JPH10272944A - 4輪駆動車のトランスファ構造 - Google Patents

4輪駆動車のトランスファ構造

Info

Publication number
JPH10272944A
JPH10272944A JP8110697A JP8110697A JPH10272944A JP H10272944 A JPH10272944 A JP H10272944A JP 8110697 A JP8110697 A JP 8110697A JP 8110697 A JP8110697 A JP 8110697A JP H10272944 A JPH10272944 A JP H10272944A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
shaft
case
transfer case
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8110697A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Shiraishi
優 白石
Ichiro Ito
一郎 伊藤
Yoichi Hiraoka
洋一 平岡
Hiroaki Hayashi
弘昭 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP8110697A priority Critical patent/JPH10272944A/ja
Priority to US09/044,949 priority patent/US6158303A/en
Priority to DE19812677A priority patent/DE19812677B4/de
Publication of JPH10272944A publication Critical patent/JPH10272944A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 4輪駆動車のトランスファ構造において、共
通のトランスファケースで、適切なケース内の昇温対策
が行え、また、ブリーザ機構の要否に対応することがで
きるようにする。 【解決手段】 トランスファ軸15とトランスファ出力
軸18とこれら両軸間に設けられたハイポイドギヤセッ
ト16,17とを収納するトランスファケース20の前
面側に開口部20hが設けられ、該開口部が着脱可能な
蓋部材50で覆われてなる4輪駆動車のトランスファ構
造において、上記蓋部材に、トランスファケース内の温
度を低下せしめる放熱フィン51と、トランスファケー
ス内の一定以上への昇圧を防止するブリーザ装置55と
が設けられ、該ブリーザ装置はハイポイドギヤセットか
ら比較的遠い側に、放熱フィンはハイポイドギヤセット
に比較的近い側に、それぞれ配置されていることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、4輪駆動車のト
ランスファ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、横置き式エンジンに変速装置を直
列配置したタイプの4輪駆動車において、変速装置の出
力軸に対して並列配置されて駆動力を受ける第1車軸
(例えば、所謂FFタイプの自動車の場合には前輪車
軸)から直接的に駆動力を取り出す(所謂、1軸タイ
プ)のではなく、動力伝達用の一種の中間軸としてのト
ランスファ軸を上記第1車軸に対して並列に配置し、こ
のトランスファ軸を介してプロペラ軸に動力伝達を行う
ようにした所謂2軸タイプのものが知られている。この
2軸タイプの場合には、トランスファ軸の上下方向位置
を上記第1車軸よりも一定以上低く設定することによ
り、プロペラ軸の位置を好適に下げることができるの
で、その上方を覆うフロアトンネルが車室側に高く張り
出して車室内の居住性に悪影響を及ぼす等の不具合を回
避することができる。
【0003】上記2軸タイプの4輪駆動車では、エンジ
ンの駆動力は、変速機から例えば前輪車軸上において左
右の車輪間に配置されたデファレンシャル装置を介し
て、トランスファ軸に入力されるが、こうして入力され
た駆動力を90度方向変換してプロペラ軸側に伝達する
ために、トランスファ軸は、該軸に対して直角方向に
(つまりプロペラ軸の軸線に沿った方向に)伸びるトラ
ンスファ出力軸と組み合わされ、これら両軸間の動力伝
達は、通常、例えばベベルギヤやねじり傘歯車の一種で
あるハイポイドギヤなどの傘歯車を用いて行われてい
る。そして、トランスファ軸を収納するトランスファケ
ース内には、上記傘歯車の噛み合い部分およびトランス
ファ軸やトランスファ出力軸を支持する軸受を潤滑する
ために、所定の潤滑油が充填される。
【0004】また、上記トランスファケース内に潤滑油
を充填して密閉した場合、ケース内外の圧力差を調整す
るために、ケース内が一定以上に昇圧することを防止す
るブリーザ機構を設けることが必要な場合がある。例え
ば、特開平3−288054号公報(以下、これを従来
技術1という)には、トランスファケースの本体側面に
ブリーザ機構を設けたものが開示されている。
【0005】ところで、上記2軸タイプの4輪駆動車で
は、トランスファケース内に収納される傘歯車タイプの
ギヤセットを組み立てる場合、一般には、トランスファ
軸を変速装置のケース体側に支持させた状態で、トラン
スファ出力軸を支持するトランスファケースをプロペラ
軸方向から組み付ける。しかし、傘歯車セットの噛み合
い状態は、3次元的に位置を正確に規定しなければ、ノ
イズや摩耗等の問題が発生するため、シムなどを利用し
て各部品毎の個別の製作誤差を吸収するようにしてい
る。このとき、プロペラ軸方向から組付を行うもので
は、ケースの結合面で締付トルクやシムを正確に管理・
調整する必要があった。
【0006】この作業を簡略化するものとして、例えば
特開平8−108760号公報(以下、これを従来技術
2という)に示されるように、予め、トランスファ軸,
トランスファ出力軸および傘歯車セットをトランスファ
ケースに組み付けて、傘歯車セットの噛合状態を先に調
整しておき、その調整した状態で、変速装置のケース体
の側面から、トランスファケースを組み付けるものが知
られている。この場合、上記トランスファ軸およびトラ
ンスファ出力軸、これらの軸を支承する各軸受、並びに
各軸に設けられた動力伝達用の歯車等の構成部品でなる
トランスファユニットを、トランスファケースに設けた
開口部から、その内部に収納してサブアッセンブリ体を
構成しておき、このサブアッセンブリ体を変速装置のケ
ース体に結合するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記トラン
スファケース内に充填された潤滑油は、トランスファ軸
およびトランスファ出力軸の回転によって昇温し、この
温度上昇が大きい場合には、その潤滑性能の低下を来す
惧れがある。また、上記トランスファケースは、例えば
デファレンシャル装置を含む変速機側ユニットを介して
エンジンの駆動力が伝達されるトランスファ軸を収納す
る関係上、動力伝達装置のコンパクト化の観点から、上
