
固溶させ、Co−Crおよび/またはV合金を形成して
前記結合相の強度および硬さを向上させる目的で必要に
応じて配合されるものであるが、これのもつ平均粒径を
0.1〜0.8μmとしたのは、その平均粒径を0.1
μm未満にすることは細粒化の面で経済的でなく、一方
その平均粒径が0.8μmを越えると、Co中への固溶
が完全に行われない場合が生じ、この場合には微粒超硬
合金の強度低下の原因となるという理由によるものであ
る。
件を上記の通りに限定した理由を説明する。 (a)原料粉末の平均粒径 WC粉末の平均粒径を0.3〜1μm未満としたのは、
その平均粒径が0.3μm未満では、製造された微粒超
硬合金の耐クリープ変形性が急激に低下し、すきとり摩
耗が進行するようになり、一方その平均粒径が1μm以
上になると、製造された微粒超硬合金の靭性および硬さ
が低下するようになるという理由によるものである。ま
た、Cox Oy 粉末の平均粒径を0.1〜0.8μmと
したのは、その平均粒径を0.1μm未満にしても還元
反応上効果は現れず、むしろ細粉化の面で経済的でな
く、一方その平均粒径が0.8μmを越えると、未還元
Cox Oy が存在するようになり、この結果微粒超硬合
金中に巣が発生し、所望の高強度を確保することができ
なくなるという理由からである。さらに、炭素粉末の平
均粒径は還元性の面から定めたものであり、0.1〜
0.8μmの平均粒径をを有するCox Oy 粉末の還元
には同様の粒度の炭素粉末を用いるのがよく、なぜなら
その平均粒径が0.1μm未満では還元反応が強力で、
残留炭素の存在は避けられず、一方その平均粒径が0.
8μmを越えると、逆に還元反応が緩慢となり、Cox
Oy が残留するようになるからである。さらに、またC
r3 C2 粉末、Cr2 O3 粉末、VC粉末、およびV2
O5 粉末は、還元処理で結合相形成成分であるCo中に
固溶させ、Co−Crおよび/またはV合金を形成して
前記結合相の強度および硬さを向上させる目的で必要に
応じて配合されるものであるが、これのもつ平均粒径を
0.1〜0.8μmとしたのは、その平均粒径を0.1
μm未満にすることは細粒化の面で経済的でなく、一方
その平均粒径が0.8μmを越えると、Co中への固溶
が完全に行われない場合が生じ、この場合には微粒超硬
合金の強度低下の原因となるという理由によるものであ
る。
【0007】(b)配合組成および成分組成 Cox Oy 粉末の配合割合が6%未満では、還元処理で
生成されたWC/Co複合粉末におけるCo含有割合が
5%未満となってしまい、これを用いて微粒超硬合金を
製造した場合、所望の強度を確保することができず、一
方その配合割合が25%を越えると、同様に製造された
微粒超硬合金のCo含有量が20%を越えて多くなって
しまい、耐摩耗性が低下するようになるばかりでなく、
微粒超硬合金でのCoの分散性も低下し、強度低下が避
けられないことから、Cox Oy粉末の配合割合を6〜
25%、WC/Co複合粉末またはWC/Co−Crお
よび/またはV合金複合粉末におけるCo含有割合を5
〜20%と定めたのである。また、炭素粉末の配合割
合:0.2〜4%は、Cox Oy 粉末の配合割合:6〜
25%、さらに必要に応じて配合されたCr2 O3 粉末
および/またはV2 O 5 粉末の配合割合:0.2〜3%
に対応して定めたものであり、したがって、所望の配合
割合のCox Oy 粉末を残留炭素の発生なく、Coまた
はCo−Crおよび/またはV合金に還元するのに必要
な炭素粉末の配合割合として0.2〜4%を定めたので
ある。さらに、Cr3 C2 粉末、Cr2 O3 粉末、VC
粉末、およびV2 O5 粉末の配合割合が0.2%未満で
は、Co−Crおよび/またはV合金中のCrおよび/
またはV含有量が全体に占める割合で0.1未満になっ
てしまい、上記の通り結合相の強度および耐熱性に摩耗
性向上効果が得られず、一方その配合割合が3%を越え
ると、Co−Crおよび/またはV合金中のCrおよび
/またはV含有量が同じく全体に占める割合で2%を越
えて高くなりすぎ、微粒超硬合金の強度が低下するよう
になることから、その配合割合を0.2〜3%、Co−
Cr合金中のCr含有量を0.1〜2%と定めたのであ
