JPH10266401A - 建築用難燃材及び建築用難燃材の製造方法 - Google Patents

建築用難燃材及び建築用難燃材の製造方法

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JPH10266401A
JPH10266401A JP7145197A JP7145197A JPH10266401A JP H10266401 A JPH10266401 A JP H10266401A JP 7145197 A JP7145197 A JP 7145197A JP 7145197 A JP7145197 A JP 7145197A JP H10266401 A JPH10266401 A JP H10266401A
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flame
retardant
chemical
plate
impregnated
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JP7145197A
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English (en)
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Osamu Tadano
修 多田野
Hirochika Yanai
博規 谷内
Shigeo Yamazaki
重雄 山崎
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YAMAZAKI MOKUZAITEN KK
Iwate Prefectural Government
Original Assignee
YAMAZAKI MOKUZAITEN KK
Iwate Prefectural Government
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板材の含浸処理効率を向上させるとともに、
表面側の難燃性を確実に確保できるようにして、板材の
積層により製造する。 【解決手段】 3枚以上の木製の板材を接着剤3を介し
て積層するとともに、少なくとも表側の2層を形成する
板材を、難燃性薬液を含浸した表面板材1として構成
し、裏側の板材を、難燃性薬液を含浸しない台板材2と
して構成し、この台板材2を、接着剤4を介して多数の
木材単体を接合した集成材で形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木製の板材を接着
剤を介して積層してなる建築用難燃材及び建築用難燃材
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建築物の壁や天井等の内装につ
いては、防火の観点から、建築基準法施行令による内装
制限があり、その建築物の用途・構造・規模により、そ
れぞれ使用できる材科が定められている。木材は、燃え
る材料であり、特に、高層建築物や床面積の大きい特殊
建築物、例えば、観覧場,公会堂,病院,ホテル,旅
館,共同住宅,百貨店,料理店,飲食店等では、その内
装への使用が大きく制限されている。そのため、このよ
うな建物においては、木材を難燃化処理し、「建築用難
燃材」として利用することが行なわれている。従来、こ
の種の建築用難燃材としては、例えば、真空加圧機を用
いて、木製の板材を、難燃性薬液に常温で浸漬し、所定
時間減圧した後、所定時間加圧し、板材に難燃性薬液を
含浸させたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来の
建築用難燃材においては、板材全部を難燃性薬液で処理
しなければならないので、処理容積が大きくなり、内部
まで充分に含浸できないことがあって、難燃性に劣るこ
とがあるという問題があるとともに、充分に含浸させよ
うとすると、それだけ、含浸処理に時間がかかる等処理
効率が悪いという問題もあった。これを解決するため
に、厚さの薄い1枚の表面板を用い、これに難燃性薬液
を充分に含浸させ、この表面板を台板材に接着させるこ
とも考えられるが、表面板が薄くなる分、それだけ難燃
性に劣り、単に、表面板を接着させたものでは不十分に
なってしまう。
【0004】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
ので、板材の含浸処理効率を向上させるとともに、表面
側の難燃性を確実に確保できるようにして、板材の積層