記変速機側ユニットに対しできるだけ近くに配置される
ことが好ましい。その結果、エンジンにもより近づけて
配置されることになる。このため、エンジンからの熱影
響で、トランスファケース内の温度が高くなり、内部に
充填された潤滑油の温度が上昇し、その潤滑性能の低下
を招く場合も生じ得る。
【0008】このため、トランスファケースに冷却手段
を設けることが考えられるが、トランスファケース内の
昇温条件は、トランスファ軸の回転域やエンジンの放熱
条件およびエンジンとの位置関係などに大きく影響され
るものであり、これらは車種によって異なる。したがっ
て、上記冷却手段をケース自体に固定して設けたので
は、車種毎に異なるトランスファケースを用意しなけれ
ばならず、トランスファケースの共通化を図ることが難
しいという問題があった。また、トランスファケースに
対してブリーザ機構を設けることについても、車種によ
ってその必要があるものと無いものとがあり、上記従来
技術1のようにケース本体に設けたのでは、やはりトラ
ンスファケースの共通化を図ることが難しくなる。
【0009】この発明は、上記諸問題に鑑みてなされた
もので、4輪駆動車のトランスファ構造において、共通
のトランスファケースで、適切なケース内の昇温対策が
行え、また、ブリーザ機構の要否に対応することができ
るようにすることを、基本的な目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、変速機側ユ
ニットを介してエンジンの駆動力が伝達されるトランス
ファ軸を収納するトランスファケースの一側に開口部が
設けられ、該開口部が着脱可能な蓋部材で覆われてなる
4輪駆動車のトランスファ構造において、上記蓋部材
に、上記トランスファケース内の温度を低下せしめる冷
却手段が設けられていることを特徴としたものである。
【0011】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記
冷却手段が放熱フィンで構成されていることを特徴とし
たものである。
【0012】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、変速機側ユニットを介してエン
ジンの駆動力が伝達されるトランスファ軸を収納するト
ランスファケースの一側に開口部が設けられ、該開口部
が着脱可能な蓋部材で覆われてなる4輪駆動車のトラン
スファ構造において、上記蓋部材に、上記トランスファ
ケース内が一定以上に昇圧することを防止するブリーザ
機構が設けられていることを特徴としたものである。
【0013】また更に、本願の請求項4に係る発明(以
下、第4の発明という)は、変速機側ユニットを介して
エンジンの駆動力が伝達されるトランスファ軸と、該軸
に対して直角方向に伸びるトランスファ出力軸と、これ
ら両軸間に設けられた傘歯車セットと、を収納するトラ
ンスファケースの一側に開口部が設けられ、該開口部が
着脱可能な蓋部材で覆われてなる4輪駆動車のトランス
ファ構造において、上記蓋部材に、上記トランスファケ
ース内の温度を低下せしめる冷却手段と、上記トランス
ファケース内が一定以上に昇圧することを防止するブリ
ーザ機構とが設けられ、該ブリーザ機構は上記傘歯車セ
ットから比較的遠い側に配置される一方、上記冷却手段
は上記傘歯車セットに比較的近い側に配置されているこ
とを特徴としたものである。
【0014】また、本願の請求項5に係る発明(以下、
第5の発明という)は、上記第1〜第4の発明のいずれ
か一において、上記トランスファケースには、変速機側
ユニットから伝達される駆動力を受ける入力ギヤが設け
られたトランスファ軸と、該軸に対して直角方向に伸び
るトランスファ出力軸と、これら両軸間に設けられた傘
歯車セットと、を有するトランスファユニットが上記開
口部から予め組み付けられてサブアッセンブリ体が構成
され、このサブアッセンブリ体が上記変速機側ユニット
に組み付けられることを特徴としたものである。
【0015】
【発明の作用および効果】本願の第1の発明によれば、
着脱可能な上記蓋部材に、上記トランスファケース内の
温度を低下せしめる冷却手段を設けたので、トランスフ
ァ軸の回転域やエンジンの放熱条件およびエンジンとの
位置関係などのトランスファケース内の昇温条件の違い
に対しては、上記蓋部材のみを変更して対応することが
できる。したがって、上記トランスファケース内の昇温
条件を考慮する必要なしに、トランスファケースの共通
化を図ることが可能になる。
【0016】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第2の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、上記冷却手段が放熱フィンで構成されている
ので、その構造が簡単で、また、蓋部材が鋳造等の成形
プロセスで製造されるものである場合には、その製造時
に容易に冷却手段を設けることができる。
【0017】更に、本願の第3の発明によれば、着脱可
能な上記蓋部材に上記ブリーザ機構を設けたので、ブリ
ーザ機構の要否に対しては、上記蓋部材のみを変更して
対応することができる。したがって、ブリーザ機構の要
否を考慮する必要なしに、トランスファケースの共通化
を図ることが可能になる。
【0018】また更に、本願の第4の発明によれば、上
記蓋部材に、上記トランスファケース内の温度を低下せ
しめる冷却手段と、上記トランスファケース内が一定以
上に昇圧することを防止するブリーザ機構とを設ける場
合について、上記ブリーザ機構は、傘歯車セットから比
較的遠くてその噛み合い回転による飛散オイルが少ない
所に配置されているので、ブリーザ機構のオイルによる
詰まりやブリーザ機構からのトランスファケース外部へ
のオイル洩れ等の不具合を有効に防止できる。一方、上
記冷却手段は上記傘歯車セットに比較的近くて、飛散オ
イルが多い所に配置されているので、トランスファケー
ス内の潤滑油をより効果的に冷却することができる。す
なわち、上記傘歯車セットの噛み合い回転による飛散オ
イルの発生位置に応じて、上記冷却手段とブリーザ機構
とを適切に配置することができ、それぞれの機能を有効
に発揮させることができる。
【0019】また、本願の第5の発明によれば、基本的
には、上記第1〜第4の発明のいずれか一と同様の効果
を奏することができる。しかも、その上、トランスファ
ケースに上記トランスファユニットを予め組み付けてサ
ブアッセンブリ体を構成し、このサブアッセンブリ体を
上記変速機側ユニットに組み付けるものにおいて、上記
トランスファユニットをトランスファケース内に組み付
ける際に使用される開口部を覆う蓋部材を利用して、上
記冷却手段および/又はブリーザ機構を設けることがで
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施の形
態に係る4輪駆動車の動力伝達装置の構成を概略的に表
すスケルトン図である。この図に示すように、上記4輪
駆動車は、例えば、車両前部に配置したエンジンEnで
前輪(不図示)を常時駆動できるようにした所謂FFタ
イプのもので、横置き式とされた上記エンジンEnは、
エンジンルーム内においてその出力軸1を車幅方向に向
