JPH10271857A - 振動アクチュエータとその製造方法 - Google Patents
振動アクチュエータとその製造方法Info
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- JPH10271857A JPH10271857A JP10007772A JP777298A JPH10271857A JP H10271857 A JPH10271857 A JP H10271857A JP 10007772 A JP10007772 A JP 10007772A JP 777298 A JP777298 A JP 777298A JP H10271857 A JPH10271857 A JP H10271857A
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- vibration actuator
- temperature coefficient
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 それ自身の周波数温度特性を改善し、周波数
温度係数が小さく、温度補償を不要とする。 【解決手段】 弾性体11と、弾性体11に接合され、
駆動信号の印加によって、その弾性体を励振する圧電体
12とを含む振動アクチュエータ10において、弾性体
11及び圧電体12は、その共振周波数の温度係数の符
号が異なり、絶対値の差が所定範囲にある材料を用い
る。例えば、弾性体11は、金属材料が用いられた場合
には、圧電体12は、共振周波数の温度係数が正の40
0以上の材料が用いられる。
温度係数が小さく、温度補償を不要とする。 【解決手段】 弾性体11と、弾性体11に接合され、
駆動信号の印加によって、その弾性体を励振する圧電体
12とを含む振動アクチュエータ10において、弾性体
11及び圧電体12は、その共振周波数の温度係数の符
号が異なり、絶対値の差が所定範囲にある材料を用い
る。例えば、弾性体11は、金属材料が用いられた場合
には、圧電体12は、共振周波数の温度係数が正の40
0以上の材料が用いられる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機械変換素子
によって発生する振動によって駆動力を得る振動アクチ
ュエータに関する。特に、温度補償を最小にする振動ア
クチュエータに関する。
によって発生する振動によって駆動力を得る振動アクチ
ュエータに関する。特に、温度補償を最小にする振動ア
クチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の振動アクチュエータでは、弾性
体に接合された圧電体に所定の周波数の駆動電圧を印加
することで前記弾性体を励振し、この弾性体に調和的に
振動を発生させる。そして、この弾性体から駆動力を取
り出すように構成されている。前記駆動電圧の周波数
は、前記圧電体と前記弾性体とで構成される振動子の共
振周波数によって定まる周波数に近い値(以下、駆動周
波数とする)に設定されている。そのため、振動アクチ
ュエータの駆動回路に含まれる発振器は、前記駆動周波
数を含む周辺の周波数が発振できるように設定されてい
る。
体に接合された圧電体に所定の周波数の駆動電圧を印加
することで前記弾性体を励振し、この弾性体に調和的に
振動を発生させる。そして、この弾性体から駆動力を取
り出すように構成されている。前記駆動電圧の周波数
は、前記圧電体と前記弾性体とで構成される振動子の共
振周波数によって定まる周波数に近い値(以下、駆動周
波数とする)に設定されている。そのため、振動アクチ
ュエータの駆動回路に含まれる発振器は、前記駆動周波
数を含む周辺の周波数が発振できるように設定されてい
る。
【0003】しかし、振動アクチュエータの周囲の温度
によって、圧電体(振動子)の共振周波数の温度係数
と、前記発振器の発振周波数の温度係数とに差がある場
合には、駆動周波数と発振周波数とがずれてしまい、振
動アクチュエータの安定した駆動が得られないという問
題が生じる。
によって、圧電体(振動子)の共振周波数の温度係数
と、前記発振器の発振周波数の温度係数とに差がある場
合には、駆動周波数と発振周波数とがずれてしまい、振
動アクチュエータの安定した駆動が得られないという問
題が生じる。
【0004】この問題を解決するために、特開昭63−
171175号(特公平6−67224号)「超音波モ
ータの駆動装置」は、予め超音波モータの周波数の温度
特性を求め、その超音波モータを駆動する発振器の周波
数の温度特性を、超音波モータの周波数の温度特性に合
わせて、温度補償することを提案している。
171175号(特公平6−67224号)「超音波モ
ータの駆動装置」は、予め超音波モータの周波数の温度
