JPH10271991A - 新規糖質加水分解酵素 - Google Patents

新規糖質加水分解酵素

Info

Publication number
JPH10271991A
JPH10271991A JP9098104A JP9810497A JPH10271991A JP H10271991 A JPH10271991 A JP H10271991A JP 9098104 A JP9098104 A JP 9098104A JP 9810497 A JP9810497 A JP 9810497A JP H10271991 A JPH10271991 A JP H10271991A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lacto
bioside
bond
enzyme
sugar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9098104A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Yamagishi
政昭 山岸
Kazuo Oishi
一男 大石
Toshiya Ota
俊也 太田
Yoshiyuki Totsuka
好之 戸塚
Yasuichi Usui
泰市 碓氷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shizuoka Prefecture
Original Assignee
Shizuoka Prefecture
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shizuoka Prefecture filed Critical Shizuoka Prefecture
Priority to JP9098104A priority Critical patent/JPH10271991A/ja
Publication of JPH10271991A publication Critical patent/JPH10271991A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 β1−3結合を高い選択性で加水分解する新
規なエキソラクト−N−ビオヒドラーゼを提供するこ
と。 【解決手段】 ラクト−N−ビオシド化合物と糖受容体
とからβ1−3ラクト−N−ビオシド結合(Galβ1
−3GlcNAcβ1−3R)を形成する作用を有する
エキソ型糖質加水分解酵素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なエキソラク
ト−N−ビオヒドラーゼ、および当該酵素を用いるβ1
−3ラクト−N−ビオシド結合を有する糖質の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、糖蛋白質および糖脂質中の糖鎖に
関しては多くの報告においてその重要性が指摘されてい
る(木幡陽、有機合成化学、第50巻第5号、451〜
463(1992))。そのような糖鎖の機能を解明し
ていくためには、糖鎖の構造を正確に決定するととも
に、明らかにされた糖鎖構造をもとにその糖鎖を合成す
ることも必要となってくる。
【0003】従来、複雑な糖鎖を合成する方法として
は、反応に関与しない水酸基を完璧に保護した受容体糖
に対して、1位を活性化した糖を反応させるという化学
合成法が採用されてきた(K. Toshimaおよび K. Tatsut
a, Chem. Rev., 93, 1503-1531(1993) )。しかしこの
ような化学合成法は工程数が多く、工業的生産への応用
には適さないため、近年、2糖あるいは3糖のオリゴ糖
ブロックをつなぎ合わせるブロック合成法が発展しつつ
ある。しかし、ブロック合成法でも、ブロック同士をつ
なぎ合わせるためには化学合成的手法が採用されている
のが現状である。化学合成法の場合、前述したように結
合に関与しない水酸基は予め保護しておく必要があり、
工業的生産には極めて不利である。もし酵素的に、オリ
ゴ糖ブロック同士をつなぎ合わせることができれば、産
業上極めて有用な技術となり得ることが期待され、その
ような酵素の発見が求められていた。
【0004】例えば、特開平6−153944、特開平
5−252946および特開平8−53487には、ス
トレプトミセス(Streptomyces)属由来のエキソラクト
−N−ビオヒドラーゼが報告されており、さらに最近に
なって、ストレプトミセス(Streptomyces)属由来のエ