けて配置されている。このエンジンEnの出力側には、
例えば自動変速式の変速機Tmがエンジン出力軸1に対
して直列配置されており、このエンジン出力軸1は、変
速機Tmのケース2内に収納されたトルクコンバータ3
に連結されている。
【0021】この変速機ケース2は、トルクコンバータ
3を収納したトルクコンバータハウジング2Aと、これ
に後続して変速機構を収納したミッション・ハウジング
2Bとを備えている。上記トルクコンバータハウジング
2Aは、エンジンEnに隣接するとともに、容積の大き
いトルクコンバータ3を収納する関係上、変速機ケース
2の他の部分(ミッション・ハウジング2Bなど)と比
べて大径に形成されており、変速機TmがエンジンEn
に直列配置された状態では、平面視においてエンジンE
nの外形よりも車体後方側へ張り出している。
【0022】上記変速機Tmの出力軸4には変速機構の
出力ギヤ5が一体的に固定され、この出力ギヤ5に対し
て、変速装置Tmの最終減速部を構成する(換言すれ
ば、前輪駆動機構に対する入力ギヤとなる)比較的大径
の第1リングギヤ(ファイナルリングギヤ)6が歯合し
ている。この第1リングギヤ6は、より好ましくは、フ
ロント側の差動装置7の外周部分に固定されている。つ
まり、この大径の第1リングギヤ6の内周側に、その内
側スペースを有効に利用して、左右の前輪間の差動装置
7が配設されており、比較的容積が大きくなる上記差動
装置7の配置について、効率的なレイアウトが実現され
ている。
【0023】そして、上記フロント側差動装置7を介し
て、前輪を駆動する左右一対の第1車軸8(前輪車軸)
がそれぞれ車幅方向に(つまり、変速機出力軸4に対し
て並列に)延設されている。なお、各前輪車軸8は、図
中において符号△,▽で示した軸受により回転自在に支
持されている。また、これら各前輪車軸8の軸端には、
前輪を駆動するための前輪駆動軸9がそれぞれ自在継手
11を介して接続されている。以上により、前輪を常時
駆動し得る所謂FF駆動系が構成されており、変速機T
mの出力軸4からの駆動力は、上記出力ギヤ5,第1リ
ングギヤ6,差動装置7を順次介して上記前輪車軸8に
伝えられ、これが更に上記自在継手11を介して前輪駆
動軸9に伝達されるようになっている。
【0024】次に、後輪の駆動トルク配分を可変的に制
御する動力伝達系について説明する。上記前輪車軸8の
所定距離後方には、回転自在に支持されたトランスファ
軸15が前輪車軸8に対して並列配置されている。な
お、このトランスファ軸15は、図2から良く分かるよ
うに、その上下方向位置が前輪車軸8よりも所定量低く
なるように設定されており、これに伴って、前輪車軸か
ら直接的に駆動力を取り出す1軸タイプのものに比べ
て、プロペラ軸21の上下方向位置を低くすことができ
るようになっている。なお、本実施の形態では、前輪車
軸8の軸心とトランスファ軸15の軸心とを結ぶ直線L
2の水平線に対する傾斜角βが、変速機出力軸4の軸心
と前輪車軸8の軸心とを結ぶ直線L1の水平線に対する
傾斜角αよりも大きくなるように、3つの軸4,8,15
の位置関係が設定されている。
【0025】そして、上記トランスファ軸15には、1
組の歯車13,14を介して前輪車軸8からその動力が
伝達されるようになっている。すなわち、前輪車軸8上
に配置されたフロント側の差動装置7のケーシング10
(フロント・デフケース)の外周部に、より好ましく
は、該フロント・デフケース10と一体的に第2リング
ギヤ13が設けられる一方、上記トランスファ軸15の
図1における左端部には、上記第2リングギヤ13と噛
み合う入力ギヤ14が設けられている。つまり、上記第
2リングギヤ13が、トランスファ軸15側に対する出
力ギヤを構成している。
【0026】上記トランスファ軸15の入力ギヤ14よ
りも中央側には、例えばベベルギヤ或いはハイポイド型
のリングギヤ等(本実施の形態では、より好ましくはハ
イポイド・リングギヤ)でなる傘歯車タイプの出力ギヤ
16が固定されている。この出力ギヤ16には、トラン
スファ軸15に対して直角方向に延設されたトランスフ
ァ出力軸18の前端部に設けられた傘歯車タイプのピニ
オンギヤ17が噛み合っており、トランスファ軸15か
らの駆動力は90度変換されてトランスファ出力軸18
に伝達される。上記出力ギヤ16はトランスファ軸15
に対して例えばスプライン結合され、また、上記ピニオ
ンギヤ17は、より好ましくは、トランスファ出力軸1
8に一体形成されている。
【0027】上記トランスファ出力軸18は、該トラン
スファ出力軸18の動力を後輪車軸23側に可変伝達す
る動力可変伝達ユニットとしてのクラッチ31に接続さ
れてその一方の作用部材に連結され、このクラッチ31
の他方の作用部材にはプロペラ軸21の前端側が連結さ
れている。上記クラッチ31は、例えば油圧や電磁吸引
作用で作動させられ、本実施の形態では、より好ましく
は、該クラッチ31を、例えば、車速,4駆選択,アク
セル開度などに応じて作動制御することにより、前輪に
加えて後輪もアクティブに制御できるようになってい
る。
【0028】なお、周知のように、ハイポイド型のギヤ
セット(ハイポイド・リングギヤ16とハイポイド・ピ
ニオンギヤ17の組み合わせ)では、リングギヤ16と
ピニオンギヤ17の各回転中心軸をオフセットさせて使
用される。したがって、このオフセット量だけ、ハイポ
イド・ピニオンギヤ17の回転軸(トランスファ出力軸
18)の上下位置を下げることができ、これにより、プ
ロペラ軸21の中心軸の上下位置を上記オフセット量に
対応した所定寸法だけトランスファ軸15の中心軸より
も低く設定することができる。つまり、プロペラ軸21
高さを(したがって、その上方を覆うフロアトンネルの
車室側への張り出し高さを)、更に一層低く抑えること
ができる。
【0029】上記トランスファ軸15およびトランスフ
ァ出力軸18、これらの軸15,18をそれぞれ支承す
る各軸受、並びに各軸に設けられた動力伝達用の歯車1
4,16,17などでトランスファユニットTfが形成さ
れており、このトランスファユニットTfのケース体2
0(トランスファケース)の後端部には、上記クラッチ
31を収納したクラッチケース30が締結固定されてい
る。また、トランスファケース20の前端側は、変速機
ケース2の一部(具体的にはトルクコンバータハウジン
グ2Aの後側部分)に締結固定されている。なお、この
トランスファケース20の構造およびトランスファユニ
ットTfの構成・レイアウト等の詳細については後述す
る。
【0030】そして、上記プロペラ軸21から後側の差
動装置22を介して左右一対の第2車軸23(後輪車
軸)に駆動力が伝えられ、この駆動力により、各自在継
手24を介してそれぞれ後輪車軸23に連結された左右
の後輪駆動軸25が回転駆動されるようになっている。
すなわち、上記プロペラ軸21の後端側には、例えばベ
ベルギヤ或いはハイポイド型ギヤ等(本実施の形態で
は、より好ましくはハイポイドギヤ)でなる後側ピニオ
ンギヤ27のギヤシャフト27sが連結され、この後側
ピニオンギヤ27は、上記後側差動装置22の外周部に
固定された後側リングギヤ26に対し直交して歯合して
いる。これにより、プロペラ軸21からの駆動力が90