る。なお、この発明の方法における還元処理は、通常の
金属酸化物粉末の還元に採用されている条件、すなわち
水素気流などの還元性雰囲気中、あるいは窒素気流また
はAr気流などの不活性ガス雰囲気中、800〜110
0℃に1〜5時間保持の条件で行なわれる。
生成されたWC/Co複合粉末におけるCo含有割合が
5%未満となってしまい、これを用いて微粒超硬合金を
製造した場合、所望の強度を確保することができず、一
方その配合割合が25%を越えると、同様に製造された
微粒超硬合金のCo含有量が20%を越えて多くなって
しまい、耐摩耗性が低下するようになるばかりでなく、
微粒超硬合金でのCoの分散性も低下し、強度低下が避
けられないことから、Cox Oy粉末の配合割合を6〜
25%、WC/Co複合粉末またはWC/Co−Crお
よび/またはV合金複合粉末におけるCo含有割合を5
〜20%と定めたのである。また、炭素粉末の配合割
合:0.2〜4%は、Cox Oy 粉末の配合割合:6〜
25%、さらに必要に応じて配合されたCr2 O3 粉末
および/またはV2 O 5 粉末の配合割合:0.2〜3%
に対応して定めたものであり、したがって、所望の配合
割合のCox Oy 粉末を残留炭素の発生なく、Coまた
はCo−Crおよび/またはV合金に還元するのに必要
な炭素粉末の配合割合として0.2〜4%を定めたので
ある。さらに、Cr3 C2 粉末、Cr2 O3 粉末、VC
粉末、およびV2 O5 粉末の配合割合が0.2%未満で
は、Co−Crおよび/またはV合金中のCrおよび/
またはV含有量が全体に占める割合で0.1未満になっ
てしまい、上記の通り結合相の強度および耐熱性に摩耗
性向上効果が得られず、一方その配合割合が3%を越え
ると、Co−Crおよび/またはV合金中のCrおよび
/またはV含有量が同じく全体に占める割合で2%を越
えて高くなりすぎ、微粒超硬合金の強度が低下するよう
になることから、その配合割合を0.2〜3%、Co−
Cr合金中のCr含有量を0.1〜2%と定めたのであ
る。なお、この発明の方法における還元処理は、通常の
金属酸化物粉末の還元に採用されている条件、すなわち
水素気流などの還元性雰囲気中、あるいは窒素気流また
はAr気流などの不活性ガス雰囲気中、800〜110
0℃に1〜5時間保持の条件で行なわれる。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の方法を実施例により具
体的に説明する。原料粉末として、それぞれ表1、2に
示される平均粒径を有するWC粉末、Cox Oy 粉末、
炭素(C)粉末、Cr3 C2 粉末、Cr2 O3 粉末、V
C粉末、およびV2 O5 粉末を用意し、これら原料粉末
を同じく表1、2に示される配合組成に配合してなる配
合粉末a〜rを調整し、これら配合粉末a〜rをそれぞ
れボールミルで72時間湿式混合し、乾燥した後、表3
に示される条件で還元処理して、同じく表3に示される
Co含有量のWC−Co複合粉末、並びにCoとCrお
よび/またはV含有量のWC/Co−Crおよび/また
はV合金複合粉末を形成し、これら複合粉末のCo、C
r、およびV含有量を測定し(この測定結果を表3に示
した)、引き続いてこれら還元粉末を、それぞれ1to
n/cm2 の圧力で圧粉体にプレス成形し、これら圧粉
体を、真空雰囲気中、1350〜1450℃の範囲内の
所定の温度に1時間保持の条件で焼結し、さらに温度:
1320℃、圧力:900kgf/cm2 、保持時間:
1時間の条件でHIP処理を施すことにより本発明方法
1〜18を実施し、強度を評価する目的で、8mm×4
mm×25mmの抗折力試験片形状をもった微粒超硬合
金をそれぞれ製造した。
体的に説明する。原料粉末として、それぞれ表1、2に
示される平均粒径を有するWC粉末、Cox Oy 粉末、
炭素(C)粉末、Cr3 C2 粉末、Cr2 O3 粉末、V
C粉末、およびV2 O5 粉末を用意し、これら原料粉末
を同じく表1、2に示される配合組成に配合してなる配
合粉末a〜rを調整し、これら配合粉末a〜rをそれぞ
れボールミルで72時間湿式混合し、乾燥した後、表3
に示される条件で還元処理して、同じく表3に示される
Co含有量のWC−Co複合粉末、並びにCoとCrお
