JPH10272490A - ペクチン含有廃水の処理方法 - Google Patents

ペクチン含有廃水の処理方法

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JPH10272490A
JPH10272490A JP9092827A JP9282797A JPH10272490A JP H10272490 A JPH10272490 A JP H10272490A JP 9092827 A JP9092827 A JP 9092827A JP 9282797 A JP9282797 A JP 9282797A JP H10272490 A JPH10272490 A JP H10272490A
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Japan
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strain
pectin
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treatment
confluent
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JP9092827A
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English (en)
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Haruyuki Iefuji
治幸 家藤
Osamu Suzuki
修 鈴木
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T D II KK
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National Tax Administration Agency
Original Assignee
T D II KK
TAX ADM AGENCY
National Tax Administration Agency
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 Crytococcus sp. S-2株、又は、Hansenu
la anomala J224 and Hansenula fabianii J640、融合
株 ANY−180株を使用することを特徴とするペク
チン含有廃水の処理方法。 【効果】 両菌株ともにペクチン分解能にすぐれ、しか
も更に後者は特に凝集性/付着性にもすぐれているの
で、高ペクチン含有廃水を効率的に処理することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペクチン含有廃水
の処理方法に関するものであり、更に詳細には、本発明
は特定の酵母を使用する点を特徴とするものである。本
発明において使用する酵母は、ペクチン分解能にすぐれ
ているだけでなく凝集性、付着性にもすぐれているた
め、処理槽やその中に配設した接触材に付着し、そのた
めに流亡することがなく、高濃度廃水処理、効率的廃水
処理が可能となる。
【0002】
【従来の技術】繊維の精練廃水にはペクチンが多量に含
まれており、これを河川等に直接放流することは禁止さ
れている。また、食品製造廃水にはペクチンを多量に含
有する廃水が各種知られており、その効率的処理方法の
開発が強く望まれている。
【0003】例えば、近年、ペクチンが有する独特の食
感等が好まれ、ペクチン含有菓子が製造されているが、
その製造工程においてペクチン含有廃水が大量に排出さ
れている。また、リンゴや柑橘類といった果実の加工工
場から排出される果実加工廃水には、ペクチンのほかに
有機酸、糖、パルプ、セルロース等が多量に含まれてい
る。例えば、みかん缶詰工程では、塩水で外果皮を剥い
た後、内果皮を酸、次いでアルカリ処理して内果皮剥き
を行って、ペクチン、セルロース等を溶解、分離するの
であるが、この工程から排出される廃水(アルカリ廃
水)は、アルカリ性を呈するのみでなく、粘度が高く、
難分解性のペクチン、糖を多量に含有し、そのCOD負
荷は非常に高いので、もちろんこのまま河川に放流する
ことはできないし、稀釈するにも莫大な量の水が必要で
あるため、工場廃水の処理としては現実的な方法ではな
い。
【0004】またペクチン含有廃水は上記のように粘度
が高いため機械的処理を実施しようにも、攪拌、移送を
スムーズに行うことができず、小規模な処理であればと
もかく大量に処理することは、従来よりきわめて困難で
あった。
【0005】現在のところ、ペクチンの分解処理として
は、活性汚泥処理やカルシウム処理が行われているが、