キソラクト−N−ビオヒドラーゼを用いることにより、
Galβ1−3GlcNAc(ラクト−N−ビオース)
の2糖ブロックをガラクトースに転移させ得ることが報
告されている(特願平8−70892)。この反応で
は、Galβ1−3GlcNAcがガラクトースにβ1
−6結合した3糖が主生成物として得られた。
【0005】一方、天然の糖蛋白質あるいは糖脂質中の
糖鎖の中には、ラクト−N−ビオースがβ1−3結合で
結合した糖鎖が多く見出されている。しかしながら、前
述のストレプトミセス(Streptomyces)sp. 142株由
来のエキソラクト−N−ビオヒドラーゼを用いた反応で
は、ラクト−N−ビオースをβ1−3結合で転移させる
ことはできなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これまでの研究から、
加水分解酵素を用いた転移反応によりオリゴ糖を酵素合
成する場合は、その酵素が切断しやすい結合が転移反応
によっても生成しやすいということが分かっている(藤
本浩他、応用糖質科学、第43巻、265−272(1
996))。即ち、上記の反応の場合、Galβ1−3
GlcNAcという2糖ブロックをβ1−3結合により
ガラクトースに転移させるには、Galβ1−3Glc
NAcβ1−3Galという3糖の還元末端側のGlc
NAcβ1−3Gal結合を加水分解する酵素が必要で
ある。特願平8−70892において用いた酵素は、市
販されているストレプトミセス(Streptomyces)sp. 1
42株由来のエキソラクト−N−ビオヒドラーゼであっ
たが、その加水分解の結合特異性は極めて高いというわ
けではなかった。従って、上記のエキソラクト−N−ビ
オヒドラーゼは、反応性の高い一級水酸基に結合して、
β1−6結合を主に生成したものを思われる。
【0007】上記の観点から、β1−3結合の転移生成
物を酵素合成するにはβ1−3結合を高い選択性で加水
分解するエキソラクト−N−ビオヒドラーゼを探索する
ことが必要とされた。
【0008】即ち、本発明の目的の一つは、β1−3結
合を高い選択性で加水分解する新規なエキソラクト−N
−ビオヒドラーゼを提供することである。本発明の別の
目的は、上記のエキソラクト−N−ビオヒドラーゼを用
いることを特徴とするβ1−3ラクト−N−ビオシド結
合を有する糖質の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ラクト−
N−ビオシド結合を加水分解するエキソラクト−N−ビ
オヒドラーゼを鋭意探索した結果、目的とするエキソラ
クト−N−ビオヒドラーゼを見出した。さらに、本発明
者らは、この酵素を用いてパラニトロフェニル−β−D
−ラクト−N−ビオシド(Galβ1−3GlcNAc
β−pNP)を糖供与体として転移反応を行うと、Ga
lβ1−3GlcNAcβ1−3結合した3糖が得られ
ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】即ち、本発明の第1の側面によれば、ラク
ト−N−ビオシド化合物と糖受容体とからβ1−3ラク
ト−N−ビオシド結合(Galβ1−3GlcNAcβ
1−3R)を形成する作用を有するエキソ型糖質加水分
解酵素が提供される。本発明の第2の側面によれば、上
記のエキソ型糖質加水分解酵素を用いることを特徴とす
る、β1−3ラクト−N−ビオシド結合を有する糖質の
製造方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用する菌株は、β1−3結合でラクト
−N−ビオシド結合を形成する酵素を産生する能力を有
する菌株であれば、いかなる菌株であってもよく、また
これらの株の変異株であってもよい。このような酵素の
産生能を有する菌株は、エキソラクト−N−ビオヒドラ
ーゼ活性測定によるスクリーニングを行うことにより単
離することができる。このような酵素の生産能を有する
菌株の一例としては、オーレオバクテリウム(Aureobac
terium)L101が挙げられる。本菌株は、Aureobacte
riumと表示され、茨城県つくば市東1丁目1番3号の通
商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所に、199
7年3月27日に受託番号FERM P−16163と
して寄託されている。
【0012】本発明のエキソラクト−N−ビオヒドラー
ゼは、例えば上述した菌を栄養培地中で培養し、該培養
物から酵素を単離することにより得られる。菌株を培養