特性を求め、その超音波モータを駆動する発振器の周波
数の温度特性を、超音波モータの周波数の温度特性に合
わせて、温度補償することを提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の駆動装
置では、振動アクチュエータの仕様が変わる毎に、発振
器の周波数の温度特性を設定しなければならず、製造コ
ストが上昇するという問題が生じる。
置では、振動アクチュエータの仕様が変わる毎に、発振
器の周波数の温度特性を設定しなければならず、製造コ
ストが上昇するという問題が生じる。
【0006】本発明は、振動アクチュエータ自身の周波
数の温度特性を改善し、周波数の温度係数が小さく、温
度補償を最小にする振動アクチュエータ及びその製造方
法を提供することを課題とする。
数の温度特性を改善し、周波数の温度係数が小さく、温
度補償を最小にする振動アクチュエータ及びその製造方
法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明では、弾性体と、前記弾性体に接合
されて、駆動信号の印加によって、前記弾性体を励振す
る電気機械変換素子と、を備え、前記弾性体の共振周波
数の温度係数と、前記電気機械変換素子の共振周波数の
温度係数とは、互いの符号が異なり、また、前記温度係
数の絶対値の差が所定の範囲となるように設定されてい
ることを特徴とする振動アクチュエータを提供する。
に、請求項1の発明では、弾性体と、前記弾性体に接合
されて、駆動信号の印加によって、前記弾性体を励振す
る電気機械変換素子と、を備え、前記弾性体の共振周波
数の温度係数と、前記電気機械変換素子の共振周波数の
温度係数とは、互いの符号が異なり、また、前記温度係
数の絶対値の差が所定の範囲となるように設定されてい
ることを特徴とする振動アクチュエータを提供する。
【0008】請求項2の発明では、請求項1に記載の振
動アクチュエータにおいて、前記弾性体を、直方体状に
形成し、前記電気機械変換素子を、前記弾性体の一平面
に接合した構成とした。
動アクチュエータにおいて、前記弾性体を、直方体状に
形成し、前記電気機械変換素子を、前記弾性体の一平面
に接合した構成とした。
【0009】請求項3の発明では、弾性体と、前記弾性
体に接合されて、駆動信号の印加によって、前記弾性体
を励振する電気機械変換素子とを備え、前記弾性体は、
金属材料によって形成され、前記電気機械変換素子は、
共振周波数の温度係数が正の400以上の材料が用いら
れていることを特徴とする振動アクチュエータを提供す
る。
体に接合されて、駆動信号の印加によって、前記弾性体
を励振する電気機械変換素子とを備え、前記弾性体は、
金属材料によって形成され、前記電気機械変換素子は、
共振周波数の温度係数が正の400以上の材料が用いら
れていることを特徴とする振動アクチュエータを提供す
る。
【0010】請求項4の発明では、請求項3に記載の振
動アクチュエータにおいて、前記弾性体を、直方体状に
形成し、前記電気機械変換素子を、前記弾性体の一平面
に接合した構成とした。
動アクチュエータにおいて、前記弾性体を、直方体状に
形成し、前記電気機械変換素子を、前記弾性体の一平面
に接合した構成とした。
【0011】請求項5の発明では、弾性体と電気機械変
換素子とを備え、前記電気機械変換素子に駆動信号を供
給することで電気エネルギを機械的変位に変換して駆動
力を得る振動アクチュエータの製造方法であって、弾性
体を用意する工程と、前記弾性体に前記電気機械変換素
子を接合する工程とを含み、前記電気機械変換素子は、
この電気機械変換素子の共振周波数の温度係数が、前記
弾性体の共振周波数の温度係数の値と符号が逆であり、
また、この電気機械変換素子の共振周波数の温度係数の
絶対値と、前記弾性体の共振周波数の温度係数の絶対値
との差が、所定の範囲となるものから選択されているこ
とを特徴とする振動アクチュエータの製造方法を提供す
る。
換素子とを備え、前記電気機械変換素子に駆動信号を供
給することで電気エネルギを機械的変位に変換して駆動
力を得る振動アクチュエータの製造方法であって、弾性
体を用意する工程と、前記弾性体に前記電気機械変換素
子を接合する工程とを含み、前記電気機械変換素子は、
この電気機械変換素子の共振周波数の温度係数が、前記
弾性体の共振周波数の温度係数の値と符号が逆であり、
また、この電気機械変換素子の共振周波数の温度係数の
絶対値と、前記弾性体の共振周波数の温度係数の絶対値
との差が、所定の範囲となるものから選択されているこ
とを特徴とする振動アクチュエータの製造方法を提供す
る。
【0012】請求項6の発明では、請求項5に記載され
た振動アクチュエータの製造方法において、前記弾性体
を、直方体状に形成し、前記電気機械変換素子を、前記
弾性体の一平面に接着するようにした。
た振動アクチュエータの製造方法において、前記弾性体