前者の処理はCODの除去率も低いし、汚泥の状態も良
好ではない。また後者の処理では、廃水に多量のカルシ
ウムを投入してペクチンをカルシウム塩にして沈降除去
する方法も行われているけれども、コストがかかるうえ
に沈降したペクチンのカルシウム塩の処理に多大の労力
がかかるので工場規模での現実的な方法とはいい難い。
【0006】このように、ペクチン含有廃液を工業的に
処理する方法は確立されていないし、通常の場合、みか
ん工場廃液のようにペクチン含有廃液にはペクチンのほ
かに有機酸や糖も多量に含有されているので、これらも
処理できる方法がより現実的ではあるが、このような方
法については未だ確立されたものがないのが技術の現状
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した技
術の現状に鑑み、上記した従来法よりも更に処理効率が
すぐれた方法、特に、ペクチン含有廃水をきわめて効率
よく処理することのできる新規な方法を開発する目的で
なされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、各種検討した結
果、このようなタイプの廃水を低コストで安全で且つで
きる限り小さな規模で効率的に大量処理するには、目的
とする微生物をスクリーニングし、そして得られた微生
物を利用する方法が最適であるとの結論に達した。
【0009】そこで本発明者らは、ペクチンを直接資化
することができるのみでなく、高粘度にも耐え、廃水処
理工程での苛酷な物理的及び化学的変化にも充分耐え得
る微生物を、細菌、糸状菌、酵母、担子菌、不完全菌等
莫大な天然のあるいは人工の微生物の中からスクリーニ
ングした。
【0010】その結果、特定の微生物であるクリプトコ
ッカス属に属するS−2株(FERM P−1515
5)(以下、S−2株ということもある)及び特定の酵
母細胞融合株ANY−180株(FERM P−152
71)(以下、ANY180株ということもある)が、
いずれも、すぐれたペクチン分解能を有し、ペクチン含
有廃水を効率よく処理できることを発見し、この新知見
に基づき、本発明を完成するに至った。
【0011】ここに創製分離された菌株は、非常に苛酷
な条件下でペクチン含有廃水をきわめて効率的に処理す
ることができ、柑橘処理工場廃液、製菓工場廃液その他
各種のペクチン含有工場廃液を効率的に浄化するという
従来未知の新規な有用性を有する菌株であって、それぞ
れ、次のように命名され、いずれも次のとおり工業技術
院生命工学工業技術研究所に寄託されている。
【0012】Crytococcus sp. S-2(FERM P−1
5155);Hansenula anomala J224 and Hansenula f
abianii J640、融合株 ANY−180(FERM P
−15271)。
【0013】本発明を実施するには、上記した菌株とペ
クチン含有廃水とを接触せしめればよく、約107〜1
8cells/ml以上の菌体密度を維持するようにするのが
好ましく、このような菌体密度で廃水を処理することに
よって、COD、TOC、BOD、全糖、粘度を大幅に
低下することができ、廃水の効率的浄化が可能となる。
【0014】本発明において使用するS−2株は、菌体
外に多量のペクチナーゼを産生し、強いペクチン分解能
を有する。また本菌は、低栄養性であり、低温下でも旺
盛な生育を示すことから、廃水処理に使用するには好適
な微生物ということができる。更に、S−2株より凝集
変異株を取得し、これを接触材に付着させて用いること
も可能である。このようにして微生物を付着せしめた接
触材を用いることにより、高い微生物密度を維持するこ
とができ、更に効率的に廃水を処理することができる。
【0015】本発明において使用する融合酵母は、次の
ようにして作製することができる。すなわち、すぐれた
凝集性/付着性と同時にすぐれたペクチン分解性とを併
有する融合株を創製する目的で、先ず、ハンゼヌラ・ア
ノマラ J−224株(Hansenula anomala J-224株
(以下、J−224株ないしJ−224という場合もあ
る))について各方面から検討の結果、J−224株
は、凝集性のほかに、培養容器内壁に強く付着する性質
を有することに新たに着目し、これを固定床(接触材、
担体)に固定したところ、更にすぐれた排水処理効果が
得られるとの新知見を得た。
【0016】そして、各方面から研究の結果、凝集性酵
母としてJ−224株、ペクチン分解能酵母としてハン
ゼヌラ・ファビアニ(Hansenula fabianii)J−640
株(以下、J−640株ないしJ−640ということも
ある)を親株として用い、これをポリエチレングリコー
ル法(PEG法)によって細胞融合させた。細胞融合
は、常法によって行えばよく、好ましい細胞融合促進剤
としては、例えば、平均分子量が1000〜6000程
