JPH10266586A - 建築物の沈下修正用アンカーボルト装置 - Google Patents

建築物の沈下修正用アンカーボルト装置

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JPH10266586A
JPH10266586A JP8584497A JP8584497A JPH10266586A JP H10266586 A JPH10266586 A JP H10266586A JP 8584497 A JP8584497 A JP 8584497A JP 8584497 A JP8584497 A JP 8584497A JP H10266586 A JPH10266586 A JP H10266586A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】木造建築物の基礎が沈下した場合に、基礎コン
クリート1の上に据え付けられる土台9(オビキ)を持
ち上げて沈下を修正する工法が行え、工期が短縮でき施
工費が安くつく修正用装置を提供する。 【解決手段】基礎コンクリート1の上面3に形成された
凹部53の底面55に予め埋め込んだ筒状部材33の上
端の開口45から、アンカーボルト33の雄ネジ部を挿
入し螺合させる。このアンカーボルトは、土台9(オビ
キ)のボルト孔に貫通する。また、アンカーボルトの途
中には受け部49が貫通され、土台の下面を受けてい
る。受け部の下側には、ナット49がアンカーボルトに
螺合して設けられる。沈下を修正する際には、レンチで
ボルトヘッド47を回転しアンカーボルトを上昇させた
後に、凹部53からレンチを差し込み、ナット49を回
転させ、受け部を介して土台を押し上げ、前記ボルトヘ
ッドとの間で土台を締め付けた後に、土台と基礎コンク
リートの間に受材やモルタルを充填し固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常は木造建築物
などの基礎に据え付けられる土台を固定し、基礎に沈下
が生じたときは、この沈下を修正することができるアン
カーボルト装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】地盤沈下等により一度建てられた建築物
の基礎が沈下すると、建築物に歪みが生じ扉や窓の開閉
が難しくなったり、柱と壁の間に隙間ができたりする。
従来、このような既設の建築物の沈下修正を行う工法と
して、いろいろな工法が存在するが、50mmあるいは
60mm程度までの修正量については、基礎の上に据え
付けられる土台をジャッキアップする工法があった。こ
の工法を図7乃至図11において説明する。
【0003】すなわち図7及び図8に示すように、基礎
コンクリート1の上表面3にはアンカーボルト5が、雄
ネジ部7を上に向けて植設されており、土台9であるオ
ビキに開けられたボルト孔11に通される。このアンカ
ーボルト5の上端には、さらに座金13を介してナット
15が螺合され、ナット15が締め付けられることで、
基礎コンクリート1の上に土台9が固定されている。
【0004】この状態で沈下が生じた場合には、まず図
9に示すようにナット15と座金13を外し、アンカー
ボルト5と土台9を切り離す。そして、アンカーボルト
5の上端に、必要な長さのアンカーボルトの一部17を
溶接19により継ぎ足す。
【0005】次に、図10に示すように、アンカーボル
ト5付近で土台1に接する部分の基礎コンクリート1を
はつり、隙間21を作る。そして、基礎コンクリート1
の肩23の部分に爪付きジャッキ25を固定し、爪27
を前記隙間21に挿入する。そしてジャッキアップを行
う。
【0006】このジャッキアップは、建築物の土台9の
うち修正しようとする部分全体で多数箇所に及ぶのが一
般的である。したがって、爪付きジャッキ25も多数台
が用いられる。その後、基礎コンクリート1と土台9と
の間に受け台(図示せず)を取り付け、モルタル29な
どを充填し固定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
従来技術によれば、アンカーボルトの一部17を継ぎ足
すための溶接、土台9を傷つけないように行わなければ
ならない基礎コンクリート1のはつり、多数台の爪付き
