JPH10273763A - 溶融めっき金属のドロス回収装置、連続溶融めっき装置およびガスリフトポンプ - Google Patents

溶融めっき金属のドロス回収装置、連続溶融めっき装置およびガスリフトポンプ

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JPH10273763A
JPH10273763A JP8161097A JP8161097A JPH10273763A JP H10273763 A JPH10273763 A JP H10273763A JP 8161097 A JP8161097 A JP 8161097A JP 8161097 A JP8161097 A JP 8161097A JP H10273763 A JPH10273763 A JP H10273763A
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JP
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dross
hot
gas
inner cylinder
dip
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JP8161097A
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English (en)
Inventor
Katsuaki Nagata
勝顕 永田
Hiroyuki Nakamizo
浩行 中溝
Koki Mizumoto
弘毅 水本
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融めっき金属のドロスを効率的に移送して
回収する。 【解決手段】 ガス供給装置33からガスを供給してガ
スリフトポンプ31を作動させ、その上昇力によってド
ロス吸引移送管34内に流れを形成し、それによって所
定位置に配設された吸引部材35を介してドロスとめっ
き浴24との混合物をドロス吸引移送管34内に吸引し
て移送し、ガスリフトポンプ31の内筒40の内部空間
を経てドロス排出管36から前記混合物を排出してドロ
スを回収する。ガスリフトポンプ31は内筒40と、そ
れが挿通される外筒43とから成るので、ガスは内筒4
0と外筒43との間の空間を経て内筒40の周壁に形成
されたガス吹込孔39から内筒内部に吹込まれる。この
ように前記混合物の移送経路となる内筒40の内部空間
にガス吹込管などを挿入しなくてもガスの吹込ができる
ので、混合物の通過抵抗が低減し、ドロスが効率的に移
送される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、溶融めっき金属の
ドロスを好適に回収することのできるドロス回収装置、
特に溶融めっき金属の浴面上に浮遊するドロスを好適に
回収することのできる溶融めっき金属のドロス回収装置
に関し、さらに前記ドロス回収装置を備える溶融めっき
装置および前記ドロス回収装置に備えられるガスリフト
ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、連続溶融めっき装置、たとえ
ば連続溶融亜鉛めっき装置において、帯状体たとえば鋼
帯は溶融亜鉛めっき浴の上部に部分的に浸漬されている
スナウトを介してめっき浴中に導入され、めっき浴中に
浸漬されているシンクロールに巻掛けられて上方に搬送
され、溶融亜鉛めっき浴から導出されて表面に亜鉛めっ
きされている。前記溶融亜鉛めっき中、大気と接する溶
融亜鉛めっき浴の浴面上には、めっき浴と大気中の酸素
との反応によって酸化物を主体とする浮遊物いわゆるト
ップドロスが生成し、溶融亜鉛めっき浴の貯留されてい
るめっきポット底部には、めっき浴中を通過する鋼帯か
ら溶出した鉄とめっき浴中の亜鉛との反応によって鉄−
亜鉛系金属間化合物を主体とする沈殿物いわゆるボトム
ドロスが生成して堆積する。また還元性雰囲気ガスで満
たされているスナウト内においても、スナウトの内壁面
に付着した亜鉛蒸気がアッシュとなって堆積し、堆積ア
ッシュの落下によってスナウト内の溶融亜鉛めっき浴の
浴面上にトップドロスが生成する。
【0003】前記トップドロスは、めっき浴中を通過す
る鋼帯表面あるいは亜鉛めっき層表面に付着し、前記ボ
トムドロスは堆積量の増加とともにめっき浴の流動によ
ってめっき浴中に懸濁して亜鉛めっき層表面に付着す
る。また前記表面付着ドロスは亜鉛めっき製品の表面品
質を著しく低下させる。したがって、前記ドロスは従来
からたとえば下記に示すような様々な方法によって回収
して除去されている。 (a)スナウト外のトップドロスの回収方法(1);作
業者がめっき操業中トップドロスを所定位置に掻寄せて
めっきポット外に汲出す。 (b)スナウト外のトップドロスの回収方法(2);作
業者が掻集めたトップドロスを反応槽に投入し、薬剤と
反応させて亜鉛を回収する。 (c)スナウト内のトップドロスの回収方法(1);定
期的に溶融めっき装置を休止してトップドロスの回収作
業を実施する。 (d)スナウト内のトップドロスの回収方法(2);ス
ナウト内にガス噴射ノズルを設置し、窒素ガスなどを噴
射してトップドロスをスナウトの内壁面側に移送し、ス
ナウトの内壁面に設置した吸込電動ポンプでトップドロ
スをめっき操業中にスナウトの外部へ排出して回収する
(実開平7−6260)。 (e)ボトムドロスの回収方法(1);定期的に溶融め
っき装置を休止してボトムドロスの回収作業を実施す
る。 (f)ボトムドロスの回収方法(2);図15に示すよ
うにめっきポット1内にドロス回収箱3を配設し、ドロ
ス回収箱3の上部に設けられるガスリフトポンプ4にめ
っき操業中窒素ガスを吹込んで作動させ、ドロス回収箱
3内のめっき浴をめっきポット1内へ排出する。これに
よって、ドロス回収箱3の下部に接続された管路8を経
てめっきポット1内のめっき浴がボトムドロス9ととも
にドロス回収箱3内へ吸引されるので、めっきポット1
からドロス回収箱3を経て再度めっきポット1へ戻るめ
っき浴の循環流が形成される。またドロス回収箱3内に
吸引されたボトムドロス9は、ドロス回収箱3の底部に