よび/またはV含有量のWC/Co−Crおよび/また
はV合金複合粉末を形成し、これら複合粉末のCo、C
r、およびV含有量を測定し(この測定結果を表3に示
した)、引き続いてこれら還元粉末を、それぞれ1to
n/cm2 の圧力で圧粉体にプレス成形し、これら圧粉
体を、真空雰囲気中、1350〜1450℃の範囲内の
所定の温度に1時間保持の条件で焼結し、さらに温度:
1320℃、圧力:900kgf/cm2 、保持時間:
1時間の条件でHIP処理を施すことにより本発明方法
1〜18を実施し、強度を評価する目的で、8mm×4
mm×25mmの抗折力試験片形状をもった微粒超硬合
金をそれぞれ製造した。
【0009】また、比較の目的で、原料粉末として、表
4に示される平均粒径をもったWC粉末、Co粉末、C
r3 C2 粉末、およびVC粉末を用意し、これら原料粉
末を同じく表4に示される配合組成(本発明方法1〜1
8のいずれかによって製造された微粒超硬合金の組成に
それぞれ対応)に配合し、ボールミルで72時間湿式混
合し、乾燥した後、この混合粉末を、以下いずれも本発
明方法1〜18におけると同一の条件で、圧粉体にプレ
ス成形し、焼結し、さらにHIP処理を施すことにより
従来方法1〜11を行い、実質的に配合組成と同一な成
分組成をもった微粒超硬合金をそれぞれ製造した。この
結果得られた各種の微粒超硬合金について、抗折力を測
定し、この測定結果をそれぞれ表3および表4に示し
た。
4に示される平均粒径をもったWC粉末、Co粉末、C
r3 C2 粉末、およびVC粉末を用意し、これら原料粉
末を同じく表4に示される配合組成(本発明方法1〜1
8のいずれかによって製造された微粒超硬合金の組成に
それぞれ対応)に配合し、ボールミルで72時間湿式混
合し、乾燥した後、この混合粉末を、以下いずれも本発
明方法1〜18におけると同一の条件で、圧粉体にプレ
ス成形し、焼結し、さらにHIP処理を施すことにより
従来方法1〜11を行い、実質的に配合組成と同一な成
分組成をもった微粒超硬合金をそれぞれ製造した。この
結果得られた各種の微粒超硬合金について、抗折力を測
定し、この測定結果をそれぞれ表3および表4に示し
た。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【表3】
【0013】
【表4】
【0014】
【発明の効果】表3、4に示される結果から、本発明方
法1〜18においては、原料粉末としてWC粉末の表面
にCoまたはCo−Crおよび/またはV合金が分散分
布した状態で融着したWC/Co複合粉末またはWC/
Co−Crおよび/またはV合金複合粉末を使用するこ
とによって、要素粉末の混合粉末を用いる従来方法1〜
11によって製造された微粒超硬合金に比して、いずれ
も結合相形成成分としてのCoの分散性が一段と向上し
た微粒超硬合金を製造することができ、このCo分散性
の向上によってそれぞれの抗折力の相対比較で強度が著
しく向上していることが明らかである。上述のように、
この発明の方法によれば、高強度を有する微粒超硬合金
を製造することができ、したがって特に微粒超硬合金が
適用される切削工具や各種対摩耗工具などに対する要求
に十分満足に対応することがでるのである。
法1〜18においては、原料粉末としてWC粉末の表面
にCoまたはCo−Crおよび/またはV合金が分散分
布した状態で融着したWC/Co複合粉末またはWC/
Co−Crおよび/またはV合金複合粉末を使用するこ
とによって、要素粉末の混合粉末を用いる従来方法1〜
11によって製造された微粒超硬合金に比して、いずれ
も結合相形成成分としてのCoの分散性が一段と向上し
た微粒超硬合金を製造することができ、このCo分散性
の向上によってそれぞれの抗折力の相対比較で強度が著
しく向上していることが明らかである。上述のように、
この発明の方法によれば、高強度を有する微粒超硬合金
を製造することができ、したがって特に微粒超硬合金が
適用される切削工具や各種対摩耗工具などに対する要求
に十分満足に対応することがでるのである。
Claims (2)
- 【請求項1】 原料粉末として、0.3〜1μm未満の
平均粒径を有する炭化タングステン粉末、いずれも0.