度変換されて左右の後輪車軸23に伝達されるのであ
る。
【0031】次に、上記トランスファケース20の構造
およびトランスファユニットTfの構成・レイアウト並
びに組立方法等について、主として図5〜図7を参照し
ながら説明する。本実施の形態では、上述のように、ト
ランスファケース20の前端側はトルクコンバータハウ
ジング2Aの後側部分に連結されているが、図5に示す
ように、このトルクコンバータハウジング2Aの後側部
分には、上記フロント側差動装置7が組み込まれて収納
されるとともに、プロペラ軸21の軸線に沿った方向
(つまり後方)へ一部が開口しており、この開口から、
上記第1リングギヤ6及び第2リングギヤ13が後方へ
突き出している。なお、この第1および第2リングギヤ
6,13は一体に形成され、複数のボルト部材Bt1に
よってフロント差動装置7のケース体に締結固定されて
いる。
【0032】一方、トランスファケース20は、トラン
スファ軸15を挿入させて収納するベース部41と、ト
ランスファ軸15に対して直角方向に伸びるトランスフ
ァ出力軸18を挿入させて収納する円筒部42とで構成
されており、その前側(図5における上側)に開口部2
0hが形成され、この開口部20hは蓋部材50で覆わ
れている。この蓋部材50は、複数のボルト部材Bt4
によってトランスファケース20に締結固定されてい
る。尚、上記蓋部材50の構成については後述する。
【0033】本実施の形態では、上記トランスファ軸1
5はトランスファケース20に対し3個の軸受J1,J
2,J3を介して回転自在に支持され、その軸受J1,J
2,J3による支持位置より外方(図5及び図6におけ
る左方)の一端側に駆動力を受ける入力ギヤ14が一体
的に設けられるとともに、その途中部に上記トランスフ
ァ出力軸18に駆動力を伝えるハイポイドタイプの出力
ギヤ16が取り付けられている。そして、この出力ギヤ
16は、上記3個の軸受J1,J2,J3うちの中央の軸
受J2に近接して配置されている。
【0034】すなわち、トランスファケース20のベー
ス部41には、円筒ころ軸受J1を組み付ける環状の軸
支部41aが、トルクコンバータハウジング2Aに組み
付けられる側(図5および図6における左側)の端部に
設けられるとともに、円錐ころ軸受J2,J3をそれぞ
れ組み付ける半円状の軸支部41b,41cが、ケース
20の内側(図5および図6における右側)に向かって
順に設けられている。これら2個の円錐ころ軸受J2,
J3は、軸支部41b,41cにセットした後、半円状
の内周部を有するキャップ部材43を嵌合させてボルト
部材Bt5を締め付けることにより、上記軸支部41
b,41cに固定される。尚、上記トランスファ出力軸
18は、2個の円錐ころ軸受J4,J5により、その回
転が支持されている。
【0035】また、本実施の形態では、上記出力ギヤ1
6および軸受J2,J3は、実際には以下に述べる中空
部材35に固定されている。すなわち、本実施の形態で
は、上記トランスファ軸15の外周側に所定長さの中空
部材35が配置されている。この中空部材35は、トラ
ンスファ軸15に対して例えばスプライン嵌合により回
転不自在になっている。そして、この中空部材35の両
端部に上記円錐ころ軸受J2,J3の内輪が圧入されて
おり、中空部材35は、これら2個の円錐ころ軸受J
2,J3を介しトランスファケース20に対して回転自
在に支持される。尚、上記トランスファ出力軸へ駆動力
を伝えるハイポイドタイプの出力ギヤ16は上記中空部
材35の途中部に組み付けられており、その両側に上記
円錐ころ軸受J2,J3が位置することになる。尚、出
力ギヤ16は、上述のように、中央の軸受J2に近接し
て配置されている。
【0036】更に、上記円錐ころ軸受J2,J3の外側
には、上記ハイポイドギヤセット16,17の歯当たり
を調整するためのシムCm2〜Cm4がそれぞれ配置さ
れている。トランスファ軸15の軸端の円錐ころ軸受J
3の内輪の外側に配置されたシムCm4は、トランスフ
ァ軸15の軸端側に締結されるナット部材44により、
円錐ころ軸受J3の内輪側に押圧固定されている。ま
た、このナット部材44が締結された側のトランスファ
軸15の軸端は、カバー部材45によって覆われてい
る。なお、トランスファ出力軸18に一体形成されたハ
イポイドギヤ17(ピニオンギヤ)の裏面と円錐ころ軸
受J4の内輪端面との間には調整用のシムCm1が介装
されている。
【0037】また、本実施の形態では、上記ハイポイド
ギヤセット16,17およびその噛み合い部分を含むト
ランスファユニットTfと、このトランスファユニット
Tfが組み付けられる変速機Tm側とでは、使用される
潤滑油が異なっている。すなわち、変速機Tmに用いら
れるミッション・オイルについては、内部機構の摺動部
分や噛み合い部分等に対する潤滑油としての機能以外
に、例えばバルブスプール等の作動部品を駆動する油圧
を生じさせる作動油としての機能を求められるので、粘
度が比較的低いものが選ばれている。これに対して、ト
ランスファユニットTfに用いられ潤滑油については、
高い耐荷重性が求められる上記ハイポイドギヤ16,1
7の潤滑のために、高粘度のオイルが使用される。
【0038】そして、トランスファユニットTfを変速
機Tm側に組み付けた際に、上記ハイポイドギヤセット
16,17の噛み合い部分を含むトランスファユニット
Tfの内部空間と、それよりも変速機Tm側の空間とを
区画して液密にシールするために、トランスファケース
20の内周部とトランスファ軸15の外周部との間にシ
ール部材S1が装着される。本実施の形態では、トラン
スファ軸15の入力ギヤ14とハイポイドタイプの出力
ギヤ16との間に2個の軸受J1,J2が位置してお
り、上記シール部材S1はこれら軸受J1,J2の間に
配置されている。尚、トランスファケース20の側部に
は、プラグ33で閉塞されたドレンポート34が設けら
れており、ケース20内の潤滑油を交換する際などに
は、オイルドレン用としていられるようになっている
【0039】また、本実施の形態では、上述のように、
トランスファケース20の前側(図5および図6におけ
る上側)に開口部20hが形成され、この開口部20h
は、ボルト部材Bt4によって着脱可能に取り付けられ
た蓋部材50で覆われているが、この蓋部材50に、ト
ランスファケース20内の温度を低下せしめる冷却手段
として、複数の放熱フィン51が設けられている。この
放熱フィン51は、図8に詳しく示すように、蓋部材5
0の表面側に一体的に形成されている。本実施の形態で
は、上記蓋部材50は、例えばアルミニウム系などの軽
合金を鋳造して成形されており、放熱フィン51はこの
鋳造時に一体成形されたものである。尚、図9から良く
分かるように、上記蓋部材50の底面側の周延部には、
トランスファケース20側への結合のためにフランジ5
0fが形成され、このフランジ50fに、ボルト部材B
t4を挿通させる多数のボルト挿通孔50hが設けられ
ている。
【0040】更に、上記蓋部材50には、トランスファ
ケース20の内外の圧力差を調整するために、トランス
ファケース20内が一定以上に昇圧することを防止する
ブリーザ装置55が設けられている。上記蓋部材50は