ジャッキ25の据え付けなどが必要であり、工事に手数
がかかり、従って工期が長くなり、施工費も高くなりが
ちであった。
【0008】本発明は、以上の問題点を解決するために
なされたもので、工期が短縮でき、施工費が安く沈下修
正が行える沈下修正用アンカーボルト装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、本発明に係る沈下修正用アンカーボルト装置は建
築物の基礎の上面の一部に形成された凹部と、この凹部
の底面に予め埋め込まれ上端が開口している筒状部材
と、この筒状部材の開口から雄ねじ部が挿入され内部に
設けられた雌ねじ部に螺合し、ボルトヘッドにより軸回
りに回転されて上下動するアンカーボルトと、このアン
カーボルトが貫通するボルト孔が形成され基礎の上面に
据え付けられる土台と、前記アンカーボルトが貫通する
ボルト孔が形成され土台の下面を受ける受け部と、受け
部の下側を支え前記アンカーボルトに螺合し回転される
ことで前記土台を押し上げるナットとを有することを特
徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を、
図1乃至図5において説明する。図1に示すように、こ
の実施形態に係る建築物の沈下修正をアンカーボルト装
置31は、基礎コンクリート1に予め埋め込まれる筒状
部材33と、この筒状部材33に螺合するアンカーボル
ト35とを有する。
【0011】筒状部材33の外側には、基礎コンクリー
ト1への食い付きを良くするためのアンカーフィン37
が筒状部材33の軸と直角方向に設けられる。このアン
カーフィン37は、補強リブ39により筒状部材33の
外表面に対し溶接され補強されている。筒状部材33の
内周面には、全周に雌ネジが形成されるか、あるいは1
箇所又は複数箇所にナットが溶接されることで雌ネジ部
41が形成され、アンカーボルト35の雄ネジ部43と
螺合する。
【0012】アンカーボルト35は、前記筒状部材33
の上端の開口45(図2、図3参照)から、雄ネジ部が
43挿入され、筒状部材33の内部に設けられた雌ネジ
部41に螺合する。
【0013】そして、アンカーボルト35の上端にはボ
ルトヘッド47が形成されている。また、このアンカー
ボルト35には、予めナット49、受け部51、及び座
金13が、これらの順に螺合しあるいは貫通されてい
る。
【0014】すなわち、ナット49はアンカーボルト3
5の雄ネジ部43に螺合し、アンカーボルト35及び筒
状部材33とは独立して回転できるようになっている。
このナット49によって下側を支えられる受け部51
は、コの字状の断面形状を有し、土台9となるオビキの
矩形断面に嵌合し受ける(図2、図3参照)。座金13
は、土台9の上面に位置し、ボルトヘッド47による押
圧力を土台9に伝えている(図2、図3参照)。
【0015】(装置の取り付け手順)次に、建築物を建
築する際に、この一実施形態に係る装置31を予め取り
付けておくための作業手順を、図2及び図3をもとに説
明する。
【0016】まず、筒状部材33を予め基礎コンクリー
ト1に埋め込んでおく。基礎コンクリート1の上面3の
一部に形成された凹部53の底面55に、筒状部材33
の上端の開口45を位置させる。
【0017】そして、基礎コンクリート1の上に土台9
を据え付ける際に、土台9に予め上下方向に形成された
ボルト孔11に対しアンカーボルト35を、ボルトヘッ
ド47を上にして、貫通させる。貫通したアンカーボル
ト35の雄ネジ部分43を、受け部51のボルト孔57
に貫通させ、更にナット49に螺合させる。そして、ナ
ット49を回転して上昇させ、押し上げた受け部51と
ボルトヘッド47により、土台9を挟み付けて置く。
【0018】次に、アンカーボルト35の雄ネジ部43
を筒状部材33の開口57から挿入し、内部の雌ネジ部
41に螺合させる。この螺合はボルトヘッド47を例え
ばレンチで回転させることにより行う。この螺合によ
り、土台9はアンカーボルト35と共に下降し、基礎コ
ンクリート1の上面に据え付けられる(図2、図3)。
【0019】(沈下修正手順)さて、地盤沈下などによ
り基礎コンクリート1及び土台9が沈下し、建築物に歪
みが生じた場合には、次の作業手順により沈下を修正す
る。