する際に使用する培地としては、通常の微生物の培養に
用いられる炭素源、窒素源、無機質、金属塩を含むもの
であればよく、特に限定されるものではない。例えば、
炭素源としては、グリセロール、グルコース、ガラクト
ース、マルトース、ラクトース、フコース、ムチンなど
を利用できる。窒素源としては、酵母エキス、ペプト
ン、コーンスティープリカー、肉エキス、脱脂大豆、硫
酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどを利用できる。
また、無機質、金属塩としては、リン酸塩、カリウム
塩、マグネシウム塩、亜鉛塩などを利用できる。
【0013】培養温度は、一般的には20〜40℃、好
ましくは25〜30℃であり、培地のpHは、一般的に
は6.0〜7.5、好ましくは6.5〜7.0であり、
1〜5日の通気撹拌培養で培養できる。培養条件は、菌
株の種類、培地組成などに応じて、エキソラクト−N−
ビオヒドラーゼの生産量が最大になるように設定するこ
とが好ましく、これは当業者の通常の知識の範囲内のも
のである。
【0014】本酵素は、本来菌体内酵素であるが、培養
条件を調整することにより、培養上清中に放出させるこ
ともできる。この場合、培養上清から通常用いられる精
製手段により本酵素を精製することができる。例えば、
塩析、アフィニティクロマトグラフィー、イオン交換ク
ロマトグラフィー、ゲル濾過などにより精製を行い、S
DS電気泳動において単一バンドを示すまで精製するこ
とができる。
【0015】本発明のエキソラクト−N−ビオヒドラー
ゼの酵素化学的性質および理化学的性質は次の通りであ
る。 (1)作用:エキソラクト−N−ビオシド結合に作用し
て、ラクト−N−ビオースを遊離する。 (2)基質特異性:ラクト−N−テトラオース(Gal
β1−3GlcNAcβ1−3Galβ1−4Glc)
に作用してラクト−N−ビオースおよびラクトースを遊
離する。パラニトロフェニル−β−D−ラクト−N−ビ
オシドに作用してラクト−N−ビオースおよびパラニト
ロフェノールを遊離する; (3)分子量:SDS−PAGEで測定して約120,
000; (4)至適pHおよびpH安定性:pH5.5〜6.0
に至適pHを有し、30℃にて1時間インキュベートす
るという条件下では、pH6.0〜9.0の間で安定で
ある; (5)至適温度:作用至適温度は50℃であり、pH
5.5における30分のインキュベートでは、37℃ま
で安定である; (6)等電点:4.0〜4.5; (7)Km:4mM(pNP−ラクト−N−ビオシドを
基質として)
【0016】(8)酵素活性の測定:エキソラクト−N
−ビオヒドラーゼ活性の測定は以下の通りに行った。2
mMのpNP−ラクト−N−ビオシド(50mM酢酸緩
衝液(pH5.5)に溶解)を基質とし、基質溶液20
0μlに酵素液50μlを加え、37℃で10分間反応
させる。反応後、0.2Mの炭酸ナトリウム溶液1.0
mlを加えて反応を停止し、さらに蒸留水2.0mlを
加えて、405nmの吸光度を測定した。このような条
件下で、1分間に1μmolのp−ニトロフェノールを
生成する酵素を1単位(unit)とした。
【0017】本発明のエキソラクト−N−ビオヒドラー
ゼを用いて、ラクト−N−ビオシド結合を有するオリゴ
糖を酵素合成する反応における糖供与体としては、ラク
ト−N−ビオースがβ結合で結合しているグリコシド化
合物であればよく、アグリコン側の構造に限定されるも
のではない。例えば、パラニトロフェニル−β−D−ラ
クト−N−ビオシド、オルトニトロフェニル−β−D−
ラクト−N−ビオシドのようなグリコシド類あるいはG
alβ1−3GlcNAcβ1−3Galのような3糖
であってもその非還元末端のGalβ1−3GlcNA
c残基が転移される。
【0018】上記のような転移反応によって合成された
オリゴ糖においては、Galβ1−3GlcNAc残基
がβ1−3結合で転移した化合物が生成物として得られ
る。
【0019】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的
に例示説明するが、本発明は以下の実施例の範囲のみに
限定されるものではない。
【0020】
【実施例】
実施例1:微生物のスクリーニングおよび単離 スクリーニング培地(ムチン(0.5%)、NH4NO3
(0.4%)、KH2PO4(0.15%)、Na2HP
4・12H2O(0.15%)、MgSO4・7H2
(0.02%)、FeSO4・7H2O(0.0001
%)、CaCl2・2H2O(0.001%)、酵母エキ
ス(0.05%)および寒天(1.5%)、pH7.