平面視で略矩形状に形成され、その一つの隅部付近に、
表面側に突出する凸状のブリーザ室56が設けられてい
る。図10から良く分かるように、このブリーザ室56
の側壁部には、上記ブリーザ装置55をねじ込んで固定
するためのネジ穴57が設けられている。尚、上記ブリ
ーザ装置55は、従来から良く知られているものと同様
のものであるので、その内部構造や作動等についての詳
細な説明は省略する。
【0041】また、このブリーザ室56の近傍には、ブ
リーザ室56内に飛散オイルが入ることを抑制するオイ
ル抑止板60(図8,図10において2点鎖線の仮想線
で表示)を締結固定するためのネジ穴58が設けられて
いる。上記抑止板60は、ブリーザ室56の下方におい
て端部を除く大部分を覆うように配置され、ブリーザ室
56の端部側に所定の隙間Yを設けた状態で、ボルト部
材59を用いて締結固定される。
【0042】本実施の形態では、上記蓋部材50をトラ
ンスファケース20に組み付けた際には、図5および図
6から良く分かるように、上記ブリーザ装置55は出力
ギヤ16から比較的遠い側に位置し、上記冷却手段とし
ての放熱フィン51は上記出力ギヤ16に比較的近い側
に位置するように、ブリーザ装置55と放熱フィン51
とが蓋部材50に対して設けられている。また、このと
き、上記オイル抑止板60とブリーザ室56の壁部との
間の隙間Yは、出力ギヤ16から最も離れた部位に位置
している。
【0043】以上のような構成において、トランスファ
ユニットTfをトランスファケース20に組み付ける組
付方法、および該トランスファケース20のトルクコン
バータハウジング2A側への組付方法について、以下、
説明する。本実施の形態では、トランスファ軸15,ト
ランスファ出力軸18,ハイポイドギヤセット16,1
7等の構成要素を含むトランスファユニットTfを予め
トランスファケース20に組み付けてサブアッセンブリ
体Asを構成した後、このサブアッセンブリ体をトルク
コンバータハウジング2A側に組み付けるようにしてい
る。
【0044】この組み付けは、次のような手順で行われ
る。 まず、トランスファケース20の円筒部42に対し
て、トランスファ出力軸18を支承する一対の軸受J
4,J5(円錐ころ軸受)を組み付けた上で、トランス
ファ出力軸18の標準モデル(不図示)を挿入して軸受
J4に予圧を加える。この状態で、トランスファ軸15
の軸心位置と軸受J4の内輪端面との間の距離を測定す
ることにより、軸受J4の内輪端面とピニオンギヤ17
の裏面との間に介装すべきシムCM1(第1シム)の厚
さを設定する。このシムCM1は、所定厚さだけ異なる
ものが複数種類用意されており、その中から設定値に最
も近い厚さのものが選ばれる。このようにして第1シム
CM1の厚さの設定を行った後、上記標準モデル(不図
示)を抜き出して、実際に組み込まれるべきトランスフ
ァ出力軸18に選択された第1シムCM1を装着し、こ
れをトランスファケース20の円筒部42内に挿入して
組み込む。そして、ナット39を用いてトランスファ出
力軸18の軸端にコンパニオンフランジ19を締結固定
する。尚、本実施の形態では、トランスファケース20
の前面側に開口部20hが設けられているので、上記ト
ランスファ出力軸18及びその標準モデル(不図示)の
円筒部42内への挿入作業や抜脱作業は、極めて容易に
行うことができる。
【0045】 次に、上記中空部材35の途中部の所
定部位(図における左側の円錐ころ軸受J2の取付位置
に近接した部位)に、出力ギヤ16を例えばスプライン
嵌合によって回転不自在に組み付ける。その後、中空部
材35の両端部の外周側に、上記円錐ころ軸受J2,J
3の内輪を圧入固定する。尚、上記出力ギヤ16および
円錐ころ軸受J2,J3の内輪を中空部材35の外周側
に固定する工程は、上記の工程よりも先に、あるいは
並行して行っても良い。そして、円錐ころ軸受J2,J
3の内輪に各外輪を組み合わせるとともに、円錐ころ軸
受J2,J3の各外輪の外側に第2シムCm2,第3シム
Cm3をそれぞれセットした上で、各円錐ころ軸受J
2,J3がトランスファケース20のベース部41の軸
支部41b,41c内に保持されるようにして、中空部
材35を上記ベース部41にセットする。このとき、出
力ギヤ16の軸方向位置は、上記第2シムCm2および
第3シムCm3によって予備的に(ある程度)規定され
る。尚、この場合も、中空部材35及びこれに取り付け
られた各部品のトランスファケース20内へのセット作
業は、トランスファケース20の前面側の開口部20h
から、容易に行うことができる。
【0046】 この状態で、ハイポイドギヤセット
(出力ギヤ16とピニオンギヤ17の組み合わせ)の歯
当たり検査(予備検査)を行う。そして、歯当たりが良
好でない場合には、第2,第3シムCm2,Cm3の厚
さ、具体的には例えば第2シムCm2について適切な厚
さのものを選定し取り替えて、出力ギヤ16の軸方向位
置を予備的に規定し、ピニオンギヤ17との歯当たりを
再調整する。すなわち、トランスファ軸15を組み付け
なくとも、ハイポイドギヤセット16,17の歯当たり
検査を行うことができる。また、この検査が不合格の場
合の再調整作業も、トランスファ軸15の組付前である
ので容易である。
【0047】 上記予備検査で良好な歯当たりが得ら
れた場合について、トランスファケース20のベース部
41の軸支部41aに円筒ころ軸受J1を組み付けると
ともに、この円筒ころ軸受J1を支持する軸支部41a
と円錐ころ軸受J2を支持する41bとの間に位置する
リング溝にシール部材S1を装着し、更に、円錐ころ軸
受J2の内輪の外側に装着される第4シムCm4をトラ
ンスファ軸15にセットした上で、このトランスファ軸
15を、トランスファケース20の外側(図5および図
6における左側)から上記中空部材35の内周側に、例
えばスプライン嵌合によって回転不自在に組み付ける。
尚、上記円筒ころ軸受J1及びシール部材S1の装着作
業は前以て行うようにしても良い。
【0048】 この後、上記トランスファ軸15の軸
端側の外周部に、軸受J3の内輪の外側に配置される第
5シムCm5をセットし、トランスファ軸15の軸端に
ナット部材44を螺合させて所定トルクで締め付ける。
これにより、上記出力ギヤ16の軸方向位置が最終的に
定まり、また、円錐ころ軸受J2,J3に所定の軸方向
のセット荷重(予圧荷重)が加えられる。そして、この
状態で、ハイポイド・ギヤセット(出力ギヤ16とピニ
オンギヤ17の組み合わせ)の歯当たり検査(最終確認
検査)を行う。この最終的な歯当たり検査でもしも不合
格の場合には、例えば上記第4シムCM4を厚さの異な
るものに交換して再組立を行うことにより、適正な歯当
たりを得るようにする。
【0049】 上記最終的な歯当たり検査が合格のも
のについては、円錐ころ軸受J2,J3の各軸支部41
b,41cに各キャップ部材43を組み合わせ、ボルト
部材Bt5を締め付けて各キャップ部材43を締結固定
する。これにより、トランスファ軸15,トランスファ
出力軸18,ハイポイドギヤセット16,17等の構成
要素を含むトランスファユニットTfのトランスファケ
ース20内への組み込みが完了する。
【0050】 この後、トランスファケース20の側