を、直方体状に形成し、前記電気機械変換素子を、前記
弾性体の一平面に接着するようにした。
【0013】請求項7の発明では、請求項5に記載され
た振動アクチュエータの製造方法において、前記弾性体
を、金属材料によって形成し、前記電気機械変換素子を
共振周波数の温度係数が正の400以上の材料とした。
た振動アクチュエータの製造方法において、前記弾性体
を、金属材料によって形成し、前記電気機械変換素子を
共振周波数の温度係数が正の400以上の材料とした。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
の実施形態について、さらに詳しく説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明の振動アクチュエータ
の構成の一実施形態を示す斜視図である。本実施形態の
振動アクチュエータ10は、矩形平板状の弾性体11
と、弾性体11の上面に接合された電気機械変換素子で
ある圧電体12(2つの駆動用の圧電体12a,12b
及び2つの振動状態検出用の圧電体12p,12p’)
とを備えている。また、弾性体11と、この弾性体との
間で相対運動を行なう相対運動部材(不図示)との間に
加圧力を発生させる加圧部材(不図示)を備えている。
の実施形態について、さらに詳しく説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明の振動アクチュエータ
の構成の一実施形態を示す斜視図である。本実施形態の
振動アクチュエータ10は、矩形平板状の弾性体11
と、弾性体11の上面に接合された電気機械変換素子で
ある圧電体12(2つの駆動用の圧電体12a,12b
及び2つの振動状態検出用の圧電体12p,12p’)
とを備えている。また、弾性体11と、この弾性体との
間で相対運動を行なう相対運動部材(不図示)との間に
加圧力を発生させる加圧部材(不図示)を備えている。
【0015】この振動アクチュエータ10は、圧電体1
2aには第1の交流電圧が印加され、圧電体12bには
前記第1の交流電圧と電気的に位相が90度異なる第2
の交流電圧が印加される。また、弾性体11の本体は、
GND電位に接続される。
2aには第1の交流電圧が印加され、圧電体12bには
前記第1の交流電圧と電気的に位相が90度異なる第2
の交流電圧が印加される。また、弾性体11の本体は、
GND電位に接続される。
【0016】図2は、本実施形態に係る振動アクチュエ
ータの駆動回路を示すブロック図である。この駆動装置
20は、制御回路21と、発振器22と、移相器23
と、増幅器24、25とを備えている。制御回路20
は、予め定められた振動アクチュエータの駆動周波数と
駆動電圧及びピックアップ用の圧電体12p,12p’
の出力に基づいて、駆動制御信号を設定する。発振器2
2は、制御回路21の駆動制御信号に基づいて、所定の
周波数の交流電圧を発振し、移相器23と増幅器25と
に出力する。増幅器25は、発振器22から出力された
交流電圧を増幅して(増幅後の交流電圧を第1の交流電
圧とする)、圧電体12bに印加する。移相器23は、
発振器22から出力された交流電圧の位相を90度異な
らせ、増幅器24に出力する。そして、増幅器24は、
移相器23から出力された交流電圧を増幅して(増幅後
の交流電圧を第2の交流電圧とする)、圧電体12aに
印加する。
ータの駆動回路を示すブロック図である。この駆動装置
20は、制御回路21と、発振器22と、移相器23
と、増幅器24、25とを備えている。制御回路20
は、予め定められた振動アクチュエータの駆動周波数と
駆動電圧及びピックアップ用の圧電体12p,12p’
の出力に基づいて、駆動制御信号を設定する。発振器2
2は、制御回路21の駆動制御信号に基づいて、所定の
周波数の交流電圧を発振し、移相器23と増幅器25と
に出力する。増幅器25は、発振器22から出力された
交流電圧を増幅して(増幅後の交流電圧を第1の交流電
圧とする)、圧電体12bに印加する。移相器23は、
発振器22から出力された交流電圧の位相を90度異な
らせ、増幅器24に出力する。そして、増幅器24は、
移相器23から出力された交流電圧を増幅して(増幅後
の交流電圧を第2の交流電圧とする)、圧電体12aに
印加する。
【0017】図1のように構成された振動アクチュエー
タ10において、圧電体12aに前記第1の交流電圧が
印加され、圧電体12bに前記第2の交流電圧が印加さ
れると、弾性体11には、1次の縦振動と4次の屈曲振
動が調和的に発生する。そして、弾性体11の出力取り
出し部(屈曲振動の腹の位置)には楕円運動が発生す
る。このとき、弾性体11は、前記加圧部材によって、
相対運動部材に向けて矢印P方向に加圧されているの
で、前記出力取り出し部と前記相対運動部材とが加圧接
触することになり、両者の摩擦によって駆動力が得られ