0)に水質あるいは土壌の希釈液を塗布し、30℃で3
日間培養した後、生じたコロニー(120個)を単離し
た。1.0mMのp−ニトロフェニル(pNP)ラクト
−N−ビオシドを含む0.5%酵母エキス活性検定液を
50μlずつ96穴マイクロプレートに分注し、単離し
たコロニーをマイクロプレートに接種した。酵素の生産
性は、生じた黄色の呈色の有無によって判定した。この
結果、L−101、L−102、L−104、L−11
2およびL−118の5菌株に活性が確認された。
【0021】上記の5菌株について、スクリーニング培
地と同じ組成の液体培地に植菌し、30℃で28時間培
養後、上清と菌体を分離した。菌体は、洗浄後、酢酸緩
衝液(pH6.0)4mlに懸濁し、これにトルエン
0.2ml(1/20容量)を加えて、20秒間激しく
懸濁し、酵素活性を測定した。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1の結果から分かるように、上記の5菌
株は、菌体外および菌体内に酵素を生産していた。また
5菌株のコロニーの形状などから、類似の菌と推定され
たことから、L−101菌株を以下の実験に使用した。
なお、L−101株は受託番号FERM P−1616
3として、通産商業省工業技術院生命工学工業技術研究
所に寄託されている。
【0024】実施例2:微生物の培養条件の検討(酵素
生産性に及ぼす酵母エキスの影響) ムチン(1.0%)、NH4NO3(0.4%)、KH2
PO4(0.15%)、Na2HPO4・12H2O(0.
15%)、MgSO4・7H2O(0.02%)、FeS
4・7H2O(0.0001%)、CaCl2・2H2
(0.001%)に、酵母エキス(0%、0.2%また
は0.5%)を加えて、pH7.0とした培地を作製
し、植菌した後、30℃にて22時間培養した。遠心分
離により上清と菌体に分け、それぞれ酵素活性を測定し
た。得られた結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2の結果から分かるように、L−101
株は、ムチンが存在しても酵母エキスを添加しない場合
は、酵素生産性が非常に低く、酵母エキスが酵素生産に
大きく影響することが示された。
【0027】実施例3:L−101菌株の同定 L−101菌株は、多形性を示す無芽胞のグラム陽性桿
菌であり、その菌学的性質は下記の表3に示すように、
好気性で移動性はなく、OFテストが酸化性、細胞壁ペ
プチドグリカンのジアミノ酸がD−オルニチンであり、
イソプレノイドキノンがメナキノン−12.−13.−
11、GC含量が69%であることなどから、Aureobac
terium属に属する細菌であると同定され、Aureobacteri
um sp.L−101と命名した。
【0028】
【表3】
【0029】実施例4:菌の培養 Aureobacterium sp.L−101(FERM P−161
63)を、ムチン(豚胃)(0.5%)、NH4NO
3(0.4%)、KH2PO4(0.15%)、Na2HP
4・12H2O(0.15%)、MgSO4・7H2
(0.02%)、FeSO4・7H2O(0.0001
%)、CaCl2・2H2O(0.001%)および酵母
エキス(1.0%)を含む3Lの液体培地(pH7.
0)を用いて30℃にて24時間培養した。培養後、遠
心分離により菌体を分離し、上清を粗酵素液として得
た。
【0030】実施例5:酵素の精製 実施例4で得た粗酵素液に65%になるように硫酸アン
モニウムを加えて、生じた沈殿を遠心分離し、ペレット
を得た。ペレットを0.01Mリン酸ナトリウム緩衝液
(pH7.0、0.5MのNaClを含む)に溶解し、
遠心分離により不溶物を除去後、0.01Mリン酸ナト
リウム緩衝液(pH7.0)に対して透析を行った。次
いで、この酵素液を豚の胃のムチンから調製したカラム
を用いてアフィニティークロマトグラフィーを行った。
即ち、ムチン(豚胃、和光製)をリガンドとして、ホル
ミルセルロファイン固定化担体に結合し、カラムに充填
した。カラムは、50mMリン酸ナトリウム緩衝液(p
H7.0)で平衡化した後、透析液を添加し、カラム容
量の5倍量の同緩衝液で洗浄した。次いで、塩化ナトリ
ウム0〜0.4Mを含む50mMのリン酸ナトリウム緩
衝液を流すことにより、エキソラクト−N−ビオヒドラ
ーゼを含む画分を得た。ムチンアフィニティークロマト
グラフィーの結果を図1に示す。
【0031】上記画分を65%飽和硫酸アンモニウム液
として、得られた沈殿を10mMリン酸ナトリウム緩衝
液(pH7.0)に対して透析した。この透析液は、予
め50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)で平
衡化したMonoQカラムに添加し、カラムを塩化ナト
リウム0〜0.5Mの濃度勾配で溶離することによりエ
キソラクト−N−ビオヒドラーゼ画分を得た。この陰イ
オン交換クロマトグラフィーの結果を図2に示す。
【0032】上記画分をウルトラフリーUV15(ミリ
ポア社製)膜を用いて濃縮した後、Superdex
200HRカラムに添加して、ゲル濾過を行うことによ
り、高度に精製されたエキソラクト−N−ビオヒドラー
ゼ画分を得た。本画分は、SDS−PAGEにおいて単
一のバンドを示した(図3を参照)。なお、SDS−P
AGEはLaemmli の方法に従い、マルチゲル4/20