沈降して堆積するので、前記めっき浴の循環を継続する
ことによってボトムドロス9がめっきポット1から回収
除去される。なおガスリフトポンプ4は、めっき浴吸上
げ管6とめっき浴吸上げ管6の下端部直下に吹込孔を有
するガス供給管5と、還流管7とから構成されており、
めっき浴吸上げ管6と還流管7とは異なる軸線を有して
いる(特開平7−150317)。 (g)ボトムドロスの回収方法(3);図16に示すよ
うに、めっき浴の浴面付近からめっきポット11の底部
まで延びる吸上げ管13をめっきポット11内に配設
し、吸上げ管13の上部に先端部が挿通されているガス
供給管15からめっき操業中に窒素ガスを吹込んで吸上
げ管13内にめっき浴の上昇流を形成する。これによっ
て、吸上げ管13の下端部からめっき浴とともにボトム
ドロス18が吸引され、それらは連通管16を経てフィ
ルタ容器17内に排出され、フィルタによってボトムド
ロス18が分離されてめっき浴のみがめっきポット11
内に還流する。したがって前記めっき浴の循環を継続す
ることによってボトムドロス18がめっきポット11の
底部から回収される。なお吸上げ管13と先端部に複数
のガス吹込孔が形成されているガス供給管15とによっ
てガスリフトポンプ14が構成されており、ガス供給管
15は吸上げ管13内に同軸に挿通されている(特開平
8−3708)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにめっき操
業中に行われるドロス回収作業は、ガスリフトポンプな
どのドロス移送手段によってドロスを所定位置まで移送
して回収する方法によって行われている。しかしながら
前記ドロス回収方法にはそれぞれ次のような問題があ
る。
【0005】前記(a)および(b)の方法では、作業
者がトップドロスを掻寄せて移動させる経路上に障害
物、たとえば吸込電動ポンプなどが設置されている場合
にはトップドロスの移送を行うことができないという問
題がある。この場合には、作業スペースの狭いスナウト
裏面の浴面上などに存在するトップドロスの回収は非常
に困難になる。前記(d)の方法は、スナウト内のトッ
プドロスの生成量が比較的少ないときには有効な方法で
あるけれども、トップドロスの生成量が多いときには窒
素ガスなどの多量の吹付けを必要とするので、窒素ガス
などを噴射するノズルヘッダが吹付けガス自体によって
冷却され、かえって亜鉛蒸気などが付着しやすくなり、
ドロス生成量の増加を招くという問題がある。
【0006】前記(f)の方法では、ガスリフトポンプ
4を構成するめっき浴吸上げ管6とガス供給管5とが異
なる軸線を有するので、ガスリフトポンプ4をコンパク
トにまとめることができないという問題がある。したが
ってめっき浴面のスペースの小さいめっき設備では、ガ
スリフトポンプの設置が困難である。前記(g)の方法
では、ガスリフトポンプ14が吸上げ管13とガス供給
管15とから成り、ガス供給管15が吸上げ管13内に
同軸に挿通されているので、吸引されためっき浴とドロ
スとが通過する経路の有効面積が小さくなる。したがっ
て通過抵抗が増大し、ガスリフトポンプ14の効率が低
下する。
【0007】本発明の目的は、前記問題を解決し、溶融
めっき金属のドロスを存在位置にかかわらず所定位置ま
で効率的に移送して回収することのできる溶融めっき金
属のドロス回収装置を提供することであり、本発明の他
の目的は前記ドロス回収装置を備える連続溶融めっき装
置であって、表面品質の良好な溶融めっき製品を安定し
て製造することのできる連続溶融めっき装置を提供する
ことであり、本発明のさらに他の目的は前記ドロス回収
装置において好適に用いられるコンパクトで、かつ効率
的なガスリフトポンプを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、縦の軸線を有
し、溶融めっき金属の浴中に配設される内筒であって、
周壁にガス吹込孔が形成される内筒と、縦の軸線を有
し、内筒が挿通される外筒であって、内筒の外周面と外
筒の内周面との間に空間が形成され、内筒の外周面と外
筒の上部とが気密に塞がれており、外筒の周壁にはガス
導入口が内筒のガス吹込孔よりも上方に間隔をあけて形
成され、外筒の下端部が内筒のガス吹込孔よりも下方に
延びる外筒と、前記空間に溶融めっき金属に対する不活
性ガスを供給するガス供給装置と、内筒の下端部に一端
部が接続され、他端部が所定位置に開口しているドロス
吸引移送管とを含んで構成されることを特徴とする溶融
めっき金属のドロス回収装置である。本発明に従えば、
前記不活性ガスが前記空間を介して内筒のガス吹込孔か
ら内筒の内部に吹込まれるので、内筒内部に溶融めっき
金属とその浴面上に浮遊するトップドロスとの混合物を
吸引し、内筒の上端部から前記混合物を排出することが
できる。
【0009】また本発明は、前記内筒の上端部にドロス
排出管が設けられ、ドロス排出管は横に延びる軸線を有
し、一端部は内筒の上端部に接続され、他端部は下部に
なるにつれて軸線方向内筒側に近接するように傾斜した
形状を有することを特徴とする。また本発明は、前記ド
ロス排出管の周壁上部に排出孔が形成されることを特徴
とする。また本発明は、前記ガス供給装置にガス加熱器
が設けられていることを特徴とする。また本発明の前記
ガス供給装置は、溶融めっき金属の浴中に浸漬され、上
下に延びて屈曲するガス供給管路を有しており、前記ガ
ス供給管路のガス流れ方向最下流の上屈曲部は溶融めっ
き金属の浴面から上方に突出しており、突出部にはガス
加熱器が設けられていることを特徴とする。本発明に従
えば、ガス供給装置は溶融めっき金属の浴中に浸漬され
るガス供給管路を有しているので、前記不活性ガスの温
度をほぼ溶融めっき金属の浴温まで上昇させて供給する
ことができる。
【0010】また本発明の前記ドロス吸引移送管の他端
部は、溶融めっき金属の浴面付近に設けられており、前
記ドロス吸引移送管の他端部には、上方になるにつれて
水平断面が広がった形状を有する吸引部材が設けられ、
吸引部材の上端部は上方になるにつれて先細状に傾斜し
た形状を有することを特徴とする。本発明に従えば、ド
ロス吸引移送管の他端部は溶融めっき金属の浴面付近に
設けられているので、トップドロスを吸引することがで
きる。