度のポリエチレングリコールを20〜50%、好ましく
は25〜50%の濃度で使用し、室温〜37℃、pH
5.5〜8.0の条件下で、プロトプラスト化した親株
を加えて約0.5〜1時間攪拌融合し、次いで選択培地
を用いて両方の性質を有する融合株を選択、育種すれば
よい。なお、細胞融合処理は、ポリエチレングリコール
(PEG)法によるほか、電気パルスによる融合も可能
である。
【0017】凝集性/付着性を有する親株としてJ−2
24株、高ペクチン分解能を有する親株としてJ−64
0株をそれぞれ用い、上記にしたがって細胞融合を行っ
て融合株の作製を行い、選択培地で生育したコロニーを
融合株として選択した。これらの融合株は、凝集性/付
着性及び高ペクチン分解性を兼備する従来未知のすぐれ
た菌株であり、既述したように、これを新たにHansenul
a anomala J224and Hansenula fabianii J640、融合株
ANY−180と命名し、工業技術院生命工学工業技術
研究所にFERM P−15271として寄託した。
【0018】このようにして育種に成功した新規融合株
は、後記する実施例からも明らかなように、すぐれた凝
集性、高ペクチン分解性、接触材(固定床部材)への付
着性を示し、本融合株を固定した接触材は、きわめて卓
越した効率的廃水処理を可能とするものである。
【0019】したがって本発明のもう一方の態様は、処
理槽内に固定した若しくは一部固定的接触材、又は固定
しない接触材を設置し、これに凝集性及び/又は付着性
を有する酵母を付着せしめて、高ペクチン含有廃水等各
種廃水処理を行うものである。
【0020】接触材としては、例えば、粒状接触材、棒
状接触材、筒状接触材、板状接触材、格子状接触材、マ
ット状ないし網状接触材、可撓性接触材、小型筒状体、
成型樹脂性充填物、及び/又は、ラーシッヒリングない
しレシングリングないしクラ型充填物等が広範且つ自由
に使用することができ、単用ないし2種以上の併用が可
能である。
【0021】接触材の具体例は次のとおりであるが、本
発明においては上記した範囲に包含されるものであれば
すべてのタイプの接触材が使用が可能である。
【0022】粒状接触材:ガラスやプラスチックビー
ズ、粒状活性炭等粒子状を呈する各種大きさの担体、ま
た砂れき等も包含される。
【0023】棒状接触材:各種の長さを有する角棒、丸
棒その他各種形状の断面を有する棒状体ないしロッドが
広く包含される。
【0024】筒状接触材:棒状接触材を中空にして筒状
となした接触材。
【0025】板状接触材:平面状、波板状、カールない
し屈曲させた平板状、カールないし屈曲させた波板状、
その他変形した各種プレートが広範囲に含まれる。
【0026】格子状接触材:細長い担体を格子状に成形
したもの、これを井げた状にしたもの等格子を基礎とし
た各種の変形接触材。
【0027】マット状ないし網状接触材:マット状、粗
目、布状〜網状を呈した繊維、合成樹脂その他の材料か
らなる接触材であって、これらの材料の板状体ないしは
それを間隔をあけて多数結合させたもの、該板状体を円
筒ないし角筒に成形したもの、又は立体網状体その他が
広く包含される。
【0028】可撓性接触材:繊維状、布状、シート状、
紐状、帯状、リボン状、薄片状等を呈する可撓性を有す
る材料からなる接触材がすべて包含される。
【0029】小型筒状体:比較的小型の筒状体がすべて
包含されるが、筒状体としては正確な筒状体のほか、例
えば底を除去した乳酸菌飲料用の小型容器のように変形
した筒状体も包含される。
【0030】また、蒸留塔用充填物等化学工業において
用いられる充填物も各種使用することができ、上記した
小型筒状体の1種であるところのラーシッヒリング、そ
れに仕切りをつけたレシングリング、クラ、それを網状
化したマクマホン充填物、及びステッドマン充填物その
他を有利に利用することができる。
【0031】成型樹脂性充填物:乾燥塔、洗浄塔、冷却
塔等化学工業用装置におけるプラスチック製の充填物が
広く使用される。例えば、多数のリングを放射状に配置
した車輪状円形体、同円形体においてリングの断面が円
形、丸形、角形ないしだ円形その他の形状をしたもの、
同じく同中心部に空間部ないし穿孔を設けたもの、同じ
く外周部に外輪円を設けたもの、あるいは、多数のスポ
ークを放射状に配置した円形体、その外周部に外輪円を
設けて車輪状にしたもの等が使用可能である。
【0032】これには市販品も適宜使用することがで
き、例えば花形充填物テラレット(TELLERETTE)(日鉄
化工機(株)登録商標)が例示される。また、本充填物
において、上記したようにリングを水平面上に放射状に
配置した構造のほか、リングを立体的に放射状に配置し
た構造も使用可能である。
【0033】本発明においては、これら接触材は、一定
の形状に成型したものを用いるほか、各種変形したり不
定型にしたものを用いることも可能である。更にその表