により製造した建築用難燃材及び建築用難燃材の製造方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の建築用難燃材は、3枚以上の木製の板
材を接着剤を介して積層するとともに、少なくとも表側
の2層を形成する板材を、難燃性薬液を含浸した表面板
材として構成した構成としている。この場合、裏側の板
材を、難燃性薬液を含浸しない台板材として構成したこ
とが有効である。そして、裏側の板材を、接着剤を介し
て多数の木材単体を接合した集成材で形成したことが有
効である。
【0006】また、上記の課題を解決するための本発明
の建築用難燃材の製造方法は、3枚以上の木製の板材を
接着剤を介して積層して製造する建築用難燃材の製造方
法であって、少なくとも表側の2層を形成する板材に、
予め、難燃性薬液を含浸し、その後、積層して製造する
構成としている。そして、必要に応じ、上記難燃性薬液
を含浸する際に、板材を50℃以上に加温した難燃性薬
液槽に浸漬した構成としている。また、必要に応じ、上
記難燃性薬液を含浸する際に、予め、板材を熱水で煮沸
し、次に、30℃以下の難燃性薬液槽に浸漬した構成と
している。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係る建築用難燃材及び建築用難燃材の製
造方法を説明する。本発明の実施の形態に係る建築用難
燃材は、図1に示すように、3枚以上の木製の板材(実
施の形態では3枚)が接着剤3を介して積層されて構成
され、表側の2層を形成する2枚の板材が、難燃性薬液
を含浸した表面板材1,1として構成されている。裏側
の1枚の板材は、難燃性薬液を含浸しない台板材2とし
て構成されており、該台板材2は、接着剤4を介して多
数の木材単体を接合した集成材で形成されている。実施
の形態に係る建築用難燃材は、細長状の板部材であっ
て、両側端部に、隣接する板部材と嵌合して連設可能な
凸条5と凹条6とが夫々形成されている。
【0008】表面板材1の材料としては、例えば、素材
は内装材としての付加価値を考え、一般的である針葉樹
ではなく、広葉樹とし、低比重で、難燃性薬液注入性の
良好な、例えば、サワグルミ,シナ等を使用する。1枚
あたりの厚さは、例えば、4.0mm±1.0mm,重
量6.0±2.0Kg/m2 (比重0.43±0.0
5)のものを用いる。台材2の材料としては、例えば、
上記と同様にサワグルミ,シナ等の集成材を使用する。
厚さは、例えば、7.0mm±2.0mm,重量3.0
±1.0Kg/m2 (比重0.43±0.05)のもの
を用いる。
【0009】難燃性薬液としては、例えば、リン酸系難
燃剤(例えば、固形量203Kg/m3 )等適宜のもの
が用いられる。表面板材1の接着剤としては、例えば、
ユリア系樹脂のものが用いられる(例えば、塗布量23
5±15g/m2 )。また、台材2の集成材の接着剤と
しては、例えば、水性ビニルウレタン系樹脂のものが用
いられる(例えば、塗布量255±25g/m2 )。
【0010】次に、本発明の実施の形態に係る建築用難
燃材の製造方法を説明する。図2に示すように、予め、
表面板材1と台板材2が用意される。そして、表面板材
1は、温冷浴法により予め処理される。この温冷浴法
は、先に、板材を熱水で煮沸し()、次に、30℃以
下の難燃性薬液槽に浸漬する()方法である。浸漬後
は、板材は乾燥される()。その後、表面板材1と台
板材2を接着剤で接合し()、積層して製品とする。
【0011】詳しく説明すると、 煮沸処理 熱湯により、例えば、板材を3時間煮沸する。この場
合、木材は、生材であっても、材内の含水率にバラツキ
が存在するが、この煮沸によって、材内の含水率が均一
化される。この場合、重曹を添加すると良い。重曹は制
酸性で、弱アルカリ性の炭酸水素ナトリウムを主成分と
したもので、漂白等に用いられている。難燃処理を木材
に施すと、木材は変色を起こし、従来の色彩を失ってし
まう。そこで、前処理として、重曹添加による水中煮沸
を行なうと、難燃処理において、変色が抑制される。
【0012】浸漬処理 浸漬による難燃性薬液の含浸は、長時間の方が効果が大
きい。しかしながら、浸漬時間が大きくなると注入によ
る難燃性薬液の重量増加率の速度が著しく低下すること
が言われている。そこで、浸漬時間と薬剤固定量の関係
を検討し、処理時間を決定した。浸漬時間は、サワグル
ミで例えば17〜24時間、シナで12〜20時間とし
た。 乾燥 乾燥は、例えば、60℃で48時間行なう。
【0013】従って、この製造方法によれば、難燃性薬
液含浸に真空加圧含浸装置等の複雑な装置を使用しない
ので、浸漬する簡易な装置で処理できることから、それ