【0011】また本発明は、連続的に搬送される帯状体
を加熱して表面酸化物を還元する還元焼鈍炉と、溶融め
っき金属を貯留するめっきポットと、一端部が還元焼鈍
炉に接続され、他端部がめっきポット内の溶融めっき金
属の浴中上部に部分的に浸漬されるスナウトと、溶融め
っき金属の浴中に配設され、溶融めっき金属の浴中を通
過する帯状体を上方に導くシンクロールと、縦の軸線を
有し、溶融めっき金属の浴中に配設される内筒であっ
て、周壁にガス吹込孔が形成される内筒と、縦の軸線を
有し、内筒が挿通される外筒であって、内筒の外周面と
外筒の内周面との間に空間が形成され、内筒の外周面と
外筒の上部とが気密に塞がれており、外筒の周壁にはガ
ス導入口が内筒のガス吹込孔よりも上方に間隔をあけて
形成され、外筒の下端部が内筒のガス吹込孔よりも下方
に延びる外筒と、前記空間に溶融めっき金属に対する不
活性ガスを供給するガス供給装置と、内筒の下端部に一
端部が接続されるドロス吸引移送管であって、ドロス吸
引移送管の他端部がスナウトを挟んでシンクロールと反
対側の溶融めっき金属の浴面付近あるいはスナウト内の
溶融めっき金属の浴面付近の少なくとも一方において開
口しているドロス吸引移送管と、内筒の上端部に設けら
れるドロス排出管であって、横に延びる軸線を有し、一
端部は内筒の上端部に接続され、他端部は下方になるに
つれて軸線方向内筒側に近接する形状を有し、他端部の
上部には排出孔が形成されるドロス排出管とを含むドロ
ス回収装置と、溶融めっき金属の浴面直上に設けられ、
溶融めっき金属の浴面から導出された帯状体のめっき付
着量を調整する吹払ノズルとを備えて構成されることを
特徴とする連続溶融めっき装置である。本発明に従え
ば、連続溶融めっき装置のドロス回収装置は、従来充分
に回収されていなかったドロス回収の困難な領域に存在
するトップドロスを所定位置に移送して確実に回収する
ことができる。
【0012】また本発明の前記溶融めっき金属は溶融亜
鉛であって、前記ドロス排出管が溶融亜鉛の浴面付近に
設けられている亜鉛を回収するための反応槽内の浴面直
下に配設されることを特徴とする。本発明に従えば、ド
ロス排出管が反応槽内の浴面直下に配設されているの
で、回収されたトップドロスを前記反応槽内に投入しな
くてよい。
【0013】また本発明は縦の軸線を有し、液状体また
は粉粒体を含む液状体の液面下に浸漬してあるいは液面
上に部分的に突出して配設される内筒であって、前記液
面下に浸漬されている周壁にガス吹込孔を有する内筒
と、縦の軸線を有し、内筒が挿通される外筒であって、
内筒の外周面と外筒の内周面との間に空間が形成され、
内筒の外周面と外筒の上部とが気密に塞がれており、外
筒の周壁にはガス導入口が内筒のガス吹込孔よりも上方
に間隔をあけて形成され、外筒の下端部が内筒のガス吹
込孔よりも下方に延びる外筒と、外筒のガス導入口に接
続され、前記空間にガスを導くガス導入管とを含んで構
成されることを特徴とするガスリフトポンプである。本
発明に従えば、ガスリフトポンプはガスを内筒の外方か
ら内筒の内部に吹込むことができるように構成されてい
るので、内筒の内部にガス供給管を挿入する必要がな
く、液状体または粉粒体を含む液状体の通過経路の有効
面積を充分に確保することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある溶融めっき金属のドロス回収装置の構成を簡略化し
て示す正面図であり、図2は図1に示す溶融めっき金属
のドロス回収装置の平面図であり、図3は図1に示す溶
融めっき金属のドロス回収装置を備える連続溶融亜鉛め
っき装置の構成を簡略化して示す正面図である。図2に
は、溶融めっき金属のドロス回収装置の周辺の構成も併
せて示している。
【0015】連続溶融亜鉛めっき装置20は、還元焼鈍
炉21と、スナウト23と、溶融めっき金属である溶融
亜鉛24(以後、めっき浴と呼ぶ)が貯留されているめ
っきポット25と、溶融めっき金属のドロス回収装置3
0と、めっき浴24中に配設されているシンクロール2
6と、めっき浴24の浴面直上に設けられ、めっき付着
量を調整する吹払ノズル27とを備えて構成される。還
元焼鈍炉21は、連続的に搬送される帯状体、たとえば
鋼帯28を還元性雰囲気中で加熱して焼なましするとと
もに表面酸化物を還元するための熱処理炉である。スナ
ウト23は、鋼帯28を還元性雰囲気で保護したままめ
っき浴24中に導くための角筒状導入通路であり、スナ
ウト23の上端部は還元焼鈍炉21に接続され、スナウ
ト23の下端部はめっき浴24の上部に部分的に浸漬さ
れている。鋼帯28は、還元焼鈍炉21、ホットブライ
ドルロール29およびスナウト23を経てめっき浴24
中に導入されて溶融亜鉛めっきされるとともに、シンク
ロール26に巻掛けられて上方に搬送され、めっき浴2
4から大気中に導出されて吹払ノズル27によってめっ
き付着量を所定量に調整される。
【0016】溶融めっき金属のドロス回収装置30(以
後、ドロス回収装置と略称する)は、縦の軸線を有し、
めっき浴24中に配設されるガスリフトポンプ31と、
ガスリフトポンプ31に不活性ガスを供給するガス供給
装置33と、ガスリフトポンプ31の下端部に一端部が
接続され、めっき浴24の浴面付近に他端部が開口して
いるドロス吸引移送管34と、ドロス吸引移送管34の
他端部に設けられる吸引部材35と、ガスリフトポンプ
31の上端部に接続されるドロス排出管36とを含んで
構成される。ドロス回収装置30は、たとえば合金鋼か
ら成り、支持部材37によって支持され、めっき浴24
中の所定位置に配設されている。またドロス回収装置3
0に金属以外の材質、たとえばセラミックス等を使用し
てもよい。
【0017】図4は図1に示すガスリフトポンプ31の
構成を簡略化して示す正面図であり、図5は図4の切断
面線V−Vから見た断面図であり、図6はガスリフトポ
ンプの作動時の状況を示す模式図である。なお図5で
は、図解の便宜のために寸法を誇張して表している。ガ
スリフトポンプ31は、内筒40と外筒43と、ガス導
入管44とを含んで構成される。内筒40は、縦の軸線
を有する円筒体であり、その周壁には複数のガス吹込孔
39が形成されている。内筒40のガス吹込孔39は、
軸線に垂直な一仮想面内において、周方向に間隔をあけ