面に、トランスファ軸15の端末側の外方を覆うカバー
部材45をトランスファケース20に対して組み付け
る。また、トランスファケース20の前面側の開口部2
0hに蓋部材50をセットし、ボルト部材Bt4により
締結固定する。以上により、サブアッセンブリ体Asの
組立が完了する。
【0051】 そして、このサブアッセンブリ体As
をトルクコンバータハウジング2Aに対して、側方から
組み付ける。この組付作業は、入力ギヤ14と第2リン
グギヤ13との噛み合い状態を調節しながら、サブアッ
センブリ体Asを側方から挿入するようにして行われ
る。そして、図2,図3,図4および図7に示すように、
複数(例えば4本)のボルト部材Bt3を締め付けるこ
とにより、上記サブアッセンブリ体Asがトルクコンバ
ータハウジング2Aに対して固定されるようになってい
る。このとき、トランスファ軸15がファイナルリング
ギヤ6(第1リングギヤ)の回転面を横切らないよう
に、両者の位置設定が行われている。
【0052】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、より好ましくは、トランスファ軸15の3つの軸
受J1〜J3による支持位置より外方の一端に入力ギヤ
14を設けることにより、トランスファ軸15の支持構
造を荷重入力点に対していわゆる片持ち支持としたの
で、両持ち支持構造の場合に比べて、トランスファ軸1
5がファイナルリングギヤ6(第1リングギヤ)の回転
面を横切らないように、両者の位置設定を行うことが極
めて容易となり、ファイナルリングギヤ6の直径がトラ
ンスファ軸15の存在によって制限されることがなくな
り、変速機Tmの出力軸4と前輪車軸8の軸間距離が定
められた下においても、変速機Tmの出力ギヤ5と上記
ファイナルリングギヤ6と間の減速比の設定自由度を大
幅に高めることができる。しかも、この場合において、
トランスファ出力軸18にエンジンEnの駆動力を伝え
るハイポイドタイプの出力ギヤ16が、3個の軸受J1
〜J3のうちの中央の軸受J2に近接して配置されてい
るので、上記出力ギヤ16のラジアル方向変位を効果的
に規制することができ、ハイポイド・ギヤセット(出力
ギヤ16とピニオンギヤ17の組み合わせ)の歯当たり
変化を小さくすることができる。すなわち、トランスフ
ァ軸15を片持ち支持構造としたことによる効果を維持
した上で、ハイポイド・ギヤセット16,17での騒音
を低減し、また歯車寿命の向上を図ることができるので
ある。
【0053】また、トランスファユニットTfを予めト
ランスファケース20に組み付けてサブアッセンブリ体
Asを構成した後、このサブアッセンブリ体Asを上記
変速機Tm側(具体的にはトルクコンバータハウジング
2A)に組み付けるようにしたので、トランスファユニ
ットTfの組付作業性を向上させることができる。しか
も、この場合において、上記トランスファ軸15の外周
側に所定長さの中空部材35をトランスファ軸15に対
して回転不自在に配設するとともに、この中空部材35
の両端部もしくはその近傍が軸受J2,J3を介し上記
トランスファケース20に対して回転自在に支持され、
上記中空部材35の途中部に上記トランスファ出力軸1
8へ駆動力を伝える出力ギヤ16を取り付けるようにし
たので、トランスファ軸15を組み付けなくてもハイポ
イド・ギヤセット16,17の歯当たり検査を行うこと
ができる。したがって、歯当たり検査自体を容易に行う
ことができ、また、この歯当たり検査が不合格であった
場合の再調整作業も容易に行うことができるようにな
る。
【0054】特に、上記中空部材35の両端部もしくは
その近傍を支持する軸受J2,J3を、軸方向の剛性が
高い円錐ころ軸受としたので、中空部材35に取り付け
られたハイポイドタイプの出力ギヤ16の軸方向位置を
より正確に規定することができる。
【0055】また、更に、上記円錐ころ軸受J2,J3
の外側には、上記ハイポイド・ギヤセット16,17の
歯当たりを調整するシムCm2〜Cm5が配置されてい
るので、ハイポイドタイプの出力ギヤ16の軸方向位置
をより正確に規定することができる。
【0056】また、3個の軸受J1〜J3でその回転が
支持されたトランスファ軸15について、上記トランス
ファ出力軸18に駆動力を伝える出力ギヤ16と入力ギ
ヤ14との間に2個の軸受J1,J2を配置し、トラン
スファ軸15のラジアル変位が強く規制された両軸受J
1,J2間に、上記変速機Tm側に連通した入力ギヤ1
4側空間とハイポイドタイプの出力ギヤ16側空間とを
液密にシールするシール部材S1を配置したので、トラ
ンスファ軸15が伝達荷重を受けつつ回転した際におけ
るシール部材S1の変形を有効に抑制することができ、
該シール部材S1の寿命をより向上させることができる
のである。
【0057】また、本実施の形態によれば、着脱可能な
上記蓋部材50に、上記トランスファケース20内の温
度を低下せしめる冷却手段(放熱フィン51)を設けた
ので、トランスファ軸15の回転域やエンジンEnの放
熱条件およびエンジンEnとの位置関係などのトランス
ファケース20内の昇温条件の違いに対しては、上記蓋
部材50のみを変更して対応することができる。したが
って、上記トランスファケース20内の昇温条件を考慮
する必要なしに、トランスファケース20の共通化を図
ることが可能になる。
【0058】特に、上記冷却手段が放熱フィン51で構
成されているので、その構造が簡単で、また、蓋部材5
0を鋳造により製造したことにより、その製造時に容易
に冷却手段51を一体成形することができる。
【0059】更に、着脱可能な上記蓋部材50に上記ブ
リーザ装置55を設けたので、ブリーザ装置55の要否
に対しては、上記蓋部材50のみを変更して対応するこ
とができる。したがって、ブリーザ装置55の要否を考
慮する必要なしに、トランスファケース20の共通化を
図ることが可能になる。
【0060】また更に、上記蓋部材50に、上記トラン
スファケース20内の温度を低下せしめる冷却手段51
(放熱フィン)と、トランスファケース20内が一定以
上に昇圧することを防止するブリーザ装置55とが設け
られ、該ブリーザ装置55は上記ハイポイドギヤセット
16,17から比較的遠い側に、上記冷却手段51はハ
イポイドギヤセット16,17から比較的近い側に、そ
れぞれ配置されている。つまり、上記ブリーザ装置55
は、ハイポイドギヤセット16,17から比較的遠くて
その噛み合い回転による飛散オイルが少ない所に配置さ
れているので、ブリーザ装置55からのトランスファケ
ース20の外部へのオイル洩れやブリーザ装置55の詰
まり等の不具合を有効に防止できる。特に、ブリーザ室
56の下方はオイル抑止板60でその大部分が覆われて
おり、ブリーザ室56の壁部との間の隙間Yは、ハイポ
イドギヤセット16,17から最も離れた箇所に位置し
ているので、ブリーザ室56内へのオイルの飛散をより
一層効果的に防止できる。一方、上記冷却手段51(放
熱フィン)は上記ハイポイドギヤセット16,17に比
較的近くて、飛散オイルが多い所に配置されているの
で、トランスファケース20内の潤滑油をより効果的に
冷却することができる。すなわち、上記ハイポイドギヤ
セット16,17の噛み合い回転による飛散オイルの発