だけ、製造が容易になり、製造効率が向上させられる。
即ち、木材内外の空気の収縮、膨張による液体の注入
(強制含浸)ではなく、水と木材組繊と薬液間の濃度、
温度の拡散、平衡により難燃性薬液を木材中に含浸する
ことができる。
【0014】また、表面板材1を含浸処理するので、こ
の表面板材1は、全体から見ると板厚が薄くなっている
ので、処理容積が小さくなり、そのため、難燃材全体を
難燃性薬液で処理する場合に比較して、薬液を内部まで
充分に含浸させることができるとともに、時間の節約が
でき、それだけ、製造効率が向上させられる。
【0015】このようにして製造された難燃材によれ
ば、表面板材1に薬液が内部まで充分に含浸させられる
ので、それだけ、難燃性能を向上させることができる。
また、表面板材1が2層になっているので、1枚の場合
に比較して、表面側の難燃性能が確実に確保される。更
に、台板材2には、難燃処理を施さないので、それだ
け、処理工数が少なくなり、より一層製造効率が向上さ
せられる。更にまた、台板材2は、集成材で形成されて
いるので、強度的にも強く、また、材料の有効利用が図
られている。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。実
施例に係る難燃材は、以下の試験結果に基づいて作製し
た。基本的には、後述もするが、難燃性薬液含浸に真空
加圧含浸装置等を使用せず、薬液槽に浸漬するのみで難
燃性能を発現させた。難燃性薬液含浸をさせる板材とし
ては、岩手県産軟質広葉樹であるサワグルミを用いた。
以下に、試験結果を示す。試験した板材の性状は次の通
りである。 試料A.アカマツ試験片(岩手県産、人工林) 寸法 L×R×T=40×20×20mm 性状 平均年輪幅 3.8mm 含水率 120〜150% (含浸条件:減圧50torr、加圧5Kg/cm2 ) 試料B.サワグルミ生材(岩手県産、天然林) 寸法 L×R×T=230×136×4mm 性状 全乾比重 0.38〜0.41 含水率 60〜80% 試料C.サワグルミ乾燥材(岩手県産、天然林) 寸法 L×R×T=230×136×4mm 性状 全乾比重 0.38〜0.41 含水率 5〜12% 乾燥 含水率10%以下に仕上げる乾燥スケジュールに
よる。 また、難燃性薬液としては、(株)丸菱油化製OK−2
01(不揮発成分55%)を使用した。
【0017】先ず、浸漬方法についての比較試験を行な
った。浸漬方法は、(1)冷浴法,(2)真空加圧含浸
法,(3)温浴法,(4)温冷浴法の4種類である。 (1)冷浴法 試料Aを難燃性薬液に常温(18±3℃)で24時間浸
漬し、風乾(18±3℃、24時間)後、難燃性薬液の
析出を防ぐため、60℃,80℃,105℃と温度を上
昇させ、それぞれ24時間の条件で乾燥を行なった。 (2)真空加圧含浸法 試料Aを難燃性薬液に常温で浸漬し、減圧50torr
で2時問、加圧5Kg/cm2 で2時間の条件で注入を
行なった。 (3)温浴法 試料A,Bを難燃性薬液に60℃で24時間浸漬し、上
記冷浴法と略同条件で乾燥を行なった。 (4)温冷浴法 試料A,Bを水中で煮沸(100℃、3時間)し、その
直後常温(18±3℃)の難燃性薬液に24時間浸漬
し、上記冷浴法と略同条件で乾燥を行なった。
【0018】難燃性薬液の薬剤固定量は次のように算出
した。 C=W1 /V1 −W0 /V0 C :薬剤固定量(Kg/m3 ) W0 :未処理重量(0Kg/) V0 :未処理体積(m3 ) W1 :処理後重量(Kg) V1 :処理後体積(m3
【0019】図3に、各薬液含浸方法についての処理別
の薬剤固定量を示す。真空加圧含浸した試料は薬剤固定
量約450Kg/m3 となった。飽水状態の処理では冷
浴は200〜260Kg/m3 、温浴は約300Kg/
3 、温冷浴は約210Kg/m3 、全乾状態での処理
では冷浴は50〜100Kg/m3 、温浴は150〜1
80Kg/m3 、温冷浴は約210Kg/m3 の薬剤固
定量となった。飽水と全乾状態において重量増加率が大
きく異なる。このことから木材の含水率が難燃性薬液の
含浸性に大きく影響していることが推測される。しかし
温冷浴は飽水、全乾状態の試料とも、重量増加率がほぼ
同じ値を示し、含水率の影響を受けにくいことがわか
る。実際の処理において、未処理材は未乾燥の状態にあ
り、ロットごと、部位等において、含水率のバラツキが
大きいと考えられる。そこで、煮沸という前処理による
表面の含水率の均質化、難燃性薬剤固定量の安定性か
ら、温冷浴が処理方法として有利であることが分かっ
た。
【0020】上記の結果から、実施例に係る難燃材を以
下のようにした。難燃材は、図4に示すように、難燃処