て形成されている。ガス吹込孔39の個数は、たとえば
3個であり、周方向に120°の間隔で配設されてい
る。なお内筒40の上端部には、連結フランジ47が設
けられている。外筒43は、縦の軸線を有する円筒状筒
体であり、内筒40の半径方向外方に間隔をあけて同軸
に設けられている。外筒43の下端部は、内筒40のガ
ス吹込孔39よりも下方に延びており、外筒43の周壁
にはガス導入口41が形成されている。ガス導入口41
は、内筒40のガス吹込孔39よりも上方に間隔Lをあ
けて形成されており、その間隔Lは、たとえば500m
mである。外筒43の上端部には、天板45が設けられ
ており、天板45は内筒40の外周面と外筒43の上部
とを気密に塞いでいる。ガス導入管44は外筒43のガ
ス導入口41に接続され、内筒40の外周面と外筒43
の内周面との間に形成される空間46にガスたとえば窒
素ガスを導く。
【0018】前記空間46に導入された窒素ガスは、図
6に示すように前記空間46内のめっき浴24の浴面2
4aを押下げ、内筒40のガス吹込孔39を通過して内
筒40の内部に吹込まれ、内筒の内部を満たしているめ
っき浴24中を気泡となって上昇する。これによって、
窒素ガスを吹込まれた領域のめっき浴24の比重はそれ
以外の領域のめっき浴24の比重よりも小さくなるの
で、内筒40のガス吹込孔39よりも上方の領域のめっ
き浴の比重がそれよりも下方の領域のめっき浴の比重よ
りも相対的に小さくなる。したがって、内筒40の内部
にはめっき浴24の上昇流が形成され、めっき浴24が
下方から上方へ移送される。
【0019】このように本実施の形態のガスリフトポン
プ31は、内筒40の内部に上昇流を形成してめっき浴
24を下方から上方に移送することができるので、前記
ドロス回収装置30に好適に用いることができる。また
外筒43のガス導入口41が内筒40のガス吹込孔39
よりも上方に間隔をあけて設けられているので、前記空
間46に導入された窒素ガスの圧力が変動しても、めっ
き浴24のガス導入管44への侵入を防止することがで
きる。したがってガス導入管44の配管詰りを回避する
ことができる。さらにまた内筒40の外周面と外筒43
の上部とが気密に塞がれ、外筒43の下端部が内筒40
のガス吹込孔39よりも下方に延びているので、前記空
間46に導入された窒素ガスの漏れがなくなり、窒素ガ
スを内筒40のガス吹込孔39から内筒40の内部に確
実に吹込むことができる。したがって吹込まれた窒素ガ
スが効果的にめっき浴24を上昇させる上昇力に転化さ
れ、ガスリフトポンプ31を効率的に運転することがで
きる。さらにまた、窒素ガスを内筒40の外方から吹込
むことができるように構成されているので、内筒40の
内部に窒素ガスを吹込むためのガス吹込管を挿入する必
要がなく、めっき浴24の通過経路となる内筒40の内
周面の有効断面積を充分に確保することができる。した
がって通過抵抗が小さくなり、ガスリフトポンプ31を
効率的に運転することができる。さらにまた内筒40が
外筒43に同軸に挿通される構成を有するので、ガスリ
フトポンプ31をコンパクトに構成することができる。
さらにまた、本実施の形態のガスリフトポンプ31は構
成が簡単で、回転部分を含まないので、故障が少なく、
耐久性が優れている。
【0020】再び図1および図2を参照して、前記ガス
供給装置33は、ガスリフトポンプ31に溶融めっき金
属に対する不活性ガスを供給する装置であり、ガスタン
ク49と、減圧弁50と、流量調整弁51と、ガス供給
管路53と、ガス加熱器54とを含んで構成される。本
実施の形態では、前記不活性ガスとして溶融亜鉛に対す
る不活性ガスである窒素ガスが用いられる。前記ガス供
給管路53は、窒素ガスをガスリフトポンプ31に導く
管路であり、その一端部がガスタンク49に接続され、
他端部がガスリフトポンプ31のガス導入管44に接続
されている。前記ガス供給管路53のガス流れ方向下流
側は、めっき浴24中に浸漬され、上下に延びてジグザ
グ状に屈曲しており、そのガス流れ方向最下流の上屈曲
部はめっき浴24の浴面24aから上方に突出してい
る。前記ガス加熱器54は、前記浴面上に突出したガス
供給管路53の上屈曲部に設けられ、図示しない電熱ヒ
ータによってその部分の温度をめっき浴24の温度、た
とえば460℃に保持する。ガスタンク49から供給さ
れる窒素ガスは、減圧弁50で所定の設定圧力に調整さ
れ、さらに流量調整弁51で流量を調整され、前記ガス
供給管路53のめっき浴浸漬領域を通過してガス温度を
めっき浴24の温度まで上昇された後、ガスリフトポン
プ31に導入される。
【0021】前記窒素ガスの供給圧力は、前記ガスリフ
トポンプ31の空間46内のめっき浴24を内筒40の
ガス吹込孔39の位置まで充分押下げることのできる圧
力に設定される。したがって前記ガス吹込孔39のめっ
き浴24の浴面24aからの距離によって前記供給圧力
の設定値が決定され、前記距離が大きくなるにつれて前
記供給圧力は高くなるように設定される。本実施の形態
では、前記距離はたとえば浴面下1mであり、前記供給
圧力は、たとえば+0.6kg/cm2である。なお前
記窒素ガスの供給流量は、たとえば20リットル/分で
ある。
【0022】このように窒素ガスが加熱された状態でガ
スリフトポンプ31の前記空間46に導入されるので、
前記空間内に存在するめっき浴24の窒素ガスによる冷
却が防止され、前記空間46の閉塞を防止することがで
きる。したがって、内筒40のガス吹込孔39を介して
内筒内部に窒素ガスを安定して吹込むことができ、ガス
リフトポンプ31の作動不良の発生を未然に防止するこ
とができる。また前記ガス供給管路53のガス流れ方向
最下流の上屈曲部はめっき浴24の浴面24aから上方
に突出しているので、万一窒素ガスの供給が停止して
も、管内に侵入するめっき浴24の侵入高さは浴面24
aで上限となり、前記上屈曲部よりも上流側へのめっき
浴24の侵入が防止される。この結果、ガス供給管路5
3の耐久性が大幅に向上する。さらにまた前記ガス供給
管路53のガス流れ方向最下流の上屈曲部にはガス加熱
器54が設けられ、上屈曲部の温度がめっき浴の温度に
保持されるので、供給される窒素ガスの温度低下を確実
に防止することができる。
