JPH10270047A - 電池用バインダー組成物、電池電極用スラリー、リチウム二次電池用電極およびリチウム二次電池 - Google Patents

電池用バインダー組成物、電池電極用スラリー、リチウム二次電池用電極およびリチウム二次電池

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JPH10270047A
JPH10270047A JP9093042A JP9304297A JPH10270047A JP H10270047 A JPH10270047 A JP H10270047A JP 9093042 A JP9093042 A JP 9093042A JP 9304297 A JP9304297 A JP 9304297A JP H10270047 A JPH10270047 A JP H10270047A
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polymer particles
weight
battery
polymer
dispersion medium
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JP9093042A
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Koichiro Maeda
耕一郎 前田
Akihisa Yamamoto
陽久 山本
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した電池性能を与える電極用バインダー
を提供する。 【解決手段】 70重量%以上の非極性モノマー由来の
繰り返し構造単位を含有するポリマー粒子と有機分散媒
とを含有する電池用バインダー組成物(任意に分散安定
剤を添加することができる)に、活物質を加えた電池電
極用スラリーを用いて電極を作製し、これを正極として
用いたリチウム二次電池を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二次電池用バインダ
ー組成物およびその利用に関し、さらに詳しくは70重
量%以上の非極性モノマー由来の繰り返し構造単位を含
有するポリマー粒子を極性有機分散媒に分散せてなるリ
チウム二次電池用バインダー組成物、当該バインダー組
成物を用いて得られる電池用スラリー、電極およびリチ
ウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】電池の電極は、通常、電池用バインダー
(以下、単にバインダーということがある)を分散媒に
溶解させたり、分散媒に分散させてバインダー組成物と
なし、このバインダー組成物に活物質を混合した混合物
である電池電極用スラリー(以下、スラリーという場合
がある)を集電体に塗布し、分散媒や分散媒を乾燥など
の方法で除去して、集電体に活物質を結着させると共
に、活物質同士を結着させて製造される。電池の容量
は、活物質の種類や量、電解液の種類や量などの複数の
要因によって決まるが、バインダーの性能も重要な一つ
の要因となる。バインダーが十分な量の活物質を集電体
に結着でき、かつ活物質同士を結着できないと、容量の
大きな電池が得られず、また、充放電を繰り返すことに
よって集電体から活物質が脱落し、電池の容量が低下す
る。すなわち、バインダーには集電体と活物質および活
物質同士の強い結着性(以下、単に結着性ということが
ある)と、充放電の繰り返しによっても活物質の体積変
動によって集電体から活物質が脱落したり、活物質同士
が脱落しないような結着持続性(以下、単に結着持続性
ということがある)が要求されている。
【0003】リチウム二次電池のバインダーとして工業
的に多用されているのは、ポリビニリデンフルオライド
系重合体であり、これをN−メチルピロリドンなどに溶
解して有機分散媒系バインダー組成物としたのち、活物
質を混合してスラリーとし、集電体に塗布、乾燥して電
極を形成している。しかし、このバインダーを用いた場
合、集電体と活物質との結着性が必ずしも十分ではない
上に、充放電の繰り返しによる活物質の体積変動によっ
て活物質が脱落する(結着力不足)という結着持続性に
大きな問題がある(例えば、特開平6−163031号
公報など)。これは、ポリビニリデンフルオライド系重
合体は活物質を網目(フィブリル)状に囲い込むと考え
られ、これによって活物質同士の結着には強い結着性を
有しているものの、集電体と活物質との結着には十分な
効果がないことに起因するものと考えられる。しかも、
ポリビニリデンフルオライド系重合体は十分なゴム弾性
を有していないため充放電の繰り返しによる活物質の体
積変動に対応できず、活物質が脱落することを防ぐ結着
持続性に対して十分な効果が得られない。
【0004】そこで、ゴムのゴム弾性に着目し、未架橋
のゴムの溶液に活物質を混合したスラリーを用いること
が提案されている(例えば、特開平3−53450号公
報、特開平5−62668号公報など)が、このような
バインダーを用いると容量低下を起こすことがあった。
また、水に懸濁したラテックス系のゴム粒子をバインダ
ーとして使用すること(例えば、特開平5−21068
号公報、特開平5−74461号公報など)などが提案
されているが、通常のゴムラテックスでは、集電体と活
物質との結着力が不足することがあり、まだ十分な性能
は得られていない。このように公知のゴムをバインダー
として使用した場合には、結着持続性に対してはゴムが
有する弾性が大きな効果を示すものの活物質と集電体や
活物質同士の結着性に対しては十分な効果がない。これ
らのことから、スチレン・ブタジエンゴムを水に懸濁し
たラテックスにカルボキシメチルセルロースを混合・溶
解して用いることによって結着性を強める方法も提案さ
れている(特開平4−342966号公報など)。しか
しカルボキシメチルセルロースは電極の柔軟性を低下さ
せるためゴムラテックスが持つ結着持続性との性能にア
ンバランスが生じてしまい、十分な性能が得られていな
い。また、金属酸化物系活物質を用いる電極ではゴムラ
テックスを用いた場合、活物質の性能そのものが水によ
り失われることがあり、まだ十分な性能のバインダー及
びバインダー組成物は得られていない。従って、結着性
および結着持続性に優れ、かつ電池特性にも優れた新た
なリチウム二次電池用バインダーの開発が求められてい
るのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術のも
と、本発明者らは、新たな電池用バインダーを得るべく
鋭意研究の結果、極性モノマーの比率を減らしたポリマ
ー粒子を有機分散媒に分散させたバインダー組成物が、
結着性と結着持続性とのバランスがよく、その上金属酸
化物を活物質として用いた電極(特に正極)の化学的安
定性に優れたバインダー組成物となることを見いだし、
本発明を完成するに到った。
【0006】
【課題を解決する手段】かくして本発明によれば、第一
の発明として70重量%以上の非極性モノマー由来の繰
り返し構造単位を含有するポリマー粒子と有機分散媒と
を含有する電池用バインダー組成物が提供され、第二の
発明として、当該組成物に活物質を含有させた電池電極
用スラリーが提供され、第三の発明として当該スラリー
を用いたリチウム二次電池用電極が提供され、更に第四
の発明として当該電極を用いたリチウム二次電池が提供
される。
【0007】1.電池用バインダー組成物 本発明のバインダー組成物は、70重量%以上の非極性
モノマー由来の繰り返し構造単位を含有するポリマー粒
子が有機分散媒に分散されたものである。 1−1.ポリマー粒子 本発明で用いられるポリマー粒子は、非極性モノマー由
来の繰り返し構造単位が70重量%以上、好ましくは7
5重量%以上、より好ましくは80重量%以上のポリマ
ー粒子である。結着持続性を高めるために、ポリマー粒
子のTgは低い方が好ましい。従って、本発明のポリマ
ー粒子のTgは、25℃以下のものである。好ましく
は、0℃以下、さらに好ましく−20℃以下である。
【0008】本発明で用いるポリマー粒子は、非極性モ
ノマー由来の繰り返し構造単位を有するものである。こ
の構造単位を与えるのは非極性モノマーであり、本発明
において非極性モノマーとは、ハロゲン原子、水酸基、
アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、ホルミル基、ア
ルコキシ基、エステル基、ニトリル基などの炭素原子及
び水素原子とは異なった電気陰性度を持つ原子を含む基
(極性基;1989年10月20日発行「化学大辞典」
による規定)を有さないモノマーである。このような非
極性モノマーの具体例としては、共役ジエン系モノマ
ー、および共役ジエン系モノマーと共重合可能な非極性
モノマーが挙げられる。共役ジエン系モノマーは、ポリ
マー粒子に結着性と結着持続性をもたせるために、有効
である。本発明で用いる望ましいポリマー粒子は、共役
ジエン系モノマー由来の繰り返し構造単位を含有するポ
リマー粒子であり、共役ジエン系モノマー由来の構造単
位は、全非極性モノマー由来の繰り返し構造単位中、5
0重量%以上、好ましくは80重量%以上、さらに好ま
しくは95重量%以上である。共役ジエン系モノマーの
使用割合が少ないと結着力が不十分になる傾向があり好
ましくない。共役ジエン系モノマーの具体例としては、
1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、ピペリレ
ンなどが挙げられ、好ましくは1,3−ブタジエン、イ
ソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなど
である。これらは、単独または2種以上を併用すること
ができる。共役ジエン系モノマーと共重合可能な非極性
モノマーとして、スチレン、α−メチルスチレン、β−
メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロスチ
レンなどのスチレン系モノマーが挙げられる。これら
は、単独または2種以上を併用することができる。
【0009】本発明のポリマー粒子は、必要に応じて共
役ジエン系モノマーと共重合可能な極性モノマー由来の
構造単位を有していてもよく、このような極性モノマー
由来の構造単位を与えるモノマーとしては、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル
酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソ
アミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル
酸ラウリルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メ
タクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタ
クリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタ
クリル2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシプ
ロピル、メタクリル酸ラウリルなどのメタクリル酸エス
テル;クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、クロトン
酸プロピル、クロトン酸ブチル、クロトン酸イソブチ
ル、クロトン酸n−アミル、クロトン酸イソアミル、ク
ロトン酸n−ヘキシル、クロトン2−エチルヘキシル、
クロトン酸ヒドロキシプロピルなどのクロトン酸エステ
ル;などの(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられ
る。これらの中でも好ましくは(メタ)アクリル酸アル
キルであり、アルキル部分の炭素数は1〜6、好ましく
は1〜4のものである。
【0010】他の共重合可能な極性モノマーの具体例と
しては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなど
のニトリル基含有モノマー;アクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルア
ミドなどのアクリルアミド系モノマー;メタクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド、N−ブトキシメ
チルメタクリルアミドなどのメタクリルアミド系モノマ
ー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、
アリルグリシジルエーテルなどのグリシジル基含有モノ
マー;スチレンスルホン酸ナトリウム、アクリルアミド
メイルプロパンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノ
マー;メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル
酸ジエチルアミノエチルなどのアミノ基含有メタクリル
酸系モノマー;メトキシポリエチレングリコールモノメ
タクリレートなどのアルコキシ基含有メタクリル酸系モ
ノマー;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和モノカ
ルボン酸系モノマー;マレイン酸、フマル酸、シトラコ
ン酸、メタコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、テトラ
ヒドロフタル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジッ
ク酸などの不飽和ジカルボン酸系モノマー;マレイン酸
モノオクチル、マレイン酸モノブチル、イタコン酸モノ
オクチルなど不飽和ジカルボン酸モノエステル;などが
挙げられる。これらの中でも、好ましい例としてはスチ
レン系モノマーやニトリル基含有モノマー、ポリカルボ
ン酸モノマー、不飽和モノカルボン酸系モノマー、アル
コキシ基含有メタクリル酸系モノマーなどが挙げられ
る。
【0011】本発明で用いるポリマー粒子となるポリマ
ーとしては、例えばブタジエン重合体、イソプレン重合
体、スチレン−1,3−ブタジエン共重合体、スチレン
−イソプレン共重合体、スチレン−1,3−ブタジエン
−イソプレン共重合体、1,3−ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体、1,3−ブタジエン−イソプレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリ
ル−1,3−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル−1,3−ブタジエン−メタクリル酸メチル共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジ
エン−イタコン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリ
ル−1,3−ブタジエン−メタクリル酸メチル−フマル
酸共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共
重合体、スチレン−1,3−ブタジエン−イタコン酸−
メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体など
の、共役ジエン系モノマーの単独重合体または共重合体
が好ましい例として挙げらる。
【0012】本発明のポリマー粒子は、1種類のポリマ
ーが形成する単一粒子でも良いし、単一粒子に2種類以
上のポリマーが存在する複合粒子であっても良い。この
場合少なくとも1種類のポリマーは極性モノマーの含有
量が30mol%以下のポリマーであることを必須とし
ている。
【0013】本発明で用いられるポリマー粒子は、通常
ラテックスとして容易に製造できるものであり、その製
造方法は、たとえば、乳化重合法や懸濁重合法、分散重
合法、シード重合法などの二段重合法等による方法によ
って得ることができる。これらの重合法において用いら
れる分散剤は、通常のラテックスの合成で使用されるも
のでよく、具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、ドデシルフェニルエーテルスルホン酸ナ
トリウムなどのベンゼンスルホン酸塩;ラウリル硫酸ナ
トリウム、テトラドデシル硫酸ナトリウムなどのアルキ
ル硫酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘ
キシルスルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸
塩;ラウリン酸ナトリウムなどの脂肪酸塩;ポリオキシ
エチレンラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テルサルフェー
トナトリウム塩などのエトキシサルフェート塩;アルカ
ンスルホン酸塩;アルキルエーテルリン酸エステルナト
リウム塩;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンソルビタンラウリルエステル、
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共
重合体などの非イオン性乳化剤などが例示され、これら
は単独でも2種類以上を併用して用いても良い。分散剤
の添加量は任意に設定でき、モノマー総量100重量部
に対して通常0.01〜10重量部程度であるが、重合
条件によっては分散剤を使用しなくてもよい。
【0014】重合開始剤は、通常の乳化重合、分散重
合、懸濁重合、シード重合などで用いられるものでよ
く、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなど
の過硫酸塩;過酸化水素;ベンソイルパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物など
があり、これらは単独又は酸性亜硫酸ナトリウム、チオ
硫酸ナトリウム、アスコルビン酸などのような還元剤と
併用したレドックス系重合開始剤によっても重合でき、
また、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブ
チレート、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイ
ック酸)などのアゾ化合物;2,2’−アゾビス(2−
アミノジプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−ア
ゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、
2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチル
アミジン)ジヒドロクロライドなどのアミジン化合物;
などを使用することもでき、これらは単独または2種類
以上を併用して用いることができる。重合開始剤の使用
量は、モノマー総重量100重量部に対して、0.01
〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。重