面についても、表面を粗面にしたり、凹凸や起状を設け
たり、あるいは、多孔性にしたり、比較的大きな孔部を
穿設したり、網状構造にしたりすることも可能である。
【0034】また、本発明において接触材は、そのまま
単用できるだけでなく、同種又は異種を併用することが
できる。更にまた個々の接触材を積層したり、集合した
り、集束したりしてまとめて使用することも可能であ
る。その例としては、例えば板状接触材を間隔をあけて
複数枚積層したもの、その際平板又は波板状接触材を同
種積層してもよいし両者をミックスして積層してもよ
い。また波板状接触材を逆方向に交互に集束して一種の
ハニカム状構造としてもよいし、波板と平板状接触材を
交互に直接集束して変形ハニカム状構造としてもよい。
更にまた、各種の角筒を集束してもハニカム状構造をし
た接触材が得られるし、円筒を集束すれば多孔性円筒構
造が得られる。このようにして構造した有孔体も、本発
明における接触材として非常に有効である。
【0035】これらの接触材を処理槽内に設置するに当
っては、接触材個々またはそれらを数個まとめたものを
非固定的につまり遊離の状態で槽内に配置してもよい
し、接触材を数個ないし多数まとめてサポート内に収容
し、このサポートを槽内に配置してもよい。その際、サ
ポートとしては網状ないし有孔状の容器を使用し、処理
の効率化をはかるために容器に1又はそれ以上の棚を設
けて、そこに空間部を残して接触材を配置したり及び/
又は接触材を配置しない棚を設けたりして、排水と酵母
とが充分に接触するようにしてもよい。なお、個々の接
触材が流亡するのを防止するため、処理槽の上面には流
亡防止用のネットや邪魔板等を設けておくのがよいし、
あるいは接触材を収容した比較的大きなサポートを、下
方部に支持架台及び上方部に接触材浮上防止台を備えた
処理槽内に配置してもよい。その際、槽内には、排水移
動用空間部、整流盤、散気管等を配置して、酵母と廃水
とが充分に接触するようにしておくと好適である。
【0036】また本発明においては、接触材を処理槽に
固定することも包含される。固定するには、接触材を直
接処理槽の底面及び/又は側面に固定してもよいし、支
柱や隔壁等を槽内に配置しておきこれに接触材を固定し
てもよい。後者においては、例えば槽内に1又はそれ以
上配置した支柱に、成形樹脂性充填物、例えばテラレッ
ト(登録商標)を一定間隔のもとに多数固定してもよ
い。また、例えば集束ないし集合、積層した接触材は、
通常は槽内に直立してこれを固定するのであるが、その
底部には空間部を設けるとともに中央部あるいは適宜箇
所にドラフトチューブないしは空間部を設け、また更に
散気装置等を設けて、効率的な廃水処理を可能ならしめ
ることもできる。
【0037】更にまた、本発明においては一部固定的接
触材も使用することができる。この一部固定的接触材と
しては、既に述べた可撓性接触材が使用できるほか、繊
維状、棒状、管状、紐状、帯状、リボン状及び/又は薄
片状接触材が広く使用することができる。
【0038】実際の使用に当っては、例えば紐状接触材
の一端部を処理槽の底面、壁面及び/又は上面等に固定
しておき、紐状体が槽内から流出することなくそれでい
て槽内に密着固定することなく廃水中で揺動ないし廃水
中を浮遊せしめるものである。したがって、長い紐状接
触材をたるみを保持しつつその両端を処理槽の両壁面に
固定してもよいし、必要あればその中間部の適宜位置を
処理槽の底面や壁面等に固定してもよい。
【0039】本発明に係る一部固定的接触材としては、
可撓性を有する材料から成るものであればすべて使用で
き、棒状体、管状体、その他の接触材が広く使用でき
る。
【0040】また更に、それ自体は可撓性を保持してい
ない材料であっても、可撓性を付与することにより本発
明における一部固定的接触材として使用することができ
る。例えば、剛体からなる接触材を可撓性材料を介して
処理槽に固定すれば、可撓性を付与することが可能とな
り、各種の固定化担体が自由に本発明において使用可能
となる。
【0041】その具体例としては、微生物固定化能の高
い担体にガラス繊維、合成樹脂製の紐ないし中空パイプ
を固定し、これを槽に固定してもよいし、塩化ビニルそ
の他合成樹脂製のプレートないし円筒等に紐、ロッド、
繊維等をとりつけ、これを槽に固定してもよい。また、
ビーズ等の担体を紐にとおしておき、この紐の一部又は
両端を槽に固定してもよいし、このようにビーズを1個
ずつ紐に固定する代りに数個のビーズをメッシュの袋に
入れておき、これを1袋又はそれ以上紐に吊下するよう
にしてもよい。
【0042】このように、本発明にしたがって上記いず
れかの方法によれば、可撓性材料はもとより他の材料も
すべて、一部固定的接触材として自由に使用することが
できる。
【0043】本発明にしたがって廃水を処理するには、
融合酵母、S−2株等の酵母を付着せしめた接触材を設