【0023】なお本実施の形態では、ガス供給装置33
のガス供給管路53のガス流れ方向下流側は、めっき浴
中に浸漬されるように構成されているけれども、ガス供
給管路をめっき浴中に浸漬しないでフロア上に配設し、
ガス供給管路にガス加熱器を設けて窒素ガスをほぼめっ
き浴温まで加熱するように構成してもよい。この場合に
も、窒素ガスの温度が昇温されて供給されるので、ガス
供給管路がめっき浴中に浸漬されるときと同様の効果を
得ることができる。また、窒素ガスに代って高温の廃ガ
スを用いてもよい。この場合には、ガス供給管路にガス
加熱器を設けなくてもよい。
【0024】前記ドロス吸引移送管34は、めっき浴2
4中に配設される管路であり、第1直管34aと、第1
エルボ34bと、第2直管34cと、第2エルボ34d
と、第3直管34eと第4直管34fとから成る。前記
第1直管34a、第3直管34eおよび第4直管34f
は縦の軸線を有しており、前記第2直管34cは横の軸
線を有している。これらの直管およびエルボは、ガスリ
フトポンプ31側から前記順序で接続されており、第3
直管34eと第4直管34fとは第1ソケット55を介
して連結されている。前記第1直管34aの上端部すな
わちドロス吸引移送管34の一端部は、第2ソケット5
6を介してガスリフトポンプ31の内筒40の下端部と
連結されており、前記第4直管34fの上端部すなわち
ドロス吸引移送管34の他端部は、前記スナウト23を
挟んでシンクロール26と反対側のめっき浴24の浴面
24a付近に開口している。
【0025】図7は図1に示す吸引部材35の概略構成
を示す正面図であり、図8は図7に示す吸引部材35の
平面図であり、図9は図7に示す吸引部材35の側面図
である。図7〜図9には、吸引部材35の上下位置を調
整するレベル調整装置57の構成も併せて示している。
吸引部材35は、縦の軸線を有するホッパ状の部材であ
り、複数の側板58と底板59とから成る。側板58は
相互に溶接接合され、矩形状の軸直角断面を有し、上下
端部が開口した形状になるように形成される。側板58
の下部の形状は、上方になるにつれて水平断面が広がる
ように形成され、側板58の上部の形状は角筒状に形成
される。また側板58の上端部すなわち吸引部材35の
上端部は、縦の軸線に対して上方になるにつれて先細状
に傾斜した形状に形成されている。前記傾斜した上端部
は、ドロス吸引口35aを形成する。なお側板58間に
は、補強片58aが掛渡されている。前記底板59は側
板58の下端部に溶接接合され、さらに前記第4直管3
4fの上端部すなわちドロス吸引移送管34の他端部に
溶接接合される。また前記底板59には、側板58で外
囲される空間と、ドロス吸引移送管34の内部空間とを
連通する連通孔が形成されている。
【0026】このように、めっき浴24の浴面付近に配
設されているドロス吸引移送管34の他端部には吸引部
材35が設けられており、吸引部材35は上方になるに
つれて水平断面が広がったホッパ状の形状を有するの
で、めっき浴24の浴面上に浮遊するトップドロスを広
範囲にわたって吸引することができる。また吸引部材3
5の上端部は、軸線に対して上方になるにつれて先細状
に傾斜した形状を有するので、めっき浴24の浴面24
aが亜鉛の投入などによって変動してもトップドロスを
確実に吸引することができる。
【0027】前記レベル調整装置57は、連結アーム6
0と、調整ボルト61と、ロックナット63と支持台6
4とを含んで構成される。連結アーム60は、前記吸引
部材35と調整ボルト61とを連結するアームであり、
一端部は吸引部材35の側板58の上端部に溶接接合さ
れており、他端部にはボルト挿通孔が形成されている。
支持台64はフロア上に設けられている固定台であり、
その上部にはねじ穴が形成されている。調整ボルト61
は、連結アーム60のボルト挿通孔に挿通され、支持台
64のねじ穴に螺合される。吸引部材35のレベル調整
は、調整ボルト61を回転することによって行われる。
レベル調整後、調整アーム61はロックナット63によ
って支持台64に固定される。
【0028】前記レベル調整にあたっては、前記吸引部
材35のドロス吸引口35aの最下部をめっき浴24の
浴面24aの下方約5mmの位置に調整することが好ま
しい。これは、前記位置よりも上方に調整すれぱ吸引さ
れるトップドロスとめっき浴24との混合物中のトップ
ドロスの比率が高くなり、混合物の流動性が低下して前
記ドロス吸引移送管34内の移送速度が低下するからで
あり、前記位置よりも下方に調整すれば前記混合物中の
トップドロスの比率が小さくなり、ドロス排出効率が低
下するからである。
【0029】図10は図1に示すドロス排出管36の概
略構成を示す正面図であり、図11は図10に示すドロ
ス排出管の平面図であり、図12は図10に示すドロス
排出管の側面図である。図10〜図12には、ドロス排
出管36とガスリフトポンプ31とを接続する連結管路
66の構成も併せて示している。ドロス排出管36は、
横に延びる軸線を有する円筒状筒体であり、その一端部
は連結管路66を介してガスリフトポンプ31の内筒4
0の上端部に接続されている。ドロス排出管36の他端
部は、下方になるにつれて軸線方向内筒側に近接するよ
うに傾斜した形状を有している。前記傾斜した他端部は
ドロス排出口36aを形成する。またドロス排出管36
の周壁上部には、複数の排出孔67が形成されている。
排出孔67の直径は、たとえば10mmであり、その個
数はたとえば9個である。本実施の形態では、ドロス排
出管36はシンクロール28に関してスナウト23と反
対側のめっき浴24の浴面直下に配設されている。
【0030】前記連結管路66は、エルボ66aと、レ
ジューサ66bと直管66cとから成り、ドロス排出管
36側からこの順序で配列されている。エルボ66a
は、縦の軸線を有する前記内筒40と、横の軸線を有す
る前記ドロス排出管36とを接続する管継手であり、エ
ルボ66aの他端部とドロス排出管36の一端部とが溶
接接合されている。前記直管66cの下端部には、連結
フランジ47が設けられており、連結フランジ47は前
記内筒40の上端部に設けられている連結フランジ47
と突合わされてボルト結合されている。ガスリフトポン