合温度および重合時間は、重合法や使用する重合開始剤
の種類などにより任意に選択できるが、通常約50〜2
00℃であり、重合時間は0.5〜20時間程度であ
る。
【0015】本発明で用いるポリマー粒子の形状は、球
形であっても異形であってもあるいは不定形であっても
よく、特に制限はないが、その粒子径は、通常0.00
5〜1000μm、好ましくは0.01〜100μm、
特に好ましくは0.05〜10μmである。粒子径が大
きすぎると電池用バインダーとして使用する場合に、電
極活物質と接触しにくくなり、電極の内部抵抗が増加す
る。小さすぎると必要なバインダーの量が多くなりす
ぎ、活物質の表面を被覆してしまう。なお、ここでいう
粒子径は、透過型電子顕微鏡写真でポリマー粒子100
個の粒子の長径と短径とを測定し、その平均値として算
出された値である。
【0016】本発明で用いるポリマー粒子のゲル含量
は、通常30%以上、好ましくは60%以上、より好ま
しくは80%以上である。なお、本発明においてゲル含
量はトルエン不溶分として算出され、具体的には1gの
ポリマー粒子を100℃で24時間乾燥させ、ポリマー
粒子の乾燥重量を測定後、このポリマー粒子を25℃の
室温中、トルエン100gに24時間浸漬し、200メ
ッシュのふるいにかけ、ふるいの上に残留した固形物を
乾燥させ、重量を測定し、(ふるい上の残留固形物乾燥
重量/複合ポリマー粒子乾燥重量)×100の計算式か
ら算出した値である。ゲル含量が少なすぎると、電解液
に溶解することがあり好ましくない。
【0017】ゲル含量を高める為に、ポリマー粒子に架
橋構造を持たせる事が必要である。ポリマー粒子に架橋
をする場合、共役ジエン系モノマーを80℃程度の高温
重合すると自己架橋するため必ずしも架橋剤は必須では
ないが、架橋剤を使用した方が反応を制御しやすいため
好ましい。架橋剤の使用量は反応条件やポリマーの種類
などによって異なるが、通常、ポリマーに対して20重
量%以下である。
【0018】架橋剤の具体例としては、ベンゾイルペル
オキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミル
ペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシドベンゾエ
ート)ヘキシン−3,1,4−ビス(tert−ブチル
ペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオ
キシド、tert−ブチルペルアセテート、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘ
キシン−3,2,5−トリメチル−2,5−ジ(ter
t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルペ
ルベンゾエート、tert−ブチルペルフェニルアセテ
ート、tert−ブチルペルイソブチレート、tert
−ブチルペル−sec−オクトエート、tert−ブチ
ルペルピパレート、クミルペルピパレート、tert−
ブチルペルジエチルアセテートなどのパーオキサイド系
架橋剤やアゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾイ
ソブチレートなどのアゾ化合物;エチレンジグリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ートなどのジメタクリレート化合物;トリメチロールプ
ロパントリメタクリレートなどのトリメタクリレート化
合物;ポリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブチレングリコールジアクリレートなどのジアクリレ
ート化合物;トリメチロールプロパントリアクリレート
などのトリアクリレート化合物;ジビニルベンゼンなど
のジビニル化合物;などの架橋成モノマー等が例示され
るが、架橋剤としてはエチレングリコールジメタクリレ
ートなどのジメタクリレート化合物やジビニルベンゼン
などのジビニル化合物などの架橋性モノマーを用いるの
が好ましい。このような架橋剤は通常モノマー成分10
0部に対して0.05部〜30部、好ましくは0.5部
〜10部使用する。
【0019】本発明においては、ポリマー粒子を単独ま
たは2種以上組み合わせて用いることもできる。
【0020】1−2.有機分散媒 本発明で用いられる有機分散媒は特に制限されず、一般
に入手可能な常温で液体の有機化合物でよく、好ましく
は常温で液体の極性有機化合物である。ここでいう極性
有機化合物は、先に定義したとおりの極性基を有する常
温で液体の有機物質である。
【0021】極性有機分散媒の具体例としては、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、
ブタノール、イソブタノール、s−ブタノール、t−ブ
タノール、ペンタノール、イソペンタノール、ヘキサノ
ールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルプロピルケトン、エチルプロピルケトン、シ
クロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン
などのケトン類;メチルエチルエーテル、ジエチルエー
テル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、
ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジn−アミ
ルエーテル、ジイソアミルエーテル、メチルプロピルエ
ーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルブチルエ
ーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソブチルエ
ーテル、エチルn−アミルエーテル、エチルイソアミル
エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類;γ−
ブチロラクトン、δ−ブチロラクトンなどのラクトン
類;β−ラクタムなどのラクタム類;ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドンなどの鎖状・環状のアミド
類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチ
ル、安息香酸メチルなどのエステル類;後述する電解液
の溶媒となる液状物質;などが例示されるが、これらの
なかでも沸点80℃以上、好ましくは85℃以上の分散
媒を用いるのが、電極作製工程上好ましい。もちろん、
非極性有機化合物、例えばシクロへペンタン、シクロヘ
キサン、シクロヘプタンなどの環状脂肪族類;ベンゼ
ン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシ
レン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピ
ルベンゼン、ブチルベンゼン、イソブチルベンゼン、n
−アミルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;ヘプタン、
オクタン、ノナン、デカンなどの脂肪族炭化水素類;等
も、本発明の有機分散媒として使用できる。
【0022】1−3.分散安定剤 本発明においては、上述のポリマー粒子を有機分散媒に
分散させる場合には、分散安定剤を用いるのが好まし
い。これは、本発明で用いるポリマー粒子は極性モノマ
ー由来の繰り返し構造単位の割合が低いため溶解パラメ
ータ(以下、sp値という)が小さくなり有機分散媒、
特に極性有機分散媒に分散しにくいことがあるからであ
る。
【0023】本発明に用いる分散安定剤としては、有機
分散媒に可溶であり、且つポリマー粒子に対して親和性
のあるポリマーが用いられる。具体的には、セルロース
系化合物やポリエチレンオキサイド、エチレングリコー
ル、ポリカルボン酸等の水溶性ポリマー等である。これ
らのなかでもセルロース系化合物は特に好ましい。本発
明においてセルロース系化合物とは、β−1,4−グル
コシド結合した多糖類であって、(C6105)nで示
される一般的なセルロースの骨格を有するか、この骨格
中の少なくとも一部の水酸基に結合する水素原子の代わ
りに水素原子以外の官能基が結合しているセルロース系
化合物、或いはこれらのアンモニウム塩やアルカリ金属
塩等の塩類を含む化合物であり、好ましくは当該セルロ
ース系化合物をバインダー組成物に含まれる液状有機物
の2%溶液としたときの溶液粘度が50センチポイズ
(以下、cPという)以上、好ましくは50cP以上1
0000cP以下、より好ましくは100cP以上50
00cP以下のものである。
【0024】セルロース系化合物の具体例としては、下
式(1)で表される化合物が挙げられる。
【化1】
【0025】(式(1)中、Rは、それぞれ独立に、水
素原子、直鎖・分岐・環状のアルキル基、またはカルボ
キシル基、水酸基、或いはアルコキシ基で置換された直
鎖・分岐のアルキル基である。)
【0026】式(1)中のアルキル基は、好ましくは炭
素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜4、特に好まし
くは炭素数1〜3であり、アルコキシ基のアルキル部分
の炭素数も同様である。このようなセルロース系化合物
の具体的な化合物例としては、セルロース;メチルセル
ロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、イソ
プロピルセルロース、ブチルセルロースなどのアルコキ
シ基結合型セルロース類;ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシア
ルキ基結合型セルロース類;カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシエチルセルロース、カルボキシプロピル
セルロースなどのカルボキシアルキル基結合型セルロー
ス類;などが挙げられる。これらのセルロース系化合物
は、単独または2種類以上を組み合わせて使用すること
ができる。セルロース系化合物は市販のものを用いるこ
とができ、また常法に従ってセルロース類に官能基を導
入することもできる。
【0027】分散安定剤の使用量は、ポリマー粒子の固
形分に対して1〜500wt%である。1wt%未満で
は、安定化能が不足しポリマー粒子の凝集が起こり易く
なる。500wt%以上では、ポリマー粒子の機能が発
揮されない。好ましくは10〜300wt%、より好ま
しくは30〜200wt%である。
【0028】本発明のバインダー組成物は、他のバイン
ダーと併用することも可能である。例えば本発明のバイ
ンダー組成物の分散媒に、N−メチルピロリドンを用
い、これにポリビニリデンフルオライドの如き本発明の
分散媒に溶解するポリマーを加えることも可能である。
【0029】2.電池電極用スラリー 本発明のスラリーは上述した本発明のバインダー組成物
に、活物質および必要に応じて添加物を混合したもので
ある。
【0030】2−1.活物質 活物質は、通常のリチウム二次電池で使用されるものを
用いることができ、例えば、負極活物質として、アモル
ファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、MCMBな
どのPAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維などの炭素質
材料;ポリアセン等の導電性高分子;LixMyNz
(但し、Liはリチウム原子を表し、Mは金属、好まし
くはMn、Fe、Co、Sn、B、Al、Ti、W、S
i、Cu、V、CrおよびNiから選択された少なくと
も一種を表し、Nは窒素原子を表す。また、x、y、お
よびzはそれぞれ7.0≧x≧1.0、4≧y≧0、5
≧z≧0.5の範囲の数である)で表されるリチウムニ
トリド金属化合物;AxMyOz(但し、AはLi、
P、またはBから選択される少なくとも1種、MはC
o、Ni、Al、SnおよびMnから選択された少なく
とも一種、Oは酸素原子を表し、x、y、zはそれぞれ
1.10≧x≧0.05、4.00≧y≧0.85、
5.00≧z≧1.5の範囲の数である。)で表される
複合金属酸化物やその他の金属酸化物;TiS2、Li
TiS2などの金属化合物;などが例示される。
【0031】また、正極活物質としては、TiS2、T
iS3、非晶質MoS3、Cu223、非晶質V2O−P
25、MoO3、V25、V613、AxMyNzOp
(但し、AはLi、MはCo、Ni、FeおよびMnか
ら選択された少なくとも一種、NはMとならないその他
の金属、好ましくはAlおよびSnから選択された少な
くとも一種、Oは酸素原子を表し、x、y、z、pはそ
れぞれ、1.10≧x≧0.05、4.00≧y≧0.