(第一化学製)を用いて行い、タンパク質の確認は銀染
色により行った。
【0033】上記した各精製段階における精製の程度を
示す結果を表4に示す。
【0034】
【表4】
【0035】実施例6:エキソラクト−N−ビオヒドラ
ーゼの特性 実施例5で精製された酵素の至適pHは5.5であり、
各pHで30℃1時間におけるpH安定性は6〜9であ
り、至適温度は50℃であり、pH5.5で各温度30
分間における熱安定性は37℃であった(図4および図
5を参照)。分子量は、SDS−PAGEにより約12
0,000であった。また、等電点は4.0〜4.5、
Km値はpNP−ラクト−N−ビオシドに対して4mM
であった。また各種金属による本酵素の阻害について、
表5に示す。本酵素はZn2+、Hg2+、Cu2+およびF
3+で阻害された。
【0036】
【表5】
【0037】実施例7:転移反応による3糖の合成 Galβ1−3GlcNAcβ−pNP(100mg)
およびパラニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシ
ド(Galβ−pNP)(480mg)を12mlの4
0mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)に溶解し、
エキソラクト−N−ビオヒドラーゼを10.4ユニット
加え、40℃で反応させた。100分後、酵素を熱失活
させることにより、反応を停止した。反応液をジエチル
エーテルで洗浄することにより、パラニトロフェノール
を除去した。その後、濃縮した反応液は、Toyope
arl HW−40Sカラム(2.6×90cm)に供
し、25%エタノールで生成物を溶出させた。生成物の
溶出パターンを図6に示す。さらに、YMC−pack
SH−343−5 ODS(20×250mm)により
さらに精製を行い、Galβ1−3GlcNAcβ1−
3Galβ−pNPおよびGalβ1−3GlcNAc
β1−6Galβ−pNPをそれぞれ3.8mgおよび
4.1mg得た。
【0038】
【発明の効果】本発明の酵素は新規な酵素であり、これ
を用いることによりGalβ1−3GlcNAcをβ1
−3結合で結合する糖鎖を容易に合成することが可能に
なった。また、本発明の酵素を産生する菌株は、本酵素
の生産性が高く、菌体外生産が多く精製に有利であり、
また菌株の培養も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエキソラクト−N−ビオヒドラーゼを
含む溶液をムチンアフィニティカラムにより精製したと
きの溶出パターンを示す図である。
【図2】本発明のエキソラクト−N−ビオヒドラーゼを
含む溶液をpH7.0のMonoQカラムにより精製し
たときの溶出パターンを示す図である。
【図3】最終的に精製された本発明のエキソラクト−N
−ビオヒドラーゼのSDS電気泳動パターンを示す図で
ある。
【図4】本発明のエキソラクト−N−ビオヒドラーゼの
至適pHとpH安定性を示すグラフである。
【図5】本発明のエキソラクト−N−ビオヒドラーゼの
至適温度と温度安定性を示すグラフである。
【図6】Toyopearlカラムからの生成物の溶出
パターンを示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラクト−N−ビオシド化合物と糖受容体と
    からβ1−3ラクト−N−ビオシド結合(Galβ1−
    3GlcNAcβ1−3R)を形成する作用を有するエ
    キソ型糖質加水分解酵素。
  2. 【請求項2】オーレオバクテリウム(Aureobacterium)
    属微生物由来であることを特徴とする、請求項1記載の
    エキソ型糖質加水分解酵素。
  3. 【請求項3】受託番号FERM P−16163を有す
    る微生物から産生されることを特徴とする、請求項1ま
    たは2に記載のエキソ型糖質加水分解酵素。
  4. 【請求項4】下記の理化学的性質を有することを特徴と
    する、請求項1から3のいずれか1項に記載のエキソ型
    糖質加水分解酵素。 (1)作用:エキソラクト−N−ビオシド結合に作用し
    て、ラクト−N−ビオースを遊離する; (2)基質特異性:ラクト−N−テトラオース(Gal
    β1−3GlcNAcβ1−3Galβ1−4Glc)
    に作用してラクト−N−ビオースおよびラクトースを遊
    離する。パラニトロフェニル−β−D−ラクト−N−ビ
    オシドに作用してラクト−N−ビオースおよびパラニト
    ロフェノールを遊離する; (3)分子量:SDS−PAGEで測定して約120,
    000; (4)至適pHおよびpH安定性:pH5.5〜6.0
    に至適pHを有し、30℃にて1時間インキュベートす
    るという条件下では、pH6.0〜9.0の間で安定で
    ある; (5)至適温度:作用至適温度は50℃であり、pH
    5.5における30分のインキュベートでは、37℃ま
    で安定である; (6)等電点:4.0〜4.5 (7)Km:4mM(pNP−ラクト−N−ビオシドを
    基質として)
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のエキ
    ソ型糖質加水分解酵素を用いることを特徴とする、β1
    −3ラクト−N−ビオシド結合を有する糖質の製造方