【0020】まず、図4に示すように、レンチなどを用
いてボルトヘッド47に回動力を加え、アンカーボルト
35を軸回りに回転させ上昇させる。この上昇量を、沈
下を修正するための修正量に、正確に一致させておく。
【0021】次に、図5に示すように、凹部53からレ
ンチなどを差し込んでナット49を回転させ、受け部5
1の下側を上方に押し上げる。受け部51は土台9を押
し上げ、やがて受け部51とボルトヘッド47により土
台9が挟まれ締め付けられる。このようにして土台9を
押し上げる際には、仮受キャンバ59などを土台9と基
礎コンクリート1の間に挟み込み、土台9に無理な力が
加わらないようにする。無理な力が加わらないために、
ナット49に過大な荷重が加わって回転しにくくなって
しまうのを防止できる。そして、十分に土台9が押し上
げられた後に、土台9と基礎コンクリート1の間に図示
しない本受け台を挿入し、モルタルなどを充填する。
【0022】以上説明したように、この実施形態によれ
ば以下の効果を得る。 (a) レンチなどでボルトヘッド47を回転してアンカー
ボルト35を上昇させることにより、従来のようにアン
カーボルトの一部17を溶接19によって継ぎ足す必要
がない。 (b) 基礎コンクリート1の上面3に予め凹部53が形成
され、この凹部53からレンチなどを差し込んで作業が
行えるので、従来のように基礎コンクリート1をはつっ
て隙間21を形成する作業の必要がない。これにより、
木材(オビキ)などからなる土台9を傷つけるおそれが
ない。 (c) ナット49を回転させることで、ナット49とアン
カーボルト35によりジャッキの機能を果たすことがで
きるため、従来のように、ジャッキ25を改めてセット
する必要が無い。
【0023】また、このジャッキ25の数は従来多数台
になるものであったが、この実施形態によれば予め基礎
コンクリート1に設けられるアンカーボルト35にジャ
ッキ25の機能を持たせることができ、設備の無駄をな
くすことができる。 (d) 従来はジャッキ25で土台9を押し上げて必要な修
正量を得たか否かを、たびたび測量して確認する必要が
あったが、この実施形態においてはボルトヘッド47の
位置を、予め測量した必要な修正量に合わせて位置させ
ておけばよいので、測量ははじめの1回のみで済む。す
なわちボルトヘッド47の位置を、修正の目標とするこ
とがきる。 (e) この実施形態は、いわば従来のジャッキ25に相当
する装置31を予め基礎コンクリート1の部分に埋め込
んで設けておくものといえる。そして、このジヤッキ2
5に相当する筒状部材33とアンカーボルト35は、ア
ンカーボルト35が内部に螺合された状態の筒状部材3
3を基礎コンクリート1の中に予め埋め込んでおくこと
により、外観は通常の基礎コンクリート1と変わらない
ものにすることが可能である。 (f) 従来の沈下修正は、多数台のジャッキ25を用い面
倒な作業を必要とするため専門の業者が行うものであっ
たが、この実施形態によれば手軽に修正工事が行えるの
で、一般の工務店でも沈下修正が可能となる。
【0024】(他の実施形態)以上の実施形態において
は、ナット49の回転はレンチなどの道具を用いて行う
ものであったが、他の実施形態においては例えば図6に
示すようにナット49に予めハンドル61を取り付けて
おき、道具を用いずに容易にナット49を回転すること
も可能である。なお図6において図1に示す実施形態と
同一の部分については同一の符号を付してある。
【0025】以上の実施形態においては、従来のジャッ
キの働きはすべて沈下修正用アンカーボルト装置31に
より行われるものとして説明したが、他の実施例におい
ては従来のジャッキとこの発明に係る装置31を併用す
ることも可能である。この場合であっても、沈下修正用
アンカーボルト装置31を用いることで従来のジャッキ
の台数を減少させることが可能である。
【0026】以上の実施形態においては凹部53は、基
礎コンクリート1の外側からアンカーボルト35やナッ
ト49が見えるように形成される(図2参照)ものであ
ったが、他の実施形態においては凹部53の一部、即ち
基礎コンクリート1の側面の延長部分に相当する部分
を、薄いモルタルで覆い、外部から見えないように目隠
し状態とすることが可能である。そして、実際に沈下の