生位置に応じて、上記冷却手段51(放熱フィン)とブ
リーザ装置55とを適切に配置することができ、それぞ
れの機能を有効に発揮させることができる。
【0061】また、本実施の形態によれば、トランスフ
ァケース20に上記トランスファユニットTfを予め組
み付けてサブアッセンブリ体Asを構成し、このサブア
ッセンブリ体Asを上記変速機Tm側に組み付けるもの
について、上記トランスファユニットTfをトランスフ
ァケース20内に組み付ける際に使用される開口部20
hを覆う蓋部材50を利用して、上記冷却手段51(放
熱フィン)およびブリーザ装置55を設けることができ
るのである。
【0062】尚、上記実施の形態は、自動変速式の変速
機を備えた車両に適用した場合についてのものであった
が、本発明は、かかる場合に限定されるものではなく、
変速機が手動変速式の場合にでも、有効に適用すること
ができる。また、本発明は、以上の実施態様に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良・変形あるいは設計上の変更が可能であるこ
とは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る4輪駆動車の動力
伝達装置の構成を概略的に表すスケルトン図である。
【図2】 上記動力伝達装置の側面説明図である。
【図3】 図2におけるIII−III線に沿った断面説明図
である。
【図4】 図2におけるIV−IV線に沿った断面説明図で
ある。
【図5】 上記実施の形態に係る4輪駆動車のトランス
ファ構造を示す横断面説明図である。
【図6】 上記4輪駆動車のトランスファ構造の要部を
拡大して示す横断面説明図である。
【図7】 上記4輪駆動車のトランスファ構造の側面説
明図である。
【図8】 トランスファケースの蓋部材の横断面説明図
である。
【図9】 上記蓋部材の底面説明図である。
【図10】 図9におけるX−X線に沿った断面説明図で
ある。
【符号の説明】
15…トランスファ軸 16…トランスファ軸の出力ギヤ 17…ピニオンギヤ 18…トランスファ出力軸 20…トランスファケース 20h…開口部 50…蓋部材 51…放熱フィン(冷却手段) 55…ブリーザ装置 As…サブアッセンブリ体 En…エンジン Tf…トランスファ・ユニット Tm…変速機
フロントページの続き (72)発明者 林 弘昭 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機側ユニットを介してエンジンの駆
    動力が伝達されるトランスファ軸を収納するトランスフ
    ァケースの一側に開口部が設けられ、該開口部が着脱可
    能な蓋部材で覆われてなる4輪駆動車のトランスファ構
    造において、 上記蓋部材に、上記トランスファケース内の温度を低下
    せしめる冷却手段が設けられていることを特徴とする4
    輪駆動車のトランスファ構造。
  2. 【請求項2】 上記冷却手段が放熱フィンで構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の4輪駆動車のトラ
    ンスファ構造。
  3. 【請求項3】 変速機側ユニットを介してエンジンの駆
    動力が伝達されるトランスファ軸を収納するトランスフ
    ァケースの一側に開口部が設けられ、該開口部が着脱可
    能な蓋部材で覆われてなる4輪駆動車のトランスファ構
    造において、 上記蓋部材に、上記トランスファケース内が一定以上に
    昇圧することを防止するブリーザ機構が設けられている
    ことを特徴とする4輪駆動車のトランスファ構造。
  4. 【請求項4】 変速機側ユニットを介してエンジンの駆
    動力が伝達されるトランスファ軸と、該軸に対して直角
    方向に伸びるトランスファ出力軸と、これら両軸間に設
    けられた傘歯車セットと、を収納するトランスファケー
    スの一側に開口部が設けられ、該開口部が着脱可能な蓋
    部材で覆われてなる4輪駆動車のトランスファ構造にお
    いて、 上記蓋部材に、上記トランスファケース内の温度を低下
    せしめる冷却手段と、上記トランスファケース内が一定
    以上に昇圧することを防止するブリーザ機構とが設けら
    れ、該ブリーザ機構は上記傘歯車セットから比較的遠い
    側に配置される一方、上記冷却手段は上記傘歯車セット
    に比較的近い側に配置されていることを特徴とする4輪
    駆動車のトランスファ構造。
  5. 【請求項5】 上記トランスファケースには、変速機側
    ユニットから伝達される駆動力を受ける入力ギヤが設け
    られたトランスファ軸と、該軸に対して直角方向に伸び
    るトランスファ出力軸と、これら両軸間に設けられた傘
    歯車セットと、を有するトランスファユニットが上記開
    口部から予め組み付けられてサブアッセンブリ体が構成
    され、このサブアッセンブリ体が上記変速機側ユニット
    に組み付けられることを特徴とする請求項1〜請求項4
    のいずれか一に記載の4輪駆動車のトランスファ構造。
JP8110697A 1997-03-21 1997-03-31 4輪駆動車のトランスファ構造 Pending JPH10272944A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8110697A JPH10272944A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 4輪駆動車のトランスファ構造
US09/044,949 US6158303A (en) 1997-03-21 1998-03-20 Transfer case for four wheel drive vehicle
DE19812677A DE19812677B4 (de) 1997-03-21 1998-03-23 Verteilergetriebe für ein vierradgetriebenes Kraftfahrzeug

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8110697A JPH10272944A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 4輪駆動車のトランスファ構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10272944A true JPH10272944A (ja) 1998-10-13

Family

ID=13737140

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8110697A Pending JPH10272944A (ja) 1997-03-21 1997-03-31 4輪駆動車のトランスファ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10272944A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004203599A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Sumitomo Heavy Ind Ltd トランスファクレーン用の減速機及び駆動装置