85、2.00≧z≧0、5.00≧p≧1.5の範囲
の数である)で表される複合金属酸化物やその他の金属
酸化物が例示される。さらに、ポリアセチレン、ポリ−
p−フェニレンなどの導電性高分子など有機系化合物を
用いることもできる。
【0032】本発明の電極用スラリー中の活物質の量は
特に制限されないが、通常、ポリマー粒子量に対して重
量基準で1〜1000倍、好ましくは2〜500倍、よ
り好ましくは3〜300倍、とりわけ好ましくは5〜2
00倍になるように配合する。活物質量が少なすぎる
と、集電体に形成された活物質層に不活性な部分が多く
なり、電極としての機能が不十分になることがある。ま
た、活物質量が多すぎると活物質が集電体に十分固定さ
れず脱落しやすくなる。なお、電極用スラリーに分散媒
を追加して集電体に塗布しやすい濃度に調節して使用す
ることもできる。追加する分散媒は、前記液状物質と同
様である。
【0033】2−2.添加剤 さらに必要に応じて、本発明のスラリーにはスラリーの
粘度調整剤や結着補助剤、導電材等の各種添加剤を添加
することができる。添加剤は、任意に選択したものが使
用できるが、例えば、上述した分散安定剤のほか、極性
基を有する未架橋のゴム、PVDF、PTFEなども用
いることができ、また、場合によっては、例えばエチレ
ン・プロピレンゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ポリスチレンなどの極性基を持たないゴムやプラス
チックなどのポリマー等を用いることができる。中で
も、セルロース化合物や極性基を有する未架橋のゴムな
どは電池性能を向上させるのに好ましい添加剤である。
【0034】3.リチウム二次電池電極 本発明の電極は、上記スラリーを集電体に塗布し、分散
媒を除去して集電体表面に形成されたマトリックス中に
活物質を固定したものである。集電体は、導電性材料か
らなるものであれば特に制限されないが、通常、鉄、
銅、アルミニウム、ニッケルなどの金属製のものを用い
る。形状も特に制限されないが、通常、厚さ0.001
〜0.5mm程度のシート状のものを用いる。スラリー
の集電体への塗布方法も特に制限されない。例えば、ド
クターブレード、浸漬、ハケ塗りなどによって塗布され
る。塗布する量も特に制限されないが、分散媒を除去し
た後に形成される活物質層の厚さが通常0.005〜5
mm、好ましくは0.05〜2mmになる程度の量であ
る。分散媒を除去する方法も特に制限されないが、通常
は応力集中が起こって活物質層に亀裂が入ったり、活物
質層が集電体から剥離しない程度の速度範囲の中で、で
きるだけ早く分散媒が揮発するように調整して除去す
る。
【0035】4.リチウム二次電池 本発明のリチウム二次電池は、本発明の電極をリチウム
二次電池の正極および/または負極に用いたものであれ
ばよい。リチウム二次電池としては、リチウムメタル二
次電池、リチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二
次電池、リチウムイオンポリマー二次電池などが挙げら
れる。このようなリチウム二次電池の電解液は通常用い
られるものでよく、負極活物質、正極活物質の種類に応
じて電池としての機能を発揮するものを選択すればよ
い。例えば、電解質としては、LiClO4、LiB
4、CF3SO3Li、LiI、LiAlCl、LiP
6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiC49
3、Li(CF3SO22Nなどのリチウム二次電池で
常用される電解液の電解質が挙げられ、電解液の分散媒
としては、エーテル類、ケトン類、ラクトン類、ニトリ
ル類、アミン類、アミド類、硫黄化合物類、塩素化炭化
水素類、エステル類、カーボネート類、ニトロ化合物
類、リン酸エステル系化合物類、スルホラン系化合物類
などが例示され、一般にはエチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネートやジエチルカーボネートなどのカー
ボネート類が好適である。
【発明の効果】本発明の電池電極用スラリーを用いて製
造された電極は、結着性と結着持続性とのバランスがよ
いので、電池特性に優れたリチウム二次電池が得られ
る。
【0036】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例お
よび比較例中、ゲル含量、Tg、粒子径と構造、及び水
分量は以下の方法により、又は以下の計器を用いて測定
した。 (1)ゲル含量(%):1gのポリマー粒子の凝集物を
100℃で24時間乾燥させ、その乾燥重量を測定し
た。ついで、このポリマー粒子をそのまま25℃の室温
中、トルエン100gに24時間浸漬した後、200メ
ッシュのふるいにかけ、ふるいの上に残留した固形物を
乾燥させ、重量を測定して、以下の計算式(I)から算
出した。 (ふるい上の残留固形物乾燥重量/ポリマー乾燥重量)×100 (I) (2)Tg:昇温速度1℃/分で、誘電損失の温度変化
点により測定した。 (3)粒子径と構造:透過型電子顕微鏡写真で、ポリマ
ー粒子100個について、各粒子の長径と短径とを測定
し、その平均値を求めた。また、必要に応じてオスミウ
ム酸で染色して透過型電子顕微鏡にて粒子内部の構造を
確認した。 (4)水分量:カールフィッシャー法にて測定した。
【0037】実施例1 (ポリマーの製造)定格容量5リットルの攪拌機付き5
0Kgf/cm2耐圧オートクレーブに、1,3−ブタ
ジエン400重量部、スチレン80重量部、ジビニルベ
ンゼン5重量部、乳化剤であるドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム15重量部、イオン交換水1500重量
部、重合開始剤であるアゾビスブチロニトリル15重量
部を入れ、80℃で重合した。モノマー消費量が99.