る。
タ10において、圧電体12aに前記第1の交流電圧が
印加され、圧電体12bに前記第2の交流電圧が印加さ
れると、弾性体11には、1次の縦振動と4次の屈曲振
動が調和的に発生する。そして、弾性体11の出力取り
出し部(屈曲振動の腹の位置)には楕円運動が発生す
る。このとき、弾性体11は、前記加圧部材によって、
相対運動部材に向けて矢印P方向に加圧されているの
で、前記出力取り出し部と前記相対運動部材とが加圧接
触することになり、両者の摩擦によって駆動力が得られ
る。
【0018】本実施形態においては、振動アクチュエー
タ10は、超音波領域の振動を用いた超音波モータとし
て機能する。なお、このような超音波モータとしては、
例えば、第5回電磁力関連のダイナミックシンポジウム
講演会文集の「222光ピックアップ移動を目的とした
圧電リニア・平板モータ」や特開平7−143770号
公報に、その構造が開示されている。
タ10は、超音波領域の振動を用いた超音波モータとし
て機能する。なお、このような超音波モータとしては、
例えば、第5回電磁力関連のダイナミックシンポジウム
講演会文集の「222光ピックアップ移動を目的とした
圧電リニア・平板モータ」や特開平7−143770号
公報に、その構造が開示されている。
【0019】本実施形態の振動アクチュエータ10で
は、弾性体11の厚さ(t1)と圧電体12の厚さ(t
2)の比は、t1/t2=1.1〜6となるように設定
されている。また、本実施形態の振動アクチュエータ1
0は、弾性体11と圧電体12とを含む振動子が略一様
な矩形平板状である。この場合に、縦振動の共振周波数
fLnと屈曲振動の共振周波数fBnは、材料のヤング率を
E,密度をρとすると、次式によって与えられる。 fLn=K1 (E/ρ)1/2 ・(1/L) ・・・(1) fBn=K2 (E/ρ)1/2 ・(t/L2 ) ・・・(2) ここで、K1 、K2 は定数、Lは、振動子の長さを表
す。また、tは、弾性体11と圧電体12とで構成され
る振動子の板厚を表す。
は、弾性体11の厚さ(t1)と圧電体12の厚さ(t
2)の比は、t1/t2=1.1〜6となるように設定
されている。また、本実施形態の振動アクチュエータ1
0は、弾性体11と圧電体12とを含む振動子が略一様
な矩形平板状である。この場合に、縦振動の共振周波数
fLnと屈曲振動の共振周波数fBnは、材料のヤング率を
E,密度をρとすると、次式によって与えられる。 fLn=K1 (E/ρ)1/2 ・(1/L) ・・・(1) fBn=K2 (E/ρ)1/2 ・(t/L2 ) ・・・(2) ここで、K1 、K2 は定数、Lは、振動子の長さを表
す。また、tは、弾性体11と圧電体12とで構成され
る振動子の板厚を表す。
【0020】本実施形態では、弾性体11は、ステンレ
ス等の金属材料によって作製されている。従って、弾性
体11は、ヤング率が負の温度係数を有する。さらに、
長さLに関係する線膨張係数は、正の温度係数を有して
いるために、上記各式の分母に入っているLは、共振周
波数に負の温度特性を持たせるように作用する。したが
って、数式1,2から、明らかなように、弾性体11
は、共振周波数fLn,fBnが、負の温度係数を有する。
つまり、弾性体11は、金属材料からなる場合には、周
波数温度係数が負になることが分かる。
ス等の金属材料によって作製されている。従って、弾性
体11は、ヤング率が負の温度係数を有する。さらに、
長さLに関係する線膨張係数は、正の温度係数を有して
いるために、上記各式の分母に入っているLは、共振周
波数に負の温度特性を持たせるように作用する。したが
って、数式1,2から、明らかなように、弾性体11
は、共振周波数fLn,fBnが、負の温度係数を有する。
つまり、弾性体11は、金属材料からなる場合には、周
波数温度係数が負になることが分かる。
【0021】一方、圧電体12は、PZT(米国バーニ
トロン社の商品名)等として知られているPb(Zr,
Ti)O3 からなるセラミックス材料を用いて作製され
ている。本実施形態の圧電体12は、共振周波数の温度
係数Tkが正の値のもの、具体的には、正の400以上
のものを用いている。このように、本実施形態によれ
ば、周波数温度係数が負の値を示す弾性体11と、周波
数温度係数が正の値を示す圧電体12とを用いているの
で、振動子全体として考えた場合には、周波数温度係数
の小さい振動アクチュエータ10となる。従って、制御
系による温度補償が不要又は簡単になり、製造コストの
低減を図ることができる。
トロン社の商品名)等として知られているPb(Zr,
Ti)O3 からなるセラミックス材料を用いて作製され
ている。本実施形態の圧電体12は、共振周波数の温度
係数Tkが正の値のもの、具体的には、正の400以上
のものを用いている。このように、本実施形態によれ