理した板材2枚を表面板材1,1とし無処理材を台板材
2とした積層構造とし、図4に示す寸法関係で作成し
た。この難燃材において、表面板材1の接着剤3は大鹿
振興(株)製「大鹿レジンNO.105」を用い、難燃
処理層として試料Bを2枚、台板材として試料C(集成
材)を1枚、接着(塗布量220〜250g/m2
し、圧締(10Kg/cm2 、24時間)した。その
後、図4に示す断面形状にモルダー加工を施し、幅はぎ
して難燃材を作製した。
【0021】そして、この難燃材を22cm×22cm
に加工して試験体とし、この試験体について、燃焼試験
(表面試験)を行なった。燃焼試験装置は、東洋精機
(株)製建築材料燃焼試験装置を用い、建設省告示第1
321号(昭和51年8月25日)、JIS A132
1−1975の難燃材料に基づき、図5に示す判定項目
について判定を行なった。以下に難燃性薬剤固定量と性
能の関係に係る試験結果を示す。サワグルミにおける薬
剤固定量と燃焼性能の関係について検討するため、温浴
法,温冷浴法で難燃処理を行ない、試料B,Cを用いて
試作した難燃材の燃焼試験を行なった。
【0022】(a)AF(残炎時間) 図6に薬剤固定量とAFの関係を示す。温浴法におい
て、薬剤固定量は50〜220Kg/m3 に分布し、薬
剤固定量の増加とともに、AFは減少傾向を示す。薬剤
固定量が約100〜150Kg/m3 においてAFは0
〜140の幅で分布し、薬剤固定量での性能評価が難し
いことが推測される。薬剤固定量が180〜200Kg
/m3 以上になると、AFは0になる。温冷浴法におい
て、薬剤固定量は150〜280Kg/m3 に分布し、
全ての試料がAF=0となった。
【0023】(b)CA(発煙係数) 図7に薬剤固定量とCAの関係を示す。温浴法におい
て、CAは薬剤固定量に関わらず、15〜60の幅に分
布している。温冷浴法もCAは薬剤固定量に関わらず、
25〜40の幅に分布している。難燃材におけるCAの
基準値は120以下であるので、各処理において基準を
満たしていることになる。温冷浴法の性能のバラツキが
温浴法に比ベ、若干、小さいことがわかる。
【0024】(c)TC(着火時間) 図8に薬剤固定量とTCの関係を示す。温浴法におい
て、薬剤固定量の増加とともにTCが増加傾向にある。
薬剤固定量が150〜200Kg/m3 以上になるとT
C=0となる。温冷浴法において、この実験条件ではほ
とんどの試料がTC=360を示し、6分間の加熱試験
では着火しないことが示される。難燃材におけるTCの
基準値は180以上であるので、各処理において基準を
満たしている。
【0025】(d)Tdθ(温度時間面積) 図9に薬剤固定量とTdθの関係を示す。温浴法におい
て、薬剤固定量の増加とともにTdθが減少領向にあ
る。薬剤固定量が150〜200Kg/m3 以上になる
とTdθ=0となる。温冷浴法において、この実験条件
ではほとんどの試料がTdθ=0を示す。これは表層に
おいて準不燃相当の性能を有することを示す。難燃材に
おけるTdθの基準値は350以下であるので、各処理
において基準を満たしている。
【0026】この試験により次のような知見が得られ
た。 (1)温冷浴法は、1条件の処理においてその性能のバ
ラツキが小さく、安定している。 (2)温冷浴法は高い薬剤固定量を得ることができ、安
定した高い難燃性能を有す。さらに難燃材の表面試験の
性能基準を全て満たす。 (3)サワグルミにおいて、処理により薬剤固定量と性
能にバラツキがあるが、薬剤固定量約180〜200K
g/m3 以上あれば、難燃材の表面試験の性能基準を満
たす。
【0027】また、上記の試験で得られた知見により、
サワグルミを用いた難燃材の商品化について次のような
指針が得られた。 (1)サワグルミは難燃化処理に適している。 (2)温冷浴法は、簡易な装置で処理ができ、前処理に
よる含水率の均一化、難燃性能の付与が可能である。ま
た、生材で処理を行うことが可能で、乾燥工程が一度で
済む。 (3)処理単板を表層に用い、無処理単板に張り合わせ
る積層構造は、効率的な難燃性能の発現が可能である。
【0028】次に、難燃材の処理条件について検討し
た。ここでは製造の際の温冷浴法の浸漬条件の確立を目
的に、濃度、処理時間について評価・検討を行なった。
試験材料を上記の試料B,Cに準拠した。難燃性薬液
は、(株)丸菱油化製OK−201(不揮発成分55
%)を使用した。処理時間及び薬剤固定量を以下のよう
にして比較した。上記の温冷浴法に準拠し、その処理時
間を0.5,1,3,6,12,24,48時間とし
た。上記の温冷浴法に準拠し、その難燃性薬液濃度を
2.75,5.50,11.00,27.50,38.