プ31から排出されたトップドロスとめっき浴24との
混合物は、前記連結管路66を経てドロス排出管36に
導入され、前記排出孔67およびドロス排出口36aか
ら窒素ガスとともに排出される。
【0031】このように、ドロス排出管36は横に延び
る軸線を有するので、排出される前記混合物が上方に吹
上げて周辺に飛散するおそれがない。またドロス排出管
36の他端部すなわちドロス排出口36aは、下方にな
るにつれて軸線方向内筒側に近接するように傾斜した形
状を有するので、前記混合物が分散して排出される。し
たがって一度に集中的に排出されて周囲に飛散するおそ
れがなく、安全性が向上する。さらにまた前記排出孔6
7からも前記混合物が排出されるので、前記混合物の排
出がさらに分散化される。したがって、前記混合物の飛
散が防止され、安全性がさらに向上する。なお本実施の
形態のドロス排出管36には、前記傾斜したドロス排出
口36aと複数の排出孔67とがともに形成されている
けれども、前記傾斜したドロス排出口36aのみを形成
したドロス排出管を用いてもよい。
【0032】再び図1を参照して、前記ドロス回収装置
30は、ガス供給装置33から窒素ガスをガスリフトポ
ンプ31に供給して、ガスリフトポンプ31を作動さ
せ、ガスリフトポンプ31の上昇力によってドロス吸引
移送管34内にガスリフトポンプ31の上端部に向かう
流れを形成し、それによって吸引部材35を介してトッ
プドロスとめっき浴24との混合物をドロス吸引移送管
34内に吸引して移送し、ガスリフトポンプ31を経て
ドロス排出管36から前記混合物を窒素ガスとともに排
出してトップドロスを回収する。このように、前記ドロ
ス回収装置30は吸引部材35の配設されている領域の
トップドロスをドロス排出管36の配設されている領域
に移送して回収することができるので、吸引部材35と
ドロス排出管36の配設位置を適正に設定することによ
ってトップドロスの存在位置にかかわらず、たとえば回
収の困難な位置にトップドロスが存在してもトップドロ
スを所定位置、たとえば回収しやすい位置まで搬送して
確実に回収することができる。
【0033】なお前記ドロス回収装置30は、ドロス吸
引移送管34の他端部をめっき浴24の浴面付近に配設
し、吸引部材35を介してトップドロスを吸引するよう
に構成されているけれども、吸引部材35を設けないで
ドロス吸引移送管34の他端部から直接トップドロスを
吸引するように構成してもよい。またドロス吸引移送管
の他端部をめっき浴の浴面付近に配設しないで、めっき
浴の底部に堆積しているボトムドロスの近辺に配設して
もよい。後者の場合には、ドロス回収装置はボトムドロ
スをめっき浴の浴面付近に移送して回収することができ
る。
【0034】再び図2を参照して、前述のように前記連
続溶融亜鉛めっき装置20には、前記ドロス回収装置3
0が設けられており、前記吸引部材35がスナウト23
に関してシンクロール26と反対側のめっき浴24の浴
面(以後、第1領域70と呼ぶ)付近に配設され、前記
ドロス排出管36がシンクロール26に関してスナウト
23と反対側のめっき浴24の浴面(以下、第2領域7
1と呼ぶ)付近に配設されている。前記第1領域70は
スナウト23の裏面の領域であり、作業スペースが狭く
て作業者によるドロス回収作業が困難な領域である。前
記第2領域71は、作業スペースが広くて作業者による
ドロス回収作業が容易な領域である。また前記ドロス排
出管36の近傍には、トップドロスから亜鉛を回収する
ための反応槽69がめっき浴24の浴面付近に設けられ
ている。前記反応槽69は開閉蓋を備えた角筒状の容器
であり、トップドロスと薬剤とを槽内に投入することに
よって槽内で両者の反応を生じさせ、トップドロスから
亜鉛を回収して再度めっき浴24中に戻すことができ
る。なお前記薬剤は、たとえば塩化アンモニウムであ
る。したがって、本実施の形態の連続溶融亜鉛めっき装
置20は、溶融亜鉛めっき操業中に前記第1領域70の
めっき浴24の浴面上に浮遊しているトップドロスを吸
引部材35を介して吸引して前記第2領域71のめっき
浴24の浴面直下にドロス排出管36を介して排出する
ことができる。なお前記第2領域71に排出されたトッ
プドロスは、作業者によって前記反応槽69内に投入さ
れて亜鉛分を回収されるか、あるいは作業者によってめ
っきポット25外へ排出される。
【0035】このようにドロス回収装置30は、ドロス
回収作業の困難な第1領域70から図2に示す第3領域
73を経てドロス回収作業の容易な第2領域までトップ
ドロスを確実に移動させることができるので、従来手作
業によって行われていた前記ドロス移送作業の省業を図
ることができる。したがって、悪環境下での作業者の負
荷が大幅に低減され、トップドロスを前記反応槽69内
に投入するなどのドロス回収作業をきめ細かく行うこと
ができる。この結果、トップドロスの浮遊量を大幅に低
減することができる。また第3領域73に障害物、たと
えばスナウト23内のトップドロスを排出するための吸
込電動ポンプなどが設置されていても、支障なくトップ
ドロスの移送作業を行うことができる。さらにまた、前
記連続溶融亜鉛めっき装置20はトップドロスの浮遊量
を大幅に低減した状態で鋼帯28に溶融亜鉛めっきする
ことができるので、トップドロスに起因する表面品質低
下要因が排除され、表面品質の優れた溶融亜鉛めっき製
品を安定して製造することができる。なお本実施の形態
の連続溶融亜鉛めっき装置20には、前記ドロス回収装
置30がめっきポット25内に2基配設されているけれ
ども、配設数は1基でもよく、3基以上でもよい。
【0036】図13は、本発明の実施の他の形態である
連続溶融亜鉛めっき装置の構成を簡略化して示す平面図
である。図2と対応する部分には同一の参照符号を付
す。本実施の形態の連続溶融亜鉛めっき装置75の構成
は、ドロス吸引移送管76の構成を除いて図2に示す連
続溶融亜鉛めっき装置20の構成と全く同一であるの
で、重複する説明は省略する。前記ドロス吸引移送管7
6は、前記図1および図2に示すドロス吸引移送管34
と、分岐管79とから成る。分岐管79は、めっき浴2
4中を延びる管路であり、一端部が前記ドロス吸引移送
管34の第2直管34cに接続されており、他端部がス
ナウト23内のめっき浴24の浴面付近に開口してい