ば、周波数温度係数が負の値を示す弾性体11と、周波
数温度係数が正の値を示す圧電体12とを用いているの
で、振動子全体として考えた場合には、周波数温度係数
の小さい振動アクチュエータ10となる。従って、制御
系による温度補償が不要又は簡単になり、製造コストの
低減を図ることができる。
【0022】圧電体12の材料としては、前述したPZ
Tの他に、LiTaO3 ,LiNbO3 等であって、共
振周波数の温度係数が+400以上のものが好適に用い
られる。また、弾性体11と圧電体12の厚さの比は、
弾性体11よりも圧電体12の方を厚くして、t2/t
1=1.1〜6となるように設定してもよい。
Tの他に、LiTaO3 ,LiNbO3 等であって、共
振周波数の温度係数が+400以上のものが好適に用い
られる。また、弾性体11と圧電体12の厚さの比は、
弾性体11よりも圧電体12の方を厚くして、t2/t
1=1.1〜6となるように設定してもよい。
【0023】(第2実施形態)図3は、第2実施形態の
振動アクチュエータ(超音波アクチュエータ)の振動子
とこの振動子に発生する振動モードとの関係を示す概略
図である。図3(A)は、振動子に発生する振動モード
を表す説明図である。図3(B)は、振動子の構成を示
す概略平面図である。図3に示す超音波アクチュエータ
10−1においては、第1実施形態と相違する部分につ
いてだけ説明することとし、同一の部分については、同
一の図中符号を付すことにより、重複する説明を省略す
る。
振動アクチュエータ(超音波アクチュエータ)の振動子
とこの振動子に発生する振動モードとの関係を示す概略
図である。図3(A)は、振動子に発生する振動モード
を表す説明図である。図3(B)は、振動子の構成を示
す概略平面図である。図3に示す超音波アクチュエータ
10−1においては、第1実施形態と相違する部分につ
いてだけ説明することとし、同一の部分については、同
一の図中符号を付すことにより、重複する説明を省略す
る。
【0024】この超音波アクチュエータ10−1の振動
子11−1は、弾性体12−1と、この弾性体12−1
の一方の平面12aに接着された圧電素子42とを備え
る。この圧電素子42は、1枚の薄板状に形成されてお
り、その上面には、電極42a、42b、42c、42
d、42p、42p’が設けられている。これらの電極
のうち、電極42a〜42dは、駆動信号を入力するた
めの振動発生用電極である。また、電極42p、42
p’は、弾性体12−1に発生する振動の状態を検出す
るための振動検出用電極である。弾性体11−1および
圧電体42の側面の長手方向の中央部には、それぞれの
厚さ方向に向けて溝部43a、43bが設けられてい
る。これらの溝部43a、43bには、図示していない
支持ピンがはめ込まれるようになっており、これにより
振動子11−1が支持される。この支持ピンは、図1に
示す加圧方向Pについては、振動子11−1の移動を許
容するようになっている。
子11−1は、弾性体12−1と、この弾性体12−1
の一方の平面12aに接着された圧電素子42とを備え
る。この圧電素子42は、1枚の薄板状に形成されてお
り、その上面には、電極42a、42b、42c、42
d、42p、42p’が設けられている。これらの電極
のうち、電極42a〜42dは、駆動信号を入力するた
めの振動発生用電極である。また、電極42p、42
p’は、弾性体12−1に発生する振動の状態を検出す
るための振動検出用電極である。弾性体11−1および
圧電体42の側面の長手方向の中央部には、それぞれの
厚さ方向に向けて溝部43a、43bが設けられてい
る。これらの溝部43a、43bには、図示していない
支持ピンがはめ込まれるようになっており、これにより
振動子11−1が支持される。この支持ピンは、図1に
示す加圧方向Pについては、振動子11−1の移動を許
容するようになっている。
【0025】図3(A)は、振動子11−1に発生する
4次の屈曲振動の振動子各部における振幅APと、1次
の縦振動の振動子各部における歪みSTを示す。B4
a、B4b、B4c、B4d、B4eは、屈曲振動の振
幅が零となる振動の節を示し、B4f、B4gは、振幅
が最大となる振動の腹を示している。
4次の屈曲振動の振動子各部における振幅APと、1次
の縦振動の振動子各部における歪みSTを示す。B4
a、B4b、B4c、B4d、B4eは、屈曲振動の振
幅が零となる振動の節を示し、B4f、B4gは、振幅
が最大となる振動の腹を示している。
【0026】図3に示すように、それぞれの振動発生用
電極42a〜42dは、弾性体12−1に発生する4次
の屈曲振動の振幅の節と節との間にほぼ収まるように、
その長さが設定されて配置されている。例えば、振動発
生用電極42aの長手方向の長さは、4次の屈曲振動の
節B4aと節B4bとの間の距離にほぼ等しく、この屈
曲振動のほぼ半波長分となっている。