    法。
JP9098104A 1997-03-31 1997-03-31 新規糖質加水分解酵素 Pending JPH10271991A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9098104A JPH10271991A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 新規糖質加水分解酵素

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9098104A JPH10271991A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 新規糖質加水分解酵素

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10271991A true JPH10271991A (ja) 1998-10-13

Family

ID=14211030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9098104A Pending JPH10271991A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 新規糖質加水分解酵素

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10271991A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5889179A (en) Bacteria and enzymes for production of alternant fragments
Murata et al. Facile enzymatic conversion of lactose into lacto-N-tetraose and lacto-N-neotetraose
JPH0378115B2 (ja)
US5641659A (en) α-l-rhamnosidase for obtaining rhamnose, a process for its preparation and its use
US4657865A (en) Pullulanase-like enzyme, method for preparation thereof, and method for saccharification of starch therewith
US5234828A (en) Process for producing novel heat-resistant β-galactosyltransferase
CN105177085B (zh) 一种区域选择性专一的转糖基α-半乳糖苷酶的应用
EP0771868B1 (en) Novel deaminoneuraminidase and process for producing the same
US5153128A (en) Heat-resistant β-galactosyltransferase, its production process and its use
JPH10271991A (ja) 新規糖質加水分解酵素
JP4132297B2 (ja) オリゴ糖の製造方法
CA2073954A1 (en) Process for the production of activated sialic acids
EP0707063B1 (en) Glycolipid ceramide deacylase
JP2970932B2 (ja) 新規耐熱性β―ガラクトシル基転移酵素、その製造法及びその用途
JP4161181B2 (ja) コージオリゴ糖およびニゲロオリゴ糖を含む糖質の新規な製造方法およびそれに用いる菌体、酵素とその製造方法
JPS62130695A (ja) ガラクトオリゴ糖の製造法
US5110734A (en) Purified cyclodextrinase
US5238825A (en) Preparation and use of a cyclodextrinase for preparing maltooligosaccharides
Tsuji et al. Purification and some properties of a novel α-l-fucosidase capable of acting on α-(1→ 6)-l-fucosidic linkages from Bacillus circulans M28
JP3529173B2 (ja) 新規な寒天分解酵素及びそれを用いるネオアガロビオースの製造法
JPH04200386A (ja) β―フラクトフラノシダーゼ及びその製造方法
JPH0795947B2 (ja) α−1,3−グルカナーゼの製造方法
EP0158435A2 (en) Thermostable pullulanase possessing a wide operating pH and process for production thereof
JP4328482B2 (ja) α−ガラクトシル基を含む非還元性二糖の製造方法
JPH062057B2 (ja) 新規β−ガラクトシダ−ゼA及びその製造法