置した処理槽内に廃水を供給し、常法によればよい。す
なわち、原水槽に廃水を貯めておき、廃水を直接又は希
釈した後、処理槽(酵母槽)に送液し、処理槽内を酵母
の生育に適したpH及び温度に調整、維持し、必要あれ
ばエアーポンプ等による通気攪拌ないし攪拌機による機
械的な攪拌を行い、連続処理ないし回分処理を行えばよ
い。接触材を用いているため、その間に接触材に酵母が
密に付着凝集して菌体濃度が上昇し、有効且つ迅速的処
理が行われる。その際、接触材が槽から流出することが
ないので酵母菌体の流亡がなく、高い菌体濃度が保持さ
れ、一方、例えば非固定化ないし一部固定的接触材は廃
水中を揺動するために攪拌の支障とはならないだけでな
く通気性が改善されるため更に菌体濃度が上昇して、排
水処理が更に促進されることになるのである。なお、本
発明で使用する酵母は、澱粉資化性にすぐれているだけ
でなく、凝集性及び/又は付着性にもすぐれているた
め、接触材を使用しない場合であっても、酵母自体が相
互に凝集したり、処理槽の器壁面に付着したりして酵母
の密度が上昇し、小型の処理槽でも非常に効率的に廃水
処理が行われる。
【0044】このようにして得られた処理水は、そのま
ま公共下水道に放流することができるが、必要あれば常
法にしたがって沈降、凝集処理等の物理的ないし化学的
処理に付してあるいは活性汚泥処理等の生物学的処理に
付し、しかる後に放流してもよい。以下、本発明の実施
例について述べる。
【0045】
【実施例1:融合株の作製】Hansenula anomala J-224
(FERM P-7671)とHansenula fabianii J-640(FERMP-1
5154)との融合株の作製は、次のようにして行った。す
なわち、先ずはじめに、両寄託親株を常法にしたがって
突然変異処理し、栄養要求変異株Hansenula anomala J-
224,AM82(arg-)及びHansenula fabianii J-6
40−4(thr- met-)をそれぞれ分離し、これら
を用いてPEG法にしたがって細胞融合した。
【0046】PEG法による細胞融合は、常法にしたが
い、両菌株をプロトプラスト化した後、PEGを用いて
プロトプラスト融合した。すなわち、両親株を5mlの
YPD培地(ペプトン2%、酵母エキスト1%、グルコ
ース2%)に接種し、30℃で24時間、振とう培養
し、更に培養液0.1mlを5mlのYPD培地に接種
し、30℃で17時間、振とう培養した。培養した各酵
母を集菌洗浄後、0.2%β−メルカプトエタノールを
含む60mM EDTA 5mlに酵母菌数が2×10
7cells/mlとなるように懸濁し、30℃で30分間振と
う処理した。振とう処理後、集菌し、0.2%β−メル
カプトエタノール、ザイモリエース20T 100μg
/ml及び1.2Mのソルビトールを含む0.1Mリン
酸緩衝液(pH7.5)中で30℃、60分間反応さ
せ、それぞれの酵母のプロトプラスト化を行った。反応
後、1.2Mのソルビトールで洗浄し、1.2Mのソル
ビトールに再懸濁し、プロトプラスト化した両酵母を混
合して遠心分離した。次に、50mM塩化カルシウムを
含む30%ポリエチレングリコール4000溶液に懸濁
し、30℃で30分間、細胞融合処理を行った。処理菌
体を1.2Mのソルビトールを含む選択培地(Difc
o社:イーストニトロゲンベースW/Oアミノ酸、グル
コース1%、寒天2%)に塗布し、同培地を重層した。
30℃で7〜10日間培養し、生育したコロニーを融合
体とした。
【0047】プロトプラスト融合の結果、融合体と思わ
れる株が11株得られ、融合頻度は2.3×10-7とな
った。11株の内、凝集性を有する5菌株を選択した。
更に、5菌株の中から、所期の目的にかなう、強い凝集
付着性と澱粉分解能の高い酵母1株を最終的に選択し、
これを融合株ANY−180と命名し、生命研に寄託し
た(FERM P−15271)。
【0048】
【実施例2:凝集率の測定】各酵母(親株、融合株)に
ついて、OD(T)、OD(S)の各吸光度を測定し、
次式より凝集率(Flocculation ratio ; FR)を算出
し、得られた結果を下記表1に示した。 FR={OD(T)−OD(S)}/OD(T) FR:凝集率(Flocculation ratio) OD(T):酵母懸濁液(5×107cells/ml程度)を
0.02Mトリス塩酸緩衝液(pH7.6)中、プロナ
ーゼE(2.5mg/10ml)で35℃1時間処理
後、660nm、10mmセルで測定した吸光度。 OD(S):同濃度の酵母懸濁液を0.01M酢酸緩衝
液(pH5.0)中で300rpm、5分間遠沈後、6
00nm、10mmセルで測定した吸光度。
【0049】
【表1】
【0050】
【実施例3:固定床部材への付着性】各酵母(親株、融
合株)について、固定床部材への付着性を次のようにし
て測定した。すなわち、500ml三角フラスコに固定