電極42a〜42dは、弾性体12−1に発生する4次
の屈曲振動の振幅の節と節との間にほぼ収まるように、
その長さが設定されて配置されている。例えば、振動発
生用電極42aの長手方向の長さは、4次の屈曲振動の
節B4aと節B4bとの間の距離にほぼ等しく、この屈
曲振動のほぼ半波長分となっている。
【0027】振動検出用電極42p、42p’は、弾性
体12−1の屈曲振動の節B4b、B4dに対応させ
て、弾性体12−1の長辺付近に、振動発生用電極42
a〜42dを局部的に切り欠いて形成された領域に、半
円状に形成されている。振動検出用電極42pは、弾性
体12−1の一方の長辺側において節B4bを中心に左
右対称に配置され、振動検出用電極42p’は、弾性体
12−1の他方の長辺側において節B4dを中心に左右
対称に配置されている。これにより、各電極42a〜4
2d、42pおよび42p’は、振動子11−1の中心
に対してほぼ点対称に配置されることになる。
体12−1の屈曲振動の節B4b、B4dに対応させ
て、弾性体12−1の長辺付近に、振動発生用電極42
a〜42dを局部的に切り欠いて形成された領域に、半
円状に形成されている。振動検出用電極42pは、弾性
体12−1の一方の長辺側において節B4bを中心に左
右対称に配置され、振動検出用電極42p’は、弾性体
12−1の他方の長辺側において節B4dを中心に左右
対称に配置されている。これにより、各電極42a〜4
2d、42pおよび42p’は、振動子11−1の中心
に対してほぼ点対称に配置されることになる。
【0028】以上のように構成された超音波アクチュエ
ータ10−1においては、例えば、図2の駆動回路20
の増幅器22から出力される第1の交流電圧(駆動信
号)は、振動発生用電極42a、42cに入力される。
また、図2の駆動回路20の増幅器24から出力される
第2の交流電圧(駆動信号)は、振動発生用電極42
b、42dに入力される。これにより、圧電素子42が
弾性体12−1を励振し、弾性体12−1に縦は振動お
よび屈曲振動が調和的に発生して楕円運動が生じる。そ
の結果、振動子11−1と相対運動部材(図示せず)と
の間で相対運動が発生する。弾性体12−1に発生した
縦振動および屈曲振動によって、圧電体42に貼付され
た振動検出用電極42p,42p’には電気エネルギが
発生する。そして、発生した電気エネルギは、第1の実
施形態と同様、電気信号として制御回路21に入力し、
駆動信号に対するフィードバック制御に用いられる。
ータ10−1においては、例えば、図2の駆動回路20
の増幅器22から出力される第1の交流電圧(駆動信
号)は、振動発生用電極42a、42cに入力される。
また、図2の駆動回路20の増幅器24から出力される
第2の交流電圧(駆動信号)は、振動発生用電極42
b、42dに入力される。これにより、圧電素子42が
弾性体12−1を励振し、弾性体12−1に縦は振動お
よび屈曲振動が調和的に発生して楕円運動が生じる。そ
の結果、振動子11−1と相対運動部材(図示せず)と
の間で相対運動が発生する。弾性体12−1に発生した
縦振動および屈曲振動によって、圧電体42に貼付され
た振動検出用電極42p,42p’には電気エネルギが
発生する。そして、発生した電気エネルギは、第1の実
施形態と同様、電気信号として制御回路21に入力し、
駆動信号に対するフィードバック制御に用いられる。
【0029】本実施形態おいては、弾性体12−1に1
枚の圧電素子42を接着し、この圧電素子42の表面に
電極を設けるため、第1および第2の実施形態に比較し
て製造し易いという利点がある。また、振動の発生に用
いられる圧電素子42の面積を増やせるため、超音波ア
クチュエータの出力を大きくすることが可能となる。さ
らに、振動発生用電極間の境界と、屈曲振動の節とがほ
ぼ一致しているので、第1の実施形態に比較して屈曲振
動を効率よく発生させることができる。そのため、超音
波アクチュエータの効率も向上させることができる。
枚の圧電素子42を接着し、この圧電素子42の表面に
電極を設けるため、第1および第2の実施形態に比較し
て製造し易いという利点がある。また、振動の発生に用
いられる圧電素子42の面積を増やせるため、超音波ア
クチュエータの出力を大きくすることが可能となる。さ
らに、振動発生用電極間の境界と、屈曲振動の節とがほ
ぼ一致しているので、第1の実施形態に比較して屈曲振
動を効率よく発生させることができる。そのため、超音
波アクチュエータの効率も向上させることができる。
【0030】弾性体11−1は、オーステナイト系のス
テンレス鋼(SUS304)からなり、短辺方向の長さ
が約10mm、長辺方向の長さが約52mm、厚さが約
2.7mmの薄板状に形成されている。また、圧電体4
2には、株式会社トーキン製のN−61を用いている。
この圧電体42は、短辺方向の長さが約10mm、長辺