50,55.00%とした。
【0029】比較結果 時間による薬剤固定量 図10に処理時間と薬剤固定量の関係を示す。生材の処
理時間と薬剤固定量において、処理時間が0.5,1,
3,6,12,24,48時間と増加するにしたがい、
薬剤固定量が約70,100,160,220,27
0,310,330Kg/m3 と増加している。このこ
とから、処理時問が24時間に達すると、それ以降の浸
漬による薬剤固定量の増加の度合いが減少していること
がわかる。したがって、サワグルミの難燃化処理におい
て、24時間程度で処理を行なえば効率的であることが
分かった。天乾材の浸漬についても、24,48時間で
は生材とほぼ同じ薬剤固定量を示し、材厚が5mm程度
であれば、温冷浴法で生材も乾燥材も処理できることが
分かった。
【0030】薬液濃度による薬剤固定量 図11に薬液濃度と薬剤固定量の関係を示す。濃度と薬
剤固定量の関係において、薬液濃度が、2.75,5.
50,11.00,27.50,38.50,55.0
0%と増加するにしたがい、薬剤固定量が10,15,
50,140,250,400Kg/m3 と増加し、濃
度と薬剤固定量が比例関係を呈していることがわかる。
上記の薬剤固定量と燃焼性能から必要な薬剤固定量は約
200Kg/m3 程度であることが得られていることか
ら、必要な難燃性薬液濃度は38.5%付近であること
が推測される。これらの試験結果から、サワグルミを温
冷浴法により難燃化処理する場合、濃度38.5%付
近、24時間処理の条件が最適であると判断される。
【0031】尚、上記実施の形態に係る建築用難燃材の
製造方法おいては、難燃性薬液を含浸する際に、予め、
板材を熱水で煮沸し、次に、30℃以下の難燃性薬液槽
に浸漬した温冷浴法によったが、必ずしもこれに限定さ
れるものではなく、例えば、難燃性薬液を含浸する際
に、50℃以上に加温した難燃性薬液槽に浸漬した温冷
浴法によっても良く、適宜変更して差支えない。また、
上記実施の形態に係る建築用難燃材においては、台板材
2を集成材を用いて構成したが、必ずしもこれに限定さ
れるものではなく、例えば、図12に示すように、単板
を用いて構成して良く適宜変更して差支えない。更に、
上記実施の形態及び実施例においては、表面板材を2枚
にしたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、3
枚以上にして良いとともに、全体の枚数も3枚に限らず
4枚以上で構成して良いことは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の建築用難
燃材及び建築用難燃材の製造方法によれば、表面側の板
材の少なくとも2層を含浸処理するので、この表面側の
板材は全体の板厚に比較して薄くなることから、処理容
積が小さくなり、そのため、難燃材全体を難燃性薬液で
処理する場合に比較して、薬液を内部まで充分に含浸さ
せることができるとともに、時間の節約ができ、それだ
け、製造効率を向上させることができる。また、表面側
の板材に薬液を内部まで充分に含浸させることができる
ので、それだけ、難燃性能を向上させることができると
ともに、2層以上にしているので、1枚の場合に比較し
て、表面側の難燃性能を確実に確保することができる。
更にまた、全体が3層以上に形成されるので、強度的に
も強くなるという効果がある。
【0033】そして、裏側の板材を、難燃性薬液を含浸
しない台板材として構成した場合には、台板材に難燃処
理を施さなくても良いので、それだけ、処理工数が少な
くなり、より一層製造効率を向上させることができる。
そしてまた、裏側の板材を、接着剤を介して多数の木材
単体を接合した集成材で形成した場合には、強度的にも
より一層強くすることができるとともに、材料の有効利
用を図ることができるという効果がある。
【0034】また、建築用難燃材の製造方法において、
50℃以上に加温した難燃性薬液槽に浸漬する温浴法
や、板材を熱水で煮沸した後30℃以下の難燃性薬液槽