修正を行う際には、このモルタルを削り落とし凹部53
を露出させてから作業を行うものとすることができる。
【0027】特に、建築物の外周部位に位置する基礎コ
ンクリート1に設けられた沈下修正用アンカーボルト装
置31においては、凹部53に目隠し状態のモルタルを
施すことは、美的外観を保つという観点から有効であ
る。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アンカーボルトを軸回りに回転することで上方に移動さ
せることができ、従来のように溶接によってアンカーボ
ルトを継ぎ足す必要がない。
【0029】また、基礎の上面の一部に予め凹部を形成
し、この凹部に本発明に掛かるアンカーボルト装置を設
けることにより、この凹部においてナットを回転するこ
とができ、従来のように基礎をはつる必要がない。従っ
て土台に傷を付けるおそれもなく、構造強度が損なわれ
ない。
【0030】また、アンカーボルトとナットとがいわば
ジャッキの働きをするので、改めて多数台のジャッキを
セットする必要がない。これらのことから、工期を短く
でき、施工費を安くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る建物の沈下修正用ア
ンカーボルト装置の全体斜視図である。
【図2】図1の装置が取り付けられた建築物の基礎の部
分を示す側面図である。
【図3】図2のII-II断面図である。
【図4】図2において沈下を修正するためにアンカーボ
ルトを上昇させて準備した状態を示す側面図である。
【図5】図4においてナットを回転させて土台を押し上
げた状態を示す側面図である。
【図6】他の実施形態に係る沈下修正用アンカーボルト
装置の全体斜視図である。
【図7】従来のアンカーボルトが用いられた建築物の基
礎と土台を示す側面図である。
【図8】図7の断面図である。
【図9】図8のアンカーボルトを溶接で継ぎ足した状態
を示す図である。
【図10】図9の土台をジャッキにより押し上げた状態
を示す図である。
【図11】図10の土台と基礎の間をモルタルなどで充
填した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 基礎コンクリート 9 土台(オビ
キ) 33 筒状部材 35 アンカー
ボルト 37 アンカーフィン 39 補強リブ 43 雄ネジ部 47 ボルトヘ
ッド 49 ナット 51 受け部 53 凹部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の基礎の上面の一部に形成された凹
    部と、この凹部の底面に予め埋め込まれ上端が開口して
    いる筒状部材と、この筒状部材の開口から雄ねじ部が挿
    入され内部に設けられた雌ねじ部に螺合し、ボルトヘッ
    ドにより軸回りに回転されて上下動するアンカーボルト
    と、このアンカーボルトが貫通するボルト孔が形成され
    基礎の上面に据え付けられる土台と、前記アンカーボル
    トが貫通するボルト孔が形成され土台の下面を受ける受
    け部と、受け部の下側を支え前記アンカーボルトに螺合
    し回転されることで前記土台を押し上げるナットとを有
    することを特徴とする建築物の沈下修正用アンカーボル
    ト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6721035B1 (en) 1999-04-21 2004-04-13 Asml Netherlands B.V. Lithographic projection apparatus
JP2007285016A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Tsuyoshi Ito アンカーボルト装置
CN103104101A (zh) * 2013-01-18 2013-05-15 大连久鼎特种建筑工程有限公司 运用递推压顶法的建筑物纠偏方法
CN117738106A (zh) * 2024-01-26 2024-03-22 北京市市政工程设计研究总院有限公司 一种声屏障骨架系统及其建造方法

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