方向の長さが約43mm、厚さが約0.5mmの薄板状
に形成されて、弾性体11−1に接着されている。弾性
体11−1、圧電体42および比較例として用いた圧電
体の各材料の特性値を下表に示す。
テンレス鋼(SUS304)からなり、短辺方向の長さ
が約10mm、長辺方向の長さが約52mm、厚さが約
2.7mmの薄板状に形成されている。また、圧電体4
2には、株式会社トーキン製のN−61を用いている。
この圧電体42は、短辺方向の長さが約10mm、長辺
方向の長さが約43mm、厚さが約0.5mmの薄板状
に形成されて、弾性体11−1に接着されている。弾性
体11−1、圧電体42および比較例として用いた圧電
体の各材料の特性値を下表に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1に記載された弾性体11−1と圧電体
42とを接合した振動アクチュエータ10−1の単体の
共振周波数の温度係数を測定した結果、−100 [ppm/
°C]となった。これに対して、従来例の構成の振動アク
チュエータで、前記温度係数を測定した結果、−200
[ppm/ °C]となった。なお、圧電体42としては、表
中の製品以外でも、同様の共振周波数温度特性を有する
製品であれば適用できる。例えば、住友金属工業(株)
製の製品名「4B」(+440ppm/℃)や「5E」
(+300ppm/℃)を使用することができる。
42とを接合した振動アクチュエータ10−1の単体の
共振周波数の温度係数を測定した結果、−100 [ppm/
°C]となった。これに対して、従来例の構成の振動アク
チュエータで、前記温度係数を測定した結果、−200
[ppm/ °C]となった。なお、圧電体42としては、表
中の製品以外でも、同様の共振周波数温度特性を有する
製品であれば適用できる。例えば、住友金属工業(株)
製の製品名「4B」(+440ppm/℃)や「5E」
(+300ppm/℃)を使用することができる。
【0033】(変形形態)以上の各実施形態では、1次
の縦振動と4次の屈曲振動とを用いた振動アクチュエー
タを例にとったが、本発明にかかる振動アクチュエータ
はこのような態様に限定されるものではない。1次以上
の縦振動と1次以上の屈曲振動とを用いる振動アクチュ
エータに対しても適用することができる。
の縦振動と4次の屈曲振動とを用いた振動アクチュエー
タを例にとったが、本発明にかかる振動アクチュエータ
はこのような態様に限定されるものではない。1次以上
の縦振動と1次以上の屈曲振動とを用いる振動アクチュ
エータに対しても適用することができる。
【0034】また、以上の各実施形態の説明では、電気
機械変換素子として圧電体を用いたが、本発明にかかる
振動アクチュエータはこのような態様に限定されるもの
ではない。電気エネルギを機械的変位に変換することが
できる素子であればよく、圧電体以外に、電歪素子等を
用いてもよい。
機械変換素子として圧電体を用いたが、本発明にかかる
振動アクチュエータはこのような態様に限定されるもの
ではない。電気エネルギを機械的変位に変換することが
できる素子であればよく、圧電体以外に、電歪素子等を
用いてもよい。
【0035】また、第1の交流電圧と第2の交流電圧の
間の電気的な位相差を90度または−90度としたが、
この値に限定されるものではない。例えば、最も効率の
よい位相差を設定し、その状態で駆動周波数を制御する
ように構成してもよい。
間の電気的な位相差を90度または−90度としたが、
この値に限定されるものではない。例えば、最も効率の
よい位相差を設定し、その状態で駆動周波数を制御する
ように構成してもよい。
【0036】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、周波数温度係数の小さな振動アクチュエータが実
現できるので、制御系による温度補償が不要又は簡単に
なり、製造コストの低減を図ることができる、という効
果がある。
れば、周波数温度係数の小さな振動アクチュエータが実
現できるので、制御系による温度補償が不要又は簡単に
なり、製造コストの低減を図ることができる、という効
果がある。
【図1】本発明による振動アクチュエータの第1実施形
態を示す斜視図である。
態を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態にかかる振動アクチュエータの駆
動回路を示したブロック図である。
動回路を示したブロック図である。
【図3】第2実施形態の超音波アクチュエータの振動子
とこの振動子に発生する振動モードとの関係を示す概略
図である。
とこの振動子に発生する振動モードとの関係を示す概略
図である。
10 振動アクチュエータ 11 弾性体 12 圧電体 20 駆動装置 21 制御回路 22 発振器 23 移相器 24,25 増幅器