る。したがって、本実施の形態の連続溶融亜鉛めっき装
置75は、第1領域70およびスナウト23内のトップ
ドロスを吸引して第2領域71に移送し、前記連続溶融
亜鉛めっき装置20の場合と同様にトップドロスを回収
することができる。このように、本実施の形態の連続溶
融亜鉛めっき装置75は、スナウト23内外のトップド
ロスを大幅に低減した状態で鋼帯28に溶融亜鉛めっき
することができるので、トップドロスに起因する表面品
質低下要因が排除され、表面品質のさらに優れた溶融亜
鉛めっき製品を安定して製造することができる。なお、
さらに他の構成としてドロス吸引移送管の開口した他端
部をスナウト23内にのみ配設してもよい。
【0037】図14は、本発明の実施のさらに他の形態
である連続溶融亜鉛めっき装置の構成を簡略化して示す
平面図である。図13と対応する部分には同一の参照符
号を付す。本実施の形態の連続溶融亜鉛めっき装置80
の構成は、図13に示すドロス排出管36の配設位置を
除いて図13に示す連続溶融亜鉛めっき装置75の構成
と全く同一であるので、重複する説明は省略する。本実
施の形態では、ドロス排出管36は接続管路81を介し
て反応槽69内の浴面直下に配設されている。反応槽6
9は、前述のようにトップドロスと薬剤とを投入して反
応させる容器であり、前記反応によってトップドロスか
ら亜鉛が回収されめっき浴24中に戻される。したがっ
て本実施の形態の連続溶融亜鉛めっき装置80は、第1
領域70およびスナウト23内のトップドロスを吸引し
て反応槽69内に移送し、薬剤と反応させてトップドロ
スから亜鉛を回収してめっき浴24中へ戻すことができ
る。
【0038】このように、本実施の形態の連続溶融亜鉛
めっき装置80は、トップドロスを直接反応槽69内に
移送して投入することができるので、従来手作業によっ
て行われていたトップドロス投入作業を省業することが
できる。この結果、作業者の負荷が大幅に低減される。
また、ドロス排出管36からドロスと溶融亜鉛との混合
物が大気と接する浴面付近に排出されることがないの
で、前記混合物が吹出して周囲に飛散するおそれが全く
なく、さらに安全性が向上する。また前記連続溶融亜鉛
めっき装置75と同様に表面品質のさらに優れた溶融亜
鉛めっき製品を安定して製造することができる。
【0039】以上述べたように前記各実施の形態では、
溶融めっき金属として溶融亜鉛を対象としているけれど
も、溶融めっき金属は溶融亜鉛のみに限定されるもので
はなく、溶融めっき金属として溶融アルミニウム合金を
用いてもよく、溶融亜鉛アルミニウム合金を用いてもよ
い。
【0040】なお前記ガスリフトポンプ31は、前述の
ようにめっき浴中に配設され、ドロスおよびめっき浴を
移送するために用いられているけれども、本発明のガス
リフトポンプは前記用途ばかりでなく、一般的な液状体
または粉粒体を含む液状体の移送に好適に適用できる。
また本発明のガスリフトポンプの配設位置は、液状体の
液面下に完全に浸漬して配設しなくてもよく、液状体の
液面上に部分的に突出して配設してもよい。この結果、
本発明のガスリフトポンプは様々な用途に幅広く適用す
ることができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、溶融めっ
き金属のドロス回収装置はドロスを存在位置にかかわら
ず所定位置まで確実に移送して回収することができる。
【0042】また本発明によれば、排出されるドロスと
溶融めっき金属との混合物が一度に集中的に排出されて
周囲に飛散するおそれがなく、安全性が向上する。
【0043】また本発明によれば、内筒の外周面と外筒
の内周面との間に形成される空間の閉塞を防止すること
ができる。
【0044】また本発明によれば、ガス供給管路の耐久
性を大幅に向上することができる。
【0045】また本発明によれば、広範囲の領域のトッ
プドロスを吸引することができ、溶融めっき金属の浴面
が変動してもトップドロスを確実に吸引することができ
る。
【0046】また本発明によれば、連続溶融めっき装置
は表面品質の優れた溶融めっき製品を安定して製造する
ことができる。
【0047】また本発明によれば、作業者の悪環境下で
の作業負荷を大幅に低減することができる。
【0048】また本発明によれば、ガスリフトポンプは
簡単な構成で、回転部分を含まないので、故障が少な
く、耐久性が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である溶融めっき金属の
ドロス回収装置の構成を簡略化して示す正面図である。
【図2】図1に示す溶融めっき金属のドロス回収装置の
平面図である。
【図3】図1に示す溶融めっき金属のドロス回収装置を
備える連続溶融亜鉛めっき装置の構成を簡略化して示す
正面図である。
【図4】図1に示すガスリフトポンプ31の構成を簡略
化して示す正面図である。
【図5】図4の切断面線V−Vから見た断面図である。
【図6】ガスリフトポンプの作動時の状況を示す模式図
である。
【図7】図1に示す吸引部材35の概略構成を示す正面
図である。
【図8】図7に示す吸引部材35の平面図である。
【図9】図7に示す吸引部材35の側面図である。
【図10】図1に示すドロス排出管36の概略構成を示
す正面図である。
【図11】図10に示すドロス排出管の平面図である。
【図12】図10に示すドロス排出管の側面図である。
【図13】本発明の実施の他の形態である連続溶融亜鉛
めっき装置の構成を簡略化して示す平面図である。
【図14】本発明の実施のさらに他の形態である連続溶
融亜鉛めっき装置の構成を簡略化して示す平面図であ
る。
【図15】先行技術のボトムドロス回収装置の構成を簡
略化して示す正面図である。
【図16】先行技術の他のボトムドロス回収装置の構成
を簡略化して示す正面図である。
【符号の説明】
1,11,25 めっきポット 4,14,31 ガスリフトポンプ 20,75,80 連続溶融亜鉛めっき装置 21 還元焼鈍炉 23 スナウト 24 めっき浴 26 シンクロール 27 吹払ノズル 28 鋼帯 30 ドロス回収装置 33 ガス供給装置 34,76 ドロス吸引移送管 35 吸引部材 36 ドロス排出管 39 ガス吹込孔 40 内筒 41 ガス導入口 43 外筒 44 ガス導入管 46 空間 53 ガス供給管路 54 ガス加熱器 57 レベル調整装置 67 排出孔 69 反応槽 70 第1領域 71 第2領域 73 第3領域 79 分岐管