1〜0.8μmの平均粒径を有するが、前記炭化タング
ステン粉末の平均粒径に比して相対的に細粒の酸化コバ
ルト粉末および炭素粉末を用い、これら原料粉末を、以
下いずれも重量%で、 酸化コバルト粉末:6〜25%、 炭素粉末:0.5〜4%、 炭化タングステン粉末:残り、 からなる配合組成に配合し、混合した後、還元性または
不活性ガス雰囲気中で還元処理して、 Co:5〜20%、 炭化タングステンおよび不可避不純物:残り、 からなる組成を有し、かつ炭化タングステン粉末の表面
上にCoが分散分布した状態で融着してなる炭化タング
ステン/Co複合粉末を形成し、この炭化タングステン
/Co複合粉末から通常の粉末冶金法にて炭化タングス
テン基超硬合金を製造することを特徴とする高強度を有
する微粒炭化タングステン基超硬合金の製造方法。 - 【請求項2】 原料粉末として、0.3〜1μm未満の
平均粒径を有する炭化タングステン粉末、いずれも0.
1〜0.8μmの平均粒径を有するが、前記炭化タング
ステン粉末の平均粒径に比して相対的に細粒の酸化コバ
ルト粉末、炭素粉末、Crの炭化物粉末および酸化物粉
末、並びにVの炭化物粉末および酸化物粉末を用い、こ
れら原料粉末を、以下いずれも重量%で、 酸化コバルト粉末:6〜25%、 炭素粉末:0.5〜4%、 Crの炭化物粉末および酸化物粉末と、Vの炭化物粉末
および酸化物粉末のうちの1種または2種以上:0.2
〜3%、 炭化タングステン粉末:残り、 からなる配合組成に配合し、混合した後、還元性または
不活性ガス雰囲気中で還元処理して、 Co:5〜20%、 Crおよび/またはV:0.1〜2%、 炭化タングステンおよび不可避不純物:残り、 からなる組成を有し、かつ炭化タングステン粉末の表面
上にCo−Crおよび/またはV合金が分散分布した状
態で融着してなる炭化タングステン/Co−Crおよび
/またはV合金複合粉末を形成し、この炭化タングステ
ン/Co−Crおよび/またはV合金複合粉末から通常
の粉末冶金法にて炭化タングステン基超硬合金を製造す
ることを特徴とする高強度を有する微粒炭化タングステ
ン基超硬合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8273299A JPH10259433A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 高強度を有する微粒炭化タングステン基超硬合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8273299A JPH10259433A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 高強度を有する微粒炭化タングステン基超硬合金の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10259433A true JPH10259433A (ja) | 1998-09-29 |
Family
ID=17525930
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8273299A Pending JPH10259433A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 高強度を有する微粒炭化タングステン基超硬合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10259433A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009191336A (ja) * | 2008-02-18 | 2009-08-27 | Hitachi Tool Engineering Ltd | Wc基微粒超硬合金部材 |
| CN103898388A (zh) * | 2014-04-21 | 2014-07-02 | 马鞍山市恒永利机械科技有限公司 | 一种高性能超细晶硬质合金新材料分条分切刀 |
| CN103909274A (zh) * | 2014-04-25 | 2014-07-09 | 湖南顶立科技有限公司 | 一种制备钴包覆纳米wc晶体复合粉末及超细晶硬质合金的方法 |
| CN104439233A (zh) * | 2014-12-15 | 2015-03-25 | 技锋精密刀具(马鞍山)有限公司 | 一种硬质合金分切刀具用的材料 |
-
1996
- 1996-10-16 JP JP8273299A patent/JPH10259433A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009191336A (ja) * | 2008-02-18 | 2009-08-27 | Hitachi Tool Engineering Ltd | Wc基微粒超硬合金部材 |
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| CN105369103A (zh) * | 2014-04-21 | 2016-03-02 | 马鞍山市恒利达机械刀片有限公司 | 一种超细晶硬质合金分条分切刀的制备方法 |
| CN103909274A (zh) * | 2014-04-25 | 2014-07-09 | 湖南顶立科技有限公司 | 一种制备钴包覆纳米wc晶体复合粉末及超细晶硬质合金的方法 |
| CN103909274B (zh) * | 2014-04-25 | 2016-06-15 | 湖南顶立科技有限公司 | 一种制备钴包覆纳米wc晶体复合粉末及超细晶硬质合金的方法 |
| CN104439233A (zh) * | 2014-12-15 | 2015-03-25 | 技锋精密刀具(马鞍山)有限公司 | 一种硬质合金分切刀具用的材料 |
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