Claims (7)
- 【請求項1】 弾性体と、 前記弾性体に接合されて、駆動信号の印加によって、前
記弾性体を励振する電気機械変換素子と、を備え、 前記弾性体の共振周波数の温度係数と、前記電気機械変
換素子の共振周波数の温度係数とは、互いの符号が異な
り、また、前記温度係数の絶対値の差が所定の範囲とな
るように設定されていることを特徴とする振動アクチュ
エータ。 - 【請求項2】 請求項1に記載の振動アクチュエータに
おいて、 前記弾性体は、直方体状に形成されており、 前記電気機械変換素子は、前記弾性体の一平面に接合さ
れていることを特徴とする振動アクチュエータ。 - 【請求項3】 弾性体と、 前記弾性体に接合されて、駆動信号の印加によって、前
記弾性体を励振する電気機械変換素子とを備え、 前記弾性体は、金属材料によって形成され、 前記電気機械変換素子は、共振周波数の温度係数が正の
400以上の材料が用いられていることを特徴とする振
動アクチュエータ。 - 【請求項4】 請求項3に記載の振動アクチュエータに
おいて、 前記弾性体は、直方体状に形成されており、 前記電気機械変換素子は、前記弾性体の一平面に接合さ
れていることを特徴とする振動アクチュエータ。 - 【請求項5】 弾性体と電気機械変換素子とを備え、前
記電気機械変換素子に駆動信号を供給することで電気エ
ネルギを機械的変位に変換して駆動力を得る振動アクチ
ュエータの製造方法であって、 弾性体を用意する工程と、 前記弾性体に前記電気機械変換素子を接合する工程とを
含み、 前記電気機械変換素子は、この電気機械変換素子の共振
周波数の温度係数が、前記弾性体の共振周波数の温度係
数の値と符号が逆であり、また、この電気機械変換素子
の共振周波数の温度係数の絶対値と、前記弾性体の共振
周波数の温度係数の絶対値との差が、所定の範囲となる
ものから選択されていることを特徴とする振動アクチュ
エータの製造方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載された振動アクチュエー
タの製造方法において、 前記弾性体は、直方体状に形成されており、 前記電気機械変換素子は、前記弾性体の一平面に接着さ
れることを特徴とする振動アクチュエータの製造方法。 - 【請求項7】 請求項5に記載された振動アクチュエー
タの製造方法において、 前記弾性体は、金属材料によって形成され、 前記電気機械変換素子は、共振周波数の温度係数が正の
400以上の材料であることを特徴とする振動アクチュ
エータの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10007772A JPH10271857A (ja) | 1997-01-23 | 1998-01-19 | 振動アクチュエータとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9-10019 | 1997-01-23 | ||
| JP1001997 | 1997-01-23 | ||
| JP10007772A JPH10271857A (ja) | 1997-01-23 | 1998-01-19 | 振動アクチュエータとその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10271857A true JPH10271857A (ja) | 1998-10-09 |
Family
ID=26342130
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10007772A Pending JPH10271857A (ja) | 1997-01-23 | 1998-01-19 | 振動アクチュエータとその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10271857A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007259700A (ja) * | 2006-07-26 | 2007-10-04 | Ngk Insulators Ltd | 圧電/電歪素子、圧電/電歪セラミックス組成物及び圧電モータ |
-
1998
- 1998-01-19 JP JP10007772A patent/JPH10271857A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007259700A (ja) * | 2006-07-26 | 2007-10-04 | Ngk Insulators Ltd | 圧電/電歪素子、圧電/電歪セラミックス組成物及び圧電モータ |
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