8%になった時点で冷却し反応を止め、ポリマー粒子a
のラテックスを得た。このラテックス状態のポリマー粒
子aの粒子径は0.18μmであり、Tgは−75℃で
あった。
【0038】得られたラテックス100重量部にヒドロ
キシエチルセルロース(HEC)5%水溶液500重量
部を加えて、30℃で3時間撹拌し、安定化ポリマー粒
子の水分散系を得る。次いで、N−メチルピロリドン
(以下、NMPという)3000重量部を混合し、エヴ
ァポレーターを用いて40℃で脱水することにより、固
形分濃度5重量%、水分量500ppmのポリマー粒子
aのバインダー組成物Aを得た。
【0039】カーボン(ロンザ社製「KS−15」/グ
ラファイト系カーボン)94重量部に、固形分で6重量
部となるように、先に得たバインダー組成物Aを加え、
十分に混合して負極用スラリーを得た。このスラリーを
幅8cm、長さ20cm、厚さ18μmの銅箔に塗布、
乾燥し、得られたフィルムをロールプレスして厚さ55
μmの負極電極Aを得た。
【0040】(正極の製造)コバルト酸リチウム90重
量部に、5重量部(固形分重量)となるように先に得た
バインダー組成物Aを加え、更にアセチレンブラック5
重量部を加えて、十分に混合して正極用スラリーを得
た。このスラリーを幅8cm、長さ20cm、厚さ18
μmのアルミニウム箔に塗布、乾燥し、得られたフィル
ムをロールプレスして厚さ55μmの正極電極Aを得
た。
【0041】(電池の製造)先に得た各電極を2cm2
の正方形に切断し、厚さ25μmのポリプロピレン製セ
パレーターを挟み、これを、エチレンカーボネートとジ
エチルカーボネートの1:1(体積比)混合液にLiP
6を1mol/リットルの濃度となるように溶解させ
た電解液中に入れた電池20セルを作製した。
【0042】(電池性能の評価)電気容量の測定は、2
0セルの電池をそれぞれ定電流法(電流密度:0.1m
A/cm2)で4.0Vに充電し、3.0Vまで放電す
る充放電を繰り返し、電気容量を測定し20セルの平均
値を評価結果とした。この結果、放電容量は、5サイク
ル終了時で205mAh/g、10サイクル終了時で2
00mAh/g、50サイクルで195mAh/gと電
気容量の低下は極めて少ないものであった。
【0043】実施例2 (ポリマーの製造)定格容量5リットルの攪拌機付き5
0Kgf/cm2耐圧オートクレーブに、1,3−ブタ
ジエン340重量部、スチレン120重量部、メタクリ
ル酸メチル40重量部、アクリロニトリル40重量部、
架橋剤としてジビニルベンゼン5重量部、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム25重量部、イオン交換水1
500重量部、重合開始剤としてアゾビスブチロニトリ
ル15重量部を入れ、80℃で重合した。モノマー消費
量が99.8%になった時点で冷却し反応を止め、ポリ
マー粒子bのラテックスを得た。このポリマーの粒子径
は0.17μmであり、Tgは−43℃であった。得ら
れたラテックス100重量部に、固形分でポリマー粒子
と1:1(重量比)となるようにHECの7重量%水溶
液を加え30℃で6時間撹拌する。次いで、NMP30
00重量部を加え、エバポレーターを用いて80℃減圧
下で水を留去し、固形分濃度4重量%、水分量100p
pmのポリマー粒子bのNMP分散体を得た。ここで得
られたNMP分散体はバインダー組成物Bとして電極の
製造に使用するものである。
【0044】(負極の製造)カーボン(ロンザ社製「K
S−15」)92重量部に、ポリマー粒子bを5重量部
(固形分重量)となるように、先に得たバインダー組成
物Bを加え、更にポリビニリデンフルオライドの10重
量%NMP溶液を固形分3重量部となるように加えて十
分に混合し、負極用スラリーを得た。このスラリーを幅
8cm、長さ20cm、厚さ18μmの銅箔に塗布、乾
燥し、得られたフィルムをロールプレスして厚さ70μ
mの負極電極Bを得た。
【0045】(正極の製造)コバルト酸リチウム90重
量部に、ポリマー粒子b 7重量部(固形分重量)とな
るように先に得たバインダー組成物Bを加え、ポリビニ
リデンフルオライドの10重量%NMP溶液を固形分3
重量部となるように加えて十分に混合し、更にアセチレ
ンブラック3重量部、NMP50重量部を加えて、十分
に混合して正極用スラリーを得た。このスラリーを幅8
cm、長さ20cm、厚さ18μmのアルミニウム箔に
塗布、乾燥し、得られたフィルムをロールプレスして厚
さ55μmの正極電極Bを得た。