JP2007107630A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Jatco Ltd 4輪駆動用変速機ハウジング構造
JP2009047188A (ja) * 2007-08-13 2009-03-05 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 駆動力伝達装置
JP2010144837A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Daihatsu Motor Co Ltd 車両用動力伝達装置
JP2011214721A (ja) * 2011-08-01 2011-10-27 Gkn Driveline Japan Ltd 駆動力伝達装置
JP2018080708A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 スズキ株式会社 変速機
CN109563918A (zh) * 2016-08-10 2019-04-02 本田技研工业株式会社 分动装置及动力传递装置
KR102184223B1 (ko) * 2019-11-21 2020-11-27 현대위아 주식회사 4륜구동 차량용 동력전달장치
JP2024179075A (ja) * 2023-06-14 2024-12-26 トヨタ自動車株式会社 駆動装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004203599A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Sumitomo Heavy Ind Ltd トランスファクレーン用の減速機及び駆動装置
JP2007107630A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Jatco Ltd 4輪駆動用変速機ハウジング構造
JP2009047188A (ja) * 2007-08-13 2009-03-05 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 駆動力伝達装置
US8601905B2 (en) 2007-08-13 2013-12-10 Gkn Driveline Torque Technology Kk Driving force transmitting apparatus
JP2010144837A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Daihatsu Motor Co Ltd 車両用動力伝達装置
JP2011214721A (ja) * 2011-08-01 2011-10-27 Gkn Driveline Japan Ltd 駆動力伝達装置
CN109563918A (zh) * 2016-08-10 2019-04-02 本田技研工业株式会社 分动装置及动力传递装置
CN109563918B (zh) * 2016-08-10 2021-12-14 本田技研工业株式会社 分动装置及动力传递装置
JP2018080708A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 スズキ株式会社 変速機
CN108071781B (zh) * 2016-11-14 2021-09-10 铃木株式会社 变速器
CN108071781A (zh) * 2016-11-14 2018-05-25 铃木株式会社 变速器
KR102184223B1 (ko) * 2019-11-21 2020-11-27 현대위아 주식회사 4륜구동 차량용 동력전달장치
JP2024179075A (ja) * 2023-06-14 2024-12-26 トヨタ自動車株式会社 駆動装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6158303A (en) Transfer case for four wheel drive vehicle
EP0416594B1 (en) Gear housing for accommodating a toroidal continously variable transmission
JP5036522B2 (ja) 駆動力分配伝達装置
CA1274779A (en) Fire truck with rear-mounted engine
US6540636B2 (en) Power transmission mechanism for a front and rear-wheel drive vehicle
JP3683062B2 (ja) 車両用動力伝達装置
JPH10272944A (ja) 4輪駆動車のトランスファ構造
JP4108777B2 (ja) 動力伝達装置
US5094655A (en) Transaxle for rear wheel drive vehicle
JPH10272943A (ja) 4輪駆動車のトランスファ構造
JP5613419B2 (ja) 動力伝達装置
JP4994212B2 (ja) 駆動力分配伝達装置
JP7416912B2 (ja) ファイナルドライブ
JP3951339B2 (ja) 4輪駆動車の動力伝達装置及びその組立方法
JP4553582B2 (ja) ケース構造
JP3941144B2 (ja) 4輪駆動車の動力伝達装置
JP2008286317A (ja) 駆動力分配伝達装置
JPH0511701Y2 (ja)
JPS5965646A (ja) ホイ−ルリダクシヨン構造
JP3046414B2 (ja) ミッドシップ用横置きトランスミッション
JP2857911B2 (ja) パワーユニット
JP3065770B2 (ja) 車両のパワートレイン構造
JP3160024B2 (ja) 車両用トランスファ
JP2993774B2 (ja) 油圧変速装置付きトランスミッション
JP3968580B2 (ja) 4輪駆動車の動力伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20051027

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051101

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20051129

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060207

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060606

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02