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦の軸線を有し、溶融めっき金属の浴中
    に配設される内筒であって、周壁にガス吹込孔が形成さ
    れる内筒と、 縦の軸線を有し、内筒が挿通される外筒であって、内筒
    の外周面と外筒の内周面との間に空間が形成され、内筒
    の外周面と外筒の上部とが気密に塞がれており、外筒の
    周壁にはガス導入口が内筒のガス吹込孔よりも上方に間
    隔をあけて形成され、外筒の下端部が内筒のガス吹込孔
    よりも下方に延びる外筒と、 前記空間に溶融めっき金属に対する不活性ガスを供給す
    るガス供給装置と、 内筒の下端部に一端部が接続され、他端部が所定位置に
    開口しているドロス吸引移送管とを含んで構成されるこ
    とを特徴とする溶融めっき金属のドロス回収装置。
  2. 【請求項2】 前記内筒の上端部にはドロス排出管が設
    けられ、ドロス排出管は横に延びる軸線を有し、一端部
    は内筒の上端部に接続され、他端部は下方になるにつれ
    て軸線方向内筒側に近接するように傾斜した形状を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の溶融めっき金属のド
    ロス回収装置。
  3. 【請求項3】 前記ドロス排出管の周壁上部には、排出
    孔が形成されることを特徴とする請求項2記載の溶融め
    っき金属のドロス回収装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス供給装置には、ガス加熱器が設
    けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の溶融めっき金属のドロス回収装置。
  5. 【請求項5】 前記ガス供給装置は、溶融めっき金属の
    浴中に浸漬され、上下に延びて屈曲するガス供給管路を
    有しており、前記ガス供給管路のガス流れ方向最下流の
    上屈曲部は溶融めっき金属の浴面から上方に突出してお
    り、突出部にはガス加熱器が設けられていることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶融めっき金属
    のドロス回収装置。
  6. 【請求項6】 前記ドロス吸引移送管の他端部は、溶融
    めっき金属の浴面付近に設けられており、前記ドロス吸
    引移送管の他端部には、上方になるにつれて水平断面が
    広がった形状を有する吸引部材が設けられ、吸引部材の
    上端部は上方になるにつれて先細状に傾斜した形状を有
    することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    溶融めっき金属のドロス回収装置。
  7. 【請求項7】 連続的に搬送される帯状体を加熱して表
    面酸化物を還元する還元焼鈍炉と、 溶融めっき金属を貯留するめっきポットと、 一端部が還元焼鈍炉に接続され、他端部がめっきポット
    内の溶融めっき金属の浴中上部に部分的に浸漬されるス
    ナウトと、 溶融めっき金属の浴中に配設され、溶融めっき金属の浴
    中を通過する帯状体を上方に導くシンクロールと、 縦の軸線を有し、溶融めっき金属の浴中に配設される内
    筒であって、周壁にガス吹込孔が形成される内筒と、縦
    の軸線を有し、内筒が挿通される外筒であって、内筒の
    外周面と外筒の内周面との間に空間が形成され、内筒の
    外周面と外筒の上部とが気密に塞がれており、外筒の周
    壁にはガス導入口が内筒のガス吹込孔よりも上方に間隔
    をあけて形成され、外筒の下端部が内筒のガス吹込孔よ
    りも下方に延びる外筒と、前記空間に溶融めっき金属に
    対する不活性ガスを供給するガス供給装置と、内筒の下
    端部に一端部が接続されるドロス吸引移送管であって、
    ドロス吸引移送管の他端部がスナウトを挟んでシンクロ
    ールと反対側の溶融めっき金属の浴面付近あるいはスナ
    ウト内の溶融めっき金属の浴面付近の少なくとも一方に
    おいて開口しているドロス吸引移送管と、内筒の上端部
    に設けられるドロス排出管であって、横に延びる軸線を
    有し、一端部は内筒の上端部に接続され、他端部は下方
    になるにつれて軸線方向内筒側に近接する形状を有し、
    他端部の周壁上部には排出孔が形成されるドロス排出管
    とを含むドロス回収装置と、 溶融めっき金属の浴面直上に設けられ、溶融めっき金属
    の浴面から導出された帯状体のめっき付着量を調整する
    吹払ノズルとを備えて構成されることを特徴とする連続
    溶融めっき装置。
  8. 【請求項8】 前記溶融めっき金属は溶融亜鉛であっ
    て、前記ドロス排出管が溶融亜鉛の浴面付近に設けられ
    ている亜鉛を回収するための反応槽内の浴面直下に配設
    されることを特徴とする請求項7記載の連続溶融めっき
    装置。
  9. 【請求項9】 縦の軸線を有し、液状体または粉粒体を
    含む液状体の液面下に浸漬して、あるいは液面上に部分
    的に突出して配設される内筒であって、前記液面下に浸
    漬されている周壁にガス吹込孔を有する内筒と、 縦の軸線を有し、内筒が挿通される外筒であって、内筒
    の外周面と外筒の内周面との間に空間が形成され、内筒
    の外周面と外筒の上部とが気密に塞がれており、外筒の
    周壁にはガス導入口が内筒のガス吹込孔よりも上方に間
    隔をあけて形成され、外筒の下端部が内筒のガス吹込孔
    よりも下方に延びる外筒と、 外筒のガス導入口に接続され、前記空間にガスを導くガ
    ス導入管とを含んで構成されることを特徴とするガスリ
    フトポンプ。
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