に浸漬する温冷浴法を用いた場合には、難燃性薬液含浸
に真空加圧含浸装置等の複雑な装置を使用しないので、
浸漬する簡易な装置で処理できることから、それだけ、
製造が容易になり、製造効率を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る建築用難燃材を示す
断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る建築用難燃材の製造
方法を示す工程図である。
【図3】本発明の建築用難燃材の製造方法に用いられる
各種難燃性薬液含浸方法と薬剤固定量との関係を示す図
である。
【図4】本発明の実施例に係る建築用難燃材を示す断面
図である。
【図5】本発明の実施例に係る建築用難燃材の燃焼試験
項目を示す表図である。
【図6】本発明の実施例に係る建築用難燃材の薬剤固定
量と残炎時間との関係を示すグラフ図である。
【図7】本発明の実施例に係る建築用難燃材の薬剤固定
量と発煙係数との関係を示すグラフ図である。
【図8】本発明の実施例に係る建築用難燃材の薬剤固定
量と着火時間との関係を示すグラフ図である。
【図9】本発明の実施例に係る建築用難燃材の薬剤固定
量と温度時間面積との関係を示すグラフ図である。
【図10】本発明の建築用難燃材の製造方法に係る難燃
性薬液の含浸処理時間と薬剤固定量との関係を示すグラ
フ図である。
【図11】本発明の建築用難燃材の製造方法に係る難燃
性薬液の濃度と薬剤固定量との関係を示すグラフ図であ
る。
【図12】本発明の他の実施の形態に係る建築用難燃材
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 表面板材 2 台板材 3 接着剤 4 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷内 博規 岩手県紫波郡矢巾町大字煙山第3地割字清 水560番地11 岩手県林業技術センタ−内 (72)発明者 山崎 重雄 岩手県九戸郡山形村大字霜畑第6地割47番 地

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3枚以上の木製の板材を接着剤を介して
    積層するとともに、少なくとも表側の2層を形成する板
    材を、難燃性薬液を含浸した表面板材として構成したこ
    とを特徴とする建築用難燃材。
  2. 【請求項2】 裏側の板材を、難燃性薬液を含浸しない
    台板材として構成したことを特徴とする請求項1記載の
    建築用難燃材。
  3. 【請求項3】 裏側の板材を、接着剤を介して多数の木
    材単体を接合した集成材で形成したことを特徴とする請
    求項1または2記載の建築用難燃材。
  4. 【請求項4】 3枚以上の木製の板材を接着剤を介して
    積層して製造する建築用難燃材の製造方法であって、 少なくとも表側の2層を形成する板材に、予め、難燃性
    薬液を含浸し、その後、積層して製造する建築用難燃材
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記難燃性薬液を含浸する際に、板材を
    50℃以上に加温した難燃性薬液槽に浸漬したことを特
    徴とする請求項4記載の建築用難燃材の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記難燃性薬液を含浸する際に、予め、
    板材を熱水で煮沸し、次に、30℃以下の難燃性薬液槽
    に浸漬したことを特徴とする請求項4記載の建築用難燃
    材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100801613B1 (ko) 2006-12-27 2008-02-11 주식회사 우드컴 난연성 원목 마루바닥재 제조방법과 그 원목 마루바닥재

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