床部材(リングレース:塩化ビニリデン製、形状ひも
状)の短片5cmと予めYPD培地(酵母エキス1%、
ペプトン2%、グルコース2%)で培養した菌体懸濁液
100mlを入れ、30℃で振とうし、経時的に懸濁液
の660nmの吸光度を測定し、次式より付着率を算出
した。 A.R=(O.DI−O.DT)/O.DI×100 ここで、A.R:付着率(Adhesion ratio) O.DI:振とう前の660nm吸光度 O.DT:振とう後の660nm吸光度
【0051】得られた結果を図1に示す。なお図中、白
丸はH.anomala J-224、黒三角はH.fabianii J-640、黒
丸は融合株ANY−180をそれぞれ示す。
【0052】
【実施例4:廃水処理(1)】ペクチン(リンゴ製)1
%、酵母エキス0.5%、pH4.8の組成を有する人
工廃水100mlを500ml三角フラスコ(バッフル
付き)に収容し、次の菌株の前培養物を用いて、27
℃、48時間、ロータリー振とう培養器でそれぞれ処理
した。 使用菌株:Cryptococcus sp. S-2株 FERM P-15155 Hansenula anomala J224 and Hansenula fabianii J640、 融合株ANY-180株 FERM P-15271
【0053】人工廃水の分析値は、下記に示すとおりで
ある。なお、TOCはTOC−500(島津製作所)、
BODはBODテスター(Taiyo Scientific社)、CO
DはJIS K0102、全糖はフェノール硫酸法、そ
して粘度は回転式B型粘度計を用いて、それぞれ測定し
た。 測定結果を下記表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】また、1Lジャーファーメンターに固定床
としてリングレース30cmを装着し、上記組成の人工
廃水200mlを処理した。菌株としては融合株ANY
−180を使用したが、この菌株は、ファーメンターに
添加しておき、これを単に攪拌するだけで容易に担体
(リングレース)に付着、固定された。20日間処理し
た結果、処理水(TOC除去率79%、BOD除去率8
2%)が得られた。この処理水は、次いで活性汚泥処理
することによりBOD 30mg/L以下にまで低下せ
しめることができ、河川に放流することが可能となっ
た。
【0056】
【実施例5:廃水処理(2)】下記表3に示す組成を有
するペクチン含有食品工場廃水に、硫安0.5%、リン
酸一カリウム0.1%を添加し、S−2株及びANY−
180株をそれぞれ接種した後、27℃で48時間振と
う処理した。
【0057】
【表3】
【0058】得られた酵母処理水の上澄液について、分
析を行い、その結果を下記表4に示した。その結果から
明らかなように、両菌株のいずれも、卓越した処理効果
を示した。
【0059】
【表4】
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、小さな処理槽を用いる
にもかかわらずきわめて効率的に大量のペクチン含有廃
水を処理することができ、したがって本発明は、工場規
模における効率的公害防止技術として各種食品加工工場
等において重要な役割を果すものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】固定床(リングレース)への酵母の付着率を示
す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Crytococcus sp. S-2株、又は、Hansenu
    la anomala J224 and Hansenula fabianii J640、融合
    株 ANY−180株を使用することを特徴とするペク
    チン含有廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の酵母を付着せしめた接
    触材を使用することを特徴とするペクチン含有廃水の処
    理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002028693A (ja) * 2000-07-14 2002-01-29 Kurabo Ind Ltd アルカリ性排水の処理方法
JP2012063144A (ja) * 2010-09-14 2012-03-29 National Institute Of Advanced Industrial & Technology Bodセンサ、bod測定方法及びbod測定装置
CN103204591A (zh) * 2013-04-15 2013-07-17 杭州浙大易泰环境科技有限公司 一种果胶废水的微生物处理工艺

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