【0046】(電池の製造)負極電極B、正極電極Bを
用い、実施例1と同様にして電池を作製した。
【0047】(電池性能の評価)実施例1と同様の方法
によって電気容量の測定した。この結果、放電容量は、
5サイクル終了時で230mAh/g、10サイクル終
了時で225mAh/g、50サイクル終了時で222
mAh/gと電気容量の低下は極めて少ないものであっ
た。
【0048】比較例1 実施例1で得た、ポリマー粒子aのラテックスを、水系
ラテックス状態のままバインダー組成物として用いて、
実施例1と同様の方法により電池を作製し、評価した。
その結果、電池容量は5サイクル終了時で150mAh
/g、10サイクル終了時で100mAh/g、50サ
イクル終了時では50mAh/gと、初期容量もかなり
低く、また繰り返しの充放電では極めて激しい容量低下
が認められた。
【0049】比較例2 (ポリマーの製造)定格容積3リットルの攪拌機付き5
0Kgf/cm2耐圧オートクレーブに、メタクリル酸
メチル200重量部、スチレン50重量部、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム5重量部、架橋剤としてジ
ビニルベンゼン5重量部、イオン交換水1000重量
部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル5重
量部を入れ、十分攪拌した後、80℃に加温し、重合し
た。モノマー消費量が99.8%となった時点で冷却し
重合を止めた。このラテックスのポリマーの粒子径は
0.21μmであり、Tgは101℃であった。得られ
たラテックス100重量部に固形分でポリマー粒子と
1:1(重量比)となるようにヒドロキシエチルセルロ
ースの7重量%水溶液を加え、30℃で6時間攪拌し
た。次いで、NMP3000重量部を加え、エバポレー
ターを用いて80℃減圧下で水を留去し、固形分濃度4
重量%、水分量100ppmのポリマー粒子cのNMP
分散体を得た。
【0050】(電池の製造と性能の評価)得られたポリ
マー粒子cのNMP分散体を実施例1と同様の方法によ
り電極を作製したが、電池作製時の電極切断で、ひび割
れてしまい電池が作製できなかった。
【0051】比較例3 ヒドロキシエチルセルロース5重量%水溶液にポリマー
粒子aを添加せず、ポリマー粒子不含のヒドロキシエチ
ルセルロース500重量部を用いた以外は実施例1と同
様の方法により電池を作製し、評価した。その結果、電
池容量は5サイクル終了時で190mAh/g、10サ
イクル終了時で180mAh/g、50サイクル終了時
では60mAh/gと、初期容量は高かったが、繰り返
しの充放電により10サイクル以上のサイクル数を超え
たで急激な容量低下が認められた。
【0052】実施例3 スチレンを用いないこと以外実施例1と同じ方法により
ポリマー粒子cのラテックスを得た。このラテックス状
態のポリマー粒子cの粒子径は0.19μmであり、T
gは−83℃であった。このポリマー粒子cを用いる以
外、実施例1と同様の方法により、固形分濃度5重量
%、水分量300ppmのポリマー粒子cのバインダー
組成物Cを得た。このバインダー組成物Cを用いる以外
は、実施例1と同様の方法で電池を作製し、電気容量を
測定した。この結果、放電容量は、5サイクル終了時で
217mAh/g、10サイクル終了時で215mAh
/g、50サイクル終了時で220mAh/gと電気容
量の低下は極めて少ないものであった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 70重量%以上の非極性モノマー由来の
    繰り返し構造単位を含有するポリマー粒子と有機分散媒
    とを含有する電池用バインダー組成物。
  2. 【請求項2】 更に分散安定剤を含有する請求項1記載
    の電池用バインダー組成物。
  3. 【請求項3】 70重量%以上の非極性モノマー由来の
    繰り返し構造単位を含有するポリマー粒子、有機分散
    媒、及び活物質とを含有する電池電極用スラリー。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のスラリーを用いたリチウ
    ム二次電池用電極。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の電極を用いたリチウム二
    次電池。
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