JPH07337046A - 超音波モータ駆動装置 - Google Patents

超音波モータ駆動装置

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JPH07337046A
JPH07337046A JP6147117A JP14711794A JPH07337046A JP H07337046 A JPH07337046 A JP H07337046A JP 6147117 A JP6147117 A JP 6147117A JP 14711794 A JP14711794 A JP 14711794A JP H07337046 A JPH07337046 A JP H07337046A
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JP
Japan
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vibration
driver
elastic body
ultrasonic
energy conversion
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6147117A
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English (en)
Inventor
Tomoki Funakubo
朋樹 舟窪
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製品のばらつきや使用条件の変化に関わら
ず、常に安定して超音波モータを駆動することのできる
超音波モータ駆動装置を提供することを目的とする。 【構成】 印加する交番電圧の周波数または位相を制御
することによって、駆動子の超音波楕円振動が位相差π
/4程度(または5π/4程度)の楕円となるように駆
動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波モータ駆動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に超音波モータにおいては、被駆動
体に接触する駆動子を楕円振動させて駆動力を発生させ
ている。このような楕円振動を発生させるには、原理的
には互いに直交する方向の2つの振動を合成すればよ
く、より詳しくはX軸方向とY軸方向に同一周波数でか
つ位相の異なる振動を加えればよい。したがって、この
条件を満たす限り超音波モータ自体の構造としては様々
な変形が可能であり、例えば積層型圧電素子を直交方向
に2個組み合わせた構造や、上下振動用の直方体状の積
層型圧電素子の側面に左右振動用の屈曲用の圧電素子を
貼着した構造のものなどが知られている。
【0003】そこで本出願人も特願平4−321096
号において、直方体形状の弾性体の上面の3箇所に保持
用弾性体を固定し、各保持用弾性体の間に2つの積層型
圧電素子を挟持固定した構造の超音波振動子を提案して
いる。この超音波振動子は、弾性体の縦振動と屈曲振動
の共振周波数がほぼ一致する寸法に設計され、2つの積
層型圧電素子に共振周波数でかつ位相の異なる交番電圧
を印加する。すると、弾性体の底面に固定した駆動子
に、縦振動による左右の振動と屈曲振動による上下の振
動とが合成された楕円振動が発生する。この超音波振動
子によれば圧電素子の圧電縦効果を利用するので、電気
−機械変換効率が高く、低電圧で駆動できる効果が得ら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述の先願の
装置では、製品の個体差によるばらつきが大きく、必ず
しも動作が安定しないという問題点があった。すなわ
ち、詳しくは後述の実験結果に見られるように、縦振動
の共振周波数と屈曲振動の共振周波数を厳密に一致させ
た場合でも動作が不安定であったり、縦振動の共振周波
数と屈曲振動の共振周波数がほんの僅かずれている場合
でも良好に動作するものや全く動作しないものがあり、
その原因が不明であった。また、同一の製品についても
温度変化により共振周波数が変化すると速度や推力が低
下してしまうという問題点もあった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、製品のばらつきや使用条件の変化に関わらず、常に
安定して超音波モータを駆動することのできる超音波モ
ータ駆動装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、駆動子の超
音波楕円振動は位相差π/4程度(または5π/4程
度)の楕円とするのが最適であって、大きな推力や速度
が得られ、安定して動作することを見いだした。
【0007】そこで、上記目的を達成するために請求項
1に係る本発明の超音波モータ駆動装置は、弾性体と、
この弾性体に固定された駆動子と、同弾性体に取付けら
れた複数の電気−機械エネルギー変換素子とから構成さ
れ、上記弾性体に縦振動と屈曲振動との合成振動を励起
して、上記駆動子を超音波楕円振動させる超音波振動子
と、上記駆動子により駆動される被駆動体と、上記電気
−機械エネルギー変換素子に交番電圧を印加する電源と
を有する超音波モータ駆動装置において、上記縦振動の
みを検出する第1の振動検出手段と、上記屈曲振動のみ
を検出する第2の振動検出手段と、上記第1および第2
の振動検出手段の情報に基づいて、上記駆動子に励起す
る超音波楕円振動の長軸方向のベクトルであって被駆動
体に接近する方向のベクトルと、同超音波楕円振動の接
線方向の速度ベクトルであって被駆動体が駆動される方
向の速度ベクトルとによってなす角が鋭角となるよう
に、上記複数の電気−機械エネルギー変換素子に印加す
る交番電圧の周波数と位相の少なくとも一方を制御する
制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】また請求項2に係る本発明の超音波モータ
駆動装置は、弾性体と、この弾性体に固定された駆動子
と、同弾性体に取付けられた複数の電気−機械エネルギ
ー変換素子とから構成され、上記弾性体に縦振動と屈曲
振動との合成振動を励起される被駆動体と、上記電気−
機械エネルギー変換素子に交番電圧を印加する電源とを
有する超音波モータ駆動装置において、上記縦振動を上
記被駆動体の移動方向を正の向きとして検出する第1の
振動検出手段と、上記屈曲振動を上記駆動子から被駆動
体への方向を正の向きとして検出する第2の振動検出手
段と、上記第1および第2の振動検出手段の情報に基づ
いて、上記縦振動に対する屈曲振動の位相差θが、 0 < θ < +π/2 または、 +π < θ < +3π/2 となるように、上記縦振動の共振周波数以下で上記屈曲
振動の共振周波数以上の周波数範囲で、前記複数の電気
−機械エネルギー変換素子に印加する交番電圧の周波数
と位相の少なくとも一方を制御する制御手段と、を備え
たことを特徴としている。
【0009】また請求項3に係る本発明の超音波モータ
駆動装置は、弾性体と、この弾性体に固定された駆動子
と、同弾性体に取付けられた複数の電気−機械エネルギ
ー変換素子とから構成され、上記弾性体に縦振動と屈曲
振動との合成振動を励起して、上記駆動子を超音波楕円
振動させる超音波振動子と、上記駆動子により駆動され
る被駆動体と、上記電気−機械エネルギー変換素子に交
番電圧を印加する電源とを有する超音波モータ駆動装置
において、上記縦振動を被駆動体の移動方向を正の向き
として検出する第1の振動検出手段と、上記屈曲振動を
駆動子から被駆動体への方向を正の向きとして検出する
第2の振動検出手段と、上記縦振動の共振周波数が上記
屈曲振動の共振周波数よりも高く設定され、該縦振動の
共振周波数以下で該屈曲振動の共振周波数以上の周波数
範囲において、該縦振動の交番電圧に対する振動の位相
差δa と、該屈曲振動の交番電圧に対する振動の位相差
δb が、 0 < (δa −δb ) < +π/2 となる形状に形成された超音波振動子と、上記第1およ
び第2の振動検出手段の情報に基づいて、上記縦振動に
対する上記屈曲振動の位相差θが、 θ = π/4 または、 θ = 5π/4 となるように、上記縦振動の共振周波数以下で上記屈曲
振動の共振周波数以上の周波数範囲で、前記複数の電気
−機械エネルギー変換素子に印加する交番電圧の周波数
と位相の少なくとも一方を制御する制御手段と、を具備
しており、上記複数の電気−機械エネルギー変換素子
に、位相が±π/2異なる交番電圧を印加することを特
徴としている。
【0010】
【作用】上記構成からなる本発明の超音波モータ駆動装
置では、印加する交番電圧の周波数または位相を制御す
ることによって、駆動子の超音波楕円振動が位相差π/
4程度(または5π/4程度)の楕円となるように駆動
する。このときの楕円振動は、図5(b)に示すよう
に、位相差π/4では右上がりの楕円(駆動方向が右向
き:正のとき)を描き、位相差5π/4では左上がりの
楕円(駆動方向が左向き:負のとき)を描く。いま、前
者の場合について説明すると、駆動子は上昇しながら右
方向に移動し、右最上点をすぎると、下降しながら左方
向に復帰する軌跡をとっていることがわかる。つまり、
駆動子が被駆動体を突き上げるように上昇するときには
被駆動体に対する接触圧が高くなるが、この高い接触圧
の状態で右方向に駆動するので、強力な駆動力が得られ
るのである。そして、駆動子が左方向に復帰するときに
は被駆動体から離脱するように下降するので力が及ば
ず、以上の繰り返しにより被駆動体は右方向に駆動され
ることになる。
【0011】請求項1では、上記右上がりの楕円振動を
より一般的に表現した。直交座標系においてXY方向の
振動の位相差がπ/4で右上がりの楕円となることはい
わゆるリサージュ図形として知られているが、超音波振
動子における振動成分は互いに直交するとは限らない。
そこで、より一般的な表現としたのが請求項1である。
【0012】請求項2では、直交座標系を想定し、位相
差がπ/4の前後すなわち0〜π/2の範囲にあること
とした。
【0013】請求項3では、より限定的に位相差をπ/
4に特定し、必要な他の条件も付加した。
【0014】以下、添付図面を参照して本発明に係る超
音波モータ駆動装置の実施例を説明する。まず、本発明
の実施例1を説明する。図1は超音波振動子を示す斜視
図である。
【0015】基本弾性体11は、黄銅材を凸字型に形成
したものであって、その寸法は幅30mm,奥行4mmであ
って(凸部を除く)、高さHが6〜9mmの10種類を試
作した。凸部の寸法は幅4mm,高さ2.5mm,奥行4mm
である。基本弾性体11の幅方向の中心部で底面から6
mmの位置にはφ2mmのステンレスピン16が圧入されて
いる。
【0016】積層型圧電素子12は、電極処理された圧
電素子を数十〜数百枚積層したものであって、本実施例
ではトーキン(株)のNLA−2×3×9型(寸法2mm
×3.1mm×9mm)を使用した。なお、積層型圧電素子
12の両端面以外の側面は厚さ0.5mmのエポキシ系樹
脂によって被覆されている。ここで図の左側の積層型圧
電素子12への電極をA,GNDとしA相と呼び、同様
に右側の積層型圧電素子12への電極をB,GNDとし
B相と呼ぶことにする。
【0017】2個の積層型圧電素子12,12は、基本
弾性体11の凸部を挟み込むように配置され、さらにそ
の両側から基本弾性体11にネジ14止めされた保持用
弾性部材13,13(幅4mm,高さ2.5mm,奥行4m
m)によって挟み込まれ、長手方向に圧縮力を受けた状
態で固定されている。ここで積層型圧電素子12の両端
部と、基本弾性体11の凸部および保持用弾性体13と
はエポキシ系の接着剤で固定される。積層型圧電素子1
2と基本弾性体11との接触面もエポキシ系接着剤で接
着される。
【0018】駆動子15は、樹脂にアルミナセラミック
スの砥粒を分散させた砥石材からなる幅3mm,厚み1m
m,奥行4mmの矩形状のものであって、基本弾性体11
の底面の両端から9mmの位置に接着されている。この位
置は、屈曲振動の腹に相当し、共振屈曲振動の振幅が極
大値を示す位置である。
【0019】次に、超音波振動子の動作について説明す
る。上記寸法の超音波振動子は、有限要素法によるコン
ピュータ解析によれば、図2(a)に示すような1次の
共振縦振動、及び同図(b)に示すような2次の共振屈
曲振動がほぼ同一周波数で励起できる。その周波数は5
3〜56kHzである。そこで、この共振周波数で振幅
10Vp-p の交番電圧をA相及びB相に印加した。まず
A相とB相の位相を同位相にすると、図2(a)に示す
ような1次の共振縦振動が励起された。つぎに、A相と
B相の位相を逆位相にすると、図2(b)に示すような
2次の共振屈曲振動が励起された。さらに、A相とB相
の位相を90度ずらすと、駆動子15付近に超音波楕円
振動を励起された。
【0020】つぎに、上述の超音波振動子を使用した超
音波リニアモータについて説明する。図3は超音波リニ
アモータの正面図である。図示の通り、この超音波リニ
アモータでは、超音波振動子10によって、被駆動体た
る移動部32,摺動部材保持部33,および摺動部材3
4が、クロスローラガイドの固定部30上を左右に駆動
される。
【0021】超音波振動子10は、ピン16によって2
枚の保持板21の間に枢着されており、保持板21は取
付部材22にネジ23止めされ、取付部材22はリニア
ブッシュ24により軸25に沿って摺動自在に案内され
ている。また軸25は基台27に固定部材26を介して
固定されている。したがって、超音波振動子10はピン
16まわりの回転の自由度と、ピン16の上下移動によ
る自由度とを有している。そして、前記固定部材26と
取付部材22との間には調整ネジ28により押圧力が可
変できるバネ29が介装されている。
【0022】クロスローラガイドの固定部30は基台2
7にネジ31止めされており、一方、クロスローラガイ
ドの移動部32には摺動部材保持部33を介してジルコ
ニアセラミックスからなる摺動部材34が接着されてお
り、超音波振動子10の駆動子15,15と接触してい
る。
【0023】つぎに、この超音波リニアモータの動作を
説明する。前述のように超音波振動子10のA相とB相
に53〜56kHzの交番電圧を印加し、位相差を90
度(または−90度)とする。すると超音波振動子10
の駆動子15に超音波楕円振動が励起されて、移動部3
2が左右に移動する。そこで、前述のように高さHの異
なる10種類の超音波振動子を試作してモータ特性を評
価した。その結果を次に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1において、モータ動作○印は良好に動
作したことを示し、△印は動作するものの非常に不安定
なもの、×印は全く動作しないか動作しても殆ど推力と
速度の得られなかったことを示している。また、駆動周
波数は表中の屈曲振動共振周波数以上で、縦振動共振周
波数以下であった(表の単位はkHz)。この結果よ
り、屈曲振動共振周波数が縦振動共振周波数以下でない
と安定に動作しないことが明らかになった。
【0026】以上の実験結果に対して、その原因を探る
ため次のような実験を行った。図4に示すように、超音
波振動子100の側面に振動検出素子として厚み方向に
分極された圧電素子110を接着した。この圧電素子は
幅10mm,高さ3mm,厚み0.3mmである。接着位置は
駆動子の直上である。振動子の表側の面には分極の向き
が同一を向くように接着して直列に結線し、F1端子と
した。振動子の裏面には分極向きを相互に逆にして、F
2端子とした。図2の振動モードからわかるように、F
1端子は弾性体の縦振動のみを検出し、F2端子は屈曲
振動のみを検出する。
【0027】さて、試作番号0〜9までの超音波振動子
について、F1,F2端子により電圧印加時の縦振動,
屈曲振動を同時に検出した。その結果を図5に示す。同
図において、上方に位置する被駆動体が左右方向に駆動
される。また、正負とあるのは、正方向駆動時と負方向
駆動時を表している。
【0028】図5(a)は、試作番号0の振動子の振動
形状である。ほとんど直線往復振動であるのがわかる。
この場合には動作しないか、もしくは動作するものの殆
ど速度,推力がでない。
【0029】図5(b)は、試作番号1〜5の振動子の
振動形状である。右上がりの楕円になっている。この場
合には良好に安定して動作する。特に縦振動に対して屈
曲振動の位相差が+π/4(正方向駆動のとき)、また
は5π/4(負方向駆動のとき)となったときに最大の
推力,速度が得られた。
【0030】図5(c)は、試作番号6の振動子の振動
形状である。図には真円が示されているが、実際には縦
振動と屈曲振動の振幅差によって縦長または横長の楕円
になる。このときは動作が不安定であった。これから楕
円の主軸が被駆動体の駆動方向と平行な場合には動作が
不安定になることがわかった。
【0031】図5(d)は、試作番号7〜9の振動子の
振動形状である。この場合も動作しないか、もしくは動
作するものの殆ど速度,推力がでない。
【0032】以上の実験結果から、図5(b)に示すよ
うな右上がりの楕円振動でないとモータが安定して動作
しないことがわかった。
【0033】このことは、XY直交座標系のリサージュ
図形で考えれば、位相差がπ/4をはさんだ前後、すな
わち0〜π/2の範囲にあることを意味する。さらに、
直交座標系以外においては、請求項1に記載したよう
に、楕円振動の長軸方向のベクトルであって被駆動体に
接近する方向のベクトルと、同超音波楕円振動の接線方
向の速度ベクトルであって被駆動体が駆動される方向の
速度ベクトルとのなす角が鋭角となることを意味する。
【0034】次に、試作番号0〜9の振動子に対して、
印加電圧に対する各振動モードの振幅と位相の関係を周
波数をスイープして調べたところ、図6のようになっ
た。図において、flは縦振動の共振周波数であり、f
bは屈曲振動の共振周波数である。
【0035】試作番号0の振動子の場合は、振動モード
1に対応するのは縦振動モードであり、振動モード2に
対応するのは屈曲振動であって、flとfbの間の位相
差はπ/2であった。
【0036】試作番号1〜5の振動子の場合は、振動モ
ード1に対応するのは縦振動モードであり、振動モード
2に対応するのは屈曲振動であって、flとfbの間の
位相差は0を越えπ/2未満であった。
【0037】試作番号6の振動子の場合は、振動モード
1に対応するのは縦振動モードであり、振動モード2に
対応するのは屈曲振動であったが、両曲線はほとんど一
致していた。このためflとfbは一致しており、位相
差は0であった。
【0038】試作番号7〜9の振動子の場合は、振動モ
ード1に対応するのが屈曲振動モードであり、振動モー
ド2に対応するのが縦振動であって、flとfbの間の
位相差は0以上であった。
【0039】以上の実験結果から超音波振動子として
は、請求項3に記載したように、縦振動の共振周波数を
屈曲振動の共振周波数よりも高く設定し、縦振動の共振
周波数以下で屈曲振動の共振周波数以上の周波数範囲に
おいて、縦振動の交番電圧に対する振動の位相差δa
と、屈曲振動の交番電圧に対する振動の位相差δbが、
0<(δa−δb)<+π/2となる形状に形成するのが
好ましいことがわかった。そしてこのとき積層型圧電素
子には、縦振動の共振周波数以下で屈曲振動の共振周波
数以上の周波数範囲で、位相が±π/2異なる交番電圧
を印加すると安定した動作が得られる。
【0040】しかしながら以上のことは、超音波振動子
の共振周波数が一定の場合に成り立つのであって、実際
の超音波振動子では使用中に30℃程度の温度上昇が生
じ、縦振動,屈曲振動ともに共振周波数が低下する。
【0041】そこで、図7に示すような駆動回路とし、
F1,F2端子からの検出信号を比較制御器に入力し、
これらの振動検出手段の情報に基づいて、縦振動に対す
る屈曲振動の位相差θが、0<θ<+π/2、または、
+π<θ<+3π/2となるように、縦振動の共振周波
数以下で屈曲振動の共振周波数以上の周波数範囲で、2
つの積層型圧電素子に印加する交番電圧の周波数及び位
相を制御した。すなわち、比較制御器は発振器の発振周
波数を制御し、さらに移相器により位相差を制御する。
これを増幅してA相,B相に交番電圧を印加する。
【0042】本実施例では、以上の制御により超音波振
動子の温度が変化して共振周波数がずれた場合であって
も安定した推力と速度が得られた。なお、本実施例では
積層型圧電素子を2個用いたが、3個以上の電気機械変
換素子を用いた場合にも応用できる。
【0043】
【実施例2】次に、本発明の実施例2を説明する。図8
は本実施例の駆動回路を示すブロック図である。超音波
振動子と、リニアモータの構成,作用は実施例1と同様
である。本実施例では、超音波振動子のA相,B相に印
加する交番電圧の位相差を±π/2に固定した。そし
て、比較制御器では周波数のみを制御した。すなわち、
図8の比較制御器は、F1およびF2の情報に基づい
て、縦振動に対する屈曲振動の位相差θが、θ=π/
4、または、θ=5π/4となるように、縦振動の共振
周波数以下で屈曲振動の共振周波数以上の周波数範囲
で、2つの積層型圧電素子に印加する交番電圧の周波数
を制御する信号を発振器に出力する。
【0044】本実施例では、以上の制御により超音波振
動子の温度が変化して共振周波数がずれた場合であって
も安定した推力と速度が得られた。なお、本実施例は実
施例1よりも回路構成が簡単になる利点がある。
【0045】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、上記実施例では縦振動と屈曲振動を合成し
て超音波楕円振動を得たが、例えば、ねじり振動,すべ
り振動,呼吸振動,ひろがり振動などを組み合わせても
同様に実現できる。また、上記実施例ではリニア型の超
音波モータについて応用したが、移動体を回転体とすれ
ば回転型の超音波モータへの応用も可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明の超音波モー
タ駆動装置によれば、超音波振動子の温度が変化して共
振周波数がずれた場合であっても安定した推力と速度が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波振動子を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の超音波振動子の振動モードを説明する図
である。
【図3】本発明による超音波リニアモータを示す正面図
である。
【図4】本発明による超音波振動子を示す正面図および
背面図である。
【図5】本発明の作用を説明する図である。
【図6】本発明の作用を説明する図である。
【図7】本発明の実施例1による超音波モータ駆動装置
の駆動回路を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施例2による超音波モータ駆動装置
の駆動回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 超音波振動子 11 基本弾性体 12 積層型圧電素子 13 保持用弾性部材 15 駆動子 16 ピン 21 保持板 24 リニアブッシュ 25 軸 27 基台 28 調整ネジ 29 バネ 30 クロスローラガイド固定部 32 クロスローラガイド移動部 34 摺動部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性体と、この弾性体に固定された駆動
    子と、同弾性体に取付けられた複数の電気−機械エネル
    ギー変換素子とから構成され、上記弾性体に縦振動と屈
    曲振動との合成振動を励起して、上記駆動子を超音波楕
    円振させる超音波振動子と、上記駆動子により駆動され
    る被駆動体と、上記電気−機械エネルギー変換素子に交
    番電圧を印加する電源とを有する超音波モータ駆動装置
    において、 上記縦振動のみを検出する第1の振動検出手段と、 上記屈曲振動のみを検出する第2の振動検出手段と、 上記第1および第2の振動検出手段の情報に基づいて、
    上記駆動子に励起する超音波楕円振動の長軸方向のベク
    トルであって被駆動体に接近する方向のベクトルと、同
    超音波楕円振動の接線方向の速度ベクトルであって被駆
    動体が駆動される方向の速度ベクトルとによってなす角
    が鋭角となるように、上記複数の電気−機械エネルギー
    変換素子に印加する交番電圧の周波数と位相の少なくと
    も一方を制御する比較制御器と、 を具備することを特徴とする超音波モータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 弾性体と、この弾性体に固定された駆動
    子と、同弾性体に取付けられた複数の電気−機械エネル
    ギー変換素子とから構成され、上記弾性体に縦振動と屈
    曲振動との合成振動を励起して、上記駆動子を超音波楕
    円振動させる超音波振動子と、上記駆動子により駆動さ
    れる被駆動体と、上記電気−機械エネルギー変換素子に
    交番電圧を印加する電源とを有する超音波モータ駆動装
    置において、 上記縦振動を上記被駆動体の移動方向を正の向きとして
    検出する第1の振動検出手段と、 上記屈曲振動を上記駆動子から被駆動体への方向を正の
    向きとして検出する第2の振動検出手段と、 上記第1および第2の振動検出手段の情報に基づいて、
    上記縦振動に対する屈曲振動の位相差θが、 0 < θ < +π/2 または、 +π < θ < +3π/2 となるように、上記縦振動の共振周波数以下で上記屈曲
    振動の共振周波数以上の周波数範囲で、前記複数の電気
    −機械エネルギー変換素子に印加する交番電圧の周波数
    と位相の少なくとも一方を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする超音波モータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 弾性体と、この弾性体に固定された駆動
    子と、同弾性体に取付けられた複数の電気−機械エネル
    ギー変換素子とから構成され、上記弾性体に縦振動と屈
    曲振動との合成振動を励起して、上記駆動子を超音波楕
    円振動させる超音波振動子と、上記駆動子により駆動さ
    れる被駆動体と、上記電気−機械エネルギー変換素子に
    交番電圧を印加する電源とを有する超音波モータ駆動装
    置において、 上記縦振動を被駆動体の移動方向を正の向きとして検出
    する第1の振動検出手段と、 上記屈曲振動を駆動子から被駆動体への方向を正の向き
    として検出する第2の振動検出手段と、 上記縦振動の共振周波数が上記屈曲振動の共振周波数よ
    りも高く設定され、該縦振動の共振周波数以下で該屈曲
    振動の共振周波数以上の周波数範囲において、該縦振動
    の交番電圧に対する振動の位相差δa と、該屈曲振動の
    交番電圧に対する振動の位相差δb が、 0 < (δa −δb ) < +π/2 となる形状に形成された超音波振動子と、 上記第1および第2の振動検出手段の情報に基づいて、
    上記縦振動に対する上記屈曲振動の位相差θが、 θ = π/4 または、 θ = 5π/4 となるように、上記縦振動の共振周波数以下で上記屈曲
    振動の共振周波数以上の周波数範囲で、前記複数の電気
    −機械エネルギー変換素子に印加する交番電圧の周波数
    と位相の少なくとも一方を制御する制御手段と、 を具備しており、上記複数の電気−機械エネルギー変換
    素子に、位相が±π/2異なる交番電圧を印加すること
    を特徴とする超音波モータ